ブロックチェーンエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介
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本記事が、皆様の参考になれば幸いです。
経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。ブロックチェーンエンジニアの案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。
目次
はじめに
Web3.0の中核技術ともいえるブロックチェーン技術は、すでに多くのビジネスで導入され始めています。
このような世界的ニーズの高まりに応じて、ブロックチェーンエンジニアという職業が非常に注目を浴びています。
本記事では、ブロックチェーンエンジニアとして転職を成功させるためのコツや、フリーランスとして独立する際のメリットを分かりやすく解説します。
最後までお読みいただければ、ブロックチェーンエンジニアとしてのキャリアパスを見据え、次のステップに進むための知識と自信が身につくはずなので、ぜひ最後までお付き合いください。
<この記事を読むとわかること>
- ブロックチェーンエンジニアの市場価値と将来性の理解
- 転職市場での自己プレゼンテーションのコツ
- フリーランスへの転身を考える際の具体的なロードマップ
- ブロックチェーンエンジニアの具体的なプロジェクト例
他のブロックチェーンエンジニアはどのくらい稼いでいるの?
ブロックチェーンエンジニアとは簡単にいえば、ブロックチェーン技術を開発、維持、そして改良する専門家のことです。
ブロックチェーンと聞くと少し難しい印象を受けるかもしれませんが、データを一連のブロックに分けてチェーンのように繋げたデジタル台帳のことを言います。
暗号通貨(例えばビットコインやイーサリアムなど)の基盤技術として採用されており、改ざんが困難で透明性の高いデータの保管方法として注目の技術です。
ブロックチェーンは、金融業界だけでなく、サプライチェーン管理、ヘルスケア、不動産といった多岐にわたる分野で応用され始めており、それに伴ってブロックチェーンエンジニアの需要は急激に増加中です。
そんな注目の職業であるブロックチェーンエンジニアですが、一体どれくらい稼げるのでしょうか?
ここでは、ブロックチェーンエンジニアの収入面をエンジニア全体の平均年収をベースに、フリーランスと会社員の2つの働き方で比較していきます。
エンジニア全体の平均年収
求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。
ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。
例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。
ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。
加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。
そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。
フリーランスのブロックチェーンエンジニアの場合
エンジニアスタイルの2024年3月時点での最新のデータによると、フリーランスのブロックチェーンエンジニアの月額平均単価は「約102万円」です。
年収換算にすると「約1224万円」という結果でした。
IT業界内での職種別の単価ランキングにおいて、堂々の「1位」にランクインしています。
過去3年間の月額平均単価の推移をみてみると、2020年9月の83万円から始まり、その後変動がありつつも、2024年3月には81万円となっています。
特に2023年4月と5月には月額平均単価が117万円、115万円と大きく上昇しました。
その後、価格は元の水準に戻ったものの依然として高水準を維持しており、現在は若干上振れ傾向にあります。
言語別の単価ランキングでは、Pythonが117万円で最も高く、これにGoogleAppsScriptが90万円、VB.NETとVB、Bashが85万円で続いています。
このことから、ブロックチェーン技術自体だけでなく、それをサポートする周辺技術やアプリケーションの開発にも需要が広がっていることがわかります。
しかし、やはりPythonが圧倒的な差をつけて高単価を維持しており、Pythonはブロックチェーン市場において不動のプログラミング言語といえるでしょう。
会社員のブロックチェーンエンジニアの場合
求人BOXの最新のデータによると、会社員のブロックチェーンエンジニアの平均年収は「約718.8万円」です。
