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SREの具体的なキャリアパスと将来性とは


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SREという職種が生まれた背景とは

SRE(Site Reliability Engineering)は、現代のIT事情において非常に重要な役割を果たす職種です。クラウドネイティブなアプリケーションとサービスの増加に伴い、SREの需要は高まっています。

この記事では、SREエンジニアという職種について説明した後、必要なスキルや資格、キャリアパス、将来性について紹介します。

SREが生まれた背景・求められている背景

SREが誕生した背景にはGoogleが大きく関係しています。Googleのサービスは急速に成長し、従来の運用モデルでは対処しきれなくなりました。その中で、SREは開発と運用の協力を強調し、サービスの信頼性向上を目指す方法として誕生しました。

SREの成功はGoogleの信頼性を向上させ、今では多くの組織の大規模なオンラインサービスの信頼性向上にSREが貢献しています。

SREとインフラエンジニアの違い

SREとインフラエンジニアの違いは、焦点とアプローチにあります。SREはサービスの信頼性や安全性を重視しており、システムの自動化や監視によって問題を解決します。一方、インフラエンジニアは、インフラストラクチャやネットワークに重点を置き、サーバーとネットワークの設定と運用に専念します。

SREの5つの役割

SREの役割は、オンラインサービスの信頼性を確保し、最適化することです。システムの監視や障害の迅速な対応、自動化などを通じて、安全かつ継続的に利用できるサービス開発に貢献しています。

組織のサイロ化を削減・改善

開発・運用と別々の部門で作業している場合、コミュニケーションに課題が生じる可能性があります。SREのアプローチでは開発者と運用者が協力し、サービスの信頼性を高めることを共通目標とします。

具体的な例として、SREエンジニアは障害のトラブルシューティングを行い、サービスの監視やSLA達成のためのツールを開発します。これにより、組織内でのサイロ化が減少し、サービスの信頼性向上に貢献します。

ツールと自動化

SREによるツールと自動化は、運用業務を効率化し、サービスの信頼性向上に貢献します。ルーチンなタスクや手動の作業を自動化することで、作業の速度が向上し、人的エラーが削減されます。そして同じプロセスやタスクを繰り返し実行する際に、一貫性のある結果が得られます。ツールと自動化によって削減できたエンジニアの時間を、より価値のあるタスクに割り当てることで、組織全体の効率性を高めます。

緊急インシデント対応

緊急インシデント対応は、予期せぬ問題や障害が発生した際に、それに対処し、システムやサービスの正常な状態を回復するためのアクションを実行するプロセスを指します。緊急インシデント対応のメリットは、サービスの信頼性を高め、ビジネスへの悪影響を最小限に抑えられる点です。

SREはインシデントに素早く対応できる体制を整えているため、障害が発生した際に即座に行動することで、サービスの停止時間が最小限に抑えられます。

変更管理

変更管理とは、ITシステムやソフトウェアに対する変更を計画・評価・実施・監視し、効果的かつリスクの少ない方法で導入するプロセスを指します。システムの信頼性向上と予測可能な動作を確保し、問題や障害を最小限に抑えるのが変更管理の大きな目的です。

SRの導入により変更管理が向上する理由は、自動化、監視、データ駆動のアプローチです。自動化により変更プロセスが効率化され、一貫性が確保され、人為的ミスが軽減されます。さらに監視によって変更の影響をリアルタイムでモニタリングでき、サービス品質に合わせて変更を評価できます。

ITインフラストラクチャ管理

SREの原則により、ITインフラストラクチャの管理がより効果的で信頼性の高いものになります。自動化や監視、変更管理などのプラクティスを組み合わせて、サービスの信頼性を向上させる役割を果たします。

特にSREは監視システムを運用し、インフラストラクチャの異常をリアルタイムで検出することで問題が早期に発見され、トラブル対応を効率的に行えます。

SREは取得しておきたい3つの資格

SREエンジニアとしてこれから働く方や、さらにスキルアップしたい方には、以下の資格取得をおすすめします。

  • EXIN DevOps Professional
  • Cisco Certified DevNet Associate
  • クラウドサービスの認定資格(AWS・Azure・GCP)

