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【2022年最新】フリーランスは失業保険をもらえる?開業届を出すタイミングも紹介

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そもそも失業保険とは

失業保険とは、離職した労働者が再就職の意思や能力を持って求職活動をしているにもかかわらず、再就職できていない場合に支給される手当です。

失業中の生活や求職活動を支援することを目的としています。

しかし、失業保険は誰でも同じようにもらえるわけではありません。

ここでは失業保険を受け取れる条件や期間、金額について詳しく解説していきます。

失業保険は雇用保険の一部の失業手当のこと

失業保険とは、雇用保険の一部である失業手当を指します。

雇用保険のなかで失業等給付にあたるものは、大きく分類して「求職者給付・教育訓練給付・就職促進給付・雇用継続給付」の4種類です。そのなかで失業手当は、求職者給付に含まれる手当で、正式名称は「基本手当」と言います。

失業保険を受け取れる条件とは

失業保険を受け取るためには、次の2つの条件を満たす必要があります。

失業中で、ハローワークにおいて求職の申込みを行っていること

次のように、積極的に再就職する意思や能力があると判断できない場合は、失業保険を受け取れません。

  • けがや病気、妊娠、出産、育児などで、すぐに就職できない場合
  • 定年退職などにより、休養期間を設ける場合
  • 結婚などにより、家事に専念する場合

雇用保険の加入期間(被保険者期間)が、離職日以前の2年間において、通算12か月以上あること

なお、倒産や解雇による「特定受給資格者」や、正当な理由がある離職による「特定理由離職者」と認定された場合は、離職日以前1年間において、被保険者期間が通算6か月以上あれば受給可能です。

労働契約期間の満了後、更新を希望したにもかかわらず、更新されず離職した場合も「特定理由離職者」に該当します。

失業保険を受け取れる期間とは

失業保険を受け取れる期間は、離職の理由や年齢、被保険者期間によって異なり、以下のようになっています。

自己都合によって離職した場合

年齢 \ 被保険者期間 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢 90日 120日 150日

会社都合によって離職した場合

年齢 \ 被保険者期間 1年未満 1年以上 
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 90日 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 90日 150日 180日 240日 270日
45歳以上60歳未満 90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 90日 150日 180日 210日 240日

失業保険で受け取れる金額はいくら?

失業保険で受け取れる1日あたりの金額は、離職日の直近6か月に毎月支払われた賃金(賞与などは除く)の合計を180で割った金額の約50〜80%となり、賃金が低い人ほど、高い率で計算されます。

このように算出された1日あたりの金額を「基本手当日額」と言い、年齢によって以下のように上限額が定められています。

令和4年8月1日現在

離職時の年齢 上限
30歳未満 6,835円
30歳以上45歳未満 7,595円
45歳以上60歳未満 8,355円
60歳以上65歳未満 7,177円

退職してフリーランスになる場合でも失業保険はもらえるのか

「就職しないでフリーランスになる予定だけど、失業保険ってもらえるの?」と思っても、失業保険をもらうためには再就職の意思が必要との認識から「どうせもらえないだろう」と諦めてしまう方も多いのではないでしょうか。

けれども、諦める必要はありません。なぜなら、フリーランスになる場合でも条件を満たせば失業保険をもらえるからです。

はじめは生活が安定しないであろうフリーランスになるにあたって、失業保険を受給できるかどうかは大きな問題と言えます。

そのため、ここからは受給資格を失わないために「するべきこと」と「してはいけないこと」について見ていきましょう。

待機期間中の動き

失業保険を受給するためには、まず、離職後に住居を管轄するハローワークに行って「求職の申込み」を行います。その際に、離職票や身元確認書類などの必要書類を確認して持参しましょう。

手続きを行って受給資格が決定すると、7日間の「待機期間」に入ります。注意点として、この期間中にアルバイトなどをしてはいけません。わずかでも収入を得ると、待機期間が伸びてしまう恐れがあるので注意が必要です。

また、待機期間中に開業届を出すと、受給資格を失いますので気を付けましょう。

給付制限期間中の動き

受給資格が決定すると、ハローワークから受給説明会の日時を指定されますので、必ず出席しなければなりません。

説明会に出席することで、再就職の意思があると認められ、失業保険の受給に必要な「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」を受け取れます。また、その際に第1回目の「失業認定日」が決定します。

