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常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜く理由と想定されるリスク

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はじめに

フリーランスエンジニアが常駐している企業による引き抜きは、一定の頻度で発生しています。企業による引き抜きは、フリーランスエンジニアのスキルやプロジェクトへの貢献度を評価した上で長期的に確保したいと考える場合に起こり得る現象です。

一方で、フリーランスエンジニアにとっては、安定した収入や福利厚生などのメリットを受けられる、正社員としての引き抜きを受け入れることがあります。しかし、自由な働き方を好むフリーランスにとっては、企業の枠組みの中で働くことがマイナスと感じる場合もあるでしょう。

この記事では、フリーランスエンジニアが常駐先の企業から引き抜きを提案された場合のメリットや注意点、引き抜きが違法となる場合について紹介します。

常駐先の企業が引き抜きを行う理由は?

常駐先の企業が、新卒採用ではなくフリーランスエンジニアを「引き抜き」という形で採用する理由にはどのようなものが挙げられるのでしょうか。

ここでは、企業側の視点に立ち、フリーランスの引き抜きをする理由について解説します。

エンジニアが不足している

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜く理由の一つに、深刻なエンジニア不足が挙げられます。

日本では、IT業界を中心にエンジニアの需要が急速に高まっている一方で、供給が追いついていないのが現状です。また、エンジニア不足は、新しい技術の急速な発展とデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、さらに顕著になっています。

一方で企業は、AIやビッグデータ、IoTなどの最新技術を活用し、競争力を維持・強化するために高度な技術スキルを持つエンジニアを必要としています。しかし、高度なスキルを持つ人材は限られており、企業は人材獲得に苦戦しています。欲しい人材が不足しているという状況下で、既にプロジェクトを共にしている常駐エンジニアは、企業にとって貴重な即戦力となります。

要するに、エンジニア不足が深刻化する中で、企業は確実に優れた人材を確保する手段として、常駐エンジニアの引き抜きを積極的に行うことで即戦力を得られます。

採用コストを抑えて人材を確保できる

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜く経済的なメリットとして、採用コストを抑えて人材を確保できることが挙げられます。

新たにエンジニアを採用することを想定すると、求人広告費や人材紹介会社への手数料、面接のための時間と労力など、多大なコストが発生します。「マイナビ 中途採用状況調査2024年版(2023年実績)」によると、エンジニアが所属する「IT・通信・インターネット」の中途採用費用は998.5万円であり、他の業種に比べて高い傾向にあります。1人のエンジニアを中途採用で確保するのに比べて、既に常駐しているフリーランスエンジニアを引き抜く場合、採用に関するコストを大幅に削減できるのは企業にとって魅力的dしょう。

また、新規採用では適性検査や複数回の面接を通じて候補者のスキルや性格を見極める必要がありますが、それでも実際の業務でのパフォーマンスが未知数であるリスクが伴います。一方、常駐エンジニアは既に実務でのスキルや仕事への取り組み方が企業内で確認済みであり、現場での評価も確立しています。

つまり、常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜くことで、採用コストを大幅に抑えながら、必要な人材を迅速に確保できるため、非常に魅力的な選択肢となっています。

即戦力を獲得できる

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜く理由として、新卒採用よりも即戦力となる人材を獲得できることが挙げられます。

常駐エンジニアはすでにその企業での実務経験があるため、業務プロセスや使用している技術、チームの人間関係に馴染んでいることも含めて、採用後すぐに戦力として活躍することが期待できます。

なお、新たに採用する場合、どれほど優秀なエンジニアであっても、企業の環境に適応するまでに一定の時間がかかります。また、研修やオリエンテーションなど、試用期間中は社会性や人間関係の構築、座学などに時間が必要であるため、生産性が低下する可能性があります。

しかし、常駐エンジニアを引き抜く場合、すでに企業内での業務に精通しているため、即座に高いパフォーマンスを発揮できます。また、常駐エンジニアは既にチームメンバーとの信頼関係を築いていることが多い傾向があります。企業側のチームの方も、新しいメンバーが加わることで生じるコミュニケーションの摩擦を避けられるため、効率的なプロジェクト進行が可能です。

