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プロンプトエンジニアにオススメな5つの資格と未経験から目指す方法とは


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目次

はじめに

AIに関するニュースを聞くことも多くなった2023年、「プロンプトエンジニアは未経験からでもなれるの?」や「おすすめの資格は?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

プロンプトエンジニアは、ChatGPTをはじめとする人工知能モデルを効果的に活用するためのプロンプトを設計・最適化する専門家で、2022年11月のChatGPTのリリース以降、急激に注目を集めるようになった職種です。

この記事では、プロンプトエンジニアに必要なスキルや知識、おすすめの資格、未経験からの転職方法を詳しく解説しています。

記事を通して、プロンプトエンジニアとしての第一歩を確実に進めるヒントや、自身のキャリアをブラッシュアップするための具体的なアドバイスを得ることができます。

未経験の方でもわかりやすいような言葉で解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

<この記事を読むとわかること>

  • プロンプトエンジニアリングの具体的な役割と必要なスキル
  • 未経験からプロンプトエンジニアを目指すための具体的なステップ
  • プロンプトエンジニアに有利な資格とその取得方法
  • プロンプトエンジニアにオススメのプログラミング言語と学習方法

プロンプトエンジニアリングとは?

「プロンプトエンジニアリング」と聞くと、少し難しく感じるかもしれませんが、簡単にいえば「AIを言語(またはテキスト)で上手く操作する技術」のことです。

プロンプトエンジニアリングについて深く解説する前に、まずは基本的な概要から把握しましょう。

プロンプトエンジニアリングの役割とは

プロンプトエンジニアリングの主な役割の一つは「指示」の設計です。

これは、AIや機械学習モデルに何を求めるか、どのように動作させるかを指示するためのメッセージやコマンドの設計を意味します。

たとえば、あるAIに「天気予報を教えて」と尋ねる際、どのような言葉を使うか、どのような形式で答えを求めるかを考えるのがこの役割です。

もう一つの役割は、AIが出力する結果を最適化することにあります。

これは、ユーザーが求める情報や答えを、最も適切でわかりやすい形で提供するための調整作業を指します。

例を挙げると、AIに「最も有名なリンゴは何?」と質問した際、ただ「リンゴ」と答えるのではなく、「フジ」という具体的な答えを得るように調整する作業です。

要するに、プロンプトエンジニアリングとは、AIとユーザーとの「コミュニケーションの橋渡し」をする専門分野であり、その中での役割は非常に多岐に渡ります。

近年、AIの普及が進む中で、この分野の重要性はさらに増してくるでしょう。

プロンプトエンジニアリングと自然言語処理の違い

自然言語処理(NLP)とプロンプトエンジニアリング。この二つの技術用語は、AI領域で頻繁に耳にするものです。

両者の違いはどのような点にあるのでしょうか。

自然言語処理とは?

自然言語処理は、文字通り「自然な言語」、つまり私たちが日常で使用する言語をコンピュータに理解させる技術のことを指します。

例としては、Google翻訳が文章を他の言語に変換する際の技術や、SiriやAlexaなどの音声アシスタントが私たちの話しかけに反応する際の技術などが挙げられます。

プロンプトエンジニアリングとは?

前述したように、プロンプトエンジニアリングはAIとユーザーのコミュニケーションを最適化する技術分野です。

具体的には、AIにどのような指示を出せば、求める答えや結果を最も効果的に得られるかを設計・調整する分野となります。

これだけでは少しわかりづらいかもしれないので、以下に両者の違いを表にまとめました。

自然言語処理(NLP) プロンプトエンジニアリング
目的 人間の言語をコンピュータに理解させる AIとのコミュニケーションを最適化する
応用例 翻訳サービス、音声アシスタント、チャットボットなど AIモデルへの最適な指示や質問の設計
技術的焦点 言語の文法や意味の解析・理解 AIの反応や出力の最適化
主要な役割 文章や音声データの解析、言語モデルの構築 指示の設計、出力の最適化、ユーザーとのコミュニケーション調整
関連技術/ツール トークン化、構文解析、感情分析など プロンプトデザイン、AIモデルの評価・調整

簡単に言えば、自然言語処理は「言語を理解する」技術、プロンプトエンジニアリングは「理解した言語での最適なコミュニケーションを実現する」技術という位置づけになります。

