1. TOP
  2. エンスタマガジン
  3. 転職
  4. 2Dデザイナーの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

2Dデザイナーの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

コラムページでは、ITフリーランスに向けてお役立ち情報を発信します。Twitterではホットな案件を紹介してまいりますので、ぜひフォローをお願いいたします!
本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。2Dデザイナーの案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

はじめに

近年では、様々な自動化ツールが登場したことにより、ゲーム開発が以前と比較すると格段に簡単になりました。

それに伴ってゲームの種類は日に日に増え続け、他ゲームとの差別化を図るためにもゲームの核となるキャラクターデザインの需要は上がっています。

中でも、アニメ・マンガ大国の日本の2Dグラフィックは世界的にも評価が高く、2Dデザイナーは非常に注目の職業です。

本記事では、2Dデザイナーとしての転職方法や成功のコツを分かりやすく解説し、現在の市場状況と将来性、さらに独立や副業への道も探ります。

最後までお読みいただければ、2Dデザイナーとしてキャリアアップを図るための有益な情報を短時間で理解可能です。

グラフィックデザイナーや3Dデザイナーにとっても必読の情報が満載なので、ぜひ最後までお付き合いください。

<この記事を読むとわかること>

  • 他の2Dデザイナーの収入状況
  • 短期から中長期にわたる2Dデザイナーの将来性
  • 転職エージェント、求人サイトの利用方法を含む、効果的な転職方法
  • 独立や副業による年収アップの可能性とその方法

他の2Dデザイナーはどのくらい稼いでいるの?

2Dデザイナーとは、2次元のグラフィックス、つまり平面上のデザインを行う専門家です。

主な作業範囲は、イラスト制作や映像制作など多岐にわたり、特にゲーム業界での需要が高まっています。

3DCG技術やデジタルツイン技術の発展により、3Dデザイナーの需要も高まっていますが、両者は使用するソフトや制作過程が異なります。

また、2Dデザインはしばしば3Dデザインの基盤となるので、2Dデザイナーはまさに追い風を受けている状況です。

そんな注目の2Dデザイナーですが、2Dデザイナーになるとどのくらい稼げるのでしょうか。

ここでは、2Dデザイナーの収入面をエンジニア全体の平均年収をベースとして、フリーランスと会社員の場合でそれぞれ見ていきましょう。

エンジニア全体の平均年収

求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。

ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。

例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。

ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。

加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。

そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。

フリーランスの2Dデザイナーの場合

エンジニアスタイルの2024年2月時点での最新のデータによると、フリーランスの2Dデザイナーの月額平均単価は「約56万円」であり、年収換算にすると「約672万円」でした。

職種別単価ランキングで30位に位置しており、ブロックチェーンエンジニアやITコンサルタントなどの上流職と比較すると低い水準ですが、プレイヤーとしての位置付けでは悪くない位置です。

2021年から2024年初頭にかけての平均単価の推移を見てみると、時期によって波があるものの、全体的には安定しているか、わずかに上昇傾向にあると言えます。

言語別での単価ランキングを見ると、C++が最高の77万円、次いでJavaが75万円、SQLが71万円です。

このことから、ゲーム業界(特にモバイルゲーム)で特に重宝されていることがわかります。

会社員の2Dデザイナーの場合

求人BOXの2024年2月度のデータでは、会社員の2Dデザイナーの平均年収は「約489万円」でした。

エンジニア全体の平均年収と比較すると、ほぼ同水準の収入です。

給料分布を詳しく見てみると、正社員の給料分布は473万円から535万円の間にボリュームゾーンがあり、平均年収の489万円もこの範囲に含まれています。

しかし、若干下振れ傾向にあるので、所属する企業によって給与幅にかなり違いがあることが見て取れます。

フリーランスの2Dデザイナーと比較すると、フリーランスの方が平均年収が「約183万円」高いという結果でした。

ただし、会社員の場合は定期的な収入と社会保険や雇用保険などの福利厚生を受けられる点や、チームでの協力や大規模プロジェクトに参加する機会が多いため、経験やスキルの幅を広げやすいです。

