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AIエンジニアに未経験からなるには?求められるスキルを紹介

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はじめに

AI技術の急速な進化により、企業や社会全体がデジタル化の波に乗り出している現代において、AIエンジニアはますます注目されています。

AIエンジニアとは、人工知能(AI)技術を用いたソフトウェア開発やシステムの設計、運用を行う専門家です。

本記事では、AIエンジニアになるための道筋、必要なスキル、職務内容、そしてフリーランスとしての単価や案件例について詳しく解説します。

最後までお読みいただければ、AIエンジニアとしてのキャリアを目指す際の実践的な知見を得られ、未経験からAIエンジニアへキャリアアップするための具体的な道筋が理解できるはずです。

<この記事を読むとわかること>

  • AIエンジニアの基本的な定義と仕事内容
  • 類似する職種との違い
  • 未経験からAIエンジニアになるためのロードマップ
  • AIエンジニアに求められるスキルやフリーランスとしての単価と案件例

AIエンジニアとは?仕事内容と役割を紹介

2022年11月末に、今までとは比較にならないほど高度で扱いやすい生成AI「ChatGPT」がリリースされ、2023年はまさに「AIの年」ともいえる年となりました。

ソフトバンクの調査によると、2023年のITトレンドは「生成AI」が91%もの得票率を獲得し、2位の「DX(デジタルトランスフォーメーション)」と大差をつけたとのことです。

(参考:生成AIが1位! ビジネスパーソンに聞いた、2023年ITトレンド調査|ソフトバンク

このように、非常に注目度の高いAI領域なので、最近では「AIエンジニア」を目指す人も急増しています。

しかしAIエンジニアと一口に言っても、その種類はさまざまです。

ここではまず、AIエンジニアの基本的な定義と主な仕事内容についてみていきましょう。

AIエンジニアの定義

AIエンジニアとは、人工知能の技術を開発、設計、実装する専門家です。

近年、AIエンジニアの需要は急速に高まっています。

経済産業省が2019年に提出した調査報告書によると、2018年には約4万人だったAIエンジニアの需要は、2030年までに24万人にまで増加する見込みとのことです。

つまり、年間平均で約16%ずつAIエンジニアの需要は高まっていくことが予想されています。

参考:IT人材需給に関する調査|経済産業省

AIエンジニアの需要が高まっている主な理由は、AI技術が経済や社会の様々な分野で重要な役割を果たし始めているからです。

例えば、小売業では購買データをAIによって分析し、市場のトレンド、顧客の行動、製品の需要などを予測するのに役立てています。

他にも、金融業ではAIをクレジットスコアリングや詐欺検出に利用しています。

また、コールセンターなどの顧客サービスはAIの出現によって「職業がなくなるのでは?」とも議論されている最中です。

コールセンターでは、AIによる音声認識と自動応答システム(チャットボット)が既に大手企業を中心に導入されており、顧客からの問い合わせに迅速に対応しています。

AIは24時間365日対応可能で、基本的にヒューマンエラーなどによる損失を考慮する必要はありません。

そのため、人材不足が懸念されているサービス業などでは、AIによって仕事が奪われるかもしれないと心配の声も挙がり始めているほどです。

このように、AIはビジネスにおいて革新をもたらす可能性を秘めているので、同時にAIエンジニアの需要も急増しています。

AIエンジニアの仕事内容

では、AIエンジニアの具体的な仕事内容とはどういったものなのでしょうか。

AIエンジニアというと、単にAIを使ったデータ収集などがメインの業務に思えますが、実際には非常に多岐にわたる業務を担当します。

具体的に全体の業務を外観すると、まずはデータの前処理から始め、データクレンジングや特徴抽出を行い、高品質なデータセットを作成、という流れが一般的です。

次に、作成したデータセットを用いて、ニューラルネットワークやその他の機械学習アルゴリズムを訓練し、特定のタスクを実行するためのモデルを開発します。

開発されたモデルは、精度や効率を評価し、必要に応じて調整を行いながら、実際の製品やサービスに統合されます。

以上が一般的なAIエンジニアの業務プロセスです。

言葉で聞くと簡単に思えるかもしれませんが、実際には絶えずデータを分析し、試行錯誤を繰り返さねばなりません。

一見華やかなイメージのあるAIエンジニアですが、このように非常に根気のいる業務であることは事前に理解しておきましょう。

以下に、AIエンジニアが担当する主な業務を表にまとめたのでぜひ参考にしてください。

仕事内容 具体的な業務
データ収集と前処理 データクレンジング、欠損値処理、データの正規化・変換
アルゴリズム開発とモデル構築 適切なアルゴリズムの選択、パラメータ調整、モデルの開発
モデルのトレーニングと評価 データを使ったモデルの訓練、精度や性能の評価と改善
AIソリューションの実装 訓練されたモデルのアプリケーションやシステムへの統合
メンテナンスと最適化 AIシステムの維持管理、モデルの継続的な最適化
研究と新技術の採用 最新のAI技術やトレンドの研究、新技術のテストと評価