ITエンジニアとプロンプトエンジニアとの違い

ITエンジニアとプロンプトエンジニア、これら二つの職種は名前が似ていますが、役割やスキルセットが大きく異なります。

ITエンジニアは、広義の意味でコンピュータのソフトウェアやハードウェアの開発・運用、システムの構築やネットワークの管理など、情報技術全般に関わる業務を担当します。

一方、プロンプトエンジニアは、特にAIや機械学習の領域で、AIモデルとのコミュニケーションを最適化する役割を持ちます。

プロンプトエンジニアは、AIに対する質問や指示を効果的に伝えるための「プロンプト」を設計・最適化するスペシャリストです。

つまり、ITエンジニアはIT技術全般の専門家であり、プロンプトエンジニアはAIのコミュニケーションに特化した専門家といえるでしょう。

プロンプトの4つの要素

プロンプトを構成する要素は多々ありますが、基本的に「指示」「出力形式 / 出力指示子」「背景」「入力データ」が重要な要素です。

以下で詳しく見ていきましょう。

指示

指示とは、AIや機械学習モデルに対して何をして欲しいのかを具体的に伝えるためのメッセージやコマンドのことを指します。

指示は、AIの動作や反応を制御する上で非常に重要な要素です。

適切な指示を与えることで、AIは正確かつ効率的に所望のタスクを遂行することができます。

逆に、不明瞭または不適切な指示を与えると、AIは意図しない動作をすることもあります。

たとえば、オンラインの翻訳ツールを使用する際に「猫」という単語を入力したとします。

この「猫」という入力だけでは、AIはその単語をどの言語に翻訳すれば良いのか、また、どの文脈での「猫」なのかがわかりません。

しかし、「猫を英語に翻訳して」という具体的な指示を与えることで、AIは「cat」という結果を出力することができます。

このように、指示はAIとのコミュニケーションの基盤となる要素であり、明確かつ具体的な指示を与えることが、AIを効果的に活用するための鍵となります。

出力形式 / 出力指示子

出力形式や出力指示子とは、AIや機械学習モデルに、どのような形式や構造で結果を返して欲しいかを指定するための要素です。

この要素を利用することで、AIからの返答や結果がわかりやすく、期待通りの形になります。

例を挙げると、料理のレシピをAIに尋ねる際、ただ「カレーレシピを教えて」と指示するのではなく、「カレーレシピを3ステップで教えて」と出力形式を指定することで、AIは3つのステップに分けてレシピを説明してくれるでしょう。

このように、出力形式を指定することで、情報の取得が効率的になるとともに、求める情報を適切な形で得られるようになります。

背景

背景とは、AIがタスクを遂行する際に参考とする基本的な情報や文脈を指します。これにより、AIはより正確で具体的な結果をユーザーに返答します。

たとえば、ある企業のビジネスシーンでの質問に対して答える場合、その企業の業界や歴史、文化などの背景情報がAIに与えられていると、その情報を基にした適切な答えを生成することができます。

また、ある特定の地域や国に関する質問に答える際、その地域や国の文化、伝統、気候などの背景情報がAIに提供されていると、それを踏まえたより適切な答えを出力することができます。

このように、背景はAIの答えや結果をより質の高いものにするための重要な要素です。

特に、具体的なシチュエーションや文脈に基づいた質問に対して、適切な答えを提供するためには、背景情報の入力が欠かせません。

入力データ

入力データとは、AIが処理や解析を行うための具体的な情報や資料です。

いうならば「食材」のようなもので、この情報を元にAIは解答や結果を料理します。

たとえば、ある都市の気温の変動を予測したい場合、その都市の過去数年間の気温データが入力データとなります。

また、ユーザーが自分の健康状態についてのアドバイスをAIに求める場合、ユーザーから提供される運動量、食事内容、睡眠時間などのライフスタイルに関する情報も入力データとなります。

