1. TOP
  2. エンスタマガジン
  3. フリーランス
  4. ネットワークエンジニアの年収はどこで差がついている?平均年収と必要とされるスキルを紹介

ネットワークエンジニアの年収はどこで差がついている?平均年収と必要とされるスキルを紹介


はじめまして、エンジニアスタイル編集部です!

コラムページでは、ITフリーランスに向けてお役立ち情報を発信します。Twitterではホットな案件を紹介してまいりますので、ぜひフォローをお願いいたします!
本記事が、皆様の参考になれば幸いです。

経験がまだ少ない方にもわかりやすく説明するために、初歩的な内容も記載しております。記事も長いので、実務経験豊富な方は、ぜひ目次から関心のある項目を選択してください。

エンジニアスタイルは、最高単価390万円、国内最大級のITフリーランス・副業案件検索サービスです。ネットワークエンジニアのフリーランス・副業案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。

目次

ネットワークエンジニア間で年収の差が出るのはなぜか

ネットワークエンジニアには数千万円稼ぐような人もいれば、あまり多く稼げないという人もいるでしょう。このことから年収に対して差が出てしまうのか気になるという人もいるでしょう。そこで今回は、エンジニアにおける年収の差が出てしまう理由などについて解説していきます。

経験年数やスキルの差

まず、成功への王道は、経験値を積むことです。ネットワークは安定稼働が絶対条件であり、ネットワークが停止することは、企業の業務が停止することを意味します。それでも、安定稼働を最優先するのか、新しい技術を取り入れて進化させることを優先するのか、業種・業態・企業文化によって、ネットワークに求められるものは違ってくるでしょう。

最新の技術を取り入れても、一貫してシステムを維持してきた実績がある人は、当然ながら最も経験を積んでいることになります。ネットワークとインフラの基礎知識と理解、そして責任ある IT の実践は、ネットワークの分野で素晴らしいキャリアを築くためのベース、最低条件と考えるべきでしょう。どのような経験を積むかは、どのようなキャリアを描くかに大きく関わってきますが、基本的なものからクラウド資格、情報セキュリティなど専門性の高い資格まで、その進路は多岐にわたります。

また、ネットワークに関する知識、画期的なデプロイメント、ビジネスにおける効果的な支援など、関連する資格を追求し取得することで、アップ年収アップのチャンスは大きく広がります。

対応できる業務範囲の差

傾向としては、上流工程を担当しているほど年収が高くなります。つまり、上流工程を実務レベルでこなせるエンジニアが不足しており、それが求められているスキルなのです。上流工程では、お客様の話を聞いたり、お客様のビジネスを分析したりといったエンジニアに必要な技術力だけでなく、お客様のビジネスに精通していることやコミュニケーション能力も必要とされます。

このことから、上流工程のエンジニアとして活躍するためには、テクニカルスキルとソフトスキルを併せ持つ総合的なスキルセットを持つことが重要であることが浮き彫りになっています。したがって、技術面の学習や業界動向の把握に努めるだけでなく、ビジネスセンスや問題解決思考、効果的なコミュニケーション能力を身につける必要があるのです。つまり、上流工程を担当できるエンジニアは、お客様のビジネスプロセスサイクルの中で、主体的に様々な活動に参加できる資質と経験を持っているため、高い付加価値を持つエンジニアであると言えます。

役職や資格手当の差

ネットワークエンジニアは、役職がつくと年収が高くなる傾向があります。ネットワークエンジニア分野の人は、キャリアを通じて安定した給与の伸びを示しており、経験とともに給与も上がっていきます。ただし、給与は勤務する業界や拠点となる都市によって異なります。テクノロジー業界、特に需要の高い市場で働くネットワークエンジニアは、そのスキルセットにより高い報酬を得ることができるため、最も高い給与を得る傾向にあります。

