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フリーランスエンジニアはクレジットカードがあると便利?審査に通りやすくするコツや申し込み時の注意点も解説

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はじめに

フリーランスエンジニアとして活動していると、日々の経費管理やキャッシュフローの効率化が課題になりがちです。そんな中、「事業用にクレジットカードを作るべきか迷っている」「審査に通るか心配」と感じている方は多いのではないでしょうか。

事業用のクレジットカードがあれば、事業に使った経費に特化して一元管理できる他、支払いをスムーズに行ったり、ポイントやキャッシュバックを活用することで節約にもつながります。その一方で、収入が不安定だと見られがちなフリーランスだからこそ、審査が厳しいのではないかと不安に感じる方もいるでしょう。

そこで今回の記事では、フリーランスエンジニアがクレジットカードを持つメリットや注意点、審査に通りやすくするためのコツについて、分かりやすく解説していきます。

フリーランスエンジニアはクレジットカードがあると便利?

「普段は現金派」という方も、フリーランスとして活動する上で、クレジットカードを活用することで多くのメリットをもたらしてくれます。特に、エンジニア職の方は購入するものが高額な場合もあるため、クレジットカードがあると得られるメリットは大きい傾向にあります。

次に、具体的なメリットについて詳しくみていきましょう。

経費管理が楽になる

フリーランスエンジニアは、業務に関するさまざまな経費を管理する必要があります。交通費、機材費、サブスクリプション料金など、支出項目は細かく分かれており、手作業での管理は手間がかかるものですが、ここでクレジットカードの利用明細が役立ちます。カードを経費専用として利用すれば、すべての支出を一箇所で確認でき、記録漏れの心配が減少します。

さらに、多くのクレジットカードは利用明細をデジタル形式でダウンロード可能です。利用明細を会計ソフトやスプレッドシートに取り込むことで、煩雑な手入力を省き、経理作業を効率化できます。明細はそのまま税務申告書の作成に活用できるため、確定申告時のストレスも軽減されるでしょう。

キャッシュフローを改善できる

フリーランスは収入が不安定な場合が多く、クライアントからの支払いが遅れた際、資金が足りなくなった経験を持つ方もいるのではないでしょうか。こうした状況で、支払いタイミングを調整できるクレジットカードの仕組みは非常に助かります。

カードを使うことで、引き落とし日までの猶予期間を活用し、資金繰りに余裕を持たせることが可能です。「支払い猶予」を上手く活用することで、クライアントからの入金が遅れた際など、心強い味方となります。

例えば、月末締め翌月払いのカードを利用すれば、現在の支出を翌月の収入でカバーすることもでき、手元のキャッシュを守りつつ必要な支出を済ませることができます。

カードの特典で経費を節約できる

クレジットカードには、利用額に応じてポイントが貯まったり、キャッシュバックが受けられる特典があります。フリーランスエンジニアは業務に関わる支出が多い分、これらの特典を有効活用すれば経費削減につながります。

例えば、ポイントを貯めてビジネスで必要な機材やソフトウェアの購入に充てたり、キャッシュバック分を別の経費に回すことで、実質的なコストを下げることが可能です。また、特定の店舗やサービスでの割引が受けられるカードを選ぶことで、定期的な支出をより効率的に管理できます。

現金払いではこうした特典を得ることは難しく、支出した分だけで終わってしまいます。しかし、クレジットカードなら経費を支払いつつも、ポイントやキャッシュバックで「ちょっとしたお得感」を得ることができます。特に、高額な支出が多いフリーランスエンジニアにとって、カードを活用すれば、一度の支払いで多くのポイントを貯められるため、その効果はさらに大きくなります。

カードの特典を上手に活用することで、ただの支出を「次の投資につながるメリット」に変えられるでしょう。

会計ソフトとの同期ができる

多くのクレジットカードは、クラウド型の会計ソフトと連携が可能です。カード連携機能を利用すれば、カードの利用履歴が自動的に会計ソフトに取り込まれ、経費の分類や管理がさらに簡単になります。中でも会計ソフトが利用明細から「通信費」「交通費」などのカテゴリーを瞬時に振り分ける「自動仕訳機能」はとても便利です。

