1. TOP
  2. エンスタマガジン
  3. 転職
  4. システムエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

システムエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

コラムページでは、ITフリーランスに向けてお役立ち情報を発信します。Twitterではホットな案件を紹介してまいりますので、ぜひフォローをお願いいたします!
本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。システムエンジニアの案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

はじめに

日本ではIT人材不足が深刻ということもあり、年々システムエンジニアの需要は高まっています。

需要が非常に高い職種であるため、システムエンジニアに転職を決意する人も増加しており、2023年度には前年度よりも10万人も就業者が増えました。

本記事では、システムエンジニアの転職市場における現状、将来性、そして転職を成功に導くための具体的な方法をわかりやすく解説します。

さらに、フリーランスや副業への道も掘り下げ、どうすれば技術者としてのキャリアをより充実させられるかを明らかにします。

本記事を通じて、自身の市場価値を高め、望むキャリアを実現するための一助としてください。

<この記事を読むとわかること>

  • システムエンジニアの平均年収と将来性
  • 効果的な転職方法と転職活動の流れ
  • 転職を成功させるための重要なコツ
  • システムエンジニアの実際の案件例

他のシステムエンジニアはどのくらい稼いでいるの?

システムエンジニア(SE)とは、コンピューターシステムやソフトウェアの設計、開発、運用に関わる専門家のことです。

単にコードを書くだけではなく、クライアントのニーズを理解し、それをもとにシステム全体を企画し、どのような技術が必要か、どのようにプロジェクトを進めるかなど、計画から実装、テスト、運用、保守までをトータルで管理します。

システムエンジニアはプログラマーとよく似ているので間違える人も多いですが、役割の範囲と責任という点において両者は異なります。

プログラマーはソフトウェアのコーディング、つまりプログラムを書くことに重点を置いています。

一方で、システムエンジニアはプログラムがどのように組み合わさって全体として機能するかを考え、システム設計や要件定義なども行います。

つまり、プログラマーが「建築現場の職人」であるならば、システムエンジニアは「建築プロジェクトの監督」に近い存在です。

また、最近ではIT人材不足が深刻なこともあり、システムエンジニアの需要は常に高いです。

デジタルトランスフォーメーション(DX)やテクノロジーの進化により、様々な業種でIT化が進んでおり、それに伴いシステムエンジニアの重要性も増しています。

では、システムエンジニアになるとどのくらい稼げるのでしょうか?

ここでは、システムエンジニアの平均年収をエンジニア全体の平均年収をベースに、フリーランスと会社員の場合の2つの働き方で比較していきます。

エンジニア全体の平均年収

求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。

ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。

例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。

ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。

加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。

そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。

フリーランスのシステムエンジニアの場合

エンジニアスタイルの2024年3月時点での最新のデータによると、フリーランスのシステムエンジニアの月額平均単価は「約71万円」です。

平均単価をもとに平均年収を算出すると「約852万円」となります。

職種別の単価ランキングでは「18位」に位置しており、エンジニア全体の職種の中でも平均的な水準といえるでしょう。

過去3年間の月額平均単価の推移をみてみると、一時期の大幅な変動を除けば、概ね安定した傾向にあります。

2023年7月から9月にかけては、一時的に月額平均単価が108万円と大幅に上昇しましたが、その後は再び70万円台に落ち着きました。

言語別の単価ランキングでは、Kotlinが92万円で最も高く、これにHaskell、Hack、MATLABが続いています。

この結果から、モバイルアプリ開発、関数型プログラミング、データ分析、科学計算など、特定の領域での需要が高まっていることが読み取れます。

特にKotlinは、Androidアプリ開発において重要な言語となっており、Kotlinスキルを持つフリーランスのシステムエンジニアは高単価を得やすい市場環境であるといえるでしょう。

