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SIerとSESの違いとは。それぞれで働くメリットデメリットを紹介


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SIerとは?種類と請負範囲を紹介

情報システムの設計から導入、運用、そして保守に至るまでを幅広く手掛ける企業、それがシステムインテグレーター(SIer)です。しかし、一言でSIerと言っても、その種類や請負範囲は様々です。以下ではSIerについて詳しく見ていきます。

SIerの概要

SIerとはSystem Integratorの略で、情報システムを企画から設計、開発、運用、保守に至るまで一貫して取り扱う企業のことを指します。その業務範囲は非常に広く、お客様のビジネス課題を理解し、適切な情報システムを導入・運用することで、ビジネスの効率化やイノベーションの実現を支えます。SIerは情報システム全体をデザインし、その実装と維持を担当します。これにはハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データセンターなど、ITインフラストラクチャの全ての要素が含まれます。一部のSIerは特定のハードウェアやソフトウェアに特化していることもありますが、一般的には多様なテクノロジーとソリューションを統合する能力が求められます。

SIerの種類

SIerの種類は主に4つあります。それぞれの特徴について見ていきます。

外資系SIer

外資系SIerは外国の大企業が親会社であり、グローバルに展開されています。そのため、外資系SIerにはグローバルなビジネス視野や多国籍のプロジェクト経験を得るチャンスがあります。これらの企業は、大規模なプロジェクトや国際的なプロジェクトを手がけ、最先端のテクノロジーや大規模なシステム開発に関する知識を有しています。

ユーザー系SIer

ユーザー系SIerは、特定の企業グループが親会社で、そのグループのIT戦略全体を担当します。グループ内の他部署や子会社のシステムを一手に引き受けるため、業務の安定性があります。しかし、その反面、グループ外のビジネスやテクノロジーを経験する機会は限られる可能性があります。

独立系SIer

独立系SIerは、特定の企業グループに所属せず、多様な業界や企業のプロジェクトに対応します。これにより、幅広い知識や技術を駆使して、多種多様な顧客ニーズに対応できる柔軟性があります。これらの企業は、最先端のテクノロジーを積極的に取り入れ、革新的なソリューションを提供することも多く見られます。

メーカー系SIer

メーカー系SIerは、元々ハードウェア製造を手掛けていた企業がシステムインテグレーションに進出したもので、ハードウェアの提供とシステムインテグレーションを一手に担っています。そのため、ハードウェアと連携したソリューションの提案や、専用のハードウェアを用いたシステムの構築が可能です。

SIerが請け負う業務内容とは

​​SIerの業務範囲は非常に広く、以下のような業務を一貫して手掛けます。以下ではその中でも代表的な一部を紹介します。

システムの企画・提案

顧客企業の業務プロセスを分析し、ITを活用した問題解決や業務改善の提案を行います。これには業界知識やビジネス理解が不可欠です。

システムの設計・開発

提案したシステムを実際に設計・開発します。これには要件定義、設計、プログラミング、テストなどの工程が含まれます。

システムの導入・運用

開発したシステムを顧客の環境に導入し、運用をサポートします。これにはシステムの適切な動作を保つための監視や、ユーザーサポートが含まれます。

システムの保守・改善

システム導入後も、システムの運用状況をモニタリングし、問題が発生した場合の対応や必要に応じたシステム改善を提案・実施します。

以上のように、SIerは幅広い業務を一貫して手掛けるため、多様な技術や知識を持つことが求められます。また、顧客企業のビジネスを理解し、最適なシステムソリューションを提案・実現するためには、ビジネススキルやコミュニケーションスキルも重要となります。

SESとは?概要と業務内容を紹介

システムエンジニアリングサービス(SES)は、IT業界で欠かせない一角を担っています。しかし、その概要や業務内容は一般にはあまり知られていません。以下ではSESの役割と業務内容について解説します。

SESの概要

SESはシステムエンジニアリングサービスの略で、特定のスキルや専門知識を持ったIT技術者を、顧客企業に一定期間派遣するサービスを提供する企業のことを指します。SES企業は、IT人材を育成・確保し、彼らのスキルを顧客企業のプロジェクトに適切にマッチさせる役割を果たしています。SES企業は、ITエンジニアを企業に派遣することで、企業が一時的な人材不足を補い、プロジェクトを円滑に進行させることができるようにサポートします。また、顧客企業は自社のコア業務に集中することができ、非コアな部分はSES企業に委ねることが可能となります。

