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基本情報技術者試験とは?試験の概要、難易度、合格率や資格取得のメリットを徹底解説!


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基本情報技術者試験とは

基本情報技術者試験(FE)とは、経済産業省が認定している国家試験です。

この試験に合格すると、ITに関する基本的なスキルを習得していることの証明となり、ITエンジニアとしてスタートラインに立つことができます。

情報処理系の資格のなかでも、認知度が高く、企業からも注目されているので、就職や転職に有利です。

今回の記事では、基本情報技術者試験について詳しく解説していきます。また、メリットやデメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ITパスポートとの違い

基本情報技術者試験と同じような試験に「ITパスポート試験」があり、こちらも国家試験となります。

試験内容も似ていることから、どちらを受けるか迷う人も多いですが、ITパスポートの方が基本情報技術者試験よりレベルが低く、容易に合格することが可能です。

また、レベルが異なることからもわかるように、2つの試験は対象者が違います。

基本情報技術者試験は、プログラマーやシステムエンジニアなどの専門職につきたい人を対象にしており、ITパスポートは、ITに関わるすべての人を対象にしています。つまり、ITパスポートの方は、IT企業に勤める事務員や営業担当者など「専門職ではないけどITの知識が必要な人」も対象です。

基本情報技術者試験の詳細

基本情報技術者試験は、新型コロナウイルスの影響により、令和2年度から「CBT方式」を導入しています。

CBT方式とは、試験会場にあるコンピューターを使って行われる試験です。一定期間のなかから、受験者が日程を選べるので、以前行われていた筆記方式とくらべると受験のハードルが下がりました。

なお、筆記方式は廃止されましたが、身体の不自由な人などCBT方式での受験が困難な場合は、4月と10月の年2回、筆記方式による試験が受けられます(特別措置試験)。

また、受験する上で必要になる条件は、年齢制限などを含めて特にないので、誰でも受験可能です。

基本情報技術者試験資格の難易度

基本情報技術者試験の難易度は、情報処理技術者試験のなかで、ITパスポート(レベル1)の次に難しい「レベル2」に位置づけられており、やや高くなっています。

令和2年度に試験方式がCBT方式に変更されてからの合格率は40%前後です。変更前の合格率は、25%前後で推移していたので、試験方式の変更によって合格率が上昇したことがわかります。

しかし、ITパスポートの合格率は50%前後となっているので、依然として難易度はやや高めと言えます。

基本情報技術者試験に必要な知識

試験に合格するためには、ITを活用したサービスや製品、システムなどを作る基本的な知識と、実践的な活用能力が求められます。

プログラミングやセキュリティ、プロジェクトマネジメント、経営戦略、法務など、幅広い範囲の基礎知識が必要です。

目安として、上位者からの指導を受けながら担当業務を行えるくらいのレベルが望ましいです。

基本情報技術者試験に必要な勉強時間

必要になる勉強時間は、ITに関する知識があるかどうかで変わってきます。

IT系の学校を出ていたり、既にIT関連の仕事をしていたりするケースと、ITにまったく関わっていないケースとでは、知識量に大きな差があるからです。

それぞれの場合で必要になる勉強時間の目安は、以下のようになっています。

  • ITに関する知識がある場合・・・約50時間
  • ITに関する知識がない場合・・・約200時間

ITの知識がある場合は、1日2時間勉強すると1か月ほどで合格できる可能性があるので、比較的受けやすい国家試験と言えます。しかし、試験範囲を網羅的にカバーできているとは限りません。過去問などによって、知識不足の分野を洗い出して無くしていくことが大切です。

また、IT系にまったく興味がない場合は、200時間以上必要になることも考えられるので、余裕をもって計画的に勉強しましょう。

基本情報技術者試験のための勉強方法

勉強方法として重要になるのが、過去問を繰り返し解くことです。

特に後述する午前試験においては、過去問と同じような問題が多く出題されています。過去問を解くことで、出題パターンや苦手な分野を把握できるので、どのような勉強が自分に必要かわかってきます。

そして、実際の試験時間に合わせて過去問を解くようにしましょう。1問解答するためにどれくらい時間がかかっているのかを確認して、時間内に解けるようにしていくことが重要です。