重要なのは、入力データの質と量です。

高品質で多量のデータを提供することで、AIはより正確かつ詳細な結果をユーザーに提供することができます。

反対に、データが不足していたり、誤った情報が混ざっている場合、AIの出力もそれに影響を受けることになります。

プロンプトエンジニアの仕事内容とは

ここまで、プロンプトエンジニアリングについての基本的な概要を紹介してきましたが、実際の仕事内容はどういったものになるのでしょうか。

最も気になる部分かと思います。

以下では、プロンプトエンジニアの具体的な仕事内容についてご紹介します。

プロンプトの設計

プロンプトの設計は、プロンプトエンジニアの中心的な業務の一つです。

簡単に言えば、プロンプトの設計とは、AIにどのような質問や指示をするかを考える作業のことを指します。

具体的な例を挙げてみましょう。

たとえば、ある企業が顧客からの質問に自動で答えるチャットボットを開発したいと考えている場合を考えてみます。

この場合、プロンプトエンジニアは、チャットボットが顧客からのさまざまな質問に対して適切な答えを返すための「質問の形式」を設計します。

具体的には、「商品の返品方法は?」や「営業時間は?」といった質問にどのように反応するか、AIに指示を出す文を考えます。

この作業は、ただAIに命令を出すだけではありません。

効果的なプロンプトを設計するためには、AIの動作原理や、ユーザーがどのような情報を求めているのかを深く理解する必要があります。

その上で、もっとも適切な指示をAIに与え、ユーザーが求める情報を正確に提供するように設計を行うのです。

AIモデルの分析

AIモデルの分析は、AIがどのように動作しているのか、またAIが出力する回答や情報が正確であるかを確認・評価するためのものです。

先述のチャットボット開発の続きを考えてみましょう。

開発が進み、実際にチャットボットを動かしてみると、一部の質問に対して予期しない回答を返すことがあったとします。

この時、プロンプトエンジニアはAIモデルの内部の動きを分析することで、問題の原因を特定しなければなりません。

たとえば、AIが誤解している単語やフレーズ、あるいは学習データの偏りなどです。

AIモデルの分析では、データの傾向やAIの動作を深く理解するためのツールや手法を駆使してこのような課題の分析を行います。

この分析を基にAIの精度や効果を向上させるための改善策を考え、それを実行に移すことで、より高品質なAIサービスを作り上げることも仕事の一つです。

プロンプトの最適化

プロンプトの最適化は、プロンプトエンジニアの業務の最終フェーズの作業です。

この作業は、先に述べた「プロンプトの設計」と「AIモデルの分析」をもとに、AIがより効果的に動作するようにプロンプトを調整・改善する必要があります。

たとえば、先ほどのチャットボットが、ある質問に対して十分な情報を提供できていない場合を考えてみましょう。

プロンプトエンジニアは、その原因を特定した後、プロンプトを調整して、より詳細な回答や関連する情報を出力できるように最適化します。

また、最適化の過程では、ユーザーのフィードバックや使用状況のデータを元に、プロンプトの精度や効果を評価します。

そして、繰り返しテストと調整を行いながら、最もユーザーにとって有益な結果を出力できるプロンプトを目指します。

未経験からプロンプトエンジニアになるには?必要な7つのスキルとは

「未経験からプロンプトエンジニアになれるのか?」

この問いは最近多く目にする疑問です。

結論からいえば、未経験でもプロンプトエンジニアにはなれます。

プロンプトエンジニアが注目され始めたのは、ChatGPTがリリースされて以降なので、まだ1年も経っていません。

そのため、バックグラウンドに多少の違いはあれど、一部の人材を除けばほとんどが未経験のようなものです。

ただし、未経験からプロンプトエンジニアを目指す場合、以下の7つのスキルが重要になってくるのでしっかりとチェックしておきましょう。

AI全般の知識

AI(人工知能)は、今や多くの分野で使用されている技術であり、プロンプトエンジニアになるためには、まずこのAIの基本的な概念や仕組みを理解することが不可欠です。

AIの知識があれば、どのような問題をAIで解決することができるのか、またAIがどのように学習や推論を行っているのかを把握することができます。

具体的に必要なAIの知識は以下の通りです。

  • 基本的な概念: 人工知能とは何か、機械学習とは何か、ディープラーニングとは何か
  • 学習の種類: 教師あり学習、教師なし学習、強化学習などの基本的な学習手法
  • モデルの設計: ニューラルネットワークの基本、活性化関数、損失関数などの要点
  • 評価指標: 正確さ、再現率、適合率など、モデルの性能を評価するための指標

