QAエンジニアが資格を取得するメリットとオススメな資格一覧

2023.04.20(公開: 2022.09.02)

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QAエンジニアに資格が必要？

QAエンジニアになるために資格は必要ありません。あくまでも知識を証明するために取得しますが、資格を持ち自らの経験値を増やすことで得られるメリットは数多くあります。

例えば、クライアントや社内のメンバーに提案するときに明確な根拠や事例を持ってアピールしたほうが、圧倒的に説得力が出ます。また、資格取得のタイミングとしては体系的に学ぶ機会にもなるため、実務経験をした後に勉強することがオススメです。

今回はQAエンジニアとして持っておくべき資格をご紹介します。

QAエンジニアが資格を獲得する4つのメリット

スキルの証明になる

QAエンジニアとして資格を持つことは必須ではありませんが、資格を獲得することでスキルの証明につながります。エンジニアとしてプロジェクトを任せられるかどうかは、実務経験によるものが大きいですが、場合によっては資格の有無によって決められることがあります。特にエンジニアとしての経験が浅い人ほど、資格を生かして仕事を得るという場面も多いのです。

資格手当が出る

社内の規定や契約内容によってはＩＴに関する資格を持っていることで、資格手当が出る場合があります。QAエンジニアとしてのモチベーションのアップだけでなく、資格手当による年収アップも見込めます。企業によっては資格取得のための費用を負担してくれるところも増えていますので、今後ますますITの分野で資格所有者が重宝されていくことが想定されます。

転職の際に有利

転職をする際にもIT関連の資格は有利に働きます。書類選考の時点ではこれまでの実務経験の能力は図れないため、履歴書上でも説得力のある資格を持っておくと転職活動も有利です。また、自己ＰＲとしても資格を全面に押し出すことができるので、これまでの実務経験やできることにも説得力をつけることができます。将来的に転職を考えている方は取れるうちに資格をとっておくと長い目で見ても財産になります。

年収アップにつながる

資格を持つことは結果的に年収アップにつながります。参加できるプロジェクトの数が増えることに加え、資格手当も受けられる場合があります。もちろん、企業の募集要項や契約内容によって賃金は異なりますが、資格を持っていたほうが有利なのです。エンジニアとして仕事を請け負うことができるかという点も重要であり、資格を持つことはプラスアルファ収入面でも増やすことにつながります。

QAエンジニアにオススメしたいベース資格

基本情報技術者試験

各資格の特徴と概要

基本情報技術者試験は、ITエンジニアに必要な基礎知識を習得できる資格です。ITエンジニアの登竜門とも呼ばれている国家試験の１つです。「高度IT人材となるために必要な基本的知識、技能を持ち、実践的な活用能力を身に着けた者」というのが試験要網となっています。ITの専門家や大学、研究所など400名からなる試験委員によって問題が作成されるため、質の高い試験かつ常に時代の変化に合わせた内容のため、QAエンジニアとして活動する上でITの基本を学ぶことができます。一定以上の基礎的なITスキルを持っていることをアピールできるオススメの資格です。

取得する価値・メリット

基本情報技術者試験を取得することによって、ITエンジニアとしての基礎知識を身に付けることができます。実務経験に説得力が出ますのでQAエンジニアとしての知識の幅を広げることができ、他メンバーやマネージャーへの信頼を得ることにつながります。IT企業の多くは基本情報技術者試験の受験を推奨しており、受験費用の負担や資格手当を用意している企業があるほど重要視されている資格です。新規プロジェクトのメンバー選定や転職時においても、この資格の有無によって判断されるケースもありますので、取得しておくと将来的にもメリットが大きいです。

応用情報処理技術者試験

各資格の特徴と概要

応用情報処理技術者試験は、ITに関する知識や技能が一定水準以上であることを認定する国家試験です。基本情報技術者試験に合格したうえで応用情報処理技術者試験を受験するのが一般的な流れとなっています。数年の実務経験を持つものでも合格率が20％前後という難易度の高い試験となっています。取得するまでに苦労することが多いのですが、持っておくとQAエンジニアとして将来的にプロジェクトリーダーやマネージャーといったポジションも狙えるようになります。

