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ネットワークエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介

はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

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本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。ネットワークエンジニアの案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

はじめに

2000年代を皮切りに、企業は自社のITインフラを物理的なサーバー(オンプレミス)からクラウド上へと移行しはじめる動きが顕著になりました。

昨今では、さらにクラウド技術は発展し、ネットワークの在り方は一変しています。

このようなトレンドの中で、ネットワークの専門家である「ネットワークエンジニア」の重要度が以前にも増して高まってきました。

そこで本記事では、ネットワークエンジニアとしての転職やキャリアアップに関する情報を、初心者でも理解しやすい形で解説します。

ネットワークエンジニアとしての転職やキャリアアップに関する幅広い知識を短時間で理解できるので、ぜひ最後までお付き合いください。

<この記事を読むとわかること>

  • ネットワークエンジニアの平均年収と会社員との比較
  • ネットワークエンジニアとしての短期・中長期の将来性
  • 会社員からフリーランスへの転職方法
  • ネットワークエンジニアが転職を成功させるための具体的なコツ
  • ネットワークエンジニアの具体的な案件例

他のネットワークエンジニアはどのくらい稼いでいるの?

ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワーク、つまりコンピューター同士が情報を共有できるようにするシステムの設計、構築、管理を行う技術者です。

TCP/IP、DNS、DHCPなどの基本的なネットワーキングプロトコル、ネットワークセキュリティ、ルーターやスイッチなどのハードウェア、およびそれを管理するソフトウェアに関する深い知識が求められます。

また、ネットワークに関する問題を迅速に解決できる能力も不可欠です。

近年、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、クラウドコンピューティングの利用が拡大する中で、ネットワークエンジニアの需要は高まりつつあります。

では、ネットワークエンジニアに転職するとどのくらい稼げるのでしょうか?

ここではまず、エンジニア全体の平均年収を紹介した後に、フリーランスと会社員のネットワークエンジニアの平均年収をご紹介します。

エンジニア全体の平均年収

求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。

ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。

例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。

ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。

加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。

そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。

フリーランスのネットワークエンジニアの場合

エンジニアスタイルの2024年4月時点での最新のデータに基づくと、フリーランスのネットワークエンジニアの月額平均単価は「約61万円」となっています。

これを年収に換算すると、ネットワークエンジニアの平均年収は「約732万円」です。

職種別の単価ランキングにおいては、ネットワークエンジニアは「25位」にランクインしました。

使用言語別の単価ランキングでは、MATLABが最も高い月額平均単価90万円を記録し、これにKotlin、Swift、Nodejsが続いています。

このことから、データ分析やモバイルアプリ開発、サーバーサイドの開発に対する高い需要があることが推察されます。

MATLABについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひあわせてお読みください。

会社員のネットワークエンジニアの場合

2024年4月時点の求人BOXの最新のデータによると、会社員のネットワークエンジニアの平均年収は「約344万円」です。

フリーランスのネットワークエンジニアの平均年収と比較すると、フリーランスの方が「約387.6万円」高いことになります。

ITエンジニア全体の平均年収と比較すると、会社員のネットワークエンジニアは全体平均よりも「約135.6万円」低いという結果になりました。

データだけで見ると全体的にかなり低水準となってしまいましたが、これには理由があります。

掲載求人を細かに確認してみると、ネットワークエンジニアと言いつつも「未経験歓迎」や「在宅ワーク可能」といった文言が非常に多いです。

また、企業内のIT部門やサポート業務に関連するポジションも多く、これらの職種は収入面でトップクラスの技術職に比べて低く設定される傾向があります。

そのため、こういった求人がデータに過度に反映されてしまったのが低水準になってしまった要因です。

会社員のネットワークエンジニアであっても、専門性を求められるようになり、需要の高い領域のプロジェクトに携われれば、平均値よりもかなり高い年収が期待できるのでご安心ください。

ネットワークエンジニアの将来性

「ネットワークエンジニアはやめとけ」

インターネットでネットワークエンジニアを検索すると、このようなワードがおすすめにあがってきます。

確かに、以前までのネットワークエンジニアの印象はキツい・厳しい・帰れないといういわゆる“3K”という印象が定着していました。

特に、ネットワークの維持管理を行う運用保守のエンジニアは24時間対応に追われる場面も多く、精神的にもキツい場面が多かったのは事実です。

しかし、現在ではネットワーク運用の自動化も進み、クラウド化によって物理的インフラもある程度撤廃され、状況は改善されつつあります。

このような状況下で、果たしてネットワークエンジニアに将来性はあるのでしょうか?

