FlutterでiOS開発進める手順とメリットやデメリットとは
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目次
はじめに
Flutterは、クロスプラットフォームのモバイルアプリケーション開発フレームワークであり、Googleによって開発されました。
この記事では、Flutterを使用してiOSアプリケーションを開発するための手順、メリットとデメリットについて紹介します。
FlutterでiOSを開発する前の下準備
Flutterを使用してiOSアプリケーションを開発する前に、いくつか下準備作業が必要です。ここからは「Xcodeのインストール」と「コードエディターツールの準備」の2点について解説します。
Xcodeのインストール
iOSアプリケーションを開発するためには、まず「Xcode」をインストールしましょう。
Xcodeをインストールする手順は以下の通りです。
- Mac App Storeを開きます。
- 検索バーに「Xcode」と入力します。
- Xcodeのアプリが表示されたら、インストールボタンをクリックします。
- ダウンロードが完了したら、Xcodeを起動します。
Xcodeのインストール後、開発に必要なコマンドラインツールもインストールする必要があります。以下の手順でインストールします。
- ターミナルを開きます。
- 「xcode-select –install」と入力し、Returnキーを押します。
- ポップアップが表示されたら、インストールボタンをクリックします。
- インストールが完了するまで待ちます。
これでXcodeとコマンドラインツールが正しくインストールされました。
XcodeはiOSシミュレータの起動やアプリのビルド、デバッグなど、iOS開発に不可欠な機能を提供しています。また、App Storeにアプリを配信するためにもXcodeが必要です。
XcodeのインストールはFlutterを使ったiOS開発の第一歩です。正しくインストールして準備を整えましょう。
コードエディターツールの準備
Xcodeのインストール後は、Flutterプロジェクトを開発するための適切なコードエディターツールの準備が必要です。
Flutter開発におすすめのコードエディターツールはいくつかありますが、ここではVisual Studio Code(以下、VS Code)を例に説明します。
まず、「VS Code」を公式ウェブサイトからダウンロードしてインストールします。以下の手順で進めましょう。
- ウェブブラウザを開き、VS Codeの公式ウェブサイトにアクセスします。
- ダウンロードページで、自分のオペレーティングシステム(Windows、macOS、Linux)に対応したバージョンを選択します。
- ダウンロードが完了したら、インストーラーを実行し、指示に従ってVS Codeをインストールします。
次に、VS CodeにFlutterおよびDartの拡張機能を追加することで、FlutterとDartの開発に必要な機能やツールがVS Codeに統合されます。
- VS Codeを開きます。
- 左側のサイドバーで「Extensions」(拡張機能)アイコンをクリックします。
- 検索バーに「Flutter」と入力し、検索結果から「Flutter」拡張機能を見つけてインストールします。
- 同様に、検索バーに「Dart」と入力し、検索結果から「Dart」拡張機能を見つけてインストールします。
これで、VS CodeにFlutterおよびDartの開発環境が整いました。
VS Codeは使いやすく豊富な拡張機能を備えているため、Flutter開発に最適です。VS Codeによりコードの記述やデバッグ、プロジェクトの管理などがスムーズに行えます。
他のコードエディターツールでも同様の手順でFlutterの開発環境を構築できますが、VS CodeはFlutter開発者の間で広く利用されています。
FlutterでiOSを開発する手順とは
Flutterを使用してiOSアプリケーションを開発する手順は、いくつかのステップに分けられます。
ここからは、「Flutterのインストール」「iOS開発向けのセットアップ」「Xcodeのシミュレータでの動作確認」の3点を順番に解説します。
Flutterをインストール
最初にFlutterのインストールを行います。
Flutterは、「Dart」というプログラミング言語を使用してアプリケーションを開発します。
公式のFlutterウェブサイト(flutter.dev)から、対応するオペレーティングシステムに合わせたFlutter SDKをダウンロードします。SDKを解凍したら適切な場所に配置し、環境変数を設定します。
これでコマンドラインからFlutterを実行できるようになります。
iOS開発向けのセットアップ
次に、iOS開発向けのセットアップを行います。
前述のように「Xcode」をMac App StoreからXcodeをダウンロードし、インストールしましょう。インストールが完了したら、Xcodeを起動し、ライセンスに同意して追加のコンポーネントのインストールを実施します。
これで、iOSシミュレータや開発用のツールが利用可能になります。
Xcodeのシミュレータで動作確認
開発環境のセットアップが完了したら、Xcodeのシミュレータを使用してアプリケーションの動作確認を行います。
Flutterプロジェクトを作成し、ターミナルでプロジェクトのディレクトリに移動します。
次にシミュレータでアプリケーションを実行するためにflutter runコマンドを実行します。
これでシミュレータが起動し、Flutterアプリケーションがビルドされます。
シミュレータでアプリケーションが正常に動作することを確認したら、iOS開発の準備は完了です。
Flutterで開発できる環境は?
