プログラマーがフリーランスになるメリットとありがちな失敗を徹底解説!

目次
プログラマーがフリーランスになるために準備すること
今回は独立を考えているプログラマーの方のために、フリーランスになるために準備することや、独立のメリットデメリットについて解説していきます。フリーランスとして活動していく上で特別な手続きは入りません。今すぐ自分が「フリーランサーである」と名乗ればフリーランスになることはできます。
プログラマーがフリーランスになるために準備すべきことは以下の10項目のみです。
- 税務署に開業届を提出する
- 青色申告承認申請を提出
- 国民年金の手続きをする
- 国民健康保険に加入
- 仕事用の口座
- クレジットカードの申し込み
- 売上計画を立てる
- 複式帳簿をつける
- 名刺や印鑑などの備品を備える
- 通信環境を整備
それでは1つ1つ詳しく解説していきます。
税務署に開業届を提出
特別な手続きはいらない、と冒頭で言いましたが税務署に開業届を提出することで「個人事業主」として働くことができます。フリーランスと個人事業主はほとんど同じで、違いとしては個人事業主の場合正式な「屋号」をつけて活動することができる点です。屋号がついていると、企業などと仕事の取引をする時に信頼を得やすくなるメリットがあります。
青色申告承認申請書を提出
開業届と同時に、青色申告承認申請書を提出することもおすすめします。フリーランスとして働くのなら、事業によって年間38万円以上の利益が発生した場合、年末に確定申告をする必要があります。確定申告とは、1年間の利益や経費を計算して、所得税・住民税を納める手続きをすることです。利益が38万円以上であるのに関わらず、確定申告をしていないと、税務署から税金徴収の連絡が届く場合もあります。
青色申告は、「青色申告特別控除」「純損失の繰越控除」「青色事業専従者給与」「少額減価償却資産の特例」といった制度を利用できるメリットがあります。
国民年金の手続きをする
フリーランスになったら、国民年金保険料を個人で払う必要があります。
年金手帳を持参し、各市区町村の役場に行くことで簡単に手続きが完了します。
国民健康保険に加入
会社に勤めていて、これからフリーランスとしての活動を始める場合は会社の「健康保険」「雇用保険」「厚生年金保険」から脱退し、「国民健康保険」に加入することになります。国民健康保険の加入も、市区町村の役場で簡単に手続きを行うことができます。
仕事用の口座を作成
事業収支の確認や、確定申告をしやすくするためにも、仕事用とプライベート用の2種類の口座を用意することをおすすめします。移動費や機材代等の経費は全て仕事用の口座から引き落としをするといった使い分け節税をすることも可能です。
クレジットカードの申し込み
フリーランスは会社員に比べてクレジットカードの審査に通りにくい、小さい枠しかもらえない。といったことが考えられます。クレジットカードは会社員のうちに準備しておきましょう。
売上計画を立てる
独立してフリーランスとして活動していく場合、売り上げ計画も全て自分で考える必要があります。毎月かかる経費からどのくらいの貯金や売り上げが必要なのかを逆算することもできます。見切り発車の独立で失敗しないために入念な計画を立てましょう。
複式帳簿をつける
青色申告をする場合、複式帳簿をつける必要があります。複式帳簿に関しては専門的知識が必要になるので、青色申告ができる会計ソフトの利用をおすすめします。資金に余裕があるのなら、信頼できる税理士を頼るのも一つの手段です。
名刺や印鑑などの備品を揃える
フリーランスにとって人脈はかなり大事になるので、いつでも自分が何をしているのか証明できる名刺は持ち歩くようにしましょう。また、請求書や領収書などを作成する時に使う印鑑も備えておくと便利です。
通信環境を整備する
どんなに優秀なプログラマーーでも、通信環境が整っていなければ仕事をすることができません。また、外出先での打ち合わせなどの時のためにタブレットやサブパソコンを用意しておくと安心して仕事ができます。
プログラマーーが独立する5つのメリット
プログラマーが独立する5つのメリットは以下の通りです。
- 経費計上できる
- 時間や場所など働き方の自由度が高い
- 自分の得意分野である業務のみを行える・望まない業務を依頼されら断ることができる
- 自分のアウトプット次第で収入を増やすことができる
- 仕事と休みのコントロールをつけやすい
それでは1つずつ解説していきます。
経費計上できる
何度も言いますが、フリーランスになると確定申告を自分で行う必要があります。個人事業主になることで、事業にかかる費用は確定申告の際に経費として計上できます。経費として精算する場合、利益の割合が下がるため、払わなければいけない税金も少なくなります。
時間や場所など働き方の自由度が高い
フリーランスは会社に出勤する必要がありません。在宅やカフェ、旅行先でもPCと通信環境さえあれば仕事ができます。時間や場所に縛られないのはメリットだと言えます。
自分の得意分野である業務のみを行える・望まない業務を依頼されら断ることができる
どんな案件を受注して、どのくらい仕事をこなすかは自分次第です。自分の得意分野である業務や、条件が悪く望まない依頼は断ることもできます。
自分のアウトプット次第で収入を増やすことができる
フリーランスのプログラマーーの収入は、学んだ量とアウトプット次第でいくらでも収入を増やすことができます。実績を積むことで単価の高い案件を受注することもできますし、コードを書くスピードも上がります。
