アジャイル開発関連で資格を取得するメリットとオススメな資格一覧
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アジャイル開発の具体的なフリーランス・副業案件の一例と、案件一覧を以下からご覧いただけますのであわせてご確認ください。
目次
アジャイル開発に資格が必要?
現在システムやソフトウェア開発において主流となっている開発手法であるアジャイル開発。アジャイル開発とは、システムの機能ごとに計画・設計・開発・テストのサイクルを回しながら開発を進めていく手法です。このアジャイル開発を行うにあたって資格は必要となるのでしょうか。結論としては、資格は必要ありません。
しかしながら、スピーディーに開発と検証そしてフィードバックを繰り返すアジャイル開発においてはメンバー同士のコミュニケーションが非常に重要です。
クライアントや社内のメンバーに提案や説明を行う際などにも、より明確な根拠や事例を持ってアピールしたほうが、圧倒的に説得力があります。そのための持っておくと良い資格は多くあります。
また資格は、取得するまでの勉強において体系的に知識を学ぶ機会でもあります。
一定の実務経験を積んだあとに資格取得のための勉強を行うことは知識の再確認や整理になりおすすめです。
エンジニアが資格を獲得する4つのメリット
エンジニアが資格を取得しているとどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは資格を保有するメリットを4つご紹介します。
スキルの証明になる
資格を取得しているということは、その資格で求められるスキルを保有しているということになります。つまり自分のスキルの証明になります。スキルを証明できれば自分の発言や提案に説得力が生まれるなど周囲とのコミュニケーションにおいてもメリットがあります。アジャイル開発においてスクラムマスターなどのポジションを志望する場合、資格を持っていることで有利になるでしょう。
資格手当が出る
企業によっては資格を取得することで資格手当が出ることもあります。手当には一時金として合格した時に受け取れるものと毎月一定額が月給に加算されるものとがあります。
まずは資格手当をモチベーションに資格取得を目指してみるのもおすすめです。
企業がアジャイルを推進するにあたって、アジャイル開発経験者を獲得したり社内で育成するのはまだまだ簡単ではありません。そこで資格手当を設定することで社員の自主的な学習の促進に力を入れている企業も増えてきています。
転職の際に有利
資格を取得していると転職に有利になることがあります。取得した資格は履歴書や職務経歴書に書くことができ、アピールすることができます。
資格というのは客観的な証明になるため、人材を採用する企業側からすると資格取得の有無は確実な判断材料になります。経験者が不足しがちなアジャイル開発においては、資格を持っていると転職の際に非常に有利と言えます。
年収アップにつながる
資格取得を行うことで年収のアップにもつながります。転職することでより高年収の仕事へ就いたり、資格手当による収入の増加などです。各企業が優秀なIT人材の確保に力を入れる中、最先端の開発手法であるアジャイル関連の資格を持っていれば選考や条件交渉などにおいても有利に立ち回れます。また資格を取得するということはスキルを身に付けているということを意味します。つまり資格取得それ自体が目的ではなく本来はスキルを習得することが目的です。スキルを身に付けていくことで今の環境でより高い成果を残すことにもつながります。より高いパフォーマンスを発揮できれば収入のアップにも直結します。
エンジニアにオススメしたいベース資格
エンジニアにおすすめの資格にはどのようなものがあるのでしょうか。ここではエンジニアとして働いていくうえでベースとなる資格を3種類ご紹介していきます。いずれも国家資格です。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IT業界で働く上で基本的な知識の習得を目的とした試験です。
プログラミングやアルゴリズム・データベースそしてハードウェアなどの知識からプロジェクトマネジメント・経営戦略・企業活動そして法務など幅広い内容が試験対象です。
広大な試験範囲のため計画的に学習する必要があります。試験は午前と午後に分かれておりそれぞれ150分ずつです。合格基準はどちらも100点満点中それぞれ60点以上です。
合格率は約25%前後です。
基本情報技術者試験を取得するメリットはいくつかあります。この資格はIT企業で働く上でぜひ取得しておきたい資格です。
IT企業へ就職したい方やIT業界へ転職したい方にとっては本資格を取得しておくことで強力なアピールとなります。
また他のIT資格の取得を目指している場合でも、本資格に合格しておくことによりベースとなる知識を習得することができます。
