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PMOの役割とは?仕事内容や求められるスキルを紹介


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はじめに

「PMOが抽象的すぎてよくわからない」「PMOとPMって何が違うの?」という疑問をお持ちの方は多いでしょう。

PMOとは、プロジェクトマネジメントオフィスの略で、プロジェクトの進行と品質を管理し、最適化するための組織やチームです。

近年、企業のプロジェクトが複雑化し多様化する中で、PMOの需要は高まりつつあります。

この記事では、PMOの基本的な概念から、その役割、タイプ、求められるスキル、企業がPMOを設けるメリットとデメリットまで、幅広く解説します。

これを読めば、PMOの全貌が明確に理解でき、PMOの設置を検討している企業や、PMOに興味を持つすべての方にとって有益な情報となるでしょう。

<この記事を読むとわかること>

  • PMOの基本的な概念とその役割
  • PMOの主なタイプとそれぞれの特徴
  • 企業がPMOを設ける際のメリットとデメリット
  • PMOに求められる主なスキルとその向上方法

PMOとは?

PMOは、企業の組織運営において重要な役割を果たす役割を担いますが、その仕事内容や役割を深く理解している人は多くありません。

ここではまず、PMOの全体像と間違えやすい「PM」との違いについて明確にしておきましょう。

PMOの概要

PMOは「Project Management Office」の略称で、企業や組織内でプロジェクトの統括や支援を行う部門やチームを指します。

その主な目的は、プロジェクトの品質や効率を向上させることにあります。

具体的には、プロジェクトの進行状況の監視、リソースの最適化、リスク管理、そしてステークホルダーとのコミュニケーションの最適化など、多岐にわたる業務を担当します。

多くの企業では、プロジェクトの成功率を高めるためにPMOの設置を検討しており、その重要性は日々高まっているので、需要も高いです。

PMOが担う役割とは?

PMOが担う主な役割は、プロジェクトの効率と品質を最大化することです。

これには、プロジェクトの計画、実行、監視、そして終了の各フェーズでのサポートが含まれます。

<PMOの主な役割>

  • プロジェクトのスケジュール管理
  • コスト管理
  • 品質管理
  • リスク管理
  • コミュニケーション管理
  • ドキュメンテーションの整備
  • 各種報告の作成

具体的には、上記のリストに示されているように、プロジェクトの進行において必要な各種の管理業務を行います。

以上の業務を通じて、PMOはプロジェクトチームが目標を達成できるよう支援し、プロジェクトの成功確率を向上させる役割を果たすのです。

PMOとPMは何が違う?

<PMOとPMの違い>

PM(Project Manager) PMO(Project Management Office)
定義 特定のプロジェクトの成功を担当する個人 組織全体のプロジェクト管理を統一・支援する部門
役割 プロジェクトの計画、実行、監視、終了 プロジェクトの方針、手法の統一、品質・効率の向上
焦点 個別のプロジェクト 組織全体のプロジェクトポートフォリオ
責任範囲 一つのプロジェクト 複数のプロジェクト
主な業務 スケジュール管理、リスク管理、コスト管理 プロジェクト管理のフレームワーク構築、効果的な方法論の構築
コミュニケーション プロジェクトチーム、ステークホルダー 組織内外のステークホルダー
目的 個別のプロジェクトの成功 組織全体のプロジェクト成功率の向上

PMO(Project Management Office)とPM(Project Manager)は、プロジェクト管理に関連する用語としてよく耳にするものですが、両者の役割と責任は異なります。

PMOは、組織や企業全体のプロジェクト管理の方針や手法を統一し、プロジェクトの品質や効率を向上させるための部門やチームです。

一方、PMは特定のプロジェクトの成功を担当する個人で、そのプロジェクトの計画、実行、監視、終了の各フェーズを管理します。

要するに、PMOは組織全体のプロジェクト管理のフレームワークや方針を立案し、PMはそのフレームワークの中で具体的なプロジェクトを遂行する役割を持っています。

両者は密接に連携して働くことが多いものの、主な役割は異なる点を理解することが重要です。

PMOには大きく分けて4つの職種が存在する

PMOと一口に言っても、その業務範囲はかなり広範になるため、具体的に4つの職種に大別されることが多いです。

ここでは、PMOの4つの職種について紹介し、それぞれの職種ではどのような業務を担当し、どのようなスキルが必要になってくるのか詳細に解説します。

プロジェクトアドミニストレーター®(PJA)

