AWS Japanのジョブレベルごとの平均年収と評価制度の仕組みとは
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目次
そもそも「AWS」とは何か?を確認
AWSとは、Amazonが展開する100以上のクラウドコンピューティングサービスの総称です。「Amazon Web Services」を略して、AWSと呼ばれています。
クラウドコンピューティングとは、インターネットを介して、サーバーやストレージ、データベース、ソフトウェアなどの様々なサービスを利用することを指します。
クラウドコンピューティングサービスが一般化する以前は、サーバーを利用するために、サーバー機器を設置しなければなりませんでした。会社規模のサーバー機器となれば、購入や管理にお金がかかってしまいますし、設置するスペースを確保するのも大変です。
対して、クラウドコンピューティングサービスを利用すれば、サーバー機器の購入や管理、設置スペースの確保などの問題が解決します。クラウドコンピューティングの登場により、サーバーやストレージ、ソフトウェアなどのコンピューティングリソースの利用が格段に手軽になったのです。
AWSは、クラウドコンピューティングサービスのなかでも特に知名度が高く、注目を集めています。そんなIT業界のトレンドを抑えるためにも、積極的に理解を深めておきたいところです。
AWS Japanが新卒・中途入社先として人気な3つの理由とは
近頃、AWSを運営しているAWS Japanが新卒・中途入社先として人気を集めています。なぜAWS Japanは、求職者から注目を浴びているのでしょうか。
ここでは、AWS Japanが就職先として人気な理由を3つご紹介いたします。
外資系企業で年収が高い
社員による会社の口コミが投稿されるサイトによると、AWS Japanの平均年収は1313万円(年収範囲は400~2800万円)のようです。業務内容別に年収を見てみたところ、営業職の平均年収は1438万円(年収範囲は500~2800万円)、エンジニア・SEの平均年収は987万円(年収範囲は660~1700万円)、アーキテクトの平均年収は1528万円(年収範囲は1100~1950万円)という結果でした。
年齢別の結果を確認することができなかったため、判断が難しい部分はありますが、やはり一般企業に比べると、AWS Japanの年収はかなり高額であることが分かります。どの業務内容でも、年収1000万円以上を目指すことができるというのは、自己成長を目指すタイプの人であれば強いやりがいを感じることができるかと思います。
また、外資系企業であるAWS Japanは、将来性も安定しており、キャリアパスを考えるときも選択肢を広げやすいかと思います。
学歴を問わない
AWS Japanの採用には、いわゆる学歴フィルターは無いと言われています。理由としては、入学難易度がさほど高くない大学からの採用実績があるからです。
AWS Japanは知名度と人気が高い企業なので、入社難易度は決して易しくはないでしょう。明確なデータは存在していませんが、倍率も高いと言われています。
しかし、難関大学や有名私大出身の学生以外にも、私立中堅大学や地方大学出身の学生が新卒で入社したという実績があります。
募集要項には学士以上の学位を取得予定であることが求められているため、大卒であることは必須条件ですが、それでもAWS Japanほどの有名企業で学歴による足切りがないのは珍しいことでしょう。学歴よりも、スキルや経験、人柄を重視する方針であることが分かります。
外資系企業に勤めたいと考えている方や、有名企業で活躍したいと考えている方は、ぜひAWS Japanに挑戦してみてはいかがでしょうか。
世界中で企業インフラとして普及しており業績が安定している
Amazonが親会社となっているAWS Japanは世界中に企業インフラを普及しています。AWSは、Microsoftが提供するMicrosoft Azure、Googleが提供するGoogle Cloudと合わせて三大クラウドコンピューティングサービスと呼ばれることもあります。
利用者の多さや信頼度の高さから、今後もAWSは安定して高いニーズを保ち続けるでしょう。企業としての安定感の高さが人気の秘訣のようです。
Amazon特有の「RSU」について
AWSには「RSU」という制度があります。社員の年収に関わる制度であるRSUですが、その実態を知っている人はごくわずかなのではないでしょうか。
ここでは、RSUとは何なのか、どのようなメリットを得られるのかについて解説していきます。
AWSで働きたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
RSUの概要
