AIエンジニアの転職方法|転職を成功させるコツをご紹介
はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!
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本記事が、皆様の参考になれば幸いです。
経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。AIエンジニアの案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。
目次
はじめに
2022年末にChatGPT(GPT-4)がリリースされて以降、世界的にAIブームが加熱しています。
生成AIに必要不可欠なGPUを製造する世界的メーカー「NVIDIA」が今年2月の決算で、前年度比約8倍の利益を確定するなど、AIに対する期待は膨らむばかりです。
このように世界的トレンドとなっているAI(人工知能)技術の進歩の中で、AIエンジニアという職種への注目も高まっています。
本記事では、AIエンジニアとしての転職方法や転職を成功させるためのコツ、さらにはフリーランスとして独立するメリットについて詳しく解説します。
最後までお読みいただければ、AIエンジニアの転職市場における現状の理解が深まり、自身のキャリアアップや独立に向けての一歩を踏み出すための知識を得ることができます。
流行のAIに関する知識を蓄えたい方から、実際にAIエンジニアに転職を考えている方まで、必読の情報が満載なのでぜひ最後までお付き合いください。
<この記事を読むとわかること>
- AIエンジニアの市場における平均年収と将来性
- AIエンジニアとして転職を成功させるための具体的な方法
- フリーランスとして独立する際のメリットと注意点
- AIエンジニアの具体的な案件例
他のAIエンジニアはどのくらい稼いでいるの?
AIエンジニアとは、AI(人工知能)技術を用いて様々なソフトウェアやシステムを開発、設計、実装する専門職です。
AIエンジニアは、データの分析や処理、そしてそのデータを基にした学習モデルの作成を行い、これらのモデルが人間のように考え、学習し、作業を自動化する能力を持つシステムを創り出します。
昨今ではChatGPTに代表される生成AI(ジェネレーティブAI)の発展が目覚ましく、全世界的にAI(人工知能)がトレンドです。
そのため、AIエンジニアに転職をしようと考えている方も急激に増加しています。
そこで気になるのがAIエンジニアの平均年収。
ここでは、そんな注目のAIエンジニアの平均年収を、エンジニア全体の平均年収をベースにフリーランスと会社員の2つのデータをみていきましょう。
エンジニア全体の平均年収
求人BOXのデータによると、ITエンジニア全体の平均年収は「約480万円」です。
ITエンジニアの仕事は非常に広範囲に渡るため、平均給与もかなり幅があります。
例えば、システムエンジニアとしての平均年収は「516万円」で、給与幅は「349万円から1,066万円」と非常に幅広いです。
ただし、平均年収に関しては、統計の取り方によって結果に大きな違いが出ることがあります。
加えて、職種や経験、地域などの要素によっても平均年収はかなり変わるため、一つのデータだけで全体像を捉えるのは難しいです。
そのため、本データはあくまでも参考の一つとして捉えてください。
フリーランスのAIエンジニアの場合
エンジニアスタイルの2024年3月時点での最新のデータによると、フリーランスのAIエンジニアの月額平均単価は「約81万円」です。
年収換算にすると「約972万円」という結果になります。
職種別の単価ランキングでは堂々の「5位」にランクインしました。
プレイヤーとしてみると、エンジニア系の全職種の中でも最上位の平均年収帯です。
過去3年間の月額平均単価の推移を見てみると、一時期の月額単価が120万円に達するなど、高額な単価が設定されていた期間がありますが、その後は変動がありつつも概ね80万円近辺に安定しています。
言語別の単価ランキングでは、意外にもPythonが1位ではなくDart言語が1位で、同じく110万円でElixirが並びました。
この結果から、モバイルアプリ開発やクロスプラットフォーム開発の需要が高まっていることが推察されます。
Dart言語がここまで躍進している理由には、クロスプラットフォーム開発の需要の増加や開発効率の良さ、またFlutterとの相性の良さが挙げられます。
これは、企業がコストを抑えつつも、より多くのユーザーにリーチするためのアプリを開発したいというニーズが表面化した結果でしょう。
会社員のAIエンジニアの場合
求人BOXの最新のデータによると、会社員のAIエンジニアの平均年収は「約598万円」です。
