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ディープラーニングと機械学習の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを紹介


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ディープラーニングと機械学習とは?それぞれの概要を紹介

ディープラーニングと機械学習について解説していきます。

ディープラーニングの概要と仕組み

ディープラーニングは、人工ニューラルネットワークを基盤とした機械学習の一分野です。

特に、多層のニューラルネットワーク(深いネットワーク)を使用して、複雑な非線形関係をモデル化する技術です。ディープラーニングは、画像認識、音声認識、自然言語処理など、多くの応用分野で高い性能を発揮しています。

ディープラーニングの仕組みは、入力データを多層のニューラルネットワークに通して、最終的な出力を得るプロセスです。

各層は、データの特徴を抽出し、次の層に伝達します。学習時には、誤差を最小化するようにネットワークの重みを調整します。

機械学習の概要と仕組み

機械学習は、データから学習して、予測や分類などのタスクを自動的に実行するアルゴリズムの研究分野です。

機械学習の目的は、新しいデータに対しても高い性能を発揮するモデルを構築することです。

機械学習の仕組みは、大きく分けて、データの収集、特徴量の選択、モデルの選択、学習、評価のステップから成り立っています。

具体的な学習リソースとしては、書籍「Pattern Recognition and Machine Learning」(Christopher Bishop)やオンラインサイト「Machine Learning on Coursera」(Andrew Ng)があります。

ディープラーニングと機械学習の違い

ディープラーニングは機械学習の一部であり、特に深いニューラルネットワークを使用する点が特徴です。

一方、機械学習は、ディープラーニングを含む、広範なアルゴリズムや手法の集合体です。

ディープラーニングは、大量のデータと計算能力が必要ですが、複雑な非線形関係をモデル化する能力が高いです。一方、機械学習には、ディープラーニング以外の手法も多く存在し、データの量や特性に応じて最適な手法を選択することができます。

ディープラーニングは、特に画像や音声などの複雑なデータに対して強力ですが、機械学習は、さまざまなタスクやデータタイプに対して幅広く適用可能です。

主な機械学習の4つの種類

主な機械学習の4つの種類についてそれぞれ解説していきます。

決定木

決定木は、データを分類するためのツリー構造のアルゴリズムです。

ツリーの各内部ノードは、特定の特徴に基づいてデータを分割する条件を表し、葉ノードは最終的なクラスラベルまたは連続値を表します。

決定木の学習は、データを最も効果的に分割する特徴と閾値を繰り返し選択することで行われます。

具体例として、天気や湿度などの特徴を基にして、ある日にピクニックをするかどうかを判断する場合、決定木はこれらの特徴に基づいて最適な判断を下すツリー構造を形成します。

決定木の利点は、結果が人間にとって理解しやすい形で可視化できることです。

ランダムフォレスト

ランダムフォレストは、複数の決定木を組み合わせて使用するアンサンブル学習の手法の一つです。

ランダムに選択されたデータのサブセットと特徴のサブセットを使用して、多数の決定木を訓練します。

予測時には、これらの決定木の多数決や平均を取ることで、最終的な予測を行います。ランダムフォレストは、個々の決定木の過学習を防ぐとともに、全体の予測精度を向上させることができます。

サポートベクターマシン(SVM)

SVMは、データを高次元空間にマッピングし、その空間で最も幅の広い境界を持つ超平面(マージン最大化)を見つけることで、データを分類するアルゴリズムです。

SVMは、線形分類だけでなく、カーネルトリックを使用して非線形分類も行うことができます。

具体例として、手書きの数字の画像を分類する場合、SVMは高次元の特徴空間で数字ごとの境界を見つけることができます。

ニューラルネットワーク

ニューラルネットワークは、人間の脳のニューロンの動作を模倣した多層のネットワーク構造を持つアルゴリズムです。

各ニューロンは、入力に重みを掛けて合計し、活性化関数を適用して出力を生成します。

ニューラルネットワークは、画像認識、音声認識、自然言語処理など、多くの応用分野で高い性能を発揮します。深層学習は、多層のニューラルネットワークを使用する技術であり、ディープラーニングとも呼ばれます。

ディープラーニングの活用分野とは?

