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ゲームデバッガーの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

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本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。ゲームデバッガ―の案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

はじめに

近年、様々なタイプのゲームが市場に登場しており、多様なゲーム体験をユーザーに提供するために、高品質な開発プロセスの必要性が増しています。

ゲームの品質を保証するために、デバッグやテストの作業がこれまで以上に重要となっていると言えるでしょう。

そんな中、ゲームデバッカーという職種が再び注目を集めており、その需要は日増しに高まっています。

本記事では、ゲームデバッカーとして転職を成功させるための具体的な方法とコツを解説し、転職市場での価値を最大限に高める方法を紹介します。

ゲーム業界でキャリアを築きたい、または現在のキャリアを次のレベルに進めたいと考えている人にとって、必読の内容となっているのでぜひ最後までお付き合いください。

<この記事を読むとわかること>

  • ゲームデバッカーとしてどのくらい稼ぐことができるのか
  • ゲームデバッカーの将来性と市場の動向
  • ゲームデバッカーに転職するための具体的な方法
  • 転職や独立を成功させるためのコツや伴うメリット

他のゲームデバッカーはどのくらい稼いでいるの?

ゲームデバッカーとは、ゲーム開発プロセスにおいてバグや不具合を発見する専門職です。

近年、VRやAR・メタバースといった新しい技術を取り入れた新感覚ゲームは増加の一途を辿っており、それに伴ってゲームデバッカーの重要性が注目されつつあります。

では、ゲームデバッカーになるとどれくらい稼げるのでしょうか?

ここでは、ゲームデバッカーの収入を一般的なエンジニアの平均年収をベースに、フリーランスと会社員の場合で比較していきましょう。

エンジニア全体の平均年収

求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。

ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。

例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。

ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。

加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。

そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。

フリーランスのゲームデバッカーの場合

エンジニアスタイルの2024年2月時点での最新のデータによると、フリーランスのゲームデバッカーの月額平均単価は「約49万円」です。

これを年収に換算すると、「約588万円」の年収となります。

一般的なエンジニア職の平均年収と比較するとやや低い水準です。

2020年9月から2023年11月にかけての単価推移を見ると、一時的に単価が95万円に達するなど大きな変動がありましたが、最近では安定して45万円前後に落ち着いています。

これは、案件掲載数自体がかなり少ない傾向にあるので、特殊な案件の相場が過度に反映されたことによるものです。

言語別の単価ランキングでは、SwiftとKotlinが共に70万円でトップに位置していることから、モバイルアプリ開発、特にiOSとAndroidの開発に高い需要があると予測できます。

C#とPHPも高い単価を保っており、ゲーム開発やウェブ開発の案件でも引き続き強い需要が見込まれるでしょう。

職種別の単価ランキングでは、ゲームデバッカーは「37位」に位置しています。

一般的なゲームエンジニアは「8位」に位置していることから、エンジニア全体としてみるとかなり低い水準の報酬帯となっています。

会社員のゲームデバッカーの場合

求人BOXの最新のデータによると、会社員のゲームデバッカーの平均年収は、東京都での平均月給が「約35.4万円」です。

これを基に年収を計算すると、「約424.8万円」となります。

フリーランスと比較すると、「約163万円」ほど低い収入という結果でした。また、一般的なエンジニアと比較しても「約56万円」低いという結果です。

ただし、ゲームデバッカーというのは短期での仕事も多く時給換算の場合も多いので、一概にこの数値が正しいとは言い切れません。

ゲームデバッガーというのは多くの場合、未経験のエンジニアが一からキャリアを築く場合や、ゲームが好きでたまらない人が好んで就く職業です。

そのため、全体的に平均年収が低くなってしまうのは仕方のないことです。

もちろん、プロフェッショナルになれば更なる収入も見込めますが、その作業の性質上、好んでゲームデバッグを極める人は非常に少ないのが現状です。

ゲームデバッカーの将来性

近年、自動化技術やAIの発展により、多くのエンジニアが仕事を失う恐れが指摘されてます。

では、ゲームデバッカーはどうなのでしょうか?