これらの知識を身につけることで、AIの動きや特性を理解し、それをもとにプロンプトの最適化や改善を行う際の判断材料とすることができます。

自然言語処理(NLP)の知識

プロンプトエンジニアは、特にテキストデータを扱うため、自然言語処理(NLP)の知識は不可欠です。

以下は、NLPの基本的な知識のリストです。

  • トークン化: 文章を単語やフレーズに分割する手法
  • 形態素解析: 単語の原形や品詞を特定するプロセス
  • ベクトル化: 単語や文を数値ベクトルに変換する手法(例:Word2VecやBERT)
  • テキストの分類: テキストをカテゴリーごとに分類する技術

プロンプトエンジニアとして働く上で、NLPの基本的な技術や手法を知っていることは、言語ベースのAIモデルとの連携や、モデルの出力を最適化する際の大きな強みとなります。

また、NLPの技術は日々進化しているので、トレンドをキャッチアップする能力も必要です。

自然言語処理のライブラリ/フレームワークスキル

プロンプトエンジニアが実際に手を動かしてモデルを調整する際、多くの作業は特定のライブラリやフレームワークを使って行われます。

以下は、NLPのライブラリやフレームワークの主な例です。

  • spaCy: 高速でモダンなNLPフレームワークで、多くの言語に対応
  • NLTK: PythonのNLPライブラリの老舗で、教育や研究に広く利用
  • Transformers (Hugging Face): 最新のNLPモデル、特にトランスフォーマモデルに関するライブラリ
  • BERT、GPTなどのモデル: 現在の大規模言語モデルの主流
  • TensorFlow、PyTorch: 深層学習フレームワークで、自然言語処理モデルのトレーニングやチューニング利用

これらのライブラリやフレームワークを理解し、効果的に活用することで、プロンプトエンジニアはAIモデルの品質や効率を飛躍的に向上させることができます。

そのため、上記ツールを使った実践的な経験を積むことが、スキルとして大変重要となります。

プログラミングスキル

プロンプトエンジニアとして働くためには、少なくとも基本的なプログラミングスキルが求められます。

プログラミングスキルがあれば、具体的な問題に対してソリューションをコーディングしたり、新しいアイディアを試したりすることができます。

具体的なプログラミングスキルとしては以下の通りです。

  • Python: ほとんどのNLPライブラリやフレームワークはPythonで書かれている
  • アルゴリズムとデータ構造: 効率的なコードを書くための基礎知識
  • バージョン管理ツール (例:Git): チームでの開発の際に必須
  • デバッグスキル: 問題の原因を迅速に特定し、修正する能力

プログラミングスキルは、プロンプトエンジニアとしての基本的な業務を効率的にこなすための土台となります。

特にPythonの習熟は、AIやNLPの分野での作業において非常に重要です。

英語力

AIやプロンプトエンジニアリングの最新の研究や技術は、主に英語で公開されています。

そのため、英語の論文を読む能力や、海外の研究者とのコミュニケーション能力は、この分野での成功の鍵となります。

具体的な英語スキルの要点は以下の通りです。

  • 論文の読解力
  • コミュニケーションスキル
  • 英語のプロンプトの作成能力
  • 海外のツールやリソースの利用

英語は他にも、プロンプトエンジニアとしてのキャリアをグローバルに展開するための大きな武器となります。

習得しておいて損はないので、できれば英語力の向上も図りましょう。

言語化スキル

プロンプトエンジニアは、AIモデルの動きや要件を正確に表現するための「言葉」を見つけなければなりません。

これは、シンプルな言葉で複雑な概念を伝えること、または要件や期待する結果を正確に指定することを意味します。

このスキルは、プロンプトエンジニアリングの核心とも言える部分であり、言語化スキルは非常に重要です。

具体的な言語化スキルの要点は以下の通りです。

  • 複雑な情報をシンプルな言葉に言語化する能力
  • 論理的思考能力(ロジカルシンキング)
  • 大量の情報から、本質的な部分だけを取り出す能力
  • フィードバックからプロンプトの改善や最適化を行う能力