どちらを重視するかは個人の価値観によりますが、収入面を重視するならフリーランスの2Dデザイナーをおすすめします。

2Dデザイナーの将来性

近年では2Dデザイナーだけではなく、多くのデザイン系の職種が溢れています。

例えば、UI/UXデザイナー、Webデザイナー、AR/VRデザイナー、モーショングラフィックデザイナーなど、例をあげるとキリがない程です。

メタバースの登場によって、デザイン系の職種は今後さらに需要が伸びるとも言われていますが、2Dデザイナーはどうなのでしょうか。

ここでは、2Dデザイナーの将来性について、短期的な視点と中長期的な視点の2つの視点から考察していきましょう。

短期(1年~3年)

エンジニアの短期的(約1〜3年)な将来性は、結論からいうと、非常に明るいです。

その主な理由は、日本のアニメ・マンガ市場の成長率が堅調であることと、グラフィックデザイナー全体の需要が上がってきているからです。

日本動画協会が発表した「アニメ産業レポート2023」によると、日本のアニメ・マンガ市場は2002年以降、年々右肩上がりで成長し続けており、2022年には2兆9,277億円に達しました。

この成長は、海外市場やライブエンタテインメント、映画の伸長によって牽引されており、2024年には3兆円以上の大市場に成長する見込みです。

これは、日本の2Dデザイナーにとって、特にアニメ風デザインを得意とする者にとって、豊富な機会があることを意味します。

また、2022年度のグラフィックデザイン市場は世界的に見ても434億ドルの市場規模を持ち、企業活動産業の中で9位に位置しました。

この市場の安定した成長は、2Dデザイナーを含むグラフィックデザイナーのスキルが引き続き高い需要を持つことを示しています。

しかし、企画が多く人材不足が慢性化しているため、人材育成が業界全体で遅れているとされており、逆にいえば自身のスキル次第ではすぐに最前線で活躍できる職種ともいえるでしょう。

中長期

短期的には需要の増加が見込まれる2Dデザイナーですが、中長期的に見てみると懸念点がないわけではありません。

近年では、ChatGPTに代表される生成AI(ジェネレーティブAI)の登場により、さまざまな業種が存続の危機に瀕していると言われています。

中でも凄まじい速度で発展しているのが「画像生成AI」です。

2022年にDALL-E 2が登場して以来、MidjourneyやStable Diffusionといった画像生成AIが登場し、ユーザーはテキストから非の打ちどころのないイラストを簡単に生成できるようになりました。

画像生成技術の進化は、特にゲーム業界などでイラストの需要が高い分野に大きな影響を与えています。

例えば、中国ではTencentのような大手ゲーム企業からインディーズゲームスタジオまで、画像生成AIの利用が加速しており、フリーランスの2Dデザイナーの報酬が10分の1にまで減ってしまったという報告もあります。

今後もこのような事例は増加していくことが予測され、2Dデザイナーは存続の節目に瀕しているという見方もできます。

一方で、この技術革新は2Dデザイナーにとって脅威だけではなく、新たな機会をもたらす可能性も秘めています。

画像生成AIの利用は、ルーチン作業や初期コンセプトの素早いビジュアライゼーションを効率化し、デザイナーがより創造的な作業に集中できるようにすることが可能です。

また、AIを利用したデザインプロセスの理解と操作スキルは、今後のデザイナーにとって重要な資質となるでしょう。

したがって、2Dデザイナーの中長期的な将来性は、画像生成AIの台頭により懸念点が伴いますが、AI技術の進化を利用し、人間特有の創造性をさらに発展させることで、新たな機会を切り開くことになるでしょう。