フリーランスのブロックチェーンエンジニアと比較すると、会社員のブロックチェーンエンジニアの年収は「約505.2万円」低いという結果になりました。
しかし、ITエンジニア全体と比較すると「約238.8万円」高いという結果です。
平均年収だけで比較するとフリーランスとかなりの差がついてしまいましたが、会社員のブロックチェーンエンジニアにはフリーランスにはない魅力も多くあります。
例えば、フリーランスの場合は案件によって収入が大きく変動することがありますが、会社員は毎月一定の給与が保証されています。
そのため、収入がなくなるリスクに怯える必要はありません。
また、福利厚生や社会保険などのメリットもあり、健康保険や厚生年金保険、雇用保険に加入できるため、将来的な安心感も魅力といえるでしょう。
どちらの働き方がおすすめかは、個人の価値観やライフスタイルによって大きく変わります。
自分にとって大切なことは何かを考えた上で最適な選択をしましょう。
ブロックチェーンエンジニアの将来性
フリーランスとしても会社員としても高額な年収を期待できるブロックチェーンエンジニアですが、将来性についてはどうでしょうか。
現在非常に高い需要があったとしても、近い将来に需要がなくなってしまっては魅力は半減してしまいます。
ここでは、ブロックチェーンエンジニアの将来性について短期的な目線と中長期的な目線の2つの観点から考察していきましょう。
短期(1年~3年)
結論からいうと、ブロックチェーンエンジニアの短期的(約1〜3年)な将来性は非常に明るいです。
2020年から2022年までの日本のブロックチェーン市場の市場規模推移を見ると、この期間において市場は著しい成長を遂げています。
2020年には約415億円だった市場規模が、わずか2年後の2022年には約1,235億円にまで拡大しました。
これを基に年間平均成長率(CAGR)を算出すると約72.51%という驚異的な結果です。
年間平均成長率(CAGR)の一般的な指標は以下の通りです。
- 低成長市場 (0% – 5%):安定しているが急速な成長は期待しにくい
- 中成長市場 (5% – 15%):健全な成長をしている(発展途上の市場や成長産業に多い)
- 高成長市場 (15% – 25%):急成長を遂げている市場や産業
- 超高成長市場(25%以上):新興技術やブームが起こっている市場
つまり、現在のブロックチェーン市場は「超高成長市場」であるということになります。
スマホが急激に普及した時でさえ、年間平均成長率(CAGR)は50〜60%程度と言われていました。
この数字だけでも、ブロックチェーン技術への関心とその応用範囲が急速に広がっていることが理解できるでしょう。
ただし、このような超高成長市場にはリスクも伴います。
急激に成長している新興技術というのは必ず「過度な期待のピーク期」というものがあり、その後必ず「幻滅期」が訪れます。
ブロックチェーン技術も現在「過度な期待のピーク期」にあるというのが専門家たちの見解で、これほどの急成長を維持し続けるのは不可能であることは注意しておきましょう。
中長期
では、中長期的な目線でブロックチェーンエンジニアの将来性を見てみるとどうでしょうか。
結論からいうと、今後10年間程度は安泰ではあるものの、その先については未知数な部分が多いです。
2023年9月に公開されたGIIの調査報告書によると、世界のブロックチェーンの市場規模は2030年までに1兆4,315億4,000万米ドルに達すると予測されており、2023年から2030年までの年間平均成長率(CAGR)は87.7%という驚異的な成長が見込まれています。
このことから、少なくとも今後10年間はブロックチェーン技術関連の市場や職業の需給が非常に高い状態を維持することが予測されます。
また、ブロックチェーンというのはAI(人工知能)とも非常に関係性が深いです。
ブロックチェーンはデータの改ざん防止とトレーサビリティを保証し、AIはこれらのデータを活用して高度な分析や意思決定を行うことができます。
この相乗効果により、両技術は金融、医療、サプライチェーン管理など多岐にわたる分野で革新を促進するでしょう。
しかしながら、AIは一般労働者の仕事を奪うとして現在世界各国で規制も進んでいる状況です。
日本ではAIに関する規制は比較的緩やかですが、今後AIの使用方法に特定の規制がなされる可能性はゼロではありません。
そのため、ブロックチェーンエンジニアとしてのキャリアを中長期的に展望する上で、技術的なスキルの継続的な向上はもちろんのこと、業界の動向や政策の変化にも敏感である必要があります。
ブロックチェーンエンジニアの転職方法
このように、ブロックチェーンエンジニアは非常に高額な年収と需要が期待できるので、現在トレンドの職業の一つです。
では、ブロックチェーンエンジニアに転職するにはどうすればよいのでしょうか?