プロジェクトアドミニストレーター®(PJA)は、PMO内での基盤となる職種であり、プロジェクトの進行と管理の基本的な業務を担当します。

プロジェクトの日々のオペレーションを円滑に進めるため、細部にわたるタスクの管理と実行が求められます。

<主な仕事内容>

  • プロジェクトスケジュールの作成と管理
  • ドキュメントの整理と管理
  • ミーティングの調整と記録
  • コミュニケーションのサポート
  • リソースのトラッキングと報告

プロジェクトアドミニストレーター®(PJA)は、プロジェクト管理の基礎を学び、経験を積むのに適したポジションです。

そのため、プロジェクト管理のキャリアを志向する方にとって、入門として最適な職種と言えます。

しかし、多くのタスクと細部への注意が求められるため、組織力や時間管理能力、コミュニケーション能力が重要です。

プロジェクトコントローラー®(PJC)

プロジェクトコントローラー®(PJC)は、プロジェクトのコストとスケジュールを管理し、プロジェクトが計画通りに進行するようにする職種です。

プロジェクトの進捗を定期的に確認し、予算や時間のオーバーランがないように注意深く監視する必要があります。

<主な仕事内容>

  • コスト管理と予算のトラッキング
  • スケジュールの監視と調整
  • プロジェクトのパフォーマンス分析
  • リスクの識別と管理
  • ステークホルダーへの報告とコミュニケーション

プロジェクトコントローラー®(PJC)の職種は、分析力と注意力が求められ、プロジェクトの成功に向けて重要な役割を果たします。

このポジションでは、詳細なデータ分析と精密な計画が必要となり、プロジェクトの進捗状況を正確に把握し、必要に応じて適切な対策を講じる能力が重要です。

また、ステークホルダーとの効果的なコミュニケーションも不可欠で、プロジェクトの進行状況を明確に伝えるスキルが求められます。

プロジェクトマネジメントアナリスト(PMA)

プロジェクトマネジメントアナリスト(PMA)は、プロジェクトの計画、実行、監視の各フェーズで、データ分析と情報収集または分析を行う職種です。

プロジェクトの効率と効果性を最大化するために、定量的および定性的な分析が重要となります。

<主な仕事内容>

  • プロジェクトのデータ収集と分析
  • プロジェクトのパフォーマンス評価
  • 効果的なプロジェクト管理手法の提案
  • プロジェクトのリスク分析
  • ステークホルダーへの情報提供とアドバイス

プロジェクトマネジメントアナリスト(PMA)は、分析的思考と高度なコミュニケーションスキルが必要とされます。

プロジェクトの成功を確実にするためには、正確なデータ分析と、その結果を基にした戦略的な意思決定が不可欠です。

また、分析結果を明確かつ効果的に伝える能力も重要で、ステークホルダーに対して適切な情報とアドバイスを提供する必要があります。

プロジェクトマネジメントコンサルタント(PMC)

プロジェクトマネジメントコンサルタント(PMC)は、組織やプロジェクトチームに対して、プロジェクト管理の専門的な知識やアドバイスを提供する職種です。

プロジェクトの成功を実現するために、最適なプロジェクト管理手法や戦略の策定、およびその実施のサポートをしなければなりません。

<主な仕事内容>

  • プロジェクト管理の効率的な進め方の構築
  • プロジェクトの戦略策定と計画のサポート
  • プロジェクトリスクの評価と対策の提案
  • プロジェクトパフォーマンスの最適化のアドバイス
  • ステークホルダーとのコミュニケーションと調整

プロジェクトマネジメントコンサルタント(PMC)の職種は、深い専門知識と経験、そして高度なコンサルティングスキルが必要とされます。

プロジェクトの多様な課題に対して効果的な解決策を提案し、プロジェクトチームやステークホルダーと協力して、プロジェクトの成功に導くことが主なミッションです。

そのため、戦略的思考力と優れたコミュニケーション能力、そして柔軟性が求められます。

PMOには3つのタイプがある

PMOの4つの職種についてはご理解頂けたかと思いますが、先述した4つの職種にもそれぞれ「タイプ」が存在します。

ここでは、PMOの3つのタイプについてそれぞれご紹介し、どのような人または組織におすすめなのか詳しく解説します。

管理・コントロール型

管理・コントロール型PMOは、プロジェクトに深く介入し、プロジェクトの進行と成果に対して一定のコントロールを行います。

このタイプのPMOは、プロジェクトの枠組みや方法論の提示、スケジュール管理、使用ツールの選定や指定を行い、プロジェクトの進行を監視し、業務課題の解消・改善に尽力しなければなりません。

