エンジニアがフリーランスになる前にやっておくべきことをプライベート別、仕事別に紹介
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目次
そもそもフリーランスになるメリットとデメリットを把握しておくこと
現在フリーランスになろうと考えている人は、会社員と比べた時とのメリットやデメリットを把握しているでしょうか。
自分で自由に1日のスケジュールを決められる上、毎日会社に出社する必要がないフリーランスはとても夢のある職業です。また、固定給ではないので自分の頑張り次第では収入を青天井に伸ばすことができるのも大きなメリットであると言えます。
しかし、当然のことながら良いことばかりではありません。デメリットにも目を向けながら多角的にとらえて、フリーランスの現実や実情を把握することが大切です。
本記事では、フリーランスエンジニアになる前にやっておくべきことをプライベート別や仕事別にご紹介します。
フリーランスエンジニアになるメリット
ここからはフリーランスエンジニアのメリットについてご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
収入をあげられるケースが多い
フリーランスのエンジニアは、会社に雇われているエンジニアと異なり固定給ではありません。雇用されている場合はいくら仕事で成果をあげることができたとしても、給料に反映される額はほんのわずかであることが多いです。
仕事量が給料に反映されないと、モチベーションを維持していくのは厳しいと感じるのではないでしょうか。
その点、フリーランスエンジニアは仕事量や成果が収入に直結します。
自分の頑張り次第で、すぐに報酬が手に入ることはフリーランスエンジニアの大きなメリットです。
比較的自由に時間を使える
フリーランスで活動する場合は、勤務時間などの制限がないので自分で仕事する時間を決めることができます。会社員は就業時間が決まっているので、平日は時間を取ることが厳しいです。
自身の都合に合わせて予定を組むことができるので、比較的自由な生活スタイルを手に入れることができるでしょう。
青色申告で節税対策ができる
個人事業主として開業すると、確定申告をする必要があります。開業届と同時に青色申告書も一緒に提出しておきましょう。
確定申告には白色申告と青色申告があり、税制上のメリットを受けるためには青色申告がおすすめです。
白色申告は簡易簿記で良いので記帳が簡単です。しかしそれ以外のメリットはほぼなく、税制上の優遇はありません。
青色申告をしておくと最大65万円の控除を受けることができます。複式簿記で記帳をする必要があるので手間はかかりますが、フリーランスでやっていくのであればマストで覚えておきましょう。
新しい開発言語や環境にチャレンジすることができる
フリーランスでエンジニアをしていくことは、一つの環境に依存することがないので新たなチャレンジを多く経験できます。新しい言語開発や新規の取引先などにどんどん営業をかけて世界を広げていきましょう。
専門性をより高めることができる
広く浅く学ぶことも大切ですが、エンジニアとしてスキルを高めていくためには一つの分野を深く学ぶことが重要です。
例えば、高度なシステム設計の依頼をするときに、広く浅い知識があるエンジニアと専門性の高いエンジニアであれば、たとえ報酬を多く払ったとしても後者に仕事を任せるでしょう。
会社勤めのエンジニアであれば、任された仕事を中心に作業を行わなくてはなりませんが、フリーランスエンジニアであれば一つの専門性を高めることが可能な環境です。
また、専門性をあげていくことで、困難な問題を解決する糸口になります。
フリーランス仲間やクライアントとの信頼関係構築など、新たな繋がりができる
フリーランスで活動する場合には、クライアントと直接契約することがほとんどです。
企業と継続的に案件を受注していくことで、個人の名前を覚えてもらいクライアントとの新たな信頼関係が構築されていくでしょう。会社員のエンジニアはなかなか社外との関わりをもつ機会が少なく、新たな繋がりができにくいです。
また、仕事を受注していく中でSNSの交流やオフ会などに参加し、フリーランス仲間との交流も増えていきます。
フリーランスにとって、同じ境遇で仕事を頑張る仲間ができることは大きな心の支えになることでしょう。
フリーランスエンジニアになるデメリット
ここからはフリーランスエンジニアになることのデメリットをご紹介します。
エンジニアに限らずフリーランスに共通するデメリットもあるので、ぜひ参考にしてください。
収入が不安定になる
メリットでご紹介した収入が青天井になる可能性とは逆に、継続的に仕事を受注できなかったり、身体の不調で寝込んでしまったりした場合は収入がありません。会社員であれば有給休暇がありますが、フリーランスはそのような恩恵が得られません。