カードと会計ソフトの連携によって日々の記帳作業が不要となり、本業に集中する時間を確保できます。また、経費データがリアルタイムで更新されるため、資金状況を常に正確に把握できます。

なお、金額が一定以上(通常10万円以上)で、長期間にわたって使用する資産は、購入年度に全額を経費とせず、耐用年数に応じて分割して経費計上する必要があります。これを「減価償却」といい、税法で定められたルールに従って処理します。

フリーランスエンジニアの方にとっては、以下の費用が減価償却費として挙げられるでしょう。

  • パソコンや周辺機器
  • デスクや椅子などのオフィス家具
  • 高額な開発ソフトウェアライセンス
  • 機材・ガジェット など

会計ソフトでは、購入時に資産の種類と耐用年数を設定するだけで、減価償却費を自動計算してくれます。さらに、減価償却対象の資産を「固定資産台帳」として一元管理する機能があるため、年度ごとに何をいくら償却するのかが簡単に把握できます。

また、確定申告書の作成時に、減価償却費が自動的に反映されるため、税務申告の手間も削減できます。こうした機能により、フリーランスエンジニアが高額な資産を購入した場合でも、減価償却の複雑さを感じずに処理できるようになります。

フリーランスエンジニアはクレジットカードを作れる?

フリーランスエンジニアでもクレジットカードを作ることは可能です。ただし、正社員とは異なる収入形態や信用力の判断基準が採用されるため、審査通過のためには事前準備が重要です。

なお、最近ではフリーランスや個人事業主向けに特化したクレジットカードも増えており、条件を満たせば比較的簡単に作成できるケースもあるため、自身に合ったカードを調べてみるのも良い方法です。

フリーランスでもクレジットカード作成は可能

フリーランスエンジニアであっても、クレジットカード自体を作成することはできます。重要なのは、カード会社が審査時に求める条件を満たしているかどうかです。特に重視されるのが、安定した収入の実績と信用情報です。

多くの場合、カード会社は申込者の収入状況を確認するために確定申告書の提出を求めます。確定申告書はフリーランスとしての収入実績を証明する最も重要な書類であり、これを提出することで年間を通じて収入が安定していることを示すことができます。さらに、過去1~2年分の収入が審査基準に合致していれば、カード発行が可能になる場合が多いです。

なお、最近増えているフリーランスや個人事業主向けに特化したクレジットカードは、一般的なカードに比べて審査が緩い傾向にあり、収入証明が難しい場合でも作成できることがあります。

さらに、経費管理機能やポイント還元など、フリーランスにとって便利な特典が付帯している点も魅力です。

正社員と比べると審査基準が異なる

フリーランスエンジニアがクレジットカードを作成する際、正社員とは異なる審査基準が適用される点に注意が必要です。正社員の場合、カード会社は固定給や勤務先の安定性を基に審査を行いますが、フリーランスの場合は、収入の安定性を証明する必要があります。この違いが、フリーランスにとっての審査ハードルとなりやすいのです。

カード会社がフリーランスに対して重視するのは、「収入の実績」と「信用力」の2点です。まず、収入の実績を示すためには、確定申告書が必要となります。過去1~2年分の収入データが安定しており、一定以上の収入があると認められれば、審査が通る可能性が高くなります。また、追加書類として、契約書や銀行の取引明細書を提出することで、収入が継続的であることをアピールすることもできます。

一方、信用力は、過去のクレジットカードやローンの利用履歴に基づきます。支払いの遅延がないか、既存の借入が多すぎないかなどが審査で確認されます。そのため、クレジットカードを既に利用している場合は、利用枠の範囲内で健全に運用することが、信用力向上につながります。

また、フリーランスに特化したクレジットカードや、審査基準が比較的柔軟なカードを選ぶのも一つの方法です。これらのカードは、収入証明が難しい場合でも、利用実績を積むことで信用力を向上させることができます。

最終的には、自分の収入状況や信用力をしっかり把握し、それに合ったカードを選ぶことが重要です。審査基準の違いを理解し、準備を整えることで、フリーランスでも無理なくクレジットカードを作成することが可能です。

クレジットカード審査のポイント

フリーランスエンジニアがクレジットカードを作成する際、審査では特に「安定した収入」「信用情報」「申込条件への適合」が重要なポイントとなります。正社員と異なり、フリーランスは収入が不安定と見られがちですが、審査に必要な情報や対策をしっかりと把握すれば、クレジットカードを作成することは十分可能です。