言葉を通じてAIとの「対話」を行うプロンプトエンジニアにとって、この言語化スキルは、効果的なプロンプトを設計する上で欠かせないスキルとなります。

クラウドサービスの知識と活用

近年、AI技術やデータ分析の処理を効率的に行うための基盤として、クラウドサービスが不可欠となっています。

プロンプトエンジニアとして、大規模なデータを扱ったり、高度な計算を必要とするAIモデルをトレーニングする際に、クラウドサービスを効果的に活用することは必須です。

具体的なクラウドサービスの知識と活用の要点は以下の通りです。

  • AWS、Google Cloud、Azureなどの使用経験
  • 大量のデータを管理するためのクラウドストレージサービスの知識
  • セキュリティの知識

プロンプトエンジニアとして、クラウドサービスを効果的に活用することで、より大きなデータや高度なAIモデルにも柔軟に対応することができます。

この知識は、実務での効率向上やコスト削減にも大きく寄与します。

プロンプトエンジニアにはプログラミングも求められている?習得をオススメしたいプログラミング言語とは

最近、「生成AIの登場でプログラマーの仕事が奪われる」という議論をよく目にします。

インパクトの強いテーマなのでよく議論されがちですが、結論からいえばプログラマーの仕事がなくなることはありません。

むしろ、生成AIをうまく活用できるエンジニアは仕事の幅が増えることになるはずです。

ただし、誰でもできるようなプログラミングしかできないエンジニアの一定層は、仕事を奪われる可能性は十分にあります。

この世界的トレンドの中で、プロンプトエンジニアとしてプログラミング言語を学習していくのなら、以下に紹介する言語を中心に学習しましょう。

Python

Pythonは、シンプルで読みやすい構文が特徴のプログラミング言語です。

初心者から上級者まで、幅広いエンジニアに支持されている言語であり、ウェブ開発からデータ分析、AI開発まで、多岐にわたる分野で使用されています。

なぜプロンプトエンジニアとしてPythonが推奨されるのか、それはPythonが自然言語処理やAI開発分野でのスタンダード言語として位置付けられているからです。

具体的には、最先端の自然言語処理技術やツールが、Pythonのライブラリやフレームワークを基に構築されています。

たとえば、最近話題のChatGPTの自然言語モデルである「GPT」もPythonをベースとして構築されています。

そのため、Pythonであればプロンプトの設計や最適化の際に、既存のリソースを効率的に活用できるのです。

<Pythonがおすすめな理由>

  • ほとんどの大規模言語モデル(LLM)がPythonベース
  • 豊富なライブラリ(例: TensorFlow, PyTorch, spaCy)がある
  • スクリプト言語なので、手軽にコードの試行錯誤ができる
  • コミュニティが活発
  • プロンプトエンジニアリング以外にも対応できる高い汎用性

しかし、Pythonを使用する際には、実行速度が他のコンパイル言語と比べて遅いというデメリットもあります。

特に、大規模なデータを扱う際や、リアルタイムでの高速処理が求められる場面では、この点を考慮する必要があります。

Java

Javaは、”Write Once, Run Anywhere”(一度書けば、どこでも実行できる)という思想の下で設計されたプログラミング言語です。

プロンプトエンジニアとしてJavaがおすすめできる理由は、特に大規模なシステムやアプリケーションの開発において、その堅牢性とスケーラビリティが求められるシチュエーションが増えてきているからです。

Javaは企業のバックエンド開発で多用される言語であり、データのやり取りやサーバーサイドの処理が中心となるプロンプトエンジニアのタスクに適しています。

特に、Javaをベースとしたシステムは日本企業においては非常に多く、プロンプトエンジニアとしてJavaのスキルを持っていると、より多くのプロジェクトに参加するチャンスが増えます。

<Javaがおすすめな理由>

  • エラー処理や例外処理が高度に組み込まれていて堅牢性が高い
  • スケーラビリティに優れている
  • SpringやHibernateなどの高機能なフレームワークが豊富
  • JVM上で動作するため、異なるプラットフォーム間での互換性が高い

ただし、Javaは学習難易度が比較的高い言語ともいわれています。また、記述が冗長になりやすく、他の言語と比較すると開発スピードが遅くなる場合もあることを頭に入れておきましょう。

C#

C#は、マイクロソフトによって開発されたモダンな、オブジェクト指向のプログラミング言語です。

JavaやC++の特性を取り入れつつ、より簡潔で読みやすいコードが書けるように設計されています。

プロンプトエンジニアとしてC#を採用する最大の理由は、業界標準のツールやフレームワークとの親和性が高いためです。

特に、企業の内部システムや商用アプリケーションでWindowsプラットフォームが多く採用されている中、C#はそのネイティブなサポートと高い生産性により、迅速かつ効率的な開発が可能です。

