Delphiの将来性とは?具体的な案件内容も踏まえて紹介
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目次
そもそもDelphiとは何か。概要と特徴を紹介
統合開発環境の1つである「Delphi」をご存知ですか?
ここではDelphiをご存知ない方のために、Delphiとは何なのか、どのような特徴があるのかについて説明していこうと思います。
近年、エンジニアが負担する作業量は増加しており、それぞれの業務に適切に対応するためには作業効率を高めることが重要です。
Delphiをはじめとした統合開発環境を活用することで、業務を効率化することが可能となります。
Delphiの概要
Delphiは、エンバカデロ・テクノロジーズがリリースしている統合開発環境です。
統合開発環境というのは、複数のソフトウェアが一つにまとまっている作業環境のことで、操作も一つの画面で行うことができるのが特徴です。
アプリやソフトウェアの開発には、主に以下の4つのソフトウェアが必要となります。
- テキストエディタ:ソースコードの記述
- コンパイラ:ソースコードからオブジェクトコードを生成
- リンカ:CPU向けの実行コードを生成
- デバッガ:プログラムのバグを発見
以前は、上記のソフトウェアをそれぞれ起動し、複数の画面を見ながら別々に操作して作業を進めることが主流でした。そのような複雑な作業環境を改善するために生まれたのが、統合開発環境です。
Delphiは、設計や実装、ビルド、配置、デバッグに至るまで、開発の幅広い工程でエンジニアをサポートしてくれます。
1995年にリリース以来、バージョンアップのたびに使いやすさや便利さが向上しており、現在も世界中のエンジニアに支持されています。
Delphiの特徴
次に、Delphiの特徴についてご紹介いたします。
現在、統合開発環境はいくつもリリースされていますが、それらと比べ、Delphiには以下のような特徴があります。
- 一度書いたコードをさまざまなプラットフォームにコンパイルすることができる「単一コードベース」を搭載している
- FireDACを使うことで、同じ方式で20以上のデータベースにアクセスすることができる
- すべてのプラットフォームで利用可能なHTTP / RESTクライアントライブラリを搭載している
- ライブラリ・コンポーネント・プラグインを追加することで、機能を強化できる
- 独自のカスタムコンポーネントやプラグインを作成できる
- レスポンシブUIを構築することで、複数のプラットフォームに展開することも可能
特に注目すべきなのは、コンパイル機能の柔軟性と機能の拡張性の高さです。エンジニアが使いやすいよう、自由に機能をアップデートすることができます。
作業効率を上げたいと考えているエンジニアの方は、Delphiを利用してみてはいかがでしょうか。
Delphiで開発をするメリットとデメリットとは
Delphiを利用するメリットとデメリットについて解説していきます。
エンジニアの作業効率を高めてくれるDelphiですが、利用するにあたり、いくつか注意すべき点があります。
これからDelphiを導入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Delphiで開発をするメリット
まずはDelphiを利用して開発を進めるメリットについて説明していきます。
主流の幅広いプラットフォームにコンパイル可能
Delphiは、現在主流のさまざまなプラットフォームにコンパイルすることが可能です。
具体的に言うと、Windows・Mac・Linux・Android・iOSなど、複数のデバイスに対応した開発プロジェクトを一気に完結することができます。
例えば、AndroidとiOSの両方で動かせるアプリの開発や、OSを選ばずに稼働する業務システムの開発などで役立てることができます。
単一コードベースの搭載
単一コードベースとは、コードを一度書けばさまざまなプラットフォームにコンパイルすることができる機能のことです。プラットフォームごとに何度もコーディングを行う手間を省くことができるので、作業スピードを格段にアップすることができます。
複数のプラットフォームに向けた開発を行っている方は、ぜひこの機能を活用してみてください。
クライアントライブラリの搭載
Delphiはすべてのプラットフォームで利用可能なHTTP / RESTクライアントライブラリを搭載しています。
クライアントライブラリとは、HTTP / REST を使用した Web サービスにアクセスするためのフレームワークのことです。活用することで、Web系の開発効率を高めることが可能となります。
ライブラリ・コンポーネント・プラグインの柔軟性
Delphiは、ライブラリ・コンポーネント・プラグインを追加して機能を強化することができます。
開発を進める上で、必要となった機能を追加していくことができるため、作業効率を高めることができます。
カスタムコンポーネントやプラグイン作成ができる
Delphiでは、カスタムコンポーネントやプラグインを作成することができます。
カスタムコンポーネントを活用すれば、開発を行うにあたって、複数のコードを1つのメソッドにまとめることができます。
また、プラグインを活用することで、機能の拡張を行うことも可能となります。
どちらも、エンジニアの業務をサポートしてくれる重要な機能のうちの一つです。うまく活用して業務効率のアップを目指すと良いでしょう。
Delphiで開発をするデメリット
次に、Delphiを利用して開発を進めるデメリットについて説明していきます。
Windowsでしか動かすことができない
Delphiは、Windowsでしか動かすことができません。Boot Campなどの仮想マシンを利用すればmacOSでも利用可能ですが、基本的に対応OSはWindowsのみです。
近年はmacOSのパソコンを利用しているエンジニアも多いため、Delphiが適応外の場合も珍しくはありません。導入前にきちんと確認を行う必要があります。
マイナーなツールなため、Delphiに知見があるエンジニアが少ない
Delphiは歴史ある統合開発環境ですが、日本におけるユーザー数はあまり多くありません。そのため、運用について分からない点があっても、参考となる情報を得るのに時間がかかってしまう場合があります。
Delphiに関する知見があるエンジニアが少ないという点は、デメリットであると言えます。
Delphiに将来性はある?
