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【2023年最新】フリーランスエンジニアが知っておきたい確定申告の流れとサボった場合のリスクとは

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確定申告の種類は?

確定申告する方法には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

まずは、2つの方法の違いやメリットデメリットについて解説していきます。

青色申告と白色申告の違い

2つの違いは以下のようになっています。

  • 青色申告

青色申告するための事前申請が必要

複式簿記で記帳する

確定申告に必要な書類や帳簿が多い

  • 白色申告

事前申請の必要なし

記帳方法が簡易

確定申告に必要な書類や帳簿が簡易的で少ない

白色申告のメリットデメリット

白色申告のメリットは、記帳が簡単で申告の際に必要になる書類や帳簿も少ないことです。そのため、簿記の知識がない場合でも、税理士などの専門家に頼ることなく申告できます。

ただし、青色申告のように特別控除などの優遇措置を受けられないので、その分税金を多く納めなければならないことがデメリットです。また、記帳が簡単とは言っても、請求書や領収書などは青色申告と同じように管理する必要があるので、ある程度の手間がかかってしまうことは避けられません。

青色申告のメリットデメリット

青色申告は、フリーランスエンジニアにおすすめの申告方法と言えます。なぜなら、納める税金を少なくするためのメリットが多くあるからです。

青色申告のメリットは以下の通りです。

  • 特別控除(最大65万円)が受けられる
  • 赤字を3年間繰り越せる
  • 配偶者や親族への給与を経費にできる
  • 貸倒引当金を経費にできる

このように、さまざまな税法上の優遇措置があり、なかでも特別控除を受けられることは最大のメリットと言えます。

また、デメリットは複式簿記で記帳を行うため、ある程度の簿記の知識が必要になることです。税理士に依頼する場合は、コストが余計にかかってしまいます。

フリーランスエンジニアが経費にできる具体的なものって?

経費を計上すると、所得から経費分が差し引かれるので納税額が少なくなります。そのため個人事業主(フリーランス)にとって、経費の計上は収入を増やすことに繋がります。

しかし、だからといって何でも経費にできるわけではありません。

経費が正しく計上されてない場合は、税務調査の対象になることも考えられますので、注意が必要です。

ここからは、フリーランスエンジニアが経費にできるもの、できないものについて具体的に解説していきます。

経費にできるものの定義

経費にできるものは、支出したお金が「事業に関係があるかどうか」によって決まります。つまり、仕事をするために必要な費用であるかどうかが判断の基準となります。

そのため、もし税務調査の対象となった場合に、仕事で必要だったときちんと証明できるように、内容が詳しく記載された領収書や請求書を保管しておくと安心です。

フリーランスエンジニアが積極的に経費にしたいもの

経費を計上することは自身の収入に直結するので、経費にできるものを計上せずに損をするのは避けたいところです。

ここからは、フリーランスエンジニアが積極的に経費にしたいものについて見ていきましょう。

開業準備金

フリーランスとして開業届を税務署に提出する前でも、これから仕事をするために初期費用を支出することがあります。これらは「開業費」として経費計上することが可能です。

開業費に該当するものとして、以下のようなものがあります。ただし、10万円以上する備品などの資産や、仕入代、敷金・礼金は開業費にできないので注意してください。

  • パソコン代
  • 開業のための旅費・ガソリン代
  • 事務所の家賃
  • 通信費用
  • 名刺
  • 広告宣伝費用
  • セミナーへの参加費用
  • HP作成にかかった費用
  • 有料ツールの利用料
  • 打ち合わせ費用

家賃・水道光熱費・通信費

家賃・水道光熱費・通信費は、事務所を借りて仕事にのみ使う場合、かかった費用の全額を経費にできます。

また、フリーランスで仕事をする場合は、自宅を作業場所として使ったり、電話やインターネットをプライベートと共有したりすることもあります。このような場合でも、事業で使用する比率分のみを経費とする、「家事按分」という方法を使って経費を計上できます。

家事按分する際の比率については、明確な取り決めがなく、税務調査の際に計算方法を合理的に説明できるように、自身で決めなければいけません。

例えば家賃の場合は、仕事用に使うスペースの割合や仕事をする時間の割合など、比率を決める計算方法がいくつかあるので確認してみましょう。

消耗品

仕事で使用する以下のような文房具や備品は、消耗品として経費にできます。

  • ボールペン
  • メモ帳
  • ファイル
  • パソコン(10万円未満)
  • パソコン周辺機器
  • 机・椅子(10万円未満)
  • プリンター、インクトナー、コピー用紙

外注費

自身の仕事の一部を外部に委託した場合は、外注費として経費にできます。

ただし、外注する業務内容によっては、外注先から源泉徴収を行い、その分を税務署に納税しなければなりません。源泉徴収の対象になるかどうかを外注前に確認しておきましょう。

交通費

仕事の際に利用した電車代やタクシー代などの交通費は、経費にすることが可能です。

ただし、交通費を計上し過ぎると、税務署の調査対象になる恐れがあるので注意が必要です。仕事に関わる交通費だと説明できるようにしておきましょう。

接待交際費

取引先との関係で発生する以下のようなものは接待交際費として経費にできます。

  • 飲食店での打ち合わせ
  • 食事会や交流会
  • 取引先へのお土産

その他

前述した主な経費以外にも、以下のような費用を経費にできます。

  • 新聞図書費(専門書や新聞の購読代など)
  • 支払手数料(振込手数料・仲介手数料など)
  • 諸会費(セミナーやオンラインサロンの会費など)

一方で経費にできないものは?