ディープラーニングの活用分野についていくつか解説していきます。

画像認識

ディープラーニングは、画像認識の分野で革命的な進歩をもたらしました。

特に、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、画像の特徴を自動的に学習し、高い精度で物体や顔、シーンを識別することができます。

具体例として、FacebookやGoogleの写真サービスでは、ユーザーの写真から人物を自動的にタグ付けする機能が提供されています。

また、医療分野では、X線やMRIの画像から病気の早期発見をサポートするシステムが開発されています。自動運転車の技術でも、周囲の環境を認識するためにディープラーニングが活用されています。

音声認識

音声認識は、人間の話す言葉をテキストに変換する技術です。

ディープラーニング、特にリカレントニューラルネットワーク(RNN)やトランスフォーマーは、連続的な音声データのパターンを捉えるのに適しています。

具体例として、スマートスピーカーやスマートフォンの音声アシスタント、音声入力システムなどがあります。Googleの音声検索やAppleのSiri、AmazonのAlexaなど、多くのサービスがこの技術を活用しています。

自然言語処理

自然言語処理(NLP)は、人間の言語をコンピュータに理解させる技術のことを指します。

ディープラーニングは、テキストデータの複雑なパターンや文脈を捉えるのに有効です。

具体例として、機械翻訳、文章の要約、感情分析、チャットボットなどがあります。特に、BERTやGPT-3などのモデルは、NLPの多くのタスクで高い性能を達成しています。

異常検知

異常検知は、データの中から異常なパターンや外れ値を検出する技術です。ディープラーニングは、高次元のデータや複雑なパターンの中から異常を検出するのに有効です。

具体例として、工場の生産ラインでの不良品検出、金融取引での不正検出、医療画像での異常部位の検出などがあります。

時系列データの予測

時系列データの予測: 時系列データは、時間の経過とともに観測されるデータのことを指します。

ディープラーニング、特にRNNやLSTMは、過去のデータのパターンを学習し、未来のデータを予測するのに適しています。具体例として、株価の予測、気象予報、エネルギー需要の予測などがあります。

ディープラーニングのアルゴリズムの種類

ディープラーニングのアルゴリズムの種類について4種類紹介していきます。

CNN(畳み込みニューラルネットワーク)

CNNは、画像や音声などのグリッド構造を持つデータを処理するのに特化したディープラーニングのアルゴリズムです。

特徴として、局所的な特徴を捉える畳み込み層を持っており、この層が入力データの小さな領域をスキャンして特徴マップを生成します。

これにより、画像の位置に関係なく特徴を検出することができます。

具体例として、顔認識、物体検出、画像分類などのタスクで広く利用されています。VGG、 ResNet、 AlexNetなど、多くの有名なモデルがCNNに基づいています。

RNN(再帰型ニューラルネットワーク)

RNNは、時系列データやテキストなどのシーケンスデータを処理するのに適したアルゴリズムです。

RNNは、過去の情報を内部の状態として保持し、この状態を次のステップの入力とともに使用することで、シーケンスの情報を逐次的に処理します。

具体例として、音声認識、テキスト生成、機械翻訳などのタスクで利用されています。

LSTM(Long Short Term Memory)

LSTMは、RNNの一種で、長期的な依存関係を学習する能力を強化したモデルです。通常のRNNは、長いシーケンスを処理する際に情報が失われる傾向がありますが、LSTMはゲート機構を持つことでこの問題を緩和します。

これにより、長期的な情報を効果的に保持・活用することができます。

具体例として、文章の感情分析や音楽生成など、長い依存関係が必要なタスクで広く利用されています。

GAN(敵対的生成ネットワーク)

GANは、データを生成するモデルと、生成されたデータの真偽を判定するモデルの2つから構成されるアルゴリズムです。

これらのモデルが敵対的な関係で学習を進めることで、高品質なデータを生成する能力を持つようになります。

具体例として、画像の超解像、アートの生成、顔画像の生成など、多岐にわたるタスクで利用されています。特に、DeepFakeという技術は、GANを利用してリアルな動画を生成する技術として知られています。

ディープラーニングと機械学習を導入するメリット・デメリットとは

ディープラーニングの導入メリット

まずはディープラーニングの導入メリットについて解説していきます。

分析結果出力までのコスト削減と効率化

ディープラーニングは、従来の手法に比べて自動的に特徴を学習するため、特徴エンジニアリングの手間が大幅に削減されます。

これにより、データの前処理やモデルの調整にかかる時間とコストが低減されることが期待されます。

具体例として、画像認識タスクにおいて、手動で特徴を設計する代わりに、CNNを使用して自動的に特徴を抽出することができます。

高い認識精度

ディープラーニングは、多層のネットワークを持つことで複雑な特徴を捉える能力があり、これにより多くのタスクで高い認識精度を達成しています。

例えば、ImageNetという大規模な画像分類コンペティションにおいて、ディープラーニングの導入以降、認識精度が大幅に向上しています。

機械学習では難しい処理が可能

ディープラーニングは、音声やテキスト、画像などの複雑なデータを直接入力として扱うことができるため、従来の機械学習手法では難しかった処理も可能となります。

例えば、自然言語処理において、文の意味を捉えるための埋め込みを自動的に学習することができます。

ディープラーニングの導入デメリット

次にディープラーニングの導入デメリットについて解説していきます。

大量のデータが必要で学習に時間がかかる

ディープラーニングのモデルは多数のパラメータを持つため、十分な量のデータがないと過学習のリスクが高まります。

また、大量のデータを使用する場合、学習に非常に長い時間がかかることがあります。

学習方向性のコントロールが難しい

ディープラーニングは、自動的に特徴を学習するため、どのような特徴が学習されているのか、また、なぜそのような結果が出力されたのかを解釈するのが難しい場合があります。

