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QAエンジニアの年収ってどれくらい?年収を上げるために把握しておきたい9つのスキル

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目次

QAエンジニアが担当する業務内容

QAエンジニアとは、ソフトウェアの品質をチェックし担保するエンジニアのことです。

QAとは「Quality Assuarance」、つまり「品質保証」のことを指しています。

システム開発において、品質というのは納期やコストと合わせて非常に重要な項目です。

QAエンジニアはシステムにおけるテスト工程の設計や実施を行い、品質面での責任を担っています。

まずはQAエンジニアが具体的にどのような業務を行っているのかについて見ていきます。

テスト設計

QAエンジニアの仕事は、まずはテストの設計を行うことです。テストの工程からスケジュールまでを設計し、「仕様通りの内容になっているか?」、「ユーザーにとって使いやすいプロダクトになっているか?」をチェックしていきます。

テスト実施

計画したテスト内容をもとにテストを実施していきます。品質の専門家として、システムが見込んでいた通りの動作をしているか、バグや致命的な欠陥がないかどうかなどを確認していきます。

品質管理

システムの品質を担保するために品質管理を行います。どのような仕様や設計になっていればシステムの品質が担保されていると言えるのか?など具体的な指標や状態を設定します。

品質改善

実際にテストを行った際、仕様に問題があれば問題点を分析するとともに、原因と改善策を取りまとめていきます。同時に、開発チームにフィードバックを行い修正を進めていきます。

品質保証

QAエンジニアとしての責務は、テストを行い問題点や改善点を発見することもそうですが、最終的にそのシステムの品質を保証することにあります。

そのため品質保証に関する専門的な知識を習得していることが必要です。

品質テストの自動化の検討

QAエンジニアのリソースが常に万全とは限らないことから、自動化できる部分はテストの自動化を進めていくことが望ましいです。自動化することで、QAエンジニアはより人間にしかできない作業(仕様からリスクを想定し洗い出したり)に専念することができます。

リグレッションテストのように開発中常に行うようなテストは自動化を検討しましょう。

主なテスト自動化ツールには下記があります。

  • Autify

Webアプリやスマホアプリが対象の自動化ツール。ノーコードでテストを作成でき、AIによる自動化でE2Eテストを容易に実施することができ、使いやすさが特徴です。

  • MagicPod

シンプルなUIで誰にでも直感的に操作できることが特徴の自動化ツールです。テストスクリプトも日本語のため非エンジニアでも読みやすく容易に操作できます。UIに変更があった場合もAIが自動的にスクリプトを修正を行ってくれます。

  • mabl

ローコードでE2Eテストの自動化ができるツールです。簡単な登録ですぐに始められ多様なテストにも対応しています。AIを活用し、テストケースを自動で修復する「Auto Healing」と呼ばれる機能があり、負担を減らしながら扱えるだけでなく、さまざまなテスト結果を多角的に確認できる特徴があります。

QAエンジニアの年収は全体的に低い?

続いて、QAエンジニアの年収について見ていきます。QAエンジニアの年収は全体的に低いのでしょうか。実際には年収の金額感はスキルによって異なると言えます。

つまり、QAエンジニアとして対応できる業務範囲が年収に直結します。

これから解説する内容を参考にしてみてください。

テストの実施などの下流工程のみを行うQAエンジニアは年収が低め

システム開発において、最終的なテストの実施のみを行うといった場合は年収が低めになります。理由としては、下流工程といえるこの領域を担当できるエンジニアは数多くいるため、希少性があまりなく年収が低くなる傾向にあるからです。