一方で、仕事に関係ないものは経費として認められません。とはいえ、判断が難しいケースもあります。

ここからは、経費にできないものついて見ていきましょう。

住民税などの税金

住民税と所得税は、経費として計上できません。これらは、仕事とは関係なく「個人」が支払わなければならない税金だからです。

ただし、すべての税金が経費の対象外というわけではなく、仕事に関係ある場合は、以下の税金を経費にできます。

  • 個人事業税
  • 自動車税(事業での使用分のみ)
  • 固定資産税(自宅の場合は事業での使用分のみ)
  • 印紙税

事業とは関係のないもの

事業とは関係ないプライベートで使ったお金は経費にできません。例えば、プライベートで旅行や食事をするケースです。個人的な旅行を「出張」にしたり、飲食代を「接待交際費」にしたりといったことはできないので気を付けましょう。

仕事中であっても、スピード違反や駐車違反などにかかる罰金は経費にできません。

また、フリーランスの場合は、福利厚生費の計上が認められていません。なぜなら、福利厚生費は従業員に使う費用だからです。そのため、自身の健康診断にかかる費用は経費の対象外になります。

配偶者・親族に支払う家賃・給与

生計を共にする配偶者や親族に支払う家賃や給与は経費にできません。

配偶者名義の土地や建物を借りて、配偶者に家賃を支払ったとしても、その分は経費になりません。

ただし、給与に関しては「青色事業専従者給与に関する届出書」を税務署に提出して認められると、配偶者や親族への給与を経費にすることが可能です。

フリーランスエンジニアは知っておきたい。確定申告の流れとは

確定申告には、1月1日から12月31までの1年間の所得に関する書類を作成して、翌年の2月16日から3月15日の期間中に税務署に提出することが義務付けられています。

申告に間に合わなかった場合は、控除が受けられなかったり、延滞税などを課されたりする可能性もあるので、余裕をもって準備しましょう。

ここからは、確定申告の流れについて解説していきます。

①所得を算出するデータを集める

まずは所得がどれくらいあるのか確認するためにデータを集めます。

売上や経費など、1年間の取引内容を記帳してすべて計上済みであることを確認しましょう。記帳は1年間分をまとめてするのではなく、取引があった時点で記帳する方が後からの負担が大きくならないのでおすすめです。

これらのデータをもとに収支内訳書や青色申告決算書を作成します。会計ソフトによっては、記帳するだけで決算書を自動で作成できます。

②所得控除に関わる資料を集める

次に、所得の合計から一定額を差し引くことが可能な、以下の控除に必要な書類や証明書を集めます。

  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 地震保険料控除
  • 医療費控除
  • 雑損控除
  • 寄付金控除など

③確定申告が必要か判断する

算出した所得の合計額から所得控除の合計額を差し引いた金額がプラスの場合は、確定申告が必要です。逆にマイナスの場合は必要ありません。

例えば、経費を差し引いた事業所得が50万円の場合、基礎控除(48万円)と社会保険料控除(10万円)を差し引くとマイナスになるので確定申告は不要です。

注意点として、本業が赤字の場合に、翌年以降に赤字を繰り越すためには、確定申告を行う必要があります(青色申告者)。

④確定申告書や必要な計算書等を作成する

フリーランスの場合は、「確定申告書B」と「青色申告決算書(青色申告者)」または「収支内訳書(白色申告者)」を作成しなければなりません。

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」というWEBサイトを利用すれば、必要箇所に入力するだけで確定申告書や青色申告決算書、収支内訳書を作成できます。

また、会計ソフトによっては確定申告書を自動作成してくれるので、税務署に提出するだけで良いというケースもあります。

⑤確定申告書と必要な添付書類を提出する

確定申告書と申告に必要な添付書類を提出します。期間中に必ず提出しましょう。

添付書類には以下のようなものがあります。

  • 本人確認書類
  • 所得を証明するもの
  • 所得控除や税額控除を証明するもの

電子申告の場合は、本人確認書類など、省略が認められているものがあります。

⑥所得税を納付する(還付を受ける)

