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テクニカルサポートエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介


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はじめに

テクニカルサポートエンジニアは、顧客満足度の向上や企業の信頼性維持に不可欠な職業です。

そのキャリアパスは多岐にわたり、適切な転職方法を選択することで、より高い収入や仕事の満足度を得ることが期待できます。

本記事では、テクニカルサポートエンジニアの平均年収、将来性、効果的な転職方法から、成功のコツまでを網羅的に解説します。

テクニカルサポートエンジニアに転職を考えている方にとって、必読の情報が満載なのでぜひ最後までお読みください!

<この記事を読むとわかること>

  • テクニカルサポートエンジニアの平均年収と収入の違い
  • 短期から中長期にわたるテクニカルサポートエンジニアの将来性
  • 効果的な転職方法と転職活動の流れ
  • 転職を成功させるコツと独立するためのポイント

他のテクニカルサポートエンジニアはどのくらい稼いでいるの?

テクニカルサポートエンジニアとは、ソフトウェアやハードウェアの問題に対応し、ユーザーやクライアントからの技術的な質問や問題を解決する専門家です。

製品やサービスがスムーズに機能するように支援し、トラブルシューティング、診断、問題解決の手順を提供するのが主な業務になります。

近年では、独自のサービスを展開する企業も増えてきており、より専門的な知識や経験を持ったテクニカルサポートエンジニアは非常に需要が高いです。

では、具体的にテクニカルサポートエンジニアに転職すると、どのくらい稼いでいるのでしょうか。

ここでは、エンジニア全体の平均年収を基に、フリーランスと会社員の場合のテクニカルサポートエンジニアの平均年収について見ていきましょう。

エンジニア全体の平均年収

求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。

ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。

例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。

ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。

加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。

そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。

フリーランスのテクニカルサポートエンジニアの場合

エンジニアスタイルの2024年2月時点での最新のデータによると、フリーランスのテクニカルサポートエンジニアの月額平均単価は「約55万円」です。

年収換算にすると「約660万円」という結果でした。

2020年9月から2024年2月にかけての推移を見ると、月額平均単価は初期の52万円から変動を繰り返し、2024年2月には65万円に到達しています。

特に、2021年7月の70万円や2022年3月の77万円といったピークを経て、最終的に2024年1月には短期的に下落した後、すぐに65万円まで回復しています。

以上から、フリーランスのテクニカルサポートエンジニアの市場需要は一定の変動性を持ちながらも、全体的には安定しているといえるでしょう。

言語別の単価ランキングでは、TypeScriptが最高の83万円でトップに立ち、C#とHTMLが62万円でこれに続きます。

このデータから、特にTypeScriptを用いたプロジェクトの需要が高いこと、そしてフロントエンド開発やフルスタック開発のスキルが高く評価されている現状が読み取れます。

職種別単価ランキングでは、テクニカルサポートエンジニアは全体で「32位」にランクインしました。

会社員のテクニカルサポートエンジニアの場合

求人BOXの最新のデータによると、会社員のテクニカルサポートエンジニアの平均年収は「約472万円」になります。

月給で見ると39万円となり、初任給はおよそ21万円程度が相場です。

しかし、給与幅は326〜853万円と幅広く、勤務先や経験、求められるスキルによって給与に大きな差が生じることが分かります。

このデータを踏まえ、会社員とフリーランスのテクニカルサポートエンジニアの平均年収を比較すると、フリーランスの方が「約188万円」高い平均年収を期待できるという結果になりました。

ただし、フリーランスはプロジェクトやスキルに応じて単価が変動するため、高い収入を得るチャンスがありますが、仕事の不安定さや自己管理の必要性といったデメリットも存在します。

一方で、会社員として働く場合は比較的安定した収入を得ることができ、福利厚生や継続的な教育支援などのメリットがありますが、給与の上限が比較的固定されていることがデメリットとして挙げられます。

