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プログラマーは腱鞘炎になりやすい?なってしまった時の対処法や治療法を解説

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はじめに

長時間のコーディングや繰り返しのマウス操作で、手首や指に痛みを感じたことはありませんか?

腱鞘炎(けんしょうえん)は、手や指の腱が炎症を起こし、痛みや不快感をもたらす厄介な症状です。プログラマーとして、手や指を酷使する作業は避けられないものの、腱鞘炎が心配になることも少なくないでしょう。

この記事では、プログラマーが特に注意すべき腱鞘炎のリスクや、もしなってしまった時の対処法、そして効果的な治療法について詳しく解説します。

日々の作業を快適に続けるためのコツが知りたい方は、この記事を参考にしてください。

腱鞘炎とは

腱鞘炎は、「手や指の腱を覆う腱鞘が炎症を起こすことで発生する、痛みや不快感」を指します。

腱鞘は腱を保護し、滑らかに動かす役割を果たしていますが、過度な使用や繰り返しの動作により炎症が生じることがあります。

特にプログラマーのように、長時間にわたりキーボードやマウスを使用する職業に従事している人々は、この腱鞘炎のリスクが高い傾向にあります。さらに炎症が進行すると、痛みが強まり、手や指の動きに制限がかかる可能性もあります。

腱鞘炎は、最初は軽度な違和感として現れることが多いですが、放置すると慢性的な状態へと移行する可能性があるため、早期の診断と適切な対処によって症状の悪化を防ぎ、日常生活や仕事への支障を最小限に抑えるために重要です。

指の付け根や手首に痛みが出る

プログラマーの腱鞘炎対策1

腱鞘炎が進行すると、特に指の付け根や手首に鋭い痛みを生じます。

なぜ痛みが出るのかというと、腱が通るトンネルである腱鞘が炎症を起こし、腱の滑りが悪くなるからです。プログラマーにとって、手や指を頻繁に使用することは避けられないため、痛みが発生すると作業効率が大幅に低下する恐れがあります。

痛みは、単に指を動かすだけでなく、手首を曲げたり伸ばしたりする動作でも感じられることが多く、特にキーボードを打つ際やマウスを操作する際に強くなります。

腱鞘炎による痛みは、放置すると悪化し、日常の簡単な動作すら困難になることがあるため、痛みを感じたら早めに休息を取り、必要であれば医療機関を受診することが推奨されます。

キーボードを打つときに激しい痛みを感じる

腱鞘炎が進行すると、特にキーボードを打つ際に激しい痛みを感じることがあります。なぜならば、腱鞘が腫れて腱との摩擦が増すことで、炎症がさらに悪化するためです。

プログラマーやデータ入力を主とする職業の人々にとって、キーボードを打つ動作は避けられないため、痛みを無視して作業を続けると、症状がさらに悪化するリスクがあります。痛みが強くなると、集中力が低下し、ミスが増えることも考えられます。

また、痛みを避けるために手の使い方を変えると、他の部分に余計な負担がかかり、さらに別の問題を引き起こす可能性もあります。

腱鞘炎の治療には、手の使い方を見直し、適切な休息を取ることが大切です。作業の合間にストレッチやマッサージを取り入れることで、痛みの緩和や再発防止に役立つでしょう。

早期に治療しないと仕事ができなくなることも

腱鞘炎を早期に治療しないと、痛みが悪化し、最終的には仕事に支障をきたす可能性があります。プログラマーのように手を酷使する職業では、腱鞘炎が進行するにつれて、キーを打つ速度が遅くなり、さらにはキーボードを操作すること自体が困難になるかもしれません。

また、腱鞘炎が慢性化してしまうと、痛みが持続し、炎症が引かなくなる場合もあります。そうなると、休息や簡単な治療では効果が見られず、リハビリや場合によっては手術が必要になることもあるでしょう。

腱鞘炎は初期の段階で適切に対処することで、完全な回復が期待できる疾患であるため、早期の診断と治療を怠らないことが、プログラマーとしてのキャリアを守るために不可欠です。症状が軽いうちに医師に相談し、必要な治療・予防をしましょう。

プログラマーは腱鞘炎になりやすい?

「腱鞘炎」と聞くと、漫画やデザインなど芸術家がなるイメージを持つ方も多いですが、プログラマーも腱鞘炎になりやすい職業に該当するのでしょうか?

