【2023年版】ディープラーニングでオススメな14つの本をカテゴリ別に紹介
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目次
ディープラーニングとは何か。概要を紹介
ディープラーニングについて学べる本を読んでも、「種類が豊富でどれが最適なのか分からない」「難しすぎて理解できなかった」「もう少し高度な内容を知りたい」という場合があります。
この記事では、ディープラーニングの概要や学習法などについて触れた後で、おすすめ本を学習レベル別に紹介します。自身に合ったディープラーニング本選びの参考にしてください。
ディープラーニングの概要・特徴を紹介
ディープラーニングとは、コンピュータープログラムが特定のデータからパターンや特徴を自動的に学習する方法を指します。
ディープラーニングは主に、人間の脳の神経細胞を模倣した数学的モデルである「人工ニューラルネットワーク(ANN)」を使用します。ANNでは情報処理をするために、多くのユニット(ニューロン)が接続され、入力層から出力層へと情報が流れています。また、それぞれの接続には重みがあり、入力信号はその重みで変換されます。そして、活性化関数を使用して出力が計算されます。
トレーニング中のANNは、正しい答えとの誤差を最小化するように、重みを調整することで、パターンの認識や予測を高い精度で実行できるようになります。
ディープラーニングでできること
ディープラーニングでできる身近な例は、「画像認識」です。
ディープラーニングは予め、ヒトや動物の体のパーツやパターンについて、膨大な畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の層を通じて自動的に学習します。学習を繰り返していくと、新しい画像が与えられた場合でも、モデルはその中に何が写っているかを識別できるようになります。
また、画像認識の他にもヒトの言葉を理解する「自然言語処理」も、ディープラーニングの例として有名です。
ニューロンが前の情報を次のステップにつなげるリカレントニューラルネットワーク(RNN)や、単語の関係性を理解するトランスフォーマーモデルを使用して、テキストから文法や意味を理解しています。
ディープラーニングを学習するオススメな3つの方法
ディープラーニングについて効率的に学ぶには、以下の方法がおすすめです。
- Udemyなどのオンラインサイトで独学する
- 本で独学する
- メンターを見つける
それぞれの学習方法の特徴と、向いている人について説明します。
Udemyなどのオンラインサイトで独学する
オンライン学習プラットフォームでディープラーニングを学ぶメリットは、学習レベルに合わせた実践的なアプローチができる点です。
特にUdemyでは、自分でコースを選んで学習をできるため、忙しい方でもスケジュールに合わせて学習できます。
また、多くのディープラーニングコースでは、実際のプロジェクトを例に、手を動かしながら学べるため、理論だけでなく実践的なスキルを習得できます。
オンラインプラットフォームにはディープラーニングのコースが豊富にあり、概要を読むことで自分の興味や目標に合ったコースを選べます。受講料金も通学で学ぶよりは安い傾向にあるため、学習コストを抑えて勉強したい方におすすめです。
本で独学する
ディープラーニングを本で学ぶメリットは、「オンラインコースに比べてコストを抑えて勉強できる」「オフライン環境下でも勉強できる」点です。
ディープラーニングを本で学ぶのは、学ぼうという意識が高く、継続的に学習に取り組める人に向いています。ディープラーニングは技術的な内容が高いため、特に初心者の方は基礎を覚えるのに忍耐が必要ですが、本を通じて独自のペースで学んでスキルアップできます。
メンターを見つける
メンターは学習者の学習レベルに合わせて指導してくれるため、自身で講座や本を選ぶよりも学習時のストレスが少ない傾向にあります。メンターを見つけるには、テックアカデミーのAIコースや、MENTAのディープラーニング向けコースがおすすめです。
なお、メンターから学ぶのは、ディープラーニングを本格的に学びたい人に向いています。メンターの指導を受けることで、ディープラーニングのスキルを効果的に向上でき、キャリアアップに役立ちます。
ディープラーニングに必要な5つの知識・スキルとは
ディープラーニングの知識や技術を習得するには、土台として以下の基礎スキルが必要です。
- 基礎的なプログラミングスキル
- 統計学・数学の知識
- 機械学習に関する基礎知識
- データベース・データモデリングの知識
- 英語
基礎的なプログラミングスキル
ディープラーニングは数学的アルゴリズムをプログラムで実装する技術であるため、基本的なプログラミングスキルがなければ、データの前処理やモデルの構築、トレーニング、デバッグなどの作業が難しくなります。
プログラミングスキルは、データの操作やライブラリの利用に不可欠であり、エラーの特定と修正もプログラムを理解するために必要です。
