ゲームエンジニアの年収はどれくらい？年収を上げる4つの条件と方法を紹介

2023.04.14(公開: 2023.04.14)

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ゲームエンジニアの年収を左右する4つの条件

ゲーム業界は年々拡大し、需要が高まる中、ゲームエンジニアの役割はますます重要になっています。しかし、ゲームエンジニアの年収は、その人の能力や経験、環境によって大きく左右されます。以下、ゲームエンジニアの年収を左右する4つの条件について説明します。

企業業績や企業規模

ゲームエンジニアの年収は、所属する企業の業績や規模によって左右されます。大手企業の場合、安定した収入や高額なボーナスが期待できることが多く、小規模な企業の場合は収入が低くなることがあります。また、企業の業績が良い場合は、給与アップの可能性が高くなります。

ゲームタイトルの売上

ゲームエンジニアが携わるゲームタイトルの売上は、その年収に大きく影響します。ゲームが大ヒットすると、企業はその成功を反映してエンジニアにボーナスや昇給を与えることがあります。そのため、ゲームエンジニアはタイトルの売上によって収入が大きく左右されることがあります。

業務の経験年数

ゲームエンジニアの年収は、業務の経験年数によっても左右されます。経験年数が長ければ、それだけ高度なスキルや技術を身につけていることになります。そのため、年収も相応にアップすることが多いです。

自分のスキルセットと対応できる範囲

ゲームエンジニアのスキルセットは多岐にわたりますが、そのスキルに対応できる範囲によっても年収は左右されます。たとえば、エンジニアが得意とする領域や、プログラミング言語のスキルが高い場合は、需要が高いため年収も高くなることがあります。また、新しい技術や開発方法に積極的に取り組んでいる場合も、需要が高いため年収がアップすることがあります。

ゲームエンジニアの年収はどれくらいか。会社員とフリーランスでそれぞれ紹介

会社員のゲームエンジニアの平均年収

求人ボックス（参照：https://onl.sc/ndQw4YD）によると、会社に属するゲームエンジニアの平均年収は496万円と高い傾向にあるようです。地域によっても変動があり、東京ではその平均は500万円を超えています。

フリーランスのゲームエンジニアの平均年収

フリーランスのゲームエンジニアの平均単価は65万円/月です。単純な12倍の計算ではありますが、平均年収は780万円となります。

フリーランスのゲームエンジニアの平均年収

（参照：ゲームエンジニア – フリーランス求人・案件）

フリーランスのゲームエンジニアの具体的案件

それではフリーランスのゲームエンジニアの具体的な案件を見ていきましょう。

Unityエンジニアのメタバース案件で、単価は60万円/月になります。近年の大きなトレンドであるメタバースに関わる案件ですね。3年以上の実務経験に加えて、メタバースに携わった経験が求められるのが特徴的です。ゲームエンジニアは常駐案件が多い中、こちらの案件はフルリモートになります。

UnityエンジニアのVR動画配信サービスの案件で、単価は65万円/月になります。ゲームエンジンのUnityはメタバースやVRにも応用ができて、その市場価値の高さが伺えますね。開発の最初〜実装後の保守・運用までを一気通貫してできる案件になります。メイン開発のC#に加えて、SwiftやKotlinといったアプリ開発系の言語も使用予定の案件です。

PHP/Python/Goの大規模プロジェクトのサーバーサイドの案件で、単価は80万円/月になります。ゲームエンジニアの平均年収に関わるゲームタイトルが大きな影響を及ぼしているのか、かなり単価は高いです。それだけこの案件が重要で、それに携わるエンジニアに投資をしているということでしょうか。求められるスキルもリードエンジニアクラスとかなり高いです。

