【2023年最新】PMOとしてフリーランスになるメリットと持っておくと便利な資格一覧を紹介
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目次
PMOは3つに細分化することができる
PMOは「プロジェクトマネジメント・オフィス」を指す言葉として用いられることが多いです。しかし、PMOの「P」は、ポートフォリオやプログラムを指して使用されることもあり混同してしまう方がいるかもしれません。そこで、これら3つの違いについて解説します。
ポートフォリオマネジメント
ポートフォリオとは、書類入れやカバンあるいはその中に入っている書類を指すのが元来の使われ方でした。プロジェクト管理の文脈においては、ポートフォリオとは、複数のプログラムやプロジェクトをまとめた上位の概念を指します。ポートフォリオを構成する各プログラムやプロジェクトを、収益性やリスクなどの観点から評価し、取捨選択しつつ管理することがポートフォリオマネジメントの役割です。ポートフォリオマネジメントは、管理対象の範囲が広いため、経営者に近いマインドセットやスキルが求められます。
プログラムマネジメント
プログラムとは、類似の目的を持つ複数のプロジェクトを束ねる、プロジェクトの上位概念です。プログラムマネジメントとは、関連するプロジェクトを一元的に管理することを指します。プロジェクトをまとめて管理することで、プロジェクト間で共通する課題や、プロジェクトを横断した調整が必要な課題に効率的に対処することが可能です。プログラムという単位では、各プロジェクトのメンバーなどの多くの利害関係者が存在するため、密なコミュニケーションが重要になります。
プロジェクトマネジメント
プロジェクトとは、何らかのプロダクトやサービスの創造を目的に、期限を決めて行われる業務です。期限が定められている一時的な業務であるということが、定常業務との違いになります。プロジェクトマネジメントの役割は、QCDを担保しつつプロジェクトを成功に導くことです。限られた制約の中で成果をあげることができる高い管理能力や、チームを構成するメンバーとのコミュニケーションスキルが求められます。
混合しがち!PMOとPMの違いとは
PMOは「プロジェクトマネジメント・オフィス」、PMは「プロジェクトマネージャー」の略称として用いられることが一般的です。似たような言葉ですが、これら2つの役割は異なっています。そこで、ここからはPMOとPMの違いについて紹介していきます。
PMとPMOの仕事内容の違い
PMとPMOはプロジェクト体制上で果たすべき責任と求められる能力が異なります。
PMはプロジェクト全体の責任者としての役割を果たすことが一般的です。プロジェクトコスト・スケジュールの管理や、ステークホルダーとのコミュニケーションが具体的な仕事になります。PMはプロジェクトの責任を追う立場になるため、困難な状況でもプロジェクトを牽引できる強いリーダーシップが必要です。
一方、PMOはプロジェクト推進のサポートを行うケースが多いです。書類作成・会議調整などの事務仕事や、プロジェクトルール策定や進捗管理を通じたアウトプットの品質担保などの仕事を行うことになります。そのため、ビジネス上の書類をスピーディーかつ正確に作成できる能力や、メンバーに気配りできるコミュニケーション能力が必要です。ただ、大規模なプロジェクトの場合、PMOを統括するPMOマネージャーという管理職としての側面の強いPMOも存在します。
プロジェクト体制上はPMをトップにおくことが一般的ですが、プロジェクトを成功させるという目的のうえではPM・PMOのどちらも大切な仕事になります。
PMOの平均年収はどれくらいか
フリーランス求人サイトでPMOの案件を検索すると、さまざまな単価の仕事があります。例えば、ビジネス資料作成のみであれば単価は低めです。年収としては300万円〜400万円程度になります。しかし、豊富な技術知識や実務経験が求められる案件や、要件定義や進捗管理、プロジェクトの意思決定などの業務もスコープに入っていると単価が上がり、年収1000万円以上を見込むことも可能です。このように、案件で求められるスキルや経験によって収入が変わります。
PMの平均年収はどれくらいか
フリーランス求人サイトでPMの収入を調べてみると、平均単価は約77万円/月ということが分かります。12倍すると約1000万円になるので、日本人の平均年収と比較すると高額です。もちろん、責任が伴いますし、実務経験が求められるので簡単な仕事ではありませんが、魅力的な収入と言えます。
参照;https://engineer-style.jp/jobs/pm
PMOとしてフリーランスになるメリットとは
近年、フリーランスとして会社に依存せずに働く選択肢を取る方が増加中です。PMOもフリーランス案件があるため、フリーランスとして活躍する方もいます。ここからは、PMOフリーランスにはどのようなメリットがあるかを紹介します。
1案件当たりの報酬が高い
PMOフリーランスになるメリットの1つは、報酬の高さです。
