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ITコンサルタントが起業・独立する際に必要な準備とは。メリットとデメリットも紹介


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ITコンサルタントが独立前に準備しておきたいこと

ITコンサルタントとして独立する前に確認すべき事項は意外と多くあります。

この記事では、ITコンサルタントとして独立するための準備やスキル、メリットやデメリットについて詳しく解説していきます。

開業届を出す

開業届は、独立して事業を始める場合に、所轄の役所に提出する必要のある書類で、開業届を提出することで、法人登記簿に登録され、事業を行うことができるようになります。

提出先の役所は事業所の所在地によって異なりますが、具体的には、市役所・区役所・町村役場などが挙げられます。

国民年金の手続きをしておく

独立する場合、国民年金に加入することが必要があります。

国民年金は、国が運営する社会保険制度の一つで、自営業者や個人事業主も加入することができ、加入手続きは自ら保険料を納付することで完了します。

手続き方法については、各都道府県の年金事務所や市区町村役場にて行うことができ、インターネットや郵送による手続きも可能です。

青色申告承認申請書を提出する

青色申告とは、個人事業主が所得税を納付する際に簡易である「青色申告制度」を利用することで、個人事業主やフリーランスの方が青色申告を行うために必要な手続きの1つです。

また、所得税や住民税などの納税方法の1つで、所得が一定額以下の場合には、一定の減税措置が適用されます。

青色申告を行うためには、青色申告承認申請書を提出する必要があり、提出先は事業所の所在地によって異なりますが、市役所・区役所・町村役場などで受け付けています。

提出時期は、原則として開業届を提出した日から1ヵ月以内に提出する必要があります。

小規模企業共済制度に加入しておく

小規模企業共済制度とは、個人事業主やフリーランスの方が加入することができる社会保険の1つです。

この制度は、個人事業主やフリーランスの方が、健康保険や厚生年金保険などと同様に社会保険に加入することができる制度で、保険料も比較的安価であることが特徴です。

また小規模企業共済制度に加入することで、病気やケガなどの際に、医療費や入院費用の一部を補償してもらうことができ、死亡や障害が発生した場合には、保険金が支払われることもあります。

加入するためには、加入手続きを行う必要があります。加入手続きの詳細については、国民年金基金協会などで確認することができます。

実績を積む・スキルや資格取得

ITコンサルタントが独立前に準備しておくべきことの一つとして、実績を積むことやスキルや資格を取得することが挙げられます。

プログラミングスキル

ITコンサルタントが独立する場合、プログラミングスキルは重要な要素となります。

具体的には「Java」や「Python」などがあります。

HadoopやSparkなどのビッグデータ処理フレームワークでは、Javaが使用されており、ビッグデータ処理においてJavaのスキルを持つことで、データ処理やデータ分析の能力を高めることができます。

さらにPythonはデータサイエンス、AI、機械学習などの分野に特化した言語のため、このスキルを持っていると、PythonのデータサイエンスライブラリであるNumPy、Pandas、Matplotlib、Scikit-learnなどを使用したデータの前処理、可視化、機械学習のモデル作成が行えます。

AIによる機械学習も将来的な分野としては市場が拡大していくことが予測されるのでこれらのプログラミングスキルを持つことで、自分でシステムを構築したり、既存のシステムを改良することができる知識がつくため、より具体的な提案が可能となります。

データベーススキル

ITコンサルタントは、企業のビジネスプロセスを分析し、改善を提案することが求められますが、そのためにはデータの収集・分析が必要となります。

データベーススキルを持つことで、データの取得や加工がスムーズに行えるようになるため、代表的なデータベースソフトウェアであるOracle、MySQL、PostgreSQLなどが扱えると良いといえます。

セキュリティスキル

ITコンサルタントは、企業の情報セキュリティを確保することが求められるため、セキュリティスキルを持つことで企業の情報を守るための対策を提案することができます。

代表的なセキュリティ関連の資格としては、CISSP(Certified Information Systems Security Professional)、CISA(Certified Information Systems Auditor)、CEH(Certified Ethical Hacker)などが挙げられます。

プロジェクトマネジメントスキル

ITコンサルタントは、企業のITプロジェクトの進捗管理や問題解決などを担当することもあります。

そのためプロジェクトマネジメントスキルを持つことで、プロジェクトの計画・進行・評価などを的確に行えるようになります。

代表的なプロジェクトマネジメント関連の資格としては、PMP(Project Management Professional)やIPMA(International Project Management Association)が挙げられます。