2Dデザイナーの転職方法

アニメ・マンガ大国の日本では、2Dデザイナーは人気の高い職業なので、転職を考える人も非常に多いです。

では、2Dデザイナーに転職するには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

ここでは、2Dデザイナーへの転職方法をいくつかご紹介します。

自分で企業に問い合わせる

2Dデザイナーに転職する方法の1つ目は、自分で企業に問い合わせてみることです。

このアプローチの最大のメリットは、自分のキャリアに合った具体的な企業やプロジェクトに直接アクセスできる点にあります。

また、自分から動くことで、モチベーションや情熱を直接伝える効果も期待できます。

IT業界はコミュニケーション能力を非常に重要視される業界なので、自ら積極的に動くことで転職成功の可能性をグッと向上させることができるでしょう。

転職エージェントを利用する

2Dデザイナーに転職する2つ目の方法は、転職エージェントを利用することです。

転職エージェントの最大のメリットは、専門的なアドバイスやサポートを受けられる点にあります。

エージェントは市場の動向や各企業の内部情報に精通しており、自分のスキルや経験を活かせる職場を紹介してくれます。

また、履歴書の書き方や面接のコツなど、転職活動に関する具体的なアドバイスを受けることができるのも大きな利点です。

加えて、企業に直接アプローチするよりもスムーズに面接の機会を得られるので、費用対効果の面から見ても非常に現実的な選択といえるでしょう。

転職後のフォローアップも行っているエージェントも多いので、2Dデザイナーに転職を考えている方は、まず転職エージェントに登録してみましょう。

転職エージェントについては以下の記事で詳しく紹介しているので、転職エージェント選びに迷ったらぜひ一度チェックしてみてください↓

求人サイトを利用する

2Dデザイナーに転職する3つ目の方法は、求人サイトを利用することです。

求人サイトは転職活動において非常に有用なツールであり、特に多様な選択肢を探求したい場合に最適です。

大手の求人サイトでは、国内外の多数の企業が2Dデザイナーの求人を出しています。そのため、自分の経験やスキルに合った仕事を、広範囲から選ぶことができます。

しかし、求人サイトといっても非常に数が多いので迷ってしまう方も多いでしょう。

「求人サイトに登録しすぎて毎日とんでもない数のメールが届く」

「案件や求人の数が多すぎて情報が整理できない」

こんな失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか?

そんな時におすすめしたいのが「エンジニアスタイル」です。

エンジニアスタイルは、ITフリーランスに特化した案件検索サイトで、案件数は業界最大級の30万件以上。

案件を検索できるサイトは数あれど、ここまでの案件量を誇るのはエンジニアスタイルだけです。

独自のAIがあなたにピッタリな企業をピックアップしてくれるので、「自分に合う会社を見つけるのがそもそも面倒」という方にもおすすめです。

会員登録は無料なのでこちらのリンクからぜひ一度お試しください。

エンジニア転職するなら知っておきたいこと

エンジニアに転職しようと考えている方にインタビューをすると、

「なんだか思っていたのと違った」

「転職するのが大変すぎて結局諦めてしまった」

という感想を良く聞きます。

確かに、日本のIT業界は世界の中でもかなり特殊な構造を持っていることも多いため、このような感想を抱いてしまう方が多いのも納得できます。

エンジニアへの転職を有意義にするためにも、以下に紹介することは事前に知っておきましょう。

転職活動の流れ

ITエンジニアに転職するには、まず転職活動の流れを一通り把握しておきましょう。

一般的な転職活動の流れは以下の通りです。

①自己分析と市場調査

まずは自身のスキル、経験、強みを理解します。

この点を疎かにすると後のステップで上手くいかない場合が多いので、時間をかけてゆっくりと分析しましょう。

2Dデザイナーで主に求められるスキルや経験は以下の通りです。

<2Dデザイナーに求められるスキル>

  • Adobe Photoshop、Illustrator、CorelDRAWなどのデザインソフト
  • 描画・イラストレーションスキル
  • UI/UXデザイン
  • 創造性やアイデアなどを視覚的に伝えるスキル
  • コミュニケーションスキル