また、午前・午後試験の2つとも、60%以上の点数が合格ラインとなっています。そのため、満点を目指すのではなく、合格ラインを超えるように効率的に勉強することが大切です。つまり、満点を目指して勉強すると、必要以上に時間がかかってしまう恐れがあるので気を付けましょう。

基本情報技術者試験を受験する際の注意点

試験を開催する情報処理推進機構(IPA)に認定された講座を受けて、修了試験に合格すると、午前試験(2023年4月からは科目A試験)が免除されます。免除期間は1年間(予約の際に有効な修了認定者管理番号が必要)です。該当する受験者は免除制度を利用しましょう。

また、試験当日の注意点として、試験開始の15分前までには試験会場に到着していなければなりません。遅れると試験が受けられなくなるので、注意が必要です。

試験会場においては、新型コロナウイルス対策として、マスクの着用が定められています。また、体調不良などにより、ほかの受験者に影響を与えかねないと判断された場合は、受験が認められない可能性があります。

CBT方式による試験を受けたことがない場合は、試験前にIPAが公開している「CBT疑似体験ソフトウェア」を体験しておきましょう。

なお、2023年4月から試験の実施方式や出題範囲が変わります。今回の記事でも解説しますが、詳しくはIPAホームページで確認してください。

基本情報技術者試験の試験会場・日程・受験料

テストセンターと呼ばれる試験会場は、全都道府県に1か所以上あります。試験会場によって試験の実施日が異なるので、受験する試験会場を確認しましょう。

試験は、上期と下期の年2回において一定期間(2022年度下期は10月と11月)に実施されます。なお、2023年4月からは、通年試験化が決定しているので、いつでも受験が可能です。

受験料は7,500円(消費税込)です。

基本情報技術者試験の試験時間・出題形式・出題数・試験方式

2023年4月からの試験制度の変更により、実施される試験内容が、一部変更されるので、以下にまとめています。

2022年10月現在

午前試験 午後試験
試験時間 150分 150分
出題形式 小問形式 大問形式(選択問題あり)
出題数 / 解答数 80問 / 80問 11問 / 5問
試験方式 CBT方式(年2回)

2023年4月から

科目A試験 科目B試験
試験時間 90分 100分
出題形式 小問形式 小問形式(選択問題なし)
出題数 / 解答数 60問 / 60問 20問 / 20問
試験方式 CBT方式(随時)

基本情報技術者試験の出題内容

出題内容に関しても、2023年4月からは一部変更されるので、以下にまとめています。

2022年10月現在

午前試験 ・テクノロジ系
・ストラテジ系
・マネジメント系
午後試験 ・情報セキュリティ(必須)
・テクノロジ系3問・マネジメント系またはストラテジ系1問(4問から2問選択)
・データ構造およびアルゴリズム(必須)
・ソフトウェア開発(表計算ソフト、 Java 、C 言語、 Python 、アセンブラ言語の5問から1問選択)

2023年4月から

科目A試験 午前試験と同様
科目B試験 ・アルゴリズムとプログラミング
・情報セキュリティ

基本情報技術者試験の申し込み手順

試験の申し込みは、インターネット受付のみです。試験日の予約は、プロメトリック株式会社のWebサイトにアクセスして予約を行います。

予約受付期限は、受験料の支払い方法によって以下のように異なります。

  • クレジットカード・・・受験日の3営業日前まで(受験日が土日の場合は4営業日前)
  • コンビニ払い、Pay-easy払い・・・受験日の4営業日前まで(受験日が土日の場合は5営業日前)

試験日時と試験会場は、受験日の3営業日前まで(受験日が土日の場合は4営業日前まで)変更可能ですが、予約のキャンセル自体については不可となっているので、気を付けてください。