AIエンジニア具体的なアウトプット例

AIエンジニアの大まかな仕事内容についてはご理解いただけたかと思います。

では、具体的にどのようなアウトプットをしていくのでしょうか。

ここではさらに深掘りして、AIエンジニアの具体的なアウトプットをいくつかの事例を通してみていきましょう。

具体例①自動車の自動運転の開発

自動運転技術は、複雑な環境や予測不能な道路状況に対応するために、高度な判断力と反応速度を必要とします。

このような要件を満たすため、AI技術が非常に重要です。

AIは膨大な量のデータを処理し、リアルタイムでの意思決定を支援することで、自動運転車の安全性と効率性を高めます。

具体的な業務は非常に多岐にわたるので、以下の表にまとめました。

具体的な業務例 関連スキル
センサーデータの収集と処理 データ分析、センサーテクノロジー、信号処理
機械学習モデルの設計とトレーニング 機械学習、統計学、数学、プログラミング(Python等)
シミュレーション環境でのテストとバリデーション システムモデリング、ソフトウェアテスト、デバッグ
リアルタイムシステムの開発と最適化 組み込みシステム、リアルタイムプログラミング
セキュリティ対策とデータプライバシーの管理 セキュリティ、データ保護、暗号化
ユーザーインターフェイスとエクスペリエンスの設計 UI/UXデザイン、人間工学、ソフトウェア開発

自動運転技術の開発においてAIエンジニアが担当すべき業務で最も大切なことは、安全性、精度、リアルタイムの意思決定を確保するための高度なAIシステムの設計、開発、テストです。

上表からもわかるように、データ収集と処理、機械学習モデルの開発とトレーニング、システムの統合と最適化、セキュリティとプライバシーの管理が重要といえるでしょう。

具体例②チャットボットの開発

チャットボットの開発において、AIはユーザーの問い合わせに対して迅速かつ適切な応答を生成し、自然な会話を実現するために不可欠です。

チャットボットにAIを搭載することで、複雑なユーザーの要求を理解し、個別化された対話を実現できます。

具体的な業務は非常に多岐にわたるので、以下の表にまとめました。

具体的な業務例 関連スキル
チャットボットの設計とユーザーシナリオの開発 コミュニケーション能力、クリエイティブ思考
自然言語処理(NLP)のアルゴリズム開発 自然言語処理、機械学習、プログラミング(Python等)
ユーザーのインプットに対する応答の生成 コンテンツ作成、機械学習、データ分析
チャットボットのインテグレーション ソフトウェアエンジニアリング、API統合
ユーザーフィードバックの分析と改善 データ分析、ユーザーエクスペリエンス
チャットボットのパフォーマンス監視 システムモニタリング、トラブルシューティング
セキュリティとプライバシーの管理 セキュリティ、データ保護、暗号化

上記の業務を通して、ユーザーにとって価値のある、効率的でパーソナライズされた対話体験を実現する革新的なチャットボットソリューションを開発するのがAIエンジニアの役割です。

具体例③製造業の品質管理

製造業における品質管理にAI技術が用いられるのは、その能力が製造プロセスの効率性、正確性、そして最終製品の品質向上に寄与するためです。

AIは複雑なデータを分析し、品質の問題を迅速に特定し、プロセスの自動化を可能にすることで、製造効率の向上とコスト削減に貢献します。

具体的な業務は非常に多岐にわたるので、以下の表にまとめました。

具体的な業務例 関連スキル
データ駆動型品質分析システムの設計と実装 データサイエンス、統計学、プログラミング(Python等)
不良品検出のための機械学習モデルの開発 機械学習、コンピュータビジョン、統計学
製造プロセスの最適化と自動化 システムエンジニアリング、プロセス最適化
センサーデータの収集と分析 データ分析、センサーテクノロジー、信号処理
品質管理システムの保守とアップデート ソフトウェアメンテナンス、トラブルシューティング
リアルタイム監視システムの開発 リアルタイムシステム、データストリーミング
セキュリティとプライバシーの管理 セキュリティ、データ保護、暗号化

上記の業務を通じて、AIエンジニアは製造業の品質管理プロセスを強化し、製品の一貫性と信頼性を保つ重要な役割を果たします。

類似したエンジニア職との違いは?