ネットワークエンジニアは、競争力を維持するために、資格とスキルを常に更新し、必要に応じて両方の分野で役割を果たすことができるようにならなければなりません。

企業規模や企業内での需要による差

同じプログラマーでも、スキルや実績が高い人ほど、好条件の案件を受注できる可能性が高くなります。プログラマーとして高収入を得るためには、地道にプロジェクトに取り組み、スキルや実績を上げ、自分の仕事に付加価値をつけていくことが必要です。そのためには、常に進化する技術にアンテナを張り、業界誌を読み、イベントやセミナーなどに参加し、仲間内で技術について議論し、プログラミングコミュニティで活動することが大切です。

また、他のプロフェッショナルとネットワークを築き、クライアントからフィードバックを得ることで、より有意義でやりがいのあるプロジェクトを確保することができます。

インフラエンジニアで年収1000万を達成している人ってどんな人?

ここではどのような人がインフラエンジニアで年収1000万を達成しているのかについて解説していきます。

大手企業に長く所属している

エンジニアとして年収1000万円を目指す場合、資金力のある大手企業や優良企業に所属するのも一つの方法です。大手企業を探す際には、「企業規模」や「拠点数」なども参考にすると探しやすいでしょう。求人情報を見てみると、大企業や優良企業の方が給与水準が高いことが分かります。

例えば、日本IBMに新卒採用された場合、ITスペシャリスト職の月給は286,000円です。ボーナスを含めると、年収は約490万円です。前述したように、ITエンジニアの平均年収は452万円でした。そのため、平均年収は新卒の方が上回っていることが分かります。

以上のことから、年収1000万円を目指すエンジニアの方は、応募する企業が大手・優良企業であるかどうかを確認すると良いでしょう。

上流工程・一次請負の企業に所属している

年収1,000万円を目指すエンジニアなら、上流工程や一次請け企業に入社する方法があります。上流工程とは、システム開発の最初の部分です。IT業界でシステムを開発する場合、すべての作業を元請けが行うわけではありません。基本的に上流工程は元請け会社が行い、それ以外は下請け会社に委託して行う。システム開発全体の予算はあらかじめ決まっているので、下請け業者に仕事を発注すればするほど、下請け費用は安くなります。

また、外注費が安くなればなるほど、給料も安くなる傾向があります。したがって、給料を上げようと思えば、元請けや一次下請けの会社に転職する必要があるのです。上流工程で求められるスキルや知識は、主に「業務に関する知識・経験」「マネジメント能力」「コミュニケーション能力」の3つです。

製品の開発に直接関わるわけではありませんが、相応のスキルや専門的な経験がなければ、下流の担当者と効率的に連携することはできません。さらに、より高度な経験を積めば、システム開発全体のチームの士気を高め、コミュニケーション文化を向上させることも求められるでしょう。上流工程や元請け・一次請負として働くのであれば、まずエンジニアリングのスキルを磨くことから始めましょう。そうすることで、現場全体を把握することができ、どんなプロジェクトや状況にも対応することができるようになります。

外資系企業に所属・転職している

外資系企業では、日本企業よりもエンジニアが優遇されます。実力主義なので、実力があれば活躍しやすく、日本企業よりも高い年収が期待できます。ただし、求められるスキルはよりシビアに精査されるため、高い専門性を持っていなければ生き残ることは難しいといえるでしょう。

外資系企業に興味を持つエンジニアは、自分の専門性をアピールし、現在の技術を積極的に活用することが肝心です。また、英語を使う機会がある企業もあるので、英語力も身につける必要があるかもしれません。外資系企業への就職を決める前に、エンジニアの仕事の難しさを理解しておく必要があります。

求められるレベルは高いですが、結果を出せば年収は上がっていくので、年収1000万円を目指すのであれば、外資系企業を目指してみるのも一興でしょう。

数回の転職をして年収をあげている

企業は実戦経験のある優秀な人材を求めているため、経験年数が給与に大きく影響します。今の会社で収入を増やすには、安定した給与アップを目指すしかありませんが、ある程度実績を積んでから転職すれば、大幅に給与をアップできる可能性があります。ただし、短期間に何度も転職を繰り返すと、雇用主から不信感を持たれることもありますので、転職先選びは慎重に行いましょう。

