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SASエンジニアの仕事内容とは?年収や今後求められるスキルを紹介


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SASエンジニアの仕事内容とは

SASは、「Statistical Analysis System」の略であり、アメリカのSASインスティテュート社が開発したデータ解析、統計分析や解析結果の可視化が行えるソフトウェア、およびそのソフトウェアで使用されるプログラミング言語のことです。SASを用いて業務を行うエンジニアをSASエンジニアと呼びます。

金融や医療など、幅広い分野で活躍しているSASエンジニアですが、実際の仕事内容はどのようなものなのでしょうか。ここではSASエンジニアの仕事内容について具体的に説明していきます。ぜひ参考にしてみてください。

SASエンジニアの仕事内容

SASエンジニアは、ざっくり言うとSASというプログラミング言語を用いてデータの統計分析を行うことが主な仕事内容です。具体的にどのような業務をしているかは、業界によって異なりますが、医療分野であれば、新薬の治験データ分析、物流や金流の分野では、商品の流通データや顧客データの分析などが行われています。

SASエンジニアの仕事は下記の4つに分類することができます。

データ処理:

データ処理のためのプログラムを作成し、データの集計・加工・整形・クレンジング・抽出・変換などの処理を行う。データベースやデータウェアハウスとの連携や、ETL処理の開発・改善を行うこともある。

データ分析:

データ分析のためのモデル構築やアルゴリズム開発に携わる。回帰分析、クラスタリング、主成分分析、時系列分析、機械学習などの手法を用いる。

システム開発・運用:

SASシステムを用いたシステム開発や運用に携わる。SASシステムの改善やカスタマイズ、移行作業を行う場合もある。金融機関や保険会社などの大企業で採用されることが多い。

レポーディング:

データをグラフやチャート、表などにまとめ、分析結果を分かりやすく可視化する。企業の経営戦略やマーケティング戦略で用いられる。

これらの業務がSASエンジニアの仕事です。

SASエンジニアの年収はどれくらい?

SASエンジニアはどのくらいの年収を手にしているのでしょうか。ここでは、会社員の場合とフリーランスの場合に分けて、SASエンジニアの年収についてお話します。

会社員の場合

求人サイトの情報によると、企業に勤めるSASエンジニアの平均年収は595万円であることが分かりました。

また、SASの統計解析に関わる仕事の平均年収は545万円、データ解析に関わる仕事の平均年収は649万円でした。

ITエンジニアの平均年収が512万円であることから、SASエンジニアの平均年収は比較的高いことが分かります。特に、データ解析のような、専門性の高いスキルが求められる職種については、年収が高くなる傾向にあるようです。

フリーランスの場合

フリーランス案件の求人サイト『エンジニアスタイル』によると、フリーランスSASエンジニアの平均月額単価は67.9万円でした。この情報をもとに単純計算すると、フリーランスSASエンジニアの平均年収は814.8万円であることが分かります。

フリーランス案件は1本あたりの単価が高額である場合が多いため、会社員のSASエンジニアよりも平均年収は高いという結果になりました。

同サイトの情報によると、月額の最低単価が28万円、最高単価が165万円と、いずれも高額です。中央値単価は70万円となっています。

SASエンジニアとして高収入を目指したいと考えている方は、フリーランス転身を視野に入れてみるのもおすすめです。

SASエンジニアに将来性はあるのか

ここまでSASエンジニアの仕事内容と収入について紹介してきましたが、SASエンジニアという職業は将来性があるのでしょうか。

結果から申し上げると、残念ながらSASエンジニアの将来性はあまり期待できないようです。近年注目を集めているビッグデータを活用した統計解析や、データ分析の分野で活躍できるとされているSASエンジニア。収入水準も一般のITエンジニアより高く、アナリティクス市場での活躍を期待されています。

それなのになぜ、将来性に期待することができないのでしょうか。

ここでは、SASエンジニアの将来性に期待することができない理由についてお話していきます。

他の言語に代替されている

維持コストが高いSASは、専門分野であるデータ分析が必要な業務においても、すでに使用されていないことが多いです。現在、SASをメインで使っている業界は、一部金融と臨床開発くらいであると言われています。

R言語やPythonなど、同じようにデータ分析を得意とする人気の他言語に比べ、SASは機能面で後れを取っている印象です。ライセンス料を支払えば、R言語と同等の機能を実現することが出来ますが、R言語でお金を払わずとも使用できる機能を、わざわざSASに課金してまで使用したいと考える人は少ないでしょう。

このような理由から、SASは次第に敬遠されるようになってしまいました。

RやPythonの需要が高い

先ほどの話にも登場したR言語やPythonは、SASと同じくデータ分析に強いプログラミング言語であると知られています。どちらの言語も人気が非常に高く、特にPythonは世界で最も使用されているプログラミング言語であることでも有名です。

