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MATLABとは何か?できることや特徴を紹介


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MATLABとは何か?

MATLABは、数値解析ソフトウェアとプログラミング言語の統合開発環境であり、科学技術計算やデータ処理を行うために使用されます。MATLABはインタプリタ言語であり、C言語で記述されています。

また、豊富なライブラリや機能を備えており、データの可視化や機械学習、統計解析、AI開発、IoT開発など幅広い領域で活用されます。これにより、ユーザーは独自の関数やツールを作成して拡張することができます。

このように、MATLABは、その使いやすさと高性能な数値処理能力により、世界中で広く利用されています。

MATLABの概要・誕生した背景と歴史

MATLAB(MATrix LABoratory)は、MathWorks社が開発した高性能な数値解析ソフトウェアおよびプログラミング言語です。1970年代に誕生し、数値解析の教育と研究を支援する目的で開発が始まりました。

MATLABは行列計算やベクトル演算、グラフ化、データ可視化などの機能を備えており、数値計算における幅広い用途で利用されています。C言語で記述されており、高速で効率的なプログラムの実行が可能です。

また、豊富なライブラリとツールボックスが提供されており、信号処理、画像処理、統計解析、機械学習などの分野に特化した機能が利用できます。MATLABは拡張性が高く、ユーザーは独自の関数やツールボックスを作成して機能を追加することができます。

さらに、大規模なユーザーコミュニティが存在し、情報共有やサポートが行われています。MATLABは科学技術計算やデータ解析、アルゴリズム開発など、多岐にわたる分野で幅広く活用されており、エンジニアや研究者にとって重要なツールとなっています。

MATLABの主な特徴

MATLABの主な特徴は、高性能なテクニカルコンピューティング言語であり、豊富なライブラリを備えた数値解析ソフトウェアです。以下、それぞれの特徴を詳しく説明します。

MATLABはインタプリタ言語である

MATLABはインタプリタ言語であり、コードを逐次的に解釈して実行する特徴を持ちます。インタプリタ言語では、ソースコードを直接実行するため、コンパイルの手順を経ずに即座に結果を得ることができます。

これにより、開発者は素早くコードを試したり、変更を加えたりすることができます。MATLABのインタプリタ環境は対話的であり、コマンドラインやスクリプトを通じて直接コードを入力して実行することができます。

また、MATLABはスクリプトファイルを作成し、それを逐次的に実行することも可能です。インタプリタ言語の利点は、開発プロセスの迅速さや柔軟性です。MATLABのインタプリタ機能を活用することで、数値計算やデータ処理のタスクを効率的に行い、即座に結果を確認することができます。

MATLABはC言語で記述されている

MATLABは高性能な数値計算ソフトウェアであり、その内部はC言語で記述されています。C言語は高速で効率的な実行が可能なプログラミング言語であり、MATLABの性能向上に重要な役割を果たしています。

MATLABの多くの関数やアルゴリズムはC言語で実装されており、数値計算やデータ処理のタスクを効率的に実行するために最適化されています。C言語の力強さと高速性により、MATLABは大規模な計算やリアルタイム処理など、高度な処理を要求するタスクにも対応できます。

また、C言語との密な統合により、MATLABユーザーは必要に応じてC言語の関数やライブラリを直接呼び出すこともできます。これにより、MATLABの柔軟性とパフォーマンスをさらに向上させることができます。

MATLABは豊富なライブラリを備えている

MATLABは豊富なライブラリを備えており、さまざまな分野の数値計算やデータ処理に役立つ機能が提供されています。これらのライブラリは、数学、信号処理、統計、最適化、画像処理、機械学習、制御システムなど、幅広い領域にわたっています。

たとえば、数値線形代数、行列演算、数値積分、微分方程式の解析、フーリエ変換などの基本的な数値計算に使用されるライブラリがあります。また、統計解析や機械学習のための統計ツールボックスや機械学習ツールボックス、画像処理ツールボックスなど、特定の領域に特化したライブラリも提供されています。

これらのライブラリは、事前に実装された関数やアルゴリズムを使用することで、効率的で正確な計算や分析を行うことができます。MATLABの豊富なライブラリは、ユーザーがさまざまな課題に対応し、高度なデータ処理や解析を行う際に重要なツールとなります。

MATLABはグラフィカルなデータ可視化が可能

MATLABは強力なデータ可視化機能を備えており、グラフィカルな方法でデータを視覚化することができます。MATLABのプロット機能を使用すると、さまざまな種類のグラフや図を作成できます。