<管理・コントロール型PMOが果たすべき役割>

  • プロジェクトの枠組みや方法論の提示
  • スケジュールの管理と調整
  • 使用ツールの選定や指定
  • プロジェクトの進行の監視
  • 業務課題の解消・改善
  • 法規制や組織で定めるPMプロセスの確認

管理・コントロール型PMOは、プロジェクトの進行において一定の権限とコントロールを持ちたいと考えるプロジェクトマネージャーや、プロジェクトの進行をより効率的かつ効果的に管理したい組織におすすめです。

また、プロジェクトの規模が大きく、多くのステークホルダーが関与する場合や、プロジェクトの成功が組織にとって重要な意義を持つ場合にも、このタイプのPMOが適しています。

指揮型

指揮型PMOは、プロジェクト管理において最も権限が強く、プロジェクトの全体的な進行に深く、直接的に関与する特徴を持っています。

このタイプのPMOは、プロジェクトの意思決定を助け、データや情報の分析や、会議での適切なファシリテーションを行う必要があります。

<指揮型PMOが果たすべき役割>

  • プロジェクトの全体的な進行の管理と指揮
  • データや情報の分析
  • 会議での適切なファシリテーション
  • プロジェクトマネージャーの意思決定のサポート
  • プロジェクトのリスク管理と対策の提案

指揮型PMOは、プロジェクトマネージャーが経験やスキルが不足している場合や、プロジェクトの規模が大きく複雑で、多くのステークホルダーが関与するプロジェクトにおすすめです。

また、プロジェクトの成功が組織にとって極めて重要であり、プロジェクトの進行と成果に対して高度なコントロールが必要な場合にも、このタイプのPMOが適しています。

コンサルタント型(支援・助言)

コンサルタント型PMOは、プロジェクトマネージャーをサポートし、プロジェクトに必要な事務/庶務的な作業や対外への窓口業務を通じて助言や支援を行う特徴を持っています。

このタイプのPMOは、資料やマニュアルの作成、業務プロセスの改善などを通じて、プロジェクトの組織能力やスキルの向上を図ります。

基本的にはプロジェクトマネージャーの主体性を尊重し、プロジェクトに対する権限はほとんど持ちません。

<コンサルタント型PMOが果たすべき役割>

  • 事務/庶務的な作業のサポート
  • 対外への窓口業務
  • 資料やマニュアルの作成
  • 業務プロセスの改善
  • プロジェクトメンバーへの教育やトレーニング

コンサルタント型PMOは、プロジェクトマネージャーが主体性を持ちつつ、プロジェクトの進行において必要なサポートや助言を求める場合におすすめです。

また、プロジェクトの規模がそれほど大きくない、またはプロジェクトの構造が単純である場合、そしてプロジェクトメンバーのスキルアップや組織能力の向上を目指すプロジェクトなどにも適しています。

企業がPMOを設けるメリットとデメリットとは

ここまで、PMOの役割などのポジティブな面を紹介してきましたが、企業がPMOを設ける際にはいくつか注意しておくべき点も忘れてはなりません。

ここでは、企業がPMOを設ける際に享受できる具体的なメリットとデメリットを、それぞれ3つずつ詳しくご紹介します。

企業がPMOを設ける3つのメリット

企業がPMOを設けるメリットは以下の3つです。

  1. ITプロジェクトの成功率を向上させることができる
  2. チームを横断したコミュニケーション・共通認識を設けることができる
  3. 事前にリスクを察知して対策することができる

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

ITプロジェクトの成功率を向上させることができる

一つ目のメリットとしては、ITプロジェクトの成約率を効果的に向上させられる点にあります。

企業がPMOを設けることで、PMOがプロジェクトの計画、実行、監視、そして閉じるフェーズにおいて、一貫した管理とサポートを可能にします。

このメリットの効果を実感できるシーンとしては、たとえば、新しいITシステムの導入や大規模なシステムアップグレードの際に顕著です。

これらのプロジェクトでは、多くの部門やチームが関与し、それぞれが異なる要求や期待を持っています。

PMOが中心となってコミュニケーションを取り仕切り、全てのステークホルダー間での認識の共有や調整を行うことで、プロジェクトの進行がスムーズになり、期間内に品質の高い成果物を生み出すことが可能になります。