ベンチャー・スタートアップの役員をしている

エンジニアとして年収を上げるには、成長余地のあるベンチャー企業に転職するのも一つの手です。ベンチャー企業は、自分の力で新しい製品やサービスを生み出したい人、経営への関心が高い人、チャレンジ精神が旺盛な人などに向いています。結果を出して役員やCTOになれば年収1,000万円以上も目指せます。

ただし、ベンチャー企業に入社したからといって、年収が高くなるわけではありません。特に創業間もない会社や、製品・サービスが売れていないときは、給与が低いこともあります。また、長時間労働になる可能性も否定できません。しかし、リスクを覚悟でベンチャー企業に入社することは、自分の可能性を最大限に引き出し、キャリアアップする機会でもあります。

厳しい道ではありますが、入念なリサーチと計画、そしてマネジメントがあれば、ベンチャー企業で成功することは可能です。

市場に求められているスキルを持っている

IoT、AIはIT業界で最も注目されている技術であり、この2つの分野に精通したエンジニアは、転職回数が多くても歓迎されます。エンジニアを必要としている企業は、これまでWeb業界やIT業界が一般的でしたが、IoTの発展により、パナソニックや日立、シャープなどの電機メーカーで多くのエンジニアが必要とされています。また、AIの発展に伴い、2018年時点で33,000人のAIエンジニアが不足していますが、シミュレーションでは2030年には123,000人に急増すると予測されています。

IoT(Internet of Things)が私たちの周りの世界との関わり方に革命を起こし続ける中、この技術を利用する産業はますます増えています。一方、AI技術は、世界有数の大企業が手作業と研究の両方に活用しています。その結果、IoTとAIの両方に精通した優秀なエンジニアの需要が急増しています。

したがって、IotとAIに精通したエンジニアは、今後も市場価値が高く、業界が成長し続ける中で多くの企業から大きな需要があることが予想されます。

フリーランスとして活動している

フリーランスエンジニアとして年収1,000万円を目指すことも可能です。フリーエンジニアは会社員と違い、自分で案件を獲得する必要がありますが、働き方や案件の単価によっては会社員よりも高い収入を得ることができます。また、勤務時間や勤務地が柔軟であることや、フリーランスにありがちな独立心などのメリットもあります。

フリーランスエンジニアとして働くことは、特に収入を最大化したいインフラエンジニアにとって、非常にやりがいのある経験となることでしょう。フリーランスになると、より多様なプロジェクトに参加する機会が増え、リモートワークの機会も増え、他のフリーランスとのパートナーシップの可能性も出てきます。クライアントの選定や時間管理の自由度が高く、他の仕事と比較して高い日当を交渉することも可能です。

 さらに、既存のネットワークを活用してクライアントと関係を築き、新しいチャンスを容易に見つけることができるというメリットもあります。豊富な仕事量や安定した収入が約束されているわけではありませんが、フリーランスは賢く利用すれば非常に有利に働く可能性があります。

ネットワークエンジニアとして年収を上げる4つの方法

ここからはネットワークエンジニアで年収を上げる方法について4つ紹介していきます。

クラウドのスキルを身につける

クラウド側のスキルを身につけることも企業側の評価に繋がります。おすすめのスキルは以下の3つです。

  • AWS
  • Azure
  • GCP

AWSは、Amazonが提供するクラウドサービスです。世界中で利用されているクラウドサービスで、シェアは50%を超えています。Azureは、マイクロソフトが提供するクラウドサービスです。強力な基幹ネットワークを持ち、海外サービス展開やVDI(仮想デスクトップ)などに有効です。Azureは、拡張性・スケーラビリティが向上しており、ユーザーの要求に応じてアプリケーションを調整できることが評価されています。

また、Azureは構築済みのソリューションを提供しており、既存のアプリケーションとの統合プロセスを合理化することができます。GCPは、Googleが提供するクラウドサービスです。GmailやGoogle MapsはすべてGCPのサービスであり、GCPはトップの運用実績を誇っています。低価格のインフラとサービスのセットに加え、自由に拡張できるのが特徴です。

