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【2023年版】SREにオススメな10つの本をカテゴリ別に紹介


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目次

SREという職種が生まれた背景と役割とは

SRE(Site Reliability Engineering)とは、Googleが開発し普及させた「ソフトウェアシステムやサービスの信頼性と可用性を向上させるためのアプローチや実践方法」のことです。SREエンジニアは、SREというルールを基に、効率的なシステム運用をするエンジニアを指します。

この記事では、SREの概要やSREエンジニアに求められるスキルを説明した上で、SREエンジニアを目指す方におすすめする本を10点紹介します。

SREが生まれた背景・求められている背景

SREは主にソフトウェアエンジニアリングとシステム運用の効率的な方法を組み合わせたもので、Googleが大規模で分散されたインフラストラクチャとサービスを運用するために開発されました。

SREの流れは、まずサービスの測定基準や方法(SLI)を定義し、SLIに基づいて内部の開発チームが目標とする「サービスの信頼性目標(SLO)」を設定します。そして顧客が求める品質を盛り込んだ契約(SLA)を設定します。

プロセスの自動化を導入して継続的にシステムを改善し、問題が発生したら素早く対応することで、信頼性が高く、SLAを満たせるシステム運用が可能です。

SRE と DevOps の違い

SREと似た手法に、DevOps(DevelopmentとOperationsの結合)が挙げられます。

DevOpsはソフトウェア開発と運用を掛け合わせ、効率的なシステム運用を実現するアプローチです。開発者(Developers)と運用チーム(Operations)が協力し、システム自動化やバグの早期発見のためにテストを実行します。つまり、チームで協力して高品質・低リスクのソフトウェアをスピーディーに開発することがDevOpsの目標です。

SREはDevOpsとも関連がありますが、SREは特に「サービスの信頼性」と「継続的に可動できる力」に焦点を当てています。

SREがプロジェクトを成功させる上で必要なこと

SREエンジニアが開発プロジェクトに携わる上で押さえておきたいのが、以下の点です。

  • SREの重要性と役割を明確にする
  • SREチームのビジョンを設定する
  • 自動化の機会を見逃さない

SREの重要性と役割を明確にする

SREエンジニアが担う役割は、オンラインサービスやアプリケーションの信頼性を高め、ユーザーエクスペリエンスを向上させることです。安定して動作し、エラーが発生した場合でも迅速に対処できるサービス作りには、SREの手法が欠かせません。

SREチームのビジョンを設定する

SREチームのビジョン設定は、ビジネスの成功に貢献するための指針となります。また、チームのモチベーションを高め、方向性を明確にするのに役立ちます。SREチームのビジョンを設定する際には、目標となる信頼性指標(SLI)の定義と、それに基づくサービスの信頼性目標(SLO)の設定が重要です。

自動化の機会を見逃さない

繰り返しのタスクやプロセスが自動的に処理されることで、手作業の負担が軽減しリソース削減につながります。

自動化の機会を見つける際には、現在のプロセスやタスクを評価し、手作業で行っている作業や繰り返しの作業の特定が重要です。特に時間を多く消費しているタスクや、エラーの発生しやすいタスクに焦点を当てると効率的です。

SREに求められるスキルとは?

SREエンジニアには、エンジニアとしての基本的な知識・技術はもちろん、特にシステム運用のスキルが必要です。

ここでは、SREエンジニアに求められるスキルを具体的に紹介します。

プログラミング言語

SREエンジニアに求められるのは汎用的なプログラミング言語のスキルですが、AnsibleやDjangoなどのフレームワークを使用した自動化にはPython、シェルスクリプトを通じてLinuxシステムを管理するにはBashのスキルが必要です。

他にも、モニタリングダッシュボードの開発にはJavaScript、 インフラストラクチャの自動化にはRubyなど、多くの言語を理解した上で必要に応じて使い分ける能力が求められます。

ミドルウェアやWebアプリケーションなどの開発経験

SREがサービスの信頼性を確保するためには、システムの運用や・自動化、トラブル対策などのスキルが重要です。ミドルウェアやWebアプリケーションなどの開発経験があるSREエンジニアは、信頼性を高めることができます。