ここでは、ブロックチェーンエンジニアに転職する方法をいくつかご紹介します。
自分で企業に問い合わせる
1つ目の転職方法は自分で企業に問い合わせる方法です。
このアプローチのメリットは、自分自身で選んだ企業に直接アプローチできる点にあります。
これにより、自分の興味やキャリアの方向性に合った企業を選びやすく、また企業側に直接自分の情熱や能力をアピールするチャンスを得られます。
さらに、求人が公開されていないポジションや、新規プロジェクトへの参加機会についても探ることが可能です。
なお、ブロックチェーンエンジニアとして自身のキャリアをアピールするならば、以下のような案件の成果を伝えると効果的です。
- 分散型金融(DeFi)プラットフォーム
- NFTマーケットプレイス
- 自動化取引システム
- 分散型アイデンティティ管理システム
- クロスチェーンインテグレーション
- 資産トークン化プロジェクト
転職エージェントを利用する
2つ目の転職方法は転職エージェントを利用して転職する方法です。
転職エージェントの最大の利点は、専門知識を持ったキャリアアドバイザーが個々の転職希望者に対して、マンツーマンでサポートしてくれる点にあります。
これにより、転職希望者は自身の経験やスキル、キャリアの目標に合った求人を効率的に見つけることが可能です。
また、転職エージェントは通常、非公開求人と呼ばれる、一般には公開されていない求人情報にアクセスすることができます。
これにより、より良い条件や、特定のニッチな技術分野でのポジションなど、広く市場に出ていないチャンスに出会うことが可能です。
<ブロックチェーンエンジニアに人気の転職エージェント>
求人サイトを利用する
3つ目の転職方法は求人サイトを利用して転職する方法です。
求人サイトと転職エージェントはしばしば混同されがちですが、両者はサービスの提供方法において根本的な違いがあります。
求人サイトとは、企業が直接求人情報を掲載し、求職者がそれを閲覧し応募するプラットフォームです。
求職者は自分で条件に合った求人を検索し、応募手続きを自分で行います。
一方、転職エージェントとは、キャリアアドバイザーが一人ひとりの求職者に対し、個別のキャリアカウンセリングや求人紹介、履歴書・職務経歴書の添削、面接対策などを提供するサービスです。
転職エージェントは、求職者と企業の双方と連携を取り、求職者の転職活動をトータルでサポートします。
したがって、求人サイトは主に自分自身で転職活動の全過程を管理し、様々な求人情報から自分に合った仕事を探したいと考えている自立的な求職者におすすめです。
エンジニア転職するなら知っておきたいこと
ここからは、ブロックチェーンエンジニアのみならず、エンジニア全般が転職する際に知っておくべきことを紹介します。
転職活動の流れ
一般的なITエンジニアの転職の流れは以下の通りです。
STEP1:自己分析と市場調査
自分のキャリア目標、得意分野、改善したいスキルなどを明確にします。
また、現在のIT業界の市場動向や需要の高い技術、求人情報を収集し、自分のキャリアプランと市場のニーズを照らし合わせます。
STEP2:履歴書・職務経歴書の準備
履歴書と職務経歴書を最新の情報に更新し、特定の求人や企業に応じてカスタマイズします。
特に技術職の場合、どのようなプロジェクトに携わったか、使用した技術スタック、達成した成果などを具体的に記述することが重要です。
STEP3:求人情報の検索と応募
求人サイト、転職エージェント、LinkedInなどを利用して、希望に合った求人を探します。
見つけた求人に対して履歴書と職務経歴書を送付し、応募します。
STEP4:面接の準備と実施
応募した企業からの面接のオファーがあれば、面接の準備を行います。
実際に面接が行われると、一般的な人事面接のほかに、技術面接やケーススタディが課される場合があります。
STEP5:内定条件の評価と交渉
面接を通過し、企業から内定を受け取った場合、その条件を慎重に評価します。
給与、勤務地、労働条件、キャリアアップの機会などを総合的に考慮し、必要に応じて交渉を行います。
STEP6:入社手続きと退職手続き
オファーに合意したら、新しい職場での入社手続きを進めます。
同時に、現在の職場に対しては適切な方法で退職の意向を伝え、退職手続きを進めます。
ブロックチェーンエンジニアであっても基本的な転職の流れは変わりません。
ただし、ブロックチェーン技術に特化した知識や経験が求められるため、その分野に関する専門性をアピールできるよう、履歴書や職務経歴書、面接での自己PRにおいて、関連するプロジェクト経験や使用した技術、達成した成果を具体的に示すことが特に重要になります。
転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安
一般的にITエンジニアが転職に要する時間は約3〜6ヶ月ほどです。
この時間が必要な理由は、まず転職市場における情報収集と自己分析に時間を要するからです。
また、常駐型のエンジニアであれば基本的に仕事の時間は固定されており、自由な時間を作ることは難しいです。
