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システムエンジニアの将来性とは?見据えておきたい分野と身に付けたいスキルを合わせて紹介


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目次

システムエンジニアの3つの働き方

社内システムエンジニア(社内SE)

社内システムエンジニアとは自社内におけるシステムの構築・運用・保守を一貫して行う仕事です。

また、社員に対してPC周りの環境や社内システムの使い方の問い合わせ対応など、基本的には自社内のシステムに関わる業務のみを担当します。

常駐型システムエンジニア(常駐型SE)

社内SEとは異なり、クライアントからシステム開発等の依頼を受けた他社と契約を交わすことによって、その会社に常駐して仕事を行うエンジニアのことを常駐型SEといいます。

仕事の内容はその依頼内容によっても異なりますが、一般的には「上流工程」と「下流工程」に分かれており、要件定義から設計書作成、製造、テストまでのいずれかの工程を複数担当します。

在宅システムエンジニア

在宅SEは社内SEと常駐型SEの区分けとはまた少し異なります。

出社するのではなく在宅で業務を担当するSEのことを在宅SEといいますが、社内SE・常駐型SEにもそれぞれ在宅SEは存在しています。

近年はリモート業務における環境が整備されている現場が増えているため、在宅エンジニアの数も増えています。

仕事内容は大きくは変わりませんが、開発・改修などの案件が多いようです。逆に、サーバーネットワーク関連の物理的作業を伴う内容であれば在宅は少ないようです。

システムエンジニアの将来性は明るいのか

日本全体でIT人材、特にエンジニア人材が不足している状態

現場のIT業界の課題として挙がる人材不足ですが、2030年には最大79万人のIT人材が不足するという試算結果が経済産業省より公表されています。

IT技術の発展に伴いDX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進する企業が格段に増えていることで、デジタル知識・技術を持つIT人材への需要が急速に高まっている背景があります。

パターン化されたシステムエンジニアの仕事内容だけでは需要が少なくなる可能性がある

AIサービスやRPAにとって変わられる

システムエンジニアのパターン化された仕事内容というのは、要件定義・設計・製造・テストまたは保守・運用というふうに分けることができます。

顧客から要望を聞き出してドキュメントを作成する要件定義や設計工程、障害・トラブル対応として必要な保守・運用では需要がなくなることはないといわれています。

しかし中でもとりわけ製造やテスト工程はAIなどにとって代わられるリスクがあると叫ばれています。

今話題のchatGPTでは、世界中のネットに散らばっている情報から学習することで簡単にテストコードやAPIのプログラムを提供してくれます。

そして急速に研究が進むのがRPA(ロボティックプロセスオートメーション)と呼ばれる、これまで人間のみが対応可能とされていた作業を機械学習を行うことでAIが代行して行うという取り組みです。

パターン化された業務というのは効率化の対象となる最たるものとなるためシステムエンジニアの仕事内容の1部の需要がなくなる可能性が示唆されています。

需要の高いスキルを身につけているシステムエンジニアは将来性がある

「バックエンドのプログラミング言語」、「機械学習」など

先ほどの内容を踏まえると、システムエンジニアにとって将来的に需要があるスキルというのは「AIにとって代わられる可能性の低いスキル」といえます。

AIにとって代わられる可能性の低いスキルの例として挙げられるのは、バックエンドのプログラム処理や機械学習です。

プログラミング言語には、ユーザーが普段PC画面上で目にしているデザインや構成を構築する「フロントエンドのプログラミング言語」と目には見えない内側であらゆる処理を行うための「バックエンドのプログラミング言語」があります。

バックエンドのプログラミング言語はフロントエンドのプログラミング言語よりも実際にシステムに用いられる処理としては非常に複雑で、かつ大規模なプログラムになります。

そのため学習難易度も高く知識の専門性も問われます。さらに、システムで障害を起こさないための微調整も多いため、AIに取って代わられるリスクはフロントエンドよりは低いといえるでしょう。

また、機械学習においては多くの知識が必要となります。

ITのリテラシーは当然ながら、プログラミングスキル、ディープラーニングへの理解や数学的思考など多くのスキルが必要とされます。

そして現代の最先端技術やAIサービスも機械学習エンジニアによって生み出されたものが数多くあるため、AIサービスを生み出す側という視点に立てば将来的需要が高いのも頷けるといえるでしょう。

システムエンジニアに求められる基本的なスキルとは

システム全般の知識とその遂行(要件定義・基本設計・詳細設計・テスト・保守運用)