統計学・数学の知識
ディープラーニングの基礎であるニューラルネットワークの構造・学習アルゴリズムは数学的な概念に基づいているため、統計学や数学を理解しているとモデルの動作原理を把握しやすくなります。
機械学習に関する基礎知識
ディープラーニングは機械学習の一分野であり、根本的な原理やアルゴリズムは機械学習の基礎に基づいています。例えば機械学習の前処理・開発・モデル評価方法などは、ディープラーニングでも同様に使用されています。さらに、モデル学習の前にあらかじめ設定されるハイパーパラメータの調整や、過学習の防止をしたいときにも、機械学習の経験があると最適化に役立ちます。
データベース・データモデリングの知識
ディープラーニングは大量のデータを必要とするため、データベースとデータモデリングが整備されていないと、データの取得と前処理が難しくなります。モデルに適した特徴を設計するには、データベースとデータモデリングについての知識や実践スキルが必要です。
また、 データベースの正確性・信頼性はモデル自体の性能に影響します。データベースとデータモデリングについて理解していると、適切なデータの選択やモデルの訓練を最適化できます。
英語
ディープラーニングでは、多くのリソースやコミュニティで英語が使用されています。また、実際にアルゴリズムを実装する際に使用するプログラミング言語を勉強する時も、英語は欠かせません。
英語によるドキュメンテーション理解やオンラインコースの受講、コミュニケーションは学習の不可欠な部分です。また、最新の研究やアップデートの情報を取り入れ、ディープラーニングの分野で成功するためにも英語は不可欠なスキルです。
初心者がディープラーニングの本を選ぶときの4つのポイントは?
ディープラーニング初心者の方が書籍を選ぶ際には、以下の4点に注意しましょう。
- 出版日が新しい、更新がされているかを確認する
- サンプルコードが豊富か
- 図解や専門用語の解説がある
- (レベル・テーマ・学習スタイルが)自分に合っているかを確認する
出版日が新しい、更新がされているかを確認する
ディープラーニングの本を選ぶ際、出版日や更新日の確認が重要です。
ディープラーニングは日々急速に技術が進化しており、新しい技術や手法が頻繁に登場しています。そのため、出版日や更新日を確認することで、学習リソースが現代のトレンドに適しているかどうかを判断できます。
サンプルコードが豊富か
ディープラーニングのスキルを上達させるには、実際のプログラムを通じて理論を実践に落とし込むことが近道です。
サンプルコードが豊富な書籍は、具体的な手法やアルゴリズムの実装方法が分かるため、読者が自分で試す助けになります。実際のコーディング経験は理解を深め、スキルアップに繋がります。また、エラー解決やカスタマイズの際にも、サンプルコードを通じてプログラムのエラーを特定しやすくなります。
図解や専門用語の解説がある
図解はディープラーニングのモデルやプロセスについての複雑な概念や、アーキテクチャを視覚的に理解するのに役立ちます。 ディープラーニングには多くの専門用語が存在するため、解説があれば初学者も専門用語を理解しやすくなります。
複雑な単元に取り組む際には、専門用語が多いと理解が難しく、挫折してしまう場合がありますが、解説があれば初学者もアプローチしやすくなります。
学習効率を向上させるためにも、図解と専門用語の解説が豊富な書籍を選びましょう。
自分に合っているかを確認する
ディープラーニングの書籍は、実際に中身を試し読みすることで自身に合った内容かを確認した上で購入しましょう。
学習レベルと内容が合っているか
適切な難易度の本を選ぶことで、学習プロセスが効果的に進み、挫折を避けられます。ディープラーニング初心者であれば、「初心者向け」「入門」とタイトルにある本を選ぶことで、基本からスタートし、基礎を確実に習得できます。逆に、経験者向けの本は用語解説が少ないものの、1冊で高度な内容を得られます。
テーマと自分の学習目的が合っているか
ディープラーニングの本を選ぶ際には、自身の興味やキャリア目標に合致したテーマに焦点を当てた本を選ぶことで、学習の効果を最大化できます。例えば、自然言語処理に関心があるなら、ディープラーニングを広く学べる本よりも、自然言語処理に特化した本が適しています。
学習スタイルと教材が合っているか
自分の学習スタイルに合致した本を選ぶことで、効果的な勉強が可能です。例えば、視覚的な情報の方が記憶に残る方はイラストや図解が多い本、文章を通じて論理的に記憶したい方は、できるだけ色数が少なく文章で詳細に説明している本が適しています。
ディープラーニングに関わる全ての人にオススメな本
学習レベルを問わず、ディープラーニングの理解や開発の際に役立つ本は以下の通りです。
- 詳解ディープラーニング第2版
- ゼロから作るDeep Learning – Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