各々の選択にはメリットとデメリットが存在するので、個人のライフスタイルやキャリアの考え方によって最適な働き方は異なる点には注意しておきましょう。

テクニカルサポートエンジニアの将来性

2015年12月に野村総研が提出したレポートによると、日本の労働人口の約49%の仕事がAIやロボットに代替されると分析されていました。

特に、先進国の中でも日本はその比率が多いとされ、近年では自身の職種の将来性に疑問を覚える方も増えてきました。

では、テクニカルサポートエンジニアの将来性はどうなのでしょうか。

ここでは、テクニカルサポートエンジニアの将来性を短期的な視点と中長期的な視点の2つの観点から考察してみましょう。

短期(1年~3年)

テクニカルサポートエンジニアの短期的(約1〜3年)な将来性は、結論からいうと、やや暗雲が立ち込めている状況です。

これは、技術の進化とともに、ヘルプデスク業務の一部がAIやチャットボットによって代替され始めている現実が背景にあります。

例えば、一般的な問い合わせや簡単なトラブルシューティングなど、比較的ルーティンのタスクはすでに自動化されつつあります。

しかし、この動きはテクニカルサポートエンジニアの需要が短期的に激減するということではありません。

実際には、AIの導入が一部のタスクを自動化することで、テクニカルサポートエンジニアはより複雑で専門的な問題解決に集中できるようになります。

特に、高度な技術的知識を必要とする問題や、カスタマイズされたソリューションが求められる場合など、人間特有の判断が必要な状況では、依然として高い需要が見込まれます。

例えば、セキュリティ関連の問題や、特定の業界に特化した複雑なシステムのサポートなど、AIによる対応が難しい領域では、テクニカルサポートエンジニアの役割はより重要になります。

また、カスタマーサービスを重視する傾向の強い業種では、顧客との対話を通じて信頼関係を築くことが重要視されるため、人間によるサポートの需要は続くでしょう。

つまり、テクニカルサポートエンジニアの短期的な将来性は、一面ではAIの進化による困難に直面していますが、同時に新たな機会も生まれています。

したがって、継続的なスキルアップと、変化する技術環境への柔軟な対応が、この職種におけるキーとなるでしょう。

中長期

では、中長期的な目線でテクニカルサポートエンジニアの将来性を見てみるとどうでしょうか。

Business Research Insightの調査レポートによると、テクニカルサポートエンジニアの市場規模は、2031年までに約75億5600万米ドルまで拡大すると予測しています。

年間平均成長率(CAGR)を算出すると、約5.3%です。

確かに、ブロックチェーンやAI系の市場予測と比較するとパッとしない成長率ですが、それでも着実に成長していくことが予想されています。

この成長の背景には、技術の進化とともに増加する複雑なシステムに対するサポートの必要性があります。

例えば、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、IoT(モノのインターネット)などの技術が普及するにつれて、これらの技術を適切に管理し、トラブルシューティングを行うためには専門的な知識が必要です。

加えて、企業がデジタル変革を進める中で、そのプロセスやシステムを支えるテクニカルサポートの役割はさらに重要になります。

顧客体験を向上させるためには、製品やサービスに対する迅速かつ効果的なサポートが不可欠であり、この点でテクニカルサポートエンジニアは中核的な役割を果たすことになります。

したがって、テクニカルサポートエンジニアは、新しい技術の学習とスキルのアップデートを継続することで、中長期にわたって需要の高い職種としての地位を確保し続けることができるでしょう。