たとえば、折れ線グラフ、散布図、棒グラフ、ヒストグラム、等高線プロット、3次元プロットなどがあります。これにより、データの傾向、パターン、相関関係、分布などを直感的に理解することができます。また、グラフのカスタマイズや装飾も容易であり、軸の目盛り、タイトル、凡例、色、線のスタイルなどを自由に設定できます。

さらに、複数のデータセットやプロットを重ね合わせることも可能です。MATLABのグラフィカルなデータ可視化機能は、研究者、エンジニア、データサイエンティストなど、さまざまな分野の専門家にとって重要です。

データを視覚化することで、傾向やパターンを把握し、洞察を得ることができます。そして、これらの洞察をもとに意思決定や問題解決を行うことができます。

MATLABは拡張性が高い

MATLABは非常に高い拡張性を持つプログラミング環境です。拡張性の高さは、ユーザーが独自の機能やツールを開発し、MATLABの機能をカスタマイズできることによって実現されています。

MATLABでは、ユーザーが自分自身で関数やスクリプトを作成し、MATLABの既存の機能を拡張することができます。さらに、MATLABの拡張性は、外部のライブラリやツールとの連携にも適しています。MATLABは多くのプログラミング言語とのインタフェースを提供しており、他の言語やツールで開発されたコードをMATLABに統合できます。

また、MATLABの拡張性は、ドキュメントやコミュニティのサポートも充実しています。MATLABの公式ドキュメントやオンラインコミュニティを通じて、ユーザーは自分のニーズや目的に合わせた拡張機能の作成や既存の拡張機能の活用について学べます。

このような拡張性の高さによって、MATLABはさまざまな分野やアプリケーションに適用され、ユーザーが柔軟にカスタマイズや拡張を行うことができる強力なツールとなっています。

MATLABは世界でも多く使われている

MATLABは世界的に広く利用されており、その人気はTIOBEプログラミング言語ランキングにも反映されています。

TIOBEランキングは、プログラミング言語の使用頻度や関心度を総合的に評価し、MATLABもそのランキングに含まれています。MATLABは数値解析やデータ解析、アルゴリズム開発などの分野で広く活用されており、その需要は年々増加しています。

また、MATLABの利用者数は400万人以上を超え、世界中の企業、政府機関、大学などで幅広く採用されています。MATLABはその高度な数値計算機能や豊富なライブラリ、使いやすい文法などが評価されており、ディープラーニングやデータサイエンスなどの分野でも頻繁に使用されています。

MATLABの普及には、その優れた機能とユーザーサポート、グローバルなコミュニティの存在が大きく寄与しています。今後もMATLABの需要は拡大し続け、世界中で重要なツールとしての地位を築いていくでしょう。

MATLABで何ができるのか

MATLABは、多岐にわたる機能を備えた高度なテクニカルコンピューティング環境です。MATLABを使う上での特徴やMATLABで実現できることについて説明します。

MATLABを使う上での特徴とは

MATLABを使う上での主な特徴は以下の通りです。

文法が容易で使いやすい

MATLABの文法は直感的で使いやすく、数学的な表現に近い形式でコードを記述できます。数値や行列の操作、関数の呼び出し、制御構造の記述などがシンプルかつ直感的に行えます。変数の型推論も行われるため、型宣言の手間が省けます。

また、MATLABはコードの可読性を高めるための多くの組み込み関数や演算子を提供しており、コードの記述やデバッグが容易です。初心者から上級者まで幅広いレベルのユーザーにとって、MATLABの文法は学びやすく、効率的なプログラミングをサポートします。

数値処理計算能力が高い

MATLABは高度な数値処理計算能力を持ち、行列演算や数値積分、信号処理、最適化など、さまざまな数学的操作を効率的に実行できます。内部的に最適化されたアルゴリズムや数値計算ライブラリを使用し、大規模なデータセットや複雑な計算にも対応します。

また、グラフィカルな結果の表示や視覚化にも優れており、数値計算結果を直感的に理解しやすくなっています。これにより、科学技術計算やエンジニアリング分野での数値処理において、高速かつ正確な計算が可能となります。

豊富な機能を備えている

MATLABは幅広い機能を備えており、機械学習・統計解析、クラウドコンピューティング、AI開発、IoT開発、アプリケーションのアルゴリズム開発、CおよびC++コードの生成、ハードウェア接続など、多岐にわたるタスクに対応しています。