これをフリーランスのAIエンジニアの平均年収と比較すると、「約374万円」低くなっています。
ITエンジニア全体の平均年収と比較すると、会社員のAIエンジニアは「約118万円」高いという結果になりました。
しかし、会社員のAIエンジニアにはフリーランスにはない魅力があります。
その一つが安定性です。
会社員として働くことで、定期的な給与や社会保険、退職金などの福利厚生を享受できる点が挙げられます。
また、企業に所属することで、チームでの協力作業や大規模なプロジェクトに関わる機会も増え、キャリアアップのサポートや研修制度を利用できる場合が多いです。
どちらがおすすめかは、個人の価値観やキャリア目標によって異なります。
重要なのは、自分にとっての最適な働き方を見極めることです。
AIエンジニアの将来性
AI(人工知能)は今後の社会基盤において、もはや欠かすことのできない技術となっています。
AIブームの火付け役ともなった「ChatGPT(GPT-4)」を開発したオープンAIは、今年初めに企業価値が800億ドル(約11兆8,300億円)を超えたと評価されたことも大きなニュースになりました。
スタートアップでこれほどまでに急激な成長を遂げた企業は歴史的にも類を見ません。
つまり、それほどまでにAIへの期待感は膨らんでおり、その天井はもはや予測できないほどになっています。
しかし、こういった急成長技術にリスクはつきものです。
AIに関する期待と同時に、世界各国ではAIに関する危険性も意識され始め、最近では規制に関するニュースも多く耳にするようになりました。
こういった状況の中で、果たしてAIエンジニアの将来性はどうなのでしょうか?
ここでは、AIエンジニアの将来性を短期的・中長期的な目線に分けて考察していきましょう。
短期(1年~3年)
結論からいうと、AIエンジニアの短期的(約1〜3年)な将来性は非常に有望です。
言うまでもありませんが、AI市場は今まさに最盛期を迎えています。
2022年度の日本国内のAIの市場規模は3,883億6,700万円でしたが、続く2023年度では約6,837億円(前年比31.4%増)に達する見込みです。
この急速な市場の拡大は、AI技術、特に生成AI(ジェネレーティブAI)のビジネス活用が進んでいることが大きな要因です。
生成AIの進展は、製品やサービスへのAI実装、企業における生成AIの検証や利用の急速な進展を促しています。
2022年後半からは、大規模言語モデル(LLM)を利用したサービスが多数登場し、市場の活性化に貢献しています。
IDC Japanの分析によると、生成AIは要約、検索、翻訳といった従来の用途に加え、自然文での操作、音声や広告、教材生成など、より多様な用途での活用が想定されています。
このように多様化するAIのユースケースは、AIエンジニアにとって新たなチャンスとなるでしょう。
中長期
では、中長期的な目線でAIエンジニアの将来性を見てみるとどうでしょうか。
結論からいうと、今後10年間程度は急速な需要の拡大が見込めますが、AI規制の動きによっては鈍化する可能性もあります。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、2030年の生成AIの世界需要は2110億米ドルに達し、日本市場も1兆7774億円になると見込まれています。
これは2023年と比較して約20倍の規模拡大であり、日本市場においても約15倍の成長が予測されています。
生成AIの適用範囲の拡大とともに、製造、金融、公共、通信・放送分野など、多岐にわたる産業での利活用が見込まれているとのことです。
つまりAIエンジニアは、今後さらに多様な分野で活躍することになるでしょう。
一方で、AIの社会実装に際しては、偽情報の拡散や著作権の問題などの課題も指摘されている段階です。
例えば、2024年3月13日には欧州連合(EU)で、人工知能の開発や利用を巡る世界初の規制法の最終案が承認され、AIのリスクに応じた措置を事業者に義務付ける規制が設けられました。
規制違反には、最大で世界売上高の7%に相当する制裁金が科されるとのことです。
これらの動きを踏まえると、AIエンジニアの中長期的な将来性は、技術の進化と市場の拡大に伴い非常に有望であるものの、国際的な規制の動向によっては、事業の運営や開発の方法に大きな影響を受ける可能性があります。
規制に対応しながらも革新的なAI技術の開発を進める能力が、今後のAIエンジニアに求められる重要なスキルとなるでしょう。
AIエンジニアの転職方法
AIエンジニアは非常に将来有望な職種であるため転職を考える人も多いでしょう。
では、AIエンジニアに転職するにはどのような方法で転職すればよいのでしょうか?