また、2Dデザイナーが主に活躍している市場または業種は以下の通りです。

<2Dデザイナーが主に活躍している市場・業種>

  • ゲーム業界
  • アニメや映画などのエンターテインメント業界
  • 広告業界
  • 出版業界
  • ウェブアプリケーション開発
  • ファッション業界
  • プロダクトデザイン

以上を参考に、自己分析と市場調査を行いましょう。

②履歴書・職務経歴書の準備

次に、履歴書や職務経歴書を準備します。

2Dデザイナーであれば、自身のポートフォリオ(過去の作品など)のリンクを記載しておくと非常に効果的です。

2Dデザイナーに求められるのは、最終的に「どのようなデザインができるのか」です。

履歴書や職務経歴書は基本的にテキストのみで記載するので、ポートフォリオを掲載したリンクを掲載することで他の転職者と差別化できます。

また、ITエンジニアの場合はこれに加えて「スキルシート」も準備することになります。

スキルシートの効果的な書き方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてお読みください↓

③求人の検索と応募

続いて、求人を実際に検索して応募してみましょう。

2Dデザイナーに人気の求人サイトは以下の通りです。

<2Dデザイナーに人気の求人・転職サイト>

全てのサイトに登録する必要はありませんが、なるべく複数のサイトを併用することをおすすめします。

なお、一般的な転職者であれば、平均して2社以上の転職サイトに登録しており、転職に成功した人の平均登録数は4社ほどです。

④面接の準備と実施

いくつかの企業に応募して返答が得られたら、次はいよいよ面接フェーズに入ります。

しかし、面接にぶっつけ本番で挑むのは無謀です。

「面接は準備で全てが決まる」とも言われているので、なるべく時間をかけて相手企業のことを調べ、想定問答を通して準備しましょう。

<2Dデザイナーの面接でよくされる質問>

  • 学校で何を学んだか、どんな作品作りに力を入れたか?
  • 使えるデザインツールは?得意なことは何?
  • キャリアプランは?
  • 好きな作品やデザイナーは?
  • ポートフォリオについて詳しく教えて?
  • どんなものからインスピレーションを受ける?
  • チームでの仕事は得意?
  • 直面した課題とその解決策は? など

