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退職したらやることは?社会保険や税金の手続き・失業手当の申請などを詳しく解説

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はじめに

退職後の手続きは複雑なので、どこから手をつければ良いのか迷う人も多いでしょう。

そこで本記事では、退職後に必要な社会保険や税金の手続き、失業手当の申請方法などについて詳しく解説します。

最後までお読みいただければ、退職後の手続きに関する疑問が解消され、スムーズに新しい生活をスタートできるので、ぜひ最後までお付き合いください!

<この記事を読むとわかること>

  1. 退職後すぐに新しい会社に入社する場合と、すぐに就職しない場合の手続きの違い
  2. 健康保険や国民年金の手続き方法
  3. 失業手当の申請手続きと必要な条件
  4. 所得税や住民税の手続き方法
  5. 企業型確定拠出型年金に加入している場合の手続き

退職したらやるべき手続きは?

すぐに別の会社に入社する場合 退職後すぐに就職しない場合
健康保険 新しい会社で健康保険に加入 任意継続被保険者制度または国民健康保険に加入
年金 新しい会社で厚生年金に加入 国民年金に加入
雇用保険 新しい会社で雇用保険に加入 ハローワークで失業手当の申請
住民税 新しい会社で特別徴収を継続 自分で普通徴収として納付
雇用保険被保険者証 新しい会社に提出 なし
退職手当 前職からの受領手続きを確認 前職からの受領手続きを確認
退職証明書 新しい会社に提出する場合がある 必要に応じて受け取る