また、PMOがリスク管理や品質管理を徹底することで、プロジェクトの途中でのトラブルや遅延が最小限に抑えられ、成功の確率が高まるのです。

チームを横断したコミュニケーション・共通認識を設けることができる

PMOの設置により、チームを横断したコミュニケーションや共通認識の構築が可能となります。

これは、PMOがプロジェクトの各フェーズで統一されたコミュニケーションプラットフォームを構築し、異なる部門やチーム間での情報共有や調整を効率的に行うからです。

このメリットの効果が特に発揮されるのは、多くの部門やチームが関与する複雑なプロジェクトにおいてです。

たとえば、企業が新しい製品を開発する際、マーケティング、開発、製造、販売など、多くの部門が協力して作業を進めます。

このような状況下で、PMOが各部門間のコミュニケーションを円滑にし、共通の目標やビジョンを明確にすることで、全体の作業の進行がスムーズになり、組織全体の生産性や効率が向上します。

また、共通の理解が固まることで、プロジェクトの方向性がブレにくくなり、目標達成へ向けた一貫した作業をこなすことが可能です。

事前にリスクを察知して対策することができる

PMOの存在によって、プロジェクトに潜むリスクを事前に察知し、適切な対策を講じることが可能となります。

これは、PMOがプロジェクトの進行を綿密に監視し、データ分析やリスクアセスメントを行うことで、潜在的な問題や障害を早期に特定し、解決策を提供するからです。

このメリットの効果は、特に大規模かつ複雑なプロジェクトで顕著に現れます。

たとえば、新しいシステムの開発や導入の際、未知の技術的課題や組織内の抵抗など、多くのリスクが存在します。

PMOがこれらのリスクを早期に特定し、適切な対策を立てることで、プロジェクトの遅延やコストオーバーを防ぐことができます。

また、リスクの早期発見と対策により、プロジェクトの安定した進行が可能となり、最終的な成功に寄与することが可能です。

企業がPMOを設ける3つのデメリットとは

企業がPMOを設けるデメリットは以下の3つです。

  1. PMOに依存し過ぎてしまうケースがある
  2. PMOのコミュニケーションスタンス次第で、社内が混乱する
  3. 外部コンサルタントに依頼すると高額

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

PMOに依存し過ぎてしまうケースがある

PMOを設置することで、プロジェクトの管理やサポートが強化される反面、企業やプロジェクトチームがPMOに過度に依存するリスクが生じることがあります。

これは、PMOが持つ専門的な知識や経験、リソースを過度に頼りにすることで、チームの自主性や独自の判断力が低下する可能性があるためです。

このデメリットは、特に新しいプロジェクトや初めての取り組みにおいて、チームがPMOのサポートや指示を待ってしまい、自らの判断で行動することが少なくなる場面などで注意が必要です。

たとえば、プロジェクトの進行中に問題が発生した際、チームが自らの判断で解決策を模索するのではなく、PMOの指示や意見を待つような状況が生じることなどが考えられます。

