【2023年版】オススメなPHPのフレームワーク一覧|メリットや将来性も紹介

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目次
PHPというプログラミング言語の特徴
PHPとは、動的なWebサイトの生成を得意とするサーバーサイドのプログラミング言語です。構文もシンプルであり汎用性も高いことから、Webサイトのシェアのうち35%以上を占めるブログシステムWordPressをはじめ、多くのWebサイトで使用されています。
このようにPHPの需要は高く、PHPを扱うことができるエンジニアは日本だけでも10万人以上存在すると言われています。
また、PHPはLAMP環境で開発されるのが一般的です。LAMP環境とは、4つのオープンソース系ソフトLinux・Apache・MySQL・PHP(Perl、Python)を組み合わせた開発環境を指します。
プログラミングの知識が少ない人にも扱いやすく、開発環境の構築コストも安くおさえられることから人気の言語の1つです。
参考URL:PHPの将来性と需要って大丈夫?2021年現在の真相を徹底解説!
PHPの特徴
次に、PHPの特徴を2点解説します。
サーバー上で動作すること
PHPはWebサーバー上にファイルを置いて、以下の順番で動作します。
- ユーザーがクリックなどの操作を行い、ブラウザからサーバーにページを返すように依頼する
- サーバーがPHPの実行結果をブラウザに返す
- ブラウザ上にHTMLが表示される
PHPとよく比較される言語としてJavaScriptがありますが、JavaScriptはユーザー側のブラウザ上で動作するクライアントサイド言語です。どちらもWebサイトに動的な機能を実装する言語ですが、動く場所がそれぞれ異なります。
開発環境の準備が簡単
PHPは開発環境の準備が簡単であることも特徴です。上述の通り、最も一般的なPHPの動作環境はLAMP環境という、4つのオープンソース系のソフトで構成されます。
オープンソフトを使用するため、開発のコストも安くおさえられる上、作成したプログラムをすぐに公開することも可能です。
LAMP環境以外にも、XAMPP(ザンプ)というツールを利用する方法もあります。ApacheとMySQLとPHPがまとめて入っているため、ダウンロードするだけで開発環境の構築に必要なソフトを準備することができます。
参考URL:
フレームワークとライブラリの違いとは
PHPを使った開発には、フレームワークを利用すると効率的です。PHPのフレームワークを解説する前に、改めてフレームワークについておさらいしましょう。
以下では、フレームワークの定義とあわせて、フレームワークとよく混同されるライブラリとの違いについて解説します。
フレームワークについて
フレームワークとは、Webアプリケーションやシステムを開発する際に必要な機能が実装されているものです。
フレームワークを利用すると、ゼロからコードを書く必要がなくなるため、開発にかかる工数を大幅にカットすることができます。
ライブラリについて
一方、ライブラリとは、使用頻度の高い機能をまとめたファイルです。ブラウザでいうブックマークやお気に入り機能に近いといえるでしょう。
まとめると、フレームワークは名前の通り開発をスムーズに進めるための「枠組み」であるのに対し、ライブラリは開発の要所で使う「小さなシステム群」のようなものです。
参考URL:フレームワークの意味とは??APIやライブラリーとの違いについて解説!