GCPのセキュリティ体制は充実しており、毎年システムが更新されるため、潜在的な脅威に対して最も高度な防御を提供することができます。これらを取得することで今以上に必要とされるエンジニアになることができるでしょう。

フリーランスとして独立する

エンジニアが年収1000万を目指すためのキャリアステップの1つに、フリーランスエンジニアになることが挙げられます。フリーランスになれば、受注した利益はすべて自分の収入になります。フリーランスとして自分で仕事を管理することは、雇用されている場合と比較して多くの利点があります。

自分で時間を決められる、自分で仕事の流れやキャリアアップを図れる、自分で値段を決められる、地理的な制約を受けずに仕事を獲得できるなど、多くのメリットがあります。また、雇用されたエンジニアと比較して、フリーランスエンジニアの責任はかなり軽くなります。実際にフリーランスエンジニアとして年収1000万を達成した人も多く、最終的には目指すべきキャリアと言えるでしょう。

会社員をやりつつ、副業を両立させる

システムエンジニアとして本業で年収1000万円以上を稼ぐことも可能ですが、時間とスケジュールに余裕があるのであれば、会社員をやりつつ副業で稼ぐことも良い選択肢です。システムエンジニアの副業を始めれば、高単価の副業も自力で探すことができます。システムエンジニアとして副業で年収1000万円を稼ぐには、ある程度の実績と高いスキルが必要です。

会社員という厳しい制約の中で副業と本業を両立させることは容易ではありませんが、正しい戦略と努力と献身があれば、システムエンジニアの副業で年収1,000万円を手に入れることは十分に可能です。

外資系企業や大手企業に転職する

IT業界では、元請けとなる企業が大きければ大きいほど収益性が高く、社員の年収も高くなる傾向があります。そのため、開発の上流工程に携わるエンジニアとして大手企業に転職することで、年収アップが期待できるのです。また、大手企業はベンチャーやスタートアップのIT企業とは異なり、年功序列などの保守的な制度が残っていることが多いです。

こうした制度は、社員の収入アップを促進することができます。勤続年数が長ければ長いほど年収が上がるので、転職に伴う経済的負担を軽減できる可能性があります。また、外資系企業への転職という選択肢もあります。外資系企業の場合、日系企業よりも年収が高くなります。

ネットワークエンジニアとして外資系企業に転職することができれば、年収を大幅にアップさせることができるかもしれません。外資系企業に転職する場合は、ネットワークエンジニアとしての高度なスキルや、ビジネス英語のスキルが必要です。

ネットワークエンジニアの仕事内容と必要なスキルとは

ここではネットワークエンジニアの仕事内容と必要なスキルについて解説していきます。

ネットワークの提案・設計

お客様がどのようなシステムを求めているのかをヒアリングし、要件をまとめ、設計します。要件に応じて、ネットワーク構成、使用するネットワーク機器(ルーター、スイッチ、ファイアウォールなど)の種類と数、使用する回線を決定します。WAN、有線回線、無線回線、ポイント・ツー・ポイント回線、無線機など。必要なハードウェア仕様を確認した後、ハードウェア費用、構築費用、回線費用などのネットワーク維持費用を考慮した費用見積もりサービスを提供します。

また、工事のスケジュールを確保するため、経験豊富な技術者が、ルーターやスイッチなどの機器を個々のお客様のニーズに合わせて計画し、プログラムを組んでから設置することになります。

ネットワークの構築

ネットワーク設計時に立てたスケジュールに基づき、実際にネットワーク機器を設置し、設定を行います。所要時間は、構築するネットワークの規模によって異なるが、多くの拠点を結ぶ大規模なネットワークの場合、数カ月を要することもあるでしょう。このように時間がかかるのは、新しいハードウェアの物理的な設置、ハードウェア部品の接続、ソフトウェアシステムの設定、ファームウェアの更新、帯域の使用状況の確認など、ネットワーク構築には多くの要素を考慮しなければならないためです。