ここでは、プログラマーが腱鞘炎になりやすいとされる理由について、詳しく解説します。

長時間のパソコン操作は腱鞘炎の原因になる

プログラマーの腱鞘炎対策2

プログラマーにとって日常的な作業ともいえる「長時間のパソコン操作」は、腱鞘炎を引き起こす一番の原因です。

パソコンを使用する際、キーボードやマウスを操作する動作が繰り返されることにより、手や指の腱や腱鞘に過度の負担がかかります。通常、腱鞘は腱の動きを滑らかにする役割を果たしていますが、長時間の使用によって腱が摩擦を起こし、炎症を引き起こす可能性があります。

また、短時間の休憩を挟まずに連続して作業を行うと、手首や指の疲労が蓄積しやすく、腱鞘炎の発症リスクが高まってしまいます。

プログラマーの方が長時間のパソコン操作による腱鞘炎リスクを軽減するためには、作業の合間に定期的な休憩を取り入れるのが一番の近道です。また、適切なストレッチやエクササイズを行うことで、腱や筋肉の緊張を緩和し、腱鞘炎の予防につながるでしょう。

不適切な姿勢や手の位置が癖になると腱鞘炎の原因になる

プログラマーの作業環境において、姿勢や手の位置も腱鞘炎の発症に大きく影響します。

たとえば、手首が下がった状態でキーボードを操作したり、マウスを持ち上げて動かすような動作が繰り返されると、手首や指に無理な力がかかります。

また、長時間にわたり同じ姿勢で作業を続けることも、血流を悪化させ、筋肉の緊張を引き起こします。腱鞘炎の予防には、適切な姿勢を保つことが重要です。作業時の手首の位置を確認し、キーボードやマウスの高さを調整することで、負担の軽減が可能です。

過労やストレスは腱鞘炎の原因になる

腱鞘炎は物理的な作業によって引き起こされると思われがちですが、過労やストレスも、腱鞘炎の発症に大きく関わることはご存知でしょうか。

プログラマーの多くは、締め切りに追われたり、高い成果を求められる環境にさらされることが多く、過労や精神的なストレスが蓄積しやすい職種です。ストレスが蓄積すると、身体全体に緊張をもたらし、特に手や腕の筋肉が硬直しやすくなります。筋肉の緊張が続くと、ちょっとした動作でも腱や腱鞘に負担がかかりやすくなり、結果として腱鞘炎を引き起こすリスクが高まります。

また、ストレスが原因で無意識のうちに力が入ってしまうことも、腱をはじめ、腱をトンネル状に包み込む腱鞘に対する負担を増加させる原因につながります。

過労やストレスを軽減するためには、適切な休息を取り、心身のリフレッシュを図ることが重要です。定期的な休憩を取り入れることで、肉体的な疲労を軽減し、腱鞘炎の予防につながります。また、リラックスできる時間を確保し、ストレスを解消することで、腱鞘炎を未然に防ぐ効果が期待できます。

なお、納期前などで長い休憩を取れない場合は、1~2分程度の「マイクロブレイク」をこまめに取り入れることが効果的です。例えば、1時間に一度、手を伸ばしたり、軽いストレッチをするだけでも、筋肉の緊張をほぐして血行を促進でき、腱鞘炎の予防につながります。

腱鞘炎かも?と思ったらするべきこと

腱鞘炎の痛みは、最初は軽い違和感程度かもしれませんが、放置すると症状が悪化し、慢性的な痛みや腫れが続くようになります。そのため、腱鞘炎の初期症状を感じたら、できるだけ早く対処することが大切です。

ここでは、手に違和感を感じ、「腱鞘炎かも?」と思ったときの対処法について紹介します。

まずは手を休める

腱鞘炎の疑いがある場合、最初に行うべきことは手を休めることです。

腱鞘炎は、手や指の腱に過度な負担がかかることで炎症が生じるため、手を休めることで腱への負担を減らしてみてください。

まずは、パソコンやスマートフォンの使用を最小限にし、手や指を使う作業を控えるようにします。特にプログラマーのように手を酷使する職業の場合、短期間でも手を休めることで症状の悪化を防ぎ、早期回復が可能です。

なお、休息中には手を高く保ち、血流を良くするために適度に動かすのもおすすめです。さらに、作業を再開する際も、手の使い方に注意し、無理のない範囲で動かすよう心がけましょう。

