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テストエンジニアの年収が低い言われる背景とは。年収を上げるために必要な7つのスキルも紹介

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目次

テストエンジニアの年収は全体的に低い?

エンジニア就職を目指す方の中には、テストエンジニアの業務に興味がある方もいるでしょう。しかし、「テストエンジニアの年収は低いのでは?」「テストエンジニアにはキャリアパスの選択が少ないのでは?」と不安に思うのではないでしょうか。

この記事では、テストエンジニアの業務内容と年収、目指せるキャリアパスについて紹介します。

前提:テストエンジニアとして対応できる範囲が年収に直結する

会社員テストエンジニアであれば未経験から募集している企業があるため、その場合は年収は300万円〜と低い傾向にあります。しかし、高いセキュリティが求められる開発において、専門知識をもってテスト計画を立て、実行する業務を担当するテストエンジニアも存在します。そうなると専門性が求められるため、年収1,000万円も目指せるでしょう。

テストエンジニア業務内容は広く、例えばシステムの画面や機能、シナリオのテストを実施する以外に、テストケースの設計も行います。全てのシステム開発においてテストは必要不可欠であるため、どの開発のテストを担当できるかでテストエンジニアの年収は変わってきます。

例えばオープン系やアプリ開発のテストと比べると、AIやブロックチェーンなどの先端技術を担当するテスト案件の方が年収は高くなるでしょう。

また、テストエンジニアは分析スキルだけでなく、不具合を発見できるだけのプログラミンやテスト設計など、幅広いスキルが必要になります。扱えるスキルの多さや対応できる範囲の広さが、テストエンジニアの年収を大きく左右します。

さらにテストはチームで行う場合が多いため、テストリーダーやPMなど、チームを取りまとめる管理職のポジションを目指せば年収アップにつながるでしょう。

テスト検証のみを行うエンジニア(テスター)は時給1,000円〜で低め

テストエンジニアと混同されやすい職種が、テスターです。テストエンジニアとテスターの仕事の異なる点は、テストエンジニアがテスト計画を立て、テスターは計画書をもとに実行します。つまり、テストエンジニアはテスターの上流工程にあたるといえます。

例えば設計書や仕様書を作成するシステムエンジニアよりもプログラマーの方が年収が低めであるのと同様に、テストエンジニアよりもテスト検証のみを行うテスターの方が年収は低い傾向にあります。テスターの雇用形態はアルバイトが多く、バイトルによると時給1,000円〜と通常のアルバイトと同程度の仕事が多いのが現状です。

テストの設計・仕様書を描けるなど上流工程を担当できるテストエンジニアの需要は高く年収も高くなる

テストエンジニアの業務内容は、主にテスト計画の策定から始まり、テスト設計、ユーザーが実際に使用するシーンを想定した環境を整備します。テスト環境が整い次第、実際にテストを実行し、改善点などを報告書にまとめます。

テストエンジニアという職種の中でも、年収にバラつきはあります。より高い年収を目指す場合は、テストの設計や仕様書を描くだけの実力や経験が求められます。dodaによると、例えばテストエンジニアのみ経験がある方の年収は450万円ですが、システムエンジニアの経験がある方がテストエンジニアに転職した場合は年収約650万円と高い傾向にあります。

テストエンジニアとして、インフラ・バックエンドの知識やスキルがあると今後の将来性はさらに明るい

エンジニアスタイルによると、フリーランスエンジニア案件数はフロントエンジニア・サーバーエンジニア・システムエンジニアのようなインフラ系やバックエンド系の職種が上位を占めています。

テストエンジニアとしてキャリアを積み重ねるのも良いですが、さらに高年収を目指したい場合は案件の需要が多いインフラ・バックエンドの知識やスキルがあると自由度が高くなるでしょう。

また、インフラやバックエンドでは、開発エンジニアがテストまで担当する事が多い傾向にあります。テストエンジニアを経験した上でインフラやバックエンドの開発に携わった場合、テスト設計に慣れているためバグを未然に防ぐことができ、結果的に高品質の開発ができます。