このように、常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜くことで、即戦力としてすぐに活躍できる人材を確保できるのは大きなメリットとなります。企業は迅速にプロジェクトを進行でき、競争力を維持・向上させられるのです。

採用で失敗するリスクがない

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜く理由の一つは、採用で失敗するリスクを回避できる点も挙げられます。

新たにエンジニアを採用する際、応募者が実際に企業の文化に合うか、期待通りのスキルを持っているかを見極めるのは非常に難しいことがあります。採用活動において、履歴書や面接だけでは把握しきれない部分が多く存在するのです。

一方、常駐エンジニアは既に企業内で一定期間働いており、実績はもちろん、働きぶりについても明確に評価されています。企業側としても、日常の業務を通じてそのエンジニアのスキルや適応能力、コミュニケーション能力を直接観察しているため、採用後に期待外れであったり、企業文化に合わなかったりするリスクを大幅に減らせます。

また、常駐エンジニアを引き抜くことで、企業は内部での信頼関係を継続できます。新たに採用したエンジニアの場合、チーム内での信頼構築には時間がかかることが多いですが、既に信頼関係が構築されている常駐エンジニアを引き抜くことで、スムーズに業務を進行できます。

つまり、常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜くことで、採用で失敗するリスクを大幅に軽減しつつも確実に優秀な人材を確保できます。

エンジニア側が引き抜きを承諾する理由

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜くには、さまざまなメリットがあるとお伝えしてきましたが、一方で引き抜かれるフリーランスエンジニアとしてもさまざまなメリットがあります。

ここでは、引き抜きの提案をエンジニアが承諾する際のメリットについて紹介します。

常駐先のスタッフと距離が近くなるため

フリーランスエンジニアが常駐先の企業からの引き抜きを承諾する理由の一つに、「常駐先のスタッフと長期的に仲を深められる」という点が挙げられます。

常駐している間に、企業の社員と日常的に顔を合わせ、共に仕事を進めることで、自然に信頼関係や親近感が生まれるものです。常駐先のスタッフと距離が近いことで、細かなフィードバックをリアルタイムで受け取ることができ、迅速な対応が可能になる他、対面でのコミュニケーションは誤解を減らし、円滑なプロジェクト進行を助けます。

さらに、常駐先のスタッフと深い関係を築くことで、仕事のやりがいや満足感が向上します。共に働く仲間とのチームワークや、成功を共有する喜びは、フリーランスエンジニアにとって大きなモチベーションとなります。企業内での一員としての意識が芽生え、引き抜きの提案を前向きに検討する方は多いでしょう。

つまり、常駐先のスタッフと距離が近くなることで得られる信頼関係やチームで仕事をする喜びは、通常は孤独を感じやすいフリーランスエンジニアにとって、引き抜きを承諾する大きな理由となります。

収入アップにつながる

フリーランスエンジニアが常駐先の企業からの引き抜きを承諾する理由の一つに、安定した収入を継続的に受けられるため、結果として年収アップの可能性があることが挙げられます。

フリーランスとして働くエンジニアは、自らのスキルや経験を生かして高い報酬を得られますが、安定した収入を確保するのは難しい場合があります。特に、プロジェクトの終了後に次の仕事を見つけるまでの間は、収入が途絶えるリスクも伴います。

常駐先の企業からの引き抜きオファーには、安定した月給制の給与が提示されることが多くいため、定期的な収入を確保できることは経済的な不安の解消につながります。さらに、企業はフリーランスエンジニアのスキルと実績を評価して引き抜きを行うため、現在の報酬よりも高い給与を提案してくれる場合もあり、希望に合えば収入アップが実現可能です。

また、企業に所属することで、ボーナスや昇給、福利厚生などの追加の収入源や経済的メリットも受けられます。例えば、健康保険や退職金制度、有給休暇など、フリーランスには得られない特典が提供されることがあります。これらの福利厚生は、長期的な経済的安定を支える重要な要素となります。