退職にはかなり多くの手続きがあり、なかなかやるべき手続きがわからない人も多いでしょう。

ここでは、退職後の手続きについて、「退職後すぐに別の会社に入社する場合」と「退職後すぐに就職しない場合」の2つのケースに分けて解説します。

退職後すぐに別の会社に入社する場合

退職後すぐに別の会社に入社する場合、手続きは比較的シンプルです。

まず、新しい会社で健康保険と厚生年金に加入するため、必要な書類を提出します。

具体的には、年金手帳と雇用保険被保険者証を新しい会社に提出し、加入手続きを行います。

前職の健康保険資格は喪失するため、新しい会社での保険加入を速やかに行うことが重要です。

また、前職で特別徴収されていた住民税は新しい会社に引き継がれるので、その手続きを確認します。

退職証明書や退職手当の受領手続きも、必要に応じて前職から受け取りましょう。これにより、社会保険や税金の手続きをスムーズに進められます。

退職後すぐに就職しない場合

退職後すぐに就職しない場合は、いくつかの手続きが必要です。

まず、健康保険は任意継続被保険者制度を利用するか、市区町村で国民健康保険に加入します。任意継続被保険者制度を利用する場合、退職後20日以内に手続きが必要です。

次に、年金は国民年金に加入します。市区町村で国民年金の第1号被保険者としての手続きを行いましょう。

また、失業手当を受給するためにハローワークで求職の申請も行っておくのが一般的です。なお、失業手当を受け取るには、定期的な認定を受ける必要があります。

住民税については、前職で特別徴収されていたものを自分で普通徴収として納付します。

これらの手続きを迅速に行うことで健康保険や年金の空白期間を避け、失業手当の受給をスムーズに進められます。

社会保険に関する手続き

退職時の手続きでこんがらがってしまいがちなのが、社会保険に関する手続きです。

ここでは、社会保険の中でも最も重要な「健康保険」と「国民年金」の退職時の手続きについて、詳しくご紹介します。

健康保険の手続き

健康保険とは、病気や怪我に備えて医療費の一部を公的に負担する制度です。

日本の健康保険制度は、主に被用者保険と国民健康保険の2種類があります。

被用者保険は、企業や公的機関に勤務する労働者とその家族が加入し、企業と労働者が保険料を折半するものです。

一方、国民健康保険は自営業者、農業者、フリーランス、無職の人などが対象で、市区町村が運営しています。

退職すると、会社の健康保険の被保険者資格を失います。

このため、退職後の医療費負担を軽減するために新たな健康保険に加入する手続きが必要です。

健康保険の手続きの選択肢は3つある

健康保険の手続きには3つの選択肢があります。

  1. 国民健康保険に加入する場合
  2. 任意継続被保険者制度を利用する場合
  3. 被保険者の扶養に入る場合

以下でそれぞれについて、詳しく見ていきましょう。

国民健康保険に加入する場合

退職後、次の会社にすぐに入社しない場合や、フリーランスとして独立する場合など、健康保険の加入先がない期間が発生することがあります。

このような場合は、国民健康保険に加入しなければなりません。

手続きの方法に関しては以下の通りです。

1.資格喪失証明書の取得

まず、退職した会社から「健康保険資格喪失証明書」をもらいます。市区町村で国民健康保険に加入する際に必要となる場合があるため、必ず取得しておきましょう。

2.市区町村の窓口に行く

退職後14日以内に、居住している市区町村の国民健康保険担当窓口に行きます。手続きには以下の書類が必要です。

  • 健康保険資格喪失証明書
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 印鑑
  • マイナンバー(個人番号カードや通知カード)

3.加入手続きの申請

窓口で国民健康保険への加入手続きを行います。担当者に指示された書類に必要事項を記入し、提出します。手続きが完了すると、国民健康保険証が発行されます。

なお、保険料は前年の所得に基づいて決定されるため、所得証明書などを準備しておくと手続きがスムーズです。

任意継続被保険者制度を利用する場合

任意継続被保険者制度とは、退職後も現在の健康保険を継続して利用できる制度です。この制度を利用すると、退職前と同じ健康保険の給付を受けることができます。

ただし、保険料は全額自己負担となります。

任意継続被保険者制度は、退職前に2か月以上健康保険に加入していた場合に利用可能です。

手続きの方法は以下の通りです。

1.資格取得申出書の提出

退職後20日以内に、「任意継続被保険者資格取得申出書」を現在の健康保険組合に提出します。申出書は健康保険組合のWebサイトからダウンロードしてください。

2.必要書類の準備

申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 任意継続被保険者資格取得申出書
  • 退職証明書または雇用保険被保険者離職票の写し
  • 健康保険資格喪失証明書(必要な場合)

上記書類を準備したのち、自宅を管轄する協会けんぽ支部に提出しましょう。

3.健康保険証の受け取り

申請が受理されると、新しい健康保険証が発行されます。健康保険証は郵送で届くことが一般的です。

なお、任意継続被保険者として受けられる給付は、基本的には在職中と同様です。

ただし、傷病手当金や出産手当金は退職時に受給資格を満たしていない限り受け取れません。

被保険者の扶養に入る場合

退職後に新たに健康保険に加入する必要がある場合、自分自身で保険に加入するのではなく、家族(配偶者や親など)の健康保険の被扶養者として加入することも可能です。

これは、被保険者の扶養に入ることを意味し、通常、収入が一定以下であることが条件となります。

手続きの方法は以下の通りです。

1.収入要件の確認

被扶養者として認定されるには、収入要件を満たす必要があります。

通常、年間収入が130万円未満(60歳以上や障害者の場合は180万円未満)であることが条件です。また、被保険者の収入の半分以下であることも求められることが多いです。

2.必要書類の準備

被扶養者として加入するためには、以下の書類を準備してください。

  • 被扶養者(異動)届
  • 収入を証明する書類(給与明細、所得証明書など)
  • 退職証明書または雇用保険被保険者離職票
  • 健康保険資格喪失証明書(前職の健康保険の資格を喪失したことを証明する書類)
  • その他、健康保険組合が指定する書類(場合によって異なります)

3.手続きの申請

必要書類を揃えたら、家族が加入している健康保険組合の担当窓口に提出します。申請書に必要事項を記入し、提出書類と共に提出します。

上記の手続きが完了すれば、被扶養者としての認定が行われ、扶養者の健康保険証にあなたの名前が追加されます。

国民年金の手続き

国民年金とは、日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満のすべての人が加入する公的年金制度です。

自営業者、農業者、学生、フリーランスなどが主に対象となり、第1号被保険者と呼ばれます。

保険料は月額定額であり、全額自己負担です。

納付した保険料に基づき、将来の老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金などの給付を受けることができます。