月給で毎月安定的な収入のある会社員と比べると、フリーランスは成果報酬型なので毎月の収入が変動します。つまり、自分の働き方次第では、会社員よりも大きく収入が下回ってしまうこともあるのです。
また、継続案件を受けているかも重要なポイント。単発の仕事のみを受注していれば、より収入は不安定になってしまうでしょう。
事務作業や納税・節税対策も自分でやる必要がある
フリーランスは事務作業や納税・節税対策も自分次第です。税理士に頼んでしまう方法もありますが、開業当初は予算的にも厳しいことがほとんどなので、自分で行う必要があります。
会社員の場合は、担当に任せっきりだった事務作業をすべて一人で行うことはかなりの負担になるでしょう。
フリーランスになろうと考えている場合は最低限の税金の知識やお金の勉強をしておくべきです。
会社員の時の恩恵がなくなる・少なくなる
フリーランスから会社員になると、社会保険から外れ、国からの保障が少なくなります。また有給休暇や育児休暇もありません。
会社員の時の恩恵がほぼなくなってしまうと考えて良いでしょう。
順に解説します。
保険をはじめとした国からの保障
会社員は、社会保険に加入しているので健康保険と厚生年金は会社が半分負担しています。フリーランスの場合は個人で健康保険に入り全額負担しなければいけないことに加えて、年金も自分だけで払わなければいけません。
有給休暇・育休・時間外労働手当
当然ながら、フリーランスには有給休暇や育休、時間外労働手当などは存在しません。自分が働かなければその分の稼ぎは入ってこないので収入が厳しくなってしまうでしょう。
今後のライフスタイルをしっかりと把握しておく必要があります。
社会的信頼
会社員に比べると、フリーランスは社会的信頼が低いです。
なぜならば、固定給がないので、収入の安定性に欠けてしまうからです。そういった点はフリーランスになる前に把握しておくべきでしょう。
居住区によっては保育園の審査が厳しい
居住区によっては、保育園の審査が通りにくくなってしまう場合があります。理由は前述したように、フリーランスの収入には安定性がないからです。
しかし審査基準は住む場所によって異なるので、事前に管轄の役所へ問い合わせておくとよいでしょう。
また、フリーランスとしての収入が十分にあることを証明できるものがあると安心です。
事前に準備をしっかりしておくことで、審査が通りやすくなる可能性もあります。
コミュニティが少なくなり孤独を感じやすい
フリーランスは非常に孤独を感じやすい仕事形態であると言えます。会社員の時は常に周りに人がいて、困ったことや悩みを相談できていたかもしれませんが、フリーランスの場合は常に一人です。
自分で問題解決をする能力を身につけておくこと、また相談できる相手を見つけておくことが重要だと言えます。
ビジネスにおける自分のミスやのびしろを教えてくれる人がいなくなる
フリーランスとして一人で仕事をしていると、誰でも気がつくようなミスに気がつきにくくなります。また自分の長所やのびしろを指摘してもらえないので成長を実感するのが難しくなってしまうこともあるでしょう。
フリーランスとしてやっていくためには、自分を常に客観視し向上心をもって仕事に取り組む姿勢が大切です。
以上、フリーランスのデメリットをご紹介しました。
デメリットを解消・対策することがフリーランスになる前に重要になるでしょう。
【プライベート編】これからフリーランスエンジニアになる人が退職するまでにやっておきたいこと
クレジットカードを作っておく
フリーランスになると、社会的な信用が著しく下がります。
これは仕方のないことで、安定した収入がないフリーランスは様々な審査が通りづらくなるのです。
クレジットカードを作成するときにも職業を入力する項目があるので、カードによっては落とされてしまうこともあるでしょう。
現在、まだ会社に勤めているのであれば退職前にクレジットカードを作成することをおすすめします。
フリーランスエンジニアとして仕事をしていくのであれば生活用のクレジットカードと事業用のクレジットカードは分けておくのが無難です。
すでにクレジットカードをもっている人も、もう一枚作成しておいて損はないでしょう。
引っ越しをしたいのであれば賃貸契約を済ましておく
前述したように、フリーランスには安定した収入が約束されないので社会的な信用は低いです。当然、賃貸契約の際の審査は通りにくくなります。
賃貸契約の場合は職業のみでなく見込み年収を記入する欄もありますが、いくら年収が高くても審査に通らなかったケースもあり厳しいことが多いです。
すぐに引っ越しを予定している場合は、会社員のうちに契約だけでも済ましておいておくとよいでしょう。
賃貸物件によっては、事業所としての利用が認められていない所もあります。
