フリーランスの平均年収はどれくらい?会社員の時と比較していくらあれば得をする?
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目次
フリーランスの平均年収はどれくらいか?
フリーランスでも、平均年収1,000万円超えの方もめずらしくありません。
フリーランスの平均年収は、会社員と比べてどのくらいなのだろうと気になる方も多いと思います。
本記事では、フリーランスの平均年収について分かりやすく、徹底的に解説していきます。
「平均年収を上げるためにとれる方法」についても紹介しますので、最後までご覧ください。
フリーランス全体の平均年収
引用サイト:【フリーランス白書2022】
上の図は、フリーランス全体の平均年収を表したものです。
上の図からも分かるように、フリーランス全体の平均収入は200万円〜400万円未満が22.9%と最も多くなっています。
次に200万円未満が22.5%で、この2つを合わせるとフリーランスの45.4%が400万円未満という状況です。会社員と比べると、随分と少ない状況です。
ただし、この中には1ヶ月の平均勤務時間が140時間未満のフリーランスが49.7%とほぼ半数を占めており、副業でフリーランスを選択した方も多く含まれています。
上の図を見ただけでは、一概にフリーランスの平均年収が低いとは言えません。
【フリーランスの平均年収が低くみえる背景】
1ヶ月の勤務日数を20日と低めに見積もっても、60時間未満(1日当たり3時間)の方が全体の21.4%を占めています。
実に5人に1人が、本業の他にダブルワークとして、フリーランスという働き方を選択しています。
また、年齢層では40代以上の方が全体の3分の2(66.7%)を占め、60代以上の方は6.5%で高齢になっても働き続けざるをえない傾向が読み取れます。
会社員とフリーランスの年収を比較
引用サイト:【フリーランス白書2022】
続いて、会社員とフリーランスの年収を比較します。
その前に、会社員とフリーランスの違いについて触れておきます。
そもそも、フリーランスとは、会社員のように特定の企業や団体に属さない形で、自分の持っている専門的な知識やスキルを提供して、対価を得ている人のことです。
雇用形態は、会社員が企業に雇用されるのに対し、フリーランスは個人事業主のように、自営あるいは業務委託の形で働くことになります。
会社員とフリーランスの年収を比較する前提条件として、会社員並みの勤務時間である「1ヶ月あたり140時間以上」就業しているフリーランスに限ってみることにします。
年収400万円〜600万円未満が22.7%と最も多く、7割近くのフリーランスの年収が400万円以上です。
会社員の平均年収は436万円となっており、フリーランスは会社員と同等あるいはそれ以上に稼いでいることが分かります。
職種別に見るフリーランスの平均年収
フリーランスにも、実に数多くの職種があります。
IT系の専門的な技能が必要な仕事から、ライター・校正業務から一般事務にいたるまでさまざまです。
分かる範囲で、職種別のフリーランスの平均年収をみてみました。
フリーランスITエンジニア
ITエンジニア系の平均年収は、800万円以上と回答している方が約3割にのぼり、平均年収が高く稼げる分野です。
特別な専門知識が必要な技術系の職種ということもあり、200万円未満の割合が最も少なかった業種です。
フリーランスマーケター
一般には、ウェブサイトなどオンラインでのマーケティング案件は増加しています。
マーケテイング案件の単価は、仕事内容・種類・困難度によっても異なりますが、フリーランスマーケターの平均年収は約600万円〜840万円が相場となっています。
フリーランスデザイナー
厚生労働省発表の賃金構造基本統計調査によれば、デザイナー職種全体でみると平均年収は約440万円です。
デザイナーによっても、さまざまでグラフィックデザイナーでは518万円ですが、webデザイナーは488万円となっています。
フリーランスライター
フリーランスライターは平均年収400万円未満の方が多いです。
これは、ライティング案件は副業として始めやすく、文字単価が低い未経験者向けで報酬のものが多く入っているためと考えられます。
初心者向けの案件では、文字単価が低く設定されていることが多いです。
最近はライテイングの単価も下がり、勉強できるからとの理由で文字単価が0.1円のものもめずらしくありません。
ただし、ライターとして実績を積めば、文字単価も上がります。