案件を事前に探して参画しておく

ITコンサルタントが独立前に案件を事前に探して参画しておくことは、独立後に収入を安定的に確保し、ビジネスを成功させる上で非常に重要です。

独立前に、過去に参画したクライアントとの良好な関係を維持したり、業界のイベントやカンファレンスに参加することで同業他社とのネットワーキングができ、新しいプロジェクトを獲得するための機会を見つけることができます。

また、常にインダストリーや業界のトレンドを追跡しその変化に適応しておくことで、新しい技術やサービスを提供することができるため、顧客からの信頼を獲得できるメリットがあります。

フリーランスになる前にしておくべき「お金」に関する準備

不動産の賃貸契約

フリーランスになると、収入が不安定になることがあるため、毎月の家賃を支払える保証がある賃貸契約をすることで、居住の安定性を確保することができます。

また、不動産の賃貸契約を結ぶことで必要に応じて退去することができるため、フリーランスのスケジュールや収入に合わせた柔軟な生活スタイルを維持することができます。

さらに将来的に不動産を購入する可能性がある場合、不動産の賃貸契約をしていることが銀行ローンの審査に有利になることがあります。

不動産の賃貸契約を結んでいることは、居住地が安定しており、毎月の家賃を支払えることを示すものとして銀行からの評価を高めることができます。

フリーのITコンサルタントであっても扱いは他のフリーランスとは大きく変わらないため、フリー転身後ではなくフリー転身前に準備しておくのが無難です。

仕事用の口座をつくる

フリーランスになる前に仕事用の口座を作ることは、自分の個人的な資産とビジネスの資金を区別するために非常に重要です。

ビジネスの収益は、自己の所得税とは別に別途の法人税や消費税が課税されるため、仕事用の口座にビジネスからの収入を受け取ったり支出を行うことで、税金の支払いが容易になります。

また、ビジネス用の口座を開設しておくことで、信用情報機関にビジネスの信用情報を報告することができます。

信用情報機関にビジネスの信用情報が蓄積されることでビジネスの信用状況が向上するため、将来的にクレジットカードの発行やローンの借り入れなどをする際に、より良い条件で取引ができるようになります。

クレジットカード・ローンを申し込む

フリーランスの場合、収入が定期的に入ってくるわけではないため、クレジットカードやローンを利用することで、必要な初期費用をカバーしキャッシュフローを安定化させることができます。

例えば、ビジネス用のパソコンや仕事用具を購入する際にクレジットカードで支払うことで、一時的に現金を抱えることなく必要な買い物をすることができます。

また、クレジットカードやローンを利用することでクレジットヒストリーを構築することができます。

クレジットヒストリーは、将来的に資金調達や貸し借りをする場合に重要な要素となるため、フリーランスになった後もクレジットヒストリーを構築し続けることで、将来的により良い金利や条件で資金を調達することができます。

ただし、適切な金利や支払い能力を考慮して借り入れなどは行うようにしましょう。

売上計画を立てる

売上計画を立てることで、必要な収入を目標として設定し、その目標を達成するために必要なアクションを逆算して考えることができます。

具体的には、売上目標を達成するためにどのようなプロジェクトに取り組むか、どのようなマーケティング活動を行うかなどを考えることができるため、収入の安定化につながります。

また、どのような収入が予想されるかを把握することができます。

これにより、財務管理を効率化することができるため、収入が予想される時期に合わせて支出を調整したり、必要な費用を見積もったりすることができます。

複式帳簿をつける

複式簿記を使えば、収入や支出、経費などを細かく分類することができます。

例えば、フリーランスの場合、クライアントからの報酬を「収入」として記録するだけでなく、請求書発行時の手数料や交通費、宿泊費などの「経費」としても記録することができるため、収支の状況を正確に把握し、収支管理がしやすくなります。