【公式HP:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html】
応用情報処理技術者試験
応用情報処理技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格にあたる試験です。基本情報を取得した方が挑戦したり、IT業界で上を目指していきたいならぜひ取得しておきたい資格です。
基本情報よりさらに幅広くそして深い知識が要求されます。
試験時間は、基本情報と同じく午前と午後に別れそれぞれ150分ずつ、計300分です、
合格基準はどちらも100点満点中それぞれ60点以上です。合格率は約20%前後です。
基本情報と異なり、「記述問題」も増えるためより正確な知識が求められます。
応用情報処理技術者試験を取得するメリットはいくつかあります。
IT業務について深い知識を有していることの証明となるため、就職・転職に有利なことはもちろん社内や社外メンバーに対して発言する際にもより説得力が増します。
実務経験を5年程度積んでから受験する方が最も多く、受験者の平均年齢は20台後半前後です。IT技術への深い理解を証明できる本資格は、IT業界で上を目指すならぜひ取得しておきたい資格です。
【公式HP:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html】
ITパスポート
ITパスポートは、IT技術を利用そして活用する上で必要な知識の習得を目的とした試験です。
IT資格の中でもエントリー資格に位置付けられ、エンジニアなどのIT技術を提供する側というよりはIT技術を利用する学生・一般社会人を対象とした試験です。
対象範囲は、企業活動・経営戦略マネジメントなどのストラテジ系からソフトウェア開発・データベース・ネットワークなどのマネジメントやテクノロジ系まで含まれます。
試験時間は120分で問題数は100問。回答方式はコンピューターでのCBT方式で四肢択一方式です。
合格点は1000点満点中600点以上で合格率はおおよそ50%〜60%程度です。
ITパスポートを取得するメリットは、IT技術とその活用法に関して基礎的な知識を有していることを証明できることです。
現代では、あらゆる企業活動においてIT技術は必要不可欠です。IT技術が高度化するにつれ、それを利用する側にもIT基礎力が求められています。
本資格を取得していれば、就職や転職活動においてアピールポイントとなります。
ただしエンジニアなどのIT専門職であれば最低でも基本情報技術者試験の取得を目指すようにしましょう。
【公式HP:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ip.html】
プロジェクトマネージャ(PM)
プロジェクトマネージャ試験は、情報処理推進機構が実施する試験です。システム開発などのプロジェクトを管理監督し成功へと導くための能力が求められる本資格は、論述問題も多く難易度は高めです。
受験者もエンジニアとして十分な経験を積み、マネジメントやリーダーとして働いているあるいは目指している人が想定されています。
試験は午前の四肢択一試験がそれぞれ50分・40分、午後の記述式が90分・120分と非常に長い試験です。試験範囲は、テクノロジー・マネジメント・ストラテジーの分野から出題されます。合格率は約15%前後です。
プロジェクトマネージャの資格を取得していると、プロジェクトのマネジメントにおいて深い知見と知識を有していることを証明できます。
もちろん実務経験があるのが大前提ですが、転職・昇進などにおいても高く評価されています。
【公式HP:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/pm.html】
ITサービスマネージャ
ITサービスマネージャは、情報処理推進機構が実施する試験です。顧客のニーズに応じてITサービスを適切に提供・運用・保守するスキルの習得を目的としています。
すでにITサービスマネジメント業務において一定の経験を積んだ方はもちろん、将来的にITサービスマネジメント業務に従事していきたいと考えている場合は、本資格の取得がおすすめです。
試験概要はPMと同じく午前の四肢択一試験がそれぞれ50分・40分、午後の記述式が90分・120分です。合格率は約13〜14%前後です。
本資格を取得していると、システム運用・保守やシステム管理などの職種において非常に有利となります。
【公式HP:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sm.html】
アジャイル開発で携わるエンジニアにオススメしたい資格
次に、アジャイル開発の資格にはどのようなものがあるのでしょうか。ここではアジャイル開発により特化した資格を4種類ご紹介していきます。
アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験
アジャイルソフトウェア開発技術者検定試験は、アジャイル開発における知識を客観的に判定する試験です。試験にはLv.1試験とLv.2試験に分かれています。Lv.1試験では、アジャイル開発の基本的な知識から実際の開発で得られる経験などの実践的ない内容が出題されます。具体的な出題項目は、アジャイル原則・コミュニケーション・会議体・ロール(役割)などがあります。
Lv.2試験では、実際の開発プロジェクトに入る際に必要な項目が範囲です。具体的な出題項目は、オブジェクト指向設計・ペアプログラミング・リーダビリティ(コードの読みやすさ)・ブランチ戦略・スプリント計画などがあります。
試験はどちらも60分間の四肢択一形式。Lv.1は80%以上が合格、Lv.2は65%以上が合格基準です。
本資格を取得するメリットは、アジャイル開発における知識レベルをアピールすることができることです。アジャイル開発企業への転職やチーム編成の際の共通指標として評価されています。
【公式HP:https://agilecert.org】
認定スクラムマスター(Certified ScrumMaster®:CSM®)
認定スクラムマスターとは、Scrum Alliance®︎が提供するスクラムの認定資格です。
スクラムはアジャイル開発の中でも最も多く採用されている手法で、認定スクラムマスターはスクラムにおける最もメジャーな資格と言われています。
まずは本資格を取得し、その後上位資格に挑戦していくのがおすすめです。
試験自体は、60分間で50問の選択肢形式です。合格点は37点以上です。
本資格の受験には、まず講義形式の研修の受講が必要です。研修自体は20万円〜30万円ほどの費用が必要です。また2年ごとに$100の更新料が必要です。
認定スクラムマスターを取得していると、スクラム開発における実践的なスキルが身に付いていることを意味します。スクラム開発において、リーダーとしての役割を担うことができるポテンシャルをアピールすることができます。
【公式HP:https://www.abi-agile.com】
PSM(Professional Scrum Master™)
PSM(Professional Scrum Master™)はScrum org.が認定するスクラムマスター資格です。CSMや下で紹介するLSMとの違いは、研修の受講が必須ではないことです。PSMは研修の受講が任意で試験のみを受験することもできます。受験費用が$150であることからCSMやLSMに比べると受験のハードルは低いと言えます。
ただし、CSMなどが日本語のカリキュラムなど日本語サポートがあるのに対しPSMは英語のみの点に注意が必要です。
PSM試験はレベルごとに3つに分かれており、それぞれPSM I・PSM II・PSM IIIです。
PSM Iが中級レベル、PSM IIIがエキスパートレベルとなります。いずれも多肢選択形式で85%以上の正答が合格基準です。CSMと違い資格の有効期限はありません。
中級レベルと言えるPSMを取得しておくメリットは、スクラム開発における基本的なスキルを習得していることの証明となることです。スクラム開発企業への転職や配属面談などでアピールすることができます。
【公式HP:https://www.itpreneurs.co.jp/training/psm1/】
LSM(Licensed Scrum Master)
LSM(Licensed Scrum Master)はScrum Incによるスクラムマスター資格です。
CSMと同じく、事前に研修を受講しその後試験を受験する流れです。
研修は2日間で、スクラムの共同考案者であるジェフ・サザーランド博士により考案されています。様々なゲームやアクティビティを通じてスクラムマスターとしての役割を体感します。
試験形式は、四肢択一形式で問題数は30問です。75%以上の正答が合格基準となっています。
LSMを取得しておくことで、CSMやPSMと同じくスクラム開発への知識と経験を証明することができます。
これらの資格はどれも認定元が異なるため、複数保有しておくことで
強力なアピールとなることが期待できます。また研修や試験勉強の過程で、より正確な知識を身に付けスクラム開発への知見を深めることにも繋がります。
【公式HP:https://scruminc.jp/training/master/】
アジャイル開発に携わるエンジニアのキャリアパス
アジャイル開発に携わるエンジニアのキャリアパスにはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは具体的なキャリアパスを5つご紹介します。
