口約束だけの業務委託契約はリスクが高い?リスク回避の方法や契約書を作りたがらない場合の対処法
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目次
はじめに
フリーランスのエンジニアとして仕事を受ける際、契約書の作成は欠かせない重要なステップです。しかし、時には「口約束だけで十分」と考えるクライアントや、契約書の作成を避けたがるクライアントと出会うこともあります。このような場合、口約束のみで業務を進めることは非常にリスクが高いと言えます。この記事では、口約束のリスクとその回避方法、さらには契約書を作りたがらないクライアントにどう対処すべきかを詳しく解説します。
口約束だけで仕事をするのは危険?
フリーランスエンジニアとして業務を受ける際、まず最初に重要となるのが契約の取り決めです。契約書を作成することが理想ですが、現実には「口約束だけで仕事を進めてほしい」と言われることも少なくありません。特に信頼関係が既に築かれている場合や、クライアントとの関係を壊したくない場合、契約書を交わさずに業務を開始することもあるでしょう。しかし、そうした状況はフリーランスにとって大きなリスクを伴います。口約束のみでの契約は、問題が発生した際の対応が非常に難しく、紛争の原因となりやすいのです。では、なぜ口約束だけでの仕事が危険なのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
口約束であっても法的には契約として有効
まず、口約束でも法的には契約として認められることがあります。民法では、契約は口頭によるものでも成立するとされています。つまり、双方が同意して業務を進める場合、それは法的に有効な契約となり得るのです。しかし、契約書が存在しないことから、後々のトラブルのリスクが大きくなる点に注意が必要です。
例えば、クライアントが「この作業も依頼したつもりだった」「報酬はもっと少なかったはず」といった主張をする可能性があります。文書として契約内容が残っていない場合、どちらが正しいかを証明するのは非常に難しくなります。このように、口約束だけでは認識のズレが生じやすく、その結果トラブルに発展するケースが多々見られます。
契約が履行されなかった際にトラブルが起きやすい
口約束は法的に有効であるものの、履行されなかった場合には解決が非常に難しくなります。契約書がない場合、何がどのように約束されたのかが曖昧で、証拠が不足していることから法的な手続きを進めることが困難です。例えば、クライアントが報酬の支払いを滞らせた場合や、納期に関する認識が異なった場合など、証拠として提示できるものがないと、フリーランスエンジニアは不利な状況に立たされることが多いです。
報酬未払いが発生した場合、裁判や調停に持ち込んだとしても、口約束だけでは「その約束が本当に存在したのか」という点が争点となり、スムーズに解決できないことが多々あります。また、納期の問題に関しても、口約束だけでは「いつまでに完了するべきだったのか」が明確でないため、クライアントとの間で意見の食い違いが生じ、業務関係が悪化する可能性があります。
このように、口約束だけではリスクが高く、最悪の場合、法的手続きに発展することもあるため、契約書を作成することが非常に重要なのです。契約書を作成することで、双方の合意内容が明確になり、万が一のトラブル発生時にも対処しやすくなります。
業務委託契約とは
フリーランスエンジニアとして仕事を始める際、どのような契約形態でクライアントと取引を行うかは非常に重要なポイントです。その中でも、多くのエンジニアが結ぶ契約形態の一つに「業務委託契約」があります。この契約は、フリーランスにとって一般的なものであり、特にプロジェクトベースでの業務依頼において頻繁に用いられます。しかし、業務委託契約についての理解が不足していると、後々大きなトラブルに巻き込まれる可能性もあります。ここでは、業務委託契約の基本的な形態や契約書作成の重要性について詳しく見ていきましょう。
業務を完了することで報酬を受け取る契約形態