ここでは、ゲームデバッカーの将来性について短期的な視点と中長期的な視点の2つの観点から考察していきましょう。

短期(1年~3年)

ゲームデバッカーの短期的(約1〜3年)な将来性は比較的有望です。

その背景には、ゲームアプリ業界への新規参入企業の増加やeスポーツの市場拡大など、複数のポジティブな要素があります。

特に注目すべきはeスポーツ市場の成長です。

eスポーツは、オリンピック競技としての検討が行われるほど、その社会的認知と市場の規模が拡大しています。

eスポーツ関連のゲーム開発が活発になることは、デバッカーの需要拡大に直結します。

ゲームの品質がプレイヤー体験に直結するため、バグや不具合の少ない、高品質なゲーム提供が求められるのです。

また、スマートフォンなどモバイル端末の普及は、アプリゲームの市場を拡大させ、新たなゲーム開発を促しています。

アプリをユーザーにリリースする前の動作チェックは、デバッカーの専門性を必要とするため、この分野での職の需要は今後も安定してくると予想されます。

これらの要因を総合すると、ゲームデバッカーの仕事は短期的にも将来性があると考えられます。

しかし、技術の進化に伴い、デバッカーも新たなスキルを身につけ、柔軟に対応する必要があるでしょう。

中長期

では、中長期的な目線でゲームデバッカーの将来性を見てみるとどうでしょうか。

結論から言うと、やや厳しい局面を迎えつつあります。

まず第一の懸念点として挙げられるのは、AIなどによるデバッグ業務の自動化です。

例えば、AIQVE ONE株式会社が2023年7月にリリースした「Playable!」というAIツールは、ゲームQA(Quality Assurance)のプロセスを効率化し、人間のデバッガーによる時間と判断を大幅に削減する可能性を秘めています。

「Playable!」は、コリジョンチェック、通しプレイ、アイテム回収、汎用エージェントなどの機能を通じて、ゲーム内の多くのチェックポイントを自動で検証し、デバッグ作業を効率化します。