また、マイクロソフトが提供するAzureなどのクラウドサービスとの親和性も高く、クラウドベースのプロンプトエンジニアリングにも適しています。

<C#がおすすめな理由>

  • Visual StudioというIDEを使用することで、デバッグやコード書きやすい
  • .NET Frameworkや.NET Coreにより、多種多様なライブラリやツールが利用できる
  • Unityのスクリプト言語としても利用されており、VR/ARやゲーム開発に分野に強い
  • .NET CoreやXamarinを使用することで、クロスプラットフォームの開発が可能

C#は、主にWindowsベースでの開発に特化しています。そのため、LinuxやMacの環境での開発を中心とする場合は、事前の調査や環境構築が必要になる場合があります。

プロンプトエンジニアにオススメしたい5つの資格

プロンプトエンジニアとしてこれから活躍していく場合、どのような資格を取れば効率的なのでしょうか。

資格は転職やフリーランスが業務を請け負う際に非常に役立ちます。

そのため、どのような資格を取ればいいか迷っている人も多いでしょう。

そこでここでは、プロンプトエンジニアにオススメの資格を5つ厳選してご紹介します。

プロンプトエンジニアに資格は必要?

結論からいえば、プロンプトエンジニアになるのに、資格は必ずしも必要な訳ではありません。

なぜなら、現状では、プロンプトエンジニアリング自体が世間的にまだ十分に認知されていないため、この分野に特化した資格が少ないからです。

また、有効な資格に関する世間的な認識も薄いため、求人側も資格を強く要求しない傾向にあります。

その上で、プロンプトエンジニアの役割は技術的な知識や経験が重要であり、実際の業務でのスキルや知識を持つことが最も価値があります。

つまり、資格よりも実務経験や実績、プロジェクトでの貢献度などが重要視されることが多いのです。

以下に紹介する資格の取得を考える前に、上記の内容は大前提として頭に入れておきましょう。

基本情報技術者試験(FE)

資格名 基本情報技術者試験(FE)
英語名 Fundamental Information Technology Engineer Examination
資格の目的 ITエンジニアとしての基本的な「知識・技能」の水準確認と認定
試験日 通年で随時実施のため要確認
受験料 7,500円(税込)​
公式HP 令和5年度試験情報4

基本情報技術者試験(FE)は、情報技術の基礎知識を証明する資格として、情報処理推進機構(IPA)によって実施されています。

試験内容は、プログラミングの基本やネットワーク、データベース、システム設計など、IT関連の幅広い分野をカバーしており、IT業界での初級の資格として位置づけられています。

プロンプトエンジニアにとって、FEがなぜおすすめかというと、この資格を取得することで、AIや自然言語処理に関連する基本的な情報技術を習得することができるからです。

難易度については、IT関連の資格の中では比較的取得しやすい部類です。しかし、幅広い分野の知識が問われるため、しっかりとした学習が必要です。

一般的な学習時間としては、独学の場合、試験の3〜6ヶ月前から毎日2〜3時間の学習を継続するのが一般的です。

応用情報処理技術者試験(AP)

資格名 応用情報処理技術者試験(AP)
英語名 Applied Information Technology Engineer Examination
資格の目的 ITを活用してサービス、製品、システム、およびソフトウェアを作成する人材の応用的知識と技能の認定
試験日 年2回、春期(4月)と秋期(10月)に実施
受験料 7,500円(税込)
公式HP 応用情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構1

応用情報処理技術者試験(AP)は、基本情報技術者試験(FE)を更に進んだ中級者向けの資格として、情報処理推進機構(IPA)によって実施されています。

試験では、システムの設計や管理、運用技術など、情報技術のさらに高度な分野に関する知識と技術が求められます。

プロンプトエンジニアとして活躍するために、APをおすすめする理由は、この資格を取得することで情報技術の高度な知識や技術を身につけることができ、深い分析や最適化などの専門的な作業にも対応できるようになるからです。

特に、プロンプトの最適化や分析を行う際、システム全体の設計や管理に関する知識が非常に役立ちます。

試験の難易度については、FEよりも一段と高くなります。特に、実際の業務経験をもとにしたシチュエーションが問われるため、単に知識を覚えるだけではなく、実際の業界の現場での経験が大きなアドバンテージとなります。