会社員の場合は厚生年金に加入しますが、退職してしまうとその資格は失われます。

このまま手続きをしないと、年金未納期間が発生し、将来の年金受給額に影響を及ぼすことになりかねないので、速やかに切り替え手続きを行いましょう。

第一号被保険者へ移行する場合

第一号被保険者は、自営業者、農業者、学生、フリーランスなど、厚生年金の対象外で、他の公的年金制度にも加入していない20歳以上60歳未満の人を指します。

退職後、すぐに新しい会社に就職しない場合や、フリーランスとして働く場合は、第一号被保険者となります。

手続きの方法は以下の通りです。

1.必要書類の準備

第一号被保険者へ移行する場合に必要な書類は以下の通りです。

  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 身分証明書(運転免許証、パスポートなど)
  • 印鑑
  • 退職証明書または雇用保険被保険者離職票のコピー

2.市区町村役場での手続き

退職後14日以内に、居住地の市区町村役場の国民年金担当窓口で手続きを行います。必要書類を提出し、国民年金第1号被保険者としての登録を行いましょう。

なお、国民年金の保険料は毎月定額で、2024年度の保険料は月額16,980円です。

支払い方法は納付書、口座振替、クレジットカードなどを利用して支払います。

第三号被保険者へ移行する場合

第三号被保険者は、厚生年金や共済年金に加入している会社員や公務員(第二号被保険者)の配偶者であり、年収が130万円未満である20歳以上60歳未満の人を指します。

第三号被保険者は、自分で保険料を支払う必要がありません

手続きの方法は以下の通りです。

1.必要書類の準備

第三号被保険者として国民年金に加入する場合の必要書類は以下の通りです。

  • 年金手帳または基礎年金番号通知書
  • 配偶者の健康保険証
  • 戸籍謄本または抄本
  • 退職証明書または雇用保険被保険者離職票のコピー

2.配偶者の勤務先での手続き

配偶者の会社の健康保険担当部署で手続きを行います。必要書類を提出し、第三号被保険者としての登録を行います。

3.市区町村役場での確認

第三号被保険者として登録されると、自動的に国民年金の第三号被保険者として認定され、保険料は配偶者の加入している健康保険から負担されます。

いずれの場合も期限が設定されているので、必要書類を準備して速やかに手続きを行うことが重要です。

失業した場合は年金保険料の免除申請が可能

なお、失業と認められた場合は年金保険料の免除申請が可能です。

免除制度の種類は以下の3つです。

  1. 全額免除:保険料の全額が免除される
  2. 一部免除:4分の3免除、半額免除、4分の1免除
  3. 納付猶予制度:20歳から50歳未満の所得が一定額以下の人が対象

これらの制度は、失業など経済的な理由で保険料の納付が困難な場合に利用できます。

免除期間中でも年金受給資格期間としてカウントされますが、受給額は免除額に応じて減額されます。

失業手当の申請手続き

失業手当(失業保険)とは、正式には「雇用保険の失業等給付の基本手当」と呼ばれ、仕事を失った人が再就職するまでの間、生活費を支援するために支給される給付金です。

日本の公的保険制度であり、失業中の生活の安定と、再就職活動を促進する目的があります。

退職した後にすぐに手続きをしないと、合計受給額が下がってしまうおそれもあるので、退職後には速やかに手続きを行いましょう。

なお、退職した後にすぐに別の会社に入社した場合は、失業手当は受給できません。

失業手当を受給するための条件は?