これにより、データの解析や予測モデルの構築、大規模な計算やデータ処理、深層学習ネットワークの設計、デバイスとの連携、アプリケーション開発などを効率的に行うことができます。MATLABの豊富な機能は、科学技術分野やエンジニアリング分野での研究、開発、解析に幅広く活用されています。

MATLABでできること

MATLABは機械学習・統計解析、クラウドコンピューティング、AI開発、IoT開発、アプリケーションのアルゴリズム開発、C/C++コード生成、ハードウェア接続など多彩な機能を備え、幅広い領域で活躍しています。

機械学習・統計解析

MATLABは機械学習・統計解析において強力なツールとして利用されます。データの前処理、特徴抽出、モデルの構築、トレーニング、予測や分類など、さまざまなタスクをサポートします。

統計解析では、仮説検定、回帰分析、多変量解析などの手法を提供し、データのパターンや関係性を把握するのに役立ちます。また、豊富な統計関数やグラフィカルなデータ可視化ツールも備えており、解析結果を分かりやすく表示することができます。

さらに、MATLABの機械学習・統計解析機能は、データ駆動型の意思決定や予測モデリングにおいて高い精度と柔軟性を発揮します。

クラウドコンピューティング

MATLABはクラウドコンピューティングにも対応しており、大規模な計算やデータ処理を効率的に行うことができます。クラウド上のリソースを活用することで、処理の分散や並列化を実現し、計算時間を大幅に短縮することが可能です。

さらに、クラウド上のストレージやデータベースとの連携も容易に行えます。MATLABは主要なクラウドプロバイダーとの統合を提供しており、AWSやAzureなどのリソースにアクセスするための便利なツールやライブラリが用意されています。

これにより、クラウド上でのデータ解析や機械学習モデルのトレーニング、シミュレーションの実行などを効率的に行うことができます。MATLABのクラウドコンピューティング機能は、リソースの柔軟な利用やスケーラビリティの向上を実現し、データ処理や計算上の課題を効果的に解決します。

AI開発

MATLABはAI開発においても優れた機能を提供します。深層学習や機械学習アルゴリズムの設計やトレーニングを行うための豊富なツールボックスが備わっています。さまざまなネットワークアーキテクチャやプリトレーニドモデルを利用し、画像認識、物体検出、音声処理、自然言語処理などのタスクに取り組むことができます。

また、データの前処理や特徴抽出、ハイパーパラメータの最適化などもサポートされています。MATLABの豊富な関数やツールは、AIモデルの開発から評価、デプロイまでを網羅しており、迅速かつ効率的な開発を実現します。

さらに、MATLABは他のプログラミング言語やフレームワークとの連携も容易であり、独自のアルゴリズムを実装し、さまざまなAIアプリケーションを開発するための環境を提供します。MATLABのAI開発機能は、高度な学習モデルの構築や応用において、研究者や開発者に強力なサポートを提供します。

IoT開発

MATLABはIoT開発においても優れた機能を提供しています。デバイスとの接続やデータ収集、解析、制御システムの構築など、IoTプロジェクトのさまざまな側面をサポートします。MATLABは、センサーデータやアクチュエータの制御に関する高度なアルゴリズムやツールを提供し、リアルタイムでのデータ処理やデバイス間の通信を効率的に行うことができます。

さらに、MATLABはデバイスのモデリングやシミュレーションもサポートしており、システムの性能や動作を評価することができます。MATLABは主要なプロトコルや通信規格に対応しており、WiFi、Bluetooth、MQTTなどの通信方法を利用してデバイスとの連携を実現します。

また、MATLABは他のプログラミング言語やハードウェアとの統合も容易であり、さまざまなIoTシステムの開発やプロトタイピングに適しています。MATLABのIoT開発機能は、センサーデータの収集からデータ解析、リアルタイム制御までのフルスタックな開発をサポートし、IoTプロジェクトの成功に貢献します。

アプリケーションのアルゴリズム開発

MATLABはアプリケーションのアルゴリズム開発においても優れた機能を提供します。アルゴリズムの設計や最適化、実装、評価を行うための幅広いツールが利用できます。

MATLABの豊富な数学関数や統計ツール、最適化アルゴリズムは、さまざまな問題に対して効率的な解法を提供します。また、MATLABはシミュレーション環境としても優れており、アルゴリズムの動作やパフォーマンスを評価することができます。

