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PdMの役割と仕事内容とは?他職種との違いもあわせて紹介

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そもそもPdMとは?仕事内容を紹介

PdMはプロダクトマネージャーと呼ばれる役職ですが、ミニCEOなどと称されることもあります。

PdM(Product Manager)は、IT業界における役職の一つで、製品やサービスの開発・管理を担当する専門家です。ユーザーのニーズや市場の要求を把握し、それを製品やサービスの開発に反映させることで、成功した製品を提供するために重要な役割を果たします。

この記事では、そんなPdMについてどんな仕事内容でどんなスキルを求められるのかを詳しく紹介していきたいと思います。

プロダクトの企画立案

PdMは、新しい製品やサービスの企画立案を行います。

例えば、仮想通貨取引所の新しい取引機能を開発する場合、PdMは競合分析や市場調査を行い、需要の高い機能や顧客の要望を把握します。その情報をもとに、新たな取引機能のアイデアや設計を考え、開発チームに提案します。

プロダクトのデータ分析/ユーザーの声をもとにしたアップデート

PdMは、製品のデータ分析やユーザーフィードバックを活用して、製品の改善点を特定しアップデートを行います。

例えば、モバイルアプリの利用データやユーザーのアンケート結果を分析し、使いやすさや機能の不足点を見つけ出します。その結果に基づいて、改善案を作成し、開発チームと協力してアップデートを実施します。

プロダクト戦略・ロードマップ策定

PdMは、製品の長期的なビジョンと戦略を策定します。

例えば、オンラインマーケットプレイスのPdMとして、競合分析や市場調査を行い、新たな市場の開拓や収益増加のための戦略を立てます。また、製品のロードマップを作成し、将来の開発方向性や優先順位を決定します。

これにより、開発チームやマーケティングチームと協力して、製品の成長と競争力の維持・向上を図ります。

PdMと混同する「PM」、「PMM」との違いは?

PdM(プロダクトマネージャー)と混同されやすい、PM(プロジェクトマネージャー)やPMM(プロダクトマーケティングマネージャー)との違いについて解説していきます。

PMの役割と仕事内容とは

PMは主に特定のプロジェクトの進行管理やチームの調整を担当します。

ウェブサイトの再構築プロジェクトのPMの場合

  • プロジェクトのスコープや目標を定義し、計画を策定します。
  • プロジェクトの進捗状況を監視し、タスクの割り当てやスケジュールの管理を行います。
  • チームメンバーとのコミュニケーションを確保し、課題の解決やリソースの調整を行います。
  • ステークホルダーとのコミュニケーションを円滑にし、プロジェクトの成果物を納期通りに提供します。

PdMとPMの違いをまとめると、PdMは製品やサービスの開発・管理に焦点を当て、戦略の策定やユーザーのニーズの把握、改善案の提案などを行います。一方、PMは特定のプロジェクトの進行管理に焦点を当て、スコープの定義やスケジュールの管理、チームの調整などを行います。

PMMの役割と仕事内容とは

PMMは、主に製品を市場に導入するためのマーケティング戦略を策定し、製品の成功に貢献します。

PMMは、市場のトレンドや競合他社の製品を分析し、製品のポジショニングやターゲット市場を特定します。たとえば、新しいスマートウォッチのPMMは、顧客ニーズや競合製品の機能や価格に関する情報を収集し、製品の差別化ポイントを見つけます。

また、製品のメッセージやブランドイメージを開発し、広告キャンペーンやマーケティングコンテンツを企画・実施します。新しいスマートフォンのPMMは、製品の特徴や利点を強調する広告ビデオやウェブコンテンツを制作します。

PMMとPdMの主な違いは、役割と焦点の違いにあります。PMMは、製品のマーケティング戦略やプロモーションに重点を置き、市場への導入と成功に貢献します。一方、PdMは、製品の開発とリリースに焦点を当て、製品の戦略的な方向性や機能の決定に関与します。

PdMに求められる6つのスキルとは

プロダクトマネジメントトライアングルという概念が存在しますが、これはプロダクトマネジメントに関与する要素とそれらの関係性を示したフレームワークです。

このモデルでは、三角形の中心にプロダクト(The Product)、各頂点に開発者(Developers)、顧客(Users)、ビジネス(The Business)が置かれ、各要素が互いに関与し合っています。

