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AIエンジニアの役割と求められるスキルや資格を網羅的に紹介


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目次

AIエンジニアの仕事内容と役割

AIエンジニアは、近年のAIの発達により注目度が高まっています。では、AIエンジニアにはどのような役割があり、どのような仕事をしているのでしょうか。

AIエンジニアの役割と仕事内容をまとめました。

前提:ITエンジニアの業務内容は共通しているが求められている知識やスキルが違う

ITエンジニアとAIエンジニアは「要件定義をして仕様書や企画書通りに開発を行う」という業務の内容では共通しています。しかし、AIエンジニアはAIに関する内容の業務であるため、求められる知識やスキルが異なります。

例えば、プログラミング言語や使用するライブラリの違いです。JavaやC#の使用が多いITエンジニアに比べてAIエンジニアは、PythonやC、C++の使用率が高い傾向があります。また、AIエンジニアが使用するライブラリは、TensorFlowやPytorch、Kerasです。

また、AIエンジニア独自の業務として、AIに学習させる工程やAI分析という業務があります。

要件定義・仕様書・企画書の設計

まずは、どのようなAIを開発するか、AIを使ってどのようなことをするかを決める要件定義から始めます。この段階で行うのは、AIに学習させるデータの検討やどのような機能をつけるかの決定です。

要件定義が終わったら、それをもとに仕様書や企画書を作成していきます。今後の開発は仕様書や企画書に沿って進められます。したがって、ミスがないよう慎重に作業することが重要です。

どのようなAIを開発していくかや、顧客との間にAIの完成イメージの相違を無くすためにも設計段階は非常に重要な業務だと言えます。

AI開発

要件定義や仕様書の作成が終了したら、それに沿って開発する段階に入ります。この段階では、システム処理や実装、テストを重ね完成に近づけていきます。

役目を果たせるAIを開発するには機械学習が欠かせません。AI開発では特に、TensorFlowやPytorch、Kerasといったライブラリを用いて機械学習を進めていきます。そこで使用される言語がPythonやC、C++です。

この段階は、AIエンジニアのメインの業務だと言えます。

AI学習の精度向上

AIの開発後、さらに精度を上げていくためにデータを入れて精度を向上させていく段階に入ります。AIに大量のデータを処理させることで最適な答えを出したりパターンを発見することができるのです。

AIエンジニアはこの段階で、AIに学習させるデータを収集したり作成したりします。また、不要なデータを取り除くクレンジングという業務を担当することもあります。

AIは機械学習やディープラーニングを繰り返して精度を向上させていきます。そのため、ここでいかに精度を向上させることができるかで、開発するAIの質が変わる重要な業務です。

分析業務(データサイエンティスト)

学習の段階を終えたら、分析の段階に入ります。AI分析とは、AIが抽出したパターンで学習データを分析し、AIの状況を確認する業務です。

文章でのデータはもちろん、音声や画像など様々なデータを用いてAIに分析させ、得られた結果を分析していきます。

分析に必要なデータの提供はAIエンジニアの業務ですが、分析についてはデータサイエンティストやデータアナリストと共に作業する場合もあります。

AIエンジニアに求められるスキルカテゴリ

ここからは、AIエンジニアに求められるスキルを紹介します。紹介するスキルはAIエンジニアとして働いていくなら、ぜひ身につけておきたいスキルです。

ビジネス力

AIエンジニアは、顧客との打ち合わせやプレゼンテーション、後輩の育成など、人と関わる業務が多くあります。また、顧客の課題を整理しAIを活用して解決するという点は、AIエンジニアならではの役割です。

したがって、コミュニケーションやマネジメント、課題解決力といったビジネススキルが必要になります。

データサイエンス力

AIに学習させるためのデータの収集や作成、AIの分析などの業務があることから、データサイエンスに関する知識が求められます。

AIエンジニアは、正しいデータを収集し、それを学習させることでAIの精度を高めていきます。また、AIが導き出したデータを分析し、課題解決に活かすというのも仕事の一つです。