手首や指を動かさないようにする

腱鞘炎の症状が現れたら、手首や指の動きをできるだけ制限することが大切です。

腱鞘炎は、繰り返しの動作によって腱が摩耗して炎症を引き起こしているため、炎症が起きている部分を安静に保つことで早期回復につながります。

違和感がある状態で無理に手首や指を動かすと、痛みが強まる場合が多いため、痛みを避けるためにも動きを最小限に抑えるよう心がけましょう。例えば、パソコン作業中であれば、手を使わずに行えるタスクを優先し、可能であれば、仕事を一時的に他の人に依頼することも検討します。

また、手首や指の負担を軽減するために、作業中は適度な休憩を取り入れ、手を適切に休ませることが必要です。

手首用のギブスを使用するのもおすすめ

プログラマーの腱鞘炎対策3

腱鞘炎の症状を緩和し、回復を促進するためには、手首用のギブスやサポーターの使用が効果的です。

手首用のギブスやサポーターは、手首や指を固定し、動きを制限することで、炎症が悪化するのを防いでくれます。また、ギブスやサポーターを装着することで、手首や指にかかる負担が軽減されるため、すでに出ている痛みを和らげる効果も期待できます。

市販されている手首用サポーターは、手軽に入手可能である上、装着も簡単で、日常生活においても手を保護しながら過ごせるため、回復を早められます。

腱鞘炎の治療には安静が重要ですが、ギブスを使用することで、無意識に手を動かしてしまうことを防ぎ、効果的な治療をサポートします。「安静にしたいけれども仕事で休めない」という方は、できるだけ早く手首用のギブスやサポーターを使用することで、症状の悪化を防ぎ、再発予防にも役立つでしょう。

手を温めてほぐす

腱鞘炎の初期症状を感じたら、手を温めてほぐすことで血行を促進し、炎症を抑える効果が期待できます。

温め方としては、蒸しタオルや温湿布を使って手全体を包み込むようにするのがおすすめです。また、温めた後に軽くストレッチをすることで、腱や筋肉がほぐれ、炎症の軽減につながります。

毎日のケアとして、仕事の合間に手を温める時間を作ることも効果的です。

痛む部分をマッサージする

プログラマーの腱鞘炎対策4

腱鞘炎の痛む部分をマッサージすることも、対策として有効です。

優しくマッサージすることで血流が改善され、腱や筋肉の緊張が緩和されます。マッサージは、手首や指の痛みがある部分を中心に行いますが、無理に強く押す必要はありません。痛みがある箇所を軽く撫でるようにマッサージすることで、炎症を抑え、リラクゼーション効果を得られます。

なお、「陽谷(ようこく)」というツボは、腱鞘炎の症状を和らげるのに役立つとされています。陽谷は、手首の外側、小指側の手首の関節部分に位置するツボで、手首の横じわの小指側、尺骨茎状突起(小指側の手首の骨の出っ張り)の少し上にあります。このツボを刺激することで、手首周りの血行が改善され、炎症や痛みを軽減する効果が期待できます。

陽谷のツボ押しは、親指で軽く押しながら、気持ちいいと感じる程度の圧力でゆっくりと行うのが効果的です。1回につき30秒から1分程度、1日に数回行うことで、手首の緊張をほぐし、腱鞘炎の予防や症状の軽減に役立つでしょう。

また、マッサージの際には、温めたオイルやクリームを使用することで、滑らかにマッサージできるだけでなく、さらに血行を促進する効果があります。マッサージを行うタイミングとしては、手を温めた後や、リラックスした状態の時がおすすめです。

手を開いたり閉じたりを繰り返す

腱鞘炎の初期段階では、手を開いたり閉じたりする運動を繰り返すことが、症状の緩和に役立ちます。このシンプルなエクササイズは、指や手首の筋肉を動かし、血行を促進する効果があります。また、手や指の関節が硬くなるのを防ぎ、柔軟性を維持するのにも役立ちます。

手を開いたり閉じたりする際は、ゆっくりと無理のない範囲で行うことがポイントです。手をグーの形に握り、ゆっくりと指を伸ばしてパーにする動作を繰り返すことで、筋肉がほぐれ、痛みの軽減に繋がります。

また、手のエクササイズを定期的に行うことで、腱や筋肉にかかる負担を軽減し、腱鞘炎の予防にも効果的です。特に長時間の作業後や、手の疲れを感じた時に取り入れると、手の緊張を和らげることができます。

痛みがよくならない場合はどうする?