また、R言語はSASには実装されていない機能を実現しています。グラフィックも優れており、FacebookやGoogle、Uberなどの大手企業も、R言語を用いてデータサイエンスや機械学習を行っています。

これらの言語の台頭により、SASの需要が低くなっていることが現状です。
一方、データ分析や統計解析を専門とするエンジニアの需要は高く、今後の成長も見込まれるため、SASに特化するのではなく、R言語やPythonなどの他言語に関する知識を身につけることが重要です。

拡張性がない

SASはR言語やPythonに比べ、アップデート速度が遅いことで知られています。トレンドに合わせた機能が実装されるまでにかなりの時間を要するだけでなく、実装されないこともままあります。

コードの可読性が向上したり、処理速度が多少早くなるなどの微々たるアップデートが行われることはありますが、作業効率を大幅に改善するような画期的な機能が実装されるアップデートは期待できないと言っていいでしょう。

このような拡張性のなさも、SASが敬遠される要因です。やはり、エンジニアとして活躍し続けるためには、SAS以外の言語に関する理解を深める必要があると言えるでしょう。

SASエンジニアとして価値を上げる方法とは

SASエンジニアとしての市場価値を高めるには、どのような方法が有効なのでしょうか。ここでは、SASエンジニアとしての価値を高める手段について、4点ほど紹介していきます。

SAS®認定資格を取得する

SAS®認定資格とは、SAS社公認のSASに関する資格試験です。取得することで、SASに関する知識を保持していることを証明することができます。

取得にはある程度の学習が必要となります。普段業務でSASを使用している人であっても、勉強しなければ一発合格は難しいとされている難易度です。

SASエンジニアとしての価値向上やキャリアアップを目指している方は、ぜひ取得を目指してみてください。

語学力を身につける。

SASエンジニアの求人には、外資系企業の募集も多く見られます。

外資系企業に勤めるには、語学力が高い方が有利です。知名度の高い外資系企業でSASエンジニアとして働いた経歴は、市場価値を高めるのにぴったりです。

SASエンジニアとして外資系企業に勤めることを狙う人は、ぜひ語学力を身につけてみてください。

統計スキルを高める・資格を取得する

先ほどお話した通り、専門の資格を取得することは、SASエンジニアとしての価値を高めることにつながります。

SASの認定試験はいくつかの段階があるため、スタンダードの資格を取得することができたら、さらに上のレベルの資格を目指してみてもいいかもしれません。

また、統計学に関する知識を身につけることも大切です。統計学の知識は、データ分析や統計解析の業務に役立てることができます。一定以上の知識を保持できれば、レベルの高い業務を任せてもらえるようにもなるでしょう。

SASエンジニアとしての価値を高めたいと考えている方は、ぜひ統計学について学習してスキルを伸ばしてください。

他プログラミング言語のスキルを身につける

SASは他言語に比べ、需要が頭打ちになっているのが現状です。

SASエンジニアの業務自体の需要は高まっているのですが、使用する言語がSASのみとなると、活躍の場が減ってしまうことも考えられます。

SASエンジニアとして市場価値を高めたいと考えている方は、プログラミング言語のスキルを身につけてみてください。

それぞれの言語に関する詳細は、次の見出しで紹介します。

SAS以外で身につけておきたいプログラミング関連のスキルとは

SASエンジニアとしての市場価値を高めるためには、どのようなプログラミング言語スキルを身につけるべきなのでしょうか。

ここでは、SASエンジニアが今後学習すべきプログラミング言語について紹介します。なぜ学習すべきなのか、どのような特徴があるのかについて、詳しくお話します。

SASエンジニアとして活躍している方は、ぜひ参考にしてみてください。

Python

まず紹介するプログラミング言語は、「Python」です。

Pythonは世界で最も多くのエンジニアが利用しているプログラミング言語です。日本国内での利用者も多く、フリーランス案件でもPython利用の募集が目立っています。

Pythonの最大の特徴は、短くシンプルにコードを書くことができる点です。人気のプログラミング言語であるJavaと同じ目的のプログラムを組んだ場合でも、Pythonのコードの短さは目を見張るものがあります。

Pythonには、主に下記のような長所があります。

  • コードの書き方を覚えやすい
  • エラーが発見しやすい
  • チームで書き方を統一できる

こういった点が、世界中で愛用される理由であるともいえるでしょう。

また、PythonではSASと同じく、データの収集・解析を行うことができます。Webサイトからデータを収集するときや、機械学習を取り入れたAI開発に役立てられています。

SASエンジニアが、Pythonを用いたデータ収集に関する知識を身につけることができれば、データ収集や機械学習に関する理解が深まり、スキルアップを目指すことも可能でしょう。

R言語

次に紹介するのが、R言語です。R言語は、統計解析向けのプログラミング言語として知られています。WindowsやMacのほか、LinuxやUNIXなど、さまざまなOSで動作する点も特徴の一つです。データをもとにグラフを画像として出力するなど、機能面でかなり優れています。