対処策としては、PMOの役割や権限を明確に定義し、企業やプロジェクトチームとのバランスを保つことが重要です。

また、定期的なフィードバックやコミュニケーションを通じて、PMOとチームの関係を健全に保つことが求められます。

PMOのコミュニケーションスタンス次第で、社内が混乱する

PMOがプロジェクトの中心的な役割を果たす中で、そのコミュニケーションスタンスが不適切であると、社内に混乱が生じる可能性があります。

これは、PMOが情報の共有やコミュニケーションの方法、タイミングを適切に管理しない場合、誤解や不信、対立が生まれ、プロジェクトの進行に悪影響を及ぼすからです。

このデメリットが顕著になるのは、たとえば、PMOがプロジェクトの重要な情報を適切なタイミングで共有しない場合や、コミュニケーションが一方通行である場合です。

これにより、チームメンバーや関連部門間での認識のずれや不満が生じ、結果としてプロジェクト全体の効率や成果に影響を与えることがあります。

これを避けるためには、PMOが開かれたコミュニケーションを心掛け、全てのステークホルダーとの透明性を保つことが重要です。

また、定期的なミーティングやフィードバックの機会を設け、関係者全員が情報を共有し、意見や懸念を表明できる環境を整える必要があります。

外部コンサルタントに依頼すると高額

企業がPMOの専門性を確保するために外部のコンサルタントに依頼する場合、その費用は一般に高額となることは知っておくべきでしょう。

外部のPMOコンサルタント会社に依頼する場合、費用相場は月額約80万円〜300万円前後が一般的であり、フリーランスのPMOコンサルタントに依頼する場合でも、月額約100万円前後の費用がかかるとされています。

このような高額な費用が発生することで、特に中小企業ではコスト負担が大きくなり、PMOの導入をためらう企業も少なくありません。

しかし、適切なコンサルタントの選定と、明確な目標設定、期間の設定を行うことで、コストパフォーマンスを最適化し、企業の利益向上に寄与することが期待できます。

PMOに求められるスキルとは

PMOの重要性については、ご理解していただけたかと思います。

しかし、PMOになるためまたはPMOとしてのスキルを醸成していくにはどのようなスキルを積極的に伸ばしていくべきなのでしょうか。

ここでは、PMOに求められるスキルを厳選して6つご紹介します。

チームを横断したコミュニケーションスキル

チームを横断したコミュニケーションスキルとは、異なる専門分野や背景を持つメンバー間で効果的に意見や情報を共有し、理解し合う能力を指します。

つまり、相手の立場や視点を理解し、適切な言葉や方法で意見を伝える能力のことです。

このスキルがPMOにとって重要である理由は、PMOがプロジェクトの進行を円滑に進めるためには、多様なバックグラウンドを持つプロジェクトメンバーや関連部署との協力が不可欠であるからです。

効果的なコミュニケーションが図られることで、誤解やコンフリクトの発生を防ぎ、プロジェクトの目標達成に向けた共通の理解を築くことができます。

このスキルを向上させるためには、異なる専門分野の知識を学ぶこと、コミュニケーションの方法や技術を磨くことが重要です。

具体的には、他部門との交流を増やし、異なる視点や意見に触れる機会を持つことや、効果的なプレゼンテーションやミーティングの進行法を学ぶことが挙げられます。

また、フィードバックを積極的に求め、自身のコミュニケーションスキルの強化に努めることも大切です。

社外クライアントとの折衝スキル

社外クライアントとの折衝スキルとは、企業外のクライアントやパートナーと効果的に交渉し、双方にとって最良の合意点を見つけ出す能力を指します。

これには、相手のニーズや要望を正確に理解し、自社の立場や制約を明確に伝える能力が求められます。

PMOにおいてこのスキルが重要である理由は、プロジェクトの成功には外部のステークホルダーとの良好な関係が不可欠であり、そのためには相互の理解と協力が必要だからです。

適切な折衝によって、プロジェクトのリソース、スケジュール、品質などに関する合意形成がスムーズに行え、プロジェクトの進行が円滑になります。

社外クライアントとの折衝スキルを向上させるためには、交渉の基本原則を理解し、実践を通じて経験を積むことが重要です。

具体的には、相手の立場や利益を理解し、ウィンウィンを目指す姿勢を持つこと、また、明確かつ具体的なコミュニケーションを心掛けることが必要です。

ファシリテーション能力

ファシリテーション能力とは、グループの議論やミーティングを円滑に進め、参加者全員の意見や知識を最大限に引き出し、共通の目標に向かって効果的に進めるためのスキルを指します。