EXIN DevOps Professional

EXIN DevOps Professional試験は、DevOps原則や自動化、セキュリティなどの知識を評価する資格試験です。SREの役割において、システム信頼性の維持と改善に関連するDevOpsの知識が重要であり、EXIN DevOps Professional試験はDevOpsの専門性を証明するのに役立ちます。

試験はオンラインで随時実施しており、受験料は33,278円(税込)です。受験するには、EXINが認定する教育事業者が実施しているトレーニングの受講が必要です。

Cisco Certified DevNet Associate

Cisco Certified DevNet Associateは、Ciscoのデベロッパー認定プログラムの一環で、ネットワークやソフトウェア開発のスキルを評価する試験です。SREエンジニアにおすすめの理由は、ネットワークとアプリケーションの連携がSREの業務に欠かせないためです。

試験はオンラインで随時実施しており、受験料は33,278円(税込)です。受験資格はないため誰でも受験できますが、Cisco公式HPでは1年以上のPythonプログラミング・ソフトウェア開発経験がある方の受験を推奨しています。

クラウドサービスの認定資格(AWS・Azure・GCP)

クラウドサービスの認定資格には、それぞれのクラウドに応じてAWS Certified DevOps Engineer(AWS)、Google Cloud Professional DevOps Engineer(GCP)、Microsoft Azure DevOps Engineer Expert(Azure)などが含まれます。

これらの資格はクラウドベースのインフラストラクチャ管理や自動化・監視・セキュリティに焦点を当てているため、SREがクラウド環境でサービス信頼性を確保し、スケーリングするのに役立つ知識を身につけられます。

どの試験も随時実施しており、受験料はそれぞれAWS Certified DevOps Engineerは33,000円(税込)、Google Cloud Professional DevOps Engineerは200ドル、Microsoft Azure DevOps Engineer Expertは23,213円(税込)です。

SREに求められるスキルとは

SREに求められるスキルは、システムやネットワークの知識だけでなく、さまざまな実務経験が含まれます。ここでは、SREに求められるスキルについて、それぞれの実務経験が活かせる理由を紹介します。

ミドルウェアやWebアプリケーションなどの開発経験

ミドルウェアやWebアプリケーションの開発経験はSREの業務に大きな価値をもたらします。例えば開発経験があるとコードの理解が深まるため、トラブルシューティングにも柔軟に対応できます。また、アプリケーションのパフォーマンス最適化やスケーリングの知識があれば、SREのシステムの信頼性向上に役立ちます。

大規模サービスの開発、運用経験

大規模サービスの開発・運用経験があれば、スケーリングやロードバランシングの実装方法への理解があるため、トラフィックの急増に対処できます。また、大規模サービスでは変更管理とデプロイの複雑性が増すため、変更管理プロセスを改善し、リリースの信頼性を高める知識が役立ちます。

クラウド構築・運用スキル

AWS・Azure・GCPなどのクラウド構築・運用スキルは、SREの業務に大いに役立ちます。例えば、クラウド環境でのオートスケーリング設定を通じて、急激なトラフィック増加に対処できるようになり、サービスが安定して利用できる能力を高められます。また、クラウドプラットフォームの監視とアラート設定を通じて、障害を早期に検出し、迅速な対応が可能です。

オペレーション自動化・効率化の経験

オペレーション自動化・効率化の経験はSREに不可欠です。例えばログのローテーションや

システムパッチの適用の自動化経験があれば、エンジニアの時間を節約し、ヒューマンエラーを減少させられます。

監視・モニタリング環境の構築

監視・モニタリング環境の構築経験はSREに欠かせないスキルです。適切なモニタリングツールの選定と設定により、システムのパフォーマンスをリアルタイムで把握し、障害を早期に発見できます。また、アラートの設定やダッシュボードの構築を通じてエラーを識別でき、トラブルに迅速に対応できます。

SREの具体的なキャリアパスと将来性とは

SREエンジニアはシステム開発・運用を通じてサービス全体を把握できるため、さまざまなキャリアパスを描けます。ここではSREのキャリアパスと将来性について、具体例とともに紹介します。

