Go言語の副業は本当に稼げるの？

2023.04.06(公開: 2021.08.20)

Goエンジニアの副業における現状

Goはオープンソースのプログラミング言語で、2009年にGoogleより公開されました。サイバーエージェントやLINEなどのIT企業にて、一部サービスで採用していることもあり、副業解禁から現在まで、Goを使う案件数が増加している傾向にあります。

しかし副業で案件を受注するためには、Goの開発を1年以上経験する必要があります。さらにGoだけではなく、PythonやJava、Rubyなどのプログラミング言語の知識から、データベースやクラウドサービスのスキルを求められる場合が多いです。

ただ、Go言語の案件は他のプログラミング言語よりも高単価であるため、スキルアップと経験を積み重ねていけば、稼ぎやすい副業といえるでしょう。

Goの副業における3つのメリット

Goを使った副業のメリットを3つ紹介します。

高単価の案件が多い
勤務日数の調整がしやすくリモート案件も豊富にある
案件の種類が豊富で将来性がある

順番に解説していきます。

高単価の案件が多い

Goの副業における特徴として、案件が高単価であるということです。以下のグラフはGoと人気の高いプログラミング言語であるJavaの月額単価相場をそれぞれ表すものですが、20万円ほど平均単価の差があることが分かります。

GOの平均単価

※引用元：Go言語のフリーランス求人・案件 | フリーランスITエンジニア向け求人・案件サイト【フリーランススタート】

Javaの平均単価

※引用元：Javaのフリーランス求人・案件 | フリーランスITエンジニア向け求人・案件サイト【フリーランススタート】

勤務日数の調整がしやすくリモート案件も豊富にある

Goの副業には週2、3日から働くことができる案件が多くあります。比較的多くの案件に参画できるので、開発経験を積みやすく、色々なエンジニアと交流することができるでしょう。

さらにGoはリモート案件も豊富です。以下のグラフは常駐とリモート案件の割合を比較したものですが、リモート案件でGoとJavaを比較してもJavaが1割に満たないですが、Goでは3割以上を占めます。

GOのリモート割合

※引用元：Go言語のフリーランス求人・案件 | フリーランスITエンジニア向け求人・案件サイト【フリーランススタート】

Javaのリモート割合

※引用元：Javaのフリーランス求人・案件 | フリーランスITエンジニア向け求人・案件サイト【フリーランススタート】

案件の種類が豊富で将来性がある

Goにおける案件の種類は、WebアプリケーションやWebシステム、スマホアプリ開発など非常に豊富です。しかしGoが比較的新しいプログラミング言語であるため、案件数においては他のプログラミング言語と比べてもそれほど多くはありません。

しかし近年において、既存のシステムをGoにリプレイスすることで、動作が改善され安定性が向上したという報告があります。Googleが開発したプログラミング言語でもあるため、今後Goはメインの言語になる可能性も期待できるでしょう。

Goの人気フレームワーク6選

フレームワークを活用することにより、短期間で効率の良い開発が可能です。さらに開発にかかるコストやバグを減らす効果も期待できます。ここからは、Goの人気フレームワークを6つ紹介します。

Echo
Revel
Gin
Beego
iris
Goji

順番に解説していきます。

Echo

Echoは動作が軽いフレームワークです。さらに拡張性に優れ、必要な機能を絞って追加できるので開発を行いやすく、その上バグの発生を抑えることができます。この特徴から大規模ではないWebアプリケーションの開発に適しているフレームワークといえます。

Revel

Revelはフルスタックフレームワークで、GoにおけるWeb開発で便利なライブラリを集約しているため、大規模なWebアプリケーションの開発に適しています。

またMVCに基づいているので保守性と生産性に優れ、さらにソースコードのコンパイルを自動で行うため、効率良く開発を行うことが可能です。

Gin

GinはGoのフレームワークにおいて、他と比較すると長く開発されている人気のフレームワークです。動作も軽く、HTTPリクエストルーターのレスポンスに優れるという特徴を持っています。またGinはGoフレームワークの中で、案件にて採用されることが最も多いです。