Flutterはさまざまな環境で開発が可能です。Flutterを活用することで、クロスプラットフォーム開発のメリットを最大限に活かすことができます。
スマホアプリ開発【Android・iOS】
普段私たちが利用しているスマホアプリは、主に2つのタイプに分かれます。一つはiOS向けのアプリで、もう一つはAndroid向けのアプリです。
通常、これらのアプリを開発するには、それぞれのプラットフォームに合わせたプログラミング言語(SwiftやKotlinなど)を使用して開発する必要があります。2つの異なるプログラミング言語でアプリを開発するというのは、作業量が2倍になり非常に手間がかかることです。
Flutterは一度の開発でiOSとAndroidの両方に対応することができるフレームワークで、一つのプログラムコードをiOS向けとAndroid向けに変換してくれる機能が備わっています。
この特徴により、開発者は一度の開発作業で両方のプラットフォームに対応したアプリを作成できます。
Webアプリケーションの開発【Windows・Mac・Linux】
FlutterではiOSやAndroidなどのスマホアプリだけではなく、Windows、Mac、Linuxなどの環境で、Webアプリケーションを開発ができます。
Webアプリケーションの開発には【Flutter for Web】を使用します。Flutter for Webは、Googleが開発したFlutterフレームワークの一部であり、Webアプリケーションの開発をサポートする機能です。
Flutter for Webでは一度作成したFlutterアプリのコードを再利用して、Web上で動作するアプリケーションを簡単に作成ができます。この機能により、開発環境やプラットフォームに依存せずにクロスプラットフォームの開発が可能となります。
Flutterで開発を進めるメリットとは
Flutterは、クロスプラットフォーム開発フレームワークとして多くのメリットがあります。
ここからはFlutterで開発を進めるメリットを4つご紹介します。
スピーディーな開発を実現できる
Flutterは、「ホットリロード」という機能を備えています。この機能によって、コードの変更をリアルタイムに反映させることができます。
開発者は即座に変更結果を確認ができるため開発効率が大幅に向上します。さらにデザインやUIの微調整に時間をかける必要がなくなるため、素早いプロトタイピングやテストも可能になります。
また、Flutterは「自己完結型のUIフレームワーク」であり、プラットフォーム固有のAPIに頼る必要がありません。開発者は1つのコードベースで複数のプラットフォームに対応ができます。
開発者は、同じコードを再利用することで開発時間を節約し、アプリケーションの迅速な開発の実現ができるでしょう。
iOS / Android向けネイティブアプリの開発両方を実行できる
Flutterは、iOSとAndroidの両方のプラットフォームでネイティブなアプリケーションの開発ができます。
1つのコードベースで両方のプラットフォームに対応できるため、開発効率が大幅に向上します。プラットフォームごとに異なるコードを記述する必要がなくなり、開発者は同じコードで両方のアプリを作成できます。
FlutterのUIフレームワークはプラットフォームのネイティブコンポーネントを使用せず、独自のウィジェットを提供します。
この独自ウィジェットによりiOSとAndroidのアプリケーションの外観や操作感を統一でき、ユーザーはどのプラットフォームでも一貫性のある体験を得ることができます。
Flutterの公式サイトにアプリ開発に必要なドキュメントが多数ある
Flutterの公式サイトは開発者にとって貴重な情報源です。公式ドキュメントには、Flutterの基本的な使い方から高度なテクニックまで幅広い情報が提供されています。
さらに、チュートリアル、サンプルコード、APIリファレンスなど、実際のアプリケーション開発に役立つ豊富な資料が揃っています。
公式ドキュメントは常に最新情報が反映されており、Flutterのバージョンアップや新機能の導入にも迅速に対応しているので、定期的に確認するのがおすすめです。
開発者は公式ドキュメントを通じて正確で信頼性の高い情報を入手し、効率的にアプリケーションの開発ができます。
保守コストを削減できる