自己都合による離職の場合は、失業保険が支給されない「給付制限期間」が設けられており、その期間は待機期間(7日間)の翌日から2か月間です。

この期間中に、フリーランスとして働きはじめたいと考える方も多いでしょう。実際に働くことは認められています。しかし、1週間の労働時間が20時間を超えると、就職したと判断され受給資格を失う恐れがあるので、注意が必要です。

アルバイトをしている場合に「就職」とみなされる要件は以下の通りです。

  • 所定労働時間が週20時間以上の場合
  • 31日以上の雇用見込みがある場合

受給期間中

失業保険の受給期間中も働くことはできますが、働き方によっては、受給額に影響が出てしまいます。

まず、1日の労働時間が4時間以上になると、その日の支給分が先送りとなります。先送りが続くと、失業保険をすべて受給できないまま受給期間(離職後の1年間)が終わってしまうことも考えられるので計算して働くことが大切です。

次に、1日4時間未満の場合でも、収入額によっては減額の対象となります。

いずれにしても、就労の状況については「失業認定申告書」に記載して正直に申告しなければなりません。申告しない場合は、不正受給となり罰則を科されることもあります。

したがって、失業保険を滞りなく受給するためには、フリーランスとして働くことは最低限に抑えたほうが良いと言えます。

個人事業主が再就職手当を申請するための手続きは?

再就職手当とは、雇用保険のなかで就職促進給付に分類される手当です。失業保険を受給する資格のある人が、受給前や受給中にもかかわらず就職した場合にもらうことができます。

再就職手当は、再就職が早期になるほど金額がアップします。つまり、失業保険を満額もらうまでは就職しない、といった考えから再就職を遅らせる人を減らして、早期の就職を促す制度です。

再就職手当を受け取るための要件のひとつに、受給手続きをして待機期間(7日間)満了後に「就職」または「事業を開始」したこと、という要件があります。

したがって、離職後に個人事業主になる予定の場合でも、支給要件を満たせば受給が可能になります。

ここからは、個人事業主が再就職手当を受給するための手続きについて見ていきましょう。

ハローワークで離職票を提出し、求職申込をする

まず、失業保険をもらう場合と同じように、離職後に住居を管轄するハローワークに行って「求職の申込み」を行わなければなりません。その際に、離職票を提出する必要があるので、手元にない場合は離職した会社に用意してもらいましょう。

そのほかにも、マイナンバーカードや身元確認書類、写真、本人名義の通帳などが必要です。

受給資格の決定後、7日間の「待機期間」に入りますが、この期間中にアルバイトなどをして、わずかでも収入を得ると、待機期間が延長する恐れがあります。

また、待機期間中に開業届を出すと、再就職手当がもらえなくなってしまうので、注意しましょう。

雇用保険説明会に出席し、失業認定を受ける

受給資格が決定すると、ハローワークから日時を指定された受給説明会に、必ず出席します。

この説明会に出席すると、再就職手当を受給するために必要な「雇用保険受給資格者証」などの書類を受け取れます。そして、その際に第1回目の「失業認定日」が決定します。指定された日時にハローワークに行って手続きを行い、受給に必要な失業認定を受けることが大切です。

開業届や再就職手当支給申請書などの提出書類の準備

ここまで終えたら、再就職手当をもらうために必要な書類を準備します。その中に、開業届(コピー)も含まれるので、まずは開業届を税務署に提出しましょう。

ただし、ここで開業届を提出するタイミングを間違えると、受給資格を失ってしまうので注意が必要です。

離職の理由が会社都合の場合は、待機期間(7日)が終わったら提出できます。しかし、自己都合の場合は、待機期間が終わった後にさらに1か月経過してから提出しなければなりません。特に自己都合の場合は、時期を間違えないように注意しましょう。また、開業したらハローワークにすぐに報告する必要があります。