一般的には、FE取得後、実務経験を1〜2年積んでからの受験が推奨されており、試験の6〜9ヶ月前から毎日2〜4時間の学習を行うことが必要です。

G検定

資格名 G検定(ジェネラリスト検定)
英語名 Generalist Certification in Deep Learning
資格の目的 ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を検定する
試験日 年5〜6回実施(※通年ごとに異なるため要確認)​
受験料 一般: 13,200円(税込)、学生: 5,500円(税込)
公式HP https://www.jdla.org1

G検定、正式には「ジェネラリスト検定」と呼ばれるこの資格は、データサイエンス全般の知識を問う国内最大級の検定試験です。

機械学習、統計学、プログラミング技術、ビジネスケースの理解など、データサイエンスに関わる幅広い領域の知識が求められます。

プロンプトエンジニアとして、G検定を取得するメリットは、AIや自然言語処理を核とした作業を進める上での基盤となるデータサイエンスの知識を確実に身につけることができる点にあります。

プロンプトエンジニアリングの中核には、大量のデータを解析し、それを基にプロンプトを最適化する作業があるため、データサイエンスのスキルは非常に価値があるといえるでしょう。

試験の難易度については、中級から上級者向けの内容となっており、基本的なプログラミングスキルや統計知識、機械学習の基本を理解していることが前提です。

合格するためには、通常、試験の3〜6ヶ月前から毎日2〜3時間の学習を行うことが推奨されています。

Python3エンジニア認定基礎試験

資格名 Python3エンジニア認定基礎試験
英語名 Python 3 Certified Engineer Basic Examination
資格の目的 Pythonの文法基礎知識の評価と認定
試験日 随時実施のため要確認
試験方式 40問全選択問題、試験時間60分、合格ライン正答率70%
受験料 一般: 1万1000円(税込)、学生: 5,500円(税込)
公式HP 基礎試験 | Python試験・資格、データ分析試験・資格を運営する一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会のページです。2​​1

Python3エンジニア認定基礎試験は、Python言語の基本的な知識とスキルを証明するための試験です。

プロンプトエンジニアとしてこの資格を取得するメリットは、Pythonの基本的な知識とプログラミングスキルをしっかりと身につけ、それを第三者にも証明できる点にあります。

プロンプトエンジニアリングの業務では、Pythonを用いたスクリプトの作成やデータ解析が頻繁に行われるため、Pythonのスキルは業務効率を大きく向上させる要素となります。

試験の難易度については、入門〜中級レベルの内容となっており、Pythonの基本的な文法や標準ライブラリの利用方法などが問われます。

合格するためには、通常、試験の1〜2ヶ月前から毎日1〜2時間の学習を行うことが推奨されています。試験範囲の知識をしっかりと理解していれば、合格は十分に可能です。

Python3エンジニア認定データ分析試験

資格名 Python3エンジニア認定データ分析試験
英語名 Python 3 Certified Data Analyst Examination
資格の目的 Python言語を用いたデータ分析の基本的な知識と技能の評価
試験日 随時実施のため要確認
試験方式 40問全選択問題、試験時間60分
受験料 一般: 1万1000円(税込)、学生: 5,500円(税込)
公式HP https://www.pythonic-exam.com/exam/data-analysis1

Python3エンジニア認定データ分析試験は、Pythonを使用したデータ分析のスキルと知識を評価するための資格試験です。

近年、データ主導の意思決定がビジネスの現場で増えてきている中、Pythonはデータ分析の主要なツールとしてその地位を確立しています。

この資格がプロンプトエンジニアに特におすすめな理由は、データを扱う業務が増えてきている現代において、Pythonを使ったデータの前処理や解析技術を習得することで、業務の幅を広げることができるからです。

具体的には、プロンプトエンジニアリングの中でも、AIモデルのトレーニングや結果の解析、さらにはモデルの最適化など、データ分析の知識が求められる場面が多く存在します。

試験の難易度については、Pythonのデータ解析ライブラリ、特にpandasやNumPy、matplotlibなどの利用方法に関する知識が中心となります。

合格するための一般的な学習時間は、基礎試験をクリアした上で、さらに2〜3ヶ月の学習を行うことが推奨されています。

また、実際のデータを使用した実践的な課題やケーススタディも多く出題されるため、理論だけでなく実践的なスキルも磨くことが重要です。

未経験からプロンプトエンジニアに転職するには?