次に、フリーランスエンジニアに特化した形で、各ポイントを詳しく解説します。

安定した収入があるか

フリーランスエンジニアの場合、収入が月ごとに変動することが一般的です。事業用カードを作るための理想は一般的に年収400万円以上とされていますが、クレジットカード会社に対して「年間を通して収入が安定している」と証明することが重要です。この際、最も有効な書類は確定申告書であり、過去1~2年分の確定申告書を提出することで、継続的な収入があることをアピールできます。

例えば、案件単位の収入であっても、毎年一定以上の収入を得ていることが確認できれば、カード会社はフリーランス特有の不安定さに対する懸念を和らげることができます。さらに、銀行口座の入金記録を補足資料として提出することで、収入の継続性をより明確に示すことが可能です。

また、カード会社によっては、収入証明書が不要な場合もありますが、そうした場合でも自身で資料を整えておくことで、審査がスムーズに進むことがあります。クレジットカードを申し込む前に、以下を準備しておくとよいでしょう。

  • 確定申告書(1~2年分)
  • 取引明細や契約書(必要に応じて)
  • 事業用の銀行口座の記録(収入の明確化に役立つ)

安定した収入を証明することで、フリーランスエンジニアでも審査通過の可能性を高められます。なお、

信用情報はどうか

信用情報は、クレジットカード審査において見逃せない重要な要素です。信用情報には、過去のクレジットカード利用履歴やローン返済状況、延滞の有無などが記録されており、これらが審査の基準となります。

もしも過去にカードの支払いを延滞した経験がある場合や、他のローンで滞納があった場合は、審査に不利に働く可能性があります。一方で、クレジットヒストリー(クレジットカードやローンの利用状況など、返済履歴に関する記録)が全くない場合も、返済能力の証明が難しくなるため注意が必要です。少額でも良いので、定期的にカードを利用して支払い履歴を積み重ねることを心がけましょう。

また、信用情報機関に登録されている自身の情報を定期的に確認し、不備やエラーがないかをチェックすることも推奨されます。CICやJICCなどの信用情報機関では、自分の信用情報を開示請求できるため、審査を受ける前に確認しておくと安心です。信用情報が整っていることで、審査通過の可能性を高めることができます。

開示方法 CIC
(株式会社シー・アイ・シー)
JICC
(日本信用情報機構)
インターネット
スマホ
・公式HPより申込
・本人確認書類とクレジットカードが必要。
・手数料500円
・即日受取可能
・専用アプリから申込
・本人確認書類とクレジットカード、マイナンバーカードが必要。
・手数料1,000円。
・即日〜3日程度で受取可能
郵送 ・開示申込書と本人確認書類、定額小為替を郵送。
・結果は10日程度で郵送される。
・手数料1,500円。
・開示申込書と本人確認書類、定額小為替を郵送。
・結果は1週間程度で郵送される。
・手数料1,300円。
窓口 非対応

(各社HPを参考に作成)

申込条件と合っているか

フリーランスエンジニアがクレジットカードを申し込む際、最初に確認すべきなのは、そのカードの申込条件が自分の状況に合っているかどうかです。

クレジットカードには、対象年齢や収入基準、職業などの条件が設定されており、満たしていない場合は、審査に通過することはできません。

多くのフリーランスや個人事業主向けのクレジットカードでは、登記簿や決算書の提出を不要とし、代表者の本人確認書類のみで申込可能なものがあります。法人登記をしていない個人事業主や設立1年目の事業者でも、申込条件が比較的緩いカードを選べば、簡単に申し込みが可能です。パスポートや運転免許証などの本人確認資料を提出するだけで手続きが完了するカードも多く、申請時の負担を軽減してくれます。

また、収入証明書を不要としているカードもあり、スタートアップ期や収入がまだ安定していない段階でも申し込みやすい設計となっています。さらに、個人名義ではなく屋号でのカード発行が可能な場合もあり、経費管理の効率化に役立つ点も魅力です。

一方で、申込条件に収入の基準や一定以上の営業実績が含まれるカードもあります。特に高額な利用枠を希望する場合は、事業の安定性を証明する書類(収入証明書や取引明細書)を求められる場合があります。