取得する価値・メリット

応用情報処理技術者試験を取得することで、QAエンジニアとしての幅を広げることができます。一定以上のIT知識を持つ人材と評価される資格でもありますのでキャリアアップを目指す上で大きなメリットがあります。また、合格すると資格手当がもらえたり特別報酬が出るというところもあり、将来的に年収アップにも期待できます。将来的な転職やフリーランスとして活動しようとしている方にとっても、エンジニアとしての能力を示す意味でも価値のある資格です。

ITパスポート

各資格の特徴と概要

ITパスポートは2009年から始まった比較的新しい国家資格です。情報処理技術者試験の中の１つの区分となり、レベルとしては最も難易度は低くなっています。IT化が進む日本においてITの基礎知識が必要ということで作られたものです。AIやビッグデータ、Iotなどを含め、現代に出てくる新しい技術に関する知識も身に着けることができるためIT業界全般で役に立つ資格と言えるでしょう。求人募集でもITパスポートの所有が必須となっている企業もあります。

取得する価値・メリット

ITパスポートを取得する最大のメリットはITの分野における総合的な知識を広く学ぶことができるという点です。エンジニアとして役に立つというよりは、ITに関する基礎知識やセキュリティ、ネットリテラシーを身に着けるといった部分で有利に働きます。IT系の資格の取得を目的とする場合の第一歩として取得する方も多く、ステップアップとしてITパスポートを生かすことができます。PCの基礎知識も身に付きますので日ごろのパソコン操作もスムーズにこなせるようになります。

QAエンジニアにオススメしたい2つの資格

JSTQB認定テスト技術者資格

各資格の特徴と概要

JSTQB認定テスト技術者資格とは、ソフトウェアテスト技術者資格認定の運営組織であるJSTQB（Japan Software Testing Qualifications Board）に認定されるソフトウェアテスト技術者資格です。JSTQBの資格は世界的に通用する国際資格とも言われていますので、QAエンジニアとして幅広く活躍を目指している方にもおすすめの資格です。ソフトウェアにおけるテストの必要性、テストレベル、テストの進捗やモニタリングなどを１から学ぶことができます。

取得する価値・メリット

JSTQB認定テスト技術者資格を取得することで、QAエンジニアとしてのスキルアップを図ることができます。QAエンジニアとしての周りへのスキルの証明になります。なによりもソフトウェアにおけるテストの重要性を身に着けることができるのが大きなメリットです。周りのメンバーとの疎通を図ったり、QAエンジニアとして効率よく仕事をこなせるようになるというのもメリットです。

ソフトウェア品質技術者資格認定

各資格の特徴と概要

ソフトウェア品質技術者資格認定は、ソフトウェアの「質」に関する資格です。開発者やQAエンジニアといったソフトウェア技術者が品質技術を向上することを目的としたものであり、取得することでソフトウェアに関わるスキル向上に期待できます。ソフトウェアのテスト計画の立案、テスト、検証業務といった、一連の流れを把握し、質の高いテストを実践できるようになるものです。クライアントによっては品質を最優先に提示されるケースも少なくありませんので、ソフトウェア品質技術者資格を持っていると他のメンバーよりも優先して仕事を任される場面も増えることがあります。

取得する価値・メリット

ソフトウェア品質技術者資格認定を取得することによって、ソフトウェアの品質管理ができる人材としてアピールできます。専門的な知識となりますので、QAエンジニアとして他の方と差別化を図ることができます。また、実務におけるソフトウェアのテストでも抑えておくべき点が明確になりますので、質の高いテストを実施することができるようになります。なによりも自身の中でソフトウェア品質の「質」についての理解が深まるため、日々のテストが楽しくなるといった方も多いです。

QAエンジニアとして差別化できるスキル

プログラミングスキル

QAエンジニアは、プログラムを組むスキルは必須ではありませんが、プログラミングスキルがあったほうが有利です。言語の特徴や構造を理解しておくことによって、より質の高いチェックが可能となるためです。開発する製品やプロジェクトの内容によっては、プログラムを直接修正する作業やコードの手直しなどがある場合もあります。QAエンジニアとしてプログラミングスキルを持っておくと、他のエンジニアと差別化を図ることができます。