拡張性が高く、エンジニアの業務効率を高めるのに最適であるともいえる統合開発環境のDelphiですが、今後伸びしろはあるのでしょうか。
ここでは、Delphiの将来性の有無について説明していこうと思います。統合開発環境の導入を検討しているエンジニアの方はぜひ参考にしてみて下さい。
Delphiはマイナーで使える人が少ないがゆえ、希少性は高い
先ほどお話した通り、日本におけるDelphiのユーザー数はあまり多くありません。歴史ある統合開発環境ではありますが、その知名度はマイナーレベルであると言えます。
しかしながら、Delphiを使えるエンジニアを求める案件や現場は一定数存在しているのも事実です。そのため、Delphiを扱うスキルを身につけることで、エンジニアとしての希少価値を手にすることも可能です。
このような点においては、Delphiにも将来性が望めるかと思います。
統合開発環境もメジャーなものがでているため、仕事の幅は劣る
Delphiの登場当時に比べ、統合開発環境それ自体は、エンジニアにとって当たり前のツールとなっています。そのため、日本ではDelphi以外の統合開発環境を扱うスキルが求められることも少なくありません。
では、具体的にはどのような統合開発環境が人気なのでしょうか。人気の統合開発環境を3つご紹介いたします。
VisualStudio
VisualStudioは、Windowsユーザーを初めとして多くのエンジニアからの支持を得ている統合開発環境です。現在日本で最も人気のある環境であると言っても過言ではないでしょう。
Microsoft社が開発したVisualStudioは、「あらゆる開発者とあらゆるアプリのためのツール」と言われています。iOS/Android/Windowsなどのクロスプラットフォームで開発を行うことができ、また、拡張機能を使えば自分のスキルや使用しているアプリに合ったプログラミング言語での開発を行うことも可能です。
VisualStudioにはいくつか種類があります。自分が携わっている開発の規模に合わせて適切なものを選ぶことができるのも醍醐味です。
Unity
Unityはゲーム開発に特化した統合開発環境です。Delphiや先ほど紹介したVisualStudioとは違い、以下のような機能を統合しています。
- 3D/2D 描画
- サウンド再生
- ユーザーインターフェース管理下記
- データ管理・作成ツール
これらの機能を1つの画面で操作できるようにした統合開発環境です。
Unityで開発したゲームは、Windows、Mac、Linuxなどのデスクトップや、iOS、Android、ほかにもPlayStationやXbox 360などのコンソールゲームに対応可能となっています。つまり、ほぼすべての端末で利用することができるということです。
拡張機能も豊富で、簡単な開発であればコーディングなしで行うことも可能です。
ゲームの開発に携わりたいと考えている方は、Unityに関する学習を進めることをおすすめします。
Eclipse
Eclipseは、主にJavaの開発環境として使用されていますが、C++・Ruby・PHPなどでも利用することができます。
日本においてJavaはプログラミング言語のなかでもとくに人気がありますが、Eclipseは標準でJavaの開発環境が含まれていて、Eclipseを導入すればすぐにJavaの開発が行えるため、Javaを利用して開発を行うエンジニアからの支持は厚いです。
プラグインも豊富に用意されていて、自分好みに自由にカスタマイズできます。
デバッグやプログラムのステップ実行、コンパイル機能など、開発支援機能も充実しており、活用することで作業効率を高めることができるでしょう。
利用者も多く、ネット上に情報が多い点もメリットです。バックエンド開発を行っているエンジニアの方は、ぜひ導入を検討してみて下さい。
Delphiの案件で見る将来性を紹介
先ほどは機能的な側面からDelphiの将来性について説明していきましたが、ここでは実際のフリーランス案件を元に、Delphiの将来性について紹介していこうと思います。
先述の通り、Delphiは日本ではマイナーな統合開発環境です。利用者はあまり多くありません。
その分、フリーランスの案件については倍率が高くなりにくく、スキルを取得することができれば、穴場的な市場になることが考えられます。
Delphiを用いてフリーランス・副業エンジニアとして働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Delphiの平均年収はどれくらい?
