1. TOP
  2. エンスタマガジン
  3. フリーランス
  4. SQLを使った具体的な仕事内容とは?キャリアや将来性も紹介

SQLを使った具体的な仕事内容とは?キャリアや将来性も紹介


はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

コラムページでは、ITフリーランスに向けてお役立ち情報を発信します。Twitterではホットな案件を紹介してまいりますので、ぜひフォローをお願いいたします!
本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。

エンジニアスタイルは、最高単価390万円、国内最大級のITフリーランス・副業案件検索サービスです。SQLのフリーランス・副業案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

SQLの概要と特徴とは

この記事では、SQLの概要や特徴から、SQLを使った仕事内容、キャリアや将来性について紹介します。

SQLの概要

SQL(Structured Query Language:シーケル)は、データベース管理システム(DBMS)とやり取りするための言語です。SQLを使用すると、データベース内のデータを効率的に操作できます。

SQLは1970年代にIBMのエドガー・F・コッド博士によって開発されたデータベース言語です。開発当初はIBMのリレーショナルデータベースシステム「System R」の一部として実装され、その後、ISO(International Organization for Standardization)により、標準化されました。SQLは多くのデータベースシステムで採用され、現在では広く使われているデータベース言語となっています。

SQLにはデータの取得や操作、集計、制御など、データベースにデータ操作を行うための便利なコマンドや文法があります。データベース管理システム(DBMS)に依存せずに使用できるため、さまざまな種類のデータベースで利用できます。

SQLの特徴

SQLは厳密にはプログラミング言語ではなく、データベース管理システム(DBMS)と対話するための「クエリ言語」と呼ばれています。クエリ言語はデータベースや情報処理システムなどのデータを操作するための言語の総称です。SQL以外のクエリ言語にはXMLデータに特化したXQueryや、RDFデータに特化したSPARQLなどがあります。

プログラミング言語は一般的にアルゴリズムを実行する手段として使用されますが、SQLはデータの操作や抽出に特化しているのが特徴です。ただし、SQLにはプログラミング言語のような構造があり、例えば条件の分岐や、ループといった難易度の高いクエリも記述できます。

SQLでできること

SQLを使うことで、データベース内のデータを直感的かつ効率的に操作できます。例えばデータ抽出はSELECT文、データ挿入はINSERT文、データ更新はUPDATE文、データ削除はDELETE文を使用します。基本的な操作が理解できれば、直感的な操作が可能です。

また、SQLにはテーブルやインデックスを作成するためのデータ定義言語(DDL)も含まれています。

SQLを使う職種にはどのような種類があるのか

SQLはデータを扱う言語であるため、多くのデータから解決策を見出す職種にとって必要です。ここではSQLを使う職種について、具体的に紹介します。

Webマーケター

SQLを使用すると、データベースから必要なデータを抽出し、分析に活用できます。Webマーケターであれば、ユーザーの行動パターンやコンバージョン率、売上データなどを把握し、正確なレポートを作成できます。

また、マーケティングキャンペーンの際も、SQLを使用して効果を測定することで費用対効果を評価でき、改善策も発見できます。

データサイエンティスト

データサイエンスにはPythonが一般的に使用されますが、基となるデータはデータベースに格納されているため、そこからデータを抽出して前処理を行うためにはSQLの知識があると便利です。

SQLを扱えることで、データベース内のデータに対してクエリを実行し、データ結合・集計を効率的に行えます。Pythonだけでもデータ処理や機械学習のタスクをこなすことは可能ですが、SQLの知識を持つことで、データベース内のデータを効果的に活用できるようになります。

データベースエンジニア

データベースエンジニアは、データベースの設計やシステム構築を担当します。例えばソフトウェア開発プロジェクトにおいて、データベースエンジニアはデータベースの要件定義やデータモデリング、パフォーマンス改善などを行います。

SQLを使えることはデータベースエンジニアにとって必須のスキルです。データベースの操作から抽出、解析、新たなデータベースの設計、パフォーマンスの向上など、幅広い業務においてSQLの知識を役立てることができます。

データアナリスト

データアナリストは、主に過去のデータをクレンジングして可視化、統計解析を行い、パターンやトレンドを見つけ出す職種です。データサイエンティストと混同しがちですが、データアナリストは過去のデータを分析し、データサイエンティストは将来の予測を行う点で仕事内容が異なります。

データアナリストの仕事でもPythonが一般的に使われますが、SQLも重要な補完スキルです。 SQLを使うことで、データアナリストは複雑な条件での集計や結合をSQLクエリで表現でき、データの傾向やパターンを効率的に見つけ出せます。

SQLを使った具体的な4つの仕事内容

SQLを使った仕事内容は、4種類に分類できます。ここでは、SQLを使った仕事内容について、通販サイトの例で説明します。

データ基盤・データベース構築

SQLを使ったデータモデリングでは、テーブルや列の作成やデータ型の指定、主キーや外部キーの定義を行います。通販サイトの場合、商品在庫や注文状態、顧客情報など必要なデータのテーブルを作成し、関係性を定義します。