ソフトウェア開発の知識

品質テストでは設計、計画、分析、改善など幅広くソフトウェアの知識が求められます。QAエンジニアとして問題がある箇所があれば開発工程において見直しを提案することもあります。その際に、ソフトウェアの基本的なスキルがなければ問題点を見つけることができません。ソフトウエア開発の知識があると、提案時に説得力を持たせることができますし、具体的な案も出せるようになります。

テスト技法に関する知識

扱う商品やソフトウェアによっては、専用のツールを使用したテストが行われることがあります。ツールに関する知識や各テストにおける品質基準を数値化する能力が求められます。テストによって内容が異なるため、抑えておくべきポイントが定まっていないのが難しい点です。しかし、QAエンジニアとして多くのテストをおこない経験を積みテスト技法に関する知識を習得しておくことで、QAエンジニアとして高いレベルでテストができるようになります。

品質保証・マネジメントの知識

QUエンジニアは、商品やソフトウェアの品質管理を保つことが最も大切です。開発段階だけでなくアップデートがあった際にも品質を保つように管理しなければいけません。また、開発工程からスケジュールや進捗確認などマネジメントの能力も求められます。QAエンジニアとして信頼されるためには、工程全体を把握する力が求められます。経験が求められるので、ある程度実務経験を積んでいくと自然と身についていくものでもあります。

コミュニケーションスキル

QAエンジニアは周りとのコミュニケーションスキルを求められます。開発に携わる各部署との連携を取ったり、イレギュラーが発生した場合には部署間のつながりを円滑に保つための役割も求められることがあります。商品やソフトウェアの開発についてクライアントと直接やりとりをするケースもあるのです。QAエンジニアとしてキャリアアップするほど、コミュニケーション能力が必要となります。仕事中だけでなく、休憩時間や昼食休憩といった時間もコミュニケーション能力を発揮する重要な場です。

QAエンジニアのキャリアパス

シニアQAエンジニア

シニアQAエンジニアは、これまでの経験をもとにチームリーダーとしての立ち位置や、チームを安定させるためのポジションです。テスト計画や設計に詳しい知識を持っていて、多くの現場をこなしている方のことを指します。チーム全体の管理やマネジメントスキルが求められます。また、企業によってはプロジェクトを安定させるために補助的なポジションでチームに入るケースもあります。求められている要望を理解してチームに貢献できる姿勢も求められます。

QAマネージャー

QAマネージャーは、プロジェクト全体の管理を任される管理者のポジションです。テスト計画の立案や人員配置、クライアント対応など、全体の動きを決める重要な役割を持ちます。チーム全体の動向やメンバーの評価などもおこなうケースが多く、技術的なスキルはもちろん管理者としてのスキルも要求されます。チームが良い方向に向かうような雰囲気づくりや一人一人への気遣いなども重要となってきます。

プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダー

プロジェクト全体の管理をおこなうプロジェクトマネージャーや、プロジェクトで割り当てられる各チーム単位の責任者となるプロジェクトリーダーもQAエンジニアのキャリアパスです。キャリアを積み上げていくと、チームの編成やメンバーへの仕事の割り振り、全体への周知などやるべきことが増えていきます。周りからの信頼度によってプロジェクトに参加するメンバーの士気も変わってきますので、重要なポジションです。

フリーランス

QAエンジニアとしてキャリアを積み上げていくと、フリーランスという選択肢が出てきます。会社に属さずに仕事の受注から納品まで全てを自身でおこないます。ヒアリング能力だけでなく、クライアントとのコミュニケーション能力も必要となります。軌道に乗せることができれば、高額の報酬を得ることができ、自身で仕事量の調整や収入管理ができるなど、メリットはたくさんあります。ただし、実力が全ての世界となりますのでQAエンジニアとして評価される十分な実績が必要です。

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まとめ

QAエンジニアが資格を取得するメリットとおすすめ資格を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？資格は必須ではありませんが、基本情報技術者試験、応用情報処理技術者試験、ITパスポートなどの国家資格を持っておくと、QAエンジニアとして説得力のある提案ができるようになります。また、１からのスタートで資格取得を目指してもいいのですが、実務経験を積んでから勉強を始めたほうが身に付きやすいです。資格を取得するタイミングに遅いということはありませんので、年齢に関わらず資格取得を目指しても全く問題ありません。