テストエンジニアの年収はどれくらい?会社員とフリーランスそれぞれ紹介

テストエンジニアの年収について、会社員とフリーランスに分けて調査しました。会社員では未経験から募集をしており、誰でも実績を積むことができますが給与のバラつきが大きい一面があります。また、フリーランスのテストエンジニアは実務経験が求められますが、年収は高い傾向にあります。

会社員のテストエンジニアの場合

会社員のテストエンジニアの平均年収のデータはないものの、dodaでテストエンジニアの募集を調査すると300〜500万円で募集をかけている企業が多い傾向にあります。

国税庁HPによると、令和3年における給与所得者の平均年収は約443万円なので、テストエンジニアの年収はほぼ平均的です。

また、会社員エンジニアは経験年数によって年収の幅が大きく、dodaの募集例では実務経験が2年以下の場合は年収300〜500万、2年以上であれば年収400〜1,000万円としている企業もあります。

フリーランスのテストエンジニアの場合

フリーランスのテストエンジニアの案件数や平均年収を調査しました。尚、テスターのフリーランス案件はありませんでした。

テストエンジニアの案件数:1,038件

エンジニアスタイルのテストエンジニア案件は1,038件で、1位のフロントエンジニア(28,732件)と比較すると案件は少ない傾向にあります。さらに常駐型の案件が8割以上を占めています。

テストエンジニアの平均年収:

エンジニアスタイルの調査では、フリーランスのテストエンジニアの年収は約730万円です。

月単価は最低20万円から、最高で160万円の案件が見受けられます。また、月あたり50〜60万円の案件を担当しているテストエンジニアが多い傾向にあります。

テストエンジニアの具体的案件

Azureのサービスについて理解がある方は、「Azureポータルサイト更新に伴うインフラテスト支援」の案件がおすすめです。大手自動車メーカーのプライベートクラウド層のシステムテストを行います。想定年収は600万円以上で、リモートワークが可能です。


また、AWS環境下でのテスト経験がある方は「セキュリティ環境のテスト支援」の案件がおすすめです。TerraformなどのIaCツールを使用した開発経験も併せて求められますが、フルリモートで仕事ができ、年収720万円以上を目指せます。


上記の他にも、テストエンジニア案件について詳細が知りたい方は、こちらで調べてみてください。

テストエンジニアが年収を上げるために必要な7つのスキルとは

テストエンジニアはセキュリティ関連の高度な知識が必要とされる反面、エンジニア全体でみた時の案件数や収入は少ない傾向にあります。ここでは、テストエンジニアが年収をあげるために必要なスキルを7つ紹介します。

テスト計画・工程・テスト技法など上流から下流まで実施できる一貫したスキル

テストエンジニアの実績を積むと、テストに関わる幅広い業務を担当できます。

例えばテスト計画では、担当するテスト対象の開発に至った背景を把握し、「どのようなテストを行えば目的を達成できるのか」を考えます。テスト計画を策定する際は、リリース後に起こりうるリスクを予測できる力が必要になります。

また、テスト計画で詳細なリスクヘッジを行った上で、分析を終了する基準、バグ修正スケジュールなどを決定します。分析の工程では、テストタイプや具体的なテストの条件などを決定する必要があり、テストベースについての情報取集が必要です。分析工程をもとに、いくつかのテストパターンを提案した上で、最適なテスト設計を行います。

1つのテスト案件について様々なパターンを想定し、テストスケジュールを立てるには、豊富なテスト経験が必要になります。テストエンジニアであれば、テスト計画や工程、テスト技法など具体的なテスト仕様書が描けるレベルになれば、高年収が狙えるでしょう。