テクニカルサポートエンジニアの転職方法

テクニカルサポートエンジニアは非常に将来性の高い職業なので、転職を考える人も非常に多いです。

では、テクニカルサポートエンジニアに転職するには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

ここでは、テクニカルサポートエンジニアへの転職方法をいくつかご紹介します。

自分で企業に問い合わせる

テクニカルサポートエンジニアに転職する方法の1つ目は、自分で企業に問い合わせてみることです。

このアプローチの最大のメリットは、自分のキャリアに合った具体的な企業やプロジェクトに直接アクセスできる点にあります。

また、自分から動くことで、モチベーションや情熱を直接伝える効果も期待できます。

IT業界はコミュニケーション能力を非常に重要視される業界なので、自ら積極的に動くことで転職成功の可能性をグッと向上させることができるでしょう。

転職エージェントを利用する

テクニカルサポートエンジニアに転職する2つ目の方法は、転職エージェントを利用することです。

転職エージェントの最大のメリットは、専門的なアドバイスやサポートを受けられる点にあります。

エージェントは市場の動向や各企業の内部情報に精通しており、自分のスキルや経験を活かせる職場を紹介してくれます。

また、履歴書の書き方や面接のコツなど、転職活動に関する具体的なアドバイスを受けることができるのも大きな利点です。

加えて、企業に直接アプローチするよりもスムーズに面接の機会を得られるので、費用対効果の面から見ても非常に現実的な選択といえるでしょう。

転職後のフォローアップも行っているエージェントも多いので、テクニカルサポートエンジニアに転職を考えている方は、まず転職エージェントに登録してみましょう。

転職エージェントについては以下の記事で詳しく紹介しているので、転職エージェント選びに迷ったらぜひ一度チェックしてみてください↓

【2023年最新】フリーランスエンジニア向けおすすめエージェント17社徹底比較

求人サイトを利用する

テクニカルサポートエンジニアに転職する3つ目の方法は、求人サイトを利用することです。

求人サイトは転職活動において非常に有用なツールであり、特に多様な選択肢を探求したい場合に最適です。

大手の求人サイトでは、国内外の多数の企業がテクニカルサポートエンジニアの求人を出しています。そのため、自分の経験やスキルに合った仕事を、広範囲から選ぶことができます。

しかし、求人サイトといっても非常に数が多いので迷ってしまう方も多いでしょう。

「求人サイトに登録しすぎて毎日とんでもない数のメールが届く」

「案件や求人の数が多すぎて情報が整理できない」

こんな失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか?

そんな時におすすめしたいのが「エンジニアスタイル」です。

エンジニアスタイルは、ITフリーランスに特化した案件検索サイトで、案件数は業界最大級の30万件以上。

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独自のAIがあなたにピッタリな企業をピックアップしてくれるので、「自分に合う会社を見つけるのがそもそも面倒」という方にもおすすめです。