ここでは、ネットワークエンジニアの将来性を短期的・中長期的な2つの視点で考察していきましょう。

短期(1年~3年)

結論からいうと、ネットワークエンジニアの短期的な将来性、つまり約1〜3年後は安泰と言えるでしょう。

これは、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中でネットワークへの依存度が高まり続けているためです。

転職エージェント大手dodaの中途採用マーケットレポートによると、2022年9月から2023年2月までの期間、ネットワークエンジニアの求人数は増加を続けており、今後もこの傾向は続くことが予想されます。

また、「2025年の崖」問題と呼ばれる、企業が抱える古い基幹システムに起因するシステム障害の多発が予想される中、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に取り組む企業が増えていることも、ネットワークエンジニアの需要が続く一因です。

これにより、高度なIT人材、特にネットワークエンジニアの需要は今後も右肩上がりで増加していくことが期待されます。

中長期

では、中長期的な目線でエンジニアの将来性を見てみるとどうでしょうか。

結論からいうと、中長期的にもネットワークエンジニアの需要が減少する可能性は少ないですが、生き残っていくためにはいくつかの先端スキルを身につけていく必要があります。

まず、必要なのがクラウドに関するスキルです。

クラウドサービスの急速な普及に伴い、企業はITインフラ環境のクラウド化を加速させています。

これにより、ネットワークエンジニアにはクラウド環境での業務が増えており、従来のオンプレミス環境での知識だけでは不十分となっています。

クラウドサービスの種類を理解し(IaaS、PaaS、SaaSなど)、各大手クラウドプロバイダー(AWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platform)の特徴やサービス内容を把握することが重要です。

また、ネットワークエンジニアといえどもプログラミングに関するスキルは今までよりも求められるようになってくるはずです。

特にPythonやRubyといったスクリプト言語は、自動化スクリプトの作成やAPIを利用した開発に広く使用されています。

インフラストラクチャーをコード(IaC)で管理する技術や、運用の自動化を図るDevOps、SRE(Site Reliability Engineering)などの手法に対応できるプログラミングスキルを持つことは、今後のネットワークエンジニアにとって大きなアドバンテージとなるでしょう。

ネットワークエンジニアの転職方法

では、ネットワークエンジニアに転職するにはどのような方法があるのでしょうか。

ここでは、ネットワークエンジニアの転職方法を3つご紹介します。

自分で企業に問い合わせる

1つ目のネットワークエンジニアの転職方法は、自分から企業に積極的に問い合わせて転職する方法です。

この方法の最大のメリットは、他の転職者との差別化になる点です。

多くの転職者は転職サイトやエージェントを通じて転職活動を行いますが、自分から直接企業に問い合わせることで、他の応募者にはない積極性をアピールできます。

企業側はこのような積極的なアプローチを高く評価することが多く、特にネットワークエンジニアのような技術職では、その技術への情熱や真剣度が伝わりやすくなります。

さらに、直接企業に問い合わせることで、公開されていない情報やポジションについても知ることができる可能性が高いです。

企業のウェブサイトやSNSを通じて問い合わせることで、求人情報だけでは得られない企業の文化やプロジェクトの詳細、技術的な挑戦など、より深い情報を得ることが可能です。