Flutterは1つのコードベースで複数のプラットフォームに対応できるクロスプラットフォーム開発フレームワークです。
通常、iOSとAndroidのアプリケーションはそれぞれ異なるコードベースを持つ必要があります。しかし、Flutterでは共通のコードベースを使用するため、修正や機能追加を一箇所で行うだけで両方のプラットフォームに適用できます。
この強みによりコードの重複を防ぎ、保守作業の効率化を図れます。
さらに、FlutterはUIの一貫性を保つために独自のウィジェットを提供できるため、プラットフォーム固有のコンポーネントを使わずにアプリケーションを構築が可能です。
異なるプラットフォーム間での見た目や操作感の違いが最小限になり労力の削減に繋がります。
Flutterで開発を進めるデメリット
Flutterは優れたクロスプラットフォーム開発フレームワークですが、デメリットもあります。
ここからはFlutterで開発を進めるデメリットを4つご紹介します。
日本語のマニュアル・情報が少ない
Flutterは比較的新しい技術であるため、日本語のマニュアルや情報がまだ充実していません。
公式ドキュメントや海外の情報源に頼るしかなく、英語で文章を読める語学力
がないと学習やトラブルシューティングが難しくなる可能性があります。
ライブラリが少ない
Flutterは活発な開発コミュニティを持っていますが、他のネイティブアプリ開発フレームワークに比べて利用可能なライブラリの数はまだ少ないです。
特定の機能を実現するための便利なライブラリが欠けている場合、開発者は自身で実装する必要があります。そのため開発時間が増えたり、既存のソリューションを再利用できない場合があります。
Flutterコミュニティは急速に成長しているため、これらのデメリットは今後解消される可能性が高いでしょう。
しかし、現時点では開発者は英語の情報源に頼る必要があり、ライブラリの選択肢が限定的であることを認識しておく必要があります。
Flutter人材がまだ多くない
Flutterは比較的新しい技術であり、まだまだ開発者の数が限られているためFlutterに精通したエンジニアを探すのは難しいです。
プロジェクトでFlutterを採用する場合、適切な人材を見つけることや、既存の開発チームにFlutterのスキルを導入することに課題が生じる可能性があります。
Flutterの仕事自体が限定的
現時点では、Flutterの仕事の数は他のネイティブアプリ開発フレームワークに比べて限定的です。
企業やクライアントがFlutterを採用している場合にのみ、Flutterの開発案件が発生します。そのため、仕事の選択肢が制限される可能性があります。
ただし、Flutterの人気は着実に上昇しており、将来的にはより多くの仕事が生まれることでしょう。技術の成熟度と需要の増加に伴い、Flutter人材の供給も増えることが期待されます。
まとめ
今回は「FlutterでiOS開発進める手順とメリットやデメリット」について紹介しました。
FlutterでスピーディーなiOSアプリケーションの開発をするためには、Xcodeのインストールとコードエディターツールの準備を適切に行うことが必要です。
Flutterのメリットとしては、公式サイトに豊富なドキュメントがあり、保守コストを削減できる点が挙げられます。また、一度のコーディングでiOSとAndroid向けのネイティブアプリを開発できるクロスプラットフォームの利点もあります。
しかし、まだ日本語のマニュアルや情報が少なく、ライブラリの数もまだ限られています。さらに、Flutter人材の供給が少ないため採用やスキルの導入には課題が生じる可能性があります。また、Flutterの仕事自体もまだ限定的な点もデメリットと考えられます。
ただ、Flutterは急速に成長しており将来性も期待されています。技術の成熟度と需要の増加に伴い、日本語の情報やライブラリの充実、Flutter人材の増加などが期待されます。
メリットとデメリットを正しく把握し自社のニーズと照らし合わせながら、Flutterを活用したiOS開発の選択の検討が重要です。
将来性やコミュニティの発展に注目しながら、効果的なアプリ開発に取り組むことが求められます。
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