具体的な企業で見る！ゲームエンジニアの年収はどれくらいか

スクウェア・エニックスゲームエンジニアの平均年収

ファイナルファンタジーシリーズなどでお馴染みのスクウェア・エニックスのエンジニアの平均年収は601万円でした。（indeed：https://onl.sc/iKtUcfk）ただし、この数字はあくまで平均値であり、個々人の年収はその人の能力や経験、勤務地、職種などによって異なることがあります。また、スクウェア・エニックスは、エンジニアのスキルアップやキャリアアップにも積極的であり、教育制度やキャリア支援制度も整備されています。

任天堂のゲームエンジニアの平均年収

マリオなどのヒット作品を数多く世に出してきた任天堂のゲームプログラマーの平均年収は、750〜880万円と言われています。（career-picks：任天堂の平均年収は935万円！ゲームプログラマー・デザイナーなど職種別年収や賞与も解説）公式な数字は出ていませんが、一般的に任天堂は日本のゲーム業界において、高い給与水準を維持している企業の一つとされています。従ってゲームエンジニア職においても給料水準は他社よりも高い可能性が十分伺えます。

また、一般的にエンジニアの年収は、業務経験やスキルセット、所属する企業の規模や業績などによって大きく異なるため、任天堂のエンジニアの年収についても、それらの要因によって変動すると考えられます。

カプコンのゲームエンジニアの平均年収

こちらも公式な数字は出ていないのであくまで参考値になってしまいますが、すべらない転職（カプコンの年収っていくら？残業代やボーナスについても徹底解説！ | すべらない転職）によると、カプコンのエンジニア系の職種の平均年収は525〜550万円でした。ゲームエンジニアの平均年収としては記載されておりませんでしたが、カプコンのメイン事業がゲーム制作であることを踏まえると、この平均年収にゲームエンジニアも当てはまると考えることもできるでしょう。

DeNAのゲームエンジニアの平均年収

DeNAのゲームエンジニアの平均年収は830万円と他者と比べてもかなり高額でした。（indeed：https://onl.sc/XgELyDQ）DeNAは新卒の給料がかなり高い水準であることでも有名で、新卒エンジニア職における初年度の年収が500万円からスタートなので、給料水準はかなり高いと言えるでしょう。

グリーのゲームエンジニアの平均年収

モバイルゲームの古参として有名なグリーは平均年収の水準が高いことで有名です。duda（グリー株式会社の平均年収、年間給与所得情報－転職ならdoda（デューダ））によると、ビジネスサイドも含めた平均年収は820万円とされています。こちらも新卒のエンジニア職の年収が480万円〜スタートなので、給料水準はかなり高いと言えるでしょう。

ガンホーのゲームエンジニアの平均年収

誰もが知るスマホゲーム時代の立役者とも言えるパズドラで一躍有名となったガンホーのゲームエンジニアの年収は443万円でした。（indeed：https://onl.sc/5aV6J6Z）他の会社と比べて会社規模が大きくはないので、そこの差が給料に現れているのでしょうか。エンジニア系の職種の給料はスキルに大きく依存するので、人によっては高い給料の人も十分いると考えられるでしょう。

ゲームエンジニアが年収を上げるために必要なスキルや経験とは

ゲームエンジニア職において年収を上げるためには、以下のようなスキルが必要となります。

ゲームエンジニアが年収を上げるために必要なスキル

要件定義・設計・保守まで上流から下流まで一貫して対応できる実務経験とスキル

ゲーム開発には、複数のプログラマーやデザイナー、アーティスト、プロデューサーなどのチームメンバーが関わります。そのため、単にプログラムの作成だけではなく、他のメンバーとの協業が必要です。そのため、開発の上流から下流までを一貫して対応できる能力が求められます。

また、要件定義や設計のフェーズにおいては、ゲームのコンセプトや機能、ユーザーのニーズを把握し、それに合わせた設計やアルゴリズムを考える必要があります。こうしたスキルを持っていることで、より高度なゲームを開発することができます。また、保守のフェーズにおいては、バグ修正やアップデート、パッチ適用などの作業が必要となります。こうした一連のプロセスに対応できる能力があることで、ゲームの品質を維持することができます。

