フロントエンドエンジニアのポートフォリオ作成手順と4つのポイントとは
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目次
そもそもポートフォリオとは
ポートフォリオは、自分のスキルや経験をまとめたもので、相手にわかりやすく伝えるために用いられるものです。
特に、Web開発やデザインの分野においては、Webサイトやブログなどを用いて、自分のスキルや作品を紹介することが一般的です。
ポートフォリオを用いることで自分のスキル、経験、作成したプロジェクトやアイデアなどを紹介することができ、採用担当者やクライアントに対して自分をアピールすることができます。
フロントエンドエンジニアがポートフォリオを作成すべき理由とは
自分自身の観点
自分自身の振り返りや反省に使える
ポートフォリオを作成することで、これまでの自分自身を振り返り、反省し、今後に活かすことができます。理由としては、作成する中で自分のスキルがどの程度なのかを客観的に測ることができるからです。
ポートフォリオは一度作成して終わりではありません。なぜならフロントエンドエンジニアの領域では技術革新が早く、更新がなければ最新の技術に対応していないことを示すことになるからです。
ポートフォリオは常にアップデートし続けることで、自分自身の課題と今後の方向性を明確にすることができます。
転職やフリーランス、副業などキャリアの幅を広げる際に役立つ
ポートフォリオを作成しておくことで、今後に向けたあなたのキャリアを切り拓いていくことが可能になります。
なぜなら、あなたが実際に作った作品やプロジェクトを紹介することで、あなたのスキルを求職先やクライアントに対してわかりやすく、スムーズにアピールすることができるからです。
さらにポートフォリオはあなたの自己紹介の代替手段となります。理由は、対面では伝えきれなかったことを、文章や画像を通じて自分のペースで伝えることができるからです。
スキルの棚卸しになる・年月が経った時の成長を感じられる
ポートフォリオを作成することで、今後の成長のために学ぶべきスキルを把握することができます。
なぜならば、作成を通じて自分が持っていないスキルや経験を確認することができるからです。
「自分にアピールできるところなんてない、、、」とこれまで自分が積み重ねてきたものを見失うことがないように、自分が持っているスキルを正確に把握することができるのです。
第三者の観点
採用する側から見ると、フロントエンドエンジニアがポートフォリオを作成することは以下のようなメリットがあります。
力量や実績がわかるため仕事を依頼しやすくなる・採用をしやすい
採用者が応募者のポートフォリオを確認することで仕事の依頼・採用が容易になります。
理由は、ポートフォリオを通じて応募者の適合性、能力、実績などを客観的に評価できるからです。
優れたポートフォリオであれば採用側は応募者の能力や業務適合性を容易に理解でき、採用可否の判断もスムーズになります。
公開しているポートフォリオがあれば関係者各所にも相談や検討依頼をしやすい
採用する側はポートフォリオを関係機関への重要な判断材料、説明資料として活用することができます。
理由は情報の客観性が担保されているからです。
採用者と応募者の間で信頼が確立されていない中では、採用の判断は客観的な資料が最も重要な根拠となります。
そのため、ポートフォリオの存在が重要なのです。
フロントエンドエンジニアがポートフォリオに記載すべき内容とは
プロフィール
まずは基本情報として名前、連絡先、E-mailアドレス、SNSアカウント、職歴などを記載します。
さらに個人的に興味のあることや趣味を記載することで自分のことを紹介し、自分自身がどのような人間であるかを知ってもらうようにしましょう。
なぜなら人との思わぬ共通項があなたの仕事の可能性を広げることにつながるからです。
自分の人間性を相手に紹介することで、採用担当者に対して自分をアピールすることができます。
過去の制作物と担った役割
自分がこれまでに取り組んだプロジェクトや、関連する仕事の経験を紹介します。
特に、実際に作成したWebサイトやアプリをリンクとして載せることで、自分の実力を相手にわかりやすくアピールすることができます。
注意点としては、内容を誇張することなく、正確に記載することです。
スキルセット
スキルセットとは仕事をするうえで必要な知識、能力、経験のことです。
フロントエンドエンジニアに求められる主なスキルセットは以下のとおりです。
プログラミング言語
HTML、CSS、JavaScript等の基本的な言語のほかに、業務上経験したことのあるものを記載します。
ただし、「勉強した」といった程度の実際の現場で活用していないものに関しては、無理に記載しないようにしましょう。
なぜなら、採用する側はあなたが実践したことを重視しているからです。
フレームワーク
フレームワークとはシステム開発のために用意された「枠組み」のことです。ソースコードに統一感をもたせ、開発における時短やメンテナンス性の良さに繋げることができます。
フレームワークのスキルを持っていることで、採用側に対して、あなたが効率よく開発を進める能力がある人材であることを示すことができます。
フレームワークはプログラミング言語ごとに使える種類が異なります。
例えば、Rubyのフレームワークである、Ruby on RailsやJavaScriptのフレームワークであるAngularJSのように、各プログラミング言語ごとに学習リソースを割く必要があります。
そのため、フレームワークの習得は、採用側に対して大きなアピールポイントになります。