- Python 機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践
- 直感 Deep Learning ―Python×Kerasでアイデアを形にするレシピ
詳解ディープラーニング第2版
「詳解ディープラーニング第2版」は、ディープラーニングで自然言語処理や時系列データ処理を行いたい方におすすめの本です。プログラミング言語は主にPython(3.x)と、ライブラリはKeras(2.x)・TensorFlow(2.x)・PyTorch(1.x)を用いて実装します。
まずPythonの説明やインストール方法、構文の使用方法から丁寧に解説してあるため、Pythonを扱ったことがない初心者の方も理解しながら学習を進められます。
ゼロから作るDeep Learning – Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
「ゼロから作るDeep Learning – Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装」は、ディープラーニングの基礎から始まり、複雑なトピックまでカバーしています。初心者にも理解しやすく、着実にスキルを構築できるのが特徴です。
本書はPythonを使用した実装に焦点を当てており、実際のディープラーニングプロジェクトに役立ちます。理論的な概念を数式や図解を交えて説明しているため、文字ばかりの説明が苦手な方におすすめです。実用的なサンプルコードが豊富に提供されているため、実践を積み重ねながら理解を深められます。
Python 機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践
「Python機械学習プログラミング 達人データサイエンティストによる理論と実践」は、Sebastian Raschka(セバスチャン・ラシュカ)とVahid Mirjalili(ヴァヒード・ミルジャリリ)によって執筆された機械学習とデータサイエンスに関する書籍です。
本書は機械学習の基本から応用まで幅広い内容をカバーしており、幅広い知識を身につけられます。Pythonをベースにした実装例やコードが多数含まれており、データサイエンティストや機械学習エンジニアとして既に実務をこなしている方に特におすすめです。
直感 Deep Learning ―Python×Kerasでアイデアを形にするレシピ
「直感 Deep Learning ―Python×Kerasでアイデアを形にするレシピ」は、ディープラーニングとKerasを使用した実践的な書籍です。 Kerasは直感的で使いやすいフレームワークとして知られており、本書ではKerasを通じてディープラーニングモデルを構築する方法に焦点を当てています。
読者がディープラーニングのアイデアを実際のプロジェクトにどのように落とし込むかに重点を置いており、サンプルコードや具体的な実装例が豊富です。画像処理や自然言語処理、時系列データなどのさまざまな分野に応用例があります。
ディープラーニング入門者の学習にオススメできる本
実践的な本を入門者が読み進めるために一緒に揃えておくと便利な本は、以下の4冊です。
- 仕事ではじめる機械学習
- スッキリわかるPythonによる機械学習入門
- Excelでわかるディープラーニング超入門
- Pythonスタートブック [増補改訂版]
仕事ではじめる機械学習
「仕事ではじめる機械学習」は、機械学習をビジネスや仕事に実際に応用するための手法やノウハウが分かる書籍です。機械学習を実際の業務に導入するためのガイダンスが豊富に含まれています。
本書ではビジネス上のシナリオに焦点を当て、具体的なビジネス課題を機械学習を用いて解決する方法を説明しています。実務で利用される主要な機械学習ツールやライブラリについて解説があり、実際のプロジェクトでの利用に役立ちます。
ビジネスや仕事で機械学習を活用し、実用的なアドバイスを得たい方におすすめです。
スッキリわかるPythonによる機械学習入門
「スッキリわかるPythonによる機械学習入門」は、機械学習に初めて触れる読者を対象としており、Pythonプログラミングにも基本から解説があります。
複雑な数学やアルゴリズムに立ち入らずに、機械学習の基本的な原理や実装方法を分かりやすく説明しているのが特徴です。Pythonを使って機械学習モデルを構築する方法に焦点を当てており、Pythonのライブラリやツールを活用した実践的な演習が豊富に用意されています。
Excelでわかるディープラーニング超入門
「Excelでわかるディープラーニング超入門」は、Excelを使ったディープラーニングの基礎からスタートし、データ処理やモデルの構築にExcelを活用します。プログラミングが不要なため、エンジニアでない方でも取り組みやすいのが、本書を選ぶメリットです。