システムエンジニアには現場単位で担当しているシステムへの理解が非常に重要です。

細分化していくと「要件定義・基本設計・詳細設計・テスト・保守運用」に分けることができます。

「要件定義」ではクライアントにヒアリングを行うことでシステムに必要なサービスや機能を精査していく必要があります。

そのため何が課題で何が必要なのかを正確に要望を聞き出すコミュニケーションスキルや論理的な思考力が必要となります。

「設計」においてはシステムの骨組みや詳細な処理を順序立てて行っていく必要があり、誰が見ても理解できるような構成のドキュメント作成が重要になります。

そして「製造」や「テスト」では設計書を元に実装・動作するプログラムをかけるプログラムの知識が必要となります。

また、「保守・運用」に関しては新機能の実装等は行いませんが、現状のシステムの課題や障害に対応できる深い専門性が必要となるため、最もシステムへの理解が必要になる分野ともいえます。

プログラマーとのコミュニケーションおよび、プロジェクト推進

システムエンジニアでも役割を分割すると、プロジェクト全体を統括・管理するPM(プロジェクトマネージャー)とその下にプロジェクトの推進・実行・メンバーを指揮するPL(プロジェクトリーダー)、そして作業を遂行するメンバーという分け方ができます。

プロジェクトを成功へ導く立場として構えるPLはプロジェクト推進のために大きな役割を果たします。

特に下流工程を担当するプログラマーに対しては、どのような処理をどのように実装して欲しいのかを正確に伝えることができないとその後の障害対応などに大きなダメージを与えてしまうことになりかねません。

そのため納期までに計画的なプロジェクト推進を行うためにも、適切なコミュニケーションが必要となります。

システムエンジニアは把握しておきたい、将来性のある3つの分野

AI・ビッグデータ

ビッグデータとは文字通り膨大な量のデータ群のことで、人の力では全体を管理・把握することができないデータ群、またはそのデータを管理・操作する技術のことをいいます。

ソーシャルネットワークの普及によって、現代では管理しきれないほど膨大に情報量が増加してきました。

この膨大に蓄積された情報を解析しAIと一緒に活用させることで、私たちの生活のあらゆる側面で効果が発揮できるよう研究が進んでいます。

例えばこのような活用事例があります。

「Nシステム」と呼ばれる自動車のナンバーを自動で読み取るシステムがあります。

これは走行中の自動車のナンバーを読み取ることで瞬時に解析し、手配車両を捜索するために活用されています。

さらに渋滞の予測やドライバーへの警告などNシステムを多岐に渡って活用することで多くの問題の解決に貢献しています。

情報セキュリティ

情報化社会において最も重要な項目の一つと言えるのがセキュリティです。

情報はあらゆる手段においてその役割を発揮してくれますが、一歩間違えば大損害を引き起こす情報化社会の鍵となる存在です。

昨今では急速に拡大しているクラウドサービスの活用に伴いセキュリティエンジニアの需要も非常に高まっています。

インターネットが普及し出した1990年代から年々起こるサイバー犯罪の手口は、より高度でより多くの攻撃が発生するようになりました。

WEBサイトの改ざんや、フィッシング被害が大幅に増加してしまっている中、情報セキュリティに特化したエンジニアの需要は希少性の高いものへと変わってきています。

医療機器・家電のIoT

医療業界や家電業界ではIoTに注目が集まっています。

IoT(​​Internet of Things)とはモノのインターネット化のことを指しています。

医療業界では、IoTを活用することで個人のより詳細な健康管理やデータを蓄積させることで新たな治療法の確立や医療の提供、災害時の医療活動に役立っています。

遠隔での診療が行えることは、地方の過疎地域や被災地での活用に加え、病気によって寝たきりの患者や医療機関での受診ができない患者への診療にも役立てられています。

IT技術の発展が医療技術の発展にもつながっており、医療従事者の育成や人材不足による課題に対して密接な関係があるといえます。

また、家電においても同様のことがいえます。

これまでは単純に洗濯する、食料を冷やす、部屋を温めるのような単発的な役割を果たしていた家電もIoTによって大きな進化を遂げています。

スマートフォンアプリとの連携により外出先からでも操作が可能になるなど時間の効率化に大きな役割を果たしています。

さらに、健康状態を加味したエアコンの自動調節機能やカメラ付きロボット掃除機など生活をより豊かにするアイディアがIoTによってもたらされています。

システムエンジニアが将来性を考えた時に習得をオススメしたいプログラミング言語

Java

2023年1月時点でTIOBEによって発表された人気プログラミング言語ランキングにおいて、Javaは4位でした。

C++に抜かれたものの依然人気の言語となっています。

オブジェクト指向の学習や復習ができる

Javaはオブジェクト指向型言語と呼ばれており、日本でも多くのシステムの基盤をつくっていることから様々な企業で案件が募集されていることで知られています。

しかし、プログラミング初学者にとってオブジェクト指向は最初の壁ともいえます。

クラスやインスタンスという概念を用いるため初めは混乱する人が多いですが、これらを用いてプログラムを組むことでシステム内部の各処理の役割を明確にすることができます。