テスト結果の分析スキルおよび品質改善提案を行うための資料作成能力・プレゼンテーションスキル

システム開発におけるテストとは、結果だけでなく「どうすれば品質改善できるのか」を考える判断材料になります。開発側にとって分かりやすい資料を作成する能力はもちろん、テスト結果に対するエビデンスを説明するスキル、結果を報告する際のプレゼンテーションスキルがなければ、開発メンバーを納得させる事はできません。

資料作成能力やプレゼンテーションスキルを高めるには、論理的な思考力が土台として必要です。また、シンプルで分かりやすいスライドを作り、相手を惹きつけるトーク力があるテストエンジニアは企業にとってニーズの高い存在といえるでしょう。

テストツールへの理解と使いこなす能力

2020年以降はAI技術を利用したテスト自動化ツールが主流で、例えば高速かつ自動で修復もしてくれるmablやMagicPod、Autifyなどが挙げられます。

しかし、テストツールの性能は向上している反面、今まで手動で行っていたテストケースをそのまま自動化してしまうと、思わぬ箇所で不具合が生じてしまったり、無駄なデータが増えてしまったりと、返ってテストに要する労力が増える可能性もあります。

そこで、既存のテストケースから自動化できる対象を抽出し、並び替えを行わなければなりません。テストエンジニアは、テスト自動化ツールができる事について理解をした上で、テストの中にうまく取り入れて効率を図る必要があります。

プロジェクトマネジメント・チームマネジメントスキル

テストエンジニアはチームで業務を行うケースがほとんどです。中でもテストリーダーにはチームメンバーをまとめるためのマネジメントスキルが必要になるでしょう。

また、テストだけでなくプロジェクト全体を把握できるスキルも必要です。

ソフトウェア全般の広い知識と理解

システム開発を行う際は、各フェーズにおいてテスト工程を順番どおりに行う必要があります。一般的には、プログラムごとの確認を行う単体テストから始まり、複数プログラムを組み合わせて行う複合テスト、本番さながらの環境で性能を確かめる総合テストという流れでテストが行われます。

テストケースを設計・改善する上で、テストエンジニアにはテスト対象がどのように実装されるのか把握するためにも、ソフトウェア全般の広い知識と理解がある方が良いでしょう。

特に理解しておきたいのがOSの知識で、パソコンであればWindowsやMacOS、Linuxが有名で、スマホアプリのテストであればAndroidやiOSなどが挙げられます。

OS以外にも、エクセルやワードのようなアプリケーションソフトウェアや、Webサーバーやアプリケーションサーバーのようなミドルウェアの知識も、テストをする上で必要な知識といえます。

サーバー・ネットワーク・バックエンドの知識と理解

テストエンジニアがセキュリティ性の高い製品のテストに携わるのであれば、リリース前に安全性を確認するためにもサーバーなどバックエンドの知識が必要です。代表的なサーバーであればWebサーバーやデータベースサーバー、アプリケーションサーバーなどが挙げられます。

また、TCP/IPやOSI参照モデルなどのネットワーク知識など、テストに携わる案件によって必要な知識が変わってきます。

さらに、システム開発におけるバックエンドのテストでは、アプリケーションとプログラムを繋げるAPIの機能やセキュリティが基準を満たしているか、アクセスログがサーバーに届いているか確認します。その際、サーバーやデータベースの構築についての知識があると良いでしょう。

プログラミング言語の理解

テストツールの自動化を取り入れる際に、既存のテストケースの中で自動化の対象かどうかを選別するのもテストエンジニアの業務です。その中で、設計書のコードを読み解く必要があるのでプログラミング言語について理解していなければなりません。

テストエンジニアに必要なプログラミング言語のスキルは、開発に携わる製品によって変わってきます。例えばフロントエンドの開発ではHTMLやCSS、JavaScriptなど画面を制御するための言語が使われ、バックエンド開発ではJavaやPHP、Python、Rubyなどのプログラミング言語が使われています。