会社員のシステムエンジニアの場合

求人BOXの最新のデータによると、会社員のシステムエンジニアの平均年収は「約504万円」です。

したがって、フリーランスの平均年収と比較すると「約348万円」低く、エンジニア全体と比較すると「約24万円」高いという結果になりました。

また、給料分布を見てみると439〜529万円が最も多い年収帯なので、年齢や役職・所属企業によって大きな差異があることがわかります。

フリーランスと比較するとかなり低めの平均年収となってしまいましたが、会社員のシステムエンジニアにはフリーランスにはない魅力もあることに注意しましょう。

まず、会社員は月給制であり、給与が一定であるため、収入の変動が少なく安定性が高いです。また、福利厚生や社会保険の完備も大きな魅力です。

どちらの働き方がおすすめかは個人の価値観によって変化します。

フリーランスは高い自由度と報酬を求める人にとって魅力的ですが、不安定な収入や自己管理の難しさも伴います。

一方で、会社員は安定した収入と福利厚生、キャリアサポートを重視する人に向いています。

自分のライフスタイルやキャリアの目標、リスク許容度を考慮して選択するようにしましょう。

システムエンジニアの将来性

2022年末に生成AI(ジェネレーティブAI)のChatGPTがリリースされて以降、AIはこれまで以上に私たちの社会に浸透しつつあります。

生成AIは従来の仕事の在り方を大きく変える可能性を秘めており、特にプログラミングなどのシステムエンジニアの業務領域を得意としています。

そのため「システムエンジニアの仕事はAI(人工知能)に取って代わられるのではないか?」という議論も多く目にするようになりました。

確かに、AIの進化速度は想像を大きく超えるものですが、果たしてシステムエンジニアの仕事をこなせるほど万能なのでしょうか?

ここでは、このような観点からシステムエンジニアの将来性を短期的・中長期的な目線で考察していきましょう。

短期(1年~3年)

結論からいうと、システムエンジニアの短期的(約1〜3年)な将来性は安泰です。

矢野経済研究所によるIT技術者人材サービス市場の調査結果によると、2023年の国内市場は前年度比10.0%増の1兆643億円と、飛躍的な成長を遂げました。

この成長は、システムエンジニアに対する需要が増加していることを示しており、短期的には今後もこの傾向は続くと考えられます。

システムエンジニア(SE)の需要が高い理由は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の進行、クラウドの普及、セキュリティの重要性の高まり、IoTの発展、そして人手不足などが主な要因です。

特にクラウドサービスの普及は、企業がシステムインフラを効率的かつ柔軟に運用するための鍵となり、システムエンジニアの役割をより重要なものにしています。

以上の点から、システムエンジニアの短期的な将来性は非常に明るく、今後も様々な産業でのデジタル化の進展に伴い、システムエンジニアの技術と知識はますます価値を増していくでしょう。

中長期

では、中長期的な目線でシステムエンジニアの将来性を見てみるとどうでしょうか。

結論からいうと、AIは必ず台頭してくることにはなりますが、それでもなおシステムエンジニアの需要がなくなることはありません。

まず「今後AIによってシステムエンジニアの仕事が奪われるか?」という問いですが、この答えはNOです。

現状のAIは、確かにある程度システムエンジニアの仕事を効率化することは可能です。

しかし、全ての仕事を代替することは不可能です。

例えば、クリエイティブな問題解決や複雑な意思決定プロセス、人間の感情に寄り添ったUX(ユーザーエクスペリエンス)設計など、AIが完全に代替できない領域は常に存在します。

システム開発においても、クライアントのニーズを理解し、それを技術的な要求に落とし込む作業は、深い専門知識と人間の対話が必要不可欠です。

また、AIは良い面にフォーカスされがちですが、最近ではその倫理的側面や安全性の問題が目立ち始めました。

AIによる自動化が進む中で、データのプライバシー保護、誤情報の拡散防止、不公平な偏見の排除など、様々な課題が浮き彫りになっています。

そのため、世界各国でAIに対する規制も強まりつつあり、これらの課題への対応にはシステムエンジニアの専門知識が必要不可欠です。

したがって、システムエンジニアの仕事はAIの進化とともに変化していくことにはなるでしょうが、それに伴う新たな役割や責任が生まれることで、システムエンジニアの需要はむしろ増す可能性が高いです。

システムエンジニアの転職方法

システムエンジニアは非常に転職がしやすい職種であるため、転職を考えるひとも多いです。

では、システムエンジニアに転職するにはどのような方法があるのでしょうか?

