フリーランスが急激に増えている4つの背景と活躍できる人材になる方法
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目次
フリーランスとして働く2つの方法
フリーランスとして働く形態としては「個人事業主として働く」「雇用されながら副業として働く」という2つの方法があります。
それぞれについて詳しく解説していきます。
個人事業主として働く
フリーランスとして働くと聞いて一番最初にイメージされるのが個人事業主としての働き方です。
個人事業主とは、法人を設立せずに個人で事業を運営している人のことを指します。
個人事業主は税務署に開業届を提出すれば誰でもなることができるため、フリーランスという企業に属さずに働く方法としてはもっとも一般的な形だといえるでしょう。
雇用されながら副業として働く
フリーランスとして働く人の中には、企業に属しながら、副業でフリーランスをしている人もいます。
フリーランスは自分で案件をとる必要があるため、始めてすぐは安定した収入が得られないことが多いです。
そういった場合、まずは副業としてフリーランスを始め、収入が安定してから個人事業主として働くケースもあります。
フリーランスが急激に増加した4つの背景
近年、フリーランスとして働く人が急増しています。
ここでは、フリーランスが急増している4つの背景をご紹介します。
働き方改革の影響
厚生労働省は2018年に「働き方改革関連法」を制定し、長時間労働の改善や多様な働き方の実現、雇用形態に左右されない待遇の確保を推進しています。
その結果、在宅勤務やテレワーク、フリーランスといった従来よりある会社に勤務して毎日出勤するといった働き方にこだわらない人が増え、フリーランスといった働き方にも注目が集まっていると考えられます。
フリーランスの支援サービスが増加した
フリーランスの需要が高まっていることに際して、クラウドソーシングサービスやコワーキングスペースといったフリーランスを支援するサービスも増えました。
このようにフリーランスとして働きやすい環境ができたことも増加の要因だと考えられます。
IT業界で人材不足が深刻なため
近年、インターネットの普及やSNSの拡大によって企業でもAIやIoTの活用といったDX化が進んだことに伴い、WEBエンジニアといったIT業界の人材への需要が高まっています。
これらの職種は会社に出社しなくても働けるケースが多いことからフリーランスとの相性も良く、フリーランス増加にも影響を与えているのです。
DXの影響
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル変革という意味で、もともとはビジネス領域に限らずデジタル技術を広く浸透させることで生活を豊かにするといった内容で使われていた言葉です。
しかし、最近では主にビジネス領域で使用されることが多く、企業がAIやIoT、ビッグデータといったデジタル技術を活用してビジネスの拡大や社内風土の変革を図る際に使用されます。
デジタル技術を活用するWEBエンジニアなどはフリーランスとの相性もいいことから、そういった職種への需要も高まり、フリーランスになる人も増えたと考えられます。
フリーランスの人口とその収入について
フリーランスが増加した背景について解説しましたが、実際フリーランスとして働く人の人口はどの程度か、そしてどの程度の収入を得ているのかという点を、実際にフリーランスとして働く人たちへのアンケート調査結果に基づいてご紹介していきます。
大手クラウドソーシングによる調査
2021年〜2022年において、大手クラウドソーシングサービスを運営している企業で実施された「新・フリーランス実態調査」をみると、フリーランス人口は1,577万人、経済規模は23.8兆円であることが分かりました。
本調査が開始された2015年時点ではフリーランス人口は640万人(68.3%)、経済規模も9.2兆円(62.7%)だったため、その成長速度の速さがうかがえます。
また、フリーランスの中でもオンラインで仕事を完結させる人が増えており、その割合は全体の53.2%にも及ぶという結果がでました。
さらに、オンラインを活用した働き方をするフリーランスはそうでないフリーランスと比較して年間報酬額が10万円ほど高く、1週間の勤務時間も1時間ほど短くなっています。
こういった調査結果からみても、IT技術の発展がフリーランス拡大に大きく寄与していることがうかがえるでしょう。
内閣府による分析・調査レポート