不具合を見つけてソースコードを修正するのもテストエンジニアの業務の一つなので、幅広いプログラミング言語スキルがある方が良いでしょう。

テストエンジニアが年収を上げるためにも知っておきたいキャリアパス

テストエンジニアはテストスキル以外にも分析スキルや論理的思考力が必要になるため、様々なキャリアパスを選ぶことができます。ここでは、テストエンジニアが年収をあげるために知っておきたいキャリアパスについて説明します。

QAエンジニアになる

QAとは品質保証(Quality Assurance)のことを指します。QAエンジニアの主な業務は、システムが要件定義書の品質を満たすのかを調べるため、仕様書に沿って確認作業を行うことです。

テストエンジニアとQAエンジニアは、テスト対象の製品やサービスが完成前なのか完成後なのかという点で異なります。一般的には、完成前にテストエンジニアが不具合を確認して問題があれば修復し、完成後にQAエンジニアがユーザー目線で動作や耐久テストを行います。

テストエンジニアのスペシャリスト

テストエンジニアとしての業務経験を積み、スペシャリストになる事で年収アップが狙えます。テストエンジニアのスペシャリストになるには、IT検証技術者認定試験(IVEC)の合格を目指すのがおすすめです。

IVECには7段階のレベルがあり、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が設定したフレームワークを元にしています。テストエンジニアのスペシャリストになるには、技術者レベル7(研究者・上級コンサルタントレベル)の認定を受ける程の実力が必要です。

テストエンジニアのマネージャー・PM

テストエンジニアの経験を生かすことで、セキュリティや品質管理に特化したマネージャーやPMへのキャリアパスも目指せます。特にPM(プロジェクトマネージャー)はプロジェクト全体の責任者であり、テストアーキテクチャの設計から実行までを担当します。

テストエンジニアからPM職を目指すにはIVECの技術レベル5以上が求められ、かつ高いコミュニケーションスキルやマネジメントスキルも必要です。

テストアナリスト

テストアナリストは、テストの中でも分析に特化した職種です。製品がユーザーの要求する品質を満たしているか、多角的に分析を行います。テストエンジニアからテストアナリストになるには、リスクを識別・査定し、軽減するための高いテスト設計スキルが必要になります。

テストアナリストになるには、JSTQB認定テスト技術者資格の中でもテスト分析について高い知識が問われるAdvanced Levelアナリストの合格を目指すと良いでしょう。

品質保証コンサルタント

品質保証コンサルタントとは、製品のCX(カスタマーエクスペリエンス)を向上させ、ユーザーが使いやすい製品なのかを分析し、改善策を提案する職種です。

品質保証コンサルタントは第三者機関として開発チームに助言を行ったり、テストの設計や実行をする場合が多いです。高いテスト分析スキルの他、クライアントに分かりやすく説明するためのコミュニケーション力が必要になります。

プログラミング言語を身につけ、Webエンジニアへジョブチェンジ

テストエンジニアからWebエンジニアへのジョブチェンジを目指す場合、プログラミングのスキルを磨く必要がありますが、テストエンジニア業務でソースコードに触れていることも多いため上達は早いでしょう。

また、テストエンジニアとして実績を積んでいると、システム開発全体を把握して実務を行うことも多いため、システム開発の要件定義や設計のような上流工程を任せてもらえるでしょう。

さらに、フリーランスの案件としてもWebエンジニアの方がテストエンジニアより多く、リモート勤務など働き方の選択肢が広がります。

まとめ

今回は「テストエンジニアの年収は低いのか?」や、テストエンジニアのキャリアパスについてご紹介しました。結論をいうと「テストエンジニアの年収はスキルレベルによって異なるが、低くない」です。

テストエンジニアの年収が低いと言われる理由の一つは、テスターと職種が混同されがちである点です。テスターは未経験でも目指しやすいですが年収は低い傾向にあります。一方でテストエンジニアは、テストの設計から不具合の修正など高度なスキルが求められるので、一般的なITエンジニア以上の年収を目指せるでしょう。

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