以下に、AIエンジニアの転職方法を具体的に紹介します。
自分で企業に問い合わせる
1つ目のAIエンジニアへの転職方法は、自分で企業に直接問い合わせる方法です。
この方法の大きなメリットは、自分自身で興味を持った企業を選び、積極的にコンタクトを取ることができる点にあります。
直接問い合わせにより、企業の採用担当者やチームと直接対話する機会を得られるため、自分のスキルや経験、ビジョンをより具体的にアピールすることが可能です。
また、応募するポジションや企業の文化、プロジェクトの詳細について直接質問することで、転職後の齟齬をなくす効果も期待できます。
また、AI(人工知能)は現代のビジネスシーンにおいて最も注目されている技術と言っても過言ではありません。
そのため、AIを活用したスタートアップも今後その数を増やしていくことになるでしょう。
スタートアップでは特に「自主性」や「積極性」が重視されるので、この方法は特にスタートアップ企業に転職を考えている人におすすめです。
転職エージェントを利用する
2つ目のAIエンジニアへの転職方法は、転職エージェントを利用して転職する方法です。
このアプローチの最大のメリットは、転職のプロフェッショナルから専門的なアドバイスやサポートを受けられる点にあります。
転職エージェントは、業界の知識や豊富な経験を持ち合わせているため、AIエンジニアとしてのキャリア構築において、最適な企業やポジションを紹介してくれます。
また、転職エージェントは自分に合った求人を選んでくれるだけでなく、履歴書や職務経歴書の添削、面接の対策指導といった転職活動全般にわたるサポートも嬉しいところです。
これにより、転職活動の効率が格段に上がり、自分一人では見つけられなかった機会を探し出すことが可能になります。
特にAIエンジニアとしての専門性を活かすためのポジション選びや、キャリアアップを見据えたアドバイスが得られるのは大きな利点です。
<AIエンジニアに人気の転職エージェント>
- エンジニアスタイル
- EDGE CAREER(エッジキャリア)
- マイナビITエージェント
- ワークポート
- レバテックキャリア
- Geekly(ギークリー)
- DYM テック転職
- Wamii Agent(ワミィエージェント)
求人サイトを利用する
3つ目のAIエンジニアへの転職方法は、求人サイトを利用して転職する方法です。
求人サイトと転職エージェントは非常によく似ているように見えますが、サービスの本質において大きな違いがあります。
転職エージェントは個人に対してカスタマイズされたサポートを提供し、面接の準備から入社後のフォローアップまで幅広くサポートします。
一方、求人サイトは、数多くの求人情報を自分自身で検索し、応募することが主な利用方法です。
つまり、求人サイトは幅広い選択肢から自分に合った職を探し、自分のペースで転職活動を進めたいという、積極的かつ自立的な転職者におすすめの転職方法です。
エンジニア転職するなら知っておきたいこと
ここからは、AIエンジニアのみならずエンジニア全般が転職する際に知っておくべきことについていくつかご紹介します。
転職活動の流れ
AIエンジニアへの転職活動の流れは以下の通りです。
STEP1:自己分析とキャリアプランの策定
まず、自己分析を行い、自分の強みや興味があるAI技術、将来目指すAIエンジニアとしてのキャリア像を明確にします。
どのようなAIプロジェクトに関わりたいか、または特化したいAIの領域(例えば、自然言語処理、機械学習、コンピュータビジョンなど)を考えましょう。
STEP2:市場調査と求人情報の収集
AI業界のトレンド、需要が高いスキルセット、さまざまな企業の求人情報を収集します。
この段階では、業界の成長領域や新しい技術動向にも注目し、自分のキャリアプランに合致する企業やポジションを見極めます。
STEP3:履歴書・職務経歴書の作成
AIエンジニアとしての実績や扱える技術(プログラミング言語、使用したAIフレームワーク、参加したプロジェクトなど)を明確に示す履歴書や職務経歴書を作成します。