ここでは、具体的な転職方法をいくつかご紹介します。

自分で企業に問い合わせる

1つ目の転職方法は自分で企業に問い合わせることです。

自ら率先して企業に問い合わせることで、自分の興味や熱意をダイレクトに企業側に伝えることができます。

企業に直接コンタクトを取ることで、応募者の積極性や真剣さが伝わりやすく、採用担当者に強い印象を残すことができます。

他にも、企業の現状や求める人材についての詳細情報を直接聞くことができるため、その企業が自分にとって本当に適した職場かどうかをより深く理解することが可能です。

また、現在では転職サービスが非常に充実しているため、この方法を実践している人は少ないです。

そのため、他転職者との差別化という観点からも非常に効果的です。

転職エージェントを利用する

2つ目の転職方法は転職エージェントを利用する方法です。

転職エージェントを利用することで、転職活動が格段に効率的かつ有効になる数多くのメリットがあります。

まず、エージェントは転職者一人ひとりに対し、専任のキャリアアドバイザーを配して個別サポートを提供します。

キャリアアドバイザーは、転職者の経験やスキル、キャリアの希望を詳しくヒアリングし、それに合った求人を紹介してくれます。

つまり、転職者自身が市場を一から調査する手間を大きく削減できるのです。

さらに、転職エージェントは、公開求人だけでなく、非公開求人と呼ばれる一般には公開されていない求人情報も多数保有しています。

これら非公開求人は、競争率が低いことが多く、優良な条件のものが多いためエージェント経由でしかアクセスできない貴重な求人です。

特にIT業界のように技術の進化が早く、市場が複雑な場合において、転職活動を有利に進めるための非常に効果的な手段と言えます。

<システムエンジニア(SE)に人気の転職エージェント>

求人サイトを利用する

3つ目の転職方法は求人サイトを利用する方法です。

「求人サイトと転職エージェントって同じものじゃないの?」と思われる方も多いかもしれませんが、両者のサービス形態はかなり異なります。

求人サイトとは、企業が直接求人情報を掲載し、求職者が自分で検索して応募するオンラインプラットフォームです。

利用者は自由に求人情報を閲覧でき、気に入ったものがあれば直接応募手続きを行います。

利便性が高く、多種多様な求人に一括でアクセスできることが最大のメリットです。

対して転職エージェントとは、専門のキャリアアドバイザーが一人ひとりの転職希望者に対して、キャリアカウンセリングを提供し、適切な求人を紹介し、転職活動をトータルでサポートするサービスです。

履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、転職活動のあらゆる面で手厚いサポートを受けることができます。