内閣府が2020年5月に実施した「フリーランス実態調査結果」によると、フリーランスの年齢層は29歳以下が11%、30歳~39歳が17%、40歳~49歳が22%、50歳~59歳が20%、60歳以上が30%という結果になっており、40代以上のミドル・シニア層が全体の7割を占めていることがわかりました。
フリーランスという働き方を選択した理由を尋ねると、約6割ものの人が「自分の仕事のスタイルで働きたい」と答え、約4割の人が「働く場所や時間を自由にするため」と答えていることから、会社という時間も働き方も制約があるところで働くよりも、自由に働きたいという意向が強いことがうかがえます。
さらに、フリーランスという働き方に対する満足度を尋ねたところ、7割以上の人が人間関係や就業環境、ライフワークバランスといった点で満足感を得ているようです。
しかし、収入については非常に満足している人が4.1%、満足している人が33.3%と、満足している割合が4割にも満たない結果となっています。
そんなフリーランスの年収を見てみると、最も多いのが200万円〜300万円で19%となっており、雇用者の年収と同じ傾向がみられました。
「同じだけの給与がもらえるのであれば、フリーランスのような自由な働き方ができた方がいい」という人が増えているのかもしれませんが、その給与への満足度はそこまで高くないようです。
フリーランスとして働く上での甘くない現実
ここまで、フリーランスは雇用者と収入には大きな差がないものの、自由な働き方ができるという点において多くの人に選ばれているというお話をしてきましたが、誰しもフリーランスとしてうまくいっているわけではありません。
ここからはフリーランスとして働く上での甘くない現実についてご紹介していきます。
景気変動に弱く不安が尽きない
フリーランスは、なれば自動的に仕事がもらえるわけではなく、自分で案件を獲得する必要があります。
しかし、それは需要がある前提での話になります。
もし景気が悪化し、案件自体が減ってしまった場合、どれだけ頑張って案件獲得に動いていても仕事がもらえないということになりかねません。
このとおり、フリーランスはいつ仕事がなくなるか分からないという不安を常に抱える覚悟が必要です。
新しい案件を獲得できない
フリーランスが案件を獲得するのは容易ではありません。
先述の通り、フリーランス人口は増加傾向にあるため、数ある仕事を奪い合っているような状況です。
もし、営業経験がない場合、いきなり案件を取ろうとしてもどうやったらいいかわからないというケースも少なくありません。
フリーランスを目指したのはいいものの、案件が獲得できずに辞めていった人も多く、フリーランスとしてつまずく大きなポイントの一つといえるでしょう。
一つの案件を継続することができない
案件は必ずしも継続して依頼してもらえるとは限りません。
単発で終わってしまうことも多いでしょう。
しかし、フリーランスとして働き続けるのであれば継続して案件を獲得しなくてはいけません。
よほどの信頼を得ない限り、なかなか継続してもらえないという点もフリーランスの厳しい現実といえるでしょう。
スキルの習得が難しくスキルアップできない
会社であれば新人研修や管理職研修、定期的な社外研修といった研修制度が設けられているケースも多いです。
しかし、フリーランスの場合は独学で勉強するかお金を払ってセミナーや勉強会に行く必要があります。
案件が満足に獲得できていない状況では、案件獲得に必死でスキルアップに時間を使うことが難しいケースもあるでしょう。
スキルアップへのハードルが高いという点はフリーランスの厳しい点の一つです。
社会的な信用が低い
フリーランスは景気の悪化による案件損失や案件継続の難しさという点において、会社に雇用されている人よりも安定した仕事とはいえません。
いつ収入がなくなるかもわからないという状態で働き続けています。
なので、同じ給与を稼いでいても、会社員より社会的な信用は低く評価されがちで、ローンやクレジットカード、不動産といった審査が通りづらいというデメリットがあります。
フリーランスが案件を獲得するための3つの方法
フリーランスは案件をいかに獲得するかが命です。
ここではフリーランスが案件を獲得する方法を3つご紹介します。
クラウドソーシングやエージェントサービスの活用
現在、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスやレバテック、Midworksといったフリーランスエージェントなど、案件獲得をサポートするサービスがあります。
クラウドソーシングサービスは、単発の案件から継続を前提とした案件まであるため、自身の求める案件に出会うことができます。