PHPフレームワークについて
では、PHPフレームワークとはどのようなものでしょうか。PHPフレームワークを利用する具体的なメリットとデメリットをご紹介します。
PHPフレームワークを利用するメリット
PHPフレームワークを利用するメリットは3点あります。
作業効率の向上 / ソースコードの統一
フレームワークには、テンプレートや再利用可能なクラスなど、開発に使用する機能があらかじめ実装されています。
フレームワークを使うことで、追加で必要な機能を実装するだけでWebアプリケーションやシステムを完成させることができ、作業効率の向上に繋がります。
また、ソースコードが統一されるため、特にチーム開発の開発スピード向上に有効です。
コーディングの技術力やクセは個人差があるため、コードに統一性がなくなり作業効率が落ちてしまうというのはチーム開発のよくある課題です。
フレームワークはソースコードの統一性を保つことができるので、スムーズに開発を進めることができるでしょう。
セキュリティの向上
フレームワークに備わっている機能は、数多くの開発で使用されてきたものなので、自作のコードよりセキュリティ性に優れている場合が多いです。
エンジニアが独自で開発するよりも、簡単にセキュリティ性の高いコードが実装できるようになります。
バグの減少を図れる
開発者にとってバグは、システムや会社への信頼につながる最大の課題です。フレームワークなしで開発すると、人的ミスなどによりバグが起きる可能性があるため、なるべくフレームワークを利用するのが好ましいです。
さらに、コードの統一により開発者以外でもメンテナンスがしやすくなります。
PHPフレームワークを利用するデメリット
便利なPHPフレームワークですが、デメリットも存在します。
ある程度の学習時間が必要となる
PHP言語そのものの学習時間に加えて、PHPフレームワークにも学習時間が必要となります。
フレームワークに関する参考書もあるため、学習のハードルは低いですが習得には時間がかかることは押さえておかなければいけません。
PHPフレームワークの脆弱性
PHPフレームワークには脆弱性が認められているものもあります。不完全なコードでも動作してしまい、問題が起きていても気づきにくい問題などが指摘されています。
学習するPHPフレームワークに、問題が報告されていないかを事前に調査するようにしましょう。
また、開発後も定期的に更新を行い、最新のバージョンにアップデートすることも重要です。
費用がかかるフレームワークがある
多くのフレームワークはオープンソースですが、有料のフレームワークも存在します。
無料のものより機能は豊富ですが、費用が導入のハードルになる場合もあるので注意が必要です。
参考URL:
【8つの攻撃手法別】PHPのセキュリティ対策方法を解説!対策の重要性とは
オススメなPHPフレームワーク10選
PHPは初心者でも扱えるシンプルさと汎用性の高さから幅広く使用されている言語です。
FacebookやYahoo!、メルカリなど国内外の有名企業がPHPで開発しており、案件もJavaに次ぐほどたくさんあります。
PHPフレームワークを使いこなせるエンジニアになれば求人や案件に困ることはないでしょう。
ここからはオススメのPHPフレームワークを10つご紹介します。フレームワークの種類も多いので、それぞれの特徴を確認しましょう。
Laravel
Laravelは、2011年にリリースされ、手軽に扱える点が評価され、2019年には世界1位のシェアを占めるPHPフレームワークとなりました。
「Love beautiful code? We do too」という理念を掲げており、初心者でも美しいコードが書ける仕様になっています。
利用ユーザー数が圧倒的に多いことから教材も数多く出回っており、日本語の解説サイトや教材も豊富です。
また、比較的新しいフレームワークであることからバージョンアップも頻繁に行われています。今後もますます便利になっていくでしょう。
CakePHP
CakePHPは2005年にリリースされたオープンソース系のフレームワークです。
CakePHPのCakeはお菓子のケーキを指しており、「まるでケーキを焼くかのように簡単にPHPを使った開発ができる」という意味で命名されました。
Ruby on Railsの影響を受け、MVCアーキテクチャで構成されているため開発の容易さが特徴です。さらに、bake機能が搭載されており、対話形式の質問に答えるだけでプログラムの自動生成が行われます。
なおLaravelと同様に、日本でも人気が高く日本語の教材も充実しています。オフィシャルコミュニティで情報収集もできることから、比較的学習はしやすいでしょう。
Symfony
Symfonyとは開発速度とメンテナンス効率の向上を目的として、2007年にリリースされました。リリース以降何度もバージョンアップを重ね、2022年1月現在の最新版は「Symfony 5.3.10」となっています。
CakePHPと同じく、Ruby on Railsの影響を受け、MVCアーキテクチャで構成されています。