これにより、ゲームのQAエンジニアリングの幅を大きく広げることができますが、同時に人間のデバッガーにとっては、自動化に取って代わられるリスクがあるのです。

他にも、市場自体が飽和しているのではないか、という指摘もあります。

IDCの最新の調査レポートによると、ゲーム業界はプライバシー規制の更新、不安定なマクロ経済、競争の激化などにより、新規ユーザーの獲得と成長が難しくなっています。

これはゲーム開発市場全体の成長が鈍化する可能性があることを示しており、結果的にゲームデバッガーの需要も減少につながるかもしれません。

さらに、ゲーム内広告に対する消費者の感情が悪化しており、広告収益型のゲームの成長も停滞しつつあることが示されています。

このような状況では、ゲームデバッガーとしてのキャリアの将来性も、市場の需要と供給のバランスに大きく左右されることになります。

総じて、ゲームデバッガーの中長期的な将来性には、技術の進化による職務の自動化、市場の飽和、消費者の嗜好の変化など、複数の懸念点が存在します。

しかし、これらの課題に対して、デバッガー自身がスキルをアップデートし、新たな技術を学び、柔軟に対応することで、将来性を高める道もあるでしょう。

ゲームデバッカーの転職方法

ゲームデバッカーは未経験でも比較的転職しやすい職業なので、キャリアの第一歩として転職を考える人も非常に多いです。

では、ゲームデバッカーに転職するには、具体的にどのような方法があるのでしょうか。

ここでは、ゲームデバッカーへの転職方法をいくつかご紹介します。

自分で企業に問い合わせる

ゲームデバッカーに転職する方法の1つ目は、自分で企業に問い合わせてみることです。

このアプローチの最大のメリットは、自分のキャリアに合った具体的な企業やプロジェクトに直接アクセスできる点にあります。

また、自分から動くことで、モチベーションや情熱を直接伝える効果も期待できます。

IT業界はコミュニケーション能力を非常に重要視される業界なので、自ら積極的に動くことで転職成功の可能性をグッと向上させることができるでしょう。

転職エージェントを利用する

ゲームデバッカーに転職する2つ目の方法は、転職エージェントを利用することです。

転職エージェントの最大のメリットは、専門的なアドバイスやサポートを受けられる点にあります。

エージェントは市場の動向や各企業の内部情報に精通しており、自分のスキルや経験を活かせる職場を紹介してくれます。

また、履歴書の書き方や面接のコツなど、転職活動に関する具体的なアドバイスを受けることができるのも大きな利点です。

加えて、企業に直接アプローチするよりもスムーズに面接の機会を得られるので、費用対効果の面から見ても非常に現実的な選択といえるでしょう。

転職後のフォローアップも行っているエージェントも多いので、ゲームデバッカーに転職を考えている方は、まず転職エージェントに登録してみましょう。

転職エージェントについては以下の記事で詳しく紹介しているので、転職エージェント選びに迷ったらぜひ一度チェックしてみてください↓

求人サイトを利用する

ゲームデバッカーに転職する3つ目の方法は、求人サイトを利用することです。

求人サイトは転職活動において非常に有用なツールであり、特に多様な選択肢を探求したい場合に最適です。

大手の求人サイトでは、国内外の多数の企業がゲームデバッカーの求人を出しています。そのため、自分の経験やスキルに合った仕事を、広範囲から選ぶことができます。

しかし、求人サイトといっても非常に数が多いので迷ってしまう方も多いでしょう。

「求人サイトに登録しすぎて毎日とんでもない数のメールが届く」

「案件や求人の数が多すぎて情報が整理できない」

こんな失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか?

そんな時におすすめしたいのが「エンジニアスタイル」です。

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エンジニア転職するなら知っておきたいこと

エンジニアに転職しようと考えている方にインタビューをすると、

「なんだか思っていたのと違った」

「転職するのが大変すぎて結局諦めてしまった」

という感想を良く聞きます。

確かに、日本のIT業界は世界の中でもかなり特殊な構造を持っていることも多いため、このような感想を抱いてしまう方が多いのも納得できます。

エンジニアへの転職を有意義にするためにも、以下に紹介することは事前に知っておきましょう。

転職活動の流れ

ITエンジニアに転職するには、まず転職活動の流れを一通り把握しておきましょう。

一般的な転職活動の流れは以下の通りです。

①自己分析と市場調査

自分のスキル、経験、強みを理解し、どのような職種や業界が適しているかを分析します。

同時に、市場のニーズや求人状況を調査し、自分のキャリアプランに合った業界や職種を見定めます。

②履歴書・職務経歴書の準備

効果的な履歴書と職務経歴書を作成します。

これらの書類は、自己PRや経験のアピールに非常に重要な役割を果たすので、具体的な成果やプロジェクトの詳細を盛り込むようにしましょう。

また、ITエンジニアの場合はこれに加えて「スキルシート」も準備することになります。

スキルシートの効果的な書き方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひあわせてお読みください↓

③求人の検索と応募

オンラインの求人サイト、転職エージェント、自分のネットワークなどを活用して、求人を探し応募します。

職種や業界、勤務地、給与などの条件に注目し、自分に合った求人を見つけましょう。

④面接の準備と実施

企業からの面接の機会を得たら、会社研究と自己紹介の準備を行います。

面接では、自分の経験やスキル、その職場でのビジョンを具体的に説明することが重要です。

「面接は準備で全てが決まる」ともいわれているので、できるだけ綿密に準備しておきましょう。

⑤内定と条件交渉

内定を受けたら、給与や働き方の条件について交渉することも可能です。

日本ではあまり一般的ではない風習ですが、特にIT業界では一般的になりつつあります。

転職後のミスマッチを防ぐためにも、条件交渉はしておくことをおすすめします。

条件に納得したら内定を受諾し、入社日などの詳細を決めましょう。

⑥退職手続きと新生活の準備

現在の職場を円滑に退職するためには、適切な退職手続きを行い、引継ぎを丁寧に行うことが大切です。

自分が築いてきた人脈を無駄にしないためにも、なるべく円満な退職を心がけましょう。

転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安

転職活動にかかる時間は人によって違いがありますが、一般的に3〜6ヶ月が目安とされています。

その中でも最も時間を要するのが、適切な求人を見つけることと、複数の企業との面接プロセスです。

求人を探す際は、自分のスキルや経験に合致する仕事を見つけるために幅広い企業のリサーチが必要です。

また、求人サイトや転職エージェントを利用する場合、多くの案件から選択する過程で時間がかかることがあります。

面接の準備と実施も、転職活動において重要な時間を占める部分です。

各企業の面接プロセスは異なるため、1社あたり数週間から数ヶ月かかることもあります。

特に技術職の場合、複数回の技術面接や課題の提出が求められることが一般的です。

そのため、3〜6ヶ月という期間を目安に、計画的な転職活動を行うことを心がけて、なるべくストレスのない転職活動を目指しましょう。

年齢によって求められるスキルは変わる

「エンジニアになるなら⚪︎⚪︎を勉強しよう!」

エンジニアに関する転職サイトやメディアには、このような文言が非常に多いです。

確かに、特定のスキルが役立つことはあります。

例えば、Javaはその汎用性と普及率から必ずといっていいほど候補にあがるスキルですし、Web業界のエンジニアを目指すのならJava ScriptやPHPのスキルもよく候補にあがります。