フリーランスであれば空き時間を確保して、その間に参画プロジェクトを探すことは可能ですが、会社勤めの場合はなかなか空き時間を作るのは難しいので転職により多くの時間を要します。
ブロックチェーンエンジニアも例外ではありませんが、求人数が非常に多く需要が高い職業であることを加味すると、早期に転職活動が終了する可能性も高いです。
しかし、ブロックチェーンエンジニアが関わるプロジェクトというのは非常に専門性が高く、転職先が決まったからといってすぐにプロジェクトを離脱することはできません。
そのため、引き継ぎや退職手続きのことも考えて、少し余裕を持った転職スケジュールを組んでおくことをおすすめします。
年齢によって求められるスキルは変わる
エンジニアという職業は、技術的なスキルのみ追求していけば自然とキャリアアップできるようなイメージを持っている方も多いですが、実際には違います。
エンジニアであっても、年齢によって求められるスキルというのは変化してきます。
<ブロックチェーンエンジニアが年齢によって求められるスキル>
年齢層 | 求められる主なスキル | おすすめの資格 |
20〜30代前半 | 技術的スキル(プログラミング、ブロックチェーン基礎、スマートコントラクト開発など)、学習能力 |
Ethereum Developer Certification Blockchain Training Alliance Certifications 基本情報技術者試験 応用情報技術者試験 など |
30代後半〜40代 | チームマネジメント、プロジェクトマネジメント、コミュニケーション能力 |
Project Management Professional (PMP) Certified ScrumMaster (CSM) プロジェクトマネージャ試験 ITサービスマネージャ試験 など |
50代以上 | 上級管理職としての経営戦略、ビジネス開発、若手エンジニアの育成と指導 |
Senior Level Linux Professional (LPIC-3) Certified Information Systems Security Professional (CISSP) 情報処理安全確保支援士試験 高度情報処理技術者試験 など |
このように、ブロックチェーンエンジニアを含むITエンジニアのキャリアは、年齢と共に求められるスキルセットが変化していきます。
そのため、ブロックチェーンエンジニアとして長く活躍するには、絶えず学習を続け、柔軟に役割の変化に対応できるように準備しておくことが重要です。
エンジニアが転職を成功させるコツ
日本はIT人材不足が深刻なので、エンジニアは比較的転職がしやすい職種です。
しかし、早くに転職活動を終える人もいれば、いつまで経っても転職先が決まらない人もいます。
一体その違いはどこにあるのでしょうか?
ここでは、エンジニアが転職を成功させる「コツ」について解説します。
実績を定量的に伝える
1つ目の転職のコツは実績を定量的に伝えることです。
例えば、ブロックチェーンエンジニアが「スマートコントラクトを開発した」「ブロックチェーン技術を用いたプロジェクトに参加した」といった表現を使用することは一般的です。
しかし、これらの実績では具体的な力量が測りづらく、採用担当者も頭を抱えてしまいます。
この場合は、以下のように実績を示すと良いでしょう。
- 「スマートコントラクト開発において、トランザクション処理時間を平均20%短縮した」
- 「ブロックチェーン技術を用いたプロジェクトにおいて、3ヶ月以内に5つの主要な機能をリリースし、ユーザー満足度を30%向上させた」
- 「チームを率いて、6ヶ月で市場価値1億円の仮想通貨を成功裏にローンチし、取引量を毎月20%増加させた」
これらの例では、具体的な数字を用いて実績を示しています。
これにより、自分の貢献度やプロジェクトへの影響力を明確に伝えることができ、採用担当者に自身の技術力やプロジェクトマネジメント能力を具体的にアピールすることが可能になります。
キャリアアップの方向性を固めておく
2つ目の転職のコツはキャリアアップの方向性を固めておくことです。
転職に失敗する人はこの部分をおろそかにしがちです。
キャリアプランを明確にすることで、自分がどのようなスキルを伸ばしたいのか、どの業界や職種で働きたいのか、将来どのようなポジションを目指しているのかを自分自身がはっきりと理解できるようになります。
面接官の中でもキャリアプランの説明を重要視する人は非常に多く、合否の結果に直接つながる可能性も非常に高いです。
「キャリアプランが明確に意識できている」ということはつまり「成長への意欲が高い」と認識されるので、明確にしておくに越したことはありません。
ちなみに、ブロックチェーンエンジニアに転職できる可能性が高いキャリアは以下の通りです。
<ブロックチェーンエンジニアに転職できる可能性が高いキャリア>
- Java、Python、Solidityなどを使っているソフトウェアエンジニア
- 分散システムやネットワークの構築・運用に従事するシステムエンジニア
- データベースの管理とセキュリティに精通するデータベースエンジニア