業務委託契約とは、企業やクライアントがフリーランスに特定の業務を依頼し、その業務が完了した際に報酬を支払うという契約形態です。この契約は、フリーランスが提供するサービスの内容や成果物に基づいて報酬が発生するため、エンジニアにとって非常に透明性が高い契約と言えます。特に、プロジェクトごとに業務を行うエンジニアにとっては、成果物が納品された時点で契約が完了するため、依頼内容が明確であればあるほど、双方にとって利益のある契約形式です。
この契約形態の特徴は、雇用契約とは異なり、クライアントとの間に雇用関係が発生しない点です。つまり、労働時間や勤務場所に関する制約が少なく、自身の裁量で業務を進めることができます。そのため、フリーランスエンジニアは自分のペースで仕事を進めることができる一方で、契約で定めた業務を確実に完了させる責任も負っています。
契約書作成によるリスク管理の重要性
業務委託契約の最大のリスクは、契約内容が不明確である場合に発生するトラブルです。契約書を作成せずに仕事を進めてしまうと、後になって「依頼した業務の範囲が違う」「報酬が思っていた金額と異なる」などの問題が発生しやすくなります。契約書を作成することで、これらのリスクを事前に防ぐことができ、フリーランスエンジニアとして安心して業務に集中できる環境を作ることができます。
特に、フリーランスとして活動する場合、契約書がクライアントとの交渉における重要なツールとなります。契約書に記載された内容に基づいて業務を進めるため、どの業務がどのタイミングで行われるべきか、報酬がいつ支払われるべきか、万が一のトラブル時にどのように対応するかが明確になります。これにより、後々のトラブルを最小限に抑えることができます。
契約書によって報酬や納期・責任の範囲が明確になる
契約書のもう一つの重要な役割は、業務の内容や報酬、納期、そして責任の所在を明確にする点です。フリーランスエンジニアとしてプロジェクトを進める際、業務の進行中にクライアントと意見が食い違うことは珍しくありません。しかし、契約書においてあらかじめ業務内容が明記されていれば、その範囲外の業務を求められることも少なくなります。
また、報酬や支払いのタイミングについても、契約書に記載しておくことでトラブルを防ぐことが可能です。例えば、業務が完了した後、どのタイミングで報酬が支払われるのかを明確にしておくことで、支払いが遅れるといったリスクを最小限に抑えることができます。
さらに、納期や責任の範囲が明確になることで、フリーランスとしての業務を計画的に進めることができ、クライアントとの関係もスムーズに保つことができます。特に複雑なプロジェクトや長期的な案件では、これらの要素が明確であるほど、双方が安心して仕事を進められる環境が整います。
口約束だけの業務委託契約はなぜリスクが高い?
フリーランスエンジニアとしてクライアントと業務を進める際に、口約束だけで契約を結ぶことは避けるべきです。契約書を作成しないまま業務を開始すると、一見問題なく進んでいるように見えても、思わぬところでトラブルが発生するリスクが高まります。特に、プロジェクトの進行中に双方の認識が異なることが判明したり、報酬の支払い時に意見の食い違いが生じたりするケースが後を絶ちません。口約束のまま進行するリスクは、フリーランスにとって非常に大きな負担となることが多く、最終的にはプロジェクト全体が混乱に陥ることも考えられます。
では、具体的にどのようなリスクがあるのか、そしてどのようなトラブルが発生しやすいのかを詳しく見ていきましょう。
お互いの認識にズレが生じることがある
口約束で契約を進める際、最も頻繁に発生する問題の一つが、フリーランスエンジニアとクライアントの間で「認識のズレ」が生じることです。業務の初期段階では、双方が「同じ内容に合意している」と信じて進めていることが多いものの、実際にはそれぞれが異なる解釈を持っていることがあります。例えば、業務の範囲に関して、クライアントは「これも業務に含まれている」と考えている一方で、エンジニアは「そこまでの業務は依頼に含まれていない」と解釈している場合があります。これが後に大きなトラブルに発展することがあるのです。