コミュニケーションスキル
あなたがチームの一員としてプロジェクトの成功に関わった経験があれば、採用側に協調性やチームワークを発揮できる人材であるという印象を与えることができます。
理由は、大きなプロジェクトを成功させるためにはエンジニアやデザイナー個々を組織としてまとめあげる力が必要だからです。
スキルセットは業種やプロジェクトにより、求められるものが異なります。そのため、採用側が求める内容を記載することが重要です。
フロントエンドエンジニアがポートフォリオで記載しておきたいスキルの詳細とは
HTML・CSS・JavaScriptによるコーディングスキル
HTML・CSS・JavaScriptによるコーディングスキルはフロントエンド開発における基本となるスキルです。
これらの言語を使用してWebサイトやアプリを開発することができることを示しましょう。
具体的には、下記のとおりです。
実際に作成したWebサイトやWebアプリケーションをポートフォリオに載せる
実際に作成したWebサイトやWebアプリケーションのURLをポートフォリオに記載しておくことで、読者が閲覧できるようにしておきます。
公開が不可能な場合は、簡単なデモ版の作成やスクリーンショット画像を貼り付けることでも代用できます。
ソースコードを公開する
自分が作成したWebサイトのコードの一部をポートフォリオ上で公開し、開発に用いられたスキルを具体的に示すことができます。
コーディングに関連したブログや記事を書く
普段からブログやSNS等で発信する習慣がある人はコーディングに関連する発信をするとよいでしょう。
なぜなら文章を書くことで、対外的なコーディングスキルのアピールに繋がり、自分の思考を整理することができ、表現力が向上するからです。
デザインスキル
デザインスキルについては、レイアウト、カラー、*タイポグラフィーなどのデザイン原則に精通していることを証明することが重要です。
また、これらのデザイン原則を用いて完成させたプロジェクトの事例をポートフォリオに掲載し、スキルレベルをアピールするとよいでしょう。
さらに、*レスポンシブデザイン、アニメーションの統合、プラグインやフレームワークとの連携などの事例を紹介することも、ポートフォリオに最適な要素となります。
*タイポグラフィー:読みやすいフォントで文字を配置すること、さらに文字でデザインを作るスキルのこと
*レスポンシブデザイン:スマートフォン、タブレット、デスクトップなど、様々なデバイスで正確に表示されるようにデザインを行うこと。
バックエンド言語のスキル
フロントエンドエンジニアとして、バックエンド言語のスキルを持つことは重要です。なぜなら、フロントエンドとバックエンドの両方を扱うフルスタックエンジニアとしてのポジションを担うためには必要なスキルだからです。
以下は、フロントエンドエンジニアがポートフォリオに記載しておくべきバックエンド言語のスキルの例です。
Node.js: JavaScriptを使用してバックエンドを開発するためのプラットフォームであり、APIやサーバーサイドのアプリケーションを開発するためによく使用されます。
Python: 広い範囲の分野で使用される汎用プログラミング言語であり、機械学習やデータ分析などのバックエンドのアプリケーションを開発するためにもよく使用されます。
Ruby: シンプルな文法が特徴的なプログラミング言語であり、Ruby on RailsというWebフレームワークを使用してWebアプリケーションを開発するためによく使用されます。
PHP: 主にWebアプリケーション開発に用いられるプログラミング言語であり、WordPressなどのCMSを開発するためによく使用されます。
Java: スケーラブルで高性能なアプリケーションを開発するために使用される汎用プログラミング言語であり、エンタープライズアプリケーションやAndroidアプリの開発にも使用されます。
これらはあくまで一例であり、求められるスキルは業界や企業によって異なります。また、学習した言語だけではなく、実際にプロジェクトを通じて経験を積んでおくことを重視するようにしてください。
UI/UXデザインスキル
UI(ユーザーインターフェース)デザイン:ユーザーが使いやすいインターフェースを設計すること。
UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイン:ユーザーがサイトを使って楽しめるようにデザインを行うこと。
UI/UXデザインスキルを持っていることでユーザーが望む操作性や見た目、さらにユーザーが閲覧することによる価値を提供することができます。
UI/UXデザインスキルはプログラムの構築だけではなく、有益なコンテンツを生み出すためのスキルです。
そのため、アプリやWebサイトのダウンロード数や利用率の増加で測ることができます。
プロジェクトマネージャーやテックリードの経験とスキル
管理職やリーダーとしての経験があれば、内容を具体的に記載しましょう。
その理由として、エンジニアには個人の能力に加えて、プロジェクトを成し遂げるためにチームをまとめ上げる力が求められるからです。
エンジニアとしてのスキルとチームマネジメントのスキルは全くの別物であり、個々に適性が異なります。
そのため、チームでの経験と実績があることはあなたの希少性を示すことに繋がります。
他と差別化を図るために、フロントエンドエンジニアがポートフォリオを作成する際に見ておきたいポイント
可能であれば数字的な根拠や実績を掲載
作成したWebサイトやアプリのアクセス数を示すことで、あなたのスキルを客観的に評価することができます。