大規模サービスの開発、運用経験

SREエンジニアがプロジェクトを成功させる上で大規模サービスの開発や運用経験があると良い理由は、信頼性の高さです。運用負荷の管理や障害対応、スケーラビリティの確保など、実務経験の規模が大きいと信頼につながります。

Linuxのスキル

Linuxは多くのクラウドプラットフォームやサーバーで使用されています。そしてSREはシステムのトラブルシューティングや効率化、セキュリティのためにLinuxを操作し、設定する必要があります。SREエンジニアにLinuxスキルがあれば、システムの運用や自動化、セキュリティ強化によってシステムの安定性を確保でき、プロジェクトの成功につながります。

ネットワーク構築

ネットワーク構築ができるSREエンジニアは、アプリケーションとインフラストラクチャの連携を最適化できます。また、ネットワーク障害にも迅速に対応できます。

セキュリティに関する知識・スキル

セキュリティについての理解はシステムやデータの保護に直結し、攻撃やデータ漏洩からプロジェクトを守れます。SREエンジニアがセキュリティを熟知していれば、脆弱性の発見・修正や適切なアクセスコントロールの実装などにおいて、リスクを最小限に抑えられます。

ログ収集・解析基盤

SREエンジニアにログ収集・解析基盤の知識とスキルがあると、障害の早期検出や問題のルート原因の特定、パフォーマンスの最適化に役立ちます。ログデータから洞察を得ることで、システムの動作を理解し、問題を解決できます。

クラウド構築・運用スキル

SREがプロジェクトを成功させるためには、AWS・GCP・Azureなどのクラウドプラットフォームの構築・運用スキルが重要です。

クラウドには拡張性があるため、プロジェクトの基盤を効果的に構築・管理できます。クラウドの知識やスキルがあると、リソースの最適な利用やコスト削減、セキュリティの確保が可能です。また、クラウドの監視や自動化も重要であり、これらのスキルを持つことでシステムの信頼性が向上し、プロジェクトの成功につながります。

オペレーション自動化・効率化の経験

オペレーション自動化・効率化により、タスクの繰り返しや手動作業の削減が可能です。その分のリソースをエラー発生時の対応に充てることができるため、システムの可用性や信頼性が向上し、プロジェクトの運用コスト低減にもつながります。

監視・モニタリング環境の構築

監視・モニタリング環境の構築経験があると、システムの健全性をリアルタイムで把握し、問題を早期に検出できます。幅広く正確に監視できるスキルは、障害の予防や迅速な対応につながり、ユーザーエクスペリエンスの向上につながります。

ビジネスコミュニケーション

SREエンジニアがプロジェクトを成功させるためには、技術力だけなくビジネスコミュニケーション力も欠かせません。技術的な課題や進捗状況を明確かつ分かりやすく伝え、ビジネスニーズと調整する能力は、プロジェクトの方向性や成果に大きな影響を与えます。さらに、問題発生時に適切に説明し、対応策を提案することで、信頼性の向上につながります。

SREになる難易度は高い?必要な素養とは

SREエンジニアになるための必要な素養には、システムやネットワークに関する知識だけでなくプログラミングスキル、自動化経験、監視・トラブルシューティング能力が含まれます。さらに、コミュニケーション能力や協力性、ストレス耐性も不可欠です。

ここでは、SREエンジニアに向いている方について具体的に紹介します。

理論的・論理的に考えられる

SREエンジニアは、複雑な問題に論理的にアプローチし、データと証拠に基づいて問題解決ができる方が向いています。システムの信頼性向上において問題の原因を深く理解し、効果的な対策を講じるには理論的・論理的な思考能力が重要です。また、システムの設計やパフォーマンスの最適化、予測不能なトラブルシューティングに対応するためにも、論理的思考力は不可欠です。