また、納期や報酬についても、同様の問題が発生します。口頭で「このくらいの時期に納品」と話し合ったとしても、具体的な日付が確認されていないと、納期に関する認識の違いが生じることがあります。例えば、クライアントは「1か月以内に納品される」と思っていたのに対し、エンジニアは「作業に2か月程度かかる」と認識している場合、納期の遅延が問題視され、納期を守れなかったとクライアント側が主張する可能性があります。
さらに、報酬の支払いタイミングについても、同じ問題が見られます。クライアントは「作業完了後すぐに支払う」と思っていたのに対し、エンジニアは「請求書を送った後に支払いが行われる」と認識しているケースなど、細かな合意が明確でないことが原因でトラブルに発展することが少なくありません。
このような認識のズレは、業務の進行中にはすぐには気付きにくいことが多く、問題が明るみに出るのは納品のタイミングや報酬支払いの段階になってからです。その時点でクライアントとフリーランスの双方が異なる主張を持ち始めると、トラブルは避けられなくなります。これらのズレが生じる根本的な原因は、業務の範囲や条件が文書化されていない、または合意内容を明確に記録していないことにあります。口約束では、双方が同じ情報を共有しているかどうかが不透明なため、後に問題が表面化するリスクが非常に高くなります。
文書での契約内容が残っていないためトラブル時の解決が難しくなる
さらに、口約束で業務を進めるもう一つの大きなリスクは、トラブルが発生した際にその解決が非常に難しくなる点です。業務の進行中に何か問題が起こった場合、契約書が存在すれば、それに基づいて解決策を講じることができます。例えば、報酬が支払われない場合や、納期に関して意見が対立した場合、契約書に記載された内容を証拠として双方の合意事項に立ち返ることができます。しかし、口約束だけで業務を進めている場合、こうした契約の根拠となる証拠が全く存在しないため、問題解決の手段が限られてしまいます。
例えば、報酬の支払いが遅れた際に「報酬の支払いはいつ行われるべきだったのか」という点が問題になります。もし契約書に明確な支払日や条件が記載されていれば、それに基づいてクライアントに支払いを求めることが可能です。しかし、口約束だけでは「いつ支払う予定だったか」を証明することが非常に難しく、クライアント側が「もう少し待ってほしい」「まだ支払い条件に合っていない」といった主張を行うと、エンジニア側はそれに反論できる証拠を持たないことが多いです。
また、裁判や調停などの法的手続きを行う場合も、契約書が存在しないと問題が複雑化することが多いです。裁判では、契約書があるかどうかが大きなポイントになります。契約書があれば、そこに記載された内容に基づいて法的に問題解決を図ることができますが、口約束だけの場合は、合意内容を証明する手段が乏しいため、裁判所でも迅速な解決が難しくなります。口頭での合意内容を証明するためには、当事者間のやり取りの記録や証人が必要になるため、解決までに時間がかかるだけでなく、最終的にはフリーランス側が不利な立場に立たされる可能性も高いです。
このように、口約束だけの契約では、後にトラブルが発生した際の解決が非常に困難になります。報酬の支払い遅延や納期の問題に限らず、業務内容や追加作業に関するトラブルなども、契約書があれば迅速かつ明確に解決できる問題が、口約束では解決の糸口を見つけるまでに時間と労力がかかります。こうしたリスクを避けるためにも、契約書を作成し、文書としての証拠を残しておくことが極めて重要です。
口約束による契約で生じるトラブル例
口約束のみで契約を進めた場合、どのようなトラブルが発生しやすいのか具体的な例を挙げてみましょう。これらの例は、実際に多くのフリーランスエンジニアが経験している問題であり、事前に防ぐためには契約書の作成が不可欠です。
報酬未払いのトラブル
フリーランスエンジニアにとって最も避けたいトラブルの一つが、報酬未払いの問題です。口約束だけで業務を進めた場合、報酬の支払いについての明確な取り決めがないことが多く、これが原因でトラブルが発生しやすくなります。クライアントが支払いを遅延させたり、最悪の場合、支払い自体を拒否するケースも珍しくありません。こうした状況では、フリーランスエンジニアが報酬を受け取ることなく、業務だけが完了してしまうという非常に不利な状況に陥ってしまいます。このような事態は、フリーランスにとって大きな損失であり、適切な対策を講じて未然に防ぐことが重要です。