また、フリーランスは年次の確定申告を行う必要があり、複式簿記を使って帳簿をつけておくことで、確定申告の際に必要な書類を整理しやすくなります。

さらに、収支の明細が詳細に残っているため、確定申告時に納税額を抑えるための経費の範囲や金額を正確に算出することができます。

以上のように、複式簿記を使って帳簿をつけることは、フリーランスにとって非常に重要な準備の1つといえます。

ITコンサルタントは独立するならば専門領域を持っておくべき

ITコンサルタントとして独立する上で専門領域を持っておくと大きなメリットになります。

IT戦略コンサルタント

IT戦略コンサルタントの専門領域を持つことで、ビジネス目標に合わせたIT戦略を策定し、技術的な問題やビジネス上の課題を解決するための戦術を提案できます。

企業や組織の現状分析を行ってビジネスプロセスや業務フローを理解したうえでITを活用することで、戦略を策定してその実行に向けた計画が立案できます。

Web・デジタルコンサルタント

Web・デジタルコンサルタントの専門領域を持つことで、企業や組織のウェブサイトやデジタルプロジェクトについて専門的なアドバイスや戦略を提供することができます。

オンラインでのビジネスの成長を促進することを目的として、ウェブサイトの改善を提案し、SEO(検索エンジン最適化)やデジタルマーケティングなどの施策を立案できる強みがあります。

また、デジタルテクノロジーに関する最新のトレンドやベストプラクティスにも精通しており、企業が最も効果的なデジタルプレゼンスを維持できるように支援することが可能です。

PMOコンサルタント

PMOコンサルタントは、プロジェクト管理の専門家であり、様々なプロジェクト管理方法論やツール、テクニックに精通しています。

プロジェクトの進捗状況やリスク、コスト、品質などの情報を収集し、分析することができるため、プロジェクト全体の可視性を向上させ、問題を早期に発見して適切なアクションを提案できる強みがあります。

SAPコンサルタント

SAPコンサルタントは、SAPのシステムやプロセスに関する深い知識を持っており、SAPプロジェクトの導入やアップグレード、カスタマイズなどを効率的かつ正確に実施することができます。

具体的な例としては、SAP ERPシステムの実装、SAP S/4HANAの導入、SAPの製品に関するトレーニングなどに関与するため、SAPシステムのビジネスの要件を理解して最大限に活用するための改善提案を行うことができます。

SCMコンサルタント

SCMコンサルタントは、製造から出荷までのロジスティクスプロセスやサプライヤーの品質管理を改善することができます。

また、サプライチェーンの各段階での在庫レベル、生産スケジュール、輸送スケジュールなどをリアルタイムにモニタリングすることができるので、サプライチェーンにおける問題を早期に発見し、迅速に対処することができます。

さらに、サプライヤーとの協力体制を構築していくことで、サプライチェーンの効率性を向上させることも可能になります。

CRMコンサルタント

CRMコンサルタントは、CRMシステムに関する深い知識を持っており、CRMシステムの導入やカスタマイズ、アップグレードなどのプロジェクトを正確に実施するために必要なスキルを持っています。

CRMコンサルタントは、CRMシステムを最大限に活用して顧客満足度を高めていくことが求められています。

そのため、ビジネスの成長を促進するための戦略を策定することで、顧客のニーズや要件を理解し、CRMシステムを活用して最高の顧客サービスを提供するための改善提案を行うので、企業の競争力を育てていくことができるのが大きな強みです。

DXコンサルタント

DXコンサルタントは、企業がデジタル技術を活用してビジネスを成長させるための戦略を策定して企業の現状分析を行うことで、デジタル技術を活用した新たなビジネスモデルの提案を行うことができます。

ERP(企業リソースプランニング)システムの導入やAI(人工知能)を活用した企業の持つプロセスを自動化することによって、業務の効率化や生産性の向上を図ることができます。

このような人工知能やIoT(モノのインターネット)などの技術を導入する場合は技術的な知識や専門的なスキルが必要であるため、DXコンサルタントはそのような技術を熟知しており、導入の支援を行うことができます。

ITコンサルタントが独立するメリットとは

収入を上げることができる

独立することで、固定報酬ではなく自分の労働に対する報酬が直接的に反映されまるようになります。

また、自分で仕事を探して単価調整が可能ですし、プロジェクトを立ち上げたりすることでさらなる収入を目指すことが可能になります。

比較的自由に時間を使える

独立することで、比較的自由なスケジュールで働くことができます。

自分で時間管理を行うことさえできれば、仕事のスケジュールを自分で決めたり、自分のペースで仕事を進めることができます。

また、個人コンサルタントの場合、チームでの連携業務よりも自分一人で業務を行うことが多くなるため、ワークライフバランス面でのメリットは大きくなります。

さらに、案件単価との兼ね合いもありますが、案件によってはリモート案件や週3稼働案件など多岐にわたる選択肢から案件を選ぶことが可能なため、比較的自由な時間が作りやすいと言えます。