手を休めたり、マッサージやエクササイズをしても腱鞘炎の痛みがよくならない場合は、できるだけ早めに病院を受診しましょう。また、安静や手術が必要になれば、勤めている会社やクライアントの理解も必要です。

早めに病院を受診して治療をする

腱鞘炎の痛みが長引き、セルフケアでは改善が見られない場合は、早めに病院を受診して治療を受けることが重要です。

腱鞘炎の症状が表れたら、まずは整形外科を受診するのが一般的です。整形外科では、骨や関節、筋肉、腱といった運動器系の疾患に対応しており、腱鞘炎の診断や治療もできます。

なお、症状が軽度で、今後進行するかもしれないと不安である方は、最初にかかりつけの内科医に相談し、適切な専門医を紹介してもらうとよいでしょう。

腱鞘炎は放置すると慢性化し、治療が難しくなる可能性があります。特に、日常生活や仕事に支障をきたすほどの痛みがある場合、専門医による適切な診断と治療が必要です。例えば、痛み止めの内服薬や、炎症を抑えるためのステロイド注射が処方されることがあります。

また、場合によっては理学療法や手術が検討されることもあります。腱鞘炎は、早期に適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できる疾患です。痛みを我慢せず、できるだけ早く専門の医療機関を訪れることで、腱鞘炎が悪化する前に治療を開始できます。

会社に状況を伝える

腱鞘炎による痛みが続く場合、特に仕事に支障をきたす場合は、会社に状況を伝えることが重要です。

腱鞘炎は、長時間のデスクワークや繰り返しの手作業によって悪化することが多いため、職場での作業内容や環境を見直す必要があります。まず、上司や人事担当者に現在の状況を説明し、適切な対応を依頼しましょう。

例えば、作業時間の短縮や、手を酷使しないようにするための業務内容の調整が挙げられます。また、在宅勤務や休職など、体を休めるための選択肢も検討してもらえるでしょう。会社に状況を伝えることで、同僚や上司からの理解を得やすくなり、無理をせずに治療に専念する環境が整います。

腱鞘炎は放置すると、長期にわたる業務への影響が出る可能性があるため、早めに会社と連携し、適切な対策を講じましょう。

なお、腱鞘炎のような健康問題を会社に伝えることは、職場の雰囲気や上司との関係によっては、言いづらく感じることがあるでしょう。しかし、健康問題を無理に隠してしまうと、症状が悪化し、結果的に長期的な休職やパフォーマンスの低下につながるリスクがあります。

言いづらい場合は、まず信頼できる同僚や上司に相談し、その後に正式な手続きを取ることも一つの方法です。状況を伝える際には、先述した通り具体的な提案(在宅勤務の一部導入や業務の一時的な軽減)を用意しておくと、会社側も対応しやすくなります。

無理をせずに治療と回復に専念できる環境を整えることが、健康とキャリアの両方を守るために不可欠です。

腱鞘炎の治療法

受診し、実際に腱鞘炎の診断を受けた場合、どのような治療法が提案されるのでしょうか。

ここでは、腱鞘炎の主な治療法について紹介します。

できるだけ手を安静にする

腱鞘炎の治療において、「手や指に軽い痛みや違和感があるものの、腫れや強い炎症は見られない場合」など、初期症状の場合は、手を安静にすることが治療法として提案されます。

腱鞘炎は、手や指の腱に過度な負担がかかることで炎症が起こるため、炎症が治まるまで手をできるだけ動かさないようにすることが必要です。特に、痛みが強い場合は、手を完全に休めることが求められます。

手を安静にするように医師から提案された場合、日常生活でも手を使わないようにするのは難しいかもしれませんが、可能な限り作業を控え、手を休める時間を確保しましょう。

鎮痛消炎薬を使う

腱鞘炎の痛みや炎症を和らげるために、鎮痛消炎薬(NSAIDs)が処方されることもあります。

鎮痛消炎薬は、痛みを軽減し、炎症を抑える効果があるため、腱鞘炎の症状を緩和するのに役立ちます。鎮痛消炎薬は、内服薬として服用するほか、痛みのある部分に塗布する外用薬としても使用されます。

内服薬は即効性があり、全身に作用するため、広範囲の痛みにも効果的です。一方、外用薬は局所的に作用し、副作用が少ないという利点があります。

鎮痛消炎薬は、手軽に症状を緩和する手段として有効ですが、長期間の使用は避けるべきであり、症状が改善しない場合は医師に相談することが必要です。

装具やギブスを使って固定する

腱鞘炎の治療法として、手首や指を固定するための装具やギブスが処方される場合もあります。

装具やギブスは、手や指を動かさないように固定し、腱や腱鞘にかかる負担を軽減してくれるため、痛みが強い場合や、腱鞘炎が進行している場合にサポートしてくれます。

装具やギブスは、手首や指を適切な位置に保つよう設計されており、腱の動きを最小限に抑えることで、炎症を抑えます。また、これらの補助具は市販されているものも多く、自宅で簡単に装着できるため、手軽に治療できます。