ポートフォリオやGitHubのリンクを含めると、技術力をより具体的にアピールできます。
STEP4:求人への応募
準備が整ったら、求人へ応募します。オンライン応募、転職エージェント、または直接企業に問い合わせる方法があります。
応募の際は、自分のスキルと求人の要件が合致しているかを確認しましょう。
STEP5:面接
書類選考を通過すると、面接が行われます。
技術面接では、AI関連の専門知識やプロジェクト経験について深く問われることが多いです。
また、人事面接では、コミュニケーション能力やチームで働く際の適性が評価されます。
STEP6:内定・条件交渉
内定を受けた後は、給与、勤務条件、プロジェクトの内容など、働く上での詳細な条件を交渉します。
自分のスキルや市場価値を理解し、適切な条件を求めましょう。
STEP7:入社手続きと退職手続き
条件に合意したら、新しい職場の入社手続きと現在の職場からの退職手続きを行います。
AIエンジニアへの転職では、特に技術的なスキルやプロジェクトでの実績が重要視されます。
そのため、自分の技術力を適切に示せる資料やポートフォリオの準備が有効です。
転職までにかかる時間は3〜6ヶ月が目安
一般的に、エンジニアが転職にかかる時間は平均して約3〜6ヶ月です。
ここでよくある誤解ですが、転職とは単に転職活動を開始してから転職先の企業に入社するまでの全過程を指します。
転職先を探し始めてから内定を受けるまでが転職活動の全てではありません。実際には、内定を受けた後の手続きも転職活動の一部です。
エンジニアの場合、転職にかかる時間は個人が現在関わっているプロジェクトの性質によって左右されます。
例えば、企業の基幹システムに直接関わるプロジェクトや、経営層に近い位置で業務を遂行する上流システムエンジニアは、プロジェクトからの離脱が難しいことが多いです。
一方で、より実装に近い下流の業務を担当しているシステムエンジニアの場合、プロジェクトから抜けやすい傾向にあります。
しかし、退職手続きや新しい職場への移行をスムーズに行うためにも、3〜6ヶ月程度の期間を見込んでおくことが望ましいです。
年齢によって求められるスキルは変わる
エンジニアというと、プログラミング言語や特定のツールの使用スキルを伸ばしていけばよいだけだと思われがちですが、実際には年齢によって求められるスキルは変化します。
<AIエンジニアが年齢によって求められるスキルや資格>
年齢層 | 主に求められるスキル | 取得しておきたい資格 |
20〜30代前半 |
・プログラミング言語(Python, Javaなど) ・機械学習、ディープラーニングフレームワーク(TensorFlow, PyTorch など) ・データ分析、データビジュアライゼーション技術 |
・基本情報技術者試験 ・応用情報技術者試験 ・データサイエンティスト試験 など |
30代後半〜40代 |
・プロジェクト管理、チームリーダーシップ、コミュニケーション能力 ・ビジネス戦略と技術の統合スキル ・技術選定とアーキテクチャ設計スキル |
・プロジェクトマネージャ試験 ・ITストラテジスト試験 ・情報セキュリティマネジメント試験 など |
50代以上 |
・経営戦略の策定とアドバイスができる能力 ・業界トレンドの洞察と戦略への反映スキル ・新規ビジネスモデルの提案スキル |
・システム監査技術者試験 ・情報処理安全確保支援士試験 ・経営情報システム(MIS)の専門家資格 など |
このように、年齢とともにAIエンジニアとして求められるスキルや役割は大きく変化します。
技術力の向上はもちろんのこと、キャリアを通じてマネジメント能力やビジョンを持つことが、長期的な成功に繋がる鍵です。
エンジニアが転職を成功させるコツ
IT業界は人手不足ということもあり、売り手市場、つまり転職者が優位な転職市場です。
そのため、比較的転職が成功しやすい職種ではありますが、それでもすぐに転職を終える人とそうでない人がいます。
両者の違いは一体どこにあるのでしょうか?