転職エージェントを利用する

2つ目のネットワークエンジニアの転職方法は、転職エージェントを利用して転職する方法です。

転職エージェントの最大のメリットは、個々の転職希望者に合わせたきめ細かいサポートを受けられる点です。

エージェントは転職市場の最新の動向を把握しており、ネットワークエンジニアとしての経験やスキル、キャリアの目標に基づいて、最適な求人を紹介してくれます。

また、履歴書や職務経歴書のブラッシュアップ、面接対策など、転職プロセス全体を通じてのサポートを受けることができ、転職活動の効率化が図れます。

次に、転職エージェントを通じてアクセスできる非公開求人があることも大きなメリットです。

一部の企業は、自社の求人を公開せず、特定の転職エージェントを通じてのみ応募者を募集する場合があります。

これらの求人は、エージェントを利用しなければ知ることができないため、より多くの選択肢を得られる可能性があります。

参考までに、ネットワークエンジニアにおすすめの転職エージェントを紹介するのでぜひ参考にしてください。

<ネットワークエンジニアにおすすめの転職エージェント>

求人サイトを利用する

3つ目のネットワークエンジニアの転職方法は、求人サイトを利用して転職する方法です。

求人サイトと転職エージェントはよく似ているため、混同してしまう人も多いですが、根本的なサービス形態に違いがあります。

まず、求人サイトとは、インターネット上で企業が直接公開している求人情報を集めたウェブサイトのことです。

全てのプロセスを自分自身で行うため、自分のペースで転職活動を進めることができるのが特徴です。

次に、転職エージェントとは、転職希望者と企業とを仲介するサービスです。

エージェントを通じて、転職希望者はキャリアの相談や履歴書の添削、面接対策など個別のサポートを受けることができます。

つまり、求人サイトは自分で情報を探し、自分のペースで転職活動を進めたい人におすすめの転職方法です。

能動性が求められるので、一度転職を経験したことがある方は検討してみてもよいかもしれません。

エンジニア転職するなら知っておきたいこと

ここからは、ネットワークエンジニアのみならず、ITエンジニア全般が転職する際に知っておくべきことをご紹介します。

転職活動の流れ

まずは、エンジニアの転職の流れについて理解しておきましょう。

一般的なITエンジニアの転職活動の流れは以下の通りです。

STEP1:自己分析・市場調査

自分が持っているスキルと経験、これから伸ばしていきたい技術や取り組みたいプロジェクトの方向性を明確にします。

また、現在のIT業界のトレンドや求人市場の状況を調査し、自分のキャリアプランに合った職種や業界、企業を見つけ出します。

STEP2:履歴書・職務経歴書の作成

自己分析で明確になった自分の強みやキャリアプランを踏まえ、履歴書や職務経歴書を作成します。

STEP3:求人検索・応募

求人情報を収集し、自分のキャリアプランに合致する求人に応募します。

転職サイト、転職エージェント、LinkedInなど、複数のチャネルを利用することで、より多くの情報をもとに応募しましょう。

STEP4:面接準備

応募した企業から面接の機会を得たら、企業研究や面接対策を行います。

特に技術面接では、過去に取り組んだプロジェクトの詳細や、特定の技術問題をどのように解決したかなど、具体的な話が求められることが多いため、事前の準備が必須です。

STEP5:面接

実際に面接を受けます。IT業界の面接では技術力だけでなく、コミュニケーションスキルやチームワーク、企業文化への適合性なども評価されます。

STEP6:内定・条件交渉

面接を経て内定を得たら、給与や勤務条件などの詳細を確認し、必要に応じて条件交渉を行います。

STEP7:入社準備・退職手続き

条件に合意したら、現職の退職手続きと新しい職場への入社準備を行いましょう。

ネットワークエンジニアも例に漏れず、基本的に上記の流れに沿って転職活動を行います。

強いていうのであれば、ネットワークエンジニアはクラウドサービス、セキュリティ、インフラの自動化など、幅広い知識が求められるため、最新のトレンドや技術についても常にアップデートしておくことが重要です。