失業手当を受給するにはいくつかの条件を満たす必要があります。

1.雇用保険の被保険者期間が一定期間以上あること

自己都合退職の場合は、退職日以前の2年間に12ヶ月以上の被保険者期間が必要。

会社都合退職の場合は、退職日以前の1年間に6ヶ月以上の被保険者期間が必要。

2.失業状態であること

就職する意思と能力があり、求職活動をしているが職業に就けていない状態を証明できなければなりません。

3.ハローワークに求職の申し込みをしていること

住居地を管轄するハローワークで求職の申し込みを行い、雇用保険被保険者離職票を提出していなければなりません。

4.積極的な求職活動を行うこと

認定期間中に、原則として2回以上の求職活動を行う必要がある。

なお、求職申込み後、最初の7日間は待機期間と見なされるので、失業手当は支給されません。

また、「それならずっと失業手当をもらっていた方がお得では?」と思う方もいるかもしれませんが、受給期間は原則として離職日の翌日から1年間です。

失業手当を申請する場所

失業手当の申請は、住居地を管轄するハローワーク(公共職業安定所)で行います。

住所地を管轄するハローワークを確認し、直接訪問しましょう。

ハローワークに入ると、基本的に整理券を発行する機械が置いてあるはずなので、発行したら近くの席で自分の番号が呼ばれるのを待ちます。

ハローワークの所在地や連絡先は、厚生労働省のWebサイトハローワークの公式Webサイトで確認できます。

失業手当の申請に必要なもの

失業手当の申請時に必要なものは以下の通りです。

  • 雇用保険被保険者離職票:雇用保険被保険者離職票-1および離職票-2(退職した会社から発行される書類)
  • 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの身分証明書
  • 写真:縦3cm×横2.5cmの証明写真2枚
  • 印鑑:申請書類に押印するための印鑑
  • 預金通帳またはキャッシュカード:失業手当の振込先として指定する銀行口座の通帳またはキャッシュカード

なお、ハローワークでは定期的に失業手当の受給説明会も実施しています。

実施時期は各市町村のハローワークごとに異なるので、管轄のハローワークの公式Webサイトを確認してください。

失業手当でもらえる金額は?

失業手当でもらえる金額は、前職の給料に基づいて計算されます。

計算方法は、退職前の賃金日額(退職前6ヶ月間の総賃金を180日で割ったもの)の50%〜80%です。

賃金日額が低いほど高い割合が適用されます。つまり、高収入の人は50%と割合が低く、低収入の人は80%と割合が高いです。

2024年度の賃金日額の上限は以下の通りです。

  • 30歳未満:13,530円
  • 30歳以上45歳未満:15,030円
  • 45歳以上60歳未満:16,520円

例えば、30歳未満で賃金日額が5,000円の場合は、

5,000円 × 80% = 4,000円

上記の通り、4,000円が基本手当日額になります。

ただし、もちろん受給日数にも制限があります。

受給日数は、退職理由が自己都合か会社都合によって変化します。

<自己都合退職の場合>

  • 被保険者期間1年以上5年未満:90日
  • 被保険者期間5年以上10年未満:120日
  • 被保険者期間10年以上20年未満:180日
  • 被保険者期間20年以上:210日

<会社都合退職(特定受給資格者)および特定理由離職者の場合>

年齢や被保険者期間に応じて、90日〜330日

つまり、上記の例で被保険者期間1年以上5年未満の場合、

4,000円 × 90日 = 360,000円(※自己都合退職)

が合計支給額です。

なお、振り込まれる時期は、失業手当が認定されてから1週間〜2習慣程度が一般的です。

税金に関する手続き

退職時の手続きで特に複雑なのが税金に関する手続きです。

しかし、一見複雑そうに感じますが、済ます手続きは「所得税」と「住民税」に関するもののみです。

ここでは、退職時の税金に関する手続きに関して解説します。

所得税の手続き

所得税とは、個人が得た所得に対して課される国税です。

所得税の課税対象となる所得には、以下のような種類があります。

  • 給与所得:給与や賞与などの労働に対する対価
  • 事業所得:自営業者やフリーランスが得る事業の収益
  • 不動産所得:賃貸物件から得られる家賃収入
  • 利子所得:預金の利息や公債の利子
  • 配当所得:株式の配当金
  • その他の所得:退職金や一時的な収入など

給与所得者は通常、毎月の給与から源泉徴収され、年末調整によって過不足が調整されます。

退職することで年末調整が行われなくなるため、退職時点での所得税の精算が必要です。

退職した年に転職した場合

退職した年に新しい会社に転職した場合、所得税に関する手続きは比較的簡単です。

まず、退職後に前職から「源泉徴収票」を受け取り、新しい勤務先に提出しましょう。

新しい会社はこの源泉徴収票を基に年末調整を行い、その年の総所得に対する正確な所得税額を計算します。

年末調整により、過払いの税金が還付され、不足している場合は追加で徴収されます。

これにより、正確な税額が確定し、納税や還付の手続きが適切に行われます。

退職した年に転職しなかった場合

退職した年に新しい仕事に就かなかった場合は、確定申告が必要です。

退職後に前職から「源泉徴収票」を受け取り、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行いましょう。