テストの設計・仕様書を描けるなど上流工程を担当できるQAエンジニアの需要は高く年収も高くなる

システム開発において、目標とする内容や品質を元にテストの設計を行ったり仕様書に落とし込むことができる場合は、年収も高くなる傾向にあります。

このような上流工程は、一定のスキルや経験がないと難しいため対応できる人材の数があまり多くありません。

そのため需要が高く年収としても高くなる傾向にあります。

QAエンジニアとして、インフラ・バックエンドの知識やスキルがあると今後の将来性はさらに明るい

QAエンジニアとしてプログラミング言語や開発に関する知識は必要です。なかでもインフラ・バックエンドに関する知識やスキルがあると理想的です。

インフラ・バックエンド関連のスキルがあると、システム開発において上流工程の段階から仕様の把握や想定される不具合をもとにしたテスト設計などが行えるためです。

QAエンジニアの平均年収を会社員とフリーランス別に紹介

ここからはQAエンジニアの平均年収を会社員とフリーランスの場合とにわけてそれぞれご紹介していきます。

会社員のQAエンジニアの場合

会社員でQAエンジニアとして働く場合の平均年収は約500万円前後です。

会社員の場合、所属する企業の給与形態や自分のスキル・経験によって大きく変わるため一概には言えないことが多いです。

年収650万円以上が狙える求人数もたくさんあるため、自分次第で年収をあげていくことは十分可能であると言えます。

【参照:doda

フリーランスのQAエンジニアの場合

続いてフリーランスでQAエンジニアとして働く場合について解説していきます。

フリーランスの場合は実力次第で大きく稼げる可能性があります。一般的には会社員として一定の経験を積んだあとにフリーランスへ転向するパターンが多いため、平均年収は高めの傾向にあります。

QAエンジニアの案件数:458件

QAエンジニアのフリーランス案件は約460件前後あります。フリーランスになる際に、自分が目指すエンジニアの案件数がどのくらいかを知っておくことは需要数を把握する上でも大切なポイントです。

QAエンジニアの平均年収:

フリーランスでQAエンジニアとして働く場合の平均年収は、約720万円前後です。

案件の平均単価は約58万円となっています。最高単価では140万円もあるなど、実力次第では高い報酬を得ることも可能です。

フリーランスとして独立して働く場合は報酬は自分の実力次第ではありますが、会社員の場合と異なり案件の獲得自体も保証されているわけではありません。

そのため継続的に案件を受注していくためには、そのための営業活動やエージェント登録など主体的な努力が必要となります。

フリーランスでQAエンジニアとして働く場合の平均年収

【参照:QAエンジニアのフリーランス求人・案件(全476 件)

QAエンジニアの具体的案件

フリーランスのQAエンジニアにはどのような案件があるのでしょうか。

ここからは具体的な案件内容を紹介していきます。

スクラム開発におけるテスト業務案件


タレントマネジメントのクラウドシステムを開発しているHR SaaS企業です。スクラム開発のチームの一員として、テスト設計や実施など品質に関わる様々な業務をご担当いただきます。

新機能の動作検証、不具合の修正確認からシステムの負荷試験などをチームメンバーと協力し、検証スキルを活かした業務に携わっていただきます。

単価:90万円

必要スキル:

サービス開発部→Webアプリケーションやソフトウェアに関するテスト計画/設計/実施経験/テスト設計に関する専門的な知識と経験

SRE部→性能テストやE2Eテストで利用するデータ設計/各種E2Eテストシナリオの品質担保

※尚可スキル→JSTQB認定テスト技術者資格/Webアプリケーションやクラウドサービス(SaaS)のテスト経験/スマートフォンアプリのテスト経験

環境:リモートOK/スクラム開発

大手自動車ドラレコAI診断システム開発案件


自動車用ドライブレコーダーのビッグデータをAIにて診断・活用して、自動車任意保険料や日常の生活に役立てるためのシステムを開発・構築していただきます。

JMeterによる負荷テストのスクリプト作成及び実行

⇒シナリオ作成も依頼する可能性あり(ログを分析しボトルネック等の割り出しなど報告すべき内容をまとめる)

単価:50万円

必要スキル:AWS上にJMeter環境を構築/スクリプト作成経験/各種ログの分析等が行える、また分析するために必要なプラグインなどを提案できる/NewRelicの使用経験等

環境:基本的に出社/AWS/Python/Ruby/React

自社モビリティシェアリングサービス案件


OS/Androidネイティブアプリおよび社内ツールの、企画・仕様のレビュー・フィードバック、プロダクト品質の向上を目的としたQA業務を行います(含むfield検証)。

その他にも、テスト自動化の設計や実装・運用からサーバーサイド・IoTチーム・iOS/Androidチームとの協業を通じたシステムの統合に必要なチーム開発業務まで行っていきます。

単価:65万円

必要スキル:iOS/AndroidアプリでのQA経験(自社プロダクト開発会社でのご経験だと尚可)/スタートアップ環境における自走スキル/アジャイル開発におけるテスト業務スキル