AIエンジニアが注目され始めたのは、ディープラーニングが目覚ましい発展を遂げた2010年代初頭からです。

現在では、そこから派生してAIエンジニアと類似したエンジニア職も数多く現れています。

以下で、詳しくみていきましょう。

ITエンジニア

AIエンジニアも一種のITエンジニアといえます。

「ITエンジニア」という職種は非常に広範な意味を持っているので、類似職をご紹介する前にまずはITエンジニアとはどういう職業なのか理解しておきましょう。

ITエンジニアとは、情報技術に関する広範囲の業務を担当する職業です。

主な役割は、コンピュータシステム、ネットワーク、ソフトウェアの開発、維持、運用を行うことになります。

システムの設計から実装、トラブルシューティング、セキュリティ対策まで、テクノロジーに関連する幅広い業務を担わねばなりません。

AIエンジニアもITエンジニアと同じく、運用から設計まで幅広い開発プロセスを担当することになりますが、AIという狭い領域に焦点を当てています。

また、AIエンジニアはITエンジニアよりもビジネスに直結する職業です。

そもそも、AIエンジニアの需要が急激に高まったのは「ビッグデータ」が注目されたからでもあります。

従来とは比較にならないほどのデータ量を誇るビッグデータを解析するのは、もはや人の手では不可能と言わざるを得ません。

しかし現在のビジネス環境において、データに基づいた意思決定は欠かせないものです。

AIエンジニアは企業のこのようなニーズに応えるために、アルゴリズムやデータモデリングを用いてビジネス課題を解決に導く必要があります。

そのため、AIエンジニアは企業の経営層に近い位置で業務を行うことが多く、ITエンジニアよりもビジネスに直結している職業であるといえるでしょう。

機械学習エンジニア

機械学習エンジニアは、機械学習アルゴリズムとモデルを開発、実装、テストすることに特化した職業です。

主な業務は、データの収集と処理、アルゴリズムの設計、モデルのトレーニング、およびモデルのパフォーマンス評価と改善などです。

また、データ駆動型のアプローチを用いて、予測モデルや自動化されたデータ解析システムの構築なども行う必要があります。

一方、AIエンジニアは機械学習を含む、より広範な人工知能技術の開発を担当せねばなりません。

AIエンジニアの業務は機械学習モデルの開発に留まらず、自然言語処理、コンピュータビジョン、ロボティクスなど、AIの他の領域にも及びます。

また、AIシステムの全体的なアーキテクチャ設計や統合、ビジネスニーズに合わせたカスタマイズなども担当します。

つまり、機械学習エンジニアは主に機械学習モデルとアルゴリズムの開発に焦点を当てているのに対し、AIエンジニアは機械学習を含む、より幅広いAI技術の開発全般を担当します。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、ビッグデータ時代において非常に重要な役割を担う職業です。

大量のデータを分析し、それをビジネス戦略や意思決定に生かすことに特化しています。

データサイエンティストの主な仕事は、統計学、数学、コンピューターサイエンスの深い知識を活用して、SAS、R、Pythonなどのプログラミング言語を駆使してデータを収集・分析することです。

また、データサイエンティストの仕事は単にデータを処理するだけでなく、そのデータからビジネスの洞察を導き出し、組織の意思決定に役立てなければなりません。

そのため、ビジネスとITの知識を融合させ、複雑なデータをビジネス価値に変換する能力が求められます。

一方、AIエンジニアの業務のほとんどは、技術的な側面に重きを置き、機械学習のアルゴリズムを用いて新しいAI機能を創出することです。

要するに、データサイエンティストはデータからビジネス価値を引き出し、ビジネスの意思決定をデータに基づいてサポートする職業です。

対照的に、AIエンジニアは人工知能の技術面に集中し、機械学習モデルやAIシステムの開発を通じて、よりインテリジェントなソリューションを創造することに注力します。

未経験からAIエンジニアになるには?ロードマップを紹介

「未経験からでもAIエンジニアになれるのか?」

最近、このような疑問を非常に多く耳にします。

AIエンジニアはいわば「流行職」なので、AIエンジニアに転職して理想の安定したキャリアを築きたいと考える人が増えるのは自然なことです。

結論からいえば、未経験からでもAIエンジニアになることは十分に可能です。

もちろん、AIが注目され始めた2010年代初頭からAIに着目してスキルを磨き続けてきた人に追いつくのは厳しいと言わざるを得ません。

しかし、AIエンジニアを目指す人が増えてきたのは2020年代に入って以降です。

IT業界ではキャリアが2〜3年以内のエンジニアは総じて初心者と見なされる傾向が強いので、現在活躍しているAIエンジニアの多くは初心者と見なしても構わないでしょう。