以上がよく質問されることなので、少なくとも上記の質問に対してはすぐに答えられるように練習しておきましょう。

⑤内定と条件交渉

面接が成功し内定をもらうことができたら、給与や働き方の条件についてしっかりと交渉しておきましょう。

日本では自身の報酬などに関して条件交渉をするのはあまり一般的ではありませんが、特にフリーランスとして働くことを想定しているのなら条件交渉スキルは非常に重要です。

もちろん、内定通知に金額面などの条件面は記載されていますが、納得がいかないようであれば積極的に交渉して構いません。

基本的に内定を通知した後に正式な理由もなく内定を取り消すのは違法なので、条件交渉をしたからといって内定通知が取り消されることはありません。

条件面に納得がいったら、正式に受諾することを伝え、入社日などの詳細を担当者と決めましょう。

⑥退職手続きと新生活の準備

会社に既に勤めている場合は、現在の職場を円滑に退職するために、適切な退職手続きを行い、引継ぎを丁寧に行いましょう。

特に、2Dデザイナーというのは明確なスキルが見えづらいので、キャリアアップをする際には人脈を駆使してキャリアを構築する方も珍しくありません。

自分が築いてきた人脈を無駄にしないためにも、なるべく円満な退職を心がけましょう。

転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安

転職活動にかかる時間は人によって違いがありますが、一般的に3〜6ヶ月が目安とされています。

ただし、2Dデザイナーのようなクリエイター職の場合、すぐに転職活動が終わる場合も多いです。

先述したように、2Dデザイナーの転職活動において重要なのは「ポートフォリオ」です。

一般的なITエンジニアの場合、PRできるスキルというのは非常に抽象的になってしまいます。

例えば、プログラミングスキル〇〇年以上、チームマネジメント経験〇〇年以上など、具体的にその人の実力を推し量ることは厳しいです。

しかし、2Dデザイナーはポートフォリオを確認すれば「どのようなデザインができるのか」は一目瞭然です。

そのため、良くも悪くもその企業が求めるデザインに合致しなければ不合格、合致すれば合格、といったようにトントン拍子で進むこともよくあります。

ただし、収入がない期間を避けるためにも、基本的には3〜6ヶ月間を目安として考えておくとよいでしょう。

年齢によって求められるスキルは変わる

自身の年齢を考慮することも非常に重要です。

2Dデザイナーは、一般的なITエンジニアと比較してそこまで年齢によって変わる要素は少ないですが、それでも年齢によって求められることは変わってきます。

初期キャリア(20代前半〜30代前半)の際には、IllustratorやPhotoshopなどのデザインツールの操作スキル、基本的なデザイン原則(色彩理論、タイポグラフィ、レイアウト等)を習得し、磨くことが求められます。

中期キャリア(30代中盤〜40代前半)になると、特定の分野(例えば、UI/UXデザイン、キャラクターデザイン、背景アート等)における専門性を深め、高度なスキルを身につけることが期待されます。

上級キャリア(40代中盤〜)にもなると、これらに加えて若手デザイナーの指導や育成、チームやプロジェクトのリーダーシップを取ることが求められます。

また、デザインがビジネス目標にどのように貢献するかを理解し、戦略的に考える戦略的思考能力も必要になってくるでしょう。

もちろん、これはあくまで一般論ですので、年齢という価値観に縛られずに自身のキャリアを構築していくことも非常に重要です。

そのため、上記はあくまで参考として捉えてください。

エンジニアが転職を成功させるコツ

エンジニアが転職を成功させるには一種の「コツ」のようなものがあります。

以下に紹介することは、上級エンジニアであれば必ず意識していることなので、ぜひ実践していきましょう。

実績を定量的に伝える

1つ目のコツは、実績をなるべく定量的に伝えることです。

エンジニアとしての転職活動において、過去の経験や成果を具体的な数字で表現することは非常に重要です。

2Dデザイナーはその性質上、実績を定量的に伝えることが難しいですが、それでも定量的に伝えることは可能です。

例えば、デザインしたウェブサイトやキャンペーンのビジュアルがどれだけの閲覧数増加に貢献したか、特定のプロジェクトでの売上向上の割合、ソーシャルメディアでのシェア数やいいね数の増加、デザイン改善による顧客満足度の向上など、具体的な数値を用いることで、デザインがビジネスにどのようなプラスの影響を与えたかを明確に示すことができます。

また、デザインの受賞歴や選定されたコンテストの数、担当したプロジェクトの数、関わったプロダクトの市場での成功度など、自身の業績を数字で表現することで、説得力を持って伝えることが可能になります。

これにより、自身のデザインが単に美しいだけでなく、実際にビジネス価値を生み出していることを明確に示すことが可能です。

キャリアアップの方向性を固めておく

2つ目のコツは、キャリアアップの方向性、またはキャリアプランを事前に固めておくことです。

では、具体的に2Dデザイナーのキャリアプランにはどのようなものがあるのでしょうか。

一般的に、2Dデザイナーの主なキャリアプランは以下の通りです。

<2Dデザイナーの主なキャリアプラン>

役立つスキル
UI/UXデザイナー ビジュアルデザインのセンス、ユーザー中心のデザイン思考
フロントエンドデベロッパー デザイン理解、HTML/CSS/JavaScriptへの基礎知識
グラフィックデザイナー(デジタルマーケティング) ビジュアルコミュニケーション能力、デザインソフトウェアの使用スキル
ゲームデザイナー/デベロッパー クリエイティブなデザイン能力、ゲームエンジン使用経験
モーショングラフィックデザイナー ビジュアルデザインスキル、動画編集・アニメーション制作技術
インタラクティブデザイナー インタラクティブデザインに対する理解、プロトタイピングスキル
デジタルアートディレクター ビジュアルデザインの専門知識、プロジェクト管理とリーダーシップ能力