つまり、求人サイトは「自分で探して応募する自主的な転職活動」に対し、転職エージェントは「専門家のサポートを受けながら進める転職活動」という大きな違いがあります。

したがって、求人サイトは転職市場全体の動向を把握したい方や、特定の企業や職種にこだわりがなく広く選択肢を探している方におすすめです。

エンジニア転職するなら知っておきたいこと

転職ブームともいえる昨今、将来性の高いエンジニアに転職を考える人は非常に多く、そういったターゲット層にリーチする転職サービスも増えてきました。

しかし、エンジニアに転職をするならばいくつか知っておくべきこともあります。

何も考えずにエンジニア転職を考えていると、思わぬ落とし穴に陥る可能性もあるので、以下に紹介することは事前に必ず確認しておきましょう。

転職活動の流れ

エンジニアに転職する際の一般的な流れは以下の通りです。

STEP1:自己分析とキャリアプランの策定

自分の強み、弱み、興味がある技術、将来どのようなエンジニアになりたいかを考えます。

自己分析を通じて、求める職種や働き方についても明確にしましょう。

STEP2:市場調査と求人情報の収集

IT業界の最新動向や需要が高いスキル、さまざまな企業の求人情報を集め、自分のキャリアプランに合った職場環境や仕事内容を探します。

STEP3:履歴書・職務経歴書の作成

転職に必要な履歴書や職務経歴書を作成します。エンジニアとしての実績や技術スタックをわかりやすくアピールすることが大切です。

STEP4:求人への応募

準備が整ったら、求人への応募を開始します。オンライン応募や転職エージェントを通じての応募が一般的です。

STEP5:面接

書類選考を通過したら面接です。技術面接や人事面接など、複数回にわたる場合もあります。

面接では、技術的な質問に加え、チームワークやコミュニケーションスキルも見られます。

STEP6:内定・条件交渉

内定をもらった後は、条件交渉が行われます。給与や勤務地、勤務時間など、納得のいく条件であるか確認しましょう。

STEP7:入社手続きと退職手続き

条件に同意したら、新しい職場での入社手続きと現職からの退職手続きを行います。

システムエンジニアであっても基本的に上記の流れで転職することになります。

強いていうのであれば、システムエンジニアとしての転職は技術的なスキルや経験が特に重視されます。

そのため、自身のスキルをわかりやすく示したスキルシートを事前に準備しておくと良いでしょう。

転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安

一般的なエンジニアが転職にかかる時間は平均して約3〜6ヶ月です。

前項で説明したように、エンジニアの転職活動には多くの手順を踏む必要があります。

よく勘違いしている人を見かけますが、転職というのは転職活動を始めてから転職先の企業に入社するまでを指します。

決して転職先の企業を探し始めてから内定をもらうまでが転職活動ではないのでご注意ください。

ただし、システムエンジニアの場合、転職にかかる時間は自身が現在携わっているプロジェクトの性質によって変化します。

企業の基幹部分に直接関わるようなプロジェクトであったり、経営層に近い位置で業務を行っている上流システムエンジニアであれば、すぐにプロジェクトを抜けることはできません。

下流業務を担当しているシステムエンジニアであれば、比較的プロジェクトは抜けやすいですが、やはり退職手続きのことなども考えると3〜6ヶ月程度は見ておいた方が良いでしょう。

年齢によって求められるスキルは変わる

システムエンジニアは技術的スキルのみにフォーカスされがちですが、年齢によって求められるスキルというのは変わってきます。

<システムエンジニアが年齢によって求められる主なスキルと資格>

年齢層 主に求められるスキル おすすめの資格
20〜30代前半 最新プログラミング言語、フレームワーク、開発ツールの習得、迅速な技術習得能力 基本情報技術者試験、AWS認定ソリューションアーキテクト など
30〜40代 プロジェクトマネジメント、チームリーダーとしての経験、顧客との折衝能力 プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)、ITストラテジスト試験など
50代〜 戦略的思考能力、組織リーダーシップ、経営戦略に関する技術的アドバイス システムアーキテクト試験、情報処理安全確保支援士など

このように、年齢とともに求められるスキルは大きく変化します。

若手のうちは技術的な知識とスキルの習得に重点を置き、中堅になるにつれてマネジメントや戦略的な能力を磨き、さらにキャリアの後半では、組織全体を俯瞰する視点と経営に貢献する知見が求められるようになります。

エンジニアとして長く活躍するためには、これらの変化を見越して、常に自己成長に努めましょう。

エンジニアが転職を成功させるコツ

エンジニアはその他の一般職と比較すると転職がしやすい職種ではありますが、それでも早期に転職を終える人と、いつまでたっても転職先が決まらない人がいます。

一体両者の違いはどこにあるのでしょうか?

ここでは、転職活動を成功させる「コツ」をいくつかご紹介します。

実績を定量的に伝える

1つ目のコツは自分の実績をできるだけ定量的に伝えることです。

実績を定量的に伝えることで、その成果や効果が明確になり、採用担当者が能力を具体的かつ客観的に理解しやすくなります。

例えば、「プロジェクトでシステムの改善に貢献した」という実績の伝え方では、具体的な成果の規模や影響力が伝わりにくいです。

このような実績の伝え方では、受け手に具体的なイメージを持ってもらうのが難しく、採用担当者があなたの実力を正確に評価するのが困難になる可能性が高いです。

心理学的にも、「数字」や「具体的なデータ」には強い説得力があるとされています。

人は抽象的な表現よりも具体的な数字を見た方が、成果をイメージしやすく、記憶に残りやすいのです。

この場合、以下のようにすると非常に効果的な伝え方になります。

「プロジェクトにおいて、システムのレスポンスタイムを20%短縮し、同時にシステムダウンタイムを年間で50%減少させた。これにより、ユーザー満足度が30%向上し、運用コストを年間100万円削減した。」

このように、実績を定量的に伝えることで、貢献度や効果を具体的に示すことができ、転職を成功させる確率を大きく高めることが可能です。

キャリアアップの方向性を固めておく

2つ目のコツはキャリアアップの方向性を事前にしっかりと固めておくことです。

とはいえ、システムエンジニアのキャリアにはどのようなものがあるのでしょうか?