確定申告では、退職後の収入や各種控除(医療費控除、社会保険料控除など)を申告し、税額を計算します。

確定申告を行うことで、過払いの税金が還付され、不足している場合は追加で納税することになります。

期限内に申告を行うことが重要で、遅れると延滞税や加算税が発生する可能性があるので注意しておきましょう。

なお、源泉徴収票がない場合の確定申告に関しては以下の記事をご確認ください。

住民税の手続き

住民税とは、都道府県と市区町村が住民に対して課す地方税の一種であり、地域社会の運営に必要な財源を確保するために徴収されます。

1月1日時点でその自治体に住所を有している人が、前年に得た所得に応じて課税されます。

課税対象としては、給与所得、事業所得、不動産所得、配当所得などが一般的です。

ただし、金額は各市町村によって異なるので、居住地を管轄している自治体のHPを確認してください。

退職後1カ月以内に他の会社に就職する場合

退職後1カ月以内に他の会社に就職する場合、まず前職から「源泉徴収票」を受け取り、新しい勤務先に提出する必要があります。

また、住民税については特別徴収を継続することが可能です。

前職の会社と新しい会社の間で「給与支払報告・特別徴収に係る給与所得者異動届出書」をやり取りし、転職先でも給与から住民税が天引きされるようにしましょう。

これにより、住民税の納付方法が変更されることなく、スムーズに支払いが継続されます。

なお、この際に新しい会社で健康保険と厚生年金に加入する手続きもしておくと、その後の手続きが楽になるのであわせて済ましておきましょう。

このように、早期の転職では前職と新しい会社の間で必要な手続きを確実に行うことが重要です。

離職期間があり1月~5月に退職した場合

1月1日から5月31日までに退職し、離職期間がある場合、まず住民税の納付方法を確認する必要があります。

これは、住民税は前年の所得に基づき、翌年の6月から納付が始まるためです。

つまり、1月1日から5月31日までに退職すると、その年の6月から翌年の5月までの住民税が一括で課されます。

この時期に退職する場合、すでにその年の住民税が確定しているため、退職時点での未納分を一括で支払うか、普通徴収に切り替えて分割で支払わねばなりません。

なお、通常は退職月の給与や退職金から住民税を一括で徴収されますが、一括で支払うのが難しい場合は、普通徴収に切り替えて分割で支払うことも可能です。

普通徴収に切り替えると、市区町村から送付される納付書を使用し、年4回に分けて納付できます。

離職期間があり6月~12月に退職した場合

6月1日から12月31日までに退職し、離職期間がある場合、住民税の納付方法について特に注意が必要です。

この期間に退職する場合、退職月の給与や退職金から翌年5月までの住民税を一括で支払うことが可能ですが、希望しない場合は普通徴収に切り替えて分割で支払います。

普通徴収に切り替えると、市区町村から納付書が送られてきますので、指定された期日までに銀行や郵便局で納付してください。

企業型確定拠出型年金に加入している場合の手続き

企業型確定拠出年金(企業型DC)とは、会社が従業員のために運営する年金制度の一つです。

この制度では、毎月の掛金を会社や従業員が一定額積み立て、その運用成果に基づいて将来の年金額が決まります。

運用の成績が良ければ年金額が増え、悪ければ減るという点が特徴の一つです。

退職後の手続きを適切に行うことで、将来の年金受取額を最大化することができるので、会社が加入している場合は必ず手続きをしておきましょう。

転職先で企業型確定拠出型年金に加入する場合

転職先で企業型確定拠出型年金に加入する場合の手続きは以下の通りです。

1.転職先のDCプランを確認

転職先が提供する企業型DCプランの詳細を確認します。特に、資産の移管が可能かどうか、移管手数料が発生するかなどの条件を把握しておきましょう。

2.新しい企業の管理会社情報の取得

転職先の人事部または福利厚生担当者に連絡し、新しい企業のDCプランの運用会社の情報を入手します。

3.移管申込書の取得

前職の企業型DC管理会社から、新しい企業の管理会社への移管申込書を取得します。

4.移管申込書の記入と提出