SESの業務内容

SES企業の主な業務は、以下の3つに分けられます。

人材の確保・育成

ITエンジニアの採用と教育を行います。これには、新卒採用から中途採用、そしてそれぞれのスキルアップのための教育・訓練が含まれます。

案件の獲得

顧客企業からの案件を獲得し、それぞれのプロジェクトに適切なエンジニアを派遣します。このためには、顧客企業のニーズを正確に把握し、適切なエンジニアを選定・育成する能力が求められます。

エンジニアのフォローアップ

派遣先で働くエンジニアのケアも重要な業務の一つです。エンジニアの働き方や待遇について定期的に確認し、問題があれば改善に努めます。

エンジニアが派遣される案件の内容は多岐にわたり、システム開発、インフラ構築、運用保守など、顧客企業の要望に応じた役割を果たします。また、顧客企業との契約形態も多様で、一時的な人材派遣から長期的なプロジェクト参画まで、顧客のニーズに合わせて対応します。

以上のように、SES企業はIT人材の供給元として重要な役割を果たしており、その業務はIT業界の発展と企業のIT化を支える基盤となっています。

SIer・SES・派遣の違いとは

IT業界では、SIer、SES、派遣という3つのビジネスモデルが主流となっています。それぞれの企業は同じIT業界内でありながら、その役割や契約形態、待遇、求められるスキルが大きく異なります。これらの違いを理解することは、自身がIT業界でどの道を選ぶべきかを決める上で極めて重要です。以下では、それぞれの特徴と違いについて詳しく見ていきます。

SIerとSESの違い

SIerとSESは、その業務内容と契約形態において明確な違いがあります。SIerは情報システムの企画から設計、開発、運用、保守に至るまで一貫して取り扱う企業で、具体的なシステムの構築を担当します。そのため、幅広い技術知識と経験が求められることが多く、自社でプロジェクトを進行するためには、プロジェクトマネジメント能力も必要とされます。

一方、SESは特定のスキルや専門知識を持ったIT技術者を顧客企業に派遣するサービスを提供します。そのため、個々の技術者が特定の技術スキルを深く持っていることが求められ、顧客企業のプロジェクトに参画する形となるため、個々のエンジニアのスキルマッチが重視されます。

SESと派遣の違い

一般的な派遣とSESもまた、異なる特徴を持っています。一般的な派遣は広範な業種や職種にわたり、人材を企業に供給します。その範囲は事務職から製造業まで幅広く、特定のスキルよりも一般的な職務遂行能力が求められることが多いです。

しかしSESは、特定のITスキルを持った人材を企業に供給することを主な業務としています。そのため、技術スキルが高く、特定のプロジェクトに即時に対応できる能力が求められます。また、SESはエンジニアのキャリアサポートやスキルアップ支援に力を入れており、一般的な派遣と比べて技術者の待遇や成長機会に差が見られます。

以上のように、SIer、SES、派遣はそれぞれが独自の役割と特徴を持ち、IT業界の様々なニーズに対応しています。自身のキャリアパスを考える上で、これらの違いを理解し、自分に合った道を選ぶことが重要です。

SIerで働くメリットとデメリット

IT業界で働く上で、システムインテグレーター(SIer)は一つの大きな選択肢となります。しかし、SIerでの仕事にはその特性からくるメリットとデメリットが存在します。自身のキャリアパスを決定する上で、それらを理解することは重要です。以下ではSIerで働くメリットとデメリットについて詳しく解説します。

SIerで働くメリット

幅広い経験を積む機会

SIerではシステム開発の全過程をカバーしています。企画から設計、開発、運用、保守まで一貫した業務を行っているため、それぞれのフェーズでの知識やスキルを習得することが可能です。また、顧客との対話から始まり、システムが実際に運用されるまでを経験することで、ビジネスの全体像を把握しやすくなります。