ここでは、エンジニアが転職を成功させるコツをいくつかご紹介します。
実績を定量的に伝える
1つ目の転職のコツは、実績を数字などを使ってなるべく定量的に伝えることです。
このアプローチは、心理学的な観点から見ても非常に効果的です。
人間の脳は具体的な数字や成果を通じて情報を処理しやすく、そうした情報はより記憶に残りやすいとされています。
つまり、実績が具体的な数字で示されることにより、採用担当者に対してあなたの能力や成果をより鮮明に、そして説得力を持って伝えることができるのです。
例えば、「機械学習を用いて顧客予測モデルを改善した」という表現では、貢献度や成果の大きさが採用担当者には伝わりにくいかもしれません。
この場合は以下のように実績を示すと良いでしょう。
「機械学習モデルの改善により、顧客予測の精度を以前のモデルと比較して20%向上させ、それにより関連するプロモーションの売上が15%増加しました」
このように具体的な数字を用いることで、実績が明確に伝わりその成果の大きさも具体的に理解してもらうことができます。
キャリアアップの方向性を固めておく
2つ目の転職のコツは、キャリアアップの方向性を事前にしっかりと固めておくことです。
面接官は、応募者が単に現在の職から逃げるためではなく、将来に対して明確なビジョンを持って転職活動をしているかどうかを重視します。
キャリアの方向性が明確であることは、応募者が自分自身のキャリアに対して真剣に考え、自己成長のために意識的な選択をしている証拠となります。
例えば、AIエンジニアとしてデータサイエンスに重点を置きたい、または機械学習の専門知識を活かして特定の産業分野で貢献したいといった具体的な目標を持っている応募者は、単に技術スキルを活かしたいと漠然と考えている応募者よりも魅力的に映ります。
このようにキャリアアップの方向性を明確にしておくことで、面接時に自分のキャリアビジョンを熱意を持って伝えることができ、面接官に強い印象を残すことが可能です。
社外とのコネクションを作る
3つ目の転職のコツは、社外とのコネクションを常に構築するように意識しておくことです。
特に、日本のIT業界というのはいわゆる「横のつながり」が非常に多く、社内外にコネクションを構築しておくことで転職活動を優位に進めることができます。
例えば、技術カンファレンスやミートアップ、オンラインフォーラムなどに積極的に参加することで、業界の最新トレンドや技術について学びながら、同時に同じ分野で活動している他社のエンジニアや専門家と知り合う機会を持つことができます。
また、GitHubやTwitter、Linkedinなどのソーシャルメディアを活用して、自分のプロジェクトや成果を共有することも、同じ興味や専門分野を持つ人々とのつながりを作る良い方法です。
今の時代は転職するより独立した方が安定する?
いわゆる「ゆとり教育世代」が労働者層として目立ち始めた2010年代後半から、日本では転職ブームが巻き起こりました。
そして、2019年末に新型コロナが世界に蔓延し、従来の会社に通勤して仕事をする一般的な働き方も変更を余儀なくされました。
日本でも岸田政権下で人材不足を解消するために「人材の流動性」を意識した政策が実施されたこともあり、今までの働き方に疑問を覚える人も多くなっています。
このような流れの中で、自由な働き方を実現できる「フリーランス」という働き方が注目されつつあり、現在では労働人口の6分の1がフリーランスというデータも発表されています。
こういった背景もあり「今の時代は転職するよりも独立した方が安定するのではないか」という風潮も目立ってきました。
確かに、フリーランスは一般的な会社員と比較すると収入面においては高い傾向にあります。
しかし、会社員には福利厚生や収入面の安定性があることは事実であり、一概にフリーランスの方が安定した生活を送れるとは言い切れません。
しかしながら、自由な働き方が以前よりも重視されるようになっているのは事実であり、労働環境を変える手段が増えたのは確かなことといえるでしょう。
つまるところ、何を「安定」と捉えるかによってこの議論の結果は変わってきます。
実は実務経験が2.3年あれば十分独立できる
人手不足も相まって、最近では案件やプロジェクトの要件も変わってきました。
以前までのIT業界では、かなり厳密にスキルや経験を重視する傾向が強かったのですが、現在では以前ほど経験年数は重視されません。
IT技術というのは日進月歩で進化していくものなので、経験年数が当てにならないことに気づいた結果です。
例えば、以下のような案件では実務経験が2. 3年程度でも十分に参画できる可能性があるので、ぜひ参考にしてください。
案件例①eモビリティマネジメントプラットフォームのAI機械学習エンジニア
この案件は、eモビリティマネジメントプラットフォームのAI機械学習エンジニアを担当する案件です。
eモビリティプラットフォームとは、電動車両(EV)をはじめとする電動の移動手段を管理、運用するための技術やサービスのことを指します。