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エンジニア転職するなら知っておきたいこと

エンジニアに転職しようと考えている方にインタビューをすると、

「なんだか思っていたのと違った」

「転職するのが大変すぎて結局諦めてしまった」

という感想を良く聞きます。

確かに、日本のIT業界は世界の中でもかなり特殊な構造を持っていることも多いため、このような感想を抱いてしまう方が多いのも納得できます。

エンジニアへの転職を有意義にするためにも、以下に紹介することは事前に知っておきましょう。

転職活動の流れ

ITエンジニアに転職するには、まず転職活動の流れを一通り把握しておきましょう。

一般的な転職活動の流れは以下の通りです。

①自己分析と市場調査

自分のスキル、経験、強みを理解し、どのような職種や業界が適しているかを分析します。

同時に、市場のニーズや求人状況を調査し、自分のキャリアプランに合った業界や職種を見定めます。

②履歴書・職務経歴書の準備

効果的な履歴書と職務経歴書を作成します。

これらの書類は、自己PRや経験のアピールに非常に重要な役割を果たすので、具体的な成果やプロジェクトの詳細を盛り込むようにしましょう。

また、ITエンジニアの場合はこれに加えて「スキルシート」も準備することになります。

スキルシートの効果的な書き方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてお読みください↓

【エンジニア必見】スキルシートの書き方!案件を受注しやすいシートを作成しよう

③求人の検索と応募

オンラインの求人サイト、転職エージェント、自分のネットワークなどを活用して、求人を探し応募します。

職種や業界、勤務地、給与などの条件に注目し、自分に合った求人を見つけましょう。

④面接の準備と実施

企業からの面接の機会を得たら、会社研究と自己紹介の準備を行います。

面接では、自分の経験やスキル、その職場でのビジョンを具体的に説明することが重要です。

「面接は準備で全てが決まる」ともいわれているので、できるだけ綿密に準備しておきましょう。

⑤内定と条件交渉

内定を受けたら、給与や働き方の条件について交渉することも可能です。

日本ではあまり一般的ではない風習ですが、特にIT業界では一般的になりつつあります。

転職後のミスマッチを防ぐためにも、条件交渉はしておくことをおすすめします。

条件に納得したら内定を受諾し、入社日などの詳細を決めましょう。

⑥退職手続きと新生活の準備

現在の職場を円滑に退職するためには、適切な退職手続きを行い、引継ぎを丁寧に行うことが大切です。

自分が築いてきた人脈を無駄にしないためにも、なるべく円満な退職を心がけましょう。

転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安

転職活動にかかる時間は人によって違いがありますが、一般的に3〜6ヶ月が目安とされています。

その中でも最も時間を要するのが、適切な求人を見つけることと、複数の企業との面接プロセスです。

求人を探す際は、自分のスキルや経験に合致する仕事を見つけるために幅広い企業のリサーチが必要です。

また、求人サイトや転職エージェントを利用する場合、多くの案件から選択する過程で時間がかかることがあります。

面接の準備と実施も、転職活動において重要な時間を占める部分です。

各企業の面接プロセスは異なるため、1社あたり数週間から数ヶ月かかることもあります。

特に技術職の場合、複数回の技術面接や課題の提出が求められることが一般的です。

そのため、3〜6ヶ月という期間を目安に、計画的な転職活動を行うことを心がけて、なるべくストレスのない転職活動を目指しましょう。

年齢によって求められるスキルは変わる

「エンジニアになるなら⚪︎⚪︎を勉強しよう!」

エンジニアに関する転職サイトやメディアには、このような文言が非常に多いです。

確かに、特定のスキルが役立つことはあります。

例えば、Javaはその汎用性と普及率から必ずといっていいほど候補にあがるスキルですし、Web業界のエンジニアを目指すのならJava ScriptやPHPのスキルもよく候補にあがります。

しかし、これはあくまで大多数をターゲットにしたものであり、必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。

特に、エンジニアは年齢や経験によって求められるスキルも変化していきます。

例えば、若手エンジニアの場合、最新のプログラミング言語や技術トレンドに精通していることは前提スキルとして求められます。

一方、ミドルエイジのエンジニアには、プロジェクト管理やチームリーダーシップなどのソフトスキルや、長年の経験からくる深い専門知識が求められることが多いです。

シニアエンジニアともなると、業界知識やビジネスセンス、チームや部門を牽引するリーダーシップ能力がより重要視されます。

したがって、エンジニアとして転職を考える際は、年齢やキャリア段階に合わせて、どのスキルを磨くべきかを考慮することが重要です。

エンジニアが転職を成功させるコツ

エンジニアが転職を成功させるには一種の「コツ」のようなものがあります。

以下に紹介することは、上級エンジニアであれば必ず意識していることなので、ぜひ実践していきましょう。

実績を定量的に伝える

1つ目のコツは、実績をなるべく定量的に伝えることです。

エンジニアとしての転職活動において、過去の経験や成果を具体的な数字で表現することは非常に重要です。

例えば、プロジェクトでの成果を伝える際には、「売上を〇〇%向上させた」「処理速度を〇〇%改善した」などのように、自分の貢献を数字で示します。

これにより、面接官はあなたの実力を具体的かつ明確に理解することができます。

また、コーディングやシステム開発に関わるプロジェクトでは、「コードの最適化により処理速度を〇〇%短縮した」や「バグ発見率を〇〇%向上させた」といった成果も、数値で表現すると効果的です。