一般的に、再就職手当の申請に必要な書類は以下の通りです。

  • 再就職手当支給申請書
  • 開業届のコピー
  • 雇用保険受給資格者証
  • 失業申告認定書
  • 個人事業主として1年を超えて安定的に働けることを証明する書類(業務委託契約書など)

「1年を超えて安定的に働けることの証明」が十分ではないと判断されると、申請が通らないこともあります。このようなケースにおいては、十分な実績を作ってから半年後などに再申請することもできます。管轄のハローワークに確認してみましょう。

再就職手当の申請・審査と決定

開業したら1か月以内に、準備した書類を提出して再就職手当の申請を行います。

申請後に、事業を継続しているかを確認する電話がかかってくる場合もあるので、しっかり対応しましょう。

また、審査状況などを知りたい時は、申請したハローワークに行って確認することが可能です(本人確認書類の提示あり)。

審査に通過すると「就業促進手当支給決定通知書」が届きます。

再就職手当の振込

決定通知書が届いて、おおむね1週間ほどで指定した口座に給付金が振り込まれます。

失業保険とは異なり、一括でまとまった金額が振り込まれることが、再就職手当のメリットと言えます。

退職してフリーランスになる場合の開業届提出タイミング

退職後にフリーランスになる場合において、失業保険や再就職手当を受け取るためには、開業届を提出する時期が重要です。

例えば、失業保険を受け取っている期間中に開業届を提出すると、その時点で失業保険をもらえなくなりますが、再就職手当はもらえる可能性があります。

ここからは、失業保険を満額で受け取る場合と、途中で再就職手当を受け取る場合の、開業届を提出するべき時期について解説していきます。

フリーランスとしての業務をこれからスタートするのか、または既に仕事を受注できる状態にあるのかなど、それぞれの状況によってどちらの手当をもらう方が良いのかが変わってくるでしょう。

失業手当を満額もらう場合

失業保険を満額で受け取る場合は、受給期間が終了してから開業届を提出する必要があります

すでにフリーランスとして仕事を受注して収入を得られる状態にある場合は、最低限に仕事を抑える必要があるので、逆に仕事の機会を失う恐れもあります。そのため、自身がどのような状況にあり、どの選択が最適であるかを把握することが重要です。

反対に、これからスタートする場合は、失業保険によって安定的な生活が可能になるので、準備に時間をかけられます。なお、給付制限期間中は無収入になるか、週20時間以上働くことは認められていないので低収入の状態になるので、ある程度の生活費は確保しておいたほうが安心です。

途中で開業して再就職手当をもらう場合

失業保険の申請後、給付制限期間や受給期間の途中で開業届を提出しても、要件を満たせば再就職手当を受け取れます。

離職の理由によって、開業届の提出が可能になる時期が異なるので注意しましょう。

  • 会社都合・・・7日間の待機期間後
  • 自己都合・・・7日間の待機期間 + 1か月後

すぐにフリーランスとして仕事をスタートしたい場合は、再就職手当をもらう方法を選択する方が良いかもしれません。

また、再就職手当は事業の開始が早期になるほど金額がアップします。

再就職手当の額は、所定給付日数のうち、支給日数がどれくらい残っているかによって、以下の通りに算出できます。

  • 支給残日数が2/3以上・・・基本手当日額 × 支給残日数 × 70%
  • 支給残日数が1/3以上・・・基本手当日額 × 支給残日数 × 60%

開業届に記載されている開業年月日が事業開始日とみなされるので、早めに手続きをした方が良いと言えます。

再就職手当を受け取るための手続きについては、前の章で詳しく解説していますので、是非参考にしてください。

フリーランスエンジニアが開業届を出すタイミングと提出方法は?