以下に主なシステムエンジニアのキャリアをまとめました。

<システムエンジニアの主なキャリア>

  • インフラエンジニア
  • Webエンジニア
  • ITコンサルタント
  • プロジェクトマネージャー
  • セキュリティエンジニア
  • データサイエンティスト
  • フルスタックエンジニア
  • クラウドエンジニア
  • 品質管理エンジニア (テストエンジニア)

以上のように、システムエンジニアはその性質上、非常にキャリアの幅が広いです。

もちろん、上記リストに無いキャリアを目指すことも可能なので、転職活動を始める前に必ず自身のキャリアプランは明確にしておきましょう。

社外とのコネクションを作る

3つ目のコツは常に社外とのコネクションを構築するように心がけることです。

特に、日本のIT業界というのは意外にも「横のつながり」は多く、コネクション次第では転職活動をすぐに終えることもできます。

コネクションを構築するといっても、そう難しく考える必要はありません。

技術勉強会やセミナーに参加しても良いですし、LinkedInやTwitterなどのSNSを活用して業界のキーパーソンや同業他社のエンジニアと繋がることが可能です。

特にLinkedInでは、職歴やスキルを公開することで、リクルーターや企業から直接オファーが届くかもしれないので、利用したことが無い方は一度検討してみると良いでしょう。

今の時代は転職するより独立した方が安定する?

いわゆる「ゆとり教育世代」が労働者層として目立ち始めた2010年代後半から、日本では転職ブームが巻き起こりました。

そして、2019年末に新型コロナが世界に蔓延し、従来の会社に通勤して仕事をする一般的な働き方も変更を余儀なくされました。

日本でも岸田政権下で人材不足を解消するために「人材の流動性」を意識した政策が実施されたこともあり、今までの働き方に疑問を覚える人も多くなっています。

このような流れの中で、自由な働き方を実現できる「フリーランス」という働き方が注目されつつあり、現在では労働人口の6分の1がフリーランスというデータも発表されています。

こういった背景もあり「今の時代は転職するよりも独立した方が安定するのではないか」という風潮も目立ってきました。

確かに、フリーランスは一般的な会社員と比較すると収入面においては高い傾向にあります。

しかし、会社員には福利厚生や収入面の安定性があることは事実であり、一概にフリーランスの方が安定した生活を送れるとは言い切れません。

しかしながら、自由な働き方が以前よりも重視されるようになっているのは事実であり、労働環境を変える手段が増えたのは確かなことといえるでしょう。

つまるところ、何を「安定」と捉えるかによってこの議論の結果は変わってきます。

実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる

システムエンジニアにおいても、最近ではフリーランスとして独立する人が増えています。

日本のIT人材不足は深刻であり、2030年までに約79万人のIT人材が不足するというデータも発表されています。

そのため、比較的経験が浅くても参画可能なプロジェクトや案件の数も増えてきました。

例えば、以下に紹介する案件は実務経験が2. 3年でも十分に参画可能な案件なので、独立を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

案件例①店舗管理システムのサービスリニューアル及びエンハンス業務


この案件は、店舗管理システムのサービスリニューアル及びエンハンス業務を担当する案件です。

エンハンス業務とは、既存のシステムやサービスの機能改善や追加開発を行うことで、システムの価値を高め、より良いユーザー体験を提供することを目的とした作業です。

<具体的な業務内容>

  • 企画担当者が要件事項から要件に落とし込んだ内容の実現性を検討し、対応内容の提案や要件変更の調整相談を行う要件定義作業。
  • 設計書を作成し、内部レビューや他チームとの調整を行い、設計をFIXする。
  • 設計書に基づいてコーディングを行い、プルリク(コードレビュー)を通じて品質を確保。
  • JUNITを使用したテストコードの作成及び実行、内部結合テストとシステム間テストを実施。

<必要なスキル>

  • アジャイル開発経験
  • Java8以上の開発経験、特にSpringBootを使用した開発経験
  • ソースコードレビュー、テストコード(JUNIT)作成の経験
  • 他チームとのコミュニケーション能力
  • APIやバッチ処理の開発経験(2年以上)

この案件では、技術的なスキルだけでなく、チーム間のコミュニケーション能力も重視されています。

また、非機能要件を意識した設計経験、特に性能面やセキュリティ面での考慮が求められるため、システム全体を見渡し、より高品質なサービスを提供することができるエンジニアには非常に魅力的な案件といえるでしょう。