PdMはこれに準拠したスキルが求められます。

プロダクトマネジメントトライアングル

開発スキル・開発への理解とスキル

開発スキルとは、プロダクトの開発プロセスや技術的な側面に関する知識と能力を指します。プロダクトマネージャーは、開発チームとのコミュニケーションを円滑にし、開発プロセスを効果的に管理する必要があります。

具体例として、あるモバイルアプリのプロダクトマネージャーが開発スキルを活用する場合を考えてみます。

彼らは、開発チームと協力してアプリの機能要件を定義し、優先順位を決定します。また、開発の進捗状況を監視し、開発者との調整や問題の解決に取り組む必要があります。

さらに、プロダクトマネージャーは開発プロセスの理解を通じて、開発リソースの配分や開発スケジュールの管理を行い、プロダクトの品質とタイムリーなリリースを確保する必要があります。

グロース・マーケティングへの理解とスキル

グロース・マーケティングの理解とスキルは、プロダクトの成長とマーケティング戦略に関する知識と能力を指します。プロダクトマネージャーは、市場の需要や競合状況を分析し、プロダクトの成長戦略を策定する必要があります。

具体例として、あるSaaSプロダクトのプロダクトマネージャーがグロース・マーケティングスキルを活用する場合を考えてみます。

彼らは、ユーザーの獲得やリテンションに関するデータを分析し、ユーザーの行動パターンやニーズを理解します。また、マーケティングキャンペーンやプロモーションの計画や実施を行い、プロダクトの市場浸透を促進します。

さらに、顧客フィードバックを収集し、プロダクトの改善や新機能の開発に反映させることも重要な役割といえます。

プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルは、プロジェクト全体の計画、実行、監視、制御を行うためのスキルを指します。プロダクトマネージャーは、プロジェクトのスケジュール、予算、リソースの管理を通じて、プロジェクトの成功を確保します。

具体例として、ある新しいハードウェア製品のプロダクトマネージャーがプロジェクトマネジメントスキルを活用する場合を考えてみます。

彼らは、製品の開発フェーズごとにタスクと期限を定義し、開発チームの進捗を監視します。また、予算の管理やリソースの調整を行い、プロジェクトの予定通りの進行を確保します。

さらに、リスク管理や問題解決のために適切な対策を計画し、ステークホルダーとのコミュニケーションを円滑に行う必要があります。

デザインスキル

デザインスキルは、プロダクトのユーザーエクスペリエンスやインターフェースの設計に関する知識と能力を指します。プロダクトマネージャーは、ユーザーのニーズや要求を理解し、使いやすく魅力的なプロダクトを提供するためにデザインスキルを活用します。

具体例として、あるウェブアプリケーションのプロダクトマネージャーがデザインスキルを活用する場合を考えてみます。

彼らは、ユーザーのニーズと要求を調査し、それに基づいてユーザーエクスペリエンスの設計を行います。

ユーザーフローの作成やワイヤーフレームの作成、プロトタイピングを通じて、プロダクトの機能やインターフェースのレイアウトを決定します。

デザインスキルを活用することで、ユーザーが直感的に操作でき、魅力的なビジュアルデザインを持つプロダクトを提供するスキルも重要です。

ビジネス戦略・スキル

ビジネス戦略・スキルは、プロダクトのビジネス面を理解し、プロダクトが成功するための戦略を立てる能力を指します。プロダクトマネージャーは、市場の分析や競合の評価、ビジネスモデルの開発などを通じて、プロダクトのビジネス成果を最大化するためにビジネス戦略・スキルを活用します。

具体例として、あるモバイルアプリのプロダクトマネージャーがビジネス戦略・スキルを活用する場合を考えてみます。

彼らは、市場の需要とトレンドを分析し、競合他社のアプリとの差別化ポイントを見つけます。また、収益モデルや価格設定戦略を開発し、ビジネス成果を最大化するためにマーケティング戦略や販売戦略を策定します。