したがって、AIエンジニアにはデータサイエンス力が必要になります。

システム開発・データエンジニアリング力

AIエンジニアには、AIの開発に必要な言語やライブラリの知識やスキルを高いレベルで持っておくことが求められます。

例えば、機械学習に用いるPythonやC++といった言語やAI開発に用いるTensorFlowやPytorchなどのライブラリの知識やスキルは必要になります。

AIエンジニアが持っておきたいスキル:ビジネススキル

AIエンジニアが持っておきたい3つのスキルカテゴリのうち、まずはビジネススキルについて解説します。

経営に関する知識

AIエンジニアは、企業が抱えている悩みや課題をAIを用いて解決に導く職業です。そのため、会社経営に関する知識があることで顧客への提案や、解決へのビジョンが見やすくなります。

また、AIが出したデータを分析して、どのような面で課題の解決に活かせるのかについても経営についての知識があることで理解できるようになるでしょう。

以上のことから、AIエンジニアに経営の知識は必須であると言えます。

マネジメント能力

AI開発はチームで行うプロジェクトであり、多くの人が関わっています。したがってチームメンバーをマネジメントする人材が必要です。

また、AI開発においてはAIエンジニア主導でプロジェクトを進めていきます。したがって、他のチームメンバーを管理して円滑に進めていく力が求められます。

プレゼンテーション・ファシリテーション能力

AIエンジニアは、提案のプレゼンテーションや顧客との要件定義のための会議を行うこともあります。高いプレゼン能力で開発するAIについて説明できると、顧客との認識の相違が起きづらくなります。

また、会議の場でのファシリテーション能力は会議を正しい方向に導き、AIエンジニアが目的に沿ったAIを開発するためにも必要です。

自身の知識を活かしてAIを活かして顧客の要望に応えるためにも、これらの力を身につけておきましょう。

ドキュメンテーション・レポーティング

AIエンジニアはデータ分析の結果などを文書として保存します。そのため、その結果を分かりやすくまとめる能力が求められます。

また、AIを使って分析した結果を課題解決に活かす際にも、データに詳しくない人や顧客に向けて分かりやすく記述したレポートがあることで、理解してもらいやすくなります。

AIエンジニアは課題を解決するAIを開発するだけでなく、そのAIから得られた分析結果を分かりやすくまとめるという力も必要です。

関連するビジネス分野への理解

AIエンジニアは、関連するビジネス分野への理解も必要です。AIの需要はIT業界にとどまらず、様々な業界にニーズがあるからです。

例えばECでは、客の購買行動のデータを分析し、適切な広告を表示するためにビッグデータを用いてAIを活用します。

このような案件の場合、EC業界に関する理解があると開発を円滑に進めることができるでしょう。

AIエンジニアが持っておきたいスキル:データサイエンス力

続いて、データサイエンス力について紹介します。データサイエンス力とは、データの分析やそれに必要な数学、統計学の知識のことです。

数学力

数学はAIエンジニアの仕事の基礎となる知識であるため、身につけておく必要があります。具体的には、AIのシステム開発やAIを活用したデータ解析などに用います。

数学の知識があることで、エラーの原因を特定できたり得られた結果やデータが正しいかの判断に役立ちます。また、データの分析や収集などにも数学の知識が必要なため、身につけておくようにしましょう。

統計学・データマイニングに関する知識

AIエンジニアはデータや統計に触れる機会が多いため、統計学やデータマイニングの方法などの知識を身につけておく必要があります。

一般的に、データを見ただけではそのデータが何の役に立つかを判断するのは難しいです。そこで、そのデータの特徴や未来の予測ができる状態に整える際に統計学を使用します。また、その際に不要なデータや誤ったデータが混ざることがあります。そのようなデータを取り除くのがデータマイニングです。