この辺りは面接や書類選考の際に必ず聞かれることになるので、しっかりと対策しておきましょう。

転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安

一般的に、エンジニア転職にかかる時間は平均で約3〜6ヶ月といわれています。

もちろん、早期に転職活動を終える人もいれば、想定以上に時間がかかる人もいますが、大抵は3〜6ヶ月の間に転職活動は終了します。

ただし、現役エンジニアの場合、現在自分が担当しているプロジェクトの進捗を事前に確認しておかねばなりません。

例えば、プロジェクトがまだ始まったばかりの初期段階なのであれば、転職先が決まったからといってすぐにプロジェクトを離脱するのはトラブルの元です。

また、比較的上流工程を担当しているのであれば引き継ぎにも相当な時間を要するので、もう少し長めの時間を想定しておくと良いでしょう。

年齢によって求められるスキルは変わる

エンジニアというと、プログラミング言語や専門ツールのスキルのみを磨いていけばよいと思われがちですが、年齢によって求められるスキルは変化します。

例として、ネットワークエンジニアが年齢によって求められるスキルを以下の表にまとめました。

<ネットワークエンジニアが年齢によって求められるスキル・資格>

求められるスキル おすすめの資格
20代〜30代中盤 (若手) ・基礎的なネットワーク技術
・クラウドサービスの理解
・プログラミング基礎
・CCNA
・AWS Certified Solutions Architect
・CompTIA Network+
・LinuC など
30代後半〜40代 (中堅) ・プロジェクト管理
・セキュリティ対策
・チームリーダーシップ
・PMP
・CCNP
・CISSP
・ネットワークスペシャリスト試験 など
50代 (ベテラン) ・戦略的なIT計画立案
・高度なセキュリティ管理
・組織全体のITガバナンス
・ITIL Master
・CISM
・情報処理安全確保支援士
・ITストラテジスト など

このように、年齢に応じて組織を意識したスキルを習得していくのが効率的なキャリアアップの鍵です。

エンジニアが転職を成功させるコツ

日本では少子高齢化によって人材不足が深刻になってきていますが、IT業界は特に人材不足が深刻です。

経産省の報告によると、2030年までに日本のIT人材は約79万人不足するとも言われています(いわゆる「2030年問題」)。

そのため、現在の日本のIT業界は過度なまでに「売り手市場」、つまり転職がしやすい業界です。

しかし、それでも転職を早期に成功させる人とそうでない人がいます。

一体両者にはどんな違いがあるのでしょうか?

ここでは、エンジニアが転職を成功させるコツをいくつかご紹介します。

実績を定量的に伝える

1つ目のエンジニア転職成功のコツは、自分の実績を採用担当者に対してなるべく定量的に伝えることです。

定量的なデータで実績を伝えることで、あなたの成果が具体的な数値で示され、採用担当者はあなたの貢献度やスキルレベルをより正確に把握できます。

また、物事を数字で捉えてロジカルに思考する“ロジカルシンキング”はITエンジニアの基本です。

そのため、IT業界の採用担当者は数値での説明を好む傾向にあります。

では、ネットワークエンジニアの実績を例にとって定量的な実績の伝え方をみていきましょう。

<定量的ではない実績の例>

  • 「ネットワークのトラブルシューティングを担当」
  • 「会社のネットワークセキュリティ強化に貢献」
  • 「新しいネットワークシステムの導入を支援」

上記の表現は関わった業務の内容を大まかに示していますが、具体的な成果や効果の規模が読み取れません。

<定量的な実績の例>

  • 「ネットワークのダウンタイムを前年比で50%削減」
  • 「セキュリティインシデント発生率を3年間で80%減少させた」
  • 「新しいネットワークシステムの導入により、データ処理速度を40%向上させ、年間運用コストを20%削減」

それに対し上記の例では、具体的な数値を用いて実績を示しています。

転職活動においては、自分の経験やスキルを「どれだけの成果を出したか」という観点から伝えることが重要です。

特にネットワークエンジニアのような専門職では、技術的な貢献を定量的なデータで示すことが、採用側の判断材料となり、転職成功の可能性を高めることにつながります。

キャリアアップの方向性を固めておく

2つ目の転職成功のコツは、自身が進むべきキャリアアップの方向性を事前にしっかりと固めておくことです。

「そんなこと当然じゃないか」

と思う方もいるかもしれませんが、案外できていない人が多い印象です。

しかしながら、キャリアは途中で変わるものでもあるので、将来の計画を綿密に定めることにさして意味はないと考える人も多いでしょう。

しかし、これは大きな間違いです。特にIT業界ではキャリアプランを重要視します。

IT業界でよくあるのが「色んな技術領域に手を出しすぎて結局浅い知識のままキャリアを終える」ということです。

ITエンジニアというのはその性質上、キャリアの幅が非常に広いです。

例えば、ネットワークエンジニアであれば、クラウドの知識を活かしてクラウドエンジニアに進む道もありますし、インフラとも関わりが深いのでインフラエンジニアになる道も考えられます。