大規模プロジェクトに参画できる

SIerは企業のビジネス基盤となる大規模なシステム開発を手掛けることが多いです。そのため、多数のチームメンバーや様々な部門、場合によっては他社と協力しながらプロジェクトを推進します。この経験は、大きな規模感を理解し、チームや組織を超えたコミュニケーションスキルを磨く機会になります。

高度なスキルを身につけられる

SIerでは新しい技術の導入が求められることが多く、最新のITトレンドを追いかけることができます。また、システム全体の視点で技術を理解するため、一部分のスキルだけでなく、システム全体を構築するための高度なスキルと視野を身につけることが可能です。

SIerで働くデメリット

残業が多い

大規模プロジェクトは時間との戦いでもあります。納期に間に合わせるためには、頻繁に残業が発生することがあります。これによりワークライフバランスが崩れる可能性があり、健康やプライベートの時間が犠牲になる場合もあります。

プロジェクト依存の仕事内容

SIerでの仕事内容はプロジェクトによって大きく変わるため、自身が得意とする分野や興味を持つ技術を常に扱えるわけではありません。新たな技術を学ぶ機会は多い一方で、自分の得意分野を深く追求できないこともあります。

技術の幅広さゆえの大変さ

SIerで働くためには、多岐にわたる技術知識を持つことが求められます。そのため、自分が得意とする技術を追求する時間が割かれることもあります。また、新たな技術を習得するためのプレッシャーや負荷が大きくなる可能性もあります。

SESで働くメリットとデメリット

システムエンジニアリングサービス(SES)における働き方は、ITエンジニアがさまざまなプロジェクトや業界で経験を積む機会を提供しますが、同時にその形態には固有の課題も存在します。これらのメリットとデメリットを詳しく把握することで、より具体的なキャリアパスを描く手助けとなります。以下では、さらに深くSESで働くメリットとデメリットを掘り下げていきます。

SESで働くメリット

専門性の深化

SESのエンジニアは特定の技術分野に焦点を当てて働くことができます。これにより、専門性を高め、そのエリアでのエキスパートとしての地位を築くことが可能です。この専門性は、個々のプロジェクトだけでなく、技術の進歩とともに変化する市場ニーズに対応する能力を強化します。

多様な業界経験

SESエンジニアは、様々な業界や企業で働く機会があります。これにより、多岐にわたるビジネスモデルや業界特有の課題を理解することができ、幅広い視野と深い理解を得ることができます。これらの経験は、新しいアイデアや解決策を提供するための基盤を提供します。

一定の仕事の安定性

SESでは、契約期間中の仕事の安定性が確保されます。これにより、経済的な安定感を得られ、短期的なキャリアの目標を達成するための基盤を提供します。また、自身の専門スキルを活かすことができるため、技術者としての達成感や自己実現を追求する機会があります。

SESで働くデメリット

プロジェクトの不安定性

SESではプロジェクトが終了すると、必ずしも次のプロジェクトが待っているわけではありません。このような不安定さは、長期的なキャリアの視野や生活の安定に影響を及ぼす可能性があります。また、プロジェクト間の期間に仕事がない場合、収入が一時的に減少する可能性もあります。

キャリアアップの難しさ

SESでは、基本的には技術者としての立場に留まるため、組織内での昇進や大きなキャリアアップを達成する機会は少ないです。これは、組織内のリーダーシップポジションやマネージメントの役割を望む場合、キャリアの選択肢を制限する可能性があります。

社内の人間関係作りの難しさ

SESエンジニアとして働くと、プロジェクトごとに異なる組織やチームと働くことになるため、一つの場所で深い人間関係を築くことが難しい場合があります。これは、長期的なキャリアのネットワーキングやメンターシップの機会を制限する可能性があります。

まとめ

IT業界におけるSIerとSESの違いと、それぞれで働くメリットとデメリットを理解することは、自身のキャリアを形成する上で重要です。SIerは一貫したプロジェクト管理と多様な職務経験を提供しますが、働く場所や仕事内容の制約がある一方、SESは特定のスキルを深めたり、幅広い業界経験を積むチャンスがありますが、プロジェクトの不安定性や社内の人間関係作りの難しさがデメリットとなります。自分のスキル、価値観、キャリア目標に照らして、どちらが適切かを慎重に考えることが重要です。

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