環境:アジャイル開発

QAエンジニアが年収を上げるために必要な9つのスキルとは

QAエンジニアとして年収を上げていくためには、どのようなスキルを身につける必要があるのでしょうか。

ここからは、QAエンジニアが身につけておきたい9つのスキルについて解説していきます。

テスト設計と実施〜品質保証など上流から下流まで実施できる一貫したスキル

QAエンジニアとしてテストを行うだけでは、高年収はあまり見込めません。システム開発において、開発目線・ユーザー目線で必要と思われるテストの設計から実施まで包括的に行えることがポイントです。

つまりQAエンジニアとして品質保証に関して上流から下流まで1人で実施できるようになることが理想です。

テスト技法のスキルと実施経験

テストを行う上ではさまざまなテストの技法について習熟している必要があります。

QAエンジニアとして、どのような目的でどのようなテストを行うかどうか検討・判断することが求められます。

また、テストを実施した際の具体的な数値などの判断基準についても定める必要があるため、テストの実施経験もあると望ましいです。

テスト結果の分析スキルおよび品質改善提案を行うための資料作成能力・プレゼンテーションスキル

テストを実施したあとは、その結果を分析し品質改善をするために資料にまとめて開発現場へフィードバックすることもQAエンジニアの仕事です。

そのためには、得られた結果やデータを適切に分析するための分析スキルやわかりやすい資料にまとめる資料作成能力、またプレゼンテーションスキルなどが必要となります。

テストツールへの理解と使いこなす能力

システム開発においてテストを行う際、開発現場によってそこでの専用ツールなどを使用する場合があります。

そのため、そうしたツールへの理解とそれらを使いこなす能力もあるとよりスムーズに業務を進めることができます。

テストツールは多くの種類が存在しますが、主な自動化ツールにAutify・MagicPod・mableなどがあります。

新機能のリリース頻度が増えてくると多くのテストが必要となり、テストを手作業で対応することは大きな負担となります。不具合を出さないためにもテストは非常に重要な項目であることからおろそかにはできず、できるだけ効率的に行うことができるのが自動化のメリットです。

プロジェクトマネジメント・チームマネジメントスキル

マネジメントスキルやコミュニケーションスキルもQAエンジニアにとって重要なスキルの1つです。

テストを実施するタイミングは、開発工程の終わりのほうであることが多くスケジュールも限られています。

そのような状況において、適切に開発チームや顧客へ改善案を提案したりといったコミュニケーションが必要となります。

ソフトウェア全般の広い知識と理解

テストを設計したり、実施しその後改善点を把握するためには、ソフトウェアの開発における幅広い知識や理解が求められます。

ソフトウェアに関する広い知識があることによって、どのような開発リスクがあるかも事前に予想することができ、テスト設計やフィードバックなどが適切に行えます。

サーバー・ネットワーク・バックエンドの知識と理解

サーバーやネットワーク、そしてバックエンドの知識もあることが理想です。バックエンド側の知識があることで、想定されるバグや仕様との乖離なども気づくことができ、テストの設計や実施において反映することができます。

プログラミング言語の理解

システム開発はプログラミング言語を用いて行うため、プログラミング言語への理解は必要です。

QAエンジニアとして開発資料を読み解いたり、単体テスト・結合テストなどの結果を見ながらソフトウェアの品質判断を行います。

その際にプログラミング言語で書かれたコードを読む必要があります。エンジニアへの修正依頼を行ったりする際のコミュニケーションが発生したり、場合によってはQAエンジニアが直接コード修正を行うこともあります。

また、QAエンジニアがテスト自動化ツールをプログラミング作成する場面もあるため、開発に使われる言語を始め、言語の知識やスキルはあると理想です。

UI/UXの理解・スキル

QAエンジニアは、「ユーザー目線で使いやすい仕様になっているか」も確認します。そのため、ユーザーにとっての使いやすさや操作性にかかわるUIやUXに関する知識・スキルは必須の項目となります。

ユーザーシナリオなどを踏まえて、ユーザー目線でのUI/UXを検討していきます。

QAエンジニアが年収を上げるために取得しておきたい資格

QAエンジニアとして収入を上げていくために必要な資格はあるのでしょうか。

ここからは取得しておくと役立つ資格について紹介していきます。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB(Japan Software Testing Qualifications Board)が運営・認定するソフトウェアテストにおける技術者の認定試験です。