企業の案件で多く採用されていますが、LaravelやCakePHPより開発エンジニア人口は少ないです。多機能なので使いこなすことができれば強みになるでしょう。
ZendFramework
ZendFrameworkは2006年にリリースされたオープンソース系のフレームワークです。シンプルな仕組みと拡張性の高さで人気があります。
開発会社はPHPエンジンの開発会社でもあるZend Technologies社であり、技術パートナーがGoogleやMicrosoft、IBMであることから高い信頼性を誇ります。
規約もそれほど厳しくないため、アプリケーションに応じてカスタマイズが容易にできる点もポイントです。
CodeIgniter
CodeIgniterは処理速度の高さから人気上昇中のフレームワークです。
ライブラリにアクセスするためのインターフェースも用意されているため、短時間で開発することができます。
MVCアーキテクチャを採用しているので、開発もしやすく保守性にも優れています。
小規模の開発案件にオススメです。
Phalcon
Phalconは、2012年にリリースされたフルスタックのフレームワークです。
C言語を使って実装されており、メモリの使用量も少ないうえ処理速度が高速であることが特徴です。
比較的新しいフレームワークなので、日本語での情報量は少なめです。ただし習得の難易度はそれほど高くはないので、高速性能を重視する案件に関わるなら学習に取り組んでみましょう。
Yii
Yiiは、コンポーネントベースのフレームワークです。
軽量性と優れたキャッシュ機能を持っており、ポータルサイトやCMS、Eコマースシステムなどのアクセス負荷が高い大規模開発に向いています。
日本での利用は少ないですが、世界的には活発に利用されています。
Slim
Slimはオープンソースの軽量フレームワークです。
必要最低限の機能が搭載されているため学習コストはあまりかかりません。
シンプルなWebアプリケーションやAPIの開発に向いています。
FuelPHP
FuelPHPは高速かつ軽量なオープンソースフレームワークです。
CakePHPやSymfonyなどのメリットを取り入れているため非常に高度な開発が可能です。
開発までスピーディーに進めることができるため、小規模案件に適しています。
Flight
Flightは、Twitterが開発したシンプルな軽量フレームワークです。
非同期で独立性のあるコンポ―ネント定義が可能で、初心者にも扱いやすいシンプルさが特徴です。
RESTfulWebアプリケーション開発に向いています。
参考URL:
【2021年】PHPのおすすめフレームワークとその理由を解説
Laravelとは何?Laravelの11個の特徴と使う際の注意点を紹介
PHPエンジニアの年収事情
ここからはPHPエンジニアの年収についてご紹介します。年収は雇用形態によっても上下するので、フリーランスと会社員の場合でそれぞれ見ていきましょう。
フリーランスの場合
フリーランスエンジニア求人サービスのエンジニアスタイルが2022年1月に調査した結果によると、PHPフリーランスエンジニアの月額単価は以下の通りです。
平均単価:67万円
最高単価:150万円
最低単価:10万円
単価から年収を算出すると、年収の目安としては以下のようになるでしょう。
平均単価:804万円
最高単価:1,800万円
最低単価:120万円
また、掲載求人数14,804件のうち、月額単価70万円〜80万円の案件が4,412件と全体の約30%を占めていることがわかります。
参考URL:PHPのフリーランス求人・案件 / 月額単価相場
会社員の場合
会社員のエンジニア全体の平均年収は469万円です。
年代ごとの年収を見ていくと、20代のエンジニア平均年収が373万円、30代のエンジニア平均年収が509万円、40代のエンジニア平均年収が605万円、50代以上のエンジニア平均年収が701万円という結果に。
さらに、PHPエンジニアに絞って年収を見ると、平均年収は514万円という結果になりました。
フリーランスのPHPエンジニアと比較すると、フリーランスの方が約250万ほど年収が高い傾向が見られます。
PHPエンジニアとして高収入を目指すのであれば、フリーランスになることがオススメです。
PHPエンジニアのフリーランス案件をご覧になりたい方はこちらからご確認ください。
フリーランスの求人数からわかるPHPエンジニアのニーズと将来性
ここからはPHPエンジニアのニーズと将来性について解説します。
PHPエンジニアのニーズと将来性
一部ではPHPの将来性は低いといわれていますが、実際のところPHPを扱う案件数は数多くありニーズは高いといえます。
2020年時点で、Webサイトのサーバーサイドシェアの79%がPHPです。
またWordPressをはじめ多くのシステムでPHPが採用されていることから既存サービスの保守・運用の需要は残りつづけます。
今後もPHPエンジニアのニーズがなくなることはないでしょう。
参考URL:PHPの将来性と需要って大丈夫?2021年現在の真相を徹底解説!