業務内容の認識違いによるトラブル
口約束での契約では、業務内容に関する認識の違いもトラブルの原因となることがよくあります。クライアントは、依頼した業務の範囲がもっと広いと考えている一方で、フリーランス側は、追加の作業は含まれていないと認識している場合が多いです。こうした認識の違いが生じると、エンジニアは予期せぬ追加業務に追われることになり、結果として報酬や納期に影響が出てしまう可能性があります。特に、業務範囲が曖昧なまま進行している場合、クライアントから次々と追加の依頼が発生し、フリーランス側の労力が増大するケースもあります。
納期に関するトラブル
納期に関するトラブルも、口約束によって生じやすい問題の一つです。クライアントが希望する納期と、エンジニアが認識している納期が異なる場合、業務が期日までに完了しないことがあります。これにより、クライアントが「納期遅れ」を主張し、エンジニア側に責任を押し付ける事態が発生することが考えられます。例えば、クライアントが「1か月以内に納品される」と期待していたのに対し、エンジニアは「2か月程度の作業が必要」と認識していた場合、このズレが後に大きな問題となります。納期が明確に合意されていないと、こうしたトラブルは避けられません。
このように、口約束だけの業務委託契約では、報酬や業務内容、納期などの基本的な要素でトラブルが発生しやすく、最悪の場合法的な対応が必要になることもあります。次のセクションでは、こうしたリスクを回避するためにどのような対策を取るべきかについて詳しく解説していきます。
口約束のリスクを回避する方法
フリーランスエンジニアとして成功するためには、クライアントとの契約が非常に重要なポイントです。特に、口約束だけで業務を進めてしまうと、後々トラブルが発生するリスクが高まります。では、どうすればこうしたリスクを未然に防ぎ、安心して仕事に集中できる環境を作れるのでしょうか?その答えは、契約内容を文書に残し、明確にすることです。口約束によるリスクを回避するための最も効果的な手段は、正式な「業務委託契約書」を作成することです。
業務委託契約書を作成することで、双方の合意内容が明確になり、後に発生するかもしれないトラブルを未然に防ぐことが可能になります。ここでは、契約書を作成する方法と、契約書に必ず含めるべき重要な項目について詳しく説明します。しっかりと契約書を整えておくことで、リスクを最小限に抑え、クライアントと円滑な関係を築くための土台を作りましょう。
業務委託契約書を作成する
口約束だけでは、どんなに信頼できるクライアントでも予期せぬトラブルが発生する可能性があります。そのため、業務委託契約書を作成することが非常に重要です。契約書を作成することで、合意内容が明確に文書として残るため、何か問題が起こった場合にもその内容を根拠に解決策を導くことができます。
特に、報酬や業務の内容、納期に関する取り決めは、口約束では互いに解釈が異なる可能性が高いため、契約書に明記しておくことで曖昧さを排除できます。では、業務委託契約書を作成する際に必要な手順について見ていきましょう。
業務委託契約書を作成する手順
契約書を作成する際には、いくつかの重要な手順を踏む必要があります。これらの手順をしっかりと守ることで、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。以下に、契約書を作成する際に気をつけるべきポイントを順に説明します。
業務内容を明確化
契約書を作成する最初のステップは、業務内容を明確に記載することです。フリーランスのエンジニアとして、クライアントからどのような業務を依頼されているのかを具体的に書き出し、その業務の範囲やタスクの詳細を明確にしましょう。例えば、「Webサイトの開発」といった曖昧な記述ではなく、「ホームページのトップページデザイン、内部ページのコーディング、機能の実装」など、詳細なタスクを列挙することが重要です。