開発コストが高い

ディープラーニングのモデルの開発やチューニングには専門的な知識が必要であり、また、高性能な計算機リソースが必要となることが多いため、導入の際のコストが高くなることがあります。

特に、GPUを使用した学習環境の構築や、専門家の採用・育成には大きなコストがかかることが考えられます。

機械学習の導入メリット

続いて機械学習の導入メリットについて解説します。

画期的な新サービスの創出

機械学習を活用することで、従来の手法やアプローチでは考えられなかった新しいサービスやソリューションを生み出すことが可能となります。

例えば、推薦システムは、ユーザーの過去の行動や好みを基に、個別の商品やコンテンツの推薦を行うことができ、これによりEコマースサイトや動画ストリーミングサービスのユーザーエクスペリエンスが大幅に向上しています。

また、自動運転車の技術も機械学習の進化により、実現の道が開かれています。

人間では気付くのが不可能とされる高度かつ柔軟なパターン・ルールの発見

大量のデータから複雑なパターンや関連性を検出する能力は、機械学習の最大の強みの一つです。

例えば、製造業における品質管理では、機械学習を用いることで、製品の微細な欠陥や生産ラインの異常を早期に検出することができます。

また、医療分野では、医療画像からの病気の診断や、患者のデータからの疾患の予測など、人間の目では見逃しやすい情報を検出することが期待されています。

機械学習の導入デメリット

次に機械学習の導入デメリットについて解説します。

プラットフォーマーによる支配

機械学習の技術やツールは、大手テクノロジー企業が中心となって開発・提供されています。

これにより、これらの企業が提供するプラットフォームやサービスに依存する形となり、技術的な独立性やデータの所有権に関する問題が生じる可能性があります。

例えば、特定のクラウドサービスに依存することで、移行コストが高まる、データのプライバシーが損なわれるリスクが考えられます。

ブラックボックス化問題

機械学習モデルの内部の動作や判断の根拠が不透明であることを指します。

特に、深層学習などの複雑なモデルでは、どのようにして特定の結果が出力されたのかを理解するのが難しい場合があります。

これにより、誤った判断や予測を行った際の原因分析や改善が困難となることが考えられます。

また、医療や金融などの分野では、モデルの判断の根拠を明確にすることが求められるため、ブラックボックス化は大きな課題となっています。

ディープラーニングと機械学習のそれぞれの活用事例を紹介

ディープラーニングと機械学習のそれぞれの活用事例について紹介していきます。

ディープラーニングの活用事例を紹介

医療画像診断

ディープラーニングは医療分野での画像診断に革命をもたらしています。

特に、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、MRIやX線画像から疾患の兆候を検出するのに非常に効果的です。

例えば、肺がんや網膜症の早期発見に役立てられています。GoogleのDeepMindは、網膜症の診断にディープラーニングを活用し、専門家と同等以上の精度で疾患を検出することに成功しています。

自然言語処理

ディープラーニングは、テキストや音声の解析にも使用されています。

特に、トランスフォーマーアーキテクチャやBERTは、文章の意味を理解し、質問応答や文章生成などのタスクに活用されています。

例えば、OpenAIのGPTシリーズは、ディープラーニングを活用して人間に近い文章を生成することができます。

機械学習の活用事例を紹介

金融業界でのクレジットスコアリング

機械学習は、顧客のクレジット履歴、収入、雇用状況などの情報を元に、その顧客が将来的にローンを返済する確率を予測するのに使用されています。

これにより、銀行や金融機関は、ローンの承認や金利の設定をより正確に行うことができます。

小売業界での需要予測

機械学習は、過去の販売データや季節性、プロモーション活動などの情報を元に、将来の商品の需要を予測するのに役立てられています。

これにより、在庫を適切に管理し、過剰在庫や品切れを防ぐことができます。大手小売業者やEコマース企業は、この技術を活用して、効率的な在庫管理を実現しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はディープラーニングと機械学習の違いやそれぞれのメリット・デメリットについて紹介してきました。

ディープラーニングは、人工ニューラルネットワークを基盤とした機械学習の一分野です。

一方で、機械学習は、データから学習して、予測や分類などのタスクを自動的に実行するアルゴリズムの研究分野です。

似て非なる両者ですが、それぞれに学習するメリットがあります。

AIについては今後さらに飛躍的に技術が進化していくのが予想されるため、気になる方は一度ご自身でも調べてみることをお勧めします。

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