また、Java言語を習得しオブジェクト指向の考え方を身につけると、他の言語への理解もスムーズになるメリットがあります。

例えばPHPはJavaを踏襲したアップデートが行われていることからJavaを理解できればPHPなどの言語も扱えるようになります。

Androidアプリ開発方面への理解も深まる

JavaはAndroidアプリ開発にも用いられる言語です。

また、ここ数年ではkotlinによるAndroidアプリ開発へとシフトしてきています。

kotlinはJavaをより簡易的によりセキュリティ的に強固なものにするために開発された言語です。

案件数的にはJavaが圧倒的に多いですが、このように今後メインとなり得る言語へのシフトが容易になるのもJavaを学習する1つのメリットです。

Python

Pythonはここ数年人気プログラミング言語ランキングの1位を独占している言語です。

AIの活用、機械学習、ディープラーニングにおいて最も力を発揮するpythonですが、他言語に比べ使用頻度・拡大の一途をたどっています。

プログラミング言語は世界の情勢や研究内容、システムの流行など時代背景によって大きく左右されるものです。

しかしpythonにおいてはAIの研究がますます加速していくことは将来的にも予想されるため、pythonエンジニアの需要はより一層高まっていきます。

C言語

C言語は1972年に開発された歴史あるプログラミング言語です。組み込みソフト開発などで使われており、人気プログラミング言語ランキングではpythonについで2位に位置しています。

C++をはじめPHP、Pythonなどの言語はC言語を元に開発されています。そのため、C言語を習得することで他言語への理解も容易になると言われています。

C言語は基幹システム、つまりシステムの根幹部にあたる部分の開発に優れているため、OS開発にも多く使われています。

システムエンジニアは見据えておきたいキャリアパス

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャー(PM)は、クライアントの要望するシステムに応じて予算やスケジュールや開発に必要なメンバーを決め、チームを作ってプロジェクトを遂行していきます。

プロジェクトマネージャーは、顧客のヒアリングまたは交渉、プロジェクト全体の管理、予算の管理、開発チームのサポートなど幅広い業務をこなすため様々なスキルが求められます。

しかし、PMでの立ち回りができるようになれば大規模案件など多数のプロジェクトを1から作り上げていくことが可能になり、実績としても自他共に認められる存在になると言えるでしょう。

プロジェクトに先立って先導するPM人材が不足していることもあり、今後さらに加速していくと考えられます。

全体の管理、育成、コミュニケーション能力など多くの分野でスキルが必要とされるPMの市場価値は非常に高いため将来見据えて起きたいキャリアパスの一つです。

データサイエンティスト

データサイエンティストはデータを専門的に扱う仕事ですが、IT業界の中でも比較的新しい仕事といえるでしょう。

企業が抱える膨大なデータを分析・解析することで必要なデータを抽出し、ビジネスで利用できるようにします。

企業経営者にとってはこのような人材は非常に貴重でかつ重要であるため市場価値が高くなっています。

とはいえすぐにデータサイエンティストとして活躍するには相当数の現場経験が必要と言えるでしょう。

ヒアリングによる経営課題の洗い出し、データを活用した改善の提案などデータ分析にとどまらず、ビジネススキルやマーケティングスキルまで必要となります。

難易度は高めですが、ビッグデータが注目される今、将来的なキャリアとして見据えてきたいキャリアパスです。

バックエンドエンジニアのスペシャリスト

システム内部の複雑な処理や理解を担うことができるバックエンドエンジニアのスペシャリストもキャリアの一つとして選べます。

日々プログラミング言語も進化していますので技術的・経験的にもスペシャリストがいれば現場開発としては安心できる人材となれます。

多くの現場で重宝される人材かつ新人の技術的な育成においても貢献できるため技術的なスペシャリストを目指したいのであればバックエンドを極めるのも1つの手段です。

フルスタックエンジニア

フルスタックエンジニアはシステム開発から保守・運用、WEB開発など多岐にわたる様々な業務において精通しており、各工程全てを一人で担当できるエンジニアのことを指します。

開発エンジニアとしての技術や経験に加えインフラエンジニアとしての側面も持つため個のスキルが突出した存在です。

新たなクラウドサービスを扱うことができ、さらに開発も自らできるフルスタックエンジニアであれば少人数でのスタートアッププロジェクトでも活躍できます。

個人としての市場価値が高くなるため、フルスタックエンジニアとしてフリーで活動する人も多く、今後のキャリアとして目指していきたいキャリアの一つとも言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

システムエンジニアの中には様々な働き方や仕事内容があることがわかりました。

また目指すべきキャリアパスも限定的でないため、計画的な学習とプランを立てることがシステムエンジニアとして今後活躍していくためには重要です。

常に最新の社会情勢に触れながらIT業界で活躍できる人材へと成長を目指してみるのも良いかもしれません。

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