この程度の差しかないのであれば、未経験からでも今から効率的に学習していけば十分に追いつくことは可能といえます。

では、どのようにAIエンジニアとしてのスキルを磨いていけば良いのでしょうか。

以下に、AIエンジニアになるためのロードマップをご紹介します。

プログラミングスキルの習得

AIエンジニアになるために何よりも重要なのは「プログラミングスキルの習得」です。

プログラミングスキルは、AI分野において基盤となるものであり、あらゆるAI関連プロジェクトの成功に不可欠です。

では、AIエンジニアとして成功するために、どのようなプログラミングスキルが必要なのでしょうか?

<AIエンジニアの主なプログラミング言語>
Python ・機械学習やデータサイエンスで広く利用される。
・読みやすい構文と豊富なライブラリ(TensorFlow、Keras、PyTorchなど)を持ち、データ操作、分析、ビジュアライゼーションに優れる
R ・統計計算とグラフィックスに特化
・データ分析や統計的モデリング、データビジュアリゼーションに適している
Java ・オブジェクト指向のプログラミング言語で、大規模なエンタープライズレベルのアプリケーション開発に適している
・AIアプリケーションのバックエンド開発やアンドロイドアプリの開発にも利用
C++ ・高いパフォーマンスを要求するアプリケーションに適しており、リアルタイムシステムやゲーム開発に利用
・AI分野では、アルゴリズムや機械学習モデルの実装に使われることが多い
JavaScript ・Web開発で主に使用され、Webブラウザ上で動作するAIアプリケーションの開発に適している
・Node.jsなどのフレームワークを使用して、サーバーサイドのAI機能実装も可能

このように、多岐にわたるプログラミング言語が必要になってきますが、最も大事なのはPythonです。

AI開発における主流の言語はPythonであり、その他の言語については必要に応じて学習していけば問題ありません。

データサイエンティストのような上流職を目指すのならば、統計学やR言語もPythonと同じくらい重要です。

しかし、どのみちPythonは使用することになるので、第一に優先すべきはPythonと覚えておきましょう。

開発実務経験を積む

AIエンジニアになるためには、開発実務経験も欠かせません。

理論知識だけではなく、実際に技術を応用し、実務での課題に取り組むことが、この分野での成功には不可欠です。

では、どのような開発実務経験がAIエンジニアにとって重要なのでしょうか?

<AIエンジニアに欲しい開発実務経験の例>
データ処理と分析 データセットの前処理、クリーニング、分析はAIモデルのトレーニング品質に直結する
機械学習モデルの開発 教師あり学習、教師なし学習、強化学習などの様々なタイプのアルゴリズムを用いた実践的な開発
プロジェクト管理 タイムラインの設定、進捗管理、リソースの割り当てなど、プロジェクトを円滑に進行させるスキル
チームでの協働 エンジニアやデータサイエンティスト、ビジネスアナリストとの効果的なコミュニケーションと協力

上記のような実務経験を積むことで、AIエンジニアとしての実践的なスキルと問題解決能力が身につき、キャリアにおいて大きなアドバンテージとなります。

AIエンジニアに必要なスキルの習得

AIエンジニアになるためには、非常に多くのスキルを学ぶ必要があります。

では、具体的にどのようなスキルがAIエンジニアに求められるのでしょうか?

<AIエンジニアに求められるスキル>
プログラミングとソフトウェア開発 PythonやJavaなどのプログラミング言語に精通し、ソフトウェア開発プロセスを理解する
機械学習とデータサイエンス 教師あり学習、教師なし学習、強化学習などの概念、データ処理、統計分析のスキル
データベースとデータストレージ SQLやNoSQLなどのデータベース技術、ビッグデータの扱い方
クラウドコンピューティング AWS、Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスでの作業スキル
ディープラーニングフレームワーク TensorFlow、Keras、PyTorchなどのスキル
問題解決と批判的思考 実際のビジネス問題に対する実用的なAIソリューションの考案と実装能力