仕事と休みのコントロールをつけやすい
フリーランスは休みたい時に休み、仕事のやる気がある時にガッツリ仕事する。といったコントロールをつけることができます。PCと通信環境さえあれば、旅行に行き体を休めつつも仕事をすることができます。
プログラマーがフリーランスになる5つのデメリット
プログラマーがフリーランスになる5つのデメリットは以下の通りです。
- プログラマー同士の交流が少なくなる
- 労働基準法の適用範囲外
- 自分で仕事を見つける必要がある
- 収入やキャリアの保証がない
- 本業に加えて契約や報酬交渉、確定申告の税務処理などを自分で行う必要がある
それでは1つずつ解説していきます。
プログラマー同士の交流が少なくなる
フリーランスは当然ながら孤独との戦いになります。一緒に上を目指すプログラマー同士の交流が少なくなり、人脈が浅くなっていきます。
労働基準法の適用範囲外
フリーランスは個人で事業を行うため、原則として雇用という働き方ではなく、労働基準法の適用範囲外となります。
自分で仕事を見つける必要がある
プログラマーとしての実力があったとしても、自分で仕事を獲得する営業力がなければ、そもそも仕事を始めることもできません。自分で仕事を見つける必要がある点もフリーランスのデメリットであると言えるでしょう。
収入やキャリアの保証はない
独立すると自分で営業して仕事を獲得する必要があります。仕事を取ることができなければ当然収入を得ることはできません。仕事をもらっている企業からいつ仕事打ち切りの連絡が来るかも分かりません。突然仕事がなくなってしまうなど、収入が安定する保証がない点には注意が必要です。
本業に加えて契約や報酬交渉、確定申告の税務処理などを自分で行う必要がある
会社員は勤務先が確定申告の税務処理などを行ってくれますが、フリーランスは全て自分でやる必要があります。プログラマーーとしての実力があっても独立して生きていくために、面倒な作業も行わないといけないのです。
フリーランスプログラマーとして働くリスクと注意点とは
体調の管理がおろそかになる傾向にある
フリーランスのメリットとしていつでも自由に働ける点が挙げられますが、逆に休むことを忘れてしまい、その結果体調の管理がおろそかになる傾向があります。自分の健康を管理できない人にフリーランスは向いていないかもしれません。
損害賠償請求などのトラブルが発生する場合がある
近年、個人情報や機密情報等の取扱いが厳しくなっており、それにより大きなトラブルに発展する危険性が高くなっています。仮に、情報漏れが発覚してしまった場合、契約の打ち切りはもちろん、損害賠償を請求されてしまう可能性があるので注意しましょう。
自分を成長させ続けないとキャリアアップが難しい
フリーランスとして成果を上げ続けるためには、自分を成長させ続けないといけません。
精神面でもモチベーションを高く維持し続けることは難しくなります。
フリーランスプログラマーが陥るトラブルやミスとその解決策
報酬を払ってもらえない
概要
フリーランスの7割は報酬未払いを一度は経験しています。報酬の未払いを解決するためには以下のような対策を取ることをおすすめします。
解決策
- 前金をもらってからお仕事を開始する
- 契約書を作ることを習慣にする
- 契約の種類や、契約書の重要な項目、内容を理解する。不都合がある場合は修正してもらう
- 仕事をした・お願いされたエビデンスを残すこと
フリーランスプログラマーの報酬相場を知らずに安価で契約してしまう
概要
初心者フリーランスプログラマーは、報酬相場を知らずに安価で自分のスキルを売ってしまいます。
解決策
- エージェントなどを活用してお願いする
- 他の案件と比較して相場を確認する
- 周りのフリーランス経験者に聞く
技術のことだけしていたいのに独立してしまう
概要
独立したらプログラムだけを書く訳にはいかない。自分の税務処理もしなければならないし、顧客のニーズに応える必要がある。
解決策
- 独立、起業の目的を明確化する
- もしも技術だけをやりたいのであれば代表ではなくCTO等になる
- 技術以外を担当する人を雇用する
まとめ
今回は、プログラマーがフリーランスになるために準備する項目と、独立した時のメリットデメリットについて解説しました。本稿がこれからフリーランスとして独立を目指す方の参考になれば嬉しく思います。独立をするメリットはたくさんありますが、当然デメリットやリスクもあります。見切り発車で始めて失敗しないように、知識を蓄え、情報を見極めていきましょう。
- フリーランスになるために特別な手続きは必要ない
- 独立は自由であるのがメリットですが自己管理がおろそかになってしまう
- プログラマーが陥りやすいトラブルについては事前に知っておき、解決策を理解しておく必要がある
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この記事を書いた人

1992年生まれ、北海道出身。トレンドスポットとグルメ情報が大好きなフリーライター。 衣・食・住、暮らしに関する執筆をメインに活動している。 最近のマイブームは代々木上原のカフェ巡り。
この記事を監修した人

大学在学中、FinTech領域、恋愛系マッチングサービス運営会社でインターンを実施。その後、人材会社でのインターンを経て、 インターン先の人材会社にマーケティング、メディア事業の採用枠として新卒入社し、オウンドメディアの立ち上げ業務に携わる。独立後、 フリーランスとしてマーケティング、SEO、メディア運営業務を行っている。