Ruby on Railsのライブラリと利用方法について徹底解説!
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目次
ライブラリとは?
ライブラリは、プログラマが再利用可能なコードの塊を共有するための仕組みであり、多くのプログラム開発言語において重要な概念です。ライブラリには、汎用的な機能やアルゴリズム、データ構造、フォーマットなどが含まれており、これらの機能を再利用することで、プログラマは効率的かつスピーディーな開発を行うことができます。
また、ライブラリは、標準ライブラリと外部ライブラリの2つに分類されます。標準ライブラリは、言語仕様に含まれるライブラリであり、ほとんどの場合、プログラマが言語をインストールする際に同時にインストールされます。
一方、外部ライブラリは、言語に含まれないライブラリであり、プログラマが必要に応じて追加でインストールする必要があります。
ライブラリはプログラマにとって重要なツールであり、コードの品質、開発効率、セキュリティ、コミュニティの発展に貢献する役割を果たしています。
Rubyにおけるライブラリとは?
Rubyは、1995年に「まつもと ゆきひろ」(Matz)によって開発されたオブジェクト指向スクリプト言語です。構文が簡潔で可読性が高く、手続き型言語としても使用できます。動的型付け言語であり、プログラミングにおいて生産性が高く、Ruby on RailsというWebアプリケーションフレームワークが人気を博しています。Rubyは、Linux、Windows、macOSなどのさまざまなプラットフォームで利用できます。
Rubyにおけるライブラリは、再利用可能なコードをまとめたものであり、Rubyの開発者がプログラム開発の効率化やコードの品質向上を目的に使用することができます。
Rubyには、標準ライブラリと呼ばれる多数のライブラリが含まれており、また外部からダウンロード可能な外部ライブラリも存在します。これらのライブラリを使用することにより、プログラムの開発効率を高めることができます。
標準ライブラリ
Rubyはオブジェクト指向スクリプト言語の1つで、標準ライブラリには、多くの便利なモジュールが含まれています。
それぞれのモジュールについて説明します。
String
文字列に関する便利なメソッドを提供します。文字列を操作するための様々なメソッドがあります。例えば、文字列の長さを調べるlength、先頭や末尾の空白文字を除去するstrip、文字列を置換するgsub、大文字や小文字に変換するupcaseやdowncase、文字列の分割や連結などがあります。
Integer
整数に関する便利なメソッドを提供します。整数を操作するための様々なメソッドがあります。例えば、2進数や16進数に変換するto_s、ビット演算を行う&(AND)、|(OR)、^(XOR)やshift、ビット幅を調べるbit_length、約数や素因数分解を求めるdivmodやprime_divisionなどがあります。
Array
配列に関する便利なメソッドを提供します。配列を操作するための様々なメソッドがあります。例えば、配列の長さを調べるlength、要素を追加するpushやconcat、要素を削除するpopやdelete、指定した条件で要素を検索するfindやselect、配列をソートするsort、配列を反転させるreverse、配列を結合するjoin、配列を分割するsliceなどがあります。
Hash
ハッシュに関する便利なメソッドを提供します。ハッシュを操作するための様々なメソッドがあります。例えば、要素を追加するstore、要素を削除するdelete、指定した条件で要素を検索するfindやselect、ハッシュのキーを配列で取得するkeys、ハッシュの値を配列で取得するvalues、ハッシュを配列に変換するto_a、ハッシュのキーと値を反転させるinvertなどがあります。
date
日付や時刻に関する便利なメソッドを提供します。日付や時刻の計算、フォーマット、解析、表示を行うためのメソッドがあります。例えば、日付の加算や減算を行う+や-、日付を文字列に変換するstrftime、文字列から日付を解析するstrptime、日付を比較する<や>、曜日や月を表す定数などがあります。
fileutils
モジュールは、ファイルやディレクトリを扱うためのライブラリであり、様々なファイル操作を行うことができます。例えば、ファイルのコピー・移動・削除・名前変更などがあります。ファイルの存在チェックや、パーミッションの変更なども行えます。ファイル操作が必要なプログラムを書く際には必須のライブラリです。
