【2023年最新】データベースエンジニアの年収をあげる方法と4つのキャリアパス
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目次
はじめに
成長業界の代表格でもあるIT業界。経済産業省の発表によると、2030年には最大で約79万人ものITエンジニアが足りなくなる可能性が指摘されています。
この記事では、ITシステムにおける縁の下の力持ちとして活躍する「データベースエンジニア」について解説していきます。
データベースエンジニアの仕事内容とは
データベースエンジニアとは、データベースの設計や開発、管理、運用を担当するエンジニアのことです。データベースエンジニアの仕事内容を大別すると、主に以下の3つとなります。
データベースの設計・開発
「どういった形でデータを管理したいのか」というクライアントのニーズに合わせてデータベースを設計し、ニーズに沿ったデータベース開発を行います。開発の際は、セキュリティ設定や負荷分散、アクセス権限やバックアップ設定などにも気を配りながら作業を進めていきます。
データベースの管理
データベースシステムを安定的に動かすには、データベースが格納されているサーバーの最適化や効率化を図りつつ、適切に管理する必要があります。不正なアクセスがないかといったセキュリティ面のチェックも行います。
データベースの運用
長期的かつ安全にデータを保存するためのメンテナンス作業や、アクセス権限の設定、定期的なデータバックアップといった作業を行います。また、データベースに障害が発生してしまった時に迅速に対応するのも大事な運用業務の一つです。
データベースエンジニアの重要な役割
サービスやアプリの開発、マーケティングなどにおいて、データベースは必須の存在です。ビジネスを行う以上、何をするにも欠かせないデータベースの管理を任されるデータベースエンジニアの役割は、非常に大きいと言えます。
セキュリティ対策で責任重大
既存のデータベースを守るという作業は、データベースエンジニアの最も重要なタスクと言っても過言ではないでしょう。
- 負荷によるデータベースの破損
- 不正アクセスによる情報の流出
- 外部からのウイルス攻撃
データベースエンジニアは、こういった脅威から大事なデータベースを守り抜かなければなりません。重要なデータが消えてしまったり盗まれたりした場合、データの悪用や企業イメージの失墜などにより、企業規模によっては莫大なダメージを受ける可能性もあります。設計・開発・管理・運用、すべて大切な仕事ですが、特にセキュリティ面には細心の注意を払う必要があります。
地道な作業の繰り返し
データベースエンジニアは、基本的にバックグラウンドのみの作業となるため、裏方として日々地道な作業をこなす日々が続きます。データベースを安定させるため、日々データベースログの監視を淡々と行う、といったような感じです。
また、データベースのことをあまり知らない人の多くは、「データベースは普通に動いていて当たり前」だと認識しています。従って、データベースが動かなくなると大騒ぎになり、緊急対応を求められるというプレッシャーにも晒されます。しかし、こうしたデータベースエンジニアによる裏方としての活躍により、サービスやアプリの土台が支えられているのです。
データベースエンジニアに必要なスキルは?
以下に、データベースエンジニアになるために必要となるスキルを6つ列挙します。
①データベース製品に関する知識
クライアントの要件に合わせて最適なデータベースアプリケーションを選択できるように、各製品の特性を把握しておかなければなりません。どのようなアプリケーションがあるのか、どういった場面でどのアプリケーションを使用すべきなのか、といった知識は必須となります。
データベース開発に使用するアプリケーションには、以下のようなものがあります。
- Oracle
- Microsoft SQL Server
- MySQL
- PostgreSQL
②データベースの操作スキル
それぞれのデータベースアプリケーションで何ができるか、ということだけを知っていても仕方がありません。実際に操作し、データベースを作成するためのスキルも当然必要となってきます。
③クラウドの知識
最近ではクラウド上でデータベース運用を行う企業も増えており、クラウド上のインフラを管理できるエンジニアの需要も増えています。
④セキュリティのスキル
データベースのセキュリティを守るのは、データベースエンジニアとしての最大の使命です。大事なデータの破損や流出を防ぐためのセキュリティスキルは、データベースエンジニアとって欠かせないものです。代表的なセキュリティスキルとしては、アクセス制御やデータの暗号化、データベース攻撃に対する対策などがあります。
⑤システム開発スキル
データベースの構築は、あくまでシステム開発の一部分です。従って、システム全体の開発工数や工程を把握するといった、システム開発に関するスキルも求められます。
⑥ビジネススキル
クライアントがどのようなことを実現したいと考えているかによって、選択するデータベースアプリケーションや、データベースの設計内容が変わってきます。クライアントから正確にヒアリングできなければ、いくらデータベース関連の知識があっても、要件から外れたデータベース構築を行ってしまう可能性があります。クライアントの意図を正確に把握するためのビジネススキルやコミュニケーションスキルも、しっかり身に付けておきましょう。
データベースエンジニアの平均年収ってどれくらい?