また「ライターのディレクター」としてさらに高収入を目指す道も方向性のひとつとして挙げられます。
平均年収に影響がある、フリーランスと会社員で違う決定的な違い
一般的にフリーランスは不安定で、会社員は安定しているというイメージが持たれています。
福利厚生面で差があるのは、事実です。
ただし、会社員はいくら仕事を受注し営業成績が良くても、それがすべて自分の給料に反映されません。
その儲けは、他の社員への給料や会社の利益などに向けられるからです。
一方、フリーランスは不安定で福利厚生面では会社員に劣るものの、自分の成果は報酬としてしっかりと反映されます。
フリーランスは有給休暇がない
フリーランスは会社や団体に所属しないため、継続勤務と出勤率の2つの要件を満たせば与えられるはずの有給休暇がありません。
病気で長く休まざるを得ない場合などに備えて、公的な制度などが利用できないか考えておくことも大切です。
フリーランスは各種税金の源泉徴収対応がある
フリーランスの場合、所得税、住民税、消費税、個人事業税などの税金を自分で申告し、納税する必要があります。
会社員ならば、税金の多くは給与から天引きされ、年末調整なども総務部門で対応してくれているはずです。
また、社会保険料は、会社員の場合には労使折半で会社が2分の1を負担してくれます。
フリーランスでは、全額が自己負担となり、毎月の負担額はかなりの金額になります。
フリーランスは残業や休日出勤の手当てがない
フリーランスは、個人事業主と同様に、個人の判断で仕事を請け負って収入を得る働き方を選択しています。
一般的な会社員のように、労働基準法の定める労働者に該当せず、フリーランスは業務委託契約をかわし仕事をしています。
そのため、納期を守ろうと深夜や休日に仕事をしたとしても、労働基準法に定める労働者ではないので、残業代金や休日勤務の手当が支払われることはありません。
フリーランスは「退職積立金」がない
個人事業主やフリーランスは定年がなく、希望すれば長い期間にわたって、働くことができます。
一方で、退職積立金などの制度はありません。
フリーランスの立場として、退職時にしっかりと備えておきたい方には「小規模企業共済制度」があります。
「フリーランスの退職金制度」として、掛金は1,000円から月7万円までの500円単位で設定できます。
将来に不安を感じている方は、「小規模企業共済制度」を人生プランのひとつとして、検討されてはいかがでしょうか。
フリーランスは経費も自分で賄う必要がある
フリーランスは、経費や売上管理を1人で行わなければなりません。
自分で所得を計算して、確定申告時には、年間の収入から必要経費と控除を差し引くことになるからです。
もちろん、使ったお金をすべて経費に算入できるわけではありません。
「どこからどこまでが経費か」と法律に明確に記載されていないので、自分で事業に関わる経費をひとつひとつ区別することになります。
常に「使ったお金が事業に関係しているのか」「売上に貢献しているのか」を基準にして考える癖をつけるようにして、自分で判断の付かない部分については、税理士などの専門家に相談することになります。
フリーランスとして安定した生活を送るコツ
フリーランスの多くは、後ろ盾となる会社や団体に所属していないため、不安定な働き方です。
ただし、それを上回る「自由な生き方・快適さ・会社で受けるストレスからの解放」は、見逃すことのできない魅力になります。
ここでは、フリーランスとして「安定した生活を送るコツ」を2点に分けて、あなただけにお伝えします。
継続して案件をもらえる特定のクライアントや人を見つける
フリーランスになった当初は、1件ごとに案件を獲得して生活していきます。
しかし、毎月1件ごとに目の前の案件を獲得することの繰り返しでは、安定した生活を送ることは難しいです。
ただし、日頃から誠実な仕事を心掛けて、信頼と実績を獲得すると、その延長として再受注され、何度も仕事の依頼が来るようになってきます。
単発の高額案件を獲得するのもいいのですが「毎月一定金額が見込める」特定のクライアントや人を数多く見つけて、継続していくことが大切です。
フリーランスの働き方は、在宅ワークも増えてパソコンの前に座って1人で行う仕事も多いと思います。
様々なツールを使ってコミュニケーションをとったとしても、孤独を感じることもあります。
ただし、その先にあるのは生身の1人の人間なので、納期を厳守して、正確かつ誠実に仕事を続けていけば「毎月一定金額が見込める」特定のクライアントや人を見つけることができるでしょう。