正しくデータ収集をし、AIに学習させるためにも統計学やデータマイニングの知識は必要です。

したがってAIエンジニアには、これらの知識は欠かせないでしょう。

機械学習・ディープラーニングの知識

目的に沿ったAIを作り上げるためには、機械学習やディープラーニングの知識が必要です。機械学習とディープラーニングでは役割が違うため、それぞれに関する知識がないとAIを完成させることができません。

機械学習では、具体的な学習内容は人間が入力し指示します。一方ディープラーニングは学習内容までAIが判断するという違いがあります。

つまり、データの特徴を人間が理解するのが機械学習、機械が理解するのがディープラーニングであると言えます。

このような違いを理解して適切な学習方法を選択するスキルが大切です。

データ分析手法

AIエンジニアは、AIや機械学習、ディープラーニングを用いて出したデータを分析することで、顧客が抱えている悩みや課題の解決に繋げます。したがって、様々なデータに対応できるデータ分析手法の知識が必要です。

AIを使用しデータを分析する力をつけることで、結果の予測や対象の分類、データの関係性が分かるようになります。

データを分類する手法であるクラスター分析、関係性の分析に用いるマーケット・バスケット分析、発生確率の分析に用いるロジスティック回帰分析は、よく使われる分析方法です。

データビジュアライゼーション

AIエンジニアは大量のデータを扱い分析しますが、分析したデータを他人が見ても分かるように可視化する力が必要です。

AIを使ってせっかく抽出したデータも、複雑だと重要なことを見落としたり、ミスに気が付かない場合があります。

AIを用いて得られたデータを分かりやすく可視化して他人に分かりやすく表すというスキルがAIエンジニアには求められます。

AIエンジニアが持っておきたいスキル:システム開発・データエンジニアリング力

AIエンジニアとして持っておきたいスキルで最後に紹介するのは、システム開発やデータエンジニアリング力です。これらのスキルは、プログラム言語やデータベース、ライブラリに関するスキルです。

Python・C++などのプログラミングスキル

AIエンジニアに必要なのは、PythonやC++などの言語を用いたプログラミングスキルです。Pythonは主に機械学習で用い、C++はデータの処理などに用います。

Pythonは、AI開発で最も使われている言語であり、C++と組み合わせることで実現可能な範囲が広がるためどちらの言語も習得しておくべきでしょう。

どちらの言語も、後述するAI開発に使うライブラリに使用する言語でありAIエンジニアであれば取得しておきたい言語です。

データベースに関する知識やスキル

AIエンジニアにはデータベースの知識も必要です。AIは、機械学習やデータ分析においてビッグデータを扱うため、データベースと密接な関係にあります。

そのため、どのようにデータベースからデータを抽出するかや、MySQLやNoSQLなど使用するデータベースの種類、データベースの操作に必要な言語であるSQLの知識が必要です。

データベースの知識やスキルがあることで効率的にデータの取り出しができ、生産性を上げることができます。

ライブラリのスキル

AIエンジニアは、AI開発に必要なソフトウェアであるライブラリを複数扱える必要があります。特に以下の3つは使用頻度が高いので覚えておきましょう。

TensorFlow

TensorFlowはGoogleが開発した機械学習ライブラリです。主に、ディープラーニングの開発フレームワークとして使用されています。複数の言語で使用されますが、主に使用するのは、PythonとC++です。

TensorFlowを使うことで画像認識や音声認識を行うことができるため、AIエンジニアであれば使用方法を身につけておくようにしましょう。

TensorFlowは利用者が多く、日本語の教材も多いため学習しやすいと言えます。

PyTorch

PytorchはFacebookが開発した機械学習ライブラリです。こちらも主にディープラーニングの開発フレームワークとして知られています。使用される言語はこちらもPythonとC++が主です。TensorFlowと比べて新しいライブラリのため、コードの可読性が高く使いやすいという人もいます。

Pytorchは主に、画像認識や音声認識などのディープラーニングに使用します。TensorFlowと共に非常によく使われるライブラリなので、ぜひ身につけておきましょう。