- セキュリティプロトコルの開発や評価に関わるセキュリティエンジニア
- ウェブインターフェースの開発に従事するフロントエンド/バックエンドエンジニア
- データ分析に従事するデータアナリスト/サイエンティスト
- ブロックチェーンプロジェクトの計画と実行に関わるプロジェクトマネージャー
- ブロックチェーンの分散ネットワーク構築に従事するネットワークエンジニア
社外とのコネクションを作る
3つ目の転職のコツは社外とのコネクションを常に構築しておくことです。
ブロックチェーンエンジニアの案件・求人数は非常に数が多い状況が続いており、より高単価または高収入のプロジェクトに参画するのに、コネクションは非常に重要になってきます。
特にブロックチェーンエンジニアの場合、企業の経営層と直接接することも多いです。
そのため、一般的なエンジニア職と比較するとコネクションの構築は容易といえます。
また、ブロックチェーンエンジニアが関わるプロジェクトというのは機密性が非常に高いため、転職エージェントや求人サイトに出回らない案件もかなり多いです。
したがって、より高い報酬を獲得し、迅速に転職活動を終えるためにも、社外とのコネクションは常に意識しておきましょう。
今の時代は転職するより独立した方が安定する?
いわゆる「ゆとり教育世代」が労働者層として活躍し始めた2010年代後半から、日本では転職ブームが流行し始めました。
そして2019年末に新型コロナが世界に蔓延し、世界のビジネス環境は一新され、従来の会社に通勤して仕事をする一般的な働き方も変わりつつあります。
日本でも岸田政権下で人材不足を解消するために「人材の流動性」を意識した政策が実施され、従来の働き方を変えようと決意する人も増えてきました。
このような流れの中で、転職以外にも自由な働き方を実現できるフリーランスという働き方が注目されつつあり、現在では労働人口の6分の1がフリーランスというデータも発表されています。
こういった背景もあり「今の時代は転職するよりも独立した方が安定するのではないか」という論調の記事も多く目にします。
確かに、フリーランスは一般的な会社員と比較すると収入面においては高い傾向です。
しかし、会社員には福利厚生や収入面の安定性があることは事実であり、一概にフリーランスの方が安定した生活を送れるとは言い切れません。
しかしながら、自由な働き方が以前よりも重視されるようになっているのは事実であり、現在の労働環境を変える手段が増えたのは確かなことといえるでしょう。
つまるところ、何を「安定」と捉えるかによってこの議論の結果は変わってきます。
実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる
フリーランスが増えてきた要因の一つに、実務経験が比較的浅くても参画できるプロジェクトや案件が増えてきたことが挙げられます。
特にブロックチェーンエンジニアは新興技術であるため、比較的経験が浅くても参画できる案件は非常に豊富です。
例えば、以下のような案件であれば実務経験が2. 3年でも十分に合格できる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。
案件例①Go/ブロックチェーン技術を使用したDMP開発/PoC案件
この案件は、Go言語を用いたブロックチェーン技術によるDMP(Data Management Platform)のPoC(Proof of Concept)開発を担当する案件です。
Go言語は、Googleによって開発されたプログラミング言語であり、その特徴は並行処理の容易さ、高速な実行速度、シンプルな構文などです。
ブロックチェーンの開発においては、その分散システムやP2Pネットワークの性質上、並行処理や高速なデータ処理が求められるため、Go言語の特性が非常にマッチします。
そのため、ブロックチェーンエンジニア案件でGo言語を使うものは非常に多いです。
<具体的な業務内容>
- ブロックチェーンを用いたDMPのPoCでAPIサーバの開発
- 設計からテストまでの全工程
<必要なスキル>
- Go、Scala、C++のいずれかの実務経験3年以上
- Docker上での開発経験
- 設計の実務経験
- RDBMSでのシステム設計及び開発経験
- 単体テスト及びE2Eテストの経験
これらのスキルは、高度な技術力と実践的な経験を必要とします。
特に、Go言語や他のプログラミング言語に加えて、DockerやRDBMSでの開発経験、そしてテスト工程での経験は、効率的で安定したシステム構築に不可欠です。
したがって、これらのスキルや経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。
案件例②NFTゲームのバックエンドエンジニア
この案件は、ブロックチェーン技術を活用したNFTゲームのバックエンド開発を担当する案件です。
ローンチ前のサービスに携われるので、新技術やアイデアを形にすることができる貴重な案件であり、プロジェクトの初期段階から関わることで、製品の方向性や機能に大きな影響を与えることができます。
また、サービス開始後のユーザーの反応を直接見ることができるため、自分の仕事がどのように受け入れられているかを知ることもできます。