このように多くのスキルが必要とされますが、一度に全てを学ぼうとせず、重要なスキルから順に焦点を当て、実践的なプロジェクトを通じて知識を深めることが重要です。

そのためにも、効果的な学習計画をしっかりと策定し、効率的な学習方法の構築を目指しましょう。

AI技術を活用したアウトプットを出す

ここまで、AIエンジニアになるために必要な知識に焦点を当てて解説しましたが、知識だけ習得しても、実際のアウトプット方法がわからないのであれば元も子もありません。

AIエンジニアとしての技術と知識を実際のプロジェクトに適用し、具体的な成果物を作り出すことが、スキルの定着とキャリアの構築に不可欠です。

例えば、自分の興味や問題意識に基づいてパーソナルプロジェクトを実行することも一つの方法です。

また、オープンソースプロジェクトやオンラインコミュニティへの貢献も有効なアウトプットといえます。

これにより、バグの修正や機能の追加、ドキュメントの改善などを通じて、実際のプロジェクトに貢献し、実務経験を積むことが可能です。

他にも、学んだことやプロジェクトの経験をブログ記事として公開することも効果的といえるでしょう。

効果的なものを公開すれば、自身のポートフォリオとして転職をする時に有利に活用できます。

これらの方法を通じて、AI技術を活用した具体的なアウトプットを生み出し、AIエンジニアとしてのキャリアを充実させましょう。

求人を探す

最後にご紹介する方法は、実際に求人を探して応募してみることです。

実際の経験やキャリアというのは、何物にも変え難い資産といえます。

しかし、AIエンジニアの求人を見つけるのは容易ではありません。

日々の業務をこなしながら、自分にあった求人を見つけるとなるとさらに難しいです。

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AIエンジニアに求められるスキル

ここまで、AIエンジニアの基本的な情報やロードマップを解説してきました。

しかし、AIエンジニアになるためには多岐にわたるスキルが求められます。

ここでは、AIエンジニアに求められるスキルについて、さらに深掘りしてご紹介します。

Pythonを使った開発実務経験が最低限のライン

AIエンジニアになるためには、Pythonを使った開発実務経験が最低限のラインであるといえるでしょう。

PythonはAI開発において最も広く使われているプログラミング言語で、これにはいくつかの重要な理由があります。

まず、Pythonは非常に読みやすく、書きやすい言語です。

そのシンプルな構文は、プログラマーが複雑なアルゴリズムやデータ処理のタスクを容易にコード化することを可能にします。

次に、Pythonには機械学習、データサイエンス、自然言語処理などの分野に特化したライブラリとフレームワークが豊富です。

例えば、TensorFlow、Keras、PyTorchといったライブラリは、AI開発において重要なツールであり、これらはすべてPythonで利用できます。

さらに、Pythonはオープンソースのコミュニティによって広く支持されており、新しいアイデアやツールが継続的に開発されています。

これらの理由から、AIエンジニアとしてのキャリアを目指す者にとって、Pythonを使った開発実務経験は必須とされています。

フレームワークを活用した開発経験

次に、AIエンジニアになるためには、フレームワークを活用した開発経験が不可欠です。

フレームワークとは、特定のプログラムやアプリケーションを構築するための基盤を提供する便利なツールセットのことです。

フレームワークを利用することで、開発者は一から全てを構築する必要がなく、既存のコードやモジュールを再利用できるため、開発速度を向上させることができます。

AIエンジニアは、データの前処理、機械学習モデルの設計とトレーニング、モデルの評価、デプロイメントなど、プロジェクトの様々な段階でフレームワークを使用します。

これにより、複雑なデータセットの処理や高度な学習アルゴリズムの実装が容易になり、プロジェクトの品質と効率を向上させることが可能です。

フレームワークの種類は非常に多く流行り廃りも激しいので、できるだけ最新のフレームワークを使えるようになっておいた方が良いでしょう。

以下に、AIエンジニアが主に使う代表的なフレームワークをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

フレームワークの名称 説明
TensorFlow Googleによって開発された、機械学習と深層学習のためのオープンソースフレームワーク
PyTorch Facebookによって開発された、主に研究用途で人気のあるオープンソースの機械学習ライブラリ
Keras Pythonで書かれたオープンソースのニューラルネットワークライブラリ
Scikit-learn Pythonのオープンソース機械学習ライブラリで、様々なアルゴリズムを提供
Caffe Berkeley AI Researchによって開発された、深層学習フレームワーク
Theano Pythonの深層学習ライブラリで、数学的表現の最適化に重点
Microsoft Cognitive Toolkit (CNTK) Microsoftによって開発された、深層学習に特化したオープンソースフレームワーク
MXNet Apache Software Foundationがサポートする、高速な計算を可能にするディープラーニングフレームワーク
Chainer Pythonを使ったオープンソースのディープラーニングフレームワークで、動的計算グラフが特徴