近年のEV需要に伴い、このような自動車関連のAI案件は非常に数が増えつつあります。
日本は自動車大国でもあるため、eモビリティ関連の技術開発は今後の将来性においても非常に高い領域と言えるでしょう。
<具体的な業務内容>
- 社内システムの要件定義から運用までの一連の流れ
- 外部ベンダーとのコミュニケーションとプロジェクト管理
- システムの保守運用、障害対応
<必要なスキル>
- Pythonを用いた開発経験、特にNumpy、SciPy、Pandas、Matplotlibの使用経験3年以上
- scikit-learn、TensorFlow、Kerasなどのライブラリを用いたディープラーニングプロジェクトの経験
- AWSのサービスを利用した開発経験(特にRDSとS3)
この案件では、特にPythonを使ったデータ処理やディープラーニングの経験を重要視しています。
そのため、Pythonやディープラーニングライブラリの使用経験があり、AWSでの開発経験を持つ方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。
案件例②AIの画像認識技術を利用した医療データベース構築案件
この案件は、AIの画像認識技術を利用した医療データベース構築案件を担当するものです。
最近ではAIの画像認識技術の進歩により、多くの分野でその応用が進められています。
特に医療領域では、画像診断の精度向上が期待されており、この技術を活用したサービス開発は非常に重要な意味を持ちます。
本案件では、世界をリードする日本の内視鏡治療のデータを活用し、病変の見逃しを減らし、より多くの患者の命を救うことを目指しています。
<具体的な業務内容>
- MLOps環境の開発・整備
- 内視鏡データ(動画)とカルテ情報を組み合わせた症例管理システムの開発・運用
- アノテーションツールやサービスの開発・運用
<必要なスキル>
- Pythonを用いたシステム開発経験
- Linuxの基本的な利用経験(サーバー構築・運用など)
- 動画データを扱ったシステムの開発経験
- セキュリティに配慮したシステム開発経験
この案件は、特にPythonによる開発経験があり、Linuxシステムの基本操作に慣れている方に適しています。
さらに、動画データを扱ったシステム開発の経験やセキュリティへの配慮ができる能力があれば、より高度な業務に挑戦することが可能です。
医療データを取り扱うため、セキュリティやデータ保護に関する知識も重要となります。
案件例③TypeScriptを利用した新規機能の開発案件
この案件は、TypeScriptを利用した新規機能の開発案件を担当するものです。
TypeScriptとは、Microsoftによって開発されたJavaScriptの上位互換とも言われている言語です。
JavaScriptの柔軟性を保ちつつ、静的型付けやクラスベースのオブジェクト指向プログラミングなど、開発の大規模化やチーム開発を支援する機能が追加されています。
JavaScriptはWeb系のプログラミング言語として広く知られていますが、AIエンジニアにとっても非常に重要な言語です。
特にWebベースのアプリケーションやサービスにおいて、フロントエンドのインタラクティブなユーザーインターフェースを作成する際に不可欠です。
また、Node.jsを通じてサーバーサイドでもJavaScriptが利用されることが増えており、AIモデルの組み込みやデータ処理など、バックエンドでの利用も拡大しています。
<具体的な業務内容>
- 新規機能の開発
- バグ修正
- デザイン検討の支援
- 仕様書の確認と実装
<必要なスキル>
- ReactとTypeScriptの使用経験(3年以上)
- HooksとReduxの経験
- デザインを元にしたコーディングのスキル
- HTML5、CSSの設計と実装
- JavaScriptの設計と実装(API連携、Ajax処理、Jquery実装)
この案件では、主にReactとTypeScriptを用いた開発経験が求められます。
また、最新のフロントエンド技術を用いてユーザーフレンドリーなインターフェースを実現する能力が重要となります。
そのため、最新のWeb技術に精通し、ユーザーエクスペリエンスを重視した開発ができる方はぜひとも応募したい案件といえるでしょう。
仕事に拘束される時間が減りインプットする時間を増やせる
一般的な会社員と違い、フリーランスは仕事に拘束される時間が少ない傾向にあります。
これは、フリーランスがプロジェクトベースで働くことが多く、自分自身で仕事のスケジュールをコントロールできるからです。
また、フリーランスはオフィスに出勤する必要がなく、自宅や好きな場所で作業を行うことができます。
これにより、通勤時間が削減され、より柔軟に時間を管理することが可能です。