<具体的な業務内容>
- プランナーと連携して新機能や機能改善の要件把握
- デザイナーやフロントエンドエンジニアと協力して仕様決定
- 新機能の成果計測・分析
- システムのドキュメンテーション
- KPI理解に基づくチーム内でのフィードバック交換
<必要なスキル>
- ゲーム開発経験3年以上
- PHP, Node.js, Go, Java, PythonなどでのWebアプリケーション設計・開発経験
- MySQLを使ったDB設計・開発経験
- GCPやAWSを使ったクラウド開発経験
- NFTに対する興味関心
この案件では技術的な深みのあるバックエンド開発スキルとともに、ゲーム開発における具体的な経験が求められています。
さらに、NFTといった新しいテクノロジーへの興味関心があることも重要です。
したがって、ゲーム開発の経験とバックエンド技術のスキル、そしてブロックチェーンやNFTへの熱意がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。
案件例③ブロックチェーン技術とIoT/AIを融合したセキュリティ案件
この案件は、ブロックチェーン技術とIoT/AIを融合したセキュリティシステムの開発を担当する案件です。
ブロックチェーン技術は、AI(人工知能)をビジネス活用するための信頼性の高い基盤を提供する重要な要素です。
ブロックチェーン技術を用いることで、データの透明性、セキュリティ、トレーサビリティが保証され、AIアプリケーションにおいて重要な個人情報の安全性を大幅に向上させることが可能になります。
ブロックチェーンエンジニアは、このようにAI関連のプロジェクトに関わることが非常に多く、その分野での知識とスキルがますます重要になっています。
<具体的な業務内容>
- 既存プラットフォームの機能改善およびシステム拡張
- 基盤開発
- ミドルウェア開発
- アプリケーション開発
<必要なスキル>
- ブロックチェーンおよびその関連技術を使用したプロジェクトでの開発経験
- ブロックチェーン関連技術のプログラミングスキルが必須
本案件では、最先端の技術を駆使して、セキュリティとプライバシーを重視したプラットフォームの開発に携わることができます。このような環境は、技術的なチャレンジを求めるエンジニアにとって、大きな魅力となるでしょう。
したがって、ブロックチェーンおよびIoT/AI技術の経験がある方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。
仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる
フリーランスは会社員よりも比較的仕事に拘束される時間を減らしやすいです。
これは、フリーランスが自分自身のスケジュールを管理し、仕事を選択する自由があるためです。
例えば、一つのプロジェクトが終われば次のプロジェクトを選ぶ際に、意図的に時間を空けることで休息や自己啓発の時間を設けることが可能になります。
また、リモートワークが一般的であることも、移動時間の削減や作業環境の柔軟性から、効率よくタスクを処理することを可能にし、結果として拘束時間を減らすことにつながります。
空き時間を確保しやすいということは、インプットする時間も増やせるということです。
ブロックチェーンエンジニアにとって、このようなリスキリング(再スキルアップ)の時間を確保できるのは大きなメリットになります。
ブロックチェーン技術は日進月歩で進化しており、最新のトレンドや技術を学び続けることは、この分野で成功するために不可欠です。
技術の迅速な進化に対応するためには、常に最新の知識を身につけ、技術力を維持・向上させる必要があります。
つまり、フリーランスとして活動することは、ブロックチェーンエンジニアにとって、自己成長の機会を最大化し、技術の最前線で活躍するための強力な手段となり得るのです。
年収が大幅にアップする
ブロックチェーンエンジニアはフリーランスとして独立することで、年収が大幅にアップする可能性の高い職業です。
先述したように、フリーランスのブロックチェーンエンジニアの平均年収は「約1224万円」です。
それに対し、会社員のブロックチェーンエンジニアの平均年収は「約718.8万円」です。
つまり、フリーランスの方が会社員よりも「約505.2万円」高い年収を期待できます。
しかし、フリーランスであろうと会社員であろうと、ブロックチェーンエンジニアはかなり高額の平均年収が期待できます。
データだけで見ると、現状全てのITエンジニア職の中でも最上位の平均年収を誇る職業です。
そのため、会社員のブロックチェーンエンジニアでも役職や所属する業界・企業によっては十分に平均値を上回る年収を期待できるのでしょう。
ただし、フリーランスのブロックチェーンエンジニアと比較するとかなりの差があることは事実なので、収入を最重要視するならばフリーランスをおすすめします。
それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!