確定申告を終えたら、申告期限までに算出した所得税額を納めなければなりません。

納付方法は、窓口納付やクレジットカード納付、コンビニ納付、振替納付、ダイレクト納付などから選択できるので確認してみましょう。

反対に、還付を受ける場合は、1か月ほどで指定した口座に入金されます。

フリーランスエンジニアが取れる節税方法とは

フリーランスになると、税金が高いことに驚くことも少なくありません。そのため、少しでも多くお金を残したいと考え、税金対策をすることは当然と言えます。

ここからは、フリーランスエンジニアが取れる節税方法について解説していきます。

青色申告をする

青色申告と白色申告の違いやメリットデメリットについては、この記事のはじめに説明しましたが、節税するなら青色申告を選択しましょう。

青色申告には税法上の特典がいくつかあるので、節税が可能です。特に、青色申告特別控除で最大65万円の控除が受けられることは大きなメリットと言えます。

65万円の控除を受けるためには、複式簿記での記帳や、e-Taxによる電子申告などが必要になるので手間がかかりますが、節税効果は高くなります。

赤字を3年間繰り越すことができる

青色申告をする場合は、赤字を3年間繰り越すことができます。つまり、赤字になった年の翌年から3年間は、事業所得(黒字)から赤字分を差し引けるので節税が可能です。

フリーランスになると、1年目が赤字になってしまうことも考えられます。そのため、はじめから青色申告をしておくと、節税に繋がります。

事業に必要な経費を計上する

事業に必要な経費を漏れなく計上できているか見直すことも節税するにあたって大切です。

例えば、自宅を仕事で使っている場合は、家事按分を活用して家賃や電気代、インターネット代などを経費として計上できます。

また、青色申告をしているフリーランスが、生計を共にする配偶者や親族に給与を支払っている場合は、専従者給与を活用して給与を経費として計上できます。

フリーランスエンジニアが確定申告しないとどうなるのか

会社員は、会社が年末調整を行うので確定申告が不要です。特に会社員からフリーランスエンジニアになった場合は、確定申告が自分に必要なのか分からないこともあるかもしれません。

ここからは、フリーランスエンジニアが確定申告しないとどうなるのか、そのリスクについて解説していきます。

国民健康保険料の減額を受けることができない

フリーランスは国民健康保険に加入しなければなりません。国民健康保険料は、前年の所得に応じて算出されます。確定申告をしないと、所得が不明のため正しい計算が行われず、所得が一定基準以下の際に適用される保険料の減額などを受けられなくなります。

ペナルティを受ける

確定申告の対象者が期限内に申告を行わなかった場合は、納める所得税とは別に、さらに次の2つの税金を支払わなければなりません。

無申告加算税が発生する

無申告加算税は、無申告の場合などに、本来の納税額に応じた税金を課されることです。

納税額に対する税率は以下の通りです。

  • 50万円まで・・・15%
  • 50万円を超える部分・・・20%

ただし、期限内に申告できなくても、税務署の調査前に申告すれば、税率が5%に軽減されます。

延滞税が発生する

延滞税は、期限内に所得税が納付されなかった時に課される税金です。

法定納付期限から期限後申告をして納税が完了するまでの日数分に延滞税が発生します。

申告が遅れるほど、延滞税も高くなるので、期限後になったとして早めに申告することが重要です。

収入を証明することができない

フリーランスにとって、確定申告書は収入を証明するための大切な書類です。

確定申告書がないと、収入証明書が必要な以下のような時に収入を証明できないので気を付けてください。

  • ローンを組む時
  • 家を借りる時
  • 児童手当や奨学金の申請時
  • 保育園の入園時

確定申告していないことは税務署にバレるのか?

「確定申告って、しなかったら税務署にわかるものなの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

ここからは、税務署にバレるケースについて解説していきます。

税務調査でわかる

取引先に税務調査が入ることで、無申告がバレることがあります。

例えば、取引先がフリーランスに仕事を依頼している場合、そのフリーランスに対してどのような内容を依頼して、どれくらいの金額を支払っているのかなど、詳細を調べられます。その実態を確認する過程で、そのフリーランスが報酬を受け取っているにもかかわらず無申告であると判明するのです。

支払調書からわかる

取引先がフリーランスに報酬の支払いをした場合、取引先は支払調書を税務署へ提出することが義務付けられています。

支払調書とは、主に個人に対して業務の報酬を支払った際に、1年間の支払金額や源泉徴収した金額、支払いを受けた人の住所や氏名を税務署に報告する書類です。

そのため、税務署は支払調書から、報酬を受け取ったフリーランスが確定申告しているかどうかを確認できます。

国税庁の重点施策でわかる

国税庁では、社会的状況を反映して、毎年の重点施策を設けています。

特定の事業に対して重点的に無申告を取り締まる施策で、以前はアフィリエイトに関する収入が対象となり、無申告が判明するということがありました。

もし、フリーランスのエンジニアが重点的に調査を行う対象になると、無申告が判明する可能性が高くなります。

まとめ

今回の記事では、確定申告の種類や流れ、節税方法、無申告のリスクについて解説してきました。

確定申告は、フリーランスとして仕事をしていく上で避けて通ることはできません。

確定申告についての知識を深めて、節税対策にも目を向けていきましょう。

  1. 確定申告は白色申告より青色申告の方が多くのメリットがある
  2. 事業に関係あるものは経費にできる
  3. 節税対策として青色申告が効果的
  4. 無申告の場合は罰則を受けたり、税務署にバレたりするリスクがある
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