つまり、申込条件に自分の状況が合っているカードを選ぶことで、無駄な申し込みを避け、審査通過率を上げることができます。条件がシンプルなカードを選ぶか、あるいは必要書類を事前に整えて準備万端の状態で臨むことで、スムーズなクレジットカードを作成が可能です。

審査に通りやすくするためのコツ

フリーランスエンジニアとしてクレジットカードを取得する際、審査を通過するための方法があります。

次に、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

審査のハードルが低いカードを選ぶ

審査のハードルが低いカードを選ぶことは、フリーランスエンジニアにとって効果的な方法です。多くのカード会社は、年会費無料や初めてクレジットカードを作る人向けのカードを用意しており、審査基準が比較的緩やかな傾向にあります。

楽天ビジネスカード

楽天ビジネスカード

(引用元:https://www.rakuten-card.co.jp/service/business-card/

フリーランスエンジニアや個人事業主におすすめの一つが「楽天ビジネスカード」です。楽天ビジネスカード自体の年会費は2,200円(税込)とリーズナブルで、コストパフォーマンスに優れています。

申し込みに際しては、法人登記簿や決算書の提出が不要で、本人確認書類と「預金口座振替依頼書」を用意するだけで手続きが可能です。設立間もない個人事業主やフリーランスでも申し込みやすい設計になっています。

楽天ビジネスカードの魅力は、楽天ポイントを貯められることです。経費の支払いで効率的にポイントを獲得し、楽天市場や楽天グループのサービスで活用することができます。さらに、法人名義の口座からの引き落としに対応しているため、個人利用と事業利用を明確に分けることができ、経費管理の効率化にも役立ちます。

しっかりと収入を記載する

フリーランスエンジニアが審査を受ける際には、正確かつ十分な収入情報を記載することが重要です。申請書に記載する収入は、確定申告書や銀行口座の入出金履歴などで確認されることがあるため、誇張したり虚偽の情報を記載するのは厳禁です。

フリーランスの場合、収入が変動することが一般的ですが、過去1~2年の収入の平均値を基に、安定していることをアピールしましょう。エージェント経由の案件や継続的なクライアントがいる場合は、それを説明すると信頼性が高まります。

キャッシング枠を0円にして申し込む

クレジットカードの審査で重要な部分が「キャッシング枠」です。

キャッシング枠とは、クレジットカードを利用してATMなどから現金を借りられる限度額のことを指します。キャッシングは「借り入れ」に該当するため、カード会社にとっては、貸付リスクを伴う項目とみなされ、カード審査でより厳しいチェックが行われる可能性があります。

そこで、審査に通りやすくするための有効な方法として、キャッシング枠を0円に設定して申し込むことが挙げられます。キャッシング枠を0円にすることで、カード会社は「貸付リスクがない」と判断し、審査のハードルが下がる可能性があります。フリーランスエンジニアや個人事業主のように収入が変動しやすい職業の方にとっては、キャッシング枠をなくすことで、審査に通過する確率を上げることができます。

また、キャッシング枠を設けない場合、カード会社は申し込み者の収入証明書を不要とすることが多いため、手続きの負担も軽減されます。キャッシング枠の設定が審査に与える影響を避けつつ、迅速にカードを発行するための賢い選択といえるでしょう。

なお、キャッシング枠は、カード発行後に必要になった際に別途申請して追加することも可能です。そのため、最初の申し込み時点では0円にしておき、カードの発行を優先することが合理的です。

フリーランスとしての収入が安定してから申し込む

フリーランスとして働いている場合、月々の収入が変動することが多く、カード会社が「返済能力が不十分」と判断する可能性があります。そのため、収入がある程度安定し、継続的に得られている実績を示してから申し込むことで、審査に通りやすくなるでしょう。

また、カード会社は、収入証明として確定申告書や銀行口座の入金履歴を参考にします。確定申告書の提出を求められる場合が多いため、少なくとも1年分の収入データを用意しておくことが大切です。例えば、複数のクライアントとの契約がある場合、その契約書や振込記録を揃えておくことで、安定した収入を証明しやすくなります。