csv
CSV形式のファイルを扱うためのライブラリです。CSVファイルは、カンマやタブ文字などで区切られたデータをテキストファイルに記録するために使用されます。csvモジュールを使用することで、CSVファイルの読み込み・書き出しなどを簡単に行うことができます。
json
JSON形式のデータを扱うためのライブラリです。JSONは、JavaScript Object Notationの略称であり、軽量で扱いやすいデータ形式です。jsonモジュールを使用することで、JSON形式のデータの読み込み・書き出しなどを簡単に行うことができます。
yaml
YAML形式のデータを扱うためのライブラリです。YAMLは、YAML Ain’t Markup Languageの略称であり、人間が読み書きしやすい形式でデータを表現するために使用されます。yamlモジュールを使用することで、YAML形式のデータの読み込み・書き出しなどを簡単に行うことができます。
外部ライブラリ
外部ライブラリは標準ライブラリとは別のもので、標準ライブラリでは実現できない機能を提供してくれます。外部ライブラリは、Ruby Gemsと呼ばれるパッケージ管理ツールで管理されており、必要なライブラリを簡単にインストールして使うことができます。
Gem(ジェム)とは?
Gemとは、Ruby Gemsと呼ばれるパッケージ管理ツールを使用して配布されるRubyライブラリのことを指します。Gemは、Rubyのアプリケーションを開発する際に必要なライブラリを管理するために使用されます。Gemはコマンドラインツールを通じて簡単にインストール・アンインストールができるため、Ruby開発者にとって非常に便利なツールとなっています。
Gem(ジェム)ライブラリを使うには
Gemライブラリを使うには、まずRuby Gemsをインストールする必要があります。インストール方法は、コマンドラインから”gem install Ruby Gems”と入力するだけで簡単にインストールできます。
その後、必要なGemライブラリをインストールすることで、プログラムでそのライブラリを使うことができます。
Gemの探し方と選び方
Ruby Gems.orgを使う
Ruby Gems.orgは、Ruby Gemsの公式サイトであり、数多くのGemがリストされています。Ruby Gems.orgを使用して、必要なGemを検索し、インストールすることができます。
評価をチェックする
Gemを選ぶときには、Gemの評価をチェックすることが重要です。評価が高いGemは、多くの人々から支持されている可能性が高いため、信頼性が高いと言えます。
ドキュメントを確認する
Gemのドキュメントには、そのGemが提供する機能や使い方についての情報が含まれています。ドキュメントを確認することで、そのGemがアプリケーションに必要な機能を提供しているかどうかを判断することができます。
Gemを使うメリット・デメリットについて
Rubyには、標準ライブラリに加えて、多数の外部ライブラリ(Gem)が存在しています。これらのGemは、様々な用途に応じた便利な機能を提供してくれます。Gemを使うメリットとデメリットについて詳しく見ていきます。
Gemを使うメリット
まず、Gemを使うメリットは4つあります。
汎用的なコードを再利用できる
Gemには、様々な機能を提供するライブラリがあります。これらのライブラリは、誰でも自由に使うことができ、自分でコードを書く手間を省くことができます。たとえば、Ruby on Railsでは、認証機能やページネーション機能などが既に用意されているので、それらのライブラリを使うことで開発効率を大幅に上げることができます。
高品質のコードが利用できる
Gemには、多数の開発者によって開発・メンテナンスされている高品質なコードが多数あります。そのため、自分でコードを書く場合に比べて、品質が高く、安定性の高いコードを利用することができます。
コミュニティのサポートが受けられる
Gemは、多数の開発者によって開発・メンテナンスされているため、ユーザーが多い場合はコミュニティが存在しています。コミュニティに参加することで、問題解決や情報共有などが行え、開発効率を大幅に向上させることができます。
最新技術に追随できる
Gemには、常に最新の技術が反映されていることが多いです。自分でコードを書く場合に比べ、短期間で最新技術に追随することができます。