しかし、家庭や守るべき家族がいる人にとって、やはり「独立」というのはどうしても及び腰になってしまうもの。
確かにフリーランスは年収面だけでいえば魅力的かもしれませんが、失敗するリスクも往々にして存在します。
「失敗なんてしたくない」「無謀な挑戦はできるだけ避けたい」というのは人間の本質でもあるので、独立という選択肢を取りたくない人も多いでしょう。
そんな人におすすめなのが「副業」という働き方です。
以前までは副業と聞くとかなりグレーゾーンの印象でしたが、現在では大手企業であっても副業を解禁している企業は少なくありません。
副業であれば、仮に失敗したとしても本職がなくなるわけではないので、どうしても独立という選択肢を取りたくない方はぜひ検討してみると良いでしょう。
例えば、以下のような案件でも副業として参画することができるので、ぜひ参考にしてください。
案件例:スタートアップ企業のSTO事業PM
この案件は、スタートアップ企業のSTO事業のプロジェクトマネジメントを担当する案件です。
STO事業とは、ブロックチェーン技術を用いて証券をデジタルトークンとして発行し、資金調達を行う方法です。
このプロセスでは、伝統的な証券市場の機能をデジタル化し、トランザクションの透明性と効率を高めることができます。
つまり、ブロックチェーン開発全般の知識、プロジェクトマネジメント能力、金融市場および関連する法律に対する深い理解が最も重要視されます。
<具体的な業務内容>
- 要件定義
- 顧客折衝
- 概要設計
- 案件管理
<必要なスキル>
- ブロックチェーン開発の経験
- プロジェクトマネジメントの経験
- 開発ディレクションの経験
- 外注先管理の経験
- 金融及び金融に関する法律の知見
報酬は単価30万円からと、ブロックチェーンエンジニアとしてもPMとしても非常に低いように思えますが、リモートOKであること、週2勤務可能であること、副業としても勤務可能であることを加味すると一般的な水準と言えます。
まとめ
本記事では、ブロックチェーンエンジニアの転職方法と成功のコツ、さらにはフリーランスとしての独立や副業による年収アップに焦点を当てて解説しました。
ブロックチェーン技術はWeb3.0時代の核となる革新的な技術であり、その専門家であるブロックチェーンエンジニアは今後も高い需要が見込まれます。
ブロックチェーンエンジニアとしての市場価値を高め、より良いキャリアパスを築くためには、技術の習得だけでなく、適切な転職戦略やキャリアアップの方向性が重要です。
また、フリーランスや独立といった働き方も含め、この分野でのキャリアは柔軟性が求められるため、絶えず学び続ける姿勢が必要であるといえるでしょう。
「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。
それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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【マーケティング戦略立案】行政関連向け営業企画案件の 求人・案件
- 要相談
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その他
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【PdM】AIシステム開発推進案件の 求人・案件
- 1,100,000 円/月〜
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その他
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【マネージャー候補】複数事業を展開するプライム上場企業における情報システム部門のマネジメント支援の 求人・案件
- 900,000 円/月〜
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その他
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【副業可/セールス支援】大手クライアント向け・生成AIを用いたコンサル事業の立ち上げ/週10時間~の 求人・案件
- 330,000 円/月〜
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その他