近年はビジネス環境変化が激しいため、あらゆる業界で定常業務が減り、プロジェクト型の業務が増える傾向にあります。しかし、プロジェクト型の仕事の進め方に慣れていない企業が多く、プロジェクトマネージャーの負荷が上がることが多いです。そのため、PMOの需要は今後も増え続けると予想されています。しかし、会社に所属してPMOの仕事をしていると、クライアントから支払われる金額から、一定額が会社に抜かれた額が給与として支払われるのが一般的です。PMOの仕事自体の需要が増えても、マージンをとられるため、会社員として働く限りは報酬の額は限られてしまいます。しかし、フリーランスとして案件に参画すれば、会社にマージンを引かれることがありません。その結果、会社員時代と同じ仕事をしていても報酬が高くなるので、収入アップを目指したい方にはフリーランスPMOはおすすめです。
案件を掛け持ちすることで全体の収益が上がる
案件を掛け持ちすることで、報酬をあげることができる点もフリーランスのメリットになります。会社に所属していては、自分で案件数を管理することが難しいです。例えば、余裕のあるプロジェクトに参画しており、個人的には働く余裕がある状態でも、会社に所属している限りは案件数を自分でコントロールすることは難しくなっています。一方、フリーランスになれば、自分の時間が許す限り案件を掛け持ちし、収入をあげることも可能です。
特に、PMOはフリーランスの職種の中でも比較的掛け持ちがしやすくなっています。なぜなら、PMOの仕事の本来の役割はプロジェクトの管理であるからです。例えば、フリーランスのエンジニアやデザイナーであれば、自分自身が作業をし、成果物を作る必要があります。しかし、PMOの役割が設置されている目的はプロジェクトを管理することです。十分にスキルがあり、プロジェクトを問題なく管理できるのであれば、自分自身が作業に時間を使う必要はありません。そのため、複数のプロジェクト案件を同時並行で受け持つことも可能です。
労働時間が長くなっても構わないから、たくさん稼ぎたいという方には、フリーランスという働き方が向いているでしょう。
案件を自分で選ぶことができる
自分で参加する案件を選ぶことができるのはフリーランスのメリットと言えます。会社員の間は、自分で参画する案件を決めることは難しいです。炎上することが分かっているプロジェクトや、苦手な上司のいるプロジェクトでも会社の方針であれば従わなくてはなりません。しかし、フリーランスであれば自分で参加するプロジェクトを選ぶことができます。もちろん、案件の情報収集や意思決定については、自己責任です。しかし、会社に所属していた時、案件選びに不満があった方にとっては、自由度の高さは大きなメリットとなるでしょう。
PMOとしてフリーランスになるデメリットとは
上述のように、PMOとしてフリーランスになることには多くのメリットがあります。しかし、フリーランスになることにはデメリットも存在するので、注意が必要です。ここからは、注意が必要なPMOフリーランスのデメリットについて解説していきます。
個人で参画するため、信用が少ない分案件を獲得しづらい
フリーランスのデメリットの1つは、信用を獲得するのが難しいということです。会社に所属している時には、会社の名前が一定の信用を担保してくれます。会社にネームバリューがあれば、案件獲得の営業をスムーズに進めることが可能です。しかし、フリーランスの場合は、会社の看板を頼ることができません。スキルや実務経験が豊富であったり、人脈が豊富であったりする方は問題ないかもしれませんが、会社員時代と比べて案件獲得が難しくなることはフリーランスのデメリットです。
自由に案件を選べる反面、自分の得意領域に偏る
自由に案件を選ぶことができても、長期的なスキルを磨くのが難しいこともフリーランスのデメリットです。会社員であれば、未経験の仕事であっても、会社の長期的な人材育成の観点から任せてもらえることがあります。しかし、フリーランスの場合は即戦力として案件で活躍しなければなりません。そのため、自分の経験がある得意領域の仕事ばかりをすることになり、長期的なスキル向上が難しくなります。このように、得意領域以外のスキル向上が難しいことはフリーランスのデメリットと言えるでしょう。
フリーランスのPMOとして持っておくと便利な資格
フリーランスのPMOとして働く際には、これまでの実務経験が重視されます。しかし、自分の能力を客観的に表すことができる、全体的な知識を学ぶことができるといったメリットがあるので資格取得も効果的です。そこで、フリーランスPMOにおすすめの資格について詳しく解説していきます。
PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)
PMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)は、アメリカのプロジェクトマネジメント協会のPMIが認定しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。プロジェクトマネジメントに関する知識・経験を保有していることを証明できる資格になっています。この試験を受験するためには、35時間のPMI公式研修の履修と、学歴に応じたプロジェクト実務経験が必要なので注意が必要です。受験申請後は、CBTを採用しているため、受験の有効期間であればタイミングを自分で選んで受験することができます。PMPは、実務経験も求められるため、簡単に取得できる資格ではありません。また、資格取得後も定期的な更新が必要になり保持し続けることも大変です。しかし、世界でも通用する国際資格であるため、キャリアアップやネットワーク拡大につながります。PMやPMOとして成長したいと考えている方に最適な資格です。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)によって行われている試験です。