1. TOP
  2. エンスタマガジン
  3. 転職
  4. SREの転職事情とは?市場と将来性を交えて紹介

SREの転職事情とは?市場と将来性を交えて紹介

はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

コラムページでは、ITフリーランスに向けてお役立ち情報を発信します。Twitterではホットな案件を紹介してまいりますので、ぜひフォローをお願いいたします!
本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。

エンジニアスタイルは、最高単価390万円、国内最大級のITフリーランス・副業案件検索サービスです。SREのフリーランス・副業案件一覧をご覧いただけますのであわせてご確認ください。

SREという職種が生まれた背景

SREという職種が生まれた背景について解説していきます。

SREが生まれた背景・求められている背景

SRE(Site Reliability Engineering:サイト信頼性エンジニアリング)は、IT運用におけるソフトウェア・エンジニアリング・アプローチとして位置づけられています。

SREのコンセプトは、Googleのエンジニアリングチームから生まれ、特にBen Treynor Sloss氏の功績として知られています。SREは、運用チームが手作業で行ってきた多くのタスクをソフトウェアと自動化を活用して解決し、本番システムを管理する役割を持っています。

このアプローチは、スケーラブルで信頼性の高いソフトウェアシステムの構築において、特に効果を発揮します。

また、SREは新機能のリリースとユーザーに対する機能の信頼性の確保とのバランスを取るのに役立ち、標準化と自動化がSREモデルの中心的な要素となっています。

SRE と DevOps の違い

DevOpsは、高品質かつ迅速なサービス提供を目的としたアプローチであり、企業文化、自動化、プラットフォームの設計に焦点を当てています。

一方、SREはDevOpsで定義される抽象的な概念を具体的な取り組みとして実現する方法として位置づけられています。SREとDevOpsの共通点として、開発チームと運用チームの間のギャップを埋める努力があります。

しかし、SREはDevOpsとは異なり、運用業務の経験を持つサイト信頼性エンジニアが開発チーム内に存在し、コミュニケーションやワークフローの問題を排除する能力があります。

SREは、DevOpsが開発パイプラインの効率化を重視するのに対し、サイト信頼性の確保と新機能の作成のバランスを重視しています。

SREとインフラエンジニアの違い

記事には直接的なSREとインフラエンジニアの違いについての記述はありませんが、SREの説明を基に解説します。SREは、ソフトウェアエンジニアリングのスキルと運用のスキルを組み合わせた独特の役割を持っています。

彼らはシステムの管理、問題解決、運用タスクの自動化などを行い、ソフトウェアと自動化を駆使してシステムの信頼性を向上させることを目指します。

一方、インフラエンジニアは、物理的または仮想的なインフラストラクチャの設計、構築、維持に重点を置いています。彼らはネットワーク、サーバー、ストレージなどのインフラリソースの管理と最適化に専念しています。

SREは、ソフトウェアの力を利用して運用の課題を解決することに焦点を当てているのに対し、インフラエンジニアはインフラの物理的側面に深く関与しています。

SREの仕事内容と役割とは

SREの仕事内容と役割とはについて解説していきます。

組織のサイロ化を削減・改善

SREのアプローチは、組織内のサイロ化を削減し、開発と運用の間のコミュニケーションと協力を強化することを目的としています。

サイロ化は、異なる部門やチームが独立して動作することを指し、これが原因で情報の共有や協力が難しくなる場合があります。

SREは、このサイロ化を解消するために、開発と運用の間のギャップを埋める役割を果たします。具体的には、SREチームは開発チームと密接に連携し、共通の目標と指標に基づいて作業を進めることで、組織全体の効率と生産性を向上させることを目指します。