こうすることで、クライアントが後から追加の業務を要求してきた場合でも、契約書に記載された内容を基に交渉を行うことができ、余計な作業を強制されることを防げます。
報酬と支払条件の決定
次に、報酬とその支払条件についても明確に取り決める必要があります。契約書には、報酬の金額、支払いのタイミング、支払方法などを具体的に記載しましょう。これにより、後で報酬の支払いが遅れたり、支払額が変わってしまうといったトラブルを避けることができます。
報酬額を決定する際には、プロジェクトの内容や規模に応じて適切な金額を設定します。また、報酬がプロジェクトの進行に応じて分割で支払われる場合も、各段階でどのように支払いが行われるのかを明確にしておきましょう。加えて、支払いの遅延が発生した場合のペナルティも取り決めておくことで、万が一の事態にも対応できます。
納期の設定
業務を進める上で、納期の設定も非常に重要なポイントです。契約書には、納期がいつまでか、そしてその納期に間に合わなかった場合の対応策も記載しておくべきです。納期を明確にすることで、クライアントとフリーランスの間で認識の違いが生じることを防ぎます。
また、納期が複数段階に分かれている場合は、それぞれの段階でどのタスクが完了するべきかも明記しておくと良いでしょう。こうすることで、プロジェクトがスムーズに進行し、途中で問題が発生するリスクを軽減することができます。
契約書に含めるべき必須項目
契約書を作成する際には、いくつかの必須項目を忘れずに記載することが大切です。これらの項目が契約書に含まれていないと、後でトラブルが発生した際に対応が難しくなる可能性があります。ここでは、業務委託契約書に必ず含めておくべき基本的な項目を詳しく説明します。
業務内容の詳細
契約書には、クライアントが依頼する業務の内容を具体的に記載する必要があります。前述のように、業務の範囲や提供する成果物を明確にすることで、業務範囲の拡大や追加作業の発生を防ぐことができます。業務内容が具体的であればあるほど、双方の認識が一致しやすくなり、余計なトラブルを回避できます。
報酬の金額
報酬の金額も、必ず契約書に記載すべき項目です。口約束では、報酬額に対する認識がクライアントと異なることがあり、それがトラブルの原因となることがあります。そのため、契約書には具体的な報酬額とその計算方法、またプロジェクトの進捗に応じた分割支払いの場合は、そのスケジュールを明記しておきましょう。
報酬の支払日
報酬の支払い日も、契約書に明確に記載しておく必要があります。支払日が曖昧なままだと、クライアントが支払いを遅延させたり、支払いのタイミングがずれてしまうリスクがあります。これを防ぐために、報酬の支払日を具体的に決定し、契約書に記載しておくことが重要です。
遅延した場合の対応
万が一、業務の進行が遅れたり報酬の支払いが遅れた場合にどう対処するかも、契約書に含めるべきです。特に納期や報酬に関しては、何か問題が発生した際に対応がスムーズに進むよう、具体的な手順やペナルティを記載しておくと良いでしょう。これにより、トラブルが発生しても、迅速に解決できる仕組みを整えることができます。
納期
納期の設定も、契約書に必ず含めておくべき項目です。納期が曖昧なままでは、業務の進行に支障をきたし、クライアントとの間でトラブルが発生する可能性が高くなります。契約書には、具体的な納期とそのスケジュールを明記し、遅延が発生した場合の対応策も取り決めておきましょう。
このように、契約書を作成することで、業務の進行がスムーズになり、リスクを最小限に抑えることができます。次のセクションでは、クライアントが契約書を作りたがらない場合の対処法について説明します。
クライアントが契約書を作りたがらない場合の対処法
フリーランスエンジニアとして仕事を受ける際、契約書を作成することが推奨されるものの、現実にはクライアントが契約書の作成に消極的である場合も少なくありません。特に、口頭でのやり取りが中心であったり、信頼関係が既に築かれているクライアントであれば、「契約書をわざわざ作成する必要はない」と考えることもあるでしょう。しかし、契約書がないまま業務を進めると、後々問題が発生した際にリスクを負うのはフリーランス側です。