さらに、企業に所属することで、キャリアパスが明確になり、将来的な収入アップの機会も増えます。定期的な昇給やキャリアアップのチャンスを通じて、長期的に収入を増やすことが期待できます。

このように、収入アップにつながる具体的な提案や安定した経済的基盤を提供されることが、フリーランスエンジニアが常駐先の企業からの引き抜きを承諾する大きな理由となります。

業務内容や人間関係を把握しているため安心

フリーランスエンジニアが新しい職場で働く際、多くの方は仕事内容や職場の人間関係に対して不安を感じているでしょう。しかし、常駐先の企業で既に働いているフリーランスエンジニアは、その企業の業務プロセスやチームの雰囲気・関係性についてよく理解しているため、安心して仕事に取り組めます。

また、人間関係のみならず、技術やツールにも慣れ親しんでいるため、新しい環境に適応するためのストレスが少なくなります。

新しい職場での人間関係や業務に対する不安がないことは、仕事のパフォーマンスにもプラスの影響を与えます。安心感があることで、エンジニアは自分のスキルを最大限に発揮し、業務に集中できます。

つまり、業務内容や人間関係を把握していることから得られる安心感が、フリーランスエンジニアが常駐先の企業からの引き抜きを承諾する大きな理由となります。新たな環境に対して不安を感じやすいフリーランスエンジニアの方にとっては、引き抜きに承諾するのもよい方法です。

フリーランスエンジニアを引き抜くのは違法?

常駐先の企業がフリーランスエンジニアを引き抜くのは「違法ではないのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。

ここでは、法律や実例と照らし合わせ、フリーランスエンジニアを引き抜く際に違法になるパターンなどについて紹介します。

通常は違法ではない

まず、フリーランスエンジニアを引き抜くことについて法律的な観点から結論を述べると、引き抜き自体は通常違法ではありません。

理由は「日本国憲法 第22条1項」に基づいており、「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」という権利が保障されているためです。この条文から分かるように、個人が自由に職業を選び、移転する権利を認めているため、フリーランスエンジニアが自身の意思で新しい雇用主に移ることは合法であると分かります。

違法になる可能性がある場合の例

フリーランスエンジニアを引き抜くことについて法律的には違法でない反面、以下のような例では違法であると見なされる場合があります。

誤った情報を提供して勧誘する

フリーランスエンジニアを引き抜く際に、違法になる可能性がある例の一つに、誤った情報を提供して勧誘することがあります。

具体的には、引き抜き先の企業が実際には存在しない高待遇を約束したり、企業の財政状況やプロジェクトの内容について虚偽の説明を行ったりするなど、故意に誤った情報を伝えることで、エンジニアを誘導する場合が該当します。

このような行為は、詐欺や不正競争防止法に抵触する可能性があります。詐欺とは他人を欺いて財産や利益を得る行為のことで、虚偽の情報を提供してエンジニアを勧誘することは詐欺行為に該当する可能性があります。また、不正競争防止法では、営業上の利益を不正に取得する行為が禁止されています。

つまり、企業がエンジニアを引き抜く際には、正確で真実の情報を提供することが重要です。重要な条件や約束事については、必ず書面で確認するようにするなど、エンジニアの方も対策を講じましょう。

過度な金銭を渡して引き抜く

引き抜きを行う企業がエンジニアに対して通常の報酬を超える過度な金銭を渡して引き抜く場合も、注意が必要です。

このような行為は、不正競争防止法に抵触する可能性があります。不正競争防止法では、不公正な取引方法や経済的な圧力を用いて競争を妨げる行為が禁止されています。過度な金銭提供は、企業間の公正な競争を損ない、市場の健全性を破壊する行為と見なされる可能性があります。

企業は引き抜きの際には適正な報酬を提示し、公正な取引を行うことが重要です。エンジニアも引き抜きのオファーを受ける際には、その金銭的な条件が適正かどうかを慎重に判断することが求められます。