構築後は、悪意のある者や不正なアクセスからネットワークを保護するために、包括的なネットワークセキュリティシステムを導入する必要があります。

ネットワークの監視・運用

ネットワークシステムは一度構築したら終わりではなく、随時機器の設定や構成を変更する必要があります。設定されたネットワークに手を加え、運用の手助けをするのがネットワークエンジニアの仕事の一つです。また、ネットワークエンジニアは、大きな故障から小さな設定ミスまで、あらゆる問題をトラブルシューティングし、診断できるように準備しておかなければなりません。

ネットワーク・エンジニアは、パフォーマンスの追跡、ネットワーク・サービスのダウンタイムの最小化、ネットワーク・システムの脆弱性テスト、既存システムのアップグレード、保存・送信データのセキュリティと機密性を保護するためのポリシー遵守の監視などを担当することが期待される業務です。

ネットワークエンジニアとしての価値が上がるスキルや資格とは

ここからはネットワークエンジニアとしての価値が上がるスキルや資格について解説していきます。

上流工程の経験とスキル

下流工程に携わるプログラマーから、上流工程に携わるネットワークエンジニアへのキャリアパスが一般的です。前述の通り、上流工程はプロジェクト全体に影響を与える重要な工程であるため、スキルや経験を積んだエンジニアが携わることになります。

そのため、プログラマーはまず下流工程で経験を積み、スキルを身に付けて上流工程へのキャリアアップを目指すのが一般的なキャリアパスとなります。

クラウドサービスに関する知識がベースになる

近年、クラウドコンピューティングが盛んになり、クラウド上にシステムを構築するプロジェクトが増加しています。クラウド上でのシステム構築の一例として、クラウド型サーバーがあります。クラウドサーバーは、ソフトウェアやシステムをクラウド上に構築するため、クラウドコンピューティングに関する知識やスキルが必要とされます。

クラウドコンピューティングは、手作業によるタスク管理の煩わしさを取り除き、ユーザーがカスタマイズしたネットワークを柔軟に設計できるため、クラウド上にネットワークを構築する技術への需要は今後も高まると考えられます。

セキュリティに配慮した設計・構築力

ネットワークシステムは、サイバー攻撃などの外部からの攻撃にさらされる危険性があります。ネットワークへの情報漏えいや不正アクセスを防ぐためには、IPSやファイアウォールの知識を持ち、堅牢なシステムを設計・構築・運用することが必要です。ネットワークエンジニアには、問題を未然に防ぎ、問題発生時に迅速に対応するためのスキルや知識が求められます。

データベースに関する知識・データベース言語

ネットワークエンジニアには、Oracle DatabaseやMicrosoft SQL Serverなどのデータベース製品、PostgreSQLやMySQLなどのリレーショナルデータベース(RDB)の知識など、データベースの知識も当然必要です。PostgreSQLやMySQLなどのRDBを使いこなせるスキルは、必ず身に付けておきましょう。

プログラミングスキル

かつては、ネットワークエンジニアにプログラミングスキルが求められることはあまりありませんでした。しかし近年、ネットワーク仮想化(SDN)が一般化し、仮想化技術をベースにしたクラウドサービスの台頭により、ネットワークをソフトウェアで制御することが主流になりつつあります。SDNの強みは、ネットワーク構築をプログラミングで制御できることです。インフラの環境設定をコード化する「IaC(Infrastructure as Code)」や、運用を自動化・効率化する「SRE(Site Reliability Engineering)」など、具体的なエンジニアリング手法も広がりつつあるのです。

このように、高度なプログラミング技術を駆使して、さまざまなネットワーク構成を規律正しく管理できることから、プログラミングに精通したネットワークエンジニアの需要が高まっているのです。

ネットワーク仮想化の知識・設計

仮想化ネットワークの設計は、物理ネットワークの設計とは異なるスキルが必要です。仮想化ネットワークでは、物理的なネットワーク機器やLANケーブルをどう接続するかという視点でネットワーク設定を行うのではなく、SDNのような仮想化ネットワークの場合、一度作った物理構成は原則変更しません。ネットワークの構成や通信経路の制御は、ソフトウェアで行うからです。