自分の専門分野をより深めることができる

独立することで、自分の専門分野に特化した仕事を自由に選ぶことができます。

そのため、現在進行形で深めていきたい専門知識や今後理解を深めていきたい専門知識を選ぶことができるため、より高度な技術やスキルを身につけることができます。

専門知識の具体例としては、オンラインビジネスに精通するためのSEO知識やWEBマーケティング知識に加え経営業務の効率化を行うためのSAPシステムの導入・製品に関する知識などがあります。

税金対策ができる

独立することで、ビジネスの収入と支出を管理することができます。

経費の計上や節税対策などを行うことで、所得税や消費税などの税金負担を減らすことができます。

ITコンサルタントが独立するデメリットとは

収入が不安定になる

独立することで、クライアントの契約状況やプロジェクトの進行状況によって、収入が大きく変動することがあります。

特にITコンサルティング案件では、一つのプロジェクトの期間が短い傾向にあり、半年〜1年単位での安定収入を期待することは難しくなります。

また、クライアントの支払い遅延やクライアントからの仕事が急に途絶えることもあるため、十分なリスク管理が必要です。

事務作業や納税・節税対策も自分でやる必要がある

独立することで、自分で税金の申告や納税を行う必要があり、経費の計上や節税対策などの税務知識も必要となります。

個人コンサルタントの場合は事務所を構える場合も考えられるため、秘書を雇ったり税理士に依頼したりとできるだけ本業務に集中できる環境づくりも行う必要があります。

税金の申告や納税が遅れた場合は罰金や遅延損害金が課せられる場合もあるため、正確かつ迅速な納税・節税対策が必要となります。

激務になってしまう傾向にある

独立することで、自分で仕事を探したり、プロジェクトを立ち上げたりする必要があるため、仕事を探すためのマーケティングやセールス活動、プロジェクトの管理など多くの業務を一人でこなす必要があります。

また個人コンサルの場合、案件を受ける前に顧客の選定を事前にしっかりと行えていないと、体制が整っていなかったり複数の関係者からの報告書修正要求があったりする場合があります。

窓口が一本化されていないなどの状況が続くとプロジェクトに支障をきたす事項が乱立してしまったり、見逃しに繋がる可能性があり、最悪の場合その責任が降りかかってしまうなどが考えられます。

会社所属の場合の後ろ盾がない分、クライアントの要望に応えるために、長時間労働や急な仕事の依頼に対応する必要があるため、激務になりやすい傾向にあります。

会社員の時の恩恵がなくなる・少なくなる

保険をはじめとした国からの保証

会社員として働いている場合、雇用保険や健康保険、厚生年金などの社会保険に加入しており、万が一の際に国からの保障が受けられます。

しかし、独立する場合は自分で保険に加入する必要があり、保険料が高くなってしまいます。

また、万が一の際にも国からの保障が受けられない場合があるため、注意が必要です。

有給休暇・育休・時間外労働手当

会社員として働いている場合、有給休暇や育児休業、時間外労働手当などの制度がありますが、独立する場合は自分でこれらを調整・依頼する必要があります。

しかし、クライアントによってはこういった要望に対して理解が得られない場合があるため、自分で労働環境を整えることが必要です。

社会的信頼

会社員として働いている場合、企業の信頼性や経験が、社会的信頼につながりますが、独立する場合はこれらの信頼を築くために自分で取り組む必要があります。

また、近年のIT業界においては個人事業主のITコンサルタントが増加していることもあり、競合が激化することも予想されます。

居住区によっては保育園の審査が厳しい

独立して仕事をしていると、育児と仕事の両立が課題となることがあります。

会社員として働いている場合は、企業の福利厚生によって保育園に入園することができる場合があります。

しかし、独立する場合は自分で保育園に入園する手続きの必要があり、保育園の審査が厳しい居住区に住んでいる場合は入園が難しくなるデメリットが考えられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

独立することはメリットが多い反面、その前の準備や認識しておく事項は多くあります。

スケジュールやタスク管理、事務作業など慣れて要領さえわかってしまえば自由な働き方で活躍していくことができるため、再度重要な点は自身でも調べるようにしておきましょう。

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