企業活動に影響するほどの人数を引き抜く

引き抜きを行う企業が特定の企業から大量のエンジニアを一度に引き抜くことは不正競争防止法に抵触する可能性があり、その企業の正常な業務運営に支障をきたすような場合も考えられます。

不正競争防止法では、他企業の業務を妨害する行為が禁止されています。つまり、特定のプロジェクトに従事しているメンバーや重要な技術者を一斉に引き抜くことで、元の企業のプロジェクト進行や業務遂行が著しく困難になる場合、違法行為と見なされる可能性があります。

企業が引き抜きを行う際には、適切な倫理観を持つことが重要です。また、引き抜きを提案されたエンジニアの方も、自分の移籍が元の企業に与える影響を考慮し、慎重に判断する必要があります。

損害賠償は引き抜きを行った会社に対して

先述した通り、フリーランスエンジニアを引き抜くこと自体は違法ではないものの、引き抜きの方法によっては違法となり、損害賠償を請求される可能性があります。特に、不正競争防止法に違反するような行為が行われた場合、その責任は引き抜きを行った会社に対して問われます。

例えば、企業活動に重大な影響を与えるような大量の引き抜きや、虚偽の情報を提供してエンジニアを勧誘した事実が判明した場合、元の企業に対して甚大な損害を与えることがあり、結果として引き抜きを行った企業に対して損害賠償が請求されることがあります。

引き抜きに関連するリスクを回避するためには、法的なアドバイスを受け、適切な手続きを踏むことが重要です。

業界ではタブーとされている

フリーランスエンジニアの引き抜きは、法律的には必ずしも違法ではありませんが、業界内ではタブーとされています。

引き抜き行為は、他企業の業務運営に深刻な影響を与えることがあります。大量の引き抜きは、元の企業のプロジェクト進行を妨げるリスクを伴います。

また、引き抜きが頻発する環境では、企業は優秀な人材を引き留めるために過剰な対策を講じなければならず、結果的に労働市場のバランスが崩れることになります。これが業界全体の生産性や効率を低下させる要因となるため、引き抜き行為は避けられるべきとされています。

つまり、フリーランスエンジニアの引き抜きは違法ではないものの、業界内でタブーとされており、企業間の協力関係や信頼を守るためには慎重な対応が求められます。

引き抜いたあとに想定されるリスク

常駐先の企業とフリーランスエンジニアとの間で引き抜きに合意した場合、一定のリスクが伴う場合も考えられます。

ここでは、引き抜き後に想定される、企業側のリスクについて紹介するため、充分に考慮した上で引き抜きを検討してみてください。

企業間の信頼関係が悪化する

フリーランスエンジニアを引き抜くことで、企業間の信頼関係が悪化するリスクが高まります。

引き抜きは、いわば一企業が他企業の重要な人材を奪う行為であるため、特に引き抜かれたエンジニアがプロジェクトのキーパーソンである場合、そのプロジェクトの進行や成功に直接的な影響を与え、元の企業に多大な損害を与えることになります。

業界内での評判が悪化すれば、新しいパートナーシップの形成が難しくなり、既存の取引先からも信頼を失う場合もあるため、長期的には企業の成長や市場での競争力に悪影響を及ぼすことになります。

企業間の信頼関係を損なわないようにするためには、引き抜きの手段やタイミングに細心の注意を払い、公正な競争を保つ努力が求められます。引き抜く側の企業は、自社の利益だけでなく、業界全体の健全な発展を考慮しながら行動することが重要です。

今後エンジニアを派遣してもらえなくなる可能性

フリーランスエンジニアを引き抜くことは、派遣元の企業との関係にも深刻な影響を及ぼすため、今後エンジニアを派遣してもらえなくなる可能性を高めます。

派遣元企業は、エンジニアを派遣することで収益を得ているため、引き抜きが頻発するような状況になれば、派遣元企業は自社のエンジニアを守るために契約書に厳しい競業避止義務を盛り込んだり、引き抜き防止のための違約金を設定するなど、厳格な対策を講じることが考えられます。