収入を補強するために、サブスクリプション型の案件や長期契約を増やすなど、収益の安定化を意識した業務構築も効果的です。

収入が安定するまでの間の対策

なお、収入が安定するまでの間、クレジットカードの審査に通りやすくするためには、信用力を高める準備を進めることが大切です。そのためには、デビットカードの活用や、既存のクレジットカードを適切に利用する方法が効果的です。

デビットカードは銀行口座の残高内でのみ利用できるため、審査が不要で誰でも作成可能です。フリーランスとして収入が不安定な時期でも、安心して支払いに利用できます。公共料金やサブスクリプションの支払いをデビットカードに集約すれば、定期的な支出の記録を残すことができます。こうした記録があると、将来的にクレジットカードを申し込む際に「支払い管理ができている」という信用力の証明になります。

次に、すでにクレジットカードを持っている場合は、交通費や通信費など、返済可能な範囲内でカードを使用することで、無理のない返済計画を立てることができます。また、必ず返済を期限内に行うことが大切です。銀行口座の残高を確認し、自動引き落としを設定しておくと、返済漏れを防ぐことができます。

ビジネス用クレジットカードと個人用クレジットカードの違い

カード作成について情報収集していると「ビジネス用クレジットカードと個人用クレジットカードって、何が違うのだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。

それぞれのカードには明確な違いがあり、用途や機能が異なります。

会計ソフトとの連携機能の有無

ビジネス用クレジットカードの魅力は、会計ソフトとのスムーズな連携機能です。

例えば、freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトと接続すれば、カードの利用明細が自動で同期され、経費の仕分けが劇的に簡単になります。

領収書の管理が手間なフリーランスにとって、この機能は負担軽減に大きく貢献します。一方、個人用クレジットカードでも手動で明細を入力すれば対応可能ですが、毎月の作業量を考えると、ビジネスカードの自動化機能は得策です。

確定申告シーズンに、効率の差を実感するでしょう。

利用限度額の違い

フリーランスエンジニアにとって、高額なソフトウェアや機材の購入時には、利用限度額の違いが大きな影響を与えることがあります。例えば、高性能なパソコンや開発用ツールの一括購入が必要になった場合、個人用カードでは限度額に達してしまい、支払いが分割や調整を余儀なくされることも少なくありません。

一方、ビジネス用クレジットカードであれば、高めの限度額設定により、こうした一括購入をスムーズに行えるため、業務の進行が滞る心配が減少します。

フリーランスエンジニアとして、プロジェクト単位で高額な支出が見込まれる場合には、ビジネスカードの活用を検討することで、経費管理の効率化と業務の柔軟性を同時に確保できるでしょう。

付帯サービスと特典の違い

ビジネス用クレジットカードは、フリーランスエンジニアの業務効率を上げるためのサービスが充実しています。経費管理や仕事環境の向上に役立つ付帯サービスが揃っており、個人用カードにはない魅力を備えています。

次に、具体例としてアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードについて解説します。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

(引用元:https://www.americanexpress.com/ja-jp/

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードは、個人用クレジットカードとは異なり、ビジネス向けの特典やサービスが充実した法人カードです。このカードは、中小企業の経営者や個人事業主に特化したサービスを提供し、業務の効率化や経費管理のサポートを目的としています。

特典 内容
ビジネス・セービング 経費削減を支援するプログラムで、提携企業のサービスや商品を優待価格で購入できる。
経理・会計ツールとの連携 会計ソフト「弥生会計」や「freee会計」とのデータ連携が可能。
出張サポート 出張時の移動手段や宿泊先の手配、海外での電話サポートなどのサービスが充実。
空港ラウンジの利用 国内外の主要空港ラウンジを無料で利用可能。
ポイントプログラム 対象加盟店での利用で100円につき1ポイントが貯まる。

出張や高額な経費支出が多い方はもちろん、経費管理の効率化やポイント還元を活用してコスト削減を目指している方にも最適なカードです。

ポイント還元やキャッシュバックの違い

ビジネス用クレジットカードと個人用クレジットカードは、同じ発行会社から提供されていても、利用目的や特典内容に違いがあります。たとえば、三井住友カードの「ビジネスオーナーズ」と「三井住友カード(NL)」を比較すると、それぞれの特徴が明確に分かります。