案件例②通販向け基幹システム企画・推進のPMO業務


この案件は、通販向け基幹システム企画・推進のPMO業務を担当する案件です。

PMO(Project Management Office)とは、プロジェクト管理の支援、ガイドラインの提供、プロジェクトの進捗や品質の監視、リスク管理などを行う組織やチームのことです。

プロジェクトが計画通りに進行しているかを確認し、必要に応じて調整や支援を行うことで、プロジェクトの成功をサポートします。

この役割を担うためには、プロジェクト管理に関する知識や経験、コミュニケーション能力、問題解決能力が特に重要です。

<具体的な業務内容>

  • 業務部門やシステムベンダーとの調整業務
  • 要件定義への落とし込み
  • 検討メモや画面イメージの作成

<必要なスキル>

  • 業務部門との折衝経験、要件定義等の上流工程経験
  • 基本設計、構築、テスト等のシステムエンジニア(SE)業務経験
  • プロジェクト管理やPMOの経験(進捗管理、工程管理、課題管理等)
  • 中規模程度以上のプロジェクトへの参画経験

これらの業務内容と必要なスキルから考察すると、本案件はプロジェクト全体を見渡し、多角的に関わることができる人材を求めています。

特に、異なるステークホルダー間での調整やコミュニケーション能力、プロジェクトの進行管理能力がカギを握るでしょう。

そのため、プロジェクトマネジメントやPMOの経験がある方は、ぜひ検討したい案件といえるでしょう。

案件例③会議自動文字起こしツールのデータプラットフォーム構築


この案件は、会議自動文字起こしツールのデータプラットフォーム構築を担当する案件です。

ビッグデータが企業経営に必須になってきたこともあり、最近ではこのようなデータ系の案件が非常に多くなっています。

この案件では、会議の議事録や通話データなど多様なデータをデジタル化し、それらを統合管理するプラットフォームの構築が主なミッションです。

データインテグレーションの企画から開発、そして運用までの全般に携わるため、高度な技術力とプロジェクトを推進する力が求められます。

<具体的な業務内容>

  • データプラットフォームの企画・アーキテクチャ設計
  • データパイプラインの設計・構築
  • データ分析用のBIツールの開発・運用
  • モニタリングプロセスの構築・運用
  • 分析フローの運用改善支援
  • 顧客データ活用の実態やドメイン知識の理解
  • プロジェクトの目的・方針・計画等の策定

<必要なスキル>

  • COBOLおよびNetCOBOL/SQLの経験
  • Javaプログラム3年以上の経験(Web系、バッチ系もしくはその両方)

この案件では特に、既存の技術と最新の技術を組み合わせたデータインテグレーションの知識や経験が重要となります。

Javaに加えてCOBOLやSQLなどの旧来の技術への理解も求められるため、新旧両方の技術に精通しているシステムエンジニアには絶好のチャンスと言えるでしょう。

仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる

フリーランスとして独立する最大のメリットの一つは、仕事に拘束される時間を減らし、自己啓発やスキルアップのためのインプット時間を増やせることです。

フリーランスのシステムエンジニアは、自分自身のスケジュールを自由に管理し、仕事の選択が可能です。

これにより、プロジェクト間の休息期間を設けたり、新たな技術を学ぶための時間を意図的に作り出すことができます。

また、フリーランスにとってリモートワークは一般的な働き方であり、通勤時間の削減や好きな場所で働くことができる柔軟性があります。

これらは効率的なタスク処理を可能にし、仕事に拘束される時間をさらに減らすことに繋がります。

インプットする時間が増えるということはつまり、システムエンジニアとしてのスキルアップや最新技術の学習に更に注力できるということです。

IT業界、特にシステムエンジニアリングの分野は日々進化しており、新しいプログラミング言語や開発手法、技術トレンドに常にアップデートされた知識が必要とされます。

最新の技術やトレンドを学び続けることは、この分野で成功するために不可欠です。

そのため、フリーランスとして独立することは、システムエンジニアにとって自己成長の機会を最大化し、業界の最前線で活躍するための重要な手段となり得ます。

年収が大幅にアップする

システムエンジニアはフリーランスとして独立することで、年収を大幅にアップできる可能性が高い職種です。

冒頭でも紹介したように、会社員のシステムエンジニアの平均年収は「約504万円」です。

それに対しフリーランスのシステムエンジニアの平均年収は「約852万円」になります。

つまり、会社員からフリーランスに転身することで「約348万円」の年収のアップが期待できます。

ただし、上記はあくまでも統計的なデータに基づいて算出した平均年収なので、個々のスキルや経験によっては結果が異なる場合もあります。

その点は必ず心に留めておくべきですが、これほどまでに平均年収の差があると、フリーランスは収入面においてはアドバンテージがあると言って差し支えないでしょう。

それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!