現在住んでいる物件が事務所として利用NGの場合、後々トラブルになる可能性もあるのでよく確認しておくことが大切です。
国民健康保険や国民年金などへの加入
会社員や公務員の場合、もしくは社会保障の条件を満たすアルバイトをしていた場合は、社会保険に加入していることに加えて、厚生年金が給与から天引きされています。
フリーランスになった場合は社会保障の恩恵は受けられないので国民健康保険と国民年金への加入が必須です。手続きは住んでいる地域の役所で行う必要があります。
現在、国民年金は月額16,590円です。国民健康保険料は前年の1月〜12月の所得、加入者数、年齢をもとに計算され決定します。
会社員だった場合、かなりの額の国民健康保険料が必要なので心得ておきましょう。
3〜6ヶ月分の貯蓄をしておく
定期収入が得られないことは、想像以上に精神的なダメージがあります。
最低限の生活を守る金額は貯蓄しておくとよいでしょう。
自分がひと月でどれくらいの支出があるのか、家賃や携帯代、サブスク代などの固定費を計算し、その額を3〜6ヶ月分はあると安心です。
少ないと感じる方もいると思いますが、フリーランスでの稼ぎも徐々に増えていくことを考えると、心配しすぎる必要はありません。
むしろギリギリの状態の方が、背水の陣の覚悟でエンジニアの仕事に取り組める場合もあります。
【仕事編】これからフリーランスエンジニアになる人が退職するまでにやっておきたいこと
ここからはフリーランスエンジニアを志す人が、退職前にやっておきたいことをご紹介します。
どれもフリーランスになる上で必須なものばかりなので、一つ一つをよくチェックしてみてください。
開業届を提出
フリーランスとして事業を始める時は、開業届の提出が必要です。
開業届とは、新たに個人で事業を開始するときに税務署に提出する書類のことをさします。
初めて記入する場合、記入が難しい箇所がいくつかありますが、国税局のホームページを参考にしたり、記入方法を解説している記事やYouTube動画もあったりするので、参考にしながら作成して提出しましょう。
開業届と一緒に青色申告もしておくこともおすすめします。
パソコンなど仕事に必要なものを揃える
仕事に必要なものも揃えておく必要があります。PCに加えて、仕事用のデスクや椅子など在宅で快適に仕事ができるような環境を整えましょう。
予算に余裕があれば、デュアルモニターの導入もおすすめします。
作業効率がUPし、より仕事に打ち込むことができるでしょう。
SNSやサイトの解説・充実
今はSNSを通じて仕事を受注することも少なくありません。あらかじめ、TwitterやinstagramなどのSNSやホームページを立ち上げておき、内容を充実させておきましょう。
特にTwitterでは検索をかけるとエンジニアを募集している人が多くいる印象です。
個人のクライアントや企業に興味をもってもらえるように、試行錯誤しながら時間をかけて、作成しておきましょう。
名刺を作成する
すぐに必要になることは少ないですが、名刺の準備も必要です。対面での契約時には名刺交換する場面があります。
相手が名刺を渡してきたのに、自分の名刺がないのはビジネスでありえない状況です。
事前に作っておくことをおすすめします。
ポートフォリオを作成
自分で仕事の営業をする際に、ポートフォリオは必須です。自分の実績をポートフォリオにまとめておき、クライアントにアピールできるようにしておきましょう。
念入りにポートフォリオを作成することで、クライアントからの信頼もあがり、仕事が受注できることも増えます。
手をぬかずに作成しておくことが大切です。
会計ソフトを導入しておく
今の時代、帳簿記入は会計ソフトを使うのが一般的。代表的な会計ソフトは以下の通りです。
- 弥生会計(買い切り型)
- マネーフォワードクラウド会計(クラウド型)
- free(クラウド型)
ご紹介した会計ソフトで買い切り型は弥生会計ソフトのみです。しかしwindowsのみの対応でmacユーザーは使用できません。
マネーフォワードとfreeは利用者も多い人気の会計ソフトで、どちらもクラウド型のため月額費用が発生します。
口座やクレジットカードを紐づけておくだけで自動に帳簿作成ができ、非常に便利です。
フリーランスエージェントへの登録と案件探し
フリーランスになりたての時は、自分から進んで多くの営業をしなくてはいけません。クラウドソーシングサイトで案件探しをしたり、フリーランスエージェントに登録して仕事を受注したりしましょう。
クライアントに実績をしっかりとアピールすることが大切です。
繋がりのある友人やクライアントへ連絡して案件をもらえるか相談
すでに繋がりのある友人やクライアントから案件をもらうこともおすすめです。顔馴染みであれば、実績が少なくても仕事を任せてもらえる可能性があるでしょう。