Gemを使うデメリット
次にGemを使うデメリットは4つあります。
依存関係の問題
多くのGemは、他のGemに依存して動作することがあります。そのため、特定のGemを使用する場合には、依存しているGemもインストールする必要があります。さらに、依存関係が複雑になると、Gemのバージョンの競合が生じることがあります。このような問題が発生した場合、バージョンを調整する必要があるため、開発者にとって手間が増えることがあります。
パフォーマンスの問題
Gemには、様々な機能を提供するために多数のファイルが含まれている場合があります。そのため、必要のない機能が読み込まれることで、アプリケーションの起動や実行速度が低下する可能性があります。
セキュリティ上の問題
Gemには脆弱性が含まれている場合があります。そのため、定期的にセキュリティアップデートを行う必要があります。また、Gemが提供する機能を不正に使用することで、アプリケーションが不正に利用される可能性があります。
ライセンスの問題
Gemを使用する場合、そのGemが使用するライセンスに従う必要があります。もし、ライセンスが商用利用に制限がある場合、それに違反して利用することができなくなることがあります。
主要なGem(ライブラリ)
ここからは主要なGemのうち5つ、Devise、kaminari、Paperclip、Active Admin、Fakerについて解説します。
Devise
Deviseは、認証機能を簡単に実装するためのGemです。認証機能を実装するために必要なコードを自動生成してくれるため、開発者は簡単に認証機能を実装することができます。また、FacebookやTwitterなどのOAuthプロバイダとも簡単に連携することができます。Deviseは、Ruby on Railsの開発でよく使われるGemの一つで、多くの開発者が利用しています。
kaminari
kaminariは、ページネーションの実装を簡単にするためのGemです。kaminariを使用することで、ページネーションに必要なコードを簡単に書くことができます。また、ページネーションのスタイルを自由に変更することもできます。kaminariは、多くのRuby on Railsの開発者によって利用されています。
Paperclip
Paperclipは、ファイルアップロードを簡単に実装するためのGemです。Paperclipを使用することで、ファイルアップロードに必要なコードを簡単に書くことができます。また、画像のリサイズなども簡単に実装することができます。Paperclipは、Ruby on Railsの開発でよく利用されるGemの一つです。
Active Admin
Active Adminは、管理画面を簡単に作成するためのGemです。Active Adminを使用することで、管理画面に必要なコードを簡単に書くことができます。また、管理画面のカスタマイズも容易に行うことができます。Active Adminは、Ruby on Railsの開発でよく使われるGemの一つで、多くの開発者が利用しています。
Faker
Fakerは、各国の人名、住所、電話番号、メールアドレス、IPアドレス、ユーザーエージェントなど、さまざまなタイプのデータを生成することができます。また、大量のデータを生成することもできるため、負荷テストやストレステストなどの用途でも使用されます。
まとめ
Rubyのライブラリについての解説と外部ライブラリであるGemについて説明しました。
Rubyの標準ライブラリには、String、Integer、Array、Hash、date、fileutils、csv、json、yamlなど多岐にわたるものがあり、開発に必要な機能がほぼ揃っています。
また、外部ライブラリであるGemについても、多くのライブラリが公開されており、必要な機能を簡単に実装することができます。
Gemを使うことで、開発効率を大幅にアップすることができます。しかし、セキュリティ上のリスクやメンテナンスの手間などもあるため、使用する際には注意が必要です。
最後に、主要なGemであるDevise、kaminari、Paperclip、Active Admin、Fakerについても紹介しました。これらのGemを上手に活用することで、開発効率を大幅に向上させることができます。是非、開発に取り入れてみてください。
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