PHPエンジニアとして年収アップさせる方法
最後に、PHPエンジニアとして年収アップさせる方法をご紹介します。PHPエンジニアの数は多いので、年収アップを狙うなら差別化を図りましょう。
上級資格を取得する
「一般社団法人PHP技術者認定機構」が運営する認定資格を取得すると、スキルの証明になります。
初級、準上級、上級の3クラス、さらに上位資格としてPHP5技術者認定ウィザードがあります。
初級の難易度は低いですが、より上級の資格を取ることでスキルの証明となり、高い案件の獲得や年収アップにつながるでしょう。
マネジメントや上流工程の経験を積む
PHPエンジニアに限らず、エンジニア全体の傾向としてマネジメントや上流工程の対応ができるほど需要が高く、年収が上がります。
とはいえ、経験の浅い段階で上流工程に関わることは難しいです。まずはプログラマーとして下流工程に関わり、徐々にSE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーという流れでキャリアを形成していくことが理想でしょう。
大規模開発での経験
PHPは比較的小規模案件に使用される傾向があります。
逆にいえば、大規模案件に対応できるPHPエンジニアは少ないため、大規模開発での経験があると重宝されるでしょう。
経験がない場合には、大規模なWebアプリケーションの開発に適したフレームワークを習得するのも有効です。
人気のあるライブラリ、フレームワークを選ぶ
PHP案件のトレンドはライブラリやフレームワークに左右されます。
開発においてライブラリやフレームワークは土台です。土台を変更すると、膨大な時間とコストがかかるため、なかなか変更することはありません。
そのため、制作会社に高額な保守料金を支払うことが多く、保守ができるエンジニアを確保できればコストダウンに繋がります。
人気のあるライブラリやフレームワークのスキルをアピールすれば、高収入でのオファーが期待できるでしょう。
PHP以外の開発スキルを習得している
Web開発ではPHP以外にもHTMLやCSS、JavaScriptなどのフロントエンド言語やSQLなどのデータベース言語も使用されます。
幅広い言語を扱うことができると、さまざまな工程に関わることができ、将来的にはフルスタックエンジニアになることも可能です。
エンジニア不足に悩む企業は多く、フルスタックエンジニアのニーズは急増しています。
参考URL:
PHPエンジニアの年収はどのくらい?平均年収からフリーランスの単価まで
PHPエンジニアはまだまだ需要あり。年収アップのためには転職軸をはっきりさせることが大切
PHPエンジニアとしてフリーランスを考えている人が把握しておきたいこと
副業から始めてみる
いつかはフリーランスを考えている人や本職以外にも収入を得たい方は、ぜひ副業案件から始めてみてください。
いきなりフリーランスになるのも良いですが、副業案件でクライアントとの信頼関係を築けていれば、
フリーランスとして独立をする際も案件に困ることはないでしょう。
そこから新たな案件を紹介してもらうことも多いです。
具体的な案件はエンジニアスタイルにも掲載しているので、ぜひ一度ご覧ください。
案件情報と自分のスキルは照らし合わせておく
自分が参画できる案件がどれくらいあるのかを把握しておくことで、
自分に今足りないことや、身につけておきたいスキルが明確になります。
その際、ポートフォリオを作っておくことが実は役に立ちます。
ポートフォリオ作成は自身のスキルの証明になるだけでなく、作成の過程で自分のスキルをあらためて棚卸することができるからです。
具体的なメリットや作成方法はこちらをご覧ください。
フリーランスになるメリットやリスクは知っておく
フリーランスになると、会社員と比較しても大きく環境が変わります。
例えば、ローンの審査や保育園の審査に通りにくくなることや、帳票をつける必要があるなどです。
特に社会保障面で会社員と異なることが多いので、これらを事前に把握して対策をしておきましょう。
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まとめ
今回は、PHPのオススメのフレームワークとPHPエンジニアの需要について以下の内容をご紹介しました。
- PHPの特徴
- オススメのPHPフレームワーク10選
- PHPエンジニアの年収事情
PHPは多くのWebアプリケーションやシステム開発に用いられており、今後も需要はなくならないでしょう。
効率良く開発を進められるフレームワークの習得や上流工程の経験により、高単価の求人・案件の獲得を目指すことができます。
Web開発に興味のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人

海外旅行と写真が大好き。12歳までイギリス、ロンドンのインターナショナルスクールで過ごす。 学生時代は、オーストラリアでの短期留学を経て現在は東京を拠点に。 大学卒業後、海外での生活経験を活かし、フリーランスとして海外メディアの翻訳・通訳の業務に従事。
この記事を監修した人

大学在学中、FinTech領域、恋愛系マッチングサービス運営会社でインターンを実施。その後、人材会社でのインターンを経て、 インターン先の人材会社にマーケティング、メディア事業の採用枠として新卒入社し、オウンドメディアの立ち上げ業務に携わる。独立後、 フリーランスとしてマーケティング、SEO、メディア運営業務を行っている。