しかし、これはあくまで大多数をターゲットにしたものであり、必ずしも全ての人に当てはまるわけではありません。

特に、エンジニアは年齢や経験によって求められるスキルも変化していきます。

例えば、若手エンジニアの場合、最新のプログラミング言語や技術トレンドに精通していることは前提スキルとして求められます。

一方、ミドルエイジのエンジニアには、プロジェクト管理やチームリーダーシップなどのソフトスキルや、長年の経験からくる深い専門知識が求められることが多いです。

シニアエンジニアともなると、業界知識やビジネスセンス、チームや部門を牽引するリーダーシップ能力がより重要視されます。

したがって、エンジニアとして転職を考える際は、年齢やキャリア段階に合わせて、どのスキルを磨くべきかを考慮することが重要です。

エンジニアが転職を成功させるコツ

エンジニアが転職を成功させるには一種の「コツ」のようなものがあります。

以下に紹介することは、上級エンジニアであれば必ず意識していることなので、ぜひ実践していきましょう。

実績を定量的に伝える

1つ目のコツは、実績をなるべく定量的に伝えることです。

エンジニアとしての転職活動において、過去の経験や成果を具体的な数字で表現することは非常に重要です。

例えば、プロジェクトでの成果を伝える際には、「売上を〇〇%向上させた」「処理速度を〇〇%改善した」などのように、自分の貢献を数字で示します。

これにより、面接官はあなたの実力を具体的かつ明確に理解することができます。

また、コーディングやシステム開発に関わるプロジェクトでは、「コードの最適化により処理速度を〇〇%短縮した」や「バグ発見率を〇〇%向上させた」といった成果も、数値で表現すると効果的です。

このように、自分の実績を定量的に表現することで、面接官に対して自己の実力と貢献度を明確にアピールすることができ、転職活動を有意に進めていくことができます。

キャリアアップの方向性を固めておく

2つ目のコツは、キャリアアップの方向性、またはキャリアプランを事前に固めておくことです。

エンジニアとして次のステップに進むためには、自分がどのような分野でスキルを伸ばし、どのようなポジションを目指すのか、明確な目標を持つことが重要です。

キャリアプランを固める際には、自分の興味や情熱を追求することはもちろん、市場の需要や将来性も考慮する必要があります。

例えば、クラウドコンピューティング、AI、データサイエンスなど、現在と将来を見据えた技術のトレンドを把握し、それらの分野でのスキルアップを目指すのも一つの方法です。

また、キャリアアップを目指す上で、技術だけでなく、プロジェクトマネジメントやチームリーダーとしての経験も重要になります。

これらのスキルは、より高いポジションで求められることが多く、キャリアの幅を広げる上で役立ちます。

自分のキャリアプランを固めたら、それを実現するために必要なスキルや経験をリストアップし、学ぶべきこと、経験すべきプロジェクトなどを明確にしましょう。

これは、採用側にとっても自社でその候補者をどのように成長させていくかのビジョンを描きやすくするため、非常に重要なポイントになります。

社外とのコネクションを作る

3つ目のコツは、社外とのコネクションを作ることです。いわゆる「人脈づくり」がエンジニアの転職には非常に有効です。

ITエンジニアというと専門職のイメージが強く、実力第一主義のようなイメージを持つ人も多いかと思いますが、IT業界は意外にも「横のつながり」が非常に強いです。

ITエンジニア専門メディア「レバテック」が実施した調査によると、IT業界では知人や友人からの紹介、いわゆるリファラル採用が非常に多い傾向にあります。

もちろん、一般的な求人メディアや転職エージェントによる紹介の比率が全体の約半分を占めてはいますが、リファラルの割合は全体の「14.8%」と、非常に高い数値を記録しています。

このことからも、エンジニアとしての転職を成功させるためには、社外とのコネクションが重要であることがわかります。
そのため、先述したように退職時にはできるだけ円満な退社を心がけることも非常に重要です。

今の時代は転職するより独立した方が安定する?