まずは、Delphiを利用するエンジニアの平均年収からご紹介いたします。
プログラミング言語別にエンジニアの平均年収を調査したサイトによると、Delphiユーザーの平均年収は629万円であることが分かりました。
何度もお話している通り、Delphiは日本においてマイナーな統合開発環境です。新規参入が少ないため、古くからDelphiを活用している実力派エンジニアが主なユーザーであると予想されます。
また、参考となる情報が少ない現状でもDelphiを活用することができる経験豊富な人物であるということも考えられるでしょう。
「Delphiを扱える=年収アップ」というよりは、「プロフェッショナルレベルのエンジニアがDelphiを利用しているため、平均年収が高い」という考え方が正しいと言えるのではないでしょうか。
具体的なDelphi案件とは
次に、Delphiユーザーを募集する案件について、具体例を用いてご紹介いたします。
フリーランスや副業を念頭に置いている方は、ぜひ参考にしてみてください。
案件①:Delphiでの開発を得意とした受託企業でエンジニアを募集
こちらは、中小企業向けの様々な業務システムを受託で開発している企業のプロジェクトに参画し、Delphiを用いて設計〜実装を行うという案件です。
オリジナル業務システムの設計・プログラミングや、基幹業務システムの設計・プログラミング、上記システムの顧客への運用指導・運用保守業務などを担当します。
Delphiでの開発経験3年以上が必須スキルとなっています。経験やスキルが十分な方におすすめの案件です。
案件②:【Java】某銀行向けシステム改修
こちらは、銀行向けシステム改修支援を行う案件です。
具体的には、簡単なテストや、軽微な改修作業から始まり、最終的に詳細設計や要件定義などを担当することとなります。
Delphiなど、オブジェクト指向言語の経験が必須となっています。
案件③:フルリモート可能|【Java】お花の売買システムの基幹システム機能調査、新規開発(システムエンジニア(SE))
こちらは、Delphiで作られている現行基幹システムの機能調査を行う案件です。
画面項目定義や、CRUD等のドキュメント作成、新システムの設計、製造、およびテストを担当することとなります。
こちらの案件は単価も高く、フルリモートも対応可能とのことで、エンジニアとしてのスキルや経験が十分な方は挑戦してみる価値があるのではないでしょうか。
案件④:【VB、Delphi、PLSQL】販売管理/会計システムのリプレイス支援~長期案件~
販売管理/会計システムの新連携方式の構築プロジェクトに携わります。
リプレイス完了後、同システムの専任として、改修・保守を担当することとなります。
Delphiに関するスキルの他、会計や販売管理に関する業務知識が求められているため、該当領域に関するスキルや経験をお持ちの方は、ぜひ挑戦してみてください。
案件⑤:【C#/Java/20代30代活躍中】システムパフォーマンス改善業務
こちらは、人材系企業の複数の社内システムにおけるパフォーマンス改善業務を行う案件です。
既存の社内システムの調査から、DB/SQL分析、チューニング、デバッグログ仕込み、及びログ解析などを行います。
Delphiに関するスキルの他、オープン系言語の設計/開発の経験や、システム調査やそれに伴う顧客とのコミュニケーション力が求められています。
まとめ
今回は、Delphiに関する特徴や、その将来性、また具体的な案件内容についてご紹介いたしました。
Delphiは日本ではマイナーな統合開発環境です。しかし機能は十分優れており、エンジニアの業務をサポートしてくれるものとなっているでしょう。
エンジニアとしての希少価値を高めたいと考えている方は、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
こちらの記事が参考になれば幸いです。
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