さらに、上流から下流までの一貫性を持って開発に携わることで、開発コストや時間の短縮につながります。そのため、企業にとっても有利となり、ゲームエンジニアとしての評価や報酬にもつながります。

以上のように、ゲームエンジニアが年収を上げるためには、単にプログラムスキルだけでなく、要件定義・設計・保守まで上流から下流まで一貫して対応できる実務経験とスキルが不可欠であることがわかります。

使用している開発言語の専門性を上げる

ゲーム開発には様々な開発言語が使用されています。たとえば、C++、C#、Java、Pythonなどです。ゲームエンジニアが使用する言語によって、開発の方法や可能性が異なります。そのため、自分が使用する言語について深い専門性を持っていることは、高度なプログラミング技術や開発の応用力を身に付けることができるため、開発において大きなアドバンテージになります。

また、開発言語の専門性を高めることで、自分のスキルセットを他の開発言語にも応用することができます。たとえば、C++の専門性を持っている人は、JavaやC#などのオブジェクト指向言語にも容易に移行できます。このように、開発言語の専門性を高めることは、より広範なスキルを身に付けることにもつながります。

さらに、開発言語の専門性を持っていることは、企業からの評価や報酬にも影響します。専門性を持っている人は、その言語で高度な開発ができることから企業にとっての価値が高いと評価され、企業からの報酬や昇進のチャンスが増える可能性があります。

ゲームエンジンのスキル

ゲームエンジンは、ゲームの開発に必要な多くの機能を提供しています。例えば、3Dグラフィックス、物理エンジン、音響エンジン、AI、ネットワーク機能などです。ゲームエンジンのスキルを持っていることは、これらの機能を最大限に活用し、高度なゲームを開発することができるということを意味します。これによって、ゲームエンジニアとしての評価が高まり、報酬や昇進のチャンスが増えることが期待できます。

また、ゲームエンジンは、多くの場合オープンソースで提供されているため、自分でカスタマイズすることも可能です。例えば、エンジンのコードを変更して特定の機能を改善することができます。このようなカスタマイズのスキルを持つことは、企業にとって非常に貴重であり、報酬や昇進のチャンスが増えることが期待できます。

加えて、ゲームエンジンのスキルを持っていることは、ゲームエンジニアが新しい技術や開発手法を学ぶことを助けることができます。ゲームエンジンは、最新の技術を利用しており、その技術を使いこなすことで、自分の開発スキルを向上させることができます。

ゲームエンジンのスキルを持っていることで開発時間を短縮することもできます。エンジンが提供する機能を活用することで、開発時間を削減することができます。これは、企業にとって非常に魅力的な要素であり、ゲームエンジニアの報酬を増やすことができるかもしれません。

ゲームエンジンの具体例としては、UnityやUnreal Engineなどが挙げられます。Unityは最も普及していると言われるゲームエンジンで、みなさんのスマホに入っているゲームももしかしたらこれで作られているかもしれません。白猫プロジェクトやポケモンGOなどはこれが用いられています。Unreal Engineはグラフィック性能が高いことで用いられているゲームエンジンになります。サッカーゲームの金字塔とも言えるウイニングイレブンはこれを用いて作られています。

ゲームエンジニアとしての価値が上がるスキル

プロジェクトマネジメント能力

プロジェクトマネジメント能力は、ゲームエンジニアとしての価値を高めるために非常に重要なスキルの1つです。プロジェクトマネジメント能力を持っていることで、ゲームの開発プロセス全体を統括し、プロジェクトの成功に貢献することができます。

ゲーム業界におけるプロジェクトマネジメントは以下のようなことを行います。

ゲームの要件定義

開発していくゲームのジャンルや世界観を定義することです。それに伴いどのような機能が必要かを洗い出し、スケジュールを組み立てていきます。ゲームのイメージが沸くように画面構成などの視覚情報を纏めたりもします。