Keras

Kerasは、TensorFlow上で作動し、機械学習やディープラーニングをサポートするライブラリです。言語は、TensorFlowでも使用されるPythonを使用します。Kerasは、コードや構築が容易であり、初心者に優しいライブラリだと言われています。

Kerasでは、文章の自動生成や画像認識を行うことができます。また、KerasはTensorFlowとの互換性もあり、TensorFlowは使用頻度の高いライブラリであるため、Kerasのスキルを身につけておいて損はないでしょう。

AIエンジニアは知っておきたいスキルチェックの方法とは

AIエンジニアが、自分がどれほどのスキルを持っているか客観的に確認するにはどうしたらいいのでしょうか。ここからは、スキルチェックの方法を紹介します。

一般社団法人AIエンジニア協会

AIエンジニアが自身のスキルを客観的に確認する方法として、資格や検定に挑戦するという方法があります。

後述しますが、G検定やE資格といったテストに挑戦することで、自分がどのくらいの知識やスキルがあるのか把握することができるでしょう。

「AIエンジニア スキルチェックリスト」第3版

2019年にスキルチェックリストの第3版が発行され、より明確に自分のスキルを把握できるようになりました。

チェックリストは「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニア力」の3分野に分けて、①業界を代表するレベル、②棟梁レベル、③独り立ちレベル、④見習いレベルの4段階で評価できるようになっています。

自分のスキルレベルがどれくらいなのかを把握し、これからの勉強に役立てていきましょう。

AIエンジニアが取得したい資格

AIエンジニアは資格を持っていることで、スキルの証明になります。スキルが証明されると、信頼に繋がったり社内の評価が上がりやすくなったりします。

そこでここからは、AIエンジニアが取得しておきたい資格を紹介します。

統計検定

統計検定は、一般財団法人統計質保証推進協会が実施するテストです。データやグラフ、表や確率の基礎的な知識を問われる4級から、大学範囲の専門的な知識を問われる1級まで、自身のスキルに合わせて受検することができます。

AIエンジニアが統計検定の勉強をし資格を取得することで、統計解析やデータ分析の知識が身についていると証明されます。

AIエンジニアに欠かせないスキルをしっかり持っているということで信頼や評価につながりますので、取得しておきたい資格です。

データスペシャリスト試験

データサイエンティスト検定とは、一般社団法人日本データサイエンティスト協会が実施している資格試験です。

試験に合格することで、データサイエンスにおける統計学、機械学習、プログラミングなどのスキルが認定されます。

この分野は、AIエンジニアがAI開発に使用する分野ばかりですので取得することで、AIエンジニアとしての価値が高まります。また、将来的にデータサイエンティストとしてのキャリアパスの選択肢も広がるでしょう。

G検定・E資格

G検定・E検定は一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する資格です。G検定を取得することで、ディープラーニングを活用して業務に活かすことができる証明になります。また、E資格を取得することで、AIエンジニアとしてディープラーニングを実装できるというスキルの証明になります。

G検定はディープラーニングを活用するスキルを証明する資格であるのに対し、E資格はディープラーニングを実装するスキルを証明する資格であるという違いがあります。

AIエンジニアにとってディープラーニング分野は、活用と実装どちらのスキルも求められるので、是非とも取得しておきましょう。

AIエンジニアが取得しておきたいその他の資格は、以下の記事にて紹介しています。

まとめ

本記事では、AIエンジニアの仕事内容や、求められるスキル、取得しておきたい資格を紹介してきました。

AIエンジニアは、ITエンジニアが行う要件定義や設計の他にAIの開発や学習にも携わります。そのため、システム開発やプログラミングスキルに限らず、ビジネス力や統計学、機械学習の知識やスキルが必要です。

統計検定やG検定、E資格などの資格を取得することでそれらのスキルがあることを証明できるので、ぜひ取得しましょう。

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