フロントエンドエンジニア
フロントエンド開発を行うエンジニアです。フロントエンドとはユーザーに実際に見える画面やWebページなどのことです。主な言語にHTML・CSS・Javascript等が挙げられます。実際に目に見えるページやUIの開発を担うため、アジャイル開発でのスプリント設定により短期間でフィードバックを行うことができます。クライアントのイメージから乖離がないように随時修正できるため、アジャイルとの相性は良いです。
フルスタックエンジニア
フルスタックエンジニアとは一言で表現するとオールラウンダーのエンジニアです。一人で設計からシステム開発・運用・保守など幅広い領域をカバーできるマルチなスキルが必要です。幅広い知識と経験が必要なため、様々な経験を積んだあとに視野に入れてみるのが良いでしょう。
フロントエンドとバックエンドの両領域への経験・知見を持つことで、アジャイル開発の全体像を的確に把握できユーザーストーリーの適切な分割など正確なマネジメントを行うことができます。
Webディレクター
Webディレクターとは、Webサイトの開発において企画・設計・開発などの進行をまとめる立場の人です。クライアントと開発現場の橋渡しはもちろん、主にマネジメントを行うためどちらかというと管理側に近くチームメンバーをまとめたりなどのリーダーシップも求められます。アジャイル開発の経験があることで、開発状況を適切に把握できたりスプリント毎の軌道修正などにも適切なアドバイスができます。
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクトマネージャーとはシステム開発のプロジェクトにおいて全体を管理する責任者のことです。Webディレクターが具体的なタスクの管理をすることが多いのに対し、プロジェクトマネージャーは複数の開発チームをまとめて管轄したり予算管理をしたりなどより大きな領域をマネジメントします。
アジャイルが採用された開発プロジェクトであれば、アジャイル経験があることで適切に開発進捗をマネジメントできます。
フリーランス
最後にフリーランスエンジニアとして活躍する選択肢もあります。エンジニアとして十分な経験とスキルを身に付けたあとは、フリーランスとして独立することで会社に縛られない働き方やより高報酬を目指す事が可能です。特に比較的新しい開発手法であるアジャイルは、まだまだ経験者も少ないことから重宝されます。フリーランスで参画できるアジャイル案件も年々増加傾向にあり、アジャイル開発スキルは将来性も期待できます。
いつかはフリーランスエンジニアを考えている人が把握しておきたいこと
副業から始めてみる
いつかはフリーランスを考えている人や本職以外にも収入を得たい方は、ぜひ副業案件から始めてみてください。
いきなりフリーランスになるのも良いですが、副業案件でクライアントとの信頼関係を築けていれば、
フリーランスとして独立をする際も案件に困ることはないでしょう。
そこから新たな案件を紹介してもらうことも多いです。
具体的な案件はエンジニアスタイルにも掲載しているので、ぜひ一度ご覧ください。
案件情報と自分のスキルは照らし合わせておく
自分が参画できる案件がどれくらいあるのかを把握しておくことで、
自分に今足りないことや、身につけておきたいスキルが明確になります。
その際、ポートフォリオを作っておくことが実は役に立ちます。
ポートフォリオ作成は自身のスキルの証明になるだけでなく、作成の過程で自分のスキルをあらためて棚卸することができるからです。
具体的なメリットや作成方法はこちらをご覧ください。
フリーランスになるメリットやリスクは知っておく
フリーランスになると、会社員と比較しても大きく環境が変わります。
例えば、ローンの審査や保育園の審査に通りにくくなることや、帳票をつける必要があるなどです。
特に社会保障面で会社員と異なることが多いので、これらを事前に把握して対策をしておきましょう。
まとめ
今回はアジャイル開発に従事するエンジニアにとっておすすめの資格について紹介しました。資格よりも実務経験が重要なのはもちろんですが、資格を取得することで周囲に対して自分の知識と経験を証明することができます。また発言に説得力が出ることでチーム内でのコミュニケーションがスムーズに行えるなどメリットはいくつもあります。
エンジニアとしてのキャリアアップを目指している方は、ぜひ資格取得を通じて知識の幅を広げていきましょう。
- アジャイル開発に資格は必要ないが、取得しておくと良い資格はある。
- 資格取得をすることで、スキルの証明・年収アップ・転職での優位性などが手に入る。
- 資格にはいくつもの種類があるため、自分がなりたいエンジニア像を元に目指す資格を決めていくのがおすすめ。
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