もちろん、上記以外にも固有のスキルを活かして全く別の領域にキャリアチェンジすることも可能ですが、多くの場合はこういったキャリアプランが一般的です。

上記を参考に、他にもどのような業種・業界で活躍したいか、フリーランスとして独立するかなども考慮してキャリアの方向性を固めましょう。

社外とのコネクションを作る

3つ目のコツは、社外とのコネクションを作ることです。いわゆる「人脈づくり」がエンジニアの転職には非常に有効です。

2Dデザイナーも例に漏れず、社外とのコネクションは非常に重要になってきます。

その主な理由は、他のエンジニア職と比較して求人数が非常に少ないからです。

例えば、エンジニアスタイルの最新のデータによると、2024年3月時点での求人数は311,894件でした。

しかし、その中での2Dデザイナーの求人数は124件と非常に少ない状況です。

そのため、他のエンジニア職と比較して求人を探すのが非常に困難になることも考えられます。

スムーズに転職を実現するためにも、2Dデザイナーは特に社外とのコネクションを構築しておいた方が良いでしょう。

今の時代は転職するより独立した方が安定する?

2010年代中盤から、日本でも「働き方改革」が積極的に導入され、昔よりもかなり柔軟に働けるようになってきました。

特にフリーランスとして独立して働く人は増えており、2020年以降は右肩上がりで増え続け、過去最高を更新し続けています。

つまり、昔であれば職場環境を変える手段は「転職」が一般的でしたが、現在では「独立」も十分に選択肢になっているということです。

ではなぜ、ここまでフリーランスとして独立する方が増えているのでしょうか。

以下に、その背景と理由についてご紹介します。

実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる

フリーランスとして独立するためには、実務経験が2〜3年あれば意外と十分なことが多いです。

特に、2Dデザイナーは経験よりも実力が重視される傾向にあります。

一般的なエンジニアであれば、基本的に業界経験2〜3年の方を経験者と捉える傾向が強いですが、2Dデザイナーの場合、ポートフォリオによる実力の証明が最も重要視されます。