TensorFlow

前項の表にもあったように、TensorFlowとPyTorchはAIエンジニアにとって最も理解しておきたいフレームワークでもあります。

TensorFlowとは、Googleによって開発されたオープンソースの機械学習ライブラリです。

主にデータフローグラフを使用して数学的演算を表現し、機械学習と深層学習モデルの構築、トレーニング、デプロイメントを可能にするツールになります。

TensorFlowは、画像認識や音声認識、自然言語処理など、幅広いAIアプリケーションに活用可能です。

例えば、Google Photosでの画像分類やGoogle翻訳の言語モデルのトレーニングにもTensorFlowが採用されています。

また、大量のデータを効率的に処理し、複雑なモデルをトレーニングする能力を持つので、医療画像分析や金融市場の予測モデルなど、データ集約型のタスクにおいても重要な役割を果たしています。

加えて、CPU、GPU、TPUなど様々なハードウェア上で動作する設計なので、ハードウェアの制約に縛られることなく、最適なパフォーマンスでモデルを構築し運用可能です。

このように、TensorFlowはその多用途性、高度なデータ処理能力、柔軟なハードウェア対応により、AIエンジニアにとって不可欠なツールとなっています。

PyTorch

PyTorchは、FacebookのAI研究チームによって開発されたオープンソースの機械学習ライブラリで、Pythonをベースにしています。

特に深層学習とテンソル計算に焦点を当て、その柔軟性と直感的な操作が特徴です。

また、動的計算グラフ(別名「Autograd」)を用いることで、モデルの構築とデバッグを容易に行えることで知られており、研究コミュニティから特に高い評価を受けているフレームワークでもあります。

PyTorchは、特に研究開発の分野での急速なプロトタイピングと実験において強力なツールです。

例えば、自然言語処理やコンピュータビジョンの分野での最新の研究では、PyTorchを利用して新しいアイデアを迅速にテストし、複雑なニューラルネットワークモデルを容易に実装しています。

<PyTorchを利用して作られた代表的なモデル>

  • ResNet
  • Transformer
  • GAN
  • BERT
  • U-Net

加えて、PyTorchはその使いやすさと柔軟性から、学術界だけでなく産業界でも採用されており、今後の将来性も高いフレームワークです。

データ処理・解析のスキル

AIや機械学習のプロジェクトは、データに基づいて意思決定や予測を行うため、AIエンジニアになるにはデータ処理と解析のスキルも必要不可欠です。

良質なモデルの開発には、データの適切な処理と解析が不可欠であり、これにはデータの収集、クレンジング、前処理、特徴抽出、および探索的データ解析(EDA)などのスキルが求められます。

データが不十分または不正確であると、モデルのパフォーマンスに深刻な影響を与える可能性があります。

したがって、AIエンジニアはデータの質と構造を理解し、それを適切に処理し解析する能力を持つ必要があります。

具体的なデータ処理・解析のスキルは以下の通りです。

スキル 説明
データ収集 様々なソースからデータを収集し、整理する能力
データクレンジング 不完全、不正確、欠損値を含むデータを特定し、修正または除去するプロセス
データ前処理 モデルのトレーニングに適した形式にデータを変換するプロセス
探索的データ解析(EDA) データセットを統計的に分析し、視覚化するプロセス
統計的知識 データの傾向や関係性を理解し、適切な統計モデルを選択するための基本的な統計知識
データモデリング データを基に予測や分類モデルを構築する能力
データの可視化 データを視覚的に表現し、洞察を得るスキル

上記のスキルは、AIモデルの正確さと効率性を確保し、より信頼性の高い結果を得るために重要です。

数学・統計学に関する知識

AIモデルは、数学的な理論に深く根ざしているため、AIエンジニアになるためには数学と統計学に関する知識も不可欠です。

例えば、機械学習、特にディープラーニングでは、データのパターンを識別し、予測を行うために複雑な数学的モデルが使用されます。

これらのモデルは、線形代数、微分積分学、確率論などの概念に基づいて構築され、データの特徴を抽出し、分析するために必要です。

また、統計学は、データ分析とモデルの評価においても中心的な役割を果たします。

例えば、データのサンプリングやバイアスの検討、モデルの有効性を評価するためには統計的手法が用いられるのが一般的です。

さらに、教師あり学習や教師なし学習など、さまざまな機械学習手法は、確率分布や統計的推測に基づいています。

したがって、AIエンジニアとして成功するためには、数学・統計学に関する知識が不可欠といえるでしょう。

機械学習(マシンラーニングに関する知識と経験)