さらに、MATLABは他のプログラミング言語やツールとの統合も容易であり、C/C++コードや他の形式のアルゴリズム実装にも対応しています。

これにより、MATLABで開発したアルゴリズムを他の環境で使用することができます。MATLABのアプリケーションのアルゴリズム開発機能は、高度な数値計算や問題解決において研究者や開発者に強力な支援を提供し、効率的で信頼性の高いアルゴリズムの開発を実現します。

CおよびC++コードの生成

MATLABはCおよびC++コードの生成においても強力な機能を持っています。MATLABのコード生成機能を使用すると、MATLABで開発したアルゴリズムやモデルをCおよびC++の実行ファイルやライブラリに変換することができます。

これにより、MATLABで開発したプロトタイプを実際の環境で高速に実行することができます。MATLABのコード生成機能は、最適化されたC/C++コードを生成し、計算の効率性やパフォーマンスを向上させます。

また、生成されたコードは独立して実行することも可能であり、外部のシステムやハードウェアとの統合も容易です。さらに、MATLABのコード生成機能は、エンベデッドシステムやリアルタイムアプリケーションの開発にも活用できます。MATLABは自動的にCおよびC++コードを生成するだけでなく、生成されたコードの可読性や保守性を高めるためのカスタマイズもサポートしています。

MATLABのCおよびC++コード生成機能は、高速で効率的な実行を要求されるさまざまなアプリケーションにおいて、信頼性の高いコードの生成と統合を実現します。

ハードウェア接続

MATLABはハードウェア接続においても優れた機能を提供します。さまざまなハードウェアデバイスやセンサーとの接続を容易に行うことができます。MATLABはArduino、Raspberry Pi、LEGO MINDSTORMS、NI myDAQなどの一般的なハードウェアプラットフォームとの統合をサポートしています。

これにより、MATLABを使用してハードウェアの制御やデータの収集、センサーデータのリアルタイム処理を行うことができます。MATLABのハードウェアサポートパッケージやドライバーは豊富で、さまざまなハードウェアデバイスとの通信プロトコルやインタフェースに対応しています。

また、MATLABのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)やアプリデザイナーを使用して、ハードウェアデバイスの制御パネルやデータの可視化などを行うことも可能です。MATLABのハードウェア接続機能は、簡単なセットアップから高度な制御システムの開発まで、幅広いハードウェアアプリケーションに対応しています。

MATLABの価格体系を紹介

MATLABの価格体系は、商業、スタートアップ、アカデミック、学生、ホーム向けに異なるプランが用意されています。具体的な価格は利用する機能やライセンスの種類によって異なります。詳細な情報はMathWorksの公式ウェブサイトでご確認ください。

Standard

MATLABのスタンダード版は、商業目的でMATLABを使用するユーザー向けのパッケージです。このプランには、MATLAB本体と主要なツールボックスが含まれています。商業や産業での利用を想定しており、さまざまな業界や組織で利用されています。

プラン 年間利用料 永久ライセンス
Standard 120,000円 300,000円

Startups

MATLABのStartupsプランは、承認されたスタートアップ企業が利用できる特別なプランです。具体的な価格については情報が提供されていませんが、スタートアップ企業向けに割引価格が提供されています。

このプランではMATLAB本体とSimulink、90以上のアドオン製品が含まれています。スタートアップ企業の規模や状況によって異なるプランが用意されており、商業利用が可能です。

プラン 年間利用料
Startups 490,000円

Academic

MATLABのAcademicプランは、教育機関や学術研究機関での使用を目的としたパッケージです。このプランでは、MATLAB本体および一部またはすべてのツールボックスを利用することができます。学位授与機関に所属している教育関係者や研究者が対象となります。

プラン 年間利用料 永久ライセンス
Academic 37,500円 75,000円

Student

MATLABのStudentプランは、学生向けの特別なパッケージです。このプランでは、MATLAB本体と一部のツールボックスを低価格で利用することができます。学生であることが条件であり、教育機関での学習や個人的な学習目的に適しています。

プラン 年間利用料
Student 9,900円

Home

MATLABのHomeプランは、個人利用や非商業目的でMATLABを使用するためのパッケージです。このプランでは、MATLAB本体を使用することができますが、一部のアドオン製品は別途購入が必要です。個人の趣味や研究目的に適しており、商業目的では使用できません。

プラン 年間利用料
Home 15,000円

製品評価版

MATLABの製品評価版は、MATLABの機能を試すための期間限定ライセンスです。具体的な評価期間や条件は提供元によって異なりますが、通常は一定期間の無償利用が可能です。

この評価版を利用することで、MATLABの機能や特徴を実際に試してみることができます。研究やプロジェクトの評価段階や導入検討時に利用されることが多く、商業目的での使用は制限されています。詳細な評価版の条件や提供情報については、MathWorksの公式ウェブサイトをご確認ください。

Pythonとは何が違うのか?