Beego

Beegoはフルスタックフレームワークで、中国の大手通信機器メーカーであるHUAWEIで採用されています。MVCに基づき、APIからWebアプリケーションにおけるバックエンドの開発を高速に行えることが特徴です。

iris

irisはオープンソースで、Goのフレームワークにおいて最も動作が早いことが特徴です。さらにMVCを採用し、WebSocketもサポートしているため、動作と通信において安定したアプリケーションを作成することができます。また、他のフレームワークと比較してもドキュメントが豊富にあり、スキルを習得しやすいといえるでしょう。

Goji

Gojiはパフォーマンスが良いフレームワークで、HTTPのクライアントライブラリであるnet/httpとの互換性があります。マイクロフレームワークの位置づけであるため、大規模以外のWebアプリケーションの開発に適しています。

Goエンジニアの副業で稼げる事例5選

Goの副業案件は単価から、自身の経験とスキルレベルにより選択の幅が異なります。ここからは、Goエンジニアの副業において稼げる事例を5つ紹介します。

【Go/PHP】Webアプリケーション開発のサーバーサイドエンジニア
【Go/データ分析】アドテクプラットフォーム開発案件・求人
【Go】スマホ向けゲームサーバーサイド開発案件
【Go】M2M/IoTサーバーサイドエンジニア週4〜5稼働案件
【Go/AWS】ブロックチェーン技術の特性を活かしたプロダクト・サービスの開発

案件例①：【Go/PHP】Webアプリケーション開発のサーバーサイドエンジニア

案件名：【Go/PHP】Webアプリケーション開発のサーバーサイドエンジニア
月額単価：60〜70万円
勤務時間：140〜180時間
案件の概要：Webアプリケーションの新機能設計・開発、UX改善、機能改善、品質改善
開発環境：Windows/Mac選択可、HTML5、CSS3、JavaScript、Go、PHP、Ruby、Python、Java、C#、Perl、Vue.js、MySQL、GitHub
リモート可否：記載なし
求めるスキル：PHP、Go、Java、C#、Python、Ruby、Perlなどを用いたWebアプリケーション開発の業務経験3年以上
歓迎スキル：Vue.jsの経験 / 大規模ユーザーを持つWebアプリケーションの開発・運用経験

案件例②：【Go/データ分析】アドテクプラットフォーム開発案件・求人

案件名：【Go/データ分析】アドテクプラットフォーム開発案件・求人
月額単価：70〜90万円
勤務時間：140〜180時間
案件の概要：自社プロダクトのデータ分析基盤（API / 解析基盤）の開発・運用
開発環境：Go、Ruby、Python、Java、Scala、MySQL、GitHub、Spark、Oracle、Hadoop、Apache、iOS、Android
リモート可否：記載なし
求めるスキル：Java, Ruby, Python, Golangなどのプログラミング言語での開発経験
歓迎スキル：アドテク業界での業務経験

案件例③：【Go】スマホ向けゲームサーバーサイド開発案件

案件名：【Go】スマホ向けゲームサーバーサイド開発案件
月額単価：80万円
勤務時間：30日〜60日
案件の概要：新規スマートフォン向けネイティブゲームの設計・開発
開発環境：Go、BigQuery、DynamoDB、PostageSQL、MySQL
リモート可否：記載なし
求めるスキル：Web向けもしくはネイティブ向けサーバーAPIの設計、実装経験
歓迎スキル：開発ゲーム、サービスの運用経験

案件例④：【Go】M2M/IoTサーバーサイドエンジニア週4〜5稼働案件

案件名：【Go】M2M/IoTサーバーサイドエンジニア週4〜5稼働案件
月額単価：70〜80万円
勤務時間：140〜180時間
案件の概要：エンドが自社サービスとして開発しているM2M/IoTプラットフォームのサーバーサイドシステムやライブラリ、およびその外部との接続のためのWeb API開発
開発環境：Windows/Mac選択可、Linux、Go、Python、NoSQL、GitHub
リモート可否：可
求めるスキル：Webアプリケーション開発3年以上 / GoもしくはPythonを使用したAPI開発経験・TCP/IP・HTTP 等のネットワークプロトコルについての基礎知識・Linux (RHEL系またはDebian系) の利用経験
歓迎スキル：Git を利用したチーム開発経験 / Go言語を使用した開発経験1年以上・nginx 等のHTTPサーバーの利用経験・OSS の公開・貢献の経験