こうした制御のためにOpenFlowなどの標準規格が登場しています。また、仮想化ネットワークの特徴であるリソースの利用率の最適化には、高度なスキルが必要です。一定のサービス品質を確保しつつ、リソース管理の効率化を図ることが求められるため、高度なネットワーク設計に相当します。

また、仮想化ネットワークでは、ミドルウェアなど高度な技術が使われることが多いため、プログラミングのスキルも必要です。また、実システムの環境を適切に評価するために、性能評価も重要です。また、仮想化ネットワークの設計者は、適切なネットワーク構造を設計するために、OSの仕様や近隣のネットワークセグメントの状況など、環境全体について熟知している必要があります。

このように、物理ネットワークの設計と比較して、仮想化ネットワークの設計は、より汎用的で高度なスキルが要求されることがわかります。

仮想化の知識とスキル

ネットワーク仮想化とは、ネットワーク機器などのハードウェアで構築されたネットワークを、ソフトウェアで構築されたネットワークに置き換える技術です。ネットワークを仮想化することで、複数の物理ネットワークを1つの仮想ネットワークに集約したり、1つの物理ネットワークを複数の仮想ネットワークに分割して利用したりすることができます。ハードウェアベースのネットワークに比べ、柔軟性やカスタマイズ性に優れているといえるでしょう。

ネットワーク仮想化の知識には、SDN(Software-Defined Networking)やSDNを実装するための技術であるネットワーク規格「OpenFlow」などがあります。物理的なネットワーク機器の制御から、ソフトウェアによるネットワークの制御まで、ネットワークエンジニアにはこのような仮想化の知識が求められているのです。

ネットワークエンジニアとしての価値を高める資格を取得

CompTIA(コンプティア)

CompTIAは、Computing Technology Industry Associationが運営するベンダーニュートラルのグローバルIT資格です。世界各地に拠点があり、日本だけでなくグローバルに通用する資格です。また、特定のベンダーに依存しない「ベンダーニュートラル」であることから、幅広い分野に適用でき、普遍的で幅広いスキルを身につけたことを証明することができます。試験の内容によって、CompTIA IT Fundamentals、CompTIA A+、CompTIA Network+、CompTIA Security+などの種類があります。ネットワークエンジニアとしてのスキルを証明したいのであれば、CompTIA Network+、CompTIA Security+の取得を目指すとよいでしょう。

シスコ技術者認定(CCNAなど)

ネットワークの知識や技術を学ぶには、CCNAを取得するのが一番です。CCNAは、ルータやスイッチなどの製品で世界No.1のシェアを誇る有名企業、シスコシステムズが主催するベンダー認定資格です。これらの機器は、ネットワークサービスを提供する上で重要なコンポーネントである。

CCNAを取得すると、IPアドレスや経路操作の基本から、安全なネットワークの設計、トラブルシューティング、ネットワークの保守まで、ネットワークエンジニアリングに関する幅広い知識とスキルを習得することができるようになります。また、この資格はネットワーク全般を理解することができるため、ネットワークエンジニアやインフラエンジニアがそれぞれの分野で成功するために必要な資格を身に付けることができます。

LPIC(エルピック)(Linux Professional Institute Certification)

LPIC(Linux技術者認定試験)は、世界中で広く利用されているLinuxの世界標準となる知識と技術を持つ技術者であることを証明する資格です。試験内容は、Linuxの基本操作やシステム管理に関する知識・技術力を問うものです。Linuxサーバ管理者として活躍するための知識とスキルを有していることを証明する資格です。

また、この資格はグローバルスタンダードであるため、共通の技術者資格として世界中で通用することも魅力です。

LinuC(リナック)

LinuCは、LPI-Japanが2018年3月に開始したLPICより新しいLinux試験です。正式名称は「Linux技術者認定試験 LinuC」で、LPICよりも日本市場やクラウド時代に向けた試験となっており、注目を集めています。試験の基本的な概要はLPICと同じで、LinuCも難易度によってレベル1からレベル3まで3段階に分かれています。