このように、様々なキャリアチェンジが比較的簡単にできるので、多くのエンジニアは専門性を育む前に別の道に進んでしまいます。

ですが、ITエンジニアというのは「多くのことが満遍なくできる人」よりも「一つのことを高水準でできる人」の方が需要が高いです。

そのため、キャリアプランの有無はそういった人を分別するためにも判断指標としてよく利用されます。

社外とのコネクションを作る

3つ目の転職成功のコツは、常に社外とのコネクションを意識することです。

「2030年問題」という人材難からもわかるように、現在IT業界は深刻な人材不足に悩まされています。

そのため、各IT企業は人材を募集するために転職エージェントや求人媒体を利用しなければなりません。

しかし、求人媒体への掲載費用というのは非常に高いコストがかかります。

企業側の本音としては「できることなら求人媒体なんて利用せずに人材を募集したい」というのが本音なわけです。

そこで昨今数を伸ばしている採用方法が「リファラル採用」です。

リファラル採用、つまり内部人材の紹介による採用では、企業側にコストがほとんどかかりません。

その分コストが浮くことになるので、リファラルで採用した人材は優先して採用される可能性が高いです。

もちろん、だからといって採用ポストに合わない人材を採用することはありませんが、それでも一般転職者と比較すると転職成功の可能性は高いでしょう。

したがって、常に社外とのコネクションを構築しておくように努めておくことは、転職を成功させるために大きなアドバンテージとなります。

今の時代は転職するより独立した方が安定する?

2010年代初頭から、日本では働き方改革が推進されてきました。

幸か不幸か、2019年末に世界中で蔓延した新型コロナにより、働き方改革はさらに進んでいます。

今ではリモートワークの快適さがある程度認知されるようになり、企業もそのニーズに応える土壌も整いつつある状況です。

このような中、「企業に転職するよりもフリーランスとして独立した方が安定するのではないか?」という論調のメディアも多く見かけるようになりました。

確かに、フリーランスは基本的に自分のやりたい仕事・場所を選べますし、年収も一般的な会社員よりも高い傾向にあります。

また、クラウドソーシングが日本でも定着してきたこともあり、以前よりも仕事を見つけやすくなったのは事実です。

しかし、フリーランスの本質自体が変わったわけではありません。

契約が終了すれば収入は無くなりますし、自分で仕事を探す労力もかかります。もちろん福利厚生もありません。

したがって、ただ漠然と「フリーランスは儲かるから独立しよう!」と考えるのはやめておきましょう。

独立するのなら、しっかりとした計画のもとに行動するべきです。

実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる

とはいえ、フリーランスとして独立するのが以前よりも簡単になったのは事実です。

特にIT業では、一昔前までは経験年数がものをいう業界でしたが、現在では経験年数は以前ほど重視されなくなりました。

最近では「どんなことをやってきたのか」よりも「何ができるのか」の方が重要視される傾向にあります。

ITというのは日進月歩で進化するものなので、従来の経験則に基づいた判断というのは当てにならなくなったのです。

例えば、以下に紹介するネットワークエンジニア案件では、実務経験年数が2. 3年程度でも十分に参画できる可能性のある案件です。

フリーランスのネットワークエンジニアとして独立を考えている方はぜひ参考にしてください。

案件例①PHP/Golangを使用したクーポンシステムの運用支援


この案件は、PHP/Golangを使用したクーポンシステムの運用支援を担当する案件です。

PHPといえば主にWebエンジニアが使用するプログラミング言語として有名ですが、ネットワークエンジニアにとっても有用な言語になります。

理由としては、PHPはウェブアプリケーションのバックエンド開発に広く利用され、API開発やシステム間連携の実装など、ネットワーク関連の業務にも適用可能であるからです。

また、Golangは高性能なシステムを比較的容易に構築できるため、ネットワーク性能が重要視されるプロジェクトでの採用が増えています。

<具体的な業務内容>

  • クーポンシステムの新規機能開発
  • 既存システムのバグ修正
  • システムの運用監視
  • ユーザーからの問い合わせ対応

<必要なスキル>

  • GolangやPHPによるバックエンド開発経験
  • システム運用保守の実務経験
  • AWSなどのクラウド環境での開発経験
  • RDBMSの操作経験