自発的に問題を発見して問題解決能力が高い

SREエンジニアがシステムの信頼性向上のため、問題を早期に検出して対処するには、自発的に問題を発見して解決するスキルが重要です。自発的に問題を発見することで、障害を未然に防ぎ、システムの安定性を向上させます。また、問題解決能力が高いSREエンジニアは、複雑な課題にも対応し、迅速かつ効果的な対策を講じることができます。

移り変わる情報をアップデートすることができる

SREエンジニアは、技術やベストプラクティスのアップデートを追跡・実施することが必要です。技術は急速に進化するため、常に最新情報を取り入れ、システムを改善・最適化する必要があります。アップデートに追随できる人は、新たなツールやセキュリティの脅威に敏感で、問題解決に役立ちます。SREは常に変化に適応し、システムの信頼性向上に寄与するため、情報をアップデートできる柔軟性が求められます。

細部にこだわることができる・細かなミスに気づける人

システム開発・運用では小さなミスが大きな障害につながるため、注意力を持って潜在的な問題を発見し修正することで、システムの安定性が向上します。高い品質基準を維持し、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためにも、細部に気を配れる方がSREエンジニアに向いています。

根本となる仕組みを作ることが好き

SREエンジニアはシステムの自動化を担当することが多いため、根本的な仕組みが分かっていないと、システム運用を効率化する役割を果たせません。そのため、強いシステム基盤を築き、どの部分を自動化すると効率的か理解するには、根本的な設計やインフラの構築が好きな方が向いています。

【2023年版】SREにオススメできる10つの本とは

SREエンジニアとして活躍するための本を10点紹介します。SREそのものの基礎知識はもちろん、関連する分野に絞って学ぶのも良い方法です。

SRE サイトリライアビリティエンジニアリング ―Googleの信頼性を支えるエンジニアリングチーム

SRE サイトリライアビリティエンジニアリング ―Googleの信頼性を支えるエンジニアリングチーム」は、SREの役割や原則、ベストプラクティスなどについて詳しく説明しており、Googleの成功事例も掲載されています。信頼性工学の観点からシステム設計や障害対応、自動化などが取り上げられており、サービスの信頼性を追求するSREエンジニアにとって価値のある一冊です。

Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方

Effective DevOps ―4本柱による持続可能な組織文化の育て方」は、DevOpsの原則と実践に焦点を当てた書籍です。「4本柱」と呼ばれるDevOpsの基本原則に焦点を当てており、それぞれの柱(カルチャー・自動化・測定・共有)について、実際の事例と共に詳細に説明しています。DevOpsはSREと同様にサイトの信頼性向上を目指すため、DevOpsの知識があるとSREの業務にも活かせます。

絵で見てわかるITインフラの仕組み

絵で見てわかるITインフラの仕組み」は、ITインフラの基本的な仕組みや概念をイラストから体系的に学べる一冊です。システムやネットワーク、サーバー、クラウドなどの基本的なインフラストラクチャの理解を深められる他、問題解決や信頼性向上に役立つ情報まで学べるため、SREエンジニアとして基礎知識を身につけたい方におすすめです。

クラウドのきほん ~AWS・Azure・GCPを横断的に理解しよう

クラウドのきほん ~AWS・Azure・GCPを横断的に理解しよう」は、主要なクラウドプロバイダーであるAmazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP)に焦点を当て、それぞれのクラウドサービスや概念などを横断的に理解するのに役立ちます。AWS、Azure、GCPの比較を通じて、それぞれのクラウドプラットフォームの違いと特長を理解し、プロジェクトやビジネスのニーズに合わせたクラウド選定ができます。クラウドでの自動化やコスト管理が必要なSREエンジニアにおすすめです。

サイトリライアビリティワークブック ―SREの実践方法

サイトリライアビリティワークブック ―SREの実践方法」はSREの実践方法に焦点を当てた書籍です。SREの基本原則や実践方法について詳しく説明した後で、具体的なケーススタディや課題を通じて、システム監視やインシデント管理、自動化などの領域でSREのスキルを向上させるのに役立ちます。