ツールと自動化

SREは、ツールと自動化を駆使して、運用の効率化と信頼性の向上を図ります。手動での運用作業はエラーが発生しやすく、スケーラビリティにも限界があります。

SREは、これらの問題を解消するために、運用タスクの自動化とツールの活用を中心に据えています。

例えば、障害の検出や修復、デプロイメントの自動化、監視とアラートの設定など、多くの運用業務が自動化ツールによって効率化されます。

緊急インシデント対応

SREは、システムやサービスに発生する緊急のインシデントに迅速に対応する役割も持っています。

障害やダウンタイムが発生した際、SREチームは原因を特定し、迅速に問題を解決するためのアクションを取ります。

また、インシデント後のレビューや分析を通じて、同様の問題が再発しないように改善策を検討し実施します。

変更管理

SREは、システムやアプリケーションの変更を管理し、これによるリスクを最小限に抑える役割を果たします。

新しい機能のリリースやシステムのアップデートなど、変更が行われる際には、その影響を正確に評価し、問題が発生した場合のロールバックプロセスも準備します。

ITインフラストラクチャ管理

SREは、ITインフラストラクチャの健全性と効率性を維持・向上させる役割も担います。

これには、システムの監視、キャパシティプランニング、パフォーマンスチューニングなどのタスクが含まれます。

SREチームは、インフラの状態を常に監視し、必要に応じてリソースの調整や最適化を行い、システムの信頼性と効率性を最大化します。

SREの年収事情とは

SREの年収事情について解説していきます。

エンジニア全体の平均年収

ITエンジニアの平均年収は約477万円と、日本の平均年収と比較して高い水準にあります。

月給の平均は40万円で、新入社員の初任給はおおよそ22万円とされています。一方、派遣社員やアルバイト、パートの場合の平均時給はそれぞれ2,281円と1,194円です。

正社員の給料の中央値は323〜399万円の範囲に集まっているものの、給与の範囲自体は323〜932万円と非常に広がりがあり、勤務地や経験年数、持っているスキルによって大きく変動します。

地域による差も顕著で、四国地方が平均年収が最も高い地域として挙げられ、特に徳島県の平均年収は469万円と高い一方、長野県は371万円と最も低いとされています。また、給与に影響を与える条件として「扶養内」での勤務は全体の平均よりも9%高く、「数学」のスキルを持つエンジニアは全体平均より3%低い傾向があるとのデータも示されています。

フリーランスSREの平均年収

フリーランスのSREとしての平均年収は、991万円で、最高年収は1,800万円、最低年収は360万円となっています。

SREの将来性は、日本のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進に伴い、需要が増加すると予測されています。未経験からSREになるためには、インフラ開発、Webアプリ開発、セキュリティなどの幅広いスキルが必要とされ、これらのスキルを習得するための時間や努力が求められます。

しかし、SREを目指す者にとって、今後の市場での需要増加や高年収の可能性は、その努力をする価値があると言えるでしょう。

SREに将来性はある?

SREに将来性はあるのかについて解説していきます。

クラウドファースト・クラウドネイティブの時代が到来

近年、多くの企業や組織がクラウドファーストやクラウドネイティブのアプローチを採用しています。これは、クラウド技術が持つスケーラビリティ、柔軟性、コスト効率性などのメリットを最大限に活用するための戦略です。

Red Hatの記事にもあるように、このクラウド中心の時代において、システムの信頼性や可用性は非常に重要な要素となっています。SREの役割は、クラウドネイティブの環境でのシステムの運用や管理を効率的に行い、障害やダウンタイムを最小限に抑えることです。

クラウドネイティブのアーキテクチャやマイクロサービスの導入が進む中、SREのアプローチや手法は、これらの新しい技術や環境に適応するための鍵となります。

クラウドを導入する企業が増え、運用・自動化を目指している

クラウド技術の普及に伴い、多くの企業がクラウドの導入を進めています。しかし、クラウドの導入だけでは十分ではありません。システムの運用や管理、特に自動化の実現は、クラウドを最大限に活用するための重要なステップです。

Red Hatの記事にも触れられているように、SREは運用タスクの自動化やツールの活用を中心に据えています。手動の運用作業はエラーが発生しやすく、スケーラビリティにも限界があります。SREのアプローチは、これらの問題を解消するためのものです。