クラウド環境での開発経験や、複数のプログラミング言語を使用した開発能力を持つネットワークエンジニアは検討する価値のある案件といえるでしょう。

案件例②AWSを用いたクラウドAPIプラットフォーム基盤構築


この案件は、AWSを用いたクラウドAPIプラットフォーム基盤構築を担当する案件です。

AWSは3大クラウド(AWS、Azure、GCP)の一つで、現代のネットワークエンジニアにとってはほぼ必須ともいえるクラウドサービスです。

その理由は、AWSが提供する広範なサービス群とその柔軟性にあります。

AWSを用いることで、エンジニアはインフラのセットアップからアプリケーションのデプロイ、スケーリング、セキュリティの管理まで、幅広い業務を効率的に、かつ柔軟に対応することが可能です。

また、APIとは異なるソフトウェアやシステムが互いに通信するための規約のことです。

現代のアプリケーション開発はAPIを利用して異なるサービス間でデータを交換し、機能を組み合わせることが多いため、ネットワークエンジニアはAPIに関する知識も求められます。

<具体的な業務内容>

  • VPCやDLBの構築
  • アラートやモニタリングの設定
  • EC2サーバーやAWS各種サービスの構築
  • CloudWatchによる監視設定

<必要なスキル>

AWSでのEC2やサービス構築経験

クラウドインフラにおけるネットワーク構築経験、知識

プログラミング開発経験(Lambdaやスクリプトなど、言語は不問)

この案件は、AWSやAPIに関するスキルを持ち、これらの技術を活かして次世代のクラウドプラットフォームを構築したい方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

案件例③自社SaaSのオンプレからクラウドのリプレイス


この案件は、自社SaaSのオンプレからクラウドのリプレイスを担当する案件です。

SaaS(Software as a Service、サース)とは、インターネットを通じてソフトウェアを提供するクラウドサービスモデルです。

SaaSを利用すれば、顧客はインフラやプラットフォームの構築を自ら行う必要なく、アプリケーションを使用することができます。

SaaSにはクラウド移行に際してのセキュリティ、接続性、パフォーマンスの最適化など、ネットワークの知識と技術が欠かせないため、ネットワークエンジニアの専門領域です。

<具体的な業務内容>

  • クラウドと接続する施設側のネットワーク設計
  • Windows Updateやウイルス対策の運用設計
  • リモートメンテナンスの運用設計
  • 既存システムからクラウドへの移行・リニューアルに伴う課題の解決

<必要なスキル>

  • ネットワーク設計・構築の実務経験
  • AWSなどクラウドサービスの設計・構築・保守経験
  • セキュリティ対策(ファイアウォール、VPN、ウイルス対策等)の導入・運用経験
  • TCP/IP、VLAN、VPN等のネットワーク技術に関する深い知識

オンプレミス環境からクラウド環境への移行は、ただシステムを新しい場所に移すだけではなく、その過程で多くの技術的課題を解決する必要があります。

そのため、クラウド移行プロジェクトの経験や、SaaSサービスを支えるネットワークインフラの設計・運用経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。

仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる

一般的に、フリーランスは会社員と比較して仕事に拘束される時間が少ないです。

その主な理由は、フリーランスが自らのスケジュール管理を行い、プロジェクトやタスクによってはフレキシブルな働き方が可能だからです。

会社員の場合、定められた労働時間やオフィスでの勤務が求められることが多く、これが仕事に拘束される時間が長くなる要因となります。

しかしフリーランスは、効率よくタスクを完了させれば、その分自由に使える時間が増えるため、必然的に仕事以外の時間を確保しやすくなります。

そのため、フリーランスは余った時間を新技術の学習や資格の勉強に割きやすいのです。

これはエンジニアにとって非常に重要なことといえます。

なぜなら、IT業界は常に新しい技術やトレンドが生まれ、それらを迅速にキャッチアップする必要がある業界だからです。

新技術の習得や資格取得は、エンジニアのスキルアップに直結し、市場価値の向上にも繋がります。

したがって、フリーランスとして独立することで、エンジニアは新しい技術の学習や資格取得などの自己投資により時間を費やすことができ、より良いプロジェクトに参画する機会を拡大することができるのです。