レベル1では、基本設定、システムインストール、パッケージ管理、ジョブ処理など、Linuxの基本的な操作やスキルが問われ、レベル2では、サーバ環境の構築やトラブルシューティング、ネットワークサービス、システムセキュリティなど、より高度なスキルや応用力が試されます。レベル3では、さらに高度な内容を掘り下げ、OS混在環境での設計・構築・保守、データベース管理、Webアプリケーション開発とサーバー構築、より高度なセキュリティ、仮想化、システム自動化などに重点を置いています。

最高峰の認定資格であるレベル3を取得するためには、安全で効率的なIT環境を設計・構築・維持することができるでしょう、強力なコンピューティング能力、システム管理能力、問題解決能力を有している必要があります。そのためには、Linuxオペレーティングシステム、ネットワーク、仮想化技術、セキュリティ概念、システム自動化に関する十分な知識と理解力が必要です。

AWS認定資格

AWSエンジニアとは、AWSに関する知識や技術を習得したエンジニアのことです。近年普及しているクラウドコンピューティングサービスの中でも、アマゾンが提供するAWSは、非常に多彩なクラウドサービスを提供していることで有名です。ネットワークエンジニアにもクラウド関連の知識が求められるようになってきているため、AWSの技術力を身につけてAWSエンジニアになることも可能です。

ネットワークエンジニアの年収はどれくらい?会社員とフリーランスそれぞれを紹介

ここではネットワークエンジニアの年収について会社員とフリーランスに分けて紹介していきます。

会社員のネットワークエンジニアの場合

ネットワークエンジニアの平均年収は、475.2万円です。大企業のネットワークエンジニアの平均年収は759.8万円で、中小企業のネットワークエンジニアの平均年収は628.8万円となっています。また、ネットワークエンジニアの年収は経験値にも左右され、経験値の高いエンジニアほど年収が高い傾向にあります。

そのため、経験を積んで知識を増やし、できる仕事の幅を広げることで、年収アップが期待できます。

フリーランスのネットワークエンジニアの場合

ネットワークエンジニアの案件数:2,591件

ネットワークエンジニアの平均年収:

ネットワークエンジニアのフリーランスエンジニア向け案件・求人の平均月額単価は64万円、最高単価は190万円、最低単価は18万円でした。ネットワークエンジニアのフリーランス向けの案件・求人では、単価60万円~70万円の案件が879件と最も多く掲載されています。このことから、フリーランスのネットワークエンジニアの案件は、特定の価格帯の中で単価が設定されているものが多いことがわかります。

ネットワークエンジニアの具体的案件


「【Python】ネットワーク機器監視用Webアプリ開発」

【作業内容】

・Zabbixテンプレート開発/試験環境構築/試験実施

・既存Webアプリシステム(オンプレ環境)のAWS環境への移植

・Pythonを使用してDBのデータ移植

・工程:詳細設計~結合試験

【給与】

 510,000円~

【必要なスキル】

 Pythonなど


「フルリモート可能|【Linux】インフラネットワークエンジニア: IaC(Terraform, kubernetes)拡張・運用(インフラエンジニア)」

【仕事内容】

ECサイトやオウンドメディアをクラウド上で稼働、運用させています。

すでにIaCで構築・監視・運用がされていますのでコードや構成のキャッチアップをしていただき、監視や運用の業務をしていただく募集です。

GitOps(Slack通知)もほぼ構築済みですので、待機をしアラートがあがればチームの一員として原因の追求やシステムの更新をする仕事で、それほどタスクはありません。

空いている時間で、ストーリーに挙がっているIaCの改善タスクを実装していただくアジャイル管理をしていますので、確実にIaCのスキルアップもできる現場です。

【給与】

850,000円~

【必要なスキル】

・Linux系サーバ/NW設計構築経験

・IaCでのインフラ構成管理と運用経験

※下記2つは経験が少なくても相談可(業務経験ゼロはNG)