2010年代中盤から、日本でも「働き方改革」が積極的に導入され、昔よりもかなり柔軟に働けるようになってきました。

特にフリーランスとして独立して働く人は増えており、2020年以降は右肩上がりで増え続け、過去最高を更新し続けています。

つまり、昔であれば職場環境を変える手段は「転職」が一般的でしたが、現在では「独立」も十分に選択肢になっているということです。

ではなぜ、ここまでフリーランスとして独立する方が増えているのでしょうか。

以下に、その背景と理由についてご紹介します。

実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる

フリーランスとして独立するためには、実務経験が2〜3年あれば意外と十分なことが多いです。

日本のIT業界では2〜3年程度の経験を持つ者を「経験者」と捉える傾向が高いです。

最近ではこの傾向は薄れつつありますが、いまだに根強い固定観念として存在しています。

そのため、この期間を目安にスキルアップと実務経験を積むことは、フリーランスとして成功するための重要なステップといえるでしょう。

では、実務経験2〜3年で応募できる案件にはどのような案件があるのでしょうか。

以下で、具体的な案件についてみていきましょう。

案件例①ソーシャルゲームのQAスタッフ


この案件は、QAスタッフとしてゲーム品質向上を担当する案件です。

QA(Quality Assurance)とは、製品やサービスが設計通りに正しく機能するか、ユーザーの期待に応える品質を持っているかを確認し、向上させるためのプロセスです。

具体的な業務内容としては、ゲームを実際にプレイし、バグや不具合を発見したり、特定の条件下でゲームが正しく動作するかを検証するためのテストケースを作成し、実行します。

他にも、バグレポートを作成して発見したバグや不具合を詳細に記録し、開発チームに報告します。

また、必要スキルにExcelの使用経験があることから、Excelの分析機能(ピボットテーブルやグラフ作成機能など)を使用して、データを視覚的に表現する必要もありそうです。

そのため、ゲームデバッグの経験やチェックリスト作成、Excel操作スキルを持つ方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

報酬は単価70万円〜となっており、ゲームデバッカーとしては非常に高単価な案件です。

案件例②スマートフォンゲームのテストエンジニア


この案件は、スマートフォンゲームの品質保証とテストプロセスの改善を担当する案件です。

具体的な業務内容としては、ゲームのバグ発見や機能不具合の報告、テストケースの作成と実行、開発チームへのフィードバック提供など、ゲームの品質向上に直接貢献する作業を担当します。

また、自動化されたテストスクリプトの作成や既存のテストプロセスの最適化も求められる場合があります。

必要なスキルとしては、Webサービスのサーバーサイド開発経験、RDBMSの設計経験、MVCフレームワークの利用経験、チーム開発ツールの利用経験、そしてPHPUnitなどのツールでのテスト経験が挙げられます。