ディープラーニングの基本的な概念や用語について詳しく解説しており、数学やプログラミングの知識がない初心者が迷わずに学習を進められるようサポートしています。また、Excelを使用した実践的な演習も含まれているため、読者が自身でモデルを構築し、データを分析できます。
Pythonスタートブック [増補改訂版]
「Pythonスタートブック [増補改訂版]」は、プログラミング言語Pythonの基本から学びたい初学者向けの書籍です。本書はPythonの基本的な構文やデータ型からスタートし、Pythonプログラミングの基礎を詳しく説明しています。また、Python3の新しい機能やアップデートについても解説が追加されており、最新の情報を得られます。
ディープラーニング中・上級者にオススメできる本
ディープラーニングについて基礎を習得している方や、既に実務でディープラーニングを使用した開発をしているエンジニアにおすすめの本はこちらです。
- パターン認識と機械学習 「上」
- パターン認識と機械学習 「下」
「パターン認識と機械学習」は、Christopher M. Bishop(クリストファー・ビショップ)によって執筆された機械学習に関する書籍で、「上巻」と「下巻」の2巻構成です。
パターン認識と機械学習 「上」
「パターン認識と機械学習 上」では、機械学習の幅広い内容をカバーしており、理論的な概念と実装の手法を結びつけ、理論を実際のデータに適用する方法を示しています。数学的なアプローチが多いため、統計学の基礎知識がある方におすすめします。
パターン認識と機械学習 「下」
「パターン認識と機械学習 下」は、上巻で学んだ基本的な概念に基づいて、より深い理解と応用について学習できます。ベイズ統計学とベイズ推論に関する詳細な解説が含まれているため、ベイズ的アプローチを実務に活かしたい方におすすめです。
ディープラーニングに必要な数学を学習できるオススメ本
ディープラーニング本を理解するには、線形代数や微積分、統計学など大学程度の数学の知識が必要です。数学の知識がない方や、数学の知識を増やしてスキルアップしたい方は、以下の本をおすすめします。
- やさしく学ぶ 機械学習を理解するための数学のきほん ~アヤノ&ミオと一緒に学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで~
- 最短コースでわかる ディープラーニングの数学
- 人工知能プログラミングのための数学がわかる本
- ゼロから学ぶ線形代数
やさしく学ぶ 機械学習を理解するための数学のきほん ~アヤノ&ミオと一緒に学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで~
「やさしく学ぶ 機械学習を理解するための数学のきほん〜アヤノ&ミオと一緒に学ぶ 機械学習の理論と数学、実装まで〜」は、機械学習の理論と数学的な基礎から始め、実装までのステップを「アヤノ」と「ミオ」の会話形式で学べる一冊です。分かりやすい説明と豊富なイラスト・図解を用いており、ディープラーニング初学者にも基本的な概念を理解できます。巻末には高校数学の解説も付属しています。
最短コースでわかる ディープラーニングの数学
「最短コースでわかるディープラーニングの数学」は、ディープラーニングに必要な数学の基本的な概念を効率的に学ぶための書籍です。ディープラーニングに不可欠な数学(線形代数学・微積分学・確率論・情報理論など)の概念を、高校数学レベルから説明してくれます。また、数学的な概念がディープラーニングの実際のプロジェクトやモデルにどのように適用されるか、実践例を通じて学習できます。
人工知能プログラミングのための数学がわかる本
「人工知能プログラミングのための数学がわかる本」では、最初に中学・高校レベルの数学の復習から入り、機械学習に必要な数学の基礎を固めてた後で本題の線形代数学・微積分学・確率統計を理解するため、文系の方や数学から長く離れている方におすすめです。
最終的には回帰モデルや自然言語処理、ディープラーニングによる数字認識など、実践的な内容を学びます。
ゼロから学ぶ線形代数
「ゼロから学ぶ線形代数」は線形代数について知識がない初心者を対象に、基本的な概念から始まり、行列・ベクトル・行列演算・行列方程式などを順番に説明しています。図やグラフを多用して、線形代数の概念を視覚的に理解しやすいのが特徴です。
まとめ
今回はディープラーニングでおすすめの書籍を14種類紹介してきました。「書籍を購入しても実際に読んでみると難解な単語や数学が出てきたために、勉強を挫折してしまった」という状況に陥らないよう、自身のディープラーニングに対する学習レベルや、習得したいディープラーニングのスキルを把握することで、適切な書籍が見つかります。
特にディープラーニングではプログラミングスキルや、大学程度の数学知識を問われるため、必要に応じてそれぞれの分野の入門書を一緒に買い揃えると便利です。基礎からしっかり理解して、ディープラーニングの理解を深めましょう。
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