データベースエンジニアの平均年収はどれくらいなのでしょうか?「正社員」と「派遣社員」に切り分けつつ、地域別にも見ていきたいと思います。
正社員の場合
正社員でデータベースエンジニアとして働く場合、平均年収は「約549万円」となります。日本の平均年収が430〜440万円ほどですから、比較的高い方だと言えます。また地域別で見た場合のデータベースエンジニアの平均年収は、以下のようになります。
- 関東 : 約579万円
- 近畿 : 約575万円
- その他 : 約501万円
フリーランスの場合
エンジニアスタイルに掲載されている案件を元にすると、平均単価は70万円、最高単価は170万円のものがあります。具体的な案件と金額面は一覧からぜひご覧ください。
データベースエンジニアのやりがいとは
ITシステムの裏方担当ということで、一見魅力ややりがいを感じにくいように思われるデータベースエンジニア。しかし、そんなことはありません。土台を支えるデータベースエンジニアだからこそのやりがいも存在します。
企業の重要な仕事に携われる
データベースは、何をするにも根幹を成すもの。いかなる仕事であろうと、データがなければ何もできません。
- 顧客の情報
- 自社の社員情報
- 商品の情報
- 売上の情報
- アンケート調査結果
こういったものはすべて「データ」であり、どれも欠かすことのできない重要な情報です。そんな重要なデータに関われる仕事が、データベースエンジニアなのです。
さまざまなテクノロジーに触れる機会がある
変化の早いIT業界で、次々にアップデートされていく最新のデータベース製品に触れることができたり、それまでになかった運用方法といったスキルを身に付けられる機会に恵まれることが多いです。
データベースエンジニアが活躍できる分野とは
具体的に、データベースエンジニアはどういった分野で活躍できるのでしょうか?以下にて解説していきます。
データベースソフトメーカーでソフトウェア開発に従事する
データベースアプリケーションは、時代のトレンドに沿ってどんどん変化していきます。そうした変化を敏感に汲み取り、アプリケーションに組み込んで開発していくメーカー勤務のエンジニアとして活躍するという働き方もあります。
SIerでデータベース構築に従事する
まず、「SI」とは「システムインテグレーション」の略称です。システムインテグレーションとは、クライアントの業務を円滑化するための分析を行い、それを実現するためのシステムを設計・開発・運用していくことを指します。そしてSIer(エスアイヤー)とは、システムインテグレーターの略称です。
要はSIを担当する人のことです。大手のSIerでは、金融や官公庁の案件を受注していることも多く、大規模なシステム開発に関われる可能性も充分にあります。
SIerでデータサイエンス基盤の構築に従事する
SIerをはじめとするIT企業は、データサイエンス基盤を中心とした構築も行っています。データサイエンス基盤とは、IoTやWebシステムといった外部システムからデータを収集し、分析していくための仕組みのことです。データサイエンスを用いた開発に強いSIerで働くことで、データベースエンジニアとしての将来性を高めるというのも一つの手です。
事業会社のエンジニアとしてデータベースの運用や管理に従事する
データベースだけでなく、インフラ等にも強くなることができれば、IT関連以外の大手企業でエンジニアとして働くこともできます。一見ITとは無縁に思える大企業でも、情報システム部門というのは大抵存在するため、ただのデータベースエンジニアではないという付加価値を示すことができれば、誰もが知る大企業へ活躍の場を移すことも可能です。
コンサル企業や事業会社でデータサイエンティストにキャリアチェンジ
データを操作・管理することに慣れているデータベースエンジニアですから、普段扱っているデータを分析できるスキルも身に付ければ、コンサル企業や事業会社でデータサイエンティストとして活躍することもできます。
データベースエンジニアの経験を活かしたキャリアパス
データベースエンジニアとして働いてきた経験を活かし、以下のような立場や働き方を目指すことも可能です。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャー(PM)とは、システム開発における総責任者です。プロジェクトをどのように進めていくかといった全体的な進行から、予算の策定、必要な開発メンバーの招集、プロジェクトの進捗管理など、プロジェクトに関するすべてを監督します。