クラウドを導入する企業が増える中、SREの役割や存在意義は、これからもますます重要となるでしょう。

クラウドの導入とともに、運用の効率化や自動化を実現するためのSREのスキルや知識は、今後のIT業界において高く評価されることが予想されます。

SREのフリーランス案件から見るクラウドエンジニアのニーズ

SREのフリーランス案件から見るクラウドエンジニアのニーズについてみていきます。

①SaaSパッケージ事業におけるSREエンジニアの案件・求人

・概要:物流業界向けSaaS/パッケージ事業

・仕事内容:バックエンド、モバイル等得意な領域でプロダクト開発

・必要なスキル:

AWS上でのマルチテナント

SaaS 運用経験

・単価

70万円〜


②【SRE/フルリモート】AIを用いたWEBサービスのSREエンジニア募集

・概要:AIを用いた自社サービスのSREエンジニアとして、システムの品質/安定性向上と、DevOpsを通したサービスデリバリーサイクルの向上を目指す

・仕事内容:パフォーマンス改善、運用環境改善、アーキテクチャ検討、ツール導入、ツール開発によるオペレーションの効率化、自動化 ・ミドルウェア、EKS などの継続的アップデート、監視、モニタリング環境の改善

・必要なスキル:

SRE やインフラエンジニアとして Web サービスの構築 / 運用経験 2年以上

AWS / GCP / Azure いずれかを利用した開発や設計 / 構築の知識、サービス運用経験 2年以上

・単価

80万円〜


③【SRE/フルリモート/フルフレックス】クラウド型VR内覧システムのプラットフォームエンジニア

・概要:複数プロダクトの利用に耐えうるシステム設計、運用設計

・仕事内容:クラウドアーキテクチャの構築、事業フェーズに合わせた構成変更、Well-Architected の実践

・必要なスキル:

AWS等のクラウドサービスの十分な利用経験

AWS Well-Architectedの理解と実践の経験(または左記に相当するベストプラクティスの実践)

Webアプリケーション開発経験

システムの技術的問題の発見と解決の経験

セキュリティに関する基礎知識

・単価

90万円〜


④自社メディア事業を牽引するSREエンジニアの案件・求人

・概要:インフラ構築・運用、パフォーマンスの改善やセキュリティ対策

・仕事内容:グループ各社のインフラ運用に加え、グループ外から受注したサービスのインフラ構築・運用

・必要なスキル:

Docker の経験

Infrastructure as Code の経験(Terraform など、種類問わず)

AWS、特に ECS の開発・構築・運用経験(パブリッククラウドを使ったインフラの設計/構築)

プログラミング経験

・単価

100万円〜


⑤【SRE/恵比寿】POSシステムのSREエンジニア募集

・概要:POSシステムを複数展開するクライアントにて事業規模拡大

・仕事内容:販売管理システムの機能追加/改修/運用

・必要なスキル:

SREエンジニアとしての経験

AWSクラウドの設計〜運用までのご経験

CI/CDやコンテナ周りの環境構築経験

Terraformの利用経験

・単価

90万円〜


SREの転職で有利になる市場価値の高いスキル・経験

SREの転職で有利になる市場価値の高いスキル・経験について解説していきます。

プログラミング言語

SREの役割は、システムの運用と開発のギャップを埋めるものであり、そのためプログラミングのスキルは非常に重要です。

Red Hatの記事にも触れられているように、SREは運用タスクの自動化やツールの開発を行うため、プログラミング言語の知識は必須となります。

特にPython、 Go、 Rubyなどのスクリプト言語は、運用タスクの自動化やツール開発によく使用されるため、これらの言語に精通していると市場価値が高まります。

また、システムのトラブルシューティングやパフォーマンスチューニングのためのスクリプトを書く能力も、SREとしての価値を高める要素となります。

ミドルウェアやWebアプリケーションなどの開発経験

SREはシステム全体の安定性やパフォーマンスを保つ役割を持っています。

そのため、ミドルウェアやWebアプリケーションの内部構造や動作原理を理解していると、障害発生時の原因特定や対応が迅速に行えます。Red Hatの記事でも、システムの複雑さや変動性を考慮した運用が求められていることが触れられています。