会社員時代の年収の1.3倍以上を目指す
フリーランスは、会社が折半して負担してくれる年金・健康保険などの社会保険料を全額支払わなければなりません。
毎月支払っている社会保険料ですが、高齢化社会が進む中では増えることはあっても減る可能性は極めて低いです。
「月々の社会保険料の負担」「有給休暇がないこと」「退職金制度がないこと」などを考えれば、少し余裕をもって、会社員時代の年収の1.3倍以上の年収は確保しておく必要があります。
フリーランスが平均年収を上げるために取れる方法
最後に「フリーランスが平均年収を上げるために取れる方法」を4つお伝えします。
社会人として当然と思われることも含まれていますが、ポイントをしっかりと押さえて、実行していただければ幸いです。
一つの案件を継続して単価を上げる・実績を作る
フリーランスとして「これだけは負けない」という得意な分野を作り、一つの案件を継続していくことが大切です。
得意分野の案件を継続できれば、良い成果物を続けて納品して、単価アップにつながっていきます。
実績を作り上げれば、クライアントからの信頼を獲得することができます。
それにつれて単価も上がり、平均年収を上げることにつながります。
企業から求められているスキルの習熟度を上げる
企業は、スキルの高い人材を常に求めています。
仕事から得られた収入は、積極的に自分のスキルの習熟度を上げるために自己投資に使っていくべきです。スキルの向上は、積極的にお金を投資する分野です。
時間への投資・知識への投資・作業環境への投資などにお金を使うと、良いサイクルが生まれていき、さらなるスキルアップへとつながります。
エンジニアであれば習得言語・ライティングであれば専門領域を作る
エンジニアでプログラミングを使用する場合には、ひとつのプログラミング言語にとどまらず、積極的にプログラミング言語を習得し幅を拡げることが大切です。
習得言語を複数もっていれば、今まで以上に多くの仕事や専門性の高い仕事を受けることになり、ひいては平均年収アップにつながります。
また、ライティングの場合には「人に負けない」専門分野の領域を作る必要があります。
専門領域を確保することで、受注単価も高く見込めることから平均年収を上げる手段になります。
メインの案件と副業案件をもつ
メインの案件だけで十分な収入を得ることができれば、それに越したことはありません。
フリーランスは、クライアント側の営業成績に左右されます。
メインの案件のクライアントの業界の景気動向が下向きでは、フリーランス側の収入は落ちてしまいます。リスクヘッジの意味でも、サブの副業の案件を持つと良いでしょう。
副業案件は、メインの案件とは別の業界にすることが望ましいです。積極的に副業案件を獲得することが大切です。
まとめ
今回は「フリーランスの平均年収はどれくらいか?」をテーマにお話しました。
読者の皆さまの平均年収は、会社員の方と比べてどうでしたか。
会社員とフリーランスでは、そもそも働き方・生き方が違います。
フリーランスの選択をした方は、自由度の高い生き方を意識して選択したのだと思います。
自由な生き方を選択したことと引き換えに、年収を下げる必要はまったくありません。
むしろ、フリーランスは会社に守られていない部分が多いため、積極的に会社員の1.3倍以上の年収を目指していきましょう。
感謝されることは喜びですが、感謝だけでなく提供した成果物・商品の対価として、お金もしっかり受け取ることが大切だと感じています。
自分の専門性の高い分野を構築し、継続して案件獲得が見込める特定のクライアントや人を見つけ、オンライン上であってもしっかりとコミュニケーションを図ることが案件の増加にもつながります。
継続性を大切にして、一つの案件を続けて受注し単価のアップにつなげて、実績と信頼を得ていくことが、平均年収を上げるひとつの方法です。
案件の獲得状況によっては、仕事が少ない時期もあります。
そのような時期には、積極的な自己投資をおすすめします。
積極的な自己投資によって、自身のスキルアップを図り、専門領域を作って深めていくことで、平均年収を上げる良い機会になります。
また、リスクヘッジの面からもメインの案件とは別に、副業案件をメインの案件とは別の業界から獲得しておくこともフリーランスとして安定した生活を送ることにつながっていきます。
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