しかし、家庭や守るべき家族がいる人にとって、やはり「独立」というのはどうしても及び腰になってしまうもの。

確かにフリーランスは年収面だけでいえば魅力的かもしれませんが、失敗するリスクも往々にして存在します。

「失敗なんてしたくない」「無謀な挑戦はできるだけ避けたい」というのは人間の本質でもあるので、独立という選択肢を取りたくない人も多いでしょう。

そんな人におすすめなのが「副業」という働き方です。

以前までは副業と聞くとかなりグレーゾーンの印象でしたが、現在では大手企業であっても副業を解禁している企業は少なくありません。

副業であれば、仮に失敗したとしても本職がなくなるわけではないので、どうしても独立という選択肢を取りたくない方はぜひ検討してみると良いでしょう。

例えば、以下のような案件でも副業として参画することができるので、ぜひ参考にしてください。

案件例:COBOLやSQLを用いた物流関連システムのSE業務


この案件は、COBOLやSQLを用いた物流関連システムのSE業務を担当する案件です。

COBOLというと少しレガシーな印象を持たれる方もいるかもしれませんが、いまだに多くの案件で見かけることも多い常に一定の需要がある言語です。

COBOLは、長年にわたり金融機関や政府機関などで利用されているプログラミング言語で、膨大な事務処理を効率的に行う能力が非常に高いです。

レガシーシステムとしてのイメージが強いですが、安定した運用が求められる分野では今でも欠かせない存在です。

一方、SQLはデータベース管理に必須の言語で、情報の抽出、更新、管理などを行うために広く使われています。

あらゆるシステムエンジニアにとって、データベースの操作を理解し、活用できる能力は不可欠です。

データドリブンな意思決定が重視される現代では、SQLスキルの重要性はさらに高まっています。

<具体的な業務内容>

  • 海外IT担当との英語メールによる保守窓口対応
  • マスタ登録やシステムに関する質疑応答、簡単なSQLによる確認・調査
  • データ分析や調査、Excelでのデータまとめ
  • 要件定義支援、画面動作検証
  • 業務削減方法の提案、VBAやGASの作成

<必要なスキル>

  • 業務系システムの設計、開発経験
  • SQLに関する知識と実務経験
  • 英語でのメールコミュニケーション能力

この案件は、COBOLやSQLの技術的スキルだけでなく、グローバルなコミュニケーション能力も要求されるため、システムエンジニアとしての技術力に加え、英語スキルを活かして働きたい方に最適です。

報酬は単価50万円からと一見低く見えますが、週3勤務からでも相談可能な点とリモート対応も可能なため悪くない水準といえます。

まとめ

本記事では、システムエンジニアの転職市場における現状、転職を成功させるコツ、フリーランスとしての独立、または副業を始める際のポイントを詳しく解説しました。

システムエンジニアの役割は日々多様化しており、この変化に適応するためには柔軟性と学習意欲が不可欠です。

今後も、AIや機械学習、クラウドコンピューティングなどの新技術が台頭してくることで、システムエンジニアに求められるスキルはさらに多様化していくでしょう。

システムエンジニアとしてのキャリアが、本記事を通じてより一層豊かなものになることを願っています。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

SNSシェア
CATEGORY
転職
新規会員登録エージェントとの初面談1社につきAmazonギフト券3,000円分全員にプレゼント!

あわせて読みたい関連記事


エンジニアスタイルでシステムエンジニアの案件を見る

おすすめ&新着求人・案件


各種SNSで情報を
発信中フリーランスで働くエンジニアに役立つ情報を発信しています。
フリーランス求人・案件の選び方や注意点、単価を上げるコツなどをエンジニアスタイルの編集部が発信しています。
フォロー・友達に追加していただき最新の情報をGETしてください。