MATLABとPythonの主な違いは以下のとおりです。

項目 MATLAB Python
使用目的 数値計算、データ解析、アルゴリズム開発 汎用プログラミング言語
文法 高レベル、使いやすい文法 シンプルで読みやすい文法
実行速度 高速な数値処理計算能力 一般的なプログラミング言語の実行速度
ツールとエコシステム 豊富なツールボックスと関数 多様なパッケージとライブラリ
学習曲線 学習に時間がかかる場合がある 直感的で学習しやすい
コミュニティ 大規模で活発なコミュニティ オープンソースの強力なコミュニティ

それぞれについて以下でくわしく説明します。

使用目的

PythonとMATLABの主な違いは、使用目的です。MATLABは数値計算、データ解析、アルゴリズム開発に特化したソフトウェアです。一方、Pythonは汎用的なプログラミング言語であり、幅広い用途に適しています。

Pythonはデータ処理、Web開発、機械学習、人工知能など、多岐にわたる領域で利用されます。そのため、MATLABは数学的な操作に強みを持ち、短期間で数値計算を行いたい場合に適していますが、Pythonは柔軟性が高く、多機能なエコシステムが整っており、幅広いプロジェクトに適用できます。

文法

MATLABとPythonの文法には違いがあります。MATLABの文法は高レベルで使いやすく、数値計算や行列演算を直感的に表現できます。一方、Pythonの文法はシンプルで読みやすく、明確な構文ルールを持ちます。

Pythonのインデントによるブロック構造はコードの可読性を高めます。Pythonの文法は初学者にも理解しやすく、柔軟な記述が可能です。どちらの言語も使いやすい文法を持っていますが、MATLABは数学的操作に特化し、Pythonは汎用的なプログラミングに向いています。

実行速度

MATLABとPythonの実行速度には違いがあります。MATLABはC言語で実装されており、高度な最適化が行われているため、数値処理の計算能力が高速です。特に行列演算や数学関数の処理において優れた性能を発揮します。

一方、Pythonは一般的なプログラミング言語であり、MATLABほど高速な数値計算能力は持ちません。しかし、Pythonには高速な計算ライブラリやJIT(Just-In-Time)コンパイラなどのツールが存在し、処理速度を向上させることも可能です。実行速度の要件に応じて、MATLABとPythonの使い分けが重要となります。

ツールとエコシステム

MATLABとPythonは、それぞれ独自のツールとエコシステムを持っています。MATLABには豊富なツールボックスと関数があり、数値解析、制御システム設計、信号処理などの専門的な分野に特化した機能を提供しています。

一方、Pythonはオープンソースの言語であり、幅広いパッケージやライブラリが存在します。データ処理、機械学習、ウェブ開発など、さまざまな領域に特化したツールが豊富に利用できます。Pythonのエコシステムは非常に活発で、多くのコミュニティが新しいパッケージや機能を開発しています。

学習曲線

MATLABとPythonの学習曲線には違いがあります。MATLABは専門的な数値計算ソフトウェアであり、一部の機能や文法を習得するには時間がかかる場合があります。特に数学的な操作や特有の関数の使い方を学ぶ必要があります。

一方、Pythonは直感的で読みやすい文法を持ち、初心者にとって学習が比較的容易です。Pythonは親しみやすい構文や豊富な学習資料が存在し、プログラミングの基礎から応用まで幅広いトピックを網羅しています。そのため、初学者がPythonを学ぶのは比較的スムーズな場合が多いです。ただし、MATLABの特定の専門機能やツールボックスに慣れるためには、継続的な学習と実践が必要です。

コミュニティ

MATLABとPythonのコミュニティには違いがあります。MATLABのコミュニティは数学的な操作や科学技術計算に特化しており、大規模で活発です。MATLABに関連する疑問や問題に対して専門的なサポートや情報を提供する場があります。

一方、Pythonはオープンソースの言語であり、多様な分野の開発者やデータサイエンティストが集まる強力なコミュニティが存在します。Pythonのコミュニティは非常に広範で活発であり、情報共有、質問への回答、新しいパッケージやツールの開発が盛んです。さまざまなプロジェクトや課題に対するサポートを得ることができます。

両言語のコミュニティはそれぞれの特徴を持ち、ユーザーが相応のサポートを受けられる環境を提供しています。

MATLABとSimulinkの違いは?