これには、参加者の意見を適切にまとめ、方向性を示す能力や、議論の進行を中立的な立場でサポートする能力が含まれます。

このスキルがPMOにとって重要である理由は、多様なバックグラウンドを持つプロジェクトメンバーや関連部署との協力が不可欠であるためです。

ファシリテーション能力を持つPMOは、プロジェクトの目標に向けての共通の理解を築くことができ、誤解やコンフリクトの発生を防ぐことができます。

ファシリテーション能力を向上させるためには、実際のミーティングやワークショップでの経験を積むことが最も効果的です。

具体的には、参加者の意見を収集し、それを整理・可視化する技術を磨くことや、グループの雰囲気を読み取り、必要に応じて議論の方向性を調整することが求められます。

プロジェクトマネジメント能力

プロジェクトマネジメント能力とは、プロジェクトを効果的かつ効率的に計画、実行、監視し、最終的には成功に導くための総合的なスキルを指します。

これには、プロジェクトの目標設定、リソース管理、タイムマネジメント、リスク管理、品質管理など、多岐にわたる能力が含まれます。

PMOにおいて、プロジェクトマネジメント能力は極めて重要です。これは、PMOの主要な役割が、プロジェクトの進行と成果の最適化であるからです。

高いプロジェクトマネジメント能力を持つPMOは、プロジェクトの目標達成を確実にし、期間とコストを最適にコントロールすることができます。

プロジェクトマネジメント能力を向上させるには、プロジェクトマネジメントの基本原則と方法論を学び、実際のプロジェクトでこれを適用し経験を積むことが必要です。

具体的には、プロジェクトマネジメントのベストプラクティスを学び取り、それを日々の業務に活かすことで、スキルの向上が期待できます。

また、定期的なレビューとフィードバックを通じて、継続的に学び、改善していく姿勢が重要です。

問題発見・課題解決能力

問題発見・課題解決能力とは、プロジェクトの進行中に生じる様々な問題や課題を早期に発見し、適切な解決策を見つけ出し、実行する能力を指します。

これには、観察力、分析力、創造力、判断力、実行力が求められます。

PMOにおいてこの能力は不可欠であり、これによってプロジェクトの遅延やコストオーバーを未然に防ぐことができます。

問題発見・課題解決能力が高いPMOは、プロジェクトの成功確率を大幅に向上させることができ、組織全体の生産性や効率性の向上に寄与するので、市場価値も非常に高いです。

この能力を向上させるためには、日常的に問題解決のプロセスを意識し、様々な問題に取り組むことが重要です。

具体的には、問題の本質を理解し、原因を特定するための分析スキルを磨く必要があります。また、多角的な視点から問題を見ることで、新しい解決策を見つけ出すことができます。

定期的な学習と実践を通じて、問題発見・課題解決能力を高めていきましょう。

開発経験・開発のプロジェクトマネジメント経験

開発経験・開発のプロジェクトマネジメント経験とは、ソフトウェアやシステムの開発プロセスにおいて、実際に開発作業を行った経験や、開発プロジェクトを管理・指導した経験を指します。

これには、技術的知識、開発ツールの利用能力、開発メソッドの理解、チームマネジメントのスキルなどが含まれます。

PMOにおいて、開発経験・開発のプロジェクトマネジメント経験は、特にITプロジェクトにおいて重要となります。

これにより、PMOは開発の現場の課題やニーズを正確に把握し、適切なサポートやアドバイスをすることができるのです。

また、開発プロセスの効率化や品質向上にも寄与し、プロジェクトの成功につながります。

このスキルを向上させるためには、実際の開発プロジェクトに参加し、多様な開発タスクに携わることが必要です。

また、プロジェクトマネジメントの知識を深め、開発プロジェクトの計画から実行、評価までのプロセスを学ぶことも重要です。

まとめ

本記事では、PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)について詳細に解説しました。

PMOは、プロジェクトの成功率を向上させ、チーム間のコミュニケーションを最適化し、リスクを早期に察知し対策するための重要な機能を持ちます。

しかし、その設置と運用には、適切な知識と理解、スキルが不可欠であり、また、企業文化やプロジェクトの特性に合わせたカスタマイズが必要です。

今後、企業のプロジェクトが更に複雑化し多様化する中で、PMOの重要性はさらに高まるでしょう。

そのため、PMOの正しい知識を持ち、適切な運用を行うことが重要となります。また、PMOのスキルや知識を常に更新し、向上させていく姿勢も忘れてはなりません。

この記事が、PMOの設置を検討している企業の方、PMOに興味を持つ全ての方にとって、PMOの理解を深め、効果的なプロジェクトマネジメントの実現に役立つ情報源となることを願っています。

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