SQLを使ったデータベース構築では、まずデータベースの構造の設計をします。どのテーブルを使用するか、テーブルの列とデータ型などを定義します。そして、設計したテーブルをSQLのCREATE TABLE文を使用して作成していきます。その後、データベースの動作をテストし、パフォーマンスの問題やエラーを特定して最適化します。

データ抽出・加工

例えば通販サイトの場合、SQLクエリを使用して注文履歴や特定の商品の在庫情報などをデータベースから必要なデータを抽出します。また、 WHERE句を使って条件を指定し、売上データから日付や地域など、特定の条件に合致するデータを抽出します。

そしてSUMやCOUNT、AVGなどの集計関数を使用し、月ごとの売上合計や商品カテゴリごとの販売数データを集計したのち、 ORDER BY句を使用してデータをソートし、売上額など制限を設定して必要な数の行を抽出することで、人気商品のランキングデータを取得できます。

データ分析・可視化

SQLを使ったデータ分析では、サブクエリを使って複雑なデータ分析や統計処理を実行します。例えば、あるカテゴリの売上が他のカテゴリの売上を上回るかを確認するために、サブクエリを使用します。顧客テーブルと注文テーブルを結合して、特定の顧客の購買履歴や、カートに入れたものの結局買わなかった確率(放棄率)を分析します。

SQLの分析結果が整ったら、Tableau、Power BI、Google Data Studioなどの可視化ツールを使ってグラフやダッシュボードを作成し、データの傾向やパターンを視覚的に分かりやすく加工します。

機械学習・AI開発

SQLとPythonを組み合わせることで、例えばユーザーの購買履歴や商品情報を元に、よく似た商品やおすすめ商品を自動で表示でき、さらなる購入率アップにつながります。

通販サイトのデータをSQLを使って操作し、機械学習・AIモデルを開発することで、予測や推論が自動で行えるようになるため、ユーザー体験の向上やマーケティングの最適化に役立ちます。

SQLエンジニアのキャリアパス・キャリアアップ

SQLエンジニアとして現在活躍している方には、どのようなキャリアパスが考えられるのでしょうか。ここでは、具体的なキャリアパスや、キャリアアップするために必要なスキルについて紹介します。

技術に特化したデータエンジニア

SQLエンジニアからAIエンジニアやデータベースエンジニアなど、技術に特化したエンジニアへのキャリアパスを描くには、まずはSQLを使ったデータ抽出や変換、ロードといった高度なETLスキルが必要です。実務経験や関連書籍を通じて、SQLを扱いこなす努力をしましょう。

また、AIエンジニアへの進路では機械学習やデータ分析の基礎知識とともに、PythonのプログラミングスキルやTensorFlowやPyTorchなど、機械学習に関するフレームワークの使用経験が求められます。データベースエンジニアへの進路では、データベース管理システム(DBMS)の知識やクエリの最適化、パフォーマンスチューニングとともに、RDBMSやNoSQLなどの知識が必要です。

データ分析のスペシャリスト

SQLエンジニアからデータサイエンティストやデータアナリストへのキャリアパスを描くには、まずデータ分析やパターンの発見、統計モデリングなどのスキルを身につける必要があります。データサイエンスのプログラミング言語としては、前処理や可視化、機械学習モデル構築のため、PythonやRのスキルが求められます。

また、機械学習や統計モデリングの理解と実践経験も併せて必要です。適切なモデルの選択やトレーニング、評価などのタスクに対して応用できるスキルが求められます。オンラインの学習や実務経験、副業を通じて不足するスキルを獲得しましょう。

データを事業やサービスに活かすコンサルタントのポジション

SQLエンジニアからWebマーケターに進むためには、SEOやSEM、コンテンツマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングといったデジタルマーケティングの基礎知識や概念を理解しましょう。また、Google AnalyticsやAdobe Analyticsなどのツールを使用してデータを収集・分析し、ウェブサイトのトラフィックやユーザー行動を理解するスキルも必要です。

データベースから必要な情報を抽出したり、データの集計や集計関数を使用する作業もあるため、SQLを使ったデータ分析スキルが役立ちます。

SQLをメインスキルにしている人にオススメな5つの資格とは

SQLを扱える証明として使える資格を、5つ紹介します。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は年に1度実施される、データ管理者としての基礎知識が問われる試験です。データベース設計、クエリの最適化、データの保護などに関する知識と実践的なスキルが問われるため、SQLの知識とスキルを持っていることを証明する一つの方法です。

データベーススペシャリスト試験の合格実績があると、クライアントからの信頼を獲得し、競争力のあるポジションやプロジェクト参加の機会が増えます。

Oracle:オラクルマスター

オラクルマスターは、Oracleデータベースに関する知識やスキルがあることを総合的に証明する資格です。Oracleデータベースは、企業や組織で大規模なデータを格納・管理するために使用されているリレーショナルデータベース管理システムです。Oracleデータベースは高い信頼性、拡張性、セキュリティ性を備えています。