MATLABとSimulinkは、どちらもMathWorks社の製品であり、異なる特徴を持っています。MATLABは、数値計算やデータ解析、アルゴリズム開発などに特化したプログラミング言語であり、高レベルで使いやすい文法が特徴です。

MATLABでは、数学的な処理やアルゴリズムの記述、プロトタイピングなどが行われます。MATLABはシミュレーションツールとしても使用できますが、Simulinkに比べて柔軟性や拡張性はやや制限されています。

一方、Simulinkは、MATLABと統合されたモデリングおよびシミュレーションツールであり、グラフィカルなブロックダイアグラムを使用してシステムや制御システムのモデルを作成します。SimulinkはMATLABの拡張として機能し、MATLABのアルゴリズムを組み込むことができます。

また、Simulinkはシミュレーション結果をMATLABにエクスポートして詳細な解析を行うことができます。したがって、MATLABは一般的なプログラミングや数値計算に特化しており、Simulinkはモデリングとシミュレーションに特化しています。

MATLABは高い柔軟性と豊富な関数を提供しますが、Simulinkはシステムや制御システムのモデリングをより直感的に行うことができます。どちらのツールを使用するかは、具体的なプロジェクトの要件や目的によって異なる場合があります。

MATLABを始める2つのステップを紹介

MATLABを始めるためには、まずはMATLABのインストールを行い、その後はデスクトップ環境を日本語に変更することが必要です。また、わからないことがあれば公式FAQを参照することもおすすめです。

MATLABのインストール

MATLABを始めるためには、まずはMATLABをインストールする必要があります。MATLABの公式ウェブサイトから製品をダウンロードし、インストール手順に従います。

インストール手順は以下の通りです。

  1. ダウンロードしたインストーラーファイルを実行します。
  2. インストールウィザードが起動するので、指示に従って進めます。
  3. インストールオプションを選択します。MATLABにはさまざまなツールボックスや機能が含まれており、必要なものを選択してインストールすることができます。
  4. インストール先のフォルダーを指定します。
  5. インストールが完了するまで待ちます。

MATLABのインストールが完了したら、MATLABを起動して使用する準備が整います。インストール後、MathWorksアカウントでログインする必要がある場合もあります。

MATLABのインストール手順は公式サイトで詳細に説明されていますので、必要に応じて参照してください。

MATLABのデスクトップ環境を日本語に変更

MATLABのデスクトップ環境を日本語に変更することで、より使いやすい環境を作ることができます。以下の手順でデスクトップ環境を日本語に変更することができます。

  1. MATLABを起動します。
  2. ホームタブの「Preferences(設定)」をクリックします。
  3. Preferencesウィンドウが表示されたら、左側のパネルから「MATLAB」を選択します。
  4. 「Language(言語)」セクションで、「Language(言語)」ドロップダウンメニューをクリックし、「Japanese(日本語)」を選択します。
  5. 変更を保存するために「OK」をクリックします。

これにより、MATLABのデスクトップ環境の表示言語が日本語に変更されます。以降、MATLABのメニューやメッセージなどは日本語で表示されるようになります。

デスクトップ環境の言語変更は、ユーザーの好みや使用状況に合わせて行うことができます。日本語に変更することで、より直感的にMATLABを操作できるでしょう。

まとめ

MATLABは、高度な技術計算環境として世界中で広く使われているソフトウェアです。インタプリタ言語であるため、スクリプトの開発やデバッグが容易であり、C言語で記述されているため高速かつ効率的な数値処理が可能です。

MATLABの特徴としては、使いやすい文法、高い数値処理能力、豊富な機能を備えていることが挙げられます。また、機械学習や統計解析、クラウドコンピューティング、AI開発、IoT開発など、多岐に渡る用途に使用することができます。MATLABのインストールとデスクトップ環境の日本語化を行えば、すぐに利用を開始できます。

MATLABは数多くの研究機関や企業で採用されており、その信頼性と実績があります。興味がある方は、ぜひ今回紹介した内容を参考にしていただき、MATLABの世界に参加してみてください。

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