厳格な引き抜き対策が取られると、引き抜きを行った企業は新たなフリーランスエンジニアを確保する際に困難を伴うことになります。派遣元企業が引き抜きを行った企業に対してエンジニアを派遣しなくなるだけでなく、業界全体で悪評が広がることで、他の派遣元企業からも避けられるリスクが生じる場合もあるでしょう。

つまり、引き抜き行為は短期的には有利に見えるかもしれませんが、長期的には派遣元企業との関係悪化や法的リスク、業界内での評判悪化など、多くのリスクを伴うため、慎重に考慮する必要があります。

エンジニアに精神的なストレスがかかる場合も

フリーランスエンジニアを引き抜く際には、そのエンジニア自身に精神的なストレスがかかる場合があることを理解することが重要です。

まず、引き抜きによって新しい職場に移る際には、新たな業務内容やプロジェクトに適応しなければならず、これが大きなプレッシャーとなることがあります。新しい環境に慣れるまでの期間は、仕事の負担や期待に応えようとするストレスが増加する可能性があります。特に、高いパフォーマンスを求められるポジションであれば、そのプレッシャーは一層強まります。

また、以前の職場やチームメンバーとの関係性も考慮しなければなりません。引き抜きによって突然職場を去ることで、元の同僚や上司との信頼関係が損なわれることがあります。これにより、エンジニアは罪悪感や後悔の念を抱くことがあり、精神的なストレスが増す原因となります。

さらに、引き抜きに伴う契約上の問題もエンジニアにとってストレスとなることがあります。例えば、以前の契約に競業避止義務が含まれている場合、新しい職場での活動が制約を受ける可能性があります。

つまり、フリーランスエンジニアを引き抜く際には、エンジニアが新しい環境にスムーズに適応できるよう、十分にサポートする必要があります。

引き抜きを受けた場合の注意点

企業からの引き抜きの提案を受けたフリーランスエンジニアの方にも、一定のリスクが発生する場合があります。

引き抜きは短期的にはメリットが大きい場合でも、長期的にみて自身のキャリアや収入、働き方が合わない可能性もあるため、よく検討してみてください。

引き抜き元の会社の人と気まずくなる

引き抜きを受ける際の注意点の一つに、引き抜き元の会社の人との関係が気まずくなる可能性があります。

引き抜きは、新しいキャリアチャンスとして魅力的である一方で、元の会社に対しては裏切りと感じられることもあるため、引き抜きを受ける前に、現在の職場での人間関係にどのような影響を与えるかを十分に考慮しましょう。

まず、引き抜きの決定を周囲にどのように伝えるかが重要です。突然の辞職は、チームに対して大きな衝撃を与え、プロジェクトの進行に支障をきたすことがあるため、できるだけ早めに上司や同僚に意図を伝え、円滑に引き継ぎを行う準備をすることが望ましいでしょう。適切な引き継ぎを行うことで、残されたメンバーがスムーズに仕事を続けられるよう配慮することが大切です。

加えて、引き抜きによって築き上げた人間関係が壊れるリスクもあります。将来的に同じ業界で働く可能性が高い場合、業界内での評判やネットワークを維持することが重要です。元の職場の人々との関係をできるだけ良好に保てるよう、努力する姿勢が求められます。

事前に待遇や業務内容などの条件をしっかり確認

引き抜きを受ける際のもう一つの重要な注意点は、事前に待遇や業務内容などの条件をしっかり確認することです。新しい職場の条件が現在の職場よりも良いと見込まれる場合でも、詳細を確認せずに移籍を決断することはリスクを伴います。引き抜きのオファーに飛びつく前に、さまざまな角度から慎重に検討しましょう。