AIエンジニアになるためには、機械学習(別名:マシンラーニング)に関する知識と経験が重要です。

機械学習とは、コンピュータがデータから学習し、その学習を基に予測や意思決定を行う技術のことです。

そのプロセスでは、アルゴリズムが大量のデータを分析し、パターンを識別して、特定のタスクに対する予測モデルを構築します。

AI開発において、機械学習はさまざまな場面で活用されます。例えば、画像認識、自然言語処理、予測分析などでは、機械学習が中核です。

画像認識では、機械学習アルゴリズムが画像の特徴を抽出し、分類や物体検出を行います。

自然言語処理では、テキストデータの意味を理解し、翻訳や感情分析、自動応答システムなどに応用されます。

予測分析では、過去のデータから未来のイベントや傾向を予測するために用いられます。

したがって、AIエンジニアにとって、機械学習に関する知識と経験は、効果的なAIソリューションを設計し実装する上で不可欠な要素といえます。

深層学習(ディープラーニングに関する知識と経験)

AIエンジニアになるためには、深層学習(別名:ディープラーニング)の知識と経験も必要です。

深層学習と機械学習は、コンセプトが似ているのでよく間違える人も多いですが、深層学習は機械学習の一分野であり、多層のニューラルネットワークを使用して複雑なパターンを学習する手法です。

深層学習を活用することで、データからより有益な情報を抽出し、より精度の高い予測や分析が可能になります。

また、深層学習は従来の機械学習と比較して、より大規模なデータセットでの学習や、より複雑なパターンの識別が可能です。

従来の機械学習手法では、特徴量の抽出や選択が人間によって行われることが多かったのに対し、深層学習ではこれらのプロセスが自動で行われ、より抽象度の高い特徴が学習されます。

具体例を挙げるとすると、顔認識システムや自動運転車のセンサー解析では、深層学習によって高度な画像認識を実現可能です。

他にも、音声アシスタントや翻訳システムでは、深層学習が自然言語の理解と生成に利用されています。

そのため、AIエンジニアとしてのキャリアを目指す場合、深層学習に関する知識と経験は必須と言えるでしょう。

クラウドライブラリの知識・スキル

AIエンジニアになるには、クラウドライブラリの知識とスキルが必要である理由は、現代のAI開発が多くの場合、クラウドベースの環境で行われるからです。

クラウドライブラリとは、AIモデルの開発、トレーニング、デプロイメントを容易にし、効率的なリソース管理とスケーラビリティを実現する一種のツールといえます。

AIエンジニアがよく使用するクラウドライブラリには、Amazon Web Services(AWS)のSageMaker、Google Cloud PlatformのTensorFlow、Microsoft AzureのAzure Machine Learningなどが代表的です。

これらのプラットフォームは、データの収集、処理、モデルのトレーニング、チューニング、デプロイまで、AI開発のライフサイクル全体をサポートする多くのツールとライブラリを統合しています。

クラウドライブラリの知識とスキルを持つことによって、AIエンジニアは、リソースの最適化、コスト削減、そして迅速なプロトタイピングとデプロイメントを実現することができるのです。

したがって、AIエンジニアとして成功するためには、クラウドライブラリの知識とスキルが非常に重要な要素になります。

AIエンジニアのフリーランス単価と案件例を紹介

AIエンジニアは非常に人気の高い職種なので、現在では多くの求人やフリーランス案件が出回っています。

AIエンジニアになれば具体的にどれくらいの年収が期待できて、どのような案件につけるのか気になる方も多いかと思います。

そこでここでは、AIエンジニアのフリーランス案件の平均単価と、具体的な案件例をいくつかみていきましょう。

AIエンジニアのフリーランス平均単価

AIエンジニアのフリーランス案件の月額平均単価は、2023年12月のデータによると約81万円です。(※エンジニアスタイル調べ)

一方、一般的なフリーランスエンジニアの平均単価は、同じく2023年12月のデータで約70万円です。

この分野の最高単価は1000万円、最低単価は10万円となっており、単価の範囲は広いですが、AIエンジニアの平均単価は一般的なフリーランスエンジニアよりも約11万円高くなっています。