SREの具体的なキャリアパス

SREエンジニアのキャリアパスは以下の通りです。

  • CxOなどの経営職
  • クラウドエンジニアとしてスペシャリストになる
  • エンジニアのマネジメントレイヤー
  • ITアーキテクト・ITコンサルタント
  • フリーランス

SREエンジニアとして実績を積むことで、上流工程の職種から独立まで、さまざまなキャリアパスを描けます。

CxOなどの経営職

SREのキャリアパスは技術職だけではありません。サービスの信頼性向上と効率化を追求し、リスク管理に優れた洞察力を持っているSREは、CEO(最高経営責任者)やCFO(最高財務責任者)、CTO(最高技術責任者)など、いわゆるCxOにも向いています。

クラウドエンジニアとしてスペシャリストになる

クラウドエンジニアはクラウドプラットフォームの専門家であり、クラウドネイティブなアーキテクチャとツールに精通しています。SREエンジニアの実務経験の中でも、クラウドでのスケーリングや自動化、コスト効率化などは、クラウドスペシャリストとして、クラウド上でのサービス信頼性を確保するのに役立ちます。

エンジニアのマネジメントレイヤー

SREのキャリアパスでエンジニアのマネジメントレイヤーに進む理由は、SREが技術と組織の両側面を理解し、エンジニアリングチームをリードできるためです。SREの実務経験があるマネジャーは、チームの技術的な課題に対処し、プロジェクトを成功に導けます。

ITアーキテクト・ITコンサルタント

SREのキャリアパスでITアーキテクトまたはITコンサルタントをおすすめする理由は、SREがシステムアーキテクチャや自動化、およびベストプラクティスについての深い洞察を持つためです。SREの経験を活かし、組織やクライアントに対して信頼性エンジニアリングの戦略的なアドバイスを提供できます。

ITアーキテクトとしてはシステム設計と運用の最適化に貢献でき、ITコンサルタントとしてはクライアントにSREの手法を用いてベストプラクティスを導入することで、サービスの信頼性を向上できます。

フリーランス

SREのキャリアパスでフリーランスが向いている理由は、高い需要と柔軟性です。異なる企業や業界でプロジェクトに参加し、異なる技術スタックやアーキテクチャに携わることで、幅広い経験を積み、自己成長につながります。また、特定のプロジェクトに専念することで、高額のプロジェクト報酬を獲得できるのもフリーランスのメリットです。

自分のスケジュールを調整し、プロジェクトを選択できるため、ライフワークバランスを維持しながらSREの専門知識を活用できます。

SREの将来性とは

クラウドネイティブなアプリケーションの増加とデジタルトランスフォーメーションの重要性が高まる中、サービス信頼性の需要は高まっています。SREの知識やスキルは信頼性向上に役立つため、業界における高い需要が見込めます。

クラウドファースト・クラウドネイティブの時代が到来

クラウドコンピューティングの普及により、多くの組織がクラウドベースのアーキテクチャとサービスを採用しています。システムの複雑性は増す一方で、サービスの信頼性確保が重要となりました。SREはクラウドネイティブな環境で、サービスの信頼性を向上させられるため、将来的にも高い需要が期待できます。

クラウドを導入する企業が増え、運用・自動化を目指している

クラウドは柔軟性とスケーラビリティを提供し、企業が効率的にサービスを展開できるようになりました。一方で、クラウド環境での信頼性の確保や、トラブル対応は新たな課題です。SREはこの課題に対処し、サービスの信頼性を向上させる専門家であるため、企業はSREの導入を通じて競争力を高め、顧客満足度を向上させることが期待されます。

まとめ

今回はSREにおすすめのスキルや資格について触れた後、キャリアパスや将来性について紹介しました。SREとして活躍するにはエンジニアの枠を超えて、幅広い知識やスキルが必要です。その一方で、実務経験を重ねることでさまざまなキャリアパスを描けます。実務に応じて必要なインプットや資格取得を続け、さまざまな業界・働き方で信頼されるSREエンジニアを目指しましょう。

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