基本情報技術者試験の有効期限

基本情報技術者試験に合格しても、何らかの権利が与えられるものではなく、その知識を認める試験であるため、有効期限はありません。

合格発表は、受験が完了した月の翌月下旬にIPAのホームページに掲載する形で行われます。

成績は「スコアレポート」によって受験後に照会可能です。また、合格すると、経済産業大臣から合格証書が交付されます。

基本情報技術者試験の資格取得のメリット

「基本情報技術者試験って国家試験だし難しいのかな?大変な思いをしてまで取る意味あるのかな?」と資格取得を目指すべきか悩まれている方も多いのではないでしょうか。

しかし、IT業界で働きたい場合は、多くのメリットがある資格と言えます。

ここからは、基本情報技術者試験に合格するメリットについて見ていきましょう。

国家試験なので安心感がある

基本情報技術者試験は、国家試験なので信頼度が高く、安心感があることがメリットのひとつです。

また、受験者数が多い人気のある試験で、IT系の資格のなかで最も知名度の高い試験と言われています。

企業からも高い評価を受けており、資格取得を推奨している企業も少なくありません。

IT企業に転職しやすい

基本情報技術者試験に合格すると、IT企業に転職しやすくなります。なぜなら、求人募集をする際に、資格取得者を求める企業も多いからです。

また、試験に合格することで、IT業界に興味があり学ぶ意欲があることを証明できるので、資格のない人と比べると企業側に好印象を持たれる可能性が高くなります。

IT人材の需要は増加しており、経済産業省によると2030年にはIT人材が最大で79万人不足すると想定されているので、需要の面からも資格取得のメリットは大きいと言えます。

ITの基本的な知識が身に付く

基本情報技術者試験には、ITに関する基礎教養が詰まっています。

さまざまな分野の基礎知識が身に付くので、どの分野のIT業界に進んでも、習得した知識を生かすことが可能です。

また、すでにIT業界で仕事をしている場合でも、経験した分野の知識にとどまらず、多くの分野の基礎を理解することは、キャリアアップに繋がります。

上位資格取得に向けて基礎知識が身に付く

さらに上位の試験に、応用情報技術者試験(レベル3)や各種高度試験(レベル4)があります。

これらの試験を目指すうえでは、基本情報技術者試験で得た知識が役立つので、しっかり基礎知識を身に付けることがメリットになります。

企業から資格手当や報奨金を貰える場合がある

企業から資格手当を支給される場合があり、相場は5,000円前後です。

また、試験に合格した際に、お祝い金として支給される報奨金(1回のみ)をもらえる企業もあります。

企業によっては、資格手当と報奨金の両方を支給するケースもあるので、大きなメリットと言えます。

学費の一部が免除される場合がある

大学や専門学校によっては、資格取得による学業特待生制度などを設けており、学費の一部が免除される場合があります。

入学を希望する学校に資格取得による特待生制度がある場合は、入学前に試験に合格すると、学費の一部が免除されることもあるので、確認してみましょう。

学校で単位の取得ができることがある

大学によっては、試験に合格することで、単位認定を受けられます。

また、ほかにも受験料の補助や、合格者への報奨金などの支給を行っている大学もあるので、大学の取り組みを確認して、うまく利用することが大切です。

これらの制度を活用して、時間がある学生のうちに試験に合格できれば、就職活動を有利に進められます。

基本情報技術者試験の資格取得のデメリット

まず、基本情報技術者試験は、国家試験なので日本でしか認知されておらず、外資系企業からはあまり評価されないことがデメリットと言えます。

外資系企業では、世界的に知名度のあるITベンダー資格を重視する傾向にあります。ただし、ベンダー資格によっては有効期限があるので注意が必要です。

次に、レベル2の国家試験のため、一般的な評価があまり高くありません。そのため、応用情報技術者試験(レベル3)を取得した方が早いと言われることもあります。とはいえ、IT業界で働いた経験がない場合は、まずは基本情報技術者試験を受けて、基礎を固めるべきです。

基本情報技術者試験はIT系資格取得の第1ステップ

基本情報技術者試験は、より難易度の高いIT系の資格を取得するための第1ステップです。

幅広い分野の基礎が身に付けば、それを足掛かりに上位資格への挑戦が可能になります。

高度試験を受けるためには、まず基礎教養がしっかりと備わっていることが大切です。

まとめ

今回の記事では、基本情報技術者試験について詳しく解説してきました。

国家試験であることや、就職で有利になることなど、多くのメリットがあるので、IT業界を目指す方にとっては、価値のある資格と言えます。

2023年4月からは、いつでも試験を受けられるようになるので、より挑戦しやすくなります。

IT人材の需要が増加している状況からみても、おすすめの資格です。

  1. 基本情報技術者試験とは、ITエンジニアの登竜門となる国家試験である
  2. 難易度はやや高めである
  3. 2023年4月からは試験の方法や出題形式・内容などに一部変更がある
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