ただし、装具やギブスを長期間使用すると、関節が硬くなるリスクもあるため、医師の指導のもとで適切に使用することが大切です。

ステロイド剤を注射する

腱鞘炎の炎症が強く、鎮痛消炎薬や安静だけでは症状が改善しない場合、ステロイド剤の注射が行われることがあります。

ステロイド剤とは、強力な抗炎症作用を持ち、腱鞘炎による炎症を速やかに抑える効果があります。炎症が集中している部分に直接注射することで、局所的に強い効果を発揮するため、注射後数日以内に痛みが軽減し、炎症が治まることが多い傾向にあります。

ただし、ステロイド注射は強力な治療法であるため、頻繁に行うことは避けるべきであり、副作用のリスクも考慮する必要があります。また、長期間にわたる頻回の注射は、腱の弱化や感染症リスクの増加にもつながります。

なかなか改善しない場合は手術をする場合も

腱鞘炎が長期間にわたり改善せず、ステロイド剤でも効果を示さない場合、手術が検討されることがあります。

手術は、腱鞘の一部を切開して圧迫を解放し、腱の滑りを改善することを目的としたもので、腱や腱鞘にかかるストレスを軽減し、炎症を根本的に解消可能です。

手術は、局所麻酔で行われ、入院の必要がない日帰り手術が一般的であるものの、術後は、数週間から数ヶ月のリハビリテーションが必要です。しかし、多くの患者で症状の劇的な改善が見られます。

ただし、手術には感染や神経の損傷、術後の再発などが懸念されるため、医師と十分に相談した上で決定することが重要です。腱鞘炎の治療において手術は最終手段とされますが、適切に行われれば、長期的な症状の解消につながることが期待されます。

腱鞘炎にならないためにできる工夫

腱鞘炎は適切に治療すれば回復しやすい疾患であるものの、できれば腱鞘炎にならずに快適に続けたい、と考えているプログラマーの方は多いでしょう。

ここでは、腱鞘炎にならないために、手軽に取り入れられるグッズについて紹介します。手の休憩やエクササイズと合わせて、自分にあったものを取り入れてください。

手首をのせるリストレストを使う

プログラマーの腱鞘炎対策5

腱鞘炎を予防するためには、手首をサポートするためにリストレストの使用が効果的です。

リストレストは、キーボードやマウスを操作する際に手首を適切な位置に保ちつつ、手首の過度な曲げ伸ばしを防ぐ役割を果たしてくれます。手首が自然な角度で支えられるため、長時間の作業でも疲労がたまりにくくなります。

特に、デスクワークが多いプログラマーの方には、リストレストの使用がおすすめです。リストレストにはさまざまな素材や形状があるため、自分の手首や作業環境に合ったものを選ぶことで、より快適に作業できるでしょう。

合わない場合もあるので違和感があれば使用を中止

リストレストは腱鞘炎の予防に役立つ一方で、全ての人にとって適切であるとは限りません。使用していて違和感を感じたり、逆に手首や指に痛みが出る場合は、すぐに使用を中止することが重要です。

リストレストが手首の高さや角度に合わない場合、かえって手首に負担をかけ、腱鞘炎のリスクを高めることがあります。特に、リストレストを使用した際に手首が過度に上がったり、逆に沈み込んだりすると、手首の動きが不自然になり、腱や筋肉に無理な力が加わる可能性もあります。

リストレストを購入する際には、自分の作業スタイルや手首の形状に合っているかを確認し、実際に使ってみて違和感がないかをチェックしましょう。

自分に手に合ったマウスを使う

腱鞘炎を予防するためには、自分の手に合ったマウスの使用も重要です。

マウスを長時間使用する際、手に合わないマウスを使うと、手首や指に過度な負担がかかり、腱鞘炎を引き起こすリスクが高まります。手に合ったマウスとは、手の大きさや形状にフィットし、手首や指が自然な角度で動かせるものを指します。一般的に、手が大きい人は大型のマウス、小さい人は小型のマウスを選ぶとよいでしょう。