個人での開発力よりも、マネジメント力が求められるため、ただデータベースエンジニアとして働いているだけでは目指せるポジションではありません。まずはプロジェクトリーダーを目指し、プロジェクトに関する部分的なマネジメントを何度か経験しながら、最終的にはプロジェクトマネージャーに辿り着けるよう行動していくとよいでしょう。
データベースコンサルタント
データベースエンジニアよりも一段高い視点で、データベースの構築に関する分析・提案をするのが、データベースコンサルタントです。データベースに関するスペシャリストとも呼べる存在ですが、あまり一般的な職種ではなく、非常に高度なスキルが求められるため、そう簡単に通れるキャリアパスではありません。
データサイエンティスト
データベースコンサルタント同様、ただのデータベースエンジニアではなく、より一層高い知見やスキルが求められるのが、データサイエンティストです。ビッグデータの扱いや高度なデータ分析スキルが必要となるため、データベースコンサルタント同様難しいキャリアパスとなります。
フリーランス
フリーランスとは、職種ではなく働き方のことです。どの組織にも属さず、自分一人だけの力で仕事を獲得し、収入を得ていきます。案件単位で仕事を引き受けていくため、案件を獲得できなければ無収入になるという非常にリスキーな面もありますが、実力次第で高単価の案件を獲得することも可能です。ただしフリーランスで活動する場合、データベースエンジニアとしての開発力だけでなく、仕事を取ってくるための営業スキルも必要となります。
データベースエンジニアの年収を上げるのに資格は必要?オススメ資格一覧
ITエンジニアの世界において、資格はそこまで重要な要素ではありません。現状のスキルが高いかどうか、それを証明するポートフォリオが優れているかどうか、という方が重視されます。ただ、一定のスキルや知識を保有していることや、努力できる人間であることを証明するという点では意味があるので、可能ならば資格は取得しておくべきでしょう。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験とは、情報処理に関する業務を行う人の技術向上を目的とした国家資格です。IT業界で働くために必要な情報処理に関しての基本的な知識が問われる試験となっています。実務的なことが身に付くわけではないので、スキルとして認められることはあまりないのですが、取得するためにはそれなりの勉強時間が必要となります。実際、合格率は20〜30%と決して高くはありません。
そのため、この資格を保有することにより、
- 情報処理技術者試験に合格できるほど勉強したという努力の証明
- ITの基礎知識については把握している
ということが示せるため、取得する価値はあると言えます。
データベーススペシャリスト試験
その名の通り、データベースに関する高度な知識が問われる資格となっています。
対象者像としては、以下の通りです。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、データベースに関係する固有技術を活用し、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守において中心的な役割を果たすとともに、固有技術の専門家として、情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守への技術支援を行う者
データベーススペシャリストは、4段階に分けられているスキルレベルのうち、最高難易度となる「レベル4」に位置付けられており、合格率は約15%前後となっています。
オラクルマスター
オラクルマスターとは、世界的に高いシェアを占めているデータベースアプリケーションである「Oracle」に関する認定資格です。データベース関連の資格としては非常に有名であり、関連書籍なども多数販売されています。
オラクルマスターの資格は、以下の4段階に分かれています。
- ブロンズ
- シルバー
- ゴールド
- プラチナ