このように空き時間が確保しやすい環境は、AIエンジニアにとって大きなメリットをもたらします。
技術の進歩が非常に速いAI分野では、常に最新の知識や技術トレンドを学び続けることが重要です。
フリーランスとしての柔軟な時間管理が可能になることで、オンラインコースの受講、専門書の閲読、新しいプログラミング言語やツールの学習など、自己成長につながるインプットの時間を増やすことができます。
そのため、フリーランスとして働くことの自由度と柔軟性は、AIエンジニアにとって自己研鑽の機会を大きく広げます。
年収が大幅にアップする
AIエンジニアはフリーランスとして独立することで年収を大幅にアップできる可能性が高い職業です。
冒頭でも紹介したように、一般的な会社員のAIエンジニアの平均年収は「約598万円」でした。
それに対してフリーランスのAIエンジニアの平均年収は「約972万円」です。
つまり、データだけで見るとAIエンジニアはフリーランスとして独立することで「約364万円」年収をアップできる可能性があるということです。
もちろん、あくまでも統計的データを参考にしたものなので、全てのAIエンジニアに当てはまるとはいえません。
しかし、それを差し引いても非常に大きな差であることは事実です。
そのため、収入面を最重要視するならば、AIエンジニアはフリーランスとして独立するメリットが非常に高い職業と言えるでしょう。
それでも独立するのが怖い人は副業で年収アップ!
とはいえ、やはり独立となると
「失敗したらどうしよう…。」
「自分は家庭があるから家族のためにも不安定な選択肢はとりたくない」
と考えてしまう人も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが「副業」という働き方です。
副業というと、終身雇用神話の強い日本では敬遠されがちでしたが、昨今では積極的に副業を支援する企業も増えてきました。
大手企業であっても、最近では副業を解禁する企業も増えてきており、独立するのが怖い人には非常におすすめの働き方です。
中でも、IT業界は人手不足が深刻ということもあり、副業ワーカーを積極的にプロジェクトに採用しています。
例えば、以下のような案件でも副業として始められるので、「独立するのは怖いけど収入は増やしたい!」という人は、ぜひ一度検討してみてください。
案件例:スクラムでのファイナンシャルプランナーマッチングサービス開発
この案件は、スクラムでのファイナンシャルプランナーマッチングサービス開発を担当する案件です。
スクラム開発とは、アジャイル開発の一つで、小さなチームが短いスプリント(通常2週間から1か月)を設け、その期間内に成果物を生み出すことを目指す方法です。
このアプローチにより、開発プロセスが柔軟になり、変更に迅速に対応することができます。
この案件では、既に公開されているファイナンシャルプランナーマッチングサービスの機能追加とメンテナンスを主に行います。
<具体的な業務内容>
- 既存のWebアプリケーションのメンテナンス
- 新機能の設計と開発
- チームとの協力を通じた問題解決
- コードレビューと品質保証
<必要なスキル>
- Webフロントエンド開発の経験
- Gitを用いたバージョン管理の経験
- TypeScriptを用いた開発経験
- Vue.jsまたはReactを用いたシングルページアプリケーション(SPA)開発経験
- Composition APIまたはReact Hooksの使用経験
- Nuxt.jsまたはNext.jsを用いたサーバーサイドレンダリング(SSR)開発経験
本案件では特にWebフロントエンドのスキルとアジャイル開発プロセスへの理解が求められます。
また、スクラムチームとしての協力作業が重要となるため、コミュニケーション能力やチームワークを発揮できる方が望ましいです。
そのため、上記のスキルや経験を持つ方、そしてチームで協力しながら高品質なWebサービスを開発したい方にとって、この案件は非常に魅力的な案件といえるでしょう。
まとめ
本記事では、AIエンジニアの転職方法、転職を成功させるコツ、フリーランスとして独立するメリット、さらに副業による年収アップの可能性について詳細に解説しました。
AIエンジニアという職種は、今後も引き続き高い需要が見込まれる分野です。
技術の進歩と共に新しい職業が生まれ、既存の職種も進化していく中で、AIエンジニアの役割はさらに重要になっていくことでしょう。
特に、フリーランスとしての独立や副業によるキャリアの多角化は、柔軟な働き方を求める現代のエンジニアにとって魅力的な選択肢と言えます。
「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。
それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
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