これは、クライアントや雇用主がデザイナーの技術力やクリエイティブな視点を直接確認できるためです。

そのため、実際のプロジェクトでの実務経験が少なくても、優れたポートフォリオを持っていれば、フリーランスとして独立する際に大きなアドバンテージとなります。

では、実務経験2〜3年で応募できる案件にはどのような案件があるのでしょうか。

以下で、具体的な案件についてみていきましょう。

案件例①戦国系スマホ向けゲームのUIデザイン


具体的な業務内容としては、運営中のソーシャルゲームのUIデザイン全般を担当します。

UIデザインにおいて特に重要なのは、ユーザーが直感的に操作できるインターフェースの設計と、ゲームの世界観を損なわないビジュアルデザインです。

つまり、ユーザーの求めている世界観に沿ったビジュアルデザインが重要といえる案件と言えます。

必要なスキルとしては、ゲーム開発会社での就業経験、2Dデザイナーとしての就業経験が挙げられます。

また、向上心が強く、自らアイデアを出していける方、求められていることをしっかりと理解し、まじめに仕事に取り組める方が求められています。

2Dデザイナーはフリーランスの方が非常に多いので、他者とコミュニケーションを取ることが少ないです。

この案件ではチームでの制作になるため、このようなコミュニケーション能力を特に重要視しているのでしょう。

他にも、高品質なビジュアルコンテンツの制作には欠かせないツールのPhotoshopが特に重要視されています。

報酬は65万円〜と、一般的な2Dデザイナー案件と比較しても高い水準です。

案件例②「Live2D」を用いたゲームのデザイン


この案件は、「Live2D」を用いたゲームのデザインを担当する案件です。

Live2Dとは、2Dイラストを立体的に動かせるソフトで、アニメーションやゲーム業界での表現力の幅を広げるために開発されました。

「VTuber」グループとして有名な「にじさんじ」が大人気になったのも、このソフトが一役買っています。

Live2D案件は近年増加傾向にあり、キャラクターをより生き生きと表現できることから、ゲームやバーチャルYouTuberなどの分野で今後も需要の増加が見込まれます。

つまり、本案件ではキャラクターデザインの動きや表情のリアリティを追求するという部分が重要といえる案件と言えるでしょう。

必要なスキルとしては、Live2Dの実務経験以外は特に求められていません。

Live2Dの実務経験を持つ方は、非常に貴重であり、このような専門技術を活かせる機会を探している方にとっては、ぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価80万円〜となっており、このことからも、Live2Dを扱える人材が非常に少なく、専門性の高いスキルを持つデザイナーが求められていることが見て取れます。

案件例③Spineを用いたモバイルゲームのアニメーションデザイン


この案件は、Spineを用いたモバイルゲームのアニメーションデザインを担当する案件です。

具体的な業務内容としては、新規モバイルゲーム開発における2Dアニメーション業務を担当します。

この中でも、Spineを用いたモンスターアニメーションの製作、ゲーム内の各種演出の製作、UIパーツアニメーションの製作が主な職務となります。

Spineとは、2Dアニメーション制作のための人気ソフトで、特にゲーム開発において、キャラクターやオブジェクトのリアルタイムアニメーションを効率的に作成することが可能です。

Spineを使用することで、フレームバイフレームのアニメーションに比べて、より滑らかで生き生きとした動きを実現できます。

つまり、ゲーム内でのキャラクターやオブジェクトの動きをリアルタイムに制御し、プレイヤーに高い没入感を与えるという部分が重要といえる案件といえるでしょう。

必要なスキルとしては、ゲームにおけるSpineを使ったアニメーション制作経験が挙げられます。

また、Unityの実務経験があると、案件の担当範囲を広げることができますが、必須ではありません。

Spineによるアニメーション制作に興味のある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価50万円〜となっており、一般的な水準よりもやや低い水準です。

仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる

昨今の日本では、昭和の時代に当たり前だった終身雇用神話は終焉を迎え、一つの会社に骨を埋める覚悟で勤めている人は少なくなってきています。

つまり、昔のように自分の勤めている会社で評価されるスキルを高めるよりも、多くの会社で通用する汎用的なスキルを磨くことが重要といえます。

そのためには、仕事以外の時間を使って専門スキルに関する学習時間を割かなければなりません。

会社員であれば、どうしても定時が決められているので、一日に使える学習時間というのはどうしても少なくなってしまいます。

また、暇な時間を使って学習しようにも、評価に関わるので社内で堂々と勉強することはできません。

一方、独立したフリーランスの場合は、特に社内規則に縛られることはないので、仕事が早めに終わればすぐにスキルの学習に時間を回せます。

加えて、自分で仕事量を決めることになるので比較的時間も作りやすいです。

特に、2Dデザイナーのようなクリエイター職の場合は、アイデアの創出になるべく時間を割きたいものです。

また、集中するためにも誰もいない静かな場所でデザインに思考を巡らすこともできます。

そのため、2Dデザイナーの場合、フリーランスという働き方は特に有利になる場合も多いです。

年収が大幅にアップする

独立してフリーランスとして働くことのもう一つの大きな魅力は、年収が大幅にアップする可能性があることです。

序盤で紹介したように、会社員の2Dデザイナーの平均年収は「約489万円」で、フリーランスの場合は「約672万円」です。

つまり、このデータによると2Dデザイナーが会社員からフリーランスとして独立すれば、「約183万円」の収入のアップが見込めます。

もちろん、全ての人に当てはまるわけではなく、ほぼ経験が積めていないのにフリーランスとして独立するのは危険です。

また、会社員の場合はこれに加えて会社の福利厚生などを享受できたり、ローンなどを組む時のローン審査が通りやすくなったりと、メリットも多くあります。

この「約183万円」の差とそのメリットをしっかりと考慮して、独立するかどうかを決めましょう。

それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!

このように、フリーランスとして独立するのは昔よりも格段にハードルが低くなっています。

しかし、やはり独立となると「失敗したらどうしよう」「収入がなくなる可能性があるのが怖すぎる」と思う方も多いでしょう。

そんな人におすすめしたいのが「副業」という働き方です。

最近では、大手企業でも副業を解禁する企業が増えてきています。

副業に関する企業の考え方も変化してきており、今ではどちらかというと副業で得たスキルを自社に還元して欲しいという考え方の企業も多い印象です。

では、2Dデザイナーの副業案件にはどのようなものがあるのでしょうか。

例として、以下のような案件でも副業を始められるので「独立するのは怖いけど収入は増やしたい!」という人は、ぜひ一度検討してみてください。

案件例:女性向けコンシューマーゲームのデザイン


この案件は、Photoshop、Illustrator等を使用した女性向けコンシューマーゲームのデザインを担当する案件です。

具体的な業務内容としては、女性向けコンシューマゲームでシリーズ化しているIPタイトルのUIグラフィックデザインになります。

これにはボタンやバナー、アイコン、アイテムデザインやロゴの作成等、2D制作全般の一連の制作作業が含まれます。

通常のデザインと違って女性向けゲームのデザインを担当することになるので、ターゲットユーザーである女性が好むビジュアルスタイルとユーザーインターフェースの設計が特に重要です。

特に性別は指定されていませんが、こういった案件は女性が優遇される傾向が高いです。

必要なスキルとしては、ソーシャルアプリ業界での業務経験、Photoshop、Illustrator等を使用した2Dデザイン制作経験が挙げられます。

また、HTML、CSSに関する基本的な知識とスキルも必要です。

そのため、ユーザビリティやアクセシビリティを考慮したUI設計の経験、モバイル、ゲーム、Web、広告業界等でのコンテンツ開発制作の経験、WEBサイトコーディングの経験がある方は、ぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は40万円〜とされており、副業も可能であることを考えると、比較的高い水準の報酬といえます。

まとめ

本記事では、2Dデザイナーとしての転職やキャリアアップ、独立や副業への道を具体的に解説しました。

また、市場の現状から将来性、転職方法、成功のコツまで、2Dデザイナーが直面する様々な課題に対する疑問に答えました。

2Dデザイナーは、デジタルメディアの進化や発展に伴い、その需要が増え続けるでしょう。

将来的には、2Dデザイナーの役割はさらに広がり、多岐にわたる業界での需要が予想されます。

しかし、この成長市場で活躍するためには、技術のアップデートと共に、自らのスキルセットを拡充し続けることが必須です。

本記事が独立や副業を考えている方にとって、次のステップに進むための一助となれば幸いです。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

SNSシェア
CATEGORY
転職
新規会員登録エージェントとの初面談1社につきAmazonギフト券3,000円分全員にプレゼント!

あわせて読みたい関連記事


おすすめ&新着求人・案件


各種SNSで情報を
発信中フリーランスで働くエンジニアに役立つ情報を発信しています。
フリーランス求人・案件の選び方や注意点、単価を上げるコツなどをエンジニアスタイルの編集部が発信しています。
フォロー・友達に追加していただき最新の情報をGETしてください。