フリーランスエージェントは、エージェントへの紹介料や手数料の支払いがある反面、自分に合った案件を紹介してもらえるため、自身で案件を獲得するのが苦手という方には向いています。
これらのサービスでは案件をたくさん抱えているため、これからフリーランスを始めるという人は、積極的に活用して実績を積むのがいいでしょう。
知人からの紹介
フリーランスでいう知人というのはセミナーや勉強会などで知り合った人や友人、過去のクライアントも含まれます。
そういった知人やその先の知人に案件を依頼するような立場の人がいるのならば、その人を紹介してもらうのも一つの方法です。
知人からの紹介であれば、最初からある程度の信頼を得た状態で仕事が始められるため、定期的な案件や継続案件が得られる確率も上がるかもしれません。
SNSやブログなどインターネット上での営業活動
SNSやブログを経由して案件を獲得できる場合もあります。
また、SNSやブログで継続して情報を発信していればそれが自身のブランディングにもなるため、信頼性を上げることもできるでしょう。
フリーランスになったらまずは業務関連のフォロワーを獲得するためのアカウントを作成することをおすすめします。
フリーランスとして活躍できる人材になるための5つの方法
フリーランスとして生計を立てるには継続案件の獲得や定期的に案件を獲得する必要があります。
しかし、適当に案件に応募するだけでは難しいでしょう。
ここでは、フリーランスとして活躍できる人材になるための方法を5つご紹介します。
スキルアップ・経験を積む
フリーランスとして働くにあたって、様々な経験やスキルを持っていることは大きなアピールポイントになります。
例えば、「JavaScript」や「PHP」、「Ruby」、「Python」など人よりも多くの言語を取り扱えたり、基本情報技術者試験や応用情報処理技術者試験といったITに関する資格を持っていれば、エンジニアとして自分のレベルを証明する手段になりますし、過去に依頼主と同様の案件を対応した経験があれば、同じような対応ができるため、安心して依頼できるでしょう。
他のフリーランスとの差別化をするという意味でも、積極的なスキルアップや経験獲得は必須といえます。
人脈を広げて信頼関係を築く
人脈を持っているということは多くの人から信頼を得ているということの裏返しでもあります。
なので、SNSやネット上のコミュニティなどは積極的に活用して人脈を広げていきましょう。
また、前項でもお話しした通り、知人からの紹介で案件が獲得できるケースもありますので、人脈を広げておくことはそういった意味でもメリットがあります。
情報収集力を高める
フリーランスは会社と違い、自動的に何かを得られるという機会が極端に少ないです。
そのため、何も対策をしないと情報に疎くなってしまいがちです。
自ら積極的に情報獲得に努め、その収集力を磨いていきましょう。
また、トレンドを押さえておくことで、今世間にどんなニーズがあるのかを把握することができ、新たな案件獲得にもつながるかもしれません。
ニーズが高い分野で案件を探す
どれだけ魅力的な経験やスキルを持っていても、それを求める人がいなくては意味がありません。
案件を探す際もニッチな分野で探していては、そもそも案件自体が見つからないという事態に陥ってしまうでしょう。
自身がやりたいことだけではなく、ニーズがあるのかどうかもしっかりと下調べをしたうえで案件を探すことをおすすめします。
例えば、最近ではAIやIoT、ビッグデータといったDXに係る分野がトレンドなので、そういった領域に強いWEBエンジニアの案件は需要が多いといえるでしょう。
自己管理を徹底する
フリーランスはすべてが自己責任です。
スケジュール管理や案件の進行管理、健康管理など管理することがたくさんあります。
これらを欠いてしまうと、クライアントとの信頼関係にも大きく影響を及ぼしてしまい、最悪の場合、契約解除になってしまうかもしれません。
自己管理を徹底するというのはフリーランスとして働くための必須事項です。
自由に働きたいならばやはりフリーランスがいい
様々な状況から、フリーランスという働き方をする人は増えています。
しかし、フリーランスは環境に縛られず自由に働ける反面、厳しい現実もあります。
フリーランスで生計を立てるためにも、本記事で紹介した案件の獲得方法や活躍できる人材になるための方法を参考にしてみてください。
- 様々な要因から、フリーランスは急増している
- フリーランスは自由な働き方だが、厳しい現実もある
- フリーランスとして成功するためには工夫が必要
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