このように、自分の実績を定量的に表現することで、面接官に対して自己の実力と貢献度を明確にアピールすることができ、転職活動を有意に進めていくことができます。

キャリアアップの方向性を固めておく

2つ目のコツは、キャリアアップの方向性、またはキャリアプランを事前に固めておくことです。

エンジニアとして次のステップに進むためには、自分がどのような分野でスキルを伸ばし、どのようなポジションを目指すのか、明確な目標を持つことが重要です。

キャリアプランを固める際には、自分の興味や情熱を追求することはもちろん、市場の需要や将来性も考慮する必要があります。

例えば、クラウドコンピューティング、AI、データサイエンスなど、現在と将来を見据えた技術のトレンドを把握し、それらの分野でのスキルアップを目指すのも一つの方法です。

また、キャリアアップを目指す上で、技術だけでなく、プロジェクトマネジメントやチームリーダーとしての経験も重要になります。

これらのスキルは、より高いポジションで求められることが多く、キャリアの幅を広げる上で役立ちます。

自分のキャリアプランを固めたら、それを実現するために必要なスキルや経験をリストアップし、学ぶべきこと、経験すべきプロジェクトなどを明確にしましょう。

これは、採用側にとっても自社でその候補者をどのように成長させていくかのビジョンを描きやすくするため、非常に重要なポイントになります。

社外とのコネクションを作る

3つ目のコツは、社外とのコネクションを作ることです。いわゆる「人脈づくり」がエンジニアの転職には非常に有効です。

ITエンジニアというと専門職のイメージが強く、実力第一主義のようなイメージを持つ人も多いかと思いますが、IT業界は意外にも「横のつながり」が非常に強いです。

ITエンジニア専門メディア「レバテック」が実施した調査によると、IT業界では知人や友人からの紹介、いわゆるリファラル採用が非常に多い傾向にあります。

もちろん、一般的な求人メディアや転職エージェントによる紹介の比率が全体の約半分を占めてはいますが、リファラルの割合は全体の「14.8%」と、非常に高い数値を記録しています。

このことからも、エンジニアとしての転職を成功させるためには、社外とのコネクションが重要であることがわかります。

そのため、先述したように退職時にはできるだけ円満な退社を心がけることも非常に重要です。

今の時代は転職するより独立した方が安定する?

2010年代中盤から、日本でも「働き方改革」が積極的に導入され、昔よりもかなり柔軟に働けるようになってきました。

特にフリーランスとして独立して働く人は増えており、2020年以降は右肩上がりで増え続け、過去最高を更新し続けています。

つまり、昔であれば職場環境を変える手段は「転職」が一般的でしたが、現在では「独立」も十分に選択肢になっているということです。

ではなぜ、ここまでフリーランスとして独立する方が増えているのでしょうか。

以下に、その背景と理由についてご紹介します。

実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる

フリーランスとして独立するためには、実務経験が2〜3年あれば意外と十分なことが多いです。

日本のIT業界では2〜3年程度の経験を持つ者を「経験者」と捉える傾向が高いです。

最近ではこの傾向は薄れつつありますが、いまだに根強い固定観念として存在しています。

そのため、この期間を目安にスキルアップと実務経験を積むことは、フリーランスとして成功するための重要なステップといえるでしょう。

では、実務経験2〜3年で応募できる案件にはどのような案件があるのでしょうか。

以下で、具体的な案件についてみていきましょう。

案件例①Linux環境でのPaaS運用案件


この案件は、開発チーム向けのPaaS(VMware-Tanzu Application Service)環境の運用およびテクニカルサポートを担当する案件です。

具体的な業務内容としては、定常業務、ユーザーからの問い合わせ対応、アラート対応、ユーザー向けドキュメントの作成や更新(技術検証含む)、改善業務などが挙げられます。