案件例⑤：【Go/AWS】ブロックチェーン技術の特性を活かしたプロダクト・サービスの開発

案件名：【Go/AWS】ブロックチェーン技術の特性を活かしたプロダクト・サービスの開発
月額単価：75〜85万円
勤務時間：140〜180時間
案件の概要：事業ドメインを理解した上でブロックチェーン技術の特性を活かしたプロダクト・サービスの開発
開発環境：Windows/Mac選択可、Go、Java、Scala、C++、MySQL、AWS、GitHub
リモート可否：可
求めるスキル：技術的に難易度の高いプロダクトにおける（メンバー以上の）開発経験 / Go、C/C++、Java、Rust、Scalaを用いた5年以上の開発経験
歓迎スキル：システム系の英語文献を基に実装を行うことができる

Goの副業で稼げる案件例を5つ紹介しました。Goの副業案件では直請けの案件を取り扱う場合が多く、単価が高くなる傾向にあります。さらにプロジェクトが終了しても、場合によっては他のプロジェクトにアサインされる可能性もあるので、継続して稼ぎやすいといえるでしょう。

Goエンジニアにおける副業案件の種類

Goの副業案件で作ることができるものは多彩で、代表的なものは以下の5つです。

Webアプリケーション開発
ビッグデータ開発
ゲームアプリケーション開発
IoT開発
ブロックチェーン

それぞれにおける案件の種類で必要なスキルの解説と、Goの実務経験年数による単価の相場について紹介します。

Webアプリケーション開発

SNSやクラウドサービスなど、様々なWebアプリケーションをGoで開発することができます。しかし案件に参画するには1年以上の開発経験と、Go以外のRubyやPythonなどのプログラミング言語から、MySQLやAWSといったバックエンドの知識が必要です。

ビッグデータ構築

ビッグデータ構築は、アジャイルでの開発経験から、ストリームデータのシステムの開発についての様々な知見を必要とします。さらに広告に関する理解やマーケティングスキルがあれば、高単価の案件に参画しやすいでしょう。

ゲームアプリケーション開発

スマートフォン向けアプリケーションの開発もGoの案件で多く見られます。一定期間のチーム開発経験が求められ、AWSなどのクラウドサービスの知識からデータベースの応用に関するスキルまで、精通したバックエンドの知識が必要です。
ソーシャルゲームに関する理解やMMO開発経験があると、なお案件を受注しやすいでしょう。

IoT開発

近年、IoTは機械学習と並んで注目されている開発分野です。案件では専門知識を身につけたエンジニアと交流を深めつつ、開発経験を積むことができます。そのためIoTについて学ぶ価値は非常に高く、自身の市場価値を高めることができるでしょう。
ただ案件に参画するためには、バックエンドとGoの開発経験をそれぞれ1年以上必要とします。

ブロックチェーン

スタートアップやベンチャー企業の案件で多く、ミドルウェアの知識から分散システムの理解まで幅広い知識が求められます。他の案件と比較すると難易度は上がりますが、非常に高い報酬以上に最新技術に挑戦する価値と、貴重な開発経験を得ることができるでしょう。

Goエンジニアにおける副業案件の単価相場

単価を決定づける要素は案件だけではありません。エンジニアの実務経験年数や実績、スキルによって案件のどの工程に携わることができるかによって大きく変わります。

以下の表は、Goの実務経験年数における単価相場を示したものです。

Go実務経験年数	平均単価	年収
1年未満	40万円前後	480万円
1年〜2年	48万円前後	576万円
2年〜3年	68万円前後	816万円
3年〜5年	80万円前後	960万円
5年以上	96万円前後	1,152万円