R言語は機械学習や統計分析を行う際に用いられます。つまり、R言語を活用する業務は、SASエンジニアが専門とする業務内容とかなり近いです。SASエンジニアがR言語のスキルを取得すれば、これまでの経験を活かしつつ、R言語を用いる開発に携わることが可能となります。業務範囲の拡大を目指す方は、ぜひR言語を学習してみてください。

SQL

SQLは、データベースに蓄積したデータを操作したり、定義するためのプログラム言語です。具体的には、取得したデータを取得・更新・削除・追加することができます。

SQLに関する知識を深めるメリットは以下の通りです。

  • データベースエンジニアへのキャリアパスを目指せる
  • データの抽出・分析に関する理解が深まる

特に、SASエンジニアにとっては2点目のメリットが魅力的なのではないでしょうか。SASエンジニアがSQLスキルを身につけることで、データの分析に関する理解をさらに深めることができます。身につけた知識を業務に役立てることもできるでしょう。

SQLはプログラム初心者でも取得を目指せる優しい言語です。ぜひ学習を進めてみてください。

Javascript

JavaScriptは、アプリケーション開発や、Webサイトの開発に用いられるプログラミング言語です。Webサイトに「動き」をつけることができる言語として知られています。

フレームワークやライブラリが豊富で、世界的に人気の高いプログラミング言語です。

SASエンジニアがJavaScriptのスキルを身につけることで、Web関係のデータサイエンス業務の効率化が実現します。Webサイトの動作や構成に関する知識を身につけることによって、最適かつ具体的なマーケティングを提案することができるようになります。

また、JavaScriptはフロントエンドとサーバーサイドの両方の開発に対応できる言語です。スキルを取得することで、対応できる業務範囲の拡大も目指すことができます。ITエンジニアへのキャリアパスも可能です。

Objective-C

Object-Cは、iOSアプリケーションの開発を専門とするプログラミング言語です。過去の開発事例が多いため、参考となる情報が多い点が特徴です。

近年、機械学習を行ってAIアプリを開発するという事例が増えてきました。エンジニアとして今後も活躍していくためには、IT業界の流行を敏感に察知することも重要です。

SASエンジニアがObject-Cに関するスキルを取得することで、機械学習の知識を活かしつつ、流行りのAIアプリ開発に携わることも可能となるでしょう。SASエンジニアの経験を活かして仕事をしていきたいと考えている方は、ぜひアプリ開発に関する学習に取り組んでみてください。

Go

Go言語は、Google社によって開発されたプログラミング言語です。2009年の登場から、「TIOBE Index」では安定してトップ20に入るほどの人気を誇っています。

Go言語も、SASと同様にデータの分析や解析を強みとしており、Webデータの通信で使われる「JSON」やカンマ区切りの「CSV」など、さまざまな形式のデータを標準ライブラリで扱えます。

実際、Go言語を用いるデータ解析の業務案件は、年々増加傾向にあります。

SASエンジニアがGo言語のスキルを取得することで、これまでの経験を活かしつつ、活躍し続けることができるでしょう。業務範囲の拡大を目指している方はぜひ取得を目指してみてください。

Kotlin

KotlinはAndroidアプリ開発を専門とするプログラミング言語です。Yahoo!やLINEなどの有名なスマホアプリも、Kotlinによって開発されています。

Object-Cの項目でお話した通り、SASエンジニアがKotlinのようなアプリケーション開発を専門とする言語を学習することで、近年流行りのAIアプリ開発業務に役立てることも可能となります。

機械学習の経験を活かして、今後も活躍していきたいと考えている方は、ぜひKotlinを学習してみて下さい。

Swift

Swiftは、先ほど紹介したObject-Cと同じく、Apple社が開発したプログラミング言語です。実質、Object-Cの後継言語であると言えるでしょう。

発表が2014年と比較的最近であるのにも関わらず、「TIOBE Index」ではトップ20にランクインしているなど、その注目度の高さが伺えます。

Swiftも、iOSアプリの開発に特化したプログラミング言語です。AIアプリ開発にも用いられています。SASエンジニアの経験を活かし、今後も前線で活躍したいと考えている方は、ぜひSwiftを学習してみてください。業務範囲の拡大を目指すことができます。

まとめ

今回はSASエンジニアの仕事内容や年収、今後求められるスキルについて紹介していきました。いかがだったでしょうか。

優秀なプログラミング言語の台頭により、存在感が薄まってしまったSASですが、それを用いて開発を行った経験は絶対に無駄にはなりません。

これまで培った経験や知識を活かし、今後もエンジニアとして活躍していけるよう、幅広く知識やスキルを身につけていく必要があります。

今回紹介した情報が参考になれば幸いです。ご覧いただきありがとうございました。

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