今ある繋がりも大切にして、長く付き合えるクライアントや友人をみつけておくことが大切です。
フリーランスエンジニアが登録しておきたい、エンジニア案件に強いエージェント
さまざまなフリーランスエージェントがありますが、以下で紹介するものはエンジニア案件に強いものです。
フリーランスになったらまず登録して案件を探していきましょう。
ITプロパートナーズ
経営者がすすめる、採用課題解決のために利用したエージェント支持率No.1を誇るエージェントサイトです。
副業案件に加えて、大手からベンチャー企業まで多く利用していますが、スタートアップ企業が増加傾向でフリーランスエンジニアへの需要が高まっています。
専属エージェントから手厚いサポートも◎
ITプロパートナーズ(ITPRO PARTNERS)のエージェント情報 | フリーランスエンジニア向けIT求人・案件サイト【エンジニアスタイル】
Midworks
デザイナーやエンジニア向けの案件が豊富なエージェントで、保障が手厚いことが特徴です。また実務経験が1年程度でも利用できる点は、駆け出しのフリーランスエンジニアには大きなメリットだと言えます。
丁寧な面談で親身に相談に乗ってくれるという口コミもあり、安心感もあるでしょう。
デメリットとしては、連絡の回数が多すぎることや逆に連絡がつながらない時があること、
加えて、半年以上のブランクがある人には案件を紹介する対象外になってしまう場合があるようで、人によっては使いづらいと感じてしまうかもしれません。
Midworks(ミッドワークス)のエージェント情報 | フリーランスエンジニア向けIT求人・案件サイト【エンジニアスタイル】
テックビズフリーランス
案件継続率97%超で案件登録数30,000件以上を誇るテックビズフリーランス。無料で税務の代行をしてくれるので初めての独立も安心です。
業務で忙しい人のために、業務以外の時間や土日もキャリアプランの相談や税務面での相談も可能で、手厚いサービスが特徴です。
リモートで業務を行うことができる案件も増えており、エンジニアの都合に合わせて常駐かリモートワークかを選ぶこともできます。
テックビズフリーランスのエージェント情報 | フリーランスエンジニア向けIT求人・案件サイト【エンジニアスタイル】
フリーランスポート(Freelance Port)
「働く体験を変えたい、フリーランスが集う場所」をテーマに、担当のプロデューサーが営業や単価交渉、契約の手続きなど行ってくれるサービスが特徴です。
豊富な直接案件依頼に加えて、安定的に受注可能な点はフリーランスにとって安心できる要素だと言えます。
対応職種として、フロントエンジニアからサーバーエンジニア、インフラエンジニアなど幅広く対応しており、フリーランスエンジニアであれば登録しておくべきエージェントの一つです。
フリーランスポート(Freelance Port)のエージェント情報 | フリーランスエンジニア向けIT求人・案件サイト【エンジニアスタイル】
TechStock
TechStockは高単価かつ非公式の案件が豊富で、幅広い選択肢があります。また専任のコンサルタントによる手厚いサポートも充実している上、税理士紹介などの福利厚生サービスがあり安心して利用できるエージェントです。
注意点として、高単価な案件を受注するにはある程度のスキルと経験が必要なので、まだ駆け出しの場合は厳しいと感じるかもしれません。
またリモートによる案件は少なく、常駐型の案件が主なので副業としての仕事を探している人には合わないでしょう。
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まとめ
フリーランスエンジニアになる前にやっておくべきことや、フリーランスのメリットやデメリットをご紹介しました。
会社員と比べると、自由なライフスタイルで仕事をすることができることにまちがいはありません。しかし社会保障から外れたり、社会的な信頼が低かったりとメリットばかりではないことを把握しておくことが大切です。
そのようなデメリットを理解した上で、自ら問題を解決し、仕事を探していける人はフリーランスエンジニアとして生活していけるでしょう。
- フリーランスになることのメリットだけでなく、デメリットを理解して対策を考えることが大切
- 会社員の時よりも社会的な信用が低くなってしまうので、審査の為にクレジットカード作成や賃貸契約などの予定を考えておく
- フリーランスが必要な仕事道具を揃えたら、フリーランスエージェントに登録して仕事の受注を目指す
本記事の内容を参考にして、ぜひ新たな一歩を踏み出せることを願っています。
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