IT人材となるために必要な基礎的な知識・実務能力を保持していることが問われます。2022年時点では年に2回試験が行われています。選択式の問題のみであり、ほかの試験と比較すると難易度は低めです。2022年度に行われた試験の合格率は約40%になっています。IT人材の登竜門のような位置付けの試験であるため、ITに関する仕事を始めたばかりの初学者におすすめの資格です。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)によって行われている試験です。高度なIT人材となるために求められる、応用的な知識・実務能力を保持していることが問われます。2022年時点では年に2回試験が行われています。基本情報技術者試験と比較すると、記述式の問題もあるため難易度は高いですが、ITストラテジスト試験やプロジェクトマネージャー試験よりは下のレベルです。合格率は約20%で推移しています。IT業務について一定の経験を積み、管理職として成長したいと考えている方におすすめの資格です。
PMOスペシャリスト認定資格
PMOスペシャリスト認定資格は、日本PMO協会による資格です。PMOの現場業務で求められる知識の習熟を問われる、PMO向けの試験になっています。2022年時点では、基礎的な知識が問われるシングルスターと、マネージャーレベルのダブルスターの2つのクラスが準備されています。トリプルスターというクラスも存在するのですが、2022年時点では準備中の状況です。シングルスターは択一式形式ですが、ダブルスターは記述式試験になっているので、難易度が高くなっています。PMOとしてのスキルを資格の形で証明したいと考えている方におすすめです。
プロジェクトマネージャー試験
プロジェクトマネージャー試験は、情報処理推進機構(IPA)によって行われている試験です。プロジェクト推進に必要な知識・実務能力が問われます。2022年時点では年に1回、秋に試験が行われています。選択式の問題のみならず、記述式の問題があるので入念な準備が必要であり、難易度が高いことが特徴です。合格率は約15%で推移しています。プロジェクト管理に関してしっかり勉強しておきたい方におすすめの資格になっています。
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、情報処理推進機構(IPA)によって行われている試験です。経営戦略に基づくIT戦略策定やITを利用したビジネス推進に必要な知識・実務能力が問われます。2022年時点では年に1回、春に試験が行われています。選択式の問題と記述式の問題があるので準備に時間が必要で難易度は高く、合格率は15%程度です。IT戦略に関わる試験であるため、ITコンサルタントやCTO・CIOなどのキャリアを目指している方向けの試験になっています。
PMOとしてフリーランスを考えている人が把握しておきたいこと
副業から始めてみる
いつかはフリーランスを考えている人や本職以外にも収入を得たい方は、ぜひ副業案件から始めてみてください。
いきなりフリーランスになるのも良いですが、副業案件でクライアントとの信頼関係を築けていれば、
フリーランスとして独立をする際も案件に困ることはないでしょう。
そこから新たな案件を紹介してもらうことも多いです。
具体的な案件はエンジニアスタイルにも掲載しているので、ぜひ一度ご覧ください。
案件情報と自分のスキルは照らし合わせておく
自分が参画できる案件がどれくらいあるのかを把握しておくことで、
自分に今足りないことや、身につけておきたいスキルが明確になります。
その際、ポートフォリオを作っておくことが実は役に立ちます。
ポートフォリオ作成は自身のスキルの証明になるだけでなく、作成の過程で自分のスキルをあらためて棚卸することができるからです。
具体的なメリットや作成方法はこちらをご覧ください。
フリーランスになるメリットやリスクは知っておく
フリーランスになると、会社員と比較しても大きく環境が変わります。
例えば、ローンの審査や保育園の審査に通りにくくなることや、帳票をつける必要があるなどです。
特に社会保障面で会社員と異なることが多いので、これらを事前に把握して対策をしておきましょう。
まとめ
PMOは、プロジェクトマネジメントをサポートすることが主な仕事であり、プロジェクト成功を担う重要な役割です。
最近では、フリーランスとしてのPMOの案件も増えていますが、会社に所属せずにフリーランスとして働くことには、メリット・デメリットがあります。責任感を持って仕事ができる人、自分の実力を活かして収入を上げたいといった人はフリーランスとしての活躍を検討してみるといいかもしれません。
また、スキルアップや客観的な能力の証明を目的として、PMPやPMOスペシャリスト認定資格などの資格取得に力を入れることもおすすめです。
- PMO「プロジェクトマネジメント・オフィス」の仕事は、プロジェクト推進のサポートであり、フリーランスとして活躍することもできます。
- フリーランスのPMOは収入増加や自由度の高さが魅力的な一方、案件獲得や長期的なキャリア形成の難しさがデメリットです。
- フリーランスのPMOを目指す中で、資格取得は客観的なスキルの証明や全体的な知識の習得に役立ちます。
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