そこで、クライアントが契約書を作りたがらない場合でも、リスクを最小限に抑えるための対策を講じる必要があります。契約書がなくても、業務内容や報酬、納期などについて明確な記録を残すことで、トラブルが発生した際にそれを根拠に解決策を模索することができます。ここでは、そうした場合にどのように対応すべきかを見ていきましょう。
口頭での合意内容を文書にしてメールで送る
クライアントが契約書の作成に消極的な場合、まず実践すべき方法の一つが、口頭で合意した内容を文書にしてメールで送ることです。たとえ正式な契約書を作成できなかったとしても、メールを活用することで、双方が何に合意したのかを明確に記録として残すことができます。具体的には、業務内容、報酬、納期、支払い条件などの重要な要素を文章にして、クライアントに確認してもらいましょう。
この手法の利点は、契約書ほどの正式な書面ではないものの、後にトラブルが発生した際にそのメールが証拠となる点です。メールは法的な証拠としても有効とされているため、クライアントとのやり取りが記録に残ることで、万が一問題が起きた場合にも双方の認識の違いを修正しやすくなります。例えば、「業務の範囲はここまでで、報酬はこの額」といった具体的な内容をメールに書き込み、クライアントから返信をもらうだけでも、後々のトラブル防止に役立ちます。
メッセージのやり取りの履歴を残しておく
もう一つの有効な方法は、メールやメッセージアプリでのやり取りの履歴をしっかりと保存しておくことです。現代の業務では、メールだけでなくチャットアプリやメッセージアプリを使用してやり取りをすることが一般的です。そのため、日常的な業務連絡の中で、契約内容や業務の進行状況について話し合った内容が記録として残るケースが多くあります。これらの履歴を適切に保存し、必要に応じて確認できるようにしておくことが大切です。
特に、重要な業務内容の変更や追加業務の依頼、報酬や納期に関する変更があった場合、そのメッセージの内容が後のトラブル解決に役立つ可能性があります。メッセージアプリには、日付や時刻、発信者が明確に表示されるため、やり取りの履歴は信頼性の高い証拠となります。これにより、「この日にこういう内容で合意した」という事実を後から確認できるため、クライアント側が何かを否定したとしても、そのやり取りを基に主張を立証できるのです。
また、クライアントとのやり取りが複数のチャネルに分散している場合でも、全てのメッセージをまとめて保存しておくことが望ましいです。時には、チャットアプリで業務内容を話し合い、報酬についてはメールで確認するといった形でやり取りが行われることもあるでしょう。そうした場合、重要なポイントごとに記録を保存し、必要に応じて整理しておくことで、いざという時に役立つデータベースとして機能します。
このように、契約書を作成できなかった場合でも、メールやメッセージアプリを活用して記録を残すことで、リスクを最小限に抑えることが可能です。クライアントとのやり取りが積極的に保存されていれば、トラブル発生時にもそれを基に迅速かつ適切な対応が取れるため、リスク管理の面で大いに役立つ手段となるでしょう。
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まとめ
口約束だけでの業務委託契約は、フリーランスエンジニアにとって大きなリスクを伴います。契約書がないと、業務内容や報酬、納期に関するトラブルが発生しやすく、解決が難しくなることが多いです。そのため、業務委託契約書を作成し、契約内容を明確に文書化することが非常に重要です。もしクライアントが契約書を作りたがらない場合でも、メールやメッセージで合意内容を確認し、記録として残すことがトラブル防止に役立ちます。フリーランスとして成功するには、こうしたリスク管理の意識が欠かせません。日々の業務においても、契約内容の記録や確認を徹底し、リスクを最小限に抑える努力を継続することが大切です。
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