・AWS/Azure/GCP等のクラウド経験

・コンテナ関連技術の知見


「【リモート相談可/AWS/週5日】Azure_IaaS環境構築作業」

【仕事内容】

顧客情報システム部門のインフラ担当

・顧客が利用するインフラ(NW/AWS/OS)の保守運用

具体的な作業内容は以下参照。

・FW、ルータの設定変更・ルータのログ調査

・EC2の構築・Linuxサーバ構築

・ELB、RDS、AWS VPNの設定

・AD、WSUS、ファイル共有、Radiusの運用管理

・障害時にOS観点、AWS観点で原因調査、対応

【給与】

460,000円~

【必要なスキル】

・案件詳細に記載の作業内容の経験。

・全てを満たさなくても可ですが、スキルの優先度は下記になります。

 ◎:NW

 〇:AWS、サーバ運用

 △:Oracle

・以下経験者を広く募集。

  – ネットワーク構築/運用経験

 - AWS構築/運用経験

 - Linux、WindowsServer構築/運用経験


 「【ネットワークエンジニア】ネットワークエンジニア/Cisco/大手SIerでの複数企業のネットワーク設計・構築支援」

【仕事内容】

・ネットワークにおける設計/構築業務+ L2/L3(Cisco/Juniper など)や、FW(SRX/PaloAlto など)、LB(BIG-IP/A10 など)に関するプロダクトの導入などを行っていただきます。

・上記導入案件に関する顧客フロント対応(最初はできなくても大丈夫です)

・基本的には元請けのオフィスで構築作業を行い、客先設置の際にお客様先で出向いて作業します。

 ※深夜や土日祝日に対応していただく可能性もあります(数日程度)

・中規模(4~5か月)から大規模(1年以上)のネットワーク構築案件が主体で、プロジェクトが終了したら別の構築部隊へ異動していただきます。

・長期にご活躍頂いているエンジニアが多いです。

【給与】

650,000円~

【必要なスキル】

・ ネットワークにおける設計1年程度

・ネットワーク構築経験5年以上

・L2/L3(Cisco/Juniper など)や、FW(SRX/PaloAlto など)の経験

・SIerでの稼働経験

ネットワークエンジニアの将来性は?

クラウドの台頭で従来の業務は減少

近年、クラウドの影響もあり、ネットワークエンジニアの求人は減少傾向にあります。従来のオンプレミスモデルでのネットワークの設計・運用・保守や、物理的な接続作業しかできないのであれば、需要は減少の一途をたどるでしょう。ネットワーク・エンジニアは、現在の技術トレンドに精通し、新たに登場するクラウドベースのモデルやサービスにできるだけ早く適応することが最も重要です。

フルスタックエンジニアのニーズが高まっている

システムやサービスが増える中、クラウド環境を整備できる人材が求められていますが、安定的に業務をこなせる人材のニーズは年々高まっており、スポット的に行われる業務も出てきています。

このような背景から、雇用主は、変化し続けるクラウド環境に対応できるよう既存の従業員を教育すると同時に、最新のツールや業界動向、コンプライアンス規制を常に把握できる将来のクラウド専門家を求めることが課題となっています。

まとめ

ネットワークエンジニアは、+αのスキルを身につけることで、高い年収を得ることも可能です。今回紹介したネットワークエンジニアの平均年収やネットワークエンジニアが年収アップするためにできることを参考に、スキルを身に付けて年収の高いネットワークエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか?

SNSシェア
新規会員登録エージェントとの初面談1社につきAmazonギフト券3,000円分全員にプレゼント!

あわせて読みたい関連記事


エンジニアスタイルでネットワークエンジニアの案件を見る

おすすめ&新着求人・案件


各種SNSで情報を
発信中フリーランスで働くエンジニアに役立つ情報を発信しています。
フリーランス求人・案件の選び方や注意点、単価を上げるコツなどをエンジニアスタイルの編集部が発信しています。
フォロー・友達に追加していただき最新の情報をGETしてください。