年収が大幅にアップする

一般的に、フリーランスは会社員よりも想定年収が高いです。

これは、フリーランスが複数のプロジェクトを同時並行で進められ、また需要の高い領域に参入しやすいことが主な要因です。

特にネットワークエンジニアは、フリーランスとして独立することで大幅な年収アップが期待できる職種になります。

冒頭でも紹介したように、フリーランスのネットワークエンジニアの平均年収は「約732万円」でした。

それに対し、会社員のネットワークエンジニアの平均年収は「約344万円」です。

つまり、ネットワークエンジニアは会社員からフリーランスに転身することで「約398万円」の年収アップが見込めます。

もちろん個人差はありますが、2倍以上の収入差がある職種というのは比較的稀です。

したがって、収入面を重視するのならネットワークエンジニアはフリーランスとして独立することを検討してみるとよいでしょう。

それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!

フリーランスは確かに「収入」という面だけでみれば、会社員よりも優遇されているかもしれません。

しかし、フリーランスも良いことばかりではありません。

もちろん失敗する可能性もありますし、仮に仕事が見つからなかったのなら収入はゼロです。

そのため

「失敗したらどうしよう…。」

「自分は年齢的にもそんな冒険はできない…。」

という不安を抱えてしまう方も多いでしょう。

そこでおすすめなのが「副業」という働き方です。

副業であれば、仮に失敗したとしても生活に支障をきたす可能性は少なくすみます。

もちろん、だからといって手を抜くのは論外ですが、それでもどうしても独立する決心がつかない人は副業から初めてみるのも十分にありです。

例えば、以下のネットワークエンジニア案件でも副業として参加可能なので、勇気のでない方はぜひ参考にしてください。

案件例:IaaS環境構築作業


この案件は、IaaS環境構築作業を担当する副業案件です。

IaaS(Infrastructure as a Service、アイアース)とは、の略で、コンピュータインフラストラクチャー(サーバー、ストレージ、ネットワークなど)をインターネット経由で提供するクラウドサービスモデルです。

ユーザーは物理的なインフラを自社で保有・管理する代わりに、IaaSプロバイダーから必要なリソースを租借し、使用量に応じて費用を支払います。

IaaSを利用すれば、物理的なインフラの制約から解放され、柔軟かつ迅速にネットワーク環境を構築・拡張できるので、ネットワークエンジニアはぜひとも習得しておきたいスキルといえます。

<具体的な業務内容>

  • ファイアウォールやルータの設定変更、障害時のログ調査
  • AWSを用いたEC2、VPC、ELB、RDS、AWS VPNの設定
  • Windows/Linuxサーバの構築
  • Active Directory、WSUS、ファイル共有、Radiusの運用管理
  • Oracleデータベースの対応
  • 障害発生時の原因調査および対応

<必要なスキル>

  • ネットワーク構築・運用経験(特にファイアウォール、ルーター)
  • AWS環境でのインフラ構築・運用経験
  • LinuxおよびWindows Serverの構築・運用経験
  • Oracleデータベースに関する基本的な知識と対応経験

IaaS環境構築においては、クラウドサービスに関する深い知識と経験が必要であり、特にAWSを利用したクラウドインフラの設計・運用能力が重要です。

そのため、ネットワーク構築・運用の経験に加え、AWSなどのクラウドサービスでの作業経験、さらにはサーバやデータベース管理のスキルを持つ方は、この案件において非常に高い価値を提供できるでしょう。

まとめ

本記事では、ネットワークエンジニアの転職方法や転職を成功させるためのコツ、フリーランスとしての独立のメリットや副業による年収アップの可能性について詳しく解説しました。

ネットワークエンジニアという職種は、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む今日の社会においてその重要性が日増しに高まっています。

ただし、今後もネットワークエンジニアとして最前線で活躍していくためには、継続的なスキルアップと業界動向への敏感さが必須です。

テクノロジーは日々進化しており、新しいプロトコルやセキュリティ技術、クラウドサービスなどが次々と登場しています。

これらの新技術を迅速に習得し、自身の知識と技術の範囲を拡大することが、競争の激しいIT業界において価値を維持し続けるためには不可欠といえるでしょう。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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