2023年度は、プロンプトエンジニアが急速に注目され始めた年になったので、エンジニアを目指し始めている未経験の方の中にも、プロンプトエンジニアへ転職を考えている方も多いかと思います。

そこでここでは、未経験からプロンプトエンジニアに転職するのに重要なことをいくつかご紹介します。

自然言語処理/プログラミングの学習をしてスキルを身につける

プロンプトエンジニアリングは、人間の言葉を解釈し、それを適切にAIへ反映させる仕事です。

そのため、先述したように、自然言語処理(NLP)分野の知識は非常に重要となります。

また、この自然言語処理を実際に動作させるためのプログラミングスキルも必要です。

特にPythonは、自然言語処理に関するライブラリやツールが豊富に存在するため、Pythonを中心に学習を進めることがおすすめです。

学習を始める際には、まず基本的なプログラミングの知識を身につけることからスタートし、次にPythonの基本文法や操作方法を習得することが大切です。

その後、NLPに関する専門の教材やオンラインコースを活用して、具体的な技術やアルゴリズムについて学んでいきましょう。

アウトプットを出し、ポートフォリオを作成する

スキルの習得だけでは、求人に応募した際の自分の価値を十分にアピールするのは難しいでしょう。

未経験からの転職を成功させるためには、自分が学んできたことを具体的に示すアウトプットが必要です。

そして、そのアウトプットをまとめたものが「ポートフォリオ」です。

ポートフォリオは、自分のスキルや経験を具体的に示す武器として、転職活動において非常に大きな役割を果たします。

特に技術職の場合、言葉だけでは自分のスキルを伝えるのは難しく、実際に手を動かして作成したプロジェクトや成果物を見せることで、採用担当者に自分の能力を理解してもらうことができます。

ポートフォリオ構築の際には、自然言語処理に関する小さなプロジェクトやアプリケーションを作成し、そのプロセスや成果を明確に記述することがおすすめです。

たとえば、簡単なチャットボットの開発や、テキストデータの分析・可視化などのプロジェクトを始めてみると良いでしょう。

プロンプトエンジニア求人を探す・応募する

スキルの習得とポートフォリオの作成が進んだら、次のステップとして実際の求人を探し、応募するのも重要です。

プロンプトエンジニアリングという職種はまだ新しく、一般的な求人サイトでの求人情報が少ない場合があります。

しかし、専門的な技術職の求人を扱うウェブサイトや、AI・機械学習に特化した求人サイトを活用することで、適切な求人を見つけることができるでしょう。

どの求人サイトにするか迷ったのなら、ぜひ一度「エンジニアスタイル」をお試しください。

エンジニアスタイルでは、案件数が300,000件以上と、他のサービスと比較しても豊富な案件数が魅力です。

最近では、プロンプトエンジニアリングに関する求人も多く掲載され始めているので、お見逃しのないように。

転職エージェントを利用し業務未経験可の求人に応募する

転職エージェントを利用することも、未経験からプロンプトエンジニアに転職を目指す際の強力なサポートとなり得ます。

エージェントは多くの企業とのネットワークを持っており、一般的な求人サイトには出てこない、業務未経験でも受け入れられるような求人情報を紹介してくれることも多いです。

他にも、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、企業との条件交渉など、転職活動に関するさまざまなサポートを受けることができます。

業務未経験者を受け入れる求人は競争が激しいため、エージェントを通じて直接求人情報を受け取ることで、他の求職者よりも一歩リードすることができるかもしれません。

しかし、転職エージェントはあくまでツールの一つです。最終的な判断は自分自身で行う必要があります。

未経験からの転職は難しさもありますが、適切なサポートと努力を組み合わせることで、プロンプトエンジニアとしてのキャリアを実現することができます。

まとめ

本記事では、急速に注目されている「プロンプトエンジニア」という職種に焦点を当て、その役割や必要なスキル、未経験からの転職方法、おすすめの資格などを詳細に解説しました。

プロンプトエンジニアは、人工知能モデルを効果的に活用するためのプロンプトを設計・最適化する専門家であり、その重要性は今後さらに増していくことが予想されます。

そのため、興味を持った方は、常に最新のトレンドや技術を追い続ける姿勢が重要です。

この記事を読んで得られた知識や情報を、自分自身のキャリアアップや転職活動、更なる学びの一助として活用していただけると幸いです。

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