このような背景から、ミドルウェアやWebアプリケーションの開発経験は、SREの市場価値を高める重要なスキルとなります。

大規模サービスの開発、運用経験

近年、多くの企業やサービスがクラウドを導入し、大規模なシステムやサービスの運用が一般的となっています。

Red Hatの記事にも、大規模なシステムの運用課題やクラウドファーストの時代が到来していることが述べられています。

このような環境下で、大規模サービスの開発や運用経験を持つSREは、システムのスケーラビリティや耐障害性の確保に貢献できるため、非常に高い市場価値を持ちます。

セキュリティに関する知識・スキル

セキュリティは、現代のIT環境において最も重要な要素の一つです。Red Hatの記事でも、システムの信頼性やビジネス価値の向上のためのアプローチとしてSREが挙げられています。

セキュリティに関する知識やスキルを持つSREは、システムの脆弱性を早期に検出し、適切な対策を講じることができます。また、セキュリティインシデントが発生した際の対応や、セキュリティポリシーの策定・適用などの業務にも貢献できます。

このような背景から、セキュリティに関する知識やスキルは、SREの市場価値をさらに高める要素となります。

クラウド構築・運用スキル

近年、多くの企業がオンプレミスからクラウドへの移行を進めており、クラウドの導入と運用はITの主流となっています。

Red Hatの記事にも、クラウドファースト・クラウドネイティブの時代が到来していることが触れられています。この背景から、クラウドの構築・運用スキルを持つSREは、企業のデジタルトランスフォーメーションをサポートし、ビジネスの競争力を高める役割を果たします。

具体的には、クラウドのリソース管理、スケーリング、セキュリティ対策などの知識が求められます。

AWS

Amazon Web Services (AWS)は、クラウドサービスのリーダーとして知られています。Red Hatの記事では、クラウドの導入が増えていることが述べられており、その中でもAWSの利用企業は多いです。

AWSのサービス群やアーキテクチャに精通しているSREは、多様なビジネスニーズに対応する柔軟なシステム構築や運用が可能となります。

また、AWSのセキュリティやコスト最適化のベストプラクティスを知っていることも、市場価値を高める要因となります。

Azure

Microsoft Azureは、企業のデジタルトランスフォーメーションをサポートするクラウドプラットフォームとして広く採用されています。特に、Microsoft製品を使用している企業では、Azureの導入が進められています。Azureのサービスやソリューションに詳しいSREは、エンタープライズ環境でのシステムの安定性や拡張性を確保することができます。

GCP

Google Cloud Platform (GCP)は、データ解析や機械学習などの先進的なサービスを提供しています。

Red Hatの記事においても、GoogleがSREの実践から多くの学びを得ていることが触れられています。

GCPに精通しているSREは、データ駆動のビジネス戦略をサポートし、イノベーションを推進する役割を果たします。

オペレーション自動化・効率化の経験

システムの複雑性が増す中、手動の運用作業はエラーが発生しやすく、スケーラビリティの限界もあります。

Red Hatの記事でも、自動化と標準化の重要性が強調されています。オペレーションの自動化や効率化の経験を持つSREは、システムの信頼性を向上させるだけでなく、迅速なリリースや変更の適用を実現することができます。

具体的には、CI/CDツールの導入や運用、インフラのコード化、モニタリングの自動化などの経験が求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はSREの転職事情について市場と将来性を交えて紹介してきました。

SRE(Site Reliability Engineering)の専門家は、現代のクラウドネイティブなIT環境でのシステムの信頼性と効率を確保する役割を担っており、その需要は急増しています。

多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中、SREのスキルセットは高く評価され、転職市場でも高い市場価値を持っているため、将来的にも、システムの複雑性と規模が拡大するにつれ、SREの役割の重要性はさらに高まると予想されます。

SNSシェア
CATEGORY
転職
TAGS
SRE
新規会員登録エージェントとの初面談1社につきAmazonギフト券3,000円分全員にプレゼント!

あわせて読みたい関連記事


おすすめ&新着求人・案件


各種SNSで情報を
発信中フリーランスで働くエンジニアに役立つ情報を発信しています。
フリーランス求人・案件の選び方や注意点、単価を上げるコツなどをエンジニアスタイルの編集部が発信しています。
フォロー・友達に追加していただき最新の情報をGETしてください。