ビジネス戦略・スキルを活用することで、プロダクトの市場投入を成功させ、収益成果を最大化するスキルが求められます。

ドメイン理解

ドメイン理解は、プロダクトが存在する業界や市場の特性やルールについての知識と理解を指します。プロダクトマネージャーは、特定の業界や市場におけるニーズやトレンドを把握し、プロダクトの開発やマーケティングにおいて適切な戦略を策定するためにドメイン理解を活用します。

具体例として、ある医療機器のプロダクトマネージャーがドメイン理解を活用する場合を考えてみます。

彼らは、医療業界の法規制や品質基準に精通し、プロダクトの開発や製造プロセスに関する要件を理解する必要があります。

また、医療専門家や医療機関との協力を通じて、医療現場での実際のニーズや課題を把握する必要があります。

これにより、追加仕様など仕様変更が発生した際に、ありうるパターンの整理や、概念の関係性の齟齬を見つけやすく、プロダクトの開発において適切な機能や安全性を確保することができます。

PdMの重要性が増している背景

ITプロダクトが増加し幅広い知識が必須になっている

近年、例えばUberやAirbnbなどのプラットフォームエコノミーが急速に成長しています。

これらの企業は、複雑なデジタルプラットフォームを運営し、顧客や提供者を結びつける役割を果たしています。

PdMは、このようなプラットフォームの開発・運営において重要な役割を果たし、ユーザー体験の向上や収益の最大化を追求します。また、PdMは技術的な知識だけでなく、ビジネスモデルやマーケティング戦略、法的要件など、幅広い知識が必要とされています。

IoTの発展により、スマートホームデバイス、産業用センサー、ウェアラブルデバイスなど様々なデバイスやセンサーがインターネットに接続されるようになりました。

PdMはデバイスの設計やインターネット接続の実現だけでなく、データの収集・解析、セキュリティの確保、ユーザー体験の最適化など、様々な側面を考慮する必要があります。

アジャイル開発の浸透と恒常化

アジャイル開発は、従来のウォーターフォールモデルに代わる開発手法として、ソフトウェア開発業界で広く採用されています。

アジャイル開発では、プロジェクトを小さなイテレーション(繰り返しの作業周期)に分割し、要求の変更やフィードバックを迅速に組み込むことができ、PdMは、アジャイル開発の中で重要な役割を果たします。

アジャイル開発では、ユーザーストーリーと呼ばれる短い要求文書が使用されることがあるため、PdMはこのユーザーストーリーを作成し、それらのプライオリティを設定する役割を担います。

具体的なユーザーのニーズや要求を理解し、開発チームに伝えることで、優先順位の高い機能や改善点を迅速に実装することができます。

「ビジネス」と「技術」の境目がより薄くなっている

近年の技術の進歩により、ビジネスにおいても技術が不可欠な要素となっています。

例えば、AI(人工知能)技術の発展により、機械学習や自然言語処理を活用したビジネス予測や顧客サービスが可能となりました。

PdMは、ビジネスのニーズと技術の可能性を熟知し、それらを統合する役割を果たします。また、ビジネス目標を達成するために、最新の技術トレンドやソリューションを理解し、適切に活用する必要があるため重要性が増しているといえます。

PdMになるには?資格は必要?