上記スキルからわかるように、一般的なゲームデバッカーというよりは、かなりテスター寄りの案件になっています。

そのため、報酬も80万円〜とかなりの高水準の収入が期待できます。

案件例③PHPを用いた某スマホゲームのテスト


この案件は、スマホゲームのテストを担当する案件です。

業務内容としては、PHPを用いたゲームテスト業務を行い、ゲームの品質向上に貢献することです。

具体的には、バグの発見と報告、ゲームのパフォーマンス改善提案、そして新規および既存タイトルの機能テストが含まれます。

必要なスキルとしては、PHPでの開発経験(1年以上)、サーバーサイドでの開発経験(1年以上)、コミュニケーション能力が挙げられます。

PHPやサーバーサイドでの経験が重視されている理由は、これらの技術がゲームのバックエンド開発において中心的な役割を果たすためです。

ゲームの安定性、データの管理、ユーザーからのフィードバックへの迅速な対応など、サーバーサイドの技術はゲーム運営の質を大きく左右します。

そのため、PHPおよびサーバーサイド開発のスキルや経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

一定のテストスキルを求められるため、報酬も60万円〜と一般的なゲームデバッカーよりも高水準となっています。

仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる

今の時代、独立して仕事をすることの最大の魅力の一つは、仕事に拘束される時間が減り、自分自身の成長や学びに充てるインプットの時間を増やせる点にあります。

従来の雇用形態では、定時での勤務が基本であり、多くの時間をオフィスで過ごすことが求められていました。

しかし、フリーランスや独立した働き方では、自分の働く時間や場所を自由に選ぶことができ、効率的に仕事を進めることが可能です。

この柔軟性は、新しい技術や知識の習得、創造的なアイデアを思いつくためのインプットの時間を増やすことに直結します。

例えば、新しいプログラミング言語を学ぶ、最新のマーケティング戦略について研究する、あるいは自己啓発のための書籍を読む時間を確保することができます。

このようにして、自身のスキルや知識を常にアップデートし続けることで、市場価値を高め、より良い仕事の機会を引き寄せることができます。

仕事に拘束される時間が減り、自分のためにインプットする時間を増やせることは、独立の最大のメリットの一つといえるでしょう。

年収が大幅にアップする

独立してフリーランスとして働くことのもう一つの大きな魅力は、年収が大幅にアップする可能性があることです。

フリーランス協会が公表したデータによると、2020年度のフリーランス全体の平均収入では、年収400万円以上が54.6%という結果でした。

しかし、2023年度の最新の調査では、エンジニアや技術開発系のフリーランスに限定すると、約8割が年収400万円以上を達成していると報告されています。

このデータから、特に技術分野でのフリーランスは収入事情が良い傾向になりつつあることがわかります。

また、フリーランスとして働く場合、自分のスキルや経験、専門性を活かして直接クライアントと契約を結び、プロジェクト単位で仕事を受注します。

これにより、雇用される場合に比べて、実際の労働時間に対する報酬率が高くなる傾向があります。

加えて、複数のクライアントから同時にプロジェクトを受注することで収入源を多様化し、収入をアップさせることも可能です。

これらの理由から、今の時代においては、特に技術分野でのフリーランスとして独立することが、経済的な安定性を得る上で有効な手段の一つとなっています。

それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!

このように、現在では独立するという選択肢も以前と比較すると格段に現実的になってきています。

しかし、やはり独立というと「失敗した時のリスクが怖い」というイメージは払拭しきれないでしょう。

このような人におすすめなのが「副業」という働き方です。

副業というと、終身雇用神話の強い日本では敬遠されがちでしたが、昨今では積極的に副業を支援する企業も増えてきました。

大手企業であっても、最近では副業を解禁する企業も増えてきており、独立するのが怖い人には非常におすすめの働き方です。

中でも、IT業界は人手不足が深刻ということもあり、副業ワーカーを積極的にプロジェクトに採用しています。

例えば、以下のような案件でも副業として始められるので、「独立するのは怖いけど収入は増やしたい!」という人は、ぜひ一度検討してみてください。

案件例:有名王道ファンタジーRPGのデバッグ


この案件は、有名王道ファンタジーRPGのデバッグを担当する案件です。

具体的な業務内容としては、自社で運営、開発するソーシャルゲームのデバッグ管理です。外部企業と連携し、デバッグの計画作成及び進行管理を行います。

デバッグの管理において重要なのは、効率的なテストプランの策定と、発見された問題点の正確なトラッキングおよび修正のフォローアップです。

これには、テストケースの作成、バグレポートの記録、優先順位付け、そして開発チームとの綿密なコミュニケーションが含まれます。

そのため、ゲームデバッカーの経験がなくても、プロジェクト管理の経験や、チームとのコミュニケーション能力、問題解決スキルを持っている方は参画できる可能性は十分にあります。

プロジェクト管理能力やコミュニケーションスキル、そして問題解決能力のスキルや経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

ただし、副業案件ということもあり報酬については要相談となっています。

必要スキルをみる限りでは、そこまで高度なスキルは求められていないので、一般的なゲームデバッカーの収入になるでしょう。

まとめ

本記事では、ゲームデバッカーとして転職を成功させるための具体的な方法と、その過程で意識すべきポイントについて詳細に解説しました。

ゲームデバッカーという職種は、高度な技術と緻密な注意力を要求されるだけでなく、ゲーム業界の品質保証において中心的な役割を担っています。

今後、ゲーム業界はさらに進化を遂げ、より複雑でリアルなゲーム体験を提供するために、ゲームデバッカーの役割はより一層重要になってくるかもしれません。

本記事が、ゲームデバッカーとしての転職を考えている方、またはゲーム業界でキャリアアップを目指している方にとって、有益な情報源となり、実際の転職活動やキャリアプランニングにおいて役立てられることを願っています。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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