つまり、Linuxサーバーの構築や運用経験、さらには可用性や負荷分散を考慮したインフラ技術全般の知見が重要といえる案件です。

必要なスキルとしては、Linuxサーバーの構築または運用経験(目安:LPIC Lv2~)、顧客折衝経験、ドキュメント作成経験、業務分析/運用設計の業務経験、可用性/負荷分散等を考慮したサーバー/インフラ技術全般の知見、バージョン管理ソフトウェアの利用経験(gitなど)が挙げられます。

さらに、テクニカルサポート業務経験、Webアプリケーション開発経験(ユーザーが開発者のため)、OpenStack(IaaSプラットフォーム)を用いた運用/構築経験、SDN関連技術を用いた運用/構築経験があればなお良しです。

そのため、Linux環境でのサーバー構築や運用に関する深い知識や経験を持つ方、顧客対応やドキュメント作成能力を有する方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価70万円からとなっており、一般的な水準よりかは高いといえます。

案件例②Azureのネットワークテクニカルサポート


この案件は、Azureのネットワーク技術に関するテクニカルサポート支援を担当する案件です。

具体的な業務内容としては、AzureのNW技術に関する技術問い合わせに対して調査や検証を実施し、ナレッジ、過去事例、Microsoft公開や内部情報、配布された検証環境での検証を基に回答を行うことです。

つまり、Azure関係のNW技術の深い理解とそれに関する問題解決能力が重要といえる案件です。

必要なスキルとしては、NWに関する幅広い知識や設計経験が挙げられます。

具体的には、LB(ロードバランサー)、FW(ファイアウォール)、DNS、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)などについての知識や設計経験が求められます。

また、Azure資格(Associate/Expert)を持っているか、またはそれに相当する知識と経験を有することも必須条件です。

そのため、NW技術に関する深い知識と設計経験を持ち、かつAzureに関しても高いレベルの理解がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価100万円からと非常に魅力的であり、高度な専門スキルを活かして、報酬面でもその価値を十分に反映できるポジションです。

案件例③継続収益ビジネス向けのSaaSテクニカルサポートエンジニア


この案件は、サブスクリプションビジネスやSaaSなどの継続収益ビジネス向けの販売・請求管理SaaSのテクニカルサポートエンジニアを担当する案件です。

Springとは、簡単に言えば、Javaプラットフォーム向けのオープンソースアプリケーションフレームワークであり、複雑なビジネスアプリケーションを効率的に開発するためのものです。

具体的な業務内容としては、社外のエンジニアへの公開API利用サポート、APIドキュメントの拡張、開発者体験向上のための改善提案・設計、高度な導入案件におけるエンジニアリング観点からのサポート、システム連携の提案・設計、データマッピングサポートなどが含まれます。

つまり、API設計や開発の経験、および顧客との効果的なコミュニケーション能力が重要といえる案件です。

必要なスキルとしては、Webアプリケーションの開発プロジェクトへの参画経験、API設計や開発の経験が挙げられます。

また、既存のビジネスオペレーションを技術的な視点から改善し、顧客のビジネス成長を支援することを目的としているため、Webアプリケーション開発やAPIに関する深い知識や経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価80万円からとなっており、一般的な水準よりかは高い案件です。

仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる

今の時代、独立して仕事をすることの最大の魅力の一つは、仕事に拘束される時間が減り、自分自身の成長や学びに充てるインプットの時間を増やせる点にあります。

従来の雇用形態では、定時での勤務が基本であり、多くの時間をオフィスで過ごすことが求められていました。

しかし、フリーランスや独立した働き方では、自分の働く時間や場所を自由に選ぶことができ、効率的に仕事を進めることが可能です。

この柔軟性は、新しい技術や知識の習得、創造的なアイデアを思いつくためのインプットの時間を増やすことに直結します。

例えば、新しいプログラミング言語を学ぶ、最新のマーケティング戦略について研究する、あるいは自己啓発のための書籍を読む時間を確保することができます。

このようにして、自身のスキルや知識を常にアップデートし続けることで、市場価値を高め、より良い仕事の機会を引き寄せることができます。

仕事に拘束される時間が減り、自分のためにインプットする時間を増やせることは、独立の最大のメリットの一つといえるでしょう。

年収が大幅にアップする

独立してフリーランスとして働くことのもう一つの大きな魅力は、年収が大幅にアップする可能性があることです。

フリーランス協会が公表したデータによると、2020年度のフリーランス全体の平均収入では、年収400万円以上が54.6%という結果でした。

しかし、2023年度の最新の調査では、エンジニアや技術開発系のフリーランスに限定すると、約8割が年収400万円以上を達成していると報告されています。

このデータから、特に技術分野でのフリーランスは収入事情が良い傾向になりつつあることがわかります。

また、フリーランスとして働く場合、自分のスキルや経験、専門性を活かして直接クライアントと契約を結び、プロジェクト単位で仕事を受注します。

これにより、雇用される場合に比べて、実際の労働時間に対する報酬率が高くなる傾向があります。

加えて、複数のクライアントから同時にプロジェクトを受注することで収入源を多様化し、収入をアップさせることも可能です。

これらの理由から、今の時代においては、特に技術分野でのフリーランスとして独立することが、経済的な安定性を得る上で有効な手段の一つとなっています。

それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!

このように、現在では独立するという選択肢も以前と比較すると格段に現実的になってきています。

しかし、やはり独立というと「失敗した時のリスクが怖い」というイメージは払拭しきれないでしょう。

このような人におすすめなのが「副業」という働き方です。

副業というと、終身雇用神話の強い日本では敬遠されがちでしたが、昨今では積極的に副業を支援する企業も増えてきました。

大手企業であっても、最近では副業を解禁する企業も増えてきており、独立するのが怖い人には非常におすすめの働き方です。

中でも、IT業界は人手不足が深刻ということもあり、副業ワーカーを積極的にプロジェクトに採用しています。

例えば、以下のような案件でも副業として始められるので、「独立するのは怖いけど収入は増やしたい!」という人は、ぜひ一度検討してみてください。

案件例:上場メーカーでの動画マニュアル作成支援


この案件は、自社クラウドサービスにおける動画マニュアル作成支援を担当する案件です。

具体的な業務内容としては、事業者向けカラープリンター製造・販売企業の新規事業開発部で、既にリリースされている複数のサービスに対して、顧客への付加価値を向上させる目的で操作方法や仕様説明等の動画マニュアルの作成を担当します。

本プロジェクトでは、社内での対応が難しいため新規に人材を募集しており、状況に応じてドキュメント形式のマニュアル作成も依頼される可能性があります。

必要なスキルとしては、動画マニュアル作成の経験が必須です。

これには、動画編集ソフトウェアの操作スキルや、教育的なコンテンツを効果的に伝えるためのスクリプト作成能力が含まれます。

また、技術的な内容をわかりやすく説明する能力も求められるでしょう。

そのため、動画マニュアルや教育コンテンツの制作経験がある方はぜひとも応募したい案件といえます。

報酬は160,000円からとなっており、一見低く見えますが、週1日換算の稼働を想定していることと、副業として参画できることを考えると非常に高水準といえます。

まとめ

本記事では、テクニカルサポートエンジニアの転職方法と、その過程で役立つコツや将来性について詳細に解説しました。

テクニカルサポートエンジニアの役割は、今後も変化するテクノロジーの進展と共にさらに重要になっていくでしょう。

企業が提供するサービスの品質を保証し、顧客満足度を高めるためには、優秀なテクニカルサポートスキルが必要不可欠です。

そのため、専門性を深め、さらには独立を目指すテクニカルサポートエンジニアも増えてくるでしょう。

本記事が、皆様のキャリア形成において一助となれば幸いです。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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