三井住友カード ビジネスオーナーズは、中小企業の経営者や個人事業主向けに設計されており、事業経費の管理や経費精算を効率化する機能が備わっています。事業関連の支出でポイントが貯まりやすい仕組みになっており、貯めたポイントをキャッシュバックや商品交換に活用することが可能です。

一方、三井住友カード(NL)は個人向けカードで、日常的な支出に対応した特典が充実しています。特定の店舗で利用すると最大7%のポイント還元を受けられる仕組みがあり、日々の買い物で効率よくポイントを貯めることができます。また、年会費が永年無料で、気軽に利用を開始できる点も魅力です。

このように、ビジネス用カードは事業に特化した機能やサービスを提供しており、個人用カードは日常生活に便利な特典を重視しています

複数の追加カード発行

ビジネス用クレジットカードでは、複数の追加カードを発行できる点も大きな特徴です。フリーランスとしてチームメンバーやアシスタントを雇用している場合、追加カードを発行することで、各メンバーが利用した経費を個別に管理することが可能です。加えて、全ての利用明細を一括で確認できるため、経費の見える化が進み、管理の手間が大幅に削減されます。

一方、個人用カードの追加カードは通常家族向けに限定されており、ビジネス用途に適さないことが多いです。業務の効率化を図るためにも、フリーランスの方にはビジネスカードのこの機能が非常に役立つでしょう。

クレジットカードを申し込む際の注意点

フリーランスエンジニアとしてクレジットカードを申し込む際は、慎重な準備が必要です。カード会社は、安定した収入や信用情報の健全性を重視して審査するため、申込時に複数のカードに同時に申し込んだり、虚偽の情報を記載したりすると、審査に通らない可能性が高くなります。

次に、リスクを避け、確実にカードを取得するための注意点について解説します。

複数のカードに同時に申し込まない

フリーランスエンジニアの場合、プロジェクトの経費やキャッシュフローの管理を効率化するためにクレジットカードが必要になる場面が多いでしょう。しかし、焦って複数のカードに一度に申し込むのは避けるべきです。

カード会社は信用情報機関を通じて申込者の履歴を確認するため、短期間に複数のカードに申し込んだ履歴があると、「経済的に困窮しているのではないか」と疑われる可能性があります。

審査に落ちた履歴も信用情報に記録されるため、短期間に何度も申し込むと信用スコアが低下し、将来的な審査にも影響を及ぼします。フリーランスとしての収入は一定であっても、審査の結果が不利に傾くことがあるため、申し込みは1枚ずつ慎重に進めることが大切です。

まずは、自分の利用目的に最適な1枚を選び、それが取得できた後に次のカードを検討しましょう。

虚偽の情報を記載しない

フリーランスとしての収入や職業状況を記載する際、虚偽の情報を記載するのは厳禁です。

クレジットカードの申込審査では、収入証明や勤務状況に関する情報を慎重に確認されることがあります。たとえば、実際よりも高い収入を記載したり、架空のクライアント名を記載する行為は、審査の段階で発覚すると大きな問題となります。カード会社からの信頼を失うだけでなく、他の金融機関にも悪影響を与える恐れもあるでしょう。

フリーランスエンジニアの場合、収入が月ごとに変動することが多いですが、確定申告書や銀行口座の入出金履歴をもとに、正直に平均収入を記載することが重要です。また、「安定した取引先がある」「プロジェクトが継続している」といった、事実に基づいた情報を記載することで、信頼性を高めることができます。

信用を失わないためにも、虚偽の記載は絶対に避け、正確な情報を記載するよう心がけましょう。

まとめ

今回の記事では、フリーランスエンジニアがクレジットカードを作成する際の審査のポイントについて詳しく解説してきました。結論をお伝えすると、フリーランスでも「安定した収入」「良好な信用情報」「申込条件への適合」の3点をしっかり準備すれば、クレジットカードを作成することは十分に可能です。

フリーランス特有の収入の変動に対応するためには、確定申告書や取引明細などの資料を整えることが重要です。信用情報を良好に保つために、日々の支払いを確実に行い、無理のない借入を心がけることが大切です。

自分の状況に合ったカードを選び、条件を確認したうえで申し込むことで、審査通過の可能性が高まるでしょう。

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