移管申込書に必要事項を記入し、前職の企業型DC管理会社に提出します。

5.移管手続きの開始

前職の企業型DC管理会社が、新しい企業の管理会社に資産を移管する手続きを開始します。なお、数週間から数ヶ月かかることもあります。

上記の手続きが済んだら、新しい管理会社から移管完了の通知を受け取り、資産が正しく反映されているかを確認しておきましょう。

転職先で企業型確定拠出型年金に加入しない場合

転職先で企業型確定拠出型年金に加入しない場合は、iDeCo(個人型確定拠出年金)を検討する必要があります。

iDeCoとは、個人が自らの意思で積み立てを行い、老後に備えるための年金制度です。

加入者が自分で掛金を拠出し、その運用成果によって将来の年金額が決まります。

掛金は全額が所得控除の対象となり、課税所得を減らすことができるので、毎年の所得税や住民税の負担が軽減されます。

運用益も非課税で再投資されるため、税金の負担を気にせず資産を増やせるのが特徴です。

IDeCoに加入する場合の手順は以下の通りです。

1.iDeCo口座の開設

iDeCoを提供する金融機関を選び、口座開設手続きを行います。必要書類(身分証明書、年金手帳など)を提出してください。

2.移管申込書の取得

現在の企業型DC管理会社からiDeCoへの移管申込書を取得します。

3.移管申込書の記入と提出

移管申込書に必要事項を記入し、企業型DC管理会社に提出します。

4.移管手続きの開始

企業型DC管理会社がiDeCoの管理会社に資産を移管する手続きを開始します。なお、この過程には数週間から数ヶ月かかることがあります。

上記の手続きが済んだら、iDeCoの管理会社から移管完了の通知を受け取り、資産が正しく反映されているかを確認してください。

離職期間が半年以上ある場合

離職期間が半年以上ある場合は、企業型確定拠出年金の失効を防ぐために、国民年金基金連合会への移管手続きを行う必要があります。

この場合の手続きは以下の通りです。

1.企業型DC管理会社へ連絡

まず、企業型DC管理会社に連絡し、資産を国民年金基金連合会に移管する手続きを開始します。

2.移管申込書の取得と記入

移管申込書を取得し、必要事項(退職日や個人情報)を記入します。

3.申込書の提出

記入した申込書を企業型DC管理会社に提出します。

4.移管手続きの完了

企業型DC管理会社が国民年金基金連合会に資産を移管する手続きを行います。なお、この手続きには数週間から数ヶ月かかることがあります。

退職後、何もしないでいると企業型DCの資産は6ヶ月後に自動的に国民年金基金連合会に移管されてしまうので、この手続きはなるべく早めに行いましょう。

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最近では、フリーランスを目指す方も増えつつあるので、退職時の手続きを過不足なく行うことは非常に重要です。

退職に対する考え方も今までの日本では、あまりいい印象を抱かない人も多かったですが、時代は変わり、今では新たな人生のスタートとして捉える人も多くなっています。

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まとめ

本記事では、退職後に必要となる社会保険や税金の手続き、失業手当の申請方法などについて詳しく解説しました。

退職は人生の大きな転換期であり、手続きの多さに戸惑うこともあるでしょう。

しかし、適切な手続きを踏むことで、新しい生活をスムーズにスタートさせることができます。

今後、退職後の手続きはさらにデジタル化が進み、より便利になるかもしれません。

また、社会保障制度や税制の変更により、新たな手続きや選択肢が増える可能性も考えられます。

そのため、最新の情報を常に確認し、適切な対応を心がけましょう。

「エンジニアスタイルマガジン」では、今後もこういったフリーランスエンジニアにとって役立つ情報を随時お届けいたします。

それでは、また別の記事でお会いしましょう。今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

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