QAエンジニアとして活躍したい方は取得しておきたい資格です。

国際的なISTQBに加盟しており、相互認証を行っているため海外でも通用する資格です。

レベルは「Foundation Level」と「Advanced Level」に分かれています。

「Foundation Level」は、問題数40問、試験時間60分です。

対して「Advanced Level」は、テストマネージャ分野から問題数65問で試験時間180分、

テストアナリスト分野から問題数49問で試験時間120分の出題です。

JSTQB認定テスト技術者資格

ソフトウェア品質技術者資格認定

一般財団法人日本科学技術連盟が実施するソフトウェアの品質に関する資格です。

品質保証の部門だけでなく、開発者・エンジニアなどソフトウェアにかかわるすべての人を対象に、ソフトウェアの品質技術を身につけ実践していくことを目的にしています。

初級・中級・上級の3レベルに分かれており、自分の習熟度に合わせてチャレンジできます。初級は問題数40問の試験時間60分、中級は選択問題25問のほか記述問題もあり、試験時間は120分です。上級は今後開設予定です。

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)

QAエンジニアが年収を上げるためにも知っておきたいキャリアパス

QAエンジニアとして年収を上げていくためにはどのようなキャリアパスがあるのでしょうか。ここからはQAエンジニアをベースにチャレンジできるキャリアパスをご紹介していきます。

QAコンサルタント(QAエンジニアのスペシャリスト)

QAエンジニアとしてのプロフェッショナルを目指すキャリアパスです。QAエンジニアとして品質管理の経験をしっかり積んだあとに、その知見を活かし品質管理の専門家を目指せます。

コンサルタントとして、顧客のシステム・ソフトウェア開発においてQAの観点から

コンサルティングを行う職種です。

QAエンジニアとして高い知見が必要なことはもちろんのこと、顧客の課題を把握するためのヒアリング力や提案力などコミュニケーション能力も必要となります。

シニアQAエンジニア(マネージャー・PM)

QAエンジニアとしての経験を活かしつつ、リーダーやマネジメントにチャレンジしたい場合のキャリアパスです。QAエンジニアは日頃から開発チームへのフィードバックや顧客への改善提案など高いコミュニケーション力が求められます。

そうした複数の利害関係者を調整するQAエンジニアとしてのマネジメント経験などを活かし、QAチームのマネージャーやPMポジションを目指すことができます。

メンバーのQAエンジニアをマネジメントし、プロジェクトやテストスケジュールを成功へ導くことが主なミッションです。

セキュリティエンジニア

システムやネットワークのセキュリティにおけるスペシャリストであるセキュリティエンジニア。セキュリティを踏まえてたシステム設計や実装、保守・運用などを行います。

QAエンジニアはシステム開発においてバグやトラブルなどのさまざまなリスクを想定し対応する職種です。QAエンジニアとしてのそうしたリスク管理や品質管理のスキルや考え方はセキュリティ分野でも共通しているため、QAエンジニアで身につけた知識やスキルを活かしてセキュリティエンジニアを目指すことができます。

プログラミング言語を身につけ、Webエンジニアへジョブチェンジ

QAエンジニアの経験を活かしながら、プログラミング言語を習得しWebエンジニアへ転向するキャリアパスです。

QAエンジニアはシステム開発における品質を管理する職種であることから、開発に使われる言語や開発の全体工程の知識を持っていることが多いです。

そのため開発側のWebエンジニアへ転向する際も、これまでのQAエンジニアとしての経験を活かして比較的スムーズに進められます。

より開発に直接的に関わることに興味がある場合などにおすすめのジョブチェンジです。

Web開発は需要も多いため、実力を身につけていくことで年収を上げていきやすい領域です。

まとめ

QAエンジニアの業務内容から具体的な案件内容、そして年収を上げるためのポイントについてご紹介してきました。

ソフトウェア産業における品質事故はただ起きており、大きな問題となっています。

QAエンジニアとは、ただテストを行うだけではなくそうしたリスクや欠陥などを事前に想定し、品質を担保するためのテスト工程を設計する重要なポジションです。

年々QAエンジニアの重要性も高まっており、スキルの幅を広げることで高年収を狙っていくことも可能です。

  1. テストの設計や仕様書を書けるなど上流工程から担当できれば高年収が狙える
  2. 他にもソフトウェアやプログラミング言語の幅広い知識に加えて、コミュニケーション力などもQAエンジニアとして身につけておきたいスキル
  3. QAエンジニアを起点に複数のキャリアパスの選択肢がある
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