ここでは、フリーランスエンジニアが開業届を出すタイミングと提出方法を解説していきます。開業を決めた際には必須の手続きですので、以下を参考にしてみてください。

開業届の提出方法

開業届を提出する方法は、以下の3パターンあります。

  • e-Taxを利用したPDF形式による届け出
  • 郵送での届け出
  • 税務署に出向いて手渡し

提出方法によって注意点が異なりますので、そちらに着目しつつご覧ください。

e-Taxを利用したPDF形式による提出

開業届はe-TAXを利用したPDF形式による提出が可能です。税務署に出向かずにオンライン上で手続きできることがメリットです。

e-TAXを利用するには、マイナンバーカードやICカードリーダライタが必要となり、前もって以下の準備が必要です。

  • 利用者識別番号の取得
  • 電子証明書の取得
  • e-TAXソフトのインストール

これらの準備ができたら事前にインストールしたe-TAXソフトで開業届を作成し、e-TAXで開業届を送信します。その後税務署に開業届のデータが届いたお知らせがメッセージボックスに受信されると手続きは完了となります。

e-TAXでは開業届の控えが取得できませんが、送信データと税務署から返信されたデータの2枚をセットにしておけば開業届の控えと同じ効力がある書類となります。

郵送

郵送での手続きも可能です。税務署に出向く必要がないため効率的な手続き方法の一つです。ただし、郵送の場合は書類の不備があった場合に郵便物の往復に時間がかかるため、郵送前に入念な確認をしましょう。

また、個人情報などの重要な書類を同封しなければならないため、追跡可能な書留やレターパックなどでの送付をおすすめします。

なお、郵送する際は以下の書類を送付する必要があります。

  • 開業届
  • 開業届の控え
  • 返信用封筒・返信用切手
  • マイナンバーがわかる書類
  • 本人確認できるもの(運転免許証・パスポートなど)
  • 青色申告承認申請書

これらを管轄の税務署に送付すると、後日受領印が押された開業届の控えが送られてきます。開業後は、事業主であることを証明するために開業届が必要になる場面が出てくるため、受け取ったら大切に保管しておきましょう。

開業届の用紙は「国税庁のホームページ」から取得できますのでご活用ください。

国税庁:個人事業の開業・廃業等届出書

税務署での手渡し

開業届は税務署で手渡しすることも可能です。直接持参することで、万が一記入漏れなどがあった際にすぐ手直しできることがメリットです。税務署での受付時間は平日の8時30分から17時となります。

提出のタイミングや期限はある?

開業届の提出時期は「事業を開始してから1か月以内」と所得税法で定められています。ただ実際には、提出が遅れても罰則はありません。とはいえ、ここまでも解説してきたとおり所得税法で定められている以上は開業届を提出しておくのが無難です。また、単なる儀式的行為ではなくさまざまな利点もあるため、それらを確認しておきましょう。

青色申告を希望する場合は、原則として開業日から2か月以内に青色申告承認申請書を出す必要があります。一部例外として、開業した日が1月1日から1月15日の場合は3月15日が提出期限となります。また、白色申告から青色申告に変更する際は、青色申告承認申請書を青色申告を予定する年度の3月15日までに提出しなければなりません。

この青色申告承認申請書は、1日でも提出期限から遅れると税務署に受け取ってもらえないため、次に申請できるのが1年後になってしまいます。青色申告を希望する際は提出期限に注意して必ず提出しましょう。

開業届の提出先

開業届の提出先は、納税地に設定した住所に該当する税務署となります。住所地を管轄する税務署の場所は、国税庁のホームページにて確認できますので、事前にチェックしておきましょう。

提出の際に必要な持ち物

開業届を出すときには以下5つの持ち物が必要です。

  • 開業届出書(個人事業の開業・廃業等届出書)
  • 印鑑
  • マイナンバーがわかるもの
  • 本人確認書類
  • 青色申告承認申請書

書類を忘れると開業届を受理されないため、入念に確認しておきましょう。

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まとめ

会社員からフリーランスになると、はじめは収入が安定しないこともあり、不安になることも多いでしょう。

失業保険や再就職手当をもらえれば、一時的に金銭面での不安を解消できます。

今回の記事では、フリーランスでも条件によっては受給が可能であることを解説してきました。

ただし注意点として、失業保険はあくまでも「再就職を目指す人」を支援するためにあることを念頭に置いておきましょう。

「フリーランスになるために会社を辞めた」などを離職の理由にすると、当然ですが受給資格は得られません。受給資格を失わないように慎重に行動することが大切です。

  1. フリーランスでも失業保険をもらえる
  2. 失業保険をもらうためには開業届の提出時期が重要になる
  3. 失業保険ではなく再就職手当をもらった方が良い場合もある
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