プロジェクトチームのマネジメント

要件定義で決めた内容を実装していく上で最適な人材のアサインとマネジメントを行います。チームとして動いていくために、各メンバーとのコミュニケーションを取ることも求められてきます。

スケジュール・コスト管理

プロジェクトには通常納期や予算が決められているので、それの範囲内で求められているものを開発し、リリースしなければなりません。現場監督に当たるゲームディレクターなどと相談しながら実装のスケジュールやリリース時期を管理していきます。

ビジネスコミュニケーションスキル

ゲームエンジニアとしての価値を高めるために必要なスキルの1つに、「ビジネスコミュニケーションスキル」があります。ゲーム開発においては、単に技術的なスキルだけではなく、チーム内外でのコミュニケーション能力も求められます。

ゲームエンジニアはその開発過程でプロデューサーやディレクター、ゲームプランナーなど様々な職種の人と関わることが必要となります。そういった環境下でスムーズな開発を行っていくためにはコミュニケーション能力が求められることも少なくありません。

したがって、ビジネスコミュニケーションスキルは、ゲームエンジニアとしての価値を高めるために必要なスキルの1つであると言えます。

英語力

ゲーム開発においては、多くの場合、英語を使用する機会があります。そのため、ゲームエンジニアにとって英語力は非常に重要なスキルの1つです。

例えば、グラフィック性能に強いUnreal Engineは日本語の資料が少なく、英語ができる人の方が開発しやすい環境であると言えます。こういった背景からも英語ができるということはゲームエンジニアにとってはプラスの要素となります。

さらに、海外におけるゲーム市場が拡大しているため、英語力が高いゲームエンジニアはグローバルな展開に対応しやすく、その分、求められる価値も高まることがあります。

ゲームエンジニアが年収を上げる4つの方法とは

ゲームエンジニアとして働く上で、スキルや経験を積み上げることで年収アップが期待できます。以下に、年収を上げるための4つの方法を紹介します。

実務経験を積み、スキルを磨く

ゲームエンジニアにとって、実務経験は非常に重要です。実際に開発に携わることで、問題解決やチームワークなどの経験を積むことができます。また、開発に使われる言語やフレームワークなどのスキルも、実務経験を積むことで磨かれます。スキルを高めるためには、自己学習や技術書を読むことも有効です。

開発マネージャー・チームマネージャーなどの役職を得る

開発マネージャー・チームマネージャーなどの役職に就くことで、組織内での責任や裁量が大きくなり、それに見合った報酬を得ることができます。ただし、役職に就くためには、高い技術力だけでなく、チームマネジメントやプロジェクトマネジメントなどの能力も必要です。また、役職者としての実績を積み重ね、ヒットタイトルにおいて役職者として活躍した実績などを得ることができれば年収アップが期待できるでしょう。

大手・外資などの年収の高い企業へ転職

ゲームエンジニアの年収を左右する大きな要因として所属する企業が挙げられます。なのでヒットタイトルを抱えていて、年収の高い大手・外資系のゲーム企業に転職することも選択肢の1つです。また、技術力やキャリアアップのための教育研修なども充実しているため、自己成長が期待できます。ただし、転職の際には、企業文化や業務内容などをしっかりと調べ、自分に合った企業を選ぶことが大切です。

フリーランスとして独立

フリーランスとして独立することにより、自分の仕事の範囲や価格を自由に設定することができます。ゲームエンジニアの収入を左右する大きな要因の1つである所属する企業やタイトルを自分で選べるのもフリーランスとして独立するメリットの1つと言えます。

まとめ

今回はゲームエンジニアについての記事でした。ゲームエンジニアは他のエンジニア計職種と比べて、環境による年収への影響が大きいのが特徴的です。とはいえ自身のスキルも年収に直結してくるので、継続的に学習できる人が向いているのでしょう。ゲームエンジニアも今後のキャリアの選択肢に入れてみるのはいかがでしょうか。