日本でもOracleのデータベースは多くの大企業や官公庁に採用されているため、オラクルマスターの資格はスキルの一つとして堂々とアピールできます。特に、ゴールド以上のレベルともなると取得者はかなり減るため、キャリアアップのための好材料となること間違いなしです。
MCP(Microsoft認定資格プログラム)
世界的に普及しているマイクロソフト社の各製品について、実践的なスキルや知識が身に付いているかどうかが問われる資格が、MCP(Microsoft認定資格プログラム)です。2012年3月以前までは、「マイクロソフト認定プロフェッショナル」と呼ばれていました。どのレベルの資格を目指すかにもよりますが、全体的に難易度は比較的低めとなっています。
OSS-DB
OSS-DBとは、オープンソースデータベース技術者認定試験の略称で、データベースの管理だけでなく、アプリケーションの設計や開発といったスキルが試される資格となっています。OSS-DBには「シルバー」と「ゴールド」の2種類が存在し、資格を取得することにより、PostgreSQLをはじめとするオープンソースデータベースを扱うスキルの高さを証明することができます。
データベースエンジニアの高単価なフリーランス案件が多いエージェントを紹介
エージェントを複数利用することで精神的な余裕も生まれるため、気になるエージェントがあればチェックしてみましょう。
ITプロパートナーズ
最大の特徴は週2日から稼働できる案件を多数掲載していることです。リモートワークなども含めてより柔軟な働き方を実現したい方におすすめです。
エンド直の案件がたくさんあるため高単価案件が多く、週2〜3日の稼働でも十分な報酬を得られます。
また最新トレンドの案件もあるため新しい技術に触れたい方にも向いています。
Midworks
Web系の案件を多数保有しておりWeb系に強いエージェントです。報酬保障や民間保険料の半額負担など福利厚生面が手厚く、独立したての方にも安心です。
目先の案件のことだけでなく今後のキャリアの相談などにも乗ってくれるため、将来的なキャリアパスに悩んでいる方にもおすすめです。
テックビズフリーランス
独立経験のある専属コンサルタントによるサポートを受けることができるため、これから独立を考えている方やフリーランスになりたての方に特におすすめのエージェントです。
税務関連のサポートなども無料で受けられる他、平日夜遅くの時間や土日などでも対応可能なため忙しい方にも便利です。
また都心だけでなく全国の優良案件を多数保有しているため、地方にお住まいの方やリモートで稼働したい方にもおすすめです。
フリーランスポート(Freelance Port)
案件紹介だけでなく、フリーランスエンジニアのブランディングやコミュニティへの参加など総合的なプロデュースのサポートを受けられることが特徴です。
フリーランス・顧客企業共に審査性で需要と共有バランスを適正に調整しているため成果を出せれば再指名などの継続受注も発生します。
フリーランスとして今後働く幅を広げたい方におすすめのエージェントです。
TechStock
2次請けよりも深い案件は基本的にないため、高単価・高報酬案件を多数掲載しています。
17年間の実績があるため他社にはない非公開案件も多くあり、独立直後のサポート体制も充実しています。
また他エージェントと比べて最大の特徴として、報酬が月末締め翌15日払いに対応していることが挙げられます。
報酬の支払いサイトが短いため、報酬を比較的すぐに受け取れることができます。
データベースエンジニアのフリーランス・副業記事はこちらもオススメです!
まとめ
以上、データベースエンジニアの仕事内容や役割、取得することで役立つ資格などを紹介しました。データベース開発に関わる様々なSaaSが生まれたり、クラウド化が進んだりする中で、最近はやや需要が低下しているとも言われているデータベースエンジニア。しかしまったく別の意見もあり、「今後ますます需要が高まる」と言う識者もいます。時代の流れを見極めつつ、データベースエンジニアとしての道を突き進むのか、新たなキャリアパスを模索するのかを判断していくのがよいでしょう。
- データベースエンジニアという職種は裏方担当である
- ビジネスに欠かせない「データ」を守る重要な役割を担う
- データベースエンジニアとしてのスキルを活かした様々なキャリアパスが存在する
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