まず、給与やボーナス、福利厚生などの待遇面を明確に確認することが必要です。表面的な年収だけではなく、賞与の計算方法や昇給の見込み、各種手当の有無など、総合的な報酬について把握し、必要に応じて確認・交渉しましょう。引き抜き先の企業が提示する給与が現状より高い場合でも、その額が確実に支払われるのか、また長期的に安定しているのかを確認することも重要です。引き抜き先企業の口コミサイト等を確認するのも一つの方法です。

次に、具体的な業務内容と期待される役割についても詳細に確認します。新しい職場での仕事内容が自分のスキルやキャリア目標に合っているかを確認することは、長期的な職場適応にとって不可欠です。また、業務内容が曖昧なまま移籍を決断すると、期待していた仕事と実際の仕事が大きく異なり、結果として不満が生じることもあります。事前に上司や同僚と面談し、業務の具体的な内容やチームの構成、プロジェクトの進行状況などを詳しく聞いておくことが大切です。

さらに、労働条件についても確認する必要があります。例えば、勤務時間や残業の有無、休日出勤の頻度、リモートワークの可否など、働き方に関する条件を明確にしておくことが重要です。これにより、自分のライフスタイルや健康状態に合った働き方ができるかどうかを判断できます。

つまり、引き抜きのオファーを受ける際には、待遇や業務内容、労働条件について十分に確認し、納得した上で移籍を決断することが重要です。

今後出世できるとは限らない

引き抜きを受ける際には、将来的なキャリアパスについても慎重に考慮することが重要です。

引き抜き先の企業で現在よりも高いポジションや報酬を提示されることは魅力的ですが、それが長期的なキャリア発展につながるかどうかを冷静に判断する必要があります。

まず、引き抜き先の企業の昇進制度やキャリアパスについて詳細に確認しましょう。多くの企業では、内部昇進やキャリアパスに関する明確なポリシーがありますが、外部からの引き抜きの場合、そのポリシーが適用されるかどうかは不透明です。特に、引き抜かれたエンジニアが最初は高いポジションで雇用される場合でも、その後の昇進が内部社員よりも厳しくなる可能性があります。

また、昔ながらの年功序列制度が根付いている場合、引き抜きによって入社した社員が昇進するのは難しくなるかもしれません。

さらに、引き抜き先の企業の安定性と将来性も考慮する必要があります。現在は成長している企業でも、業界の変動や経済状況の変化によって、将来的に業績が悪化する可能性があります。企業の財務状況や将来性について十分にリサーチし、長期的に安定したキャリアを築けるかどうかを評価することが重要です。

つまり、引き抜きを受ける際には、将来的な出世やキャリアパスの可能性についても十分に考慮し、自分にとって最良の選択をすることが重要です。

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まとめ

今回の記事では、常駐先の企業から引き抜きを提案された場合の、双方のメリットや注意点などについてお伝えしてきました。

フリーランスエンジニアを常駐先の企業が引き抜くことには、即戦力としてすぐにプロジェクトに貢献できることや、企業文化や業務内容を理解しているため、スムーズに業務を進行できることなどがメリットとして挙げられます。しかし、その一方で企業間の信頼関係が悪化するリスクなどもあるため、慎重に検討すべきリスクも存在します。

引き抜きを行う企業は、短期的な利益だけでなく、長期的な視点での影響を考慮することが重要です。信頼関係の維持や業界内での評判を損なわないよう、透明性のある手続きが求められます。また、引き抜かれたエンジニアに対しては、十分なサポートと適切な待遇を提供し、新しい環境での適応を助けることが必要です。

一方、フリーランスエンジニア側も引き抜きのオファーを受ける際には、待遇や業務内容の確認、将来的なキャリアパスの見通しなどを慎重に検討することが求められます。新しい環境でのチャレンジを楽しむ一方で、引き抜き元の企業との関係を良好に保ち、業界内での信頼を維持する努力も重要です。

要するに、引き抜きには双方にとって多くのメリットがある一方で、リスクも伴うため、企業とエンジニアが互いに尊重し合い、透明性と誠実さをもって対応することが求められます。

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