AIエンジニアの単価が高く設定されている理由は、AIという分野が特化した知識と技術を必要とするためです。

AI技術は、データサイエンス、機械学習、ディープラーニングなどの高度な専門知識を要求し、これらのスキルを持つエンジニアは市場で高い需要があります。

また、AIプロジェクトは複雑であり、特定の業界やビジネスモデルへの深い理解が必要な場合が多いため、それに見合った高い報酬が設定される傾向に強いです。

出典:AIエンジニアのフリーランス求人・案件 / 月額単価相場

AIエンジニアの案件例①:製造業向けプロダクトのAIエンジニア


この案件は、スタートアップ企業における最先端AI技術を駆使した製造業向けプロダクト開発の役割を担うものです。

主に、自社開発の画像アプリケーションをPythonを用いて開発する業務が中心となります。

この案件では、特にPythonを用いた開発経験が重要です。また、PyTorchを利用した実装経験も求められます。

PyTorchは、柔軟性と高度な機能を提供するフレームワークであり、AIの開発において重要な役割を担います。

画像の深層学習に関する深い知見は、製品の精度と効率を向上させるために必要です。

さらに、チームでの開発を円滑に進めるためには、GitHubやGitLabを用いたチーム開発経験も必要とされます。

最先端のAI技術を用いた開発には、高度な専門知識と技術が必要なため、難易度としては非常に高い案件といえるでしょう。

また、スタートアップ企業の環境では、迅速な意思決定と柔軟な対応が求められるため、自律的に動き、新しい課題に対して柔軟に対応できる能力も重要です。

しかし、報酬は100万円/月から交渉可能とのことなので、報酬面は申し分ない案件といえます。

AIエンジニアの案件例②:AWS基盤の求人サービスにおける機械学習エンジニア


こちらはAWSを活用した求人サービスにおける機械学習エンジニアのフリーランス案件です。

特に20代、30代の方々が活躍しており、実務経験1年以上を有する方が求められています。

業務内容としては、求人サイトサービスにおけるレコメンド機能の内製化および追加開発が中心です。

既にエンドクライアント内で機械学習モデルの構築が完了しており、その実用化を主眼とした作業が予定されています。

インフラ面に重点を置いた作業がメインとなりますが、機械学習の開発側での業務も含まれるようです。

具体的な作業内容としては、AWSのアーキテクチャ設計や機械学習モデルの実装が挙げられます。

そのため、クラウド環境(特にAWSやGCP)での環境構築および運用経験が求められるスキルとなります。

基本的に運用の下流工程の作業がメインとなるため、難易度は比較的低い案件といえるでしょう。

報酬は単価50万円からとなっており、平均水準を下回る設定となっていますが、初心者がキャリアを構築するにはこのような案件から初めてみるのも一つの手です。

AIエンジニアの案件例③:Pythonを利用したAI系SaaSプロダクト開発


こちらはPythonを使用した新規AI系SaaSプロダクト開発のフリーランス案件です。

この案件では、AIオートメーション事業における既存及び新規プロダクトの開発に主に携わります。

サーバーサイド開発が中心業務となり、経験に応じて企画、設計、実装、テスト、技術選定など幅広い作業を担当するとのことです。

また、安定したサービス提供のための改善や新しい技術の利活用、パフォーマンスチューニング、適切なAPI設計やフロントエンド開発、CIツール連携による開発効率化などのスキルも必要になってきます。

この案件では、Pythonに加えて、PyTorchやTensorflowを使用した経験や、AIモデルを搭載したサーバーの開発運用経験、そしてGCP、AWS、またはMicrosoft Azure上での運用経験も非常に有利なスキルです。

開発工程は基本的に運用メインであるため、報酬は単価70万円からと一般水準です。

素早く新しい技術や知識を身につけたい方、スピード感や大きな変化を楽しみながら作業を進めたい方にとっては、魅力的な案件と言えるでしょう。

まとめ

本記事では、AIエンジニアとしてのキャリアを築くために必要な情報を幅広く解説しました。

AI技術は、今後も多くの産業や日常生活において重要な役割を担い続けることでしょう。

そのため、AIエンジニアとしての技術と知識は今後さらに価値を増していくと考えられます。

技術の進化に伴い、AIエンジニアの役割や必要とされるスキルも変化し続けることが想定されるので、常に最新の情報を更新するようにしておきましょう。

本記事の情報を参考に、AIエンジニアとしてのスキルを効率的に習得し、理想的なキャリアを構築していきましょう。

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