最初から優れた数値である必要はなく、改善した指標(例えば、ページの読み込み時間の短縮、コンバージョン率の向上など)を示すことで、エンジニアとしての技術の保証、信頼性の確保につながります。
案件の「どの」領域を担当したのかを明確にする
関わったプロジェクトにおいて、自分が担当した領域を明確に示しましょう。
なぜならプロジェクトの各担当ごとに求められるスキルは異なってくるはずであり、自分がやったことを明確にすることで自分の能力を採用側に正しく評価してもらう必要があるからです。
「誰と」案件に取り組んだのか・巻き込んだのか明確にする
自分が関わった案件に対して、一緒に参加した人についても明確にしておいたほうがいいでしょう。
採用側はあなたの能力を測る際にどこまでがあなたの力だけで成し遂げることができたのかを知りたいからです。
また、チームとして取り組んだことによる協調性やチームビルディングの力を示すことにも繋がります。
「どのように」案件に取り組んだのか明確にする
自分がこれまでに取り組んだプロジェクトで、採用したアイデアやアプローチがあれば具体的に紹介しましょう。
必ずしも自分がイチから考案したオリジナルである必要はありません。
なぜなら、当時の自分の状況や、持っていたスキル、さらには周囲の助けを借りながら等、どのように活用し、取り組んだのかを盛り込むことが重要だからです。
フロントエンドエンジニアがポートフォリオを作成する際に気をつけたい5つの注意点
掲載したい実績や作品を公開して問題ないかクライアントに確認
掲載したい内容が自分のものではない場合、掲載元や所有者に必ず許可をとりましょう。
なぜなら、たとえ自分が作成したものであっても権限が自身にないものを無断で掲載・使用した場合、著作権の侵害等のトラブルに発展するからです。
自分が依頼を受けて作成した内容や作品に関しての著作権等は、事前に依頼主に確認するか、契約の際に依頼主と交わした契約内容で確認しましょう。
掲載内容は吟味する
ポートフォリオに掲載する内容は明確な根拠に基づいたものでなければなりません。
理由は、見る側、採用する側にあなたを正しく評価してもらう必要があるからです。
採用されることを優先に自身の実力以上の内容を盛り込むことは、自身を疲弊させ、採用した側は判断を誤ることで互いにとって良くない影響をもたらします。
見る人に配慮した内容にする
掲載内容はあれもこれもと盛り込むのではなく、自分のスキルや経験を明確に示すものにしぼって掲載しましょう。
その根拠としては、見る側、採用する側は短時間で多数の応募者のことを把握する必要があるからです。
自分が持っている、あるいは見せたいフロントエンドエンジニアのスキルや経験がポートフォリオに明確に反映されているか、相手が求めている内容になっているかを念頭に記載することをおすすめします。
文字だけになっていないか・行間が詰まりすぎていないか
紙媒体で読まれることのみを想定した文書の書き方では読解に時間がかかり離脱の原因となります。
パソコンのマウス操作やスマートフォンの狭い画面に対応できるように、短文で区切る。行間を空ける等の工夫が必要です。
難しい表現を使わない
難解な言葉を使うことは必ずしも高い専門性を示すことにはつながらず、また高評価につながるわけでもありません。
理由を考えるに、難しい表現を使うことで読む人を選別し、置き去りにするような印象さえ与えるからです。
どうしても使うことが避けられない場合は末尾に解説文を添えるようにしましょう。
フリー素材など使う場合は規約を確認する
ポートフォリオを作る際、ウェブ上のフリー素材から画像等のデータを引用することで、より便利で簡単に作成することができます。
注意点として、外部から引用してきた内容を使う際には引用元の規約を確認しましょう。
理由は、規約に違反する形で使用した場合、著作権侵害等の責任を問われることになるからです。
フリー素材だからといって、自由に使用できるわけではありません。利用の際には必ず規約を確認するようにしましょう。
定期的な更新を心がける
定期的にポートフォリオを更新することで、自分の技術的な成長を示すことができます。
また採用側に、自分がどんなメリットをもたらすことができるかを理解させることができます。
定期的な更新は特にフロントエンジニアにとっては重要なことです。
なぜならフロントエンドエンジニアの領域では、技術が常に変化し、より最新のアプローチ、言語、フレームワークが開発されるからです。
ポートフォリオにある内容を常に最新の状態に保ち、新しいプロジェクトを追加していくことで、採用側はあなたが時代の流れに乗り、現在のタスクを処理するのに必要なスキルを持っていることを確認することができます。
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まとめ
今回はフロントエンドエンジニアがポートフォリオを作るべき理由と記載すべき内容、さらに他のエンジニアとの差別化ポイントについて解説いたしました。
ポートフォリオをしっかり作ることは第三者に対してあなたのスキルをわかりやすく伝えるだけではなく、自らの現状を振り返り、今後に向けた指針として活用することができます。
また、ポートフォリオをただ単に作るだけではなく、相手に伝えるべき内容を正しく盛り込むことで、採用側に対して、他の応募者との間に明確な差をつけることができます。
本記事を参考にすることで、あなたのスキル評価やキャリア構築に役立てることができるはずです。
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