また、手首の負担を軽減してくれるマウスとして、「トラックボール式のマウス」「エルゴノミクスマウス」が挙げられます。

マウス おすすめする方
トラックボール式のマウス
  • スペースが限られている、または手首を動かしたくない方
  • 細かい操作を行う必要がある方
エルゴノミクスマウス
  • 手首や腕の負担を最小限にしたい方
  • 通常のマウスに近い感覚で使いたい方

それぞれのマウスの特徴について、以下で詳しく説明します。

トラックボール式のマウス

プログラマーの腱鞘炎対策6

トラックボール式のマウスは、腱鞘炎の予防に非常に効果的なグッズです。

通常のマウスとは異なり、トラックボール式マウスは手首や腕を動かさずに、指先でボールを転がすことでカーソルを操作できるようデザイン設計されています。手首や腕を動かさずにすむと、筋肉にかかる負担が大幅に軽減されるため、長時間の作業でも腱鞘炎のリスクを低減できます。

また、トラックボール式マウスは、狭いスペースでも使用しやすく、作業環境を問わず快適に使用できる点もメリットです。ただし、従来のマウスとは操作方法が異なるため、慣れるまでに少し時間がかかることがあるものの、一度習得してしまえば効率的に作業を進められます。

手首の痛みや疲労を軽減しつつ、効率的に作業に作業したい方は、トラックボール式のマウスを試してみるとよいでしょう。

エルゴノミクスマウス

プログラマーの腱鞘炎対策7

エルゴノミクスマウスは、人間工学(エルゴノミクス)に基づいて設計されたマウスで、手首や腕にかかる負担を最小限に抑えることを目的として作られました。通常のマウスとは異なり、手を自然な角度に保ちながら操作できる形状になっており、手首や指の過度なねじれや圧迫を防いでくれるのが特徴です。

なお、エルゴノミクスマウスには、縦型や角度調整が可能なモデルなど、さまざまな種類があり、自分の手に合ったものを選ぶことで、長時間の作業でも腱鞘炎のリスク軽減が期待できます。

初めてエルゴノミクスマウスを使用する際は、操作に慣れるまでに少し時間がかかるかもしれませんが、習得すれば非常に快適な操作感を得られるでしょう。

適度な休憩をする

腱鞘炎を予防するためには、適度な休憩を取ることが大切です。

長時間にわたって同じ姿勢で作業を続けると、手首や指の筋肉や腱に過度な負担がかかり、腱鞘炎のリスクが高まってしまいます。作業中に適切な休憩を取ることで、手首や指をリラックスさせ、筋肉の緊張をほぐせます。

なお、おすすめの休憩方法は、1時間ごとに5〜10分の休憩を取り入れるスタイルです。休憩中に、手首や指を軽くストレッチしたり、手を使わない作業を行ったりすることで、血行が改善され、腱や筋肉への負担が軽減されます。

また、休憩を取ることで集中力も回復し、効率的に作業を進められるため、仕事の質も向上するでしょう。

マッサージを取り入れる

腱鞘炎の予防には、日常的に手や指のマッサージを取り入れることも効果的です。

マッサージを行うことで、筋肉の緊張をほぐして血行を促進でき、腱や腱鞘にかかる負担を軽減できます。特に、作業の合間や一日の終わりに、手首や指を優しくマッサージすることで、疲労がたまるのを防ぎ、腱鞘炎のリスクを下げることが可能です。

マッサージは、手首や指の付け根部分を中心に行い、無理に強く押すのではなく、ゆっくりと撫でるように行うと効果的です。また、マッサージに温かいオイルやクリームを使うことで、リラックス効果が高まり、より効果的に筋肉をほぐせます。

日常的にマッサージを取り入れることで、腱鞘炎の予防だけでなく、手や指の健康を保てるため、習慣として取り入れることをおすすめします。

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まとめ

腱鞘炎はプログラマーにとって避けがたい問題の一つですが、適切な対策を講じることで、症状を予防し、快適な作業環境を維持できます。

まずは、手首や指に負担をかけないための工夫を取り入れ、適度な休憩やマッサージで日々のケアを忘れずに行いましょう。もし痛みが現れた場合は、早めに手を休め、必要に応じて医師の診断を受けることが大切です。

既に痛みが出ている方は、適切な治療を受けることで、腱鞘炎の進行を防ぎ、再び作業に集中できるようになるでしょう。プログラマーとしてのキャリアを長く続けるためにも、自分の体を大切にしながら仕事に取り組むことが大切です。

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