Infrastructure as Code ―クラウドにおけるサーバ管理の原則とプラクティス

Infrastructure as Code ―クラウドにおけるサーバ管理の原則とプラクティス」は、クラウド環境でインフラストラクチャをコードとして管理する手法であるInfrastructure as Code(IaC)に焦点を当てた書籍です。IaCの基本原則や実装例について詳細に説明しており、IaCを導入してクラウド環境でインフラストラクチャを管理するためのスキルを学べます。IaCを活用してリソースのプロビジョニングやバージョン管理などを行うSREエンジニアにおすすめです。

入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン

入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン」は、モニタリングシステムの基本的な原則とデザインパターンに焦点を当てた書籍です。モニタリングはSREエンジニアにとって重要で、システムの健全性を保ち、問題を早期に発見するために欠かせません。この書籍ではモニタリングの基本から始まり、データ収集やトレンド分析、障害対応など、モニタリングシステムの設計と運用に関連する内容を全体的にカバーしています。

SREの探求 サイトリライアビリティエンジニアリングの導入と実践

SREの探求 サイトリライアビリティエンジニアリングの導入と実践」は、SREの概念や実践方法に焦点を当てた書籍です。インシデント管理やエラーバジェット、SLI/SLOの設定、自動化など、SREが実践する内容について詳細に解説しています。

SREエンジニアにとって、SREの実践方法を理解し、サービスの信頼性を高めるための手法を習得するのに役立つ一冊です。

絵で見てわかるマイクロサービスの仕組み

絵で見てわかるマイクロサービスの仕組み」は、マイクロサービスの基本的な仕組みについてイラストを通じて分かりやすく解説しています。マイクロサービスとは、ソフトウェア開発において、大規模なアプリケーションを小さな独立したサービスに分割する方法で、アプリケーションの効率的な開発や運用が可能です。

マイクロサービス環境では多くの独立したサービスが連携しているため、SREエンジニアがマイクロサービスについて学ぶことで、適切な自動化・運用に役立ちます。

図解まるわかり セキュリティのしくみ

図解まるわかり セキュリティのしくみ」は、セキュリティに関する基本的な概念と仕組みをイラストや図解を使って分かりやすく解説してくれます。SREエンジニアが適切にシステムやデータを保護するためには、セキュリティの知識が不可欠であるため、基礎知識を幅広く学ぶには本書がおすすめです。1トピックごとに、見開き1ページでまとめています。

SREの入門本を選ぶときの3つポイントとは

SREの基礎知識を得るには、適切な入門書選びが重要です。ここでは、入門書を選ぶ際のポイントを3点紹介します。

出版日が新しい、更新がされているかを確認する

SREは急速に進化している分野であり、最新の事例を知ることが大切です。古い本では現代の課題やテクノロジーに対応できない可能性が高いため、最新の情報を得るためには新しい書籍を選びましょう。2023年時点ではクラウドコンピューティングやコンテナ化、マイクロサービスアーキテクチャなどのトピックに焦点を当てている書籍が多い傾向にあります。

図解や専門用語の解説がある

SREは理解するには複雑な分野であるため、イラストや図解、用語解説が多い入門書で学ぶと短期間で理解できます。なお、イラストや図解を多用している入門書は基礎的な内容に留めている場合が多いため、深く知りたい分野があれば、その分野に特化した参考書を選びましょう。

自分に合っているかを確認する

初心者向けの本はSREの基本から説明し、具体的な実例を通じて覚えられます。一方、中級者向けの本はより高度なトピックや実践的な手法が多く、経験を積むための手助けとなります。自分の学習レベルに合った本を選ぶことで、適切なステップでスキルアップできます。

まとめ

今回はSREの概要と、SREエンジニアとして働く際におすすめの本を10種類紹介しました。SREとしてスキルアップするためには、基本的なSREの原則や技術を詳細に解説した入門書や、実践的なケーススタディが学べる本がおすすめです。そして、最新のトレンドやツールに焦点を当てた本を読み、常に最新の技術について学びましょう。

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