オラクルマスター試験では、Oracleデータベースの基本概念や管理、パフォーマンスチューニングなど、幅広い領域の問題が出題されます。アソシエイト、プロフェッショナル、マスターの3つのレベルがあり、レベルごとに異なる知識やスキルが求められます。

また、Oracleに特化したデータベースエンジニアとしてのSQLスキルを証明するためには、Oracle SQL試験の合格も一緒に目指すのがおすすめです。

Microsoft :Azure Database Administrator Associate

Azure Database Administrator Associateは、Microsoft Azureにおけるデータベース管理者の認定資格です。試験では、Azureデータベースの展開から管理、セキュリティ、モニタリングなど、SQLスキルを含む広い範囲が出題されます。SQLスキルを証明するには、MicrosoftのSQL Server試験も一緒に受けることが推奨されます。

MySQL:MySQL 5.7 Database Administrator

MySQL 5.7 Database Administratorの資格は、MySQLデータベースの管理者としての知識とスキルを証明するものです。MySQLはオープンソースのリレーショナルデータベース管理システムで、さまざまなアプリケーションで広く利用されています。

MySQL 5.7 Database Administratorの試験では、MySQLアーキテクチャやデータベースの基本操作、アカウント管理、パフォーマンスチューニング、トラブル対応などについて出題されます。

MySQL 5.7 Database Administratorに合格することで、MySQLデータベースの管理に関する高度なスキルと知識を証明することができます。合格するには、MySQLを運用するための最適な方法やセキュリティ対策などについて理解しており、安定したデータベース環境を構築する能力が求められます。

PostgreSQL:OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースのデータベースシステム(​​OSS-DB)に関する知識とスキルを証明する試験です。​​OSS-DBの特徴は、オープンソースコミュニティによって開発・メンテナンスされているため、自由に利用や変更、配布ができる点です。PostgreSQLなどが代表的で、信頼性と拡張性が高いデータベースソリューションとして広く利用されています。

OSS-DB技術者認定試験に合格することで、オープンソースデータベースに関する知識とスキルの証明になり、主に企業内の昇進やキャリアアップにつながります。

SQLの仕事の平均単価はどれくらい?

SQLを扱えるエンジニアの具体的な案件や、平均単価について調査しました。

SQL案件の平均単価

エンジニアスタイルによると、フリーランスSQLエンジニアの平均月単価は約65万円です。単純計算すると、SQLエンジニアの平均年収は約780万円です。

SQLの具体的な案件とは

エンジニアスタイルでは、1,400件以上のSQLエンジニア案件を扱っています。

特におすすめの案件は、以下の3件です。




SQLは今から習得しておくべき?将来性はあるのか

データを扱う仕事は増加傾向にあるため、データを扱う言語であるSQLを扱える人材の将来性は高いです。

現代のビジネスではデータを活用し、確かな根拠をもとに意思決定を行うことが求められます。データを中心にビジネスの意思決定や戦略立案を行う企業は増えており、SQLスキルがあると、そのような企業に重宝される人材になります。

また、データベースエンジニアはデータベースの設計や最適化を担当し、SQLを使ってデータの管理やパフォーマンスチューニングを行います。そしてデータサイエンティストは大量のデータを分析し、洞察を得るためにSQLを使用しています。データを扱う職種には、SQLの知識は必要不可欠です。

さらに、ビッグデータやクラウドコンピューティングの普及により、SQL自体の需要も増え続けています。クラウドプラットフォーム上でデータを操作し、クエリを実行するためにSQLを使用することが一般的です。ビッグデータの処理や分析においても、SQLが活用されています。

データを扱う仕事の将来性は高く、データベースエンジニアやデータサイエンティストといった職種に就きたい場合は、SQLの習得は必須です。

まとめ

今回の記事では、SQLを使った具体的な仕事内容や将来性などについて紹介してきました。

SQLの学習ハードルは、一般的には低いといわれています。なぜなら、基本的な操作は直感的に理解しやすく、チュートリアルや学習に役立つ書籍も充実しているからです。また、実際にデータベースに接続して練習することができるため、実践的な学習が可能です。

ただし、高度なSQLスキルや複雑なクエリの作成になると、学習のハードルは上がることもあります。継続的な学習と実践を通じてスキルを磨くことで、クライアントに必要とされるSQLエンジニアを目指せます。

SNSシェア
TAGS
SQL
新規会員登録エージェントとの初面談1社につきAmazonギフト券3,000円分全員にプレゼント!

あわせて読みたい関連記事


エンジニアスタイルでSQLの案件を見る

おすすめ&新着求人・案件


各種SNSで情報を
発信中フリーランスで働くエンジニアに役立つ情報を発信しています。
フリーランス求人・案件の選び方や注意点、単価を上げるコツなどをエンジニアスタイルの編集部が発信しています。
フォロー・友達に追加していただき最新の情報をGETしてください。