PdMになるには、特定の資格が必須であるというわけではなく、PdMの役割や責任は経験、スキル、知識によって評価されます。

ただし、資格を取得することは、PdMのキャリアや能力を向上させるために有益な要素となる場合があります。

基本技術者試験

基本技術者試験は、日本の電気通信分野における基礎知識や技術能力を評価する資格です。

この試験では、ネットワーク、データ通信、情報処理、コンピュータシステムなど、広範な技術領域に関する知識が問われます。

PdMにおいて基本技術者試験を取得することにより、以下のような利点があります。

技術的なバックグラウンドの強化

PdMは技術とビジネスの両方を理解する必要があります。基本技術者試験の知識を持つことで、製品開発や技術的な課題に対する理解が深まります。

開発チームとのコミュニケーションの向上

技術的な詳細について的確な議論ができるため、開発チームとのコミュニケーションが円滑になり、チームとして協力が容易になります。

応用技術者試験

応用技術者試験は、より高度な応用知識や技術能力を問う資格であり、基本技術者試験の上位資格として位置付けられています。

この試験では、ネットワーク設計、システム開発、データベース、セキュリティなど、より専門的な技術領域についての知識が問われます。

PdMにおいて応用技術者試験を取得することにより、以下のような利点があります。

深い技術的な理解

応用技術者試験の知識はより高度な技術領域に焦点を当てています。PdMは製品開発の戦略策定や技術的な判断を行う役割を果たすため、高度な技術的な理解が求められます。

技術的な問題解決能力の向上

応用技術者試験の知識は、技術的な問題解決能力を向上させる助けとなります。

PdMは製品の開発や改善において、技術的な課題や障害を克服する必要があり、この知識を持つことでより効果的かつ効率的な解決策を提案し、開発チームや関係者と協力して問題を解決する能力を高めることができます。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、情報技術戦略の立案や企業のビジネス戦略との連携能力を評価する資格です。

この試験では、ビジネスプランニング、リスクマネジメント、プロジェクトマネジメント、ビジネスインテリジェンスなど、戦略的な視点でのIT活用に関する知識とスキルが求められます。


PdMにおいてITストラテジスト試験を取得することにより、以下のような利点があります。

ビジネスと技術の統合力の強化

ITストラテジスト試験では、ビジネス戦略とIT戦略を統合する能力が問われます。PdMはビジネスの視点から製品戦略を策定し、技術を活用して実現する役割を果たすため、この統合力が重要です。

ビジネスの成果に対する貢献度の向上

ITストラテジスト試験で学んだ戦略的な視点やプロジェクトマネジメントのスキルを活用することで、PdMはビジネスの成果に対する貢献度を高めることができます。製品の市場投入や収益化に向けた戦略的な計画を立案し、実行する能力が求められます。

システムアーキテクト試験

システムアーキテクト試験は、システムの設計やアーキテクチャに関する知識とスキルを評価する資格です。

この試験では、ソフトウェア設計、ハードウェア設計、ネットワーク設計、クラウドアーキテクチャなど、システム全体の構築に関連する幅広い知識が問われます。

PdMにおいてシステムアーキテクト試験を取得することにより、以下のような利点があります。

技術的な洞察と判断力の向上

システムアーキテクト試験によって習得した知識を活用することで、製品の技術的な側面をより深く理解することができます。PdMは製品の技術的な課題や可能性を把握し、ビジネスに合致するアーキテクチャを検討する役割を果たします。

開発チームとの協力の向上

システムアーキテクト試験で学んだ知識を活かし、開発チームとより効果的にコミュニケーションを図ることができます。アーキテクチャに関する専門的な知識を持つことで、開発チームとの共通の理解を深め、製品の設計や開発プロセスにおいてスムーズな協力が可能となります。

プロジェクトマネジャー試験

プロジェクトマネジャー試験は、プロジェクトの計画、実行、監視、制御など、プロジェクトマネジメントに関連する知識とスキルを評価する資格です。

この試験では、プロジェクトのスコープ管理、リスク管理、チームマネジメント、コミュニケーションなど、プロジェクトマネジメント全般にわたる知識とスキルが問われます。

PdMにおいてプロジェクトマネジャー試験を取得することにより、以下のような利点があります。

プロジェクトの効率的な推進

PdMは製品開発プロジェクトのリーダーシップを担い、プロジェクトを効率的に推進する役割を果たします。プロジェクトマネジャー試験で学んだプロジェクトマネジメントの手法やツールを活用することで、プロジェクトの計画、実行、監視、制御を適切に行い、目標の達成に向けたプロセスを確立することができます。

チームのリーダーシップとコラボレーション能力の向上

PdMは多くの場合、クロス機能の開発チームを指導し、協力を促進する役割を果たします。プロジェクトマネジャー試験で学んだチームマネジメントのスキルを活かし、開発チームとのコラボレーションを強化し、目標の共有と共同作業を円滑に進めることができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

PdMは意外と聞き馴染みがない人も多かったのではないでしょうか?

現場によっては名称や役割の位置付けが変わる場合があるかもしれませんが、基本的にはサービスや製品を提供する上で必要不可欠な存在となっています。

そしてIoTやAIの導入などで今後もさらにその必要性が加速していくと思われます。

ITの業界において、今どんな役職が求められていて、今後はどのように移り変わっていくのかの動向をチェックしていくと良いでしょう。

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