RSUとは、株式報酬制度の一種で主に勤務条件を達成した後「事後的」に株式を付与する制度のことで、AWSでは報酬の一環として社員に提供されます。簡単に言うと、自社株をもらう権利が与えられるということです。
AWSから与えられたRSUは、4年目以降になると売却可能となります。RSUで提供される株式はジョブレベルや株価で変わります。
AWSがRSUを導入しているのには理由があり、社員への報酬という側面もありますが、社員が経営者の視点で事業を考えることができるようになるための学習の一環としての目的もあるようです。
入社1年目の社員に譲渡されるRSUの割合は5%、2年目は15%、3年目・4年目は40%と、勤続年数が長くなるにつれ、割合は高くなっていきます。
株や資産の運用に興味がある方にはぴったりの制度であると言えるでしょう。
RSUによるメリット
AWSでは、RSUは譲渡されてから4年間は売却できない決まりとなっています。先ほど、譲渡の割合についてお話しましたが、この割合が4年目で100%になったときに売却することが可能となるわけです。
仮に、年収1000万でAWSに入社したとしたら、4年目で手にしているRSUの価値は1000万円に相当することとなります。また、株価の変動によってこの価値も大きく変化していきます。もし、4年間の間に株価が上昇していたら、それだけ手にしているRSUの価値も高くなります。先ほどの例に当てはめて考えてみると、4年間の間に株価が3倍なっていたら、手にしているRSUの価値は3000万円に相当することになります。
もちろん、株価の変動により、この価値が下落してしまう場合もありますが、上昇したときに得られるメリットはかなり大きいといえるでしょう。
AWSで募集されている職種
就職先として非常に人気が高いAWSですが、現在はどのような職種が募集されているのでしょうか。ここでは、AWSが募集している職種について紹介します。AWSで働きたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
ディレクター・エンジニア
AWSのディレクター・エンジニア職は、AWSを用いた仮想サーバーやストレージなどシステムの設計、設計書をもとにインフラを構築、構築したシステムの運用・保守などを主な業務としています。会社の看板でもあるサービスの開発・設計から運用・保守を行っているイメージです。
現在も100万を超える顧客が利用していると言われているAWSですが、クラウドコンピューティングサービスの普及・一般化に伴い、その需要をさらに高めていくと見られています。サーバーに関する設計や運用の経験がある方や、知識やスキルを身につけている方は、ぜひAWSのディレクター・エンジニア職を目指してみてください。
営業・インサイドセールス
AWSの営業・インサイドセールス職は、スタートアップ、中小企業から大企業の顧客に対するサービスの導入支援や、サービスご利用中のお客様における売上の促進を、社内の技術チームや外部のパートナー企業と協力しながら行うことが主な業務内容です。
営業職に興味があること、IT業界・テクノロジーに関する知識を身につけていることが求められます。
顧客のビジネス課題について、電話やメール、ビデオ会議を通じてヒアリングを行い、AWSを用いてその課題を解決に導くことができるような提案を行ったり、月に100以上の顧客を相手に商談を行うことになるので、コミュニケーション能力が高く、体力が十分な人がこのポジションには適しているかと思います。
現在営業職で働いているという方のキャリアアップ先としてはばっちりの環境なのではないでしょうか。
人事
AWSの人事職は、ビジネスの成長を人事・組織の側面からサポートすることを目的としています。担当ビジネスと密に連携しながら、「HRビジネスパートナー」「採用」「人材開発・研修」「HRサービス」「プロジェクトマネジメント」などのチームにわかれてソリューションを提供していきます。
具体的な業務内容としては、リクルーターとして複数の部門の採用に携わったり、人材育成や組織開発を行います。
幅広い業務に関わりたいと考えている方や、中長期的な視点でビジネスを捉えることができる人に向いているといえるでしょう。
インフラストラクチャーアーキテクト
インフラストラクチャーアーキテクトは、Amazon独自の職種です。主な業務内容としては、クラウドアーキテクトとして、主にインフラ分野の設計支援、導入支援を行います。
クラウドコンピューティングサービスの代表でもあるAWSの価値を最大限顧客に伝えられるよう、フレキシブルに活動します。
担当する顧客の業種は、流通、運輸、製造、製薬など多岐にわたり、また同時に数件担当するため、常に勉強を続けられる熱心さと、情報をアップデートできる柔軟性が求められます。顧客との応対も多いため、コミュニケーションスキルも重要となります。
IT業界・テクノロジーに関する知識があり、顧客とのやりとりをこなすことができるという方におすすめです。
デザインアーキテクトコンサルタント
デザインアーキテクトとは、デザイン監修とも呼ばれる、デザイン監修のみを行う設計者のことです。日本ではあまり目にしない職種ですが、分業が一般化しているアメリカではデザインアーキテクトを職業とする人が多く、Amazonを親会社としているAWSも、その流れに沿ってこの職種を設置しています。
使いやすさや動作性、洗練された見た目など、様々な観点からAWSのデザインに関する監修を行うデザインアーキテクトコンサルタントは、デザインだけでなく、IT業界・テクノロジーに関する知識や、AWSそのものに関する深い理解が求められます。
デザインアーキテクトコンサルタントとして働くには、顧客のニーズに耳を傾け、アップデートを試みる向上心が必要となるでしょう。
AWSのジョブレベルと平均年収
AWSやその親会社のAmazonには、ジョブレベルという制度があります。これは世界共通の基準となっています。
ジョブレベルは役職や職種と適応しており、年収の高低にも密接に関係しています。ここでは、ジョブレベルごとの平均年収を見ていきましょう。
ジョブレベル | 平均年収 | 役職 |
L1~L3 | 300~500万円 | 契約社員、アルバイト、パート |
L4 | 400~700万円 | 正社員・新卒 |
L5 | 700~1100万円 | マネージャー(中間管理職) |
L6 | 1100~1600万円 | シニアマネージャー(管理職) |
L7 | 1700〜2600万円 | 上級管理職、部長クラス |
L8 | 2100〜4000万円 | 本部長クラス |
L9 | ‐ | 欠番 |
L10 | 4000〜1億8000万円 | 統括責任者クラス※ヘッドハンティングのみ |
L9が欠番とされている理由は明確になっていませんが、キリスト教圏では9が不吉な数字として知られていることが原因であると考えられます。
ボリューム層はL4~L6であると言われています。やはりAWSで正社員として働くことができれば、高額な年収を目指しやすいといえるでしょう。
Amazon/AWSの評価制度とは?昇給に必要なポイント
AWSとAmazonの評価制度はいったいどのようなものなのでしょうか。昇給に必要なポイントについても合わせて確認していきましょう。
SMART設定と360度評価
AWS・Amazonの評価方法として導入されているのが、「SMART設定」と「360度評価」です。
まずSMART設定というのは、
- Specific=具体的で分かりやすい
- Measurable=計測ができる
- Agreed upon=達成が可能である
- Realistic=現実的である
- Timely=期限が明確になっている
これらの観点から物事を判断するという一つの指標です。それぞれの評価観点の頭文字が名前の由来となっています。
また、360度評価というのは、評価対象者である従業員に対して、上司や部下、同僚や他職種のプロジェクトメンバーが、多角的に評価する手法のことを指します。AWS・Amazonでは、行動理念である14項目からなる「Our Leadership Principles」を実行できていたかどうかという定性的な評価を絡めて、厳格かつ公平な評価が行われています。社員全員が「誰もがリーダーである」という心構えを持って働けるよう、このような評価制度を導入しているようです。
昇進するには推薦状が求められる
AWS・Amazonにおいて昇進するには推薦状が必要となります。昇進を望む社員は、自分の成果を小論文にまとめ、直属の上司のさらに1つ上のジョブレベルの上司に推薦文を書いてもらわなければならないのです。
それらが評価・承認されれば、昇進することができ、ジョブレベルも上がります。
まとめ
今回は、注目の企業であるAWS Japanの概要や平均年収、業務内容や評価制度についてお話していきました。
クラウドコンピューティングサービスを提供する大手企業として、IT業界から熱い視線を集めているAWSは、今後も発展を続けていくことでしょう。新卒での入社先やキャリアアップ先としても非常に魅力的です。
公平かつ厳格な評価制度により、自身のキャリアを伸ばしたいという人にもぴったりです。IT業界の発展に携